「敵か…味方か? ……そんな事 お前らが!!! 勝手に決めろォ!!!!」
概要
"麦わらのルフィ"ことモンキー・D・ルフィが結成した海賊団。
東の海で旗上げし、現在は偉大なる航路の後半「新世界」を冒険している。クルーは総勢10人という少数精鋭体制であり、現在は一味全員が賞金首となっている。
海賊旗は麦わら帽子を被ったドクロマーク。
各々が役割としての肩書を持ちつつも、明確な上下関係はなく対等な関係性を築いており(他のメンバーはルフィを船長ではなく名前で呼んでいるが、ルフィも特にそれについて怒ったりしない)、強い絆で結ばれている。
海賊ではあるが、殺人や略奪といった民間人に危害を加えるような行為は絶対にせず、むしろ嫌悪しているまであるが、これは一味の全員が家族や恩人など大切な人を喪った悲しい過去を抱いているため(詳細は個々人の記事を参照)で、スタンスは海賊と言うより冒険家集団に近い。
ただし、船長のポリシーもあってか、たとえ後述の通り海賊を名乗らなければ損することも無かったであろう出来事に幾度となく遭遇しても、あくまで海賊としてのスタンスは崩さない。
船長の天運によるものか、とにかく彼らの訪れる島は何者かによる理不尽な支配に晒されていることが多く、結果として彼らの活躍で解放されることが多い。アーロン率いるアーロン一味に支配され、奴隷同然の扱いを受けていたココヤシ村を救ったり、アラバスタ王国の内乱の終結に貢献したり、FILMシリーズ『STRONGWORLD』では東の海を金獅子のシキの脅威から人知れず守るなど、英雄として称賛されてもおかしくないほどの功績を数多く残している。
本来なら王下七武海にスカウトされていても不思議ではないのだが、ルフィ以下一味は裏で様々な外道な働きをしている世界政府を毛嫌いしており、政府にとっても生かしておけないレベルの下記の数々の所業をしでかしているため、(後に世界会議の議決により制度そのものが撤廃された事もあって)そのような未来が実現する事はなかった。そもそも船長が地位に縛られるのを嫌がるタチなので、政府のお抱えになる可能性はほぼゼロと見て間違いないだろう。
作中でも海軍側の主人公的な立ち位置に居るスモーカーやコビーと言った一部の海兵は、立場は違えども弱者を守り、自分たちなりの「正義」を貫いてきたルフィ達にある種の敬意を抱いているが、それでも何をしでかすか分からない海賊である以上は拿捕しなければならないという事実にジレンマを感じている。
曲がりなりにも海賊であるため噂が独り歩きすることもしばしばで、一味を騙る偽物が残虐な行為を繰り返しても全く疑われなかったり、船長のルフィがまるで巨人のような人物、または正真正銘の巨人族といった根も葉もないイメージがついたりと、見た目以上に凶悪な海賊団と勘違いされやすい。そんな警戒心から警察組織や軍隊などと交戦することとなり、それをことごとく返り討ちにしてしまう事で更なる誤解を招く悪循環に陥る場合も。
しかも、2年後時点では最高戦力を欠いた状態でも一国の近衛兵団を壊滅させたり、敵対組織の雑兵程度なら非戦闘要員でも簡単に制圧可能な程度に強くなっているため、よりこの傾向に拍車が掛かっている。これは大海賊と呼ぶ他ない。
しかし、普段からそのような扱いを受ける例が多い分、自分たちに協力的な人物や組織に対しては可能な限りの真摯な対応を心掛けている。基本的に全員お人好しな性分であるため、困っている人は放っておけず誰かしらが手を差し伸べようとする。
冒険中に世話になった国や恩人などに迷惑を掛けることは良しとせず、海賊らしくあえてお礼の品を「奪う」という形で戴いたりもする。(バカ正直に「お礼」としてもらってしまうとその相手や国が「海賊に荷担した」と見なされるため。スカイピア等、政府や海軍の目が届かない場所でもこの姿勢は貫いている)
結果として海賊行為の汚名を被る事になるが、海賊として名を上げる事に繋がる場合もあるため(一部を除き)本人たちはあんまり気にしていない。「奪われる」側も彼らと交流するうちにその考え方や行動理念を理解してくれるため、禍根もほとんど残さない。強いて言えば立ち去った後で「もう少しちゃんとお礼を言わせてほしかった」と愚痴られる程度である。
仲間に危害を加える存在は断じて許さず、どんな相手にも怯まず正面から戦いを挑む。また、メンバーが友人や恩人として認識している人物を虐げる者も、誰だろうと(天竜人だろうと)徹底的に懲らしめる。
それはたとえ世界そのものを敵に回す事になろうとも躊躇わず、前代未聞の大事件を次々に引き起こす一味として世界政府からは強く警戒され、関わりの薄い海賊団などからは「イカれた連中ばかりのハタ迷惑な一味」と別の意味で危険視されている。(実際、シャボンディ諸島では彼らの起こした騒動によって結果的に数百人もの海賊が一斉検挙される事態になっている。)
ケンカは売られればとりあえずは買う方針を取る場合が多い(相手も海賊である場合はより積極的)が、基本的に無益な戦いはしない主義であり、海軍との衝突もなるべく避けている。
ただし、上記のように仲間や友人・恩人に手を出した結果本格的な敵対関係となった相手に対しては情け容赦は一切かけず、結果的に再起不能レベルの大打撃を与えて壊滅に追い込んでしまう事もある。
麦わらの一味が中心となった戦いにおいて死亡者が出る事は(敵味方を問わず)滅多に無いが、これは本編の主要人物がどいつもこいつもビックリするくらいタフ且つ強運なのでどうにか一命は取り留めているだけであり、文字通り空の彼方までぶっ飛ばす、乗り物や建物ごと(物理的に)叩き潰すなど、常人なら命の保証は無いレベルで叩きのめす事も少なくない。
積極的に犯罪行為を行ったりそれを肯定するような事もまず無いが、状況次第では多少の軽犯罪には躊躇いがなかったりする。メンバーごとに偏りはあるが、食い逃げ、器物損壊、不法侵入、窃盗などは結構な頻度でやらかしており、場合によっては暴行や脅迫、恐喝なども辞さない。(まあ海賊そのものが罪という時点ですでに犯罪者ではあるため、アウトローなのは仕方ないというべきか)
彼らに助けられた当事者にとってはまさしく「英雄(ヒーロー)」であり、「正義の海賊」「義賊」と呼ぶに相応しいのだが、ルフィ達はあくまでも自分達は正義の味方やヒーローではないと否定し、その様な扱いをされる事は固辞している。
ルフィ曰く
「ヒーローは大好きだけどなるのは嫌だ!」
「例えば肉があるだろ!海賊は肉で宴やるけどヒーローってのは肉を人に分け与える奴の事だ!おれは肉が喰いてェ!!」
ということらしい。
なんのこっちゃと思う人も多いだろうが、他の作品から言葉を借りて来るならば「ヒーローは無私無欲かつ献身的な者」であり、自分達は"自由を求める海賊"である以上ヒーローにはなれない、ということである。
例えるならあの誰もが知るパンの戦士がルフィの考えるヒーロー像に近いと思われる(事実、作者は64巻SBS内で「尾田っちの正義」としてそのキャラの名前を挙げている。ちなみにゾロのヒーロー観もルフィと似ている)。
実際、「気に入らないやつをぶっ飛ばす」「友達を助ける」といった、自分の良心に従った行動が結果的に上記の結果に繋がっていたというだけであり、一つ違えばインペルダウンの件のように「大事な人を助けるために、国を滅ぼすような大きな騒乱を巻き起こす」危険性も孕んでいる(勿論本人達はそんな事を望んではいないが)。
しかし逆を言えば、「たった一人の友達を助けるために、相手が四皇だろうが天竜人だろうが怯まず挑んでいく」ことができるのが彼らなのである。
故に超新星編終盤では作中世界の情勢と環境が悪化したことで「海賊全てが麦わらの一味のようであればいいのだが」と嘆かれる場面もあった。
作者曰く四字熟語で表すなら「前代未聞」が彼らであるとのこと。違いねェ。
なお、ルフィによれば仲間は「10人は欲しい」らしい(1話にて。ルフィ自身+仲間10人の海賊団という意味。あくまでただの「こうなるといいな」の願望なので確実にあと一人船に乗る伏線とは限らないが、可能性が無いわけではない。今後に期待である)。
メンバー
モンキー・D・ルフィ
ロロノア・ゾロ
ナミ
ウソップ
異名 | 狙撃の王様そげキング → ゴッド・ウソップ |
---|---|
役職 | 狙撃手 |
声 | 山口勝平 |
懸賞金 | 3000万(そげキングとして)→2億→5億ベリー |
夢 | 勇敢なる海の戦士になる |
サンジ
トニートニー・チョッパー
異名 | わたあめ大好きチョッパー |
---|---|
役職 | 船医 |
声 | 大谷育江、伊倉一恵(代役) |
懸賞金 | 50→100→1000ベリー |
悪魔の実 | ヒトヒトの実 |
夢 | 万能薬(どんな病気も治せる医者)になる |
ニコ・ロビン
異名 | 悪魔の子 ニコ・ロビン |
---|---|
役職 | 考古学者 |
CV | 山口由里子、小林優子(代役)、永井杏→山根綺(幼少期) |
懸賞金 | 7900万→8000万→1億3000万→9億3000万ベリー |
悪魔の実 | ハナハナの実 |
夢 | 真の歴史を解読する |
フランキー
ブルック
ジンベエ
保留中
CV:早見沙織
百獣海賊団の御曹司だが、父との因縁を断ち切るべくルフィ達へ全面協力。一味への入団も希望していたが、諸々の理由から一旦保留になり、島に留まる道を選んだ。
CV:潘めぐみ
ワノ国の少女。かつてエースと親交があり、一味からも友人として認識されている。幼いながらもカイドウとの決戦にて活躍。"妖艶"なくの一を目指しており、決戦後はしのぶに師事することになった。今度会う時には強くなっているので仲間にしてほしいと希望し、ルフィからも忍術が使えるようになったら良いと認められている。
船を降りた者
CV:渡辺美佐
アラバスタ王国の王女。船を降りているが互いに仲間として想っており、一味が新聞で彼女らの身に何かあったと聞けばアラバスタに向かおうと考えるほど。
CV:粗忽屋
ビビのお伴の超カルガモ。
現ワノ国の将軍でルフィの弟分。なお、錦えもん含めて「海賊やりたくなったらいつでも迎えに来る」と仲間として認められている。
CV:堀内賢雄
モモの助に仕える家臣の一人。
その他の仲間
CV:水島裕
元々はビッグ・マムの部下でナミの捕虜だったが、ワノ国編でマムと完全に決別してナミの正式な相棒となり、事実上一味への鞍替えを果たした。
同盟を組んだ海賊
ルフィ達が空島へ向かう際に協力した。目的を達成したため解散。
カイドウを倒すために同盟結成。目的を達成したため解散。
ドレスローザでの戦いの後、子分盃を交そうとしたが、ルフィ本人は窮屈だからと傘下入りを認めなかったため、勝手に前口上を述べたうえで勝手に子分となった海賊たち。
ビッグ・マムを倒すべく同盟結成。結局倒せなかったため解散。
カイドウを倒すために呉越同舟的に協力関係を結ぶ。目的を達成したため解散。
ドレーク海賊団
飛び六胞の立場を追われ、流れで共闘した。正確に言えば船長のドレークのみの共闘。
オンエア海賊団
初めは百獣海賊団側として参戦したが、CP-0にケンカを売る形でルフィ陣営に付いた。
ネコマムシ達と共に鬼ヶ島の討ち入りに参戦。
正確には海賊団としてまだ同盟は組んでいないが、冒険の最中に出会った二大船長である赤鬼のブロギー、青鬼のドリーおよび船員のオイモ、カーシーと友好を結んでおり、エッグヘッド編において彼らが救援に駆け付けた。
海賊以外の同盟関係
ワノ国の大名光月家、及び義兄弟の関係にあるモコモ公国。ワノ国の解放に伴い同盟終了したが、ルフィが同国をナワバリにする事を表明。
海賊船
初代
東の海・シロップ村~偉大なる航路・ウォーターセブン-エニエス・ロビー
2代目
ウォーターセブン~シャボンディ諸島
(二年後)シャボンディ諸島~
海賊団の来歴
※人物の肩書などは全て当時のもの
※一応、ネタバレ注意。
東の海編
- 賞金首に
東の海にてモンキー・D・ルフィを筆頭に海賊団として旗揚げし、航海しながら戦闘員ロロノア・ゾロ、狙撃手ウソップ、コックサンジ、航海士ナミを仲間に迎える。
無名のままアルビダ海賊団、バギー海賊団、クロネコ海賊団、クリーク海賊団、アーロン一味などの東の海で指折りの強豪と交戦し、次々と撃破。
アーロン一味壊滅後、海軍本部にその詳細が報告され、船長ルフィに初頭の手配としては世界的にも異例の3000万ベリーの懸賞金が懸けられる。
構成員僅か5名でローグタウンに到達。海軍本部曹長たしぎはゾロが退けるも、その上官である海軍本部大佐スモーカーにルフィが捕まってしまう。しかし、謎の人物の助けによりその猛追を切り抜け、その勢いのまま偉大なる航路に突入。スモーカーがローグタウンに配属されて初めて取り逃がした海賊となる。
偉大なる航路編
双子岬でクロッカスとラブーンに出会い、記録指針を入手。そのログに従いサボテン島に上陸し、ウイスキーピークで一夜を過ごすこととなる。
この町は秘密犯罪結社バロックワークスに所属する賞金稼ぎの巣窟であったが、夜襲を警戒していたゾロ一人によって制圧された。これによりゾロは(一夜にして)賞金稼ぎ100人斬りを達成し、その悪名に箔を付ける。
その後、ひょんな事からバロックワークスに関する重大な秘密を知ってしまい、組織に命を狙われる事態となってしまう。同時に同組織に狙われているアラバスタ王国の王女ネフェルタリ・ビビ(と彼女のペットである超カルガモのカルー)の護衛依頼を受け、彼女らをクルーとして迎え入れ、アラバスタ王国を目指して出港する。
ログに従いリトルガーデンへ辿り着く。ここでバロックワークスの追手からの襲撃を受けるもこれを退けると共に、敵の荷物からアラバスタ王国の永久指針を入手し、思いがけずアラバスタ王国への最短ルートの確保に成功する。
しかし、リトルガーデンを出立した直後にナミが高熱に倒れ、急遽医者を探すために舵を切る事となる。その過程で辿り着いたドラム王国にてトニートニー・チョッパーと邂逅。協力して暴君ワポルを倒した後、チョッパーを船医として迎え入れる(ただし世間的な認識はペット)。その後、ナミの病状の回復を確認した上で改めてアラバスタ王国へ向けて出立する。
- アラバスタ王国
アラバスタにて、ゾロがダズ・ボーネスを、ルフィが王下七武海サー・クロコダイルを撃破。同時に、クロコダイルが裏で率いていたバロックワークス構成員の一斉摘発にも貢献。
これを受けて、ルフィの懸賞金が1億ベリーに増額、さらにゾロも6000万ベリーの賞金首に。
ただしクロコダイルやバロックワークスの件は政府によって詳細を隠蔽され、世間にはルフィとゾロに高額の懸賞金が懸けられたという事実だけが伝わることになった(後に一部の情報が流出したらしく、バルトロメオなどがその詳細について知る事となる)。
事件終息後、ビビ&カルー下船。入れ替わりに考古学者ニコ・ロビン(元バロックワークス副社長兼社長秘書・ミス・オールサンデー)乗船。ビビの件は政府に報告されず、公にはならなかった。
ジャヤにてベラミー海賊団の頭・ベラミーを一蹴し、猿山連合軍の助力を得て空島へ向かう。
天上の国スカイピアに到達した直後に不法入国による犯罪者となってしまい、更には神・エネル率いる「神の軍団」とワイパーを中心とした「シャンディア」のゲリラ部隊との抗争に巻き込まれる事態となってしまう。
しかし、ひょんなことから神域アッパーヤードに莫大な黄金が眠っている可能性をつかみ、これを手に入れるべくバトルロワイアルに本格参戦。最終的にエネルの恐るべき野望を知り、それを阻止すべく、戦いの末に神の軍団を壊滅させる。(シャンディアの民とは利害の一致から抗争終盤から共闘に近い形になり、最終的には和解した)
その後、目的であった黄金も欲しいだけ手に入れて青海へと帰還。
なお、空島に関する一件は世界政府には一切伝わっていない。そもそも伝えようがない。
海賊団同士の決闘ゲーム「デービーバックファイト」にてフォクシー海賊団を撃破。その直後に海軍本部大将”青キジ”クザンと接触。
ロビンを連れている一味を見て懸念を示した青キジは一味を仕留めにかかるものの、船長ルフィからの一騎討ちの申し込みと、アラバスタ王国での借りの帳消しを条件に、その場は彼の独断で一味全員が見逃される。
また、この件によりロビン加入の旨が政府に伝わり、一味のトータルバウンティが1億6000万から2億3900万に修正される。
一味の所有する海賊船ゴーイングメリー号が限界まで損傷していることが発覚。その処遇を巡ってウソップとルフィの意見が対立し、結果的に両者の決闘にまで発展。敗北したウソップは自ら一味を脱退した。
その翌日、ロビンと後に船大工として麦わらの一味に参入するフランキーが古代兵器絡みで司法の島エニエス・ロビーに連行される。しかし一味(変装したウソップを含む)はガレーラカンパニーやフランキー一家も含めた総出でこれを追走し、彼らを奪還すべくエニエス・ロビーに直接殴り込む。
バスターコールが発令され、島への集中砲火が刻一刻と迫る中、麦わらの一味とCP9を中心とした激しい戦闘が島中で繰り広げられた末に、超人と恐れられるCP9のメンバーを全員撃破し、ロビンとフランキーを奪還。一味を迎えにやってきた無人のはずのメリー号に乗り込み、全員揃ってウォーターセブンへ帰還を果たす。
なお、この一件は政府の情報操作によって「麦わらの一味によってエニエス・ロビーが壊滅した」とだけ世界に伝わり、CP9の存在やバスターコールの発令などは隠蔽された。
なお、この脱出劇の末にメリー号がついに大破。前後真っ二つになった船体を見たアイスバーグは「もう眠らせてやれ」と助言し、ルフィの手で"火葬"が行われる。
一味全員に見守られながら燃え上がるメリー号の最期の声は、周囲の者全員に聞き届けられた。
- エニエス・ロビーでの事件後
エニエス・ロビー壊滅の件により、ルフィ、ゾロ、ロビンの懸賞金が増額。さらに他のメンバーも全員1000万ベリーを優に越える高額の懸賞金が掛けられる(ただしチョッパーはペットとして認識され、例外的に50ベリーという極少額。また、サンジのみ写真の入手に失敗したため、ド下手クソな似顔絵付きの手配書が作られた。後にこれが原因でとある人物に因縁を付けられる)。
この時点で一味の懸賞金総額は6億6700万50ベリーとなる。また、これによってルフィだけでなくゾロも懸賞金が1億を突破し、二人は後に11人の超新星に数えられる大海賊として知られるようになる。
その後、船大工フランキーが正式に加入し、ウソップは一味に対し第一声に深い謝罪を入れて和解し、再び狙撃手として乗船。船もフランキー謹製のサウザンドサニー号に乗り換え、海軍本部中将モンキー・D・ガープ(ルフィの祖父)の追走を潜り抜けてウォーターセブンから出立する。
- 魔の三角地帯(フロリアン・トライアングル)
”魔の三角地帯”に突入後、スリラーバークに誘い込まれ、王下七武海ゲッコー・モリアと部下の三怪人、ブルックの影が入れられたゾンビやルフィの影が入ったゾンビと交戦。未知の能力に最初は苦戦し、捕まることもあったが、最終的にはこれを撃破する。
直後に政府から密命を受けたバーソロミュー・くまに襲撃されるも、逃げ延びてスリラーバークを脱出した(と政府には報告されたが、実際にはゾロとの取引によってくまが自ら手を引いた)。
ちなみにこの一件はほぼ全てが政府によって隠蔽され、モリアの敗北は公にはならなかった。
なお、この段階で音楽家ブルックが新たに加入したが、政府にそれが知られるのは大分後の話になる。
鉄仮面デュバルとの闘いで助け出したハチ、彼の知り合いのコーティング職人に会いコーティングを依頼することで、魚人島に行く準備を済まそうとする。
シャボンディ諸島に到達後、船長モンキー・D・ルフィが天竜人チャルロス聖を殴り飛ばし、キッド海賊団、ハートの海賊団と共に天竜人3名を人質に「職業安定所(実態は人身売買の会場)」に立てこもる事件を起こす。
これを受けて海軍本部大将”黄猿”ボルサリーノや戦桃丸がパシフィスタを連れ一味の逮捕に向かうが、突然現れたバーソロミュー・くまによって一味のメンバーは全員シャボンディ諸島の外へ弾き飛ばされ、ボルサリーノは追走できなくなってしまう。
その後、麦わらの一味はおよそ二年間に渡って海賊団としての活動を停止する。ちなみに世間では「完全崩壊」を喫することとなったと言われて死亡説も出ていた。
シャボンディ諸島での騒乱から数日後、モンキー・D・ルフィの義兄であり白ひげ海賊団二番隊隊長でもあるポートガス・D・エースを救出するため、ルフィ本人が何らかの手段を用いて単身インペルダウンへ侵入。
一度は監獄所長マゼランの手で捕らえられ、最終的にエースの奪還には失敗するものの、先に投獄されていたバギーと結託し、サー・クロコダイル、ジンベエ、エンポリオ・イワンコフ、ダズ・ボーネス、イナズマ、ギャルディーノ等々、凶悪な囚人たちを多数解放した上で脱獄する。
この事件によって脱獄した囚人は総勢241名(ニューカマーランドへ逃亡に成功した者と黒ひげの襲撃でLEVEL6にいた者を含めるとより多い)、インペルダウン史上最大最悪の失態となり、その責任を取ってマゼランは副署長へ降格した。
モンキー・D・ルフィ、インペルダウンの脱獄囚と共にマリンフォード頂上戦争に乱入。義兄エースを奪還するために白ひげ海賊団とも共闘関係を結び、戦場を引っ掻き回す。その最中、海軍本部元帥センゴクの口からルフィの「正体」が語られ、電伝虫の映像や音声を通じてそれが世界中に知れ渡る。
一度はエースの奪還に成功するが、海軍本部大将”赤犬”サカズキの手からルフィを庇った事でエースは死亡してしまう。
目の前で義兄を失ったショックでルフィは意識を失ってしまうが、黒ひげ海賊団やインペルダウンの脱獄囚、戦争の中止を訴える1人の若き海兵、赤髪海賊団、そして土壇場でさらに乱入してきたハートの海賊団船長トラファルガー・ローによってマリンフォードから脱出させられる。
この事件により、ルフィはエニエス・ロビー、インペルダウン、マリンフォードという世界政府の重要な三機関の全てに侵入し、そこから脱出・生還を果たした史上初にして唯一の海賊となった。
- 頂上戦争後
マリンフォード頂上戦争から3週間ほど経ったある日、復興途中のマリンフォードにモンキー・D・ルフィ、シルバーズ・レイリー、ジンベエが襲来。ルフィは「16点鐘」と「黙祷」を行い、それが新聞によって世界中に知られる。
この行動の裏には散り散りになった仲間達へのメッセージが込められていたが、仲間でなければ全く分からない伝え方であったために世界中にそのまま報道され、一味のメンバーは全員メッセージを受け取る事に成功する。
そして2年間、麦わらの一味は世界各地に潜伏して消息を絶ち、死亡説もささやかれることとなり、偽者も登場した。
新世界篇
- シャボンディ諸島再集結
マリンフォード頂上戦争から二年、ルフィのメッセージの通り麦わらの一味全員がシャボンディ諸島に集結、海賊団としての活動を再開する。
この時になって初めて政府はブルックの正体がかつてルンバー海賊団船長代理”鼻唄のブルック”であった事、そして現在麦わらの一味に所属する現役の海賊である事を把握した。
ブルックの加入の発覚に加え、この二年間でルフィの懸賞金も上がっていたため、一味の総合賞金額は8億50ベリーに改められた。
魚人島に突入後、ジンベエと共にホーディ・ジョーンズ率いる新魚人海賊団を撃破。リュウグウ王国の王ネプチューン・姫しらほしなどと親交を結び、「新世界」に突入する。
ニコ・ロビンは「歴史の本文」から得た情報とネプチューンとの会話から魚人島に眠る古代兵器ポセイドンの存在とその正体について一つの確証を得る。
この時、リュウグウ王国へお菓子の回収に訪れていたビッグ・マム海賊団幹部と揉め、電伝虫越しにケンカを売った。
トラブルから本来の航路を大きく外れ、世界政府管轄の立入禁止区域パンクハザードに上陸。そこで王下七武海となったトラファルガー・ローと再会し、彼の率いるハートの海賊団と同盟を組む。
何らかの事情があるワノ国の親子、錦えもんとモモの助とも協力関係を結んだ。
その後、世間から身を隠して島内にて非道な実験を繰り返していたシーザー・クラウンを、麦わらの一味を追う形で訪れたスモーカー率いる海軍G-5支部メンバーと共に撃破。パンクハザードを後にする。
ローたちを船に乗せ、共にドレスローザに到達。そこでドレスローザ国王にして王下七武海の海賊ドンキホーテ・ドフラミンゴ及び彼の率いるドンキホーテ海賊団と全面衝突する。
最終的にドンキホーテ海賊団を壊滅に追い込むが、麦わらの一味とハートの海賊団の同盟が完全に政府に知られ、ロー本人も海軍本部大将”藤虎”イッショウの前で公言したため、ローは王下七武海の称号を剥奪され、再び賞金首となった。
また、この事件にきっかけにメンバー全員の懸賞金が軒並み5000万ベリー以上増額され(未だペット扱いのチョッパーのみ50ベリーの増額)、手配書の写真も現在の姿に合わせて更新された(ウソップはそげキングではなく本人として、フランキーの写真はフランキー将軍になっている。また、ウソップ・ブルックは異名が変化、サンジは生け捕りのみとなった)。
- 麦わら大船団結成
実質的に主要メンバーをドンキホーテ海賊団より救われた海賊団や武術家達が揃って麦わらの一味の傘下に入る事を宣言。構成人数およそ5600人、モンキー・D・ルフィを大頭とする「麦わら大船団」を(ルフィの意見を無視して)結成する。
- ゾウ到着後
百獣海賊団幹部旱害のジャックにより全滅寸前まで追い込まれたモコモ公国の戦士たちを救うも、ある理由からサンジがカポネ・ベッジ率いるファイアタンク海賊団に連れられ、一味の元を離れてしまう。
ペコムズからの情報により、ファイアタンク海賊団が現在「四皇」シャーロット・リンリン率いるビッグ・マム海賊団の傘下であることを知り、サンジ奪還のために特別チームを編成。ルフィ、ナミ、チョッパー、ブルックはペドロとペコムズ(そして勝手に付いてきたキャロット)と共にビッグマム海賊団のナワバリへ殴り込みをかけるためにゾウを出立する。
一方、残されたメンバーやモコモ公国関係者、ワノ国の侍たちも四皇カイドウや将軍黒炭オロチの撃破へ向けてそれぞれ行動を開始する。
サンジ奪還チームはリンリンのナワバリにして活動拠点である万国へ到達、サンジとシャーロット・プリンの政略結婚の阻止及びサンジの奪還のために奔走する。途中でビッグ・マム海賊団を裏切ったファイアタンク海賊団と一時的な同盟を結び、再会したジンベエとタイヨウの海賊団の協力を得、そして政略結婚を企てた側だったサンジの「実家」であるヴィンスモーク家とも最終的に結託、その他協力者やビッグ・マム海賊団の裏切り者や人質も巻き込んで「ビッグ・マム討伐連合軍」としてビッグ・マム海賊団へ逆襲を仕掛ける。
これによりビッグ・マム海賊団はルフィに三将星のうち二人を撃破されるなど、海賊団創立以来類を見ないほどの大打撃を受ける。一方のルフィたちはサンジの奪還には成功するもシャーロット・リンリンの討伐(暗殺)には失敗し、その目的が潰えたことで連合軍は解散となる。最終的には殿を買って出たタイヨウの海賊団のアシストを受けつつビッグ・マム海賊団のナワバリから脱出する。
この一件は世界には「ビッグ・マムの暗殺にこそ失敗したが、海賊団には甚大な被害を与えた」「全ては麦わらのルフィが中心となった作戦であり、実質的にルフィ側の勝利」と報じられ、ルフィとサンジの懸賞金がさらに増額、特にルフィは「5番目の海の皇帝」とまで称されるようになった。ちなみにサンジは手配書の名前がフルネームである「ヴィンスモーク・サンジ」に変更され、同時にまた生死問わずの手配に戻った。
なお、この一件の最中にジンベエがビッグ・マム海賊団及びタイヨウの海賊団から脱退し正式に麦わらの一味に加入することを宣言したが、タイヨウの海賊団のメンバーと共に殿を務めるため、またルフィたちと別れた。
ルフィたちがワノ国に到着し、(ジンベエを除いた)麦わらの一味の全員が集結。それぞれのメンバーはカイドウやオロチを撃破するために情報収集や戦力の確保に奔走する。
作戦遂行中にルフィがカイドウに直接対決を挑むも一撃の下に敗北し、囚人として捕らえられる、ローがハートの海賊団の仲間を人質に取られて拘束されるなどの重大なトラブルやアクシデントはあったが、最終的には危機から脱して赤鞘九人男を始めとするワノ国の侍たちと協力関係となり、年に一度の火祭りの夜の宴“金色神楽”の最中、カイドウ率いる百獣海賊団やオロチ側の侍たち、そしてルフィたちへの報復のために強引にワノ国に入国し、紆余曲折の末に百獣海賊団と同盟を組んだシャーロット・リンリンなどが集結した鬼ヶ島に討ち入りを仕掛ける。
この討ち入り作戦の中でようやく一味に追い付いたジンベエが操舵手として遂に正式に加入。また、ある程度目的が共通するキッド海賊団、応援に駆け付けたマルコ、諸事情から百獣海賊団を裏切ったX・ドレーク、一応は百獣海賊団所属ではあるもののカイドウに対して強い反感を持つヤマトなども事実上麦わらの一味側として参戦し、当初の予定以上の戦力で決戦に挑む。
この戦いの中で百獣海賊団の幹部や重要な関係者はほぼ全員が敗北または海賊団から脱退、更にはシャーロット・リンリンもユースタス・キッドとトラファルガー・ローによって討ち取られ、最終的にはルフィとカイドウの一騎打ちに縺れ込む。圧倒的な実力を誇るカイドウや思わぬ乱入者によって限りなく敗北に近い状況にまで追い込まれるが、極限の戦いの中でルフィはゴムゴムの実の真の力を覚醒させ、遂にはカイドウとの直接対決及び百獣海賊団との全面戦争を制する。
これを受けて世界政府はルフィを新たな四皇の一角と位置付け、彼の率いる麦わらの一味を世界的な影響力を持つ最重要警戒対象として認めると同時に全員の懸賞金を大幅に増額することを決定した。
そして、ルフィは新たな将軍となったモモの助に自分の海賊旗を渡して仲間であるモモの助と錦えもんに再会の約束を伝え、ハートの海賊団との同盟も解散し、麦わらの一味はワノ国から出発する。
ワノ国出国直後に、ニュース・クーから新聞を受け取る形で一味の全員が自身の現在の懸賞金を知ることとなり、それぞれが一喜一憂していた。
Dr.ベガパンクの研究所がある政府所有の島、エッグヘッドに到着。その直前に偶然危機を救ったジュエリー・ボニーと共に上陸してベガパンクと接触し、彼から世界的に極めて重大な情報の数々を得る。
さらにベガパンク自身から自分をこの島から連れ出してほしいという依頼を受け、ルフィはこれを快諾するも、このタイミングでベガパンクの命を狙うCP-0が本島へ襲来。さらにある人物の野望によって引き起こされた島の防衛システムや兵器の暴走などのアクシデントにより、敵味方を無差別に巻き込んだ大混乱への対応を余儀なくされる。
やむを得ずCP-0などとも共闘し、島内の混乱は翌日には制圧することに成功したものの、新たに送り込まれた大将ボルサリーノが率いる海軍部隊、改めて敵対することとなったCP-0、そしてあろうことか海軍と共に直接エッグヘッドにまでやって来た五老星の一人であるジェイガルシア・サターン聖など、ベガパンクを本気で抹殺するために用意された戦力が一味にまで牙を剥き、遂には(本編の一味にとっては二度目となる)バスターコールが発令され、島内には異形の怪物が現れ暴れ出すという渾沌とした事態となる。しかし、途中から意外な援軍の登場や政府側にとっては想定外のアクシデントの発生などが重なることで戦局は徐々に一味側に傾いていき、最終的にエッグヘッドを脱出することに成功する。
なお、この一連の事件は世間には「麦わらの一味がベガパンクを人質にエッグヘッド本島に立てこもり、海軍及び世界政府に宣戦布告、全面戦争の構え」と伝えられた。さらにこれをきっかけにベガパンクが世界へ向けて衝撃の事実を暴露してしまい、世界中に混乱と動揺が広がることとなる。
また、この一件の中で「(本体を含めた)7人の」ベガパンクのうち5人が死亡してしまう(これに関しても「ルフィによってベガパンクが殺害された」という印象操作が行われた)が、ベガパンクたちは一般的な人間とは「死の定義が違う」ため、結果として麦わらの一味とベガパンクとの間に交わされていた「エッグヘッドから連れ出してほしい」という依頼も達成された。
余談
- 新世界篇
原作では「新世界篇」において、麦わらの一味が全員そろって航海したのは今のところ魚人島からパンクハザードの間のみ。以降は増えすぎたキャラを扱いきれなくなったという事情により、暫く一味が2チームに分かれて行動する展開となった。そこから一味が全員揃うのはワノ国での鬼ヶ島討ち入り時(ジンベエ合流時)となる。
その為、この時期に公開された映画『FILM Z』『FILM GOLD』『STAMPEDE』はパラレル扱いとなっている。
※一応『FILM Z』は「原作との繋がりを強調させたい」という意向で作られており、魚人島編直後の出来事である模様。また、『FILM RED』は一味が全員合流し、ジンベエが加入したワノ国編後の出来事とされている。しかし、こちらもその他の要因からパラレル扱いとなっている。
- 一味の財源
当たり前だが、海賊なので定期収入の類は一切ない。
作中で明確になっている収入は、各地で掠め取ったお宝や村人の財布程度。支出面に触れられているエピソードがウォーターセブン編ぐらいなので、一味の財政状況については今ひとつ判明していない部分が多い。
ただ、分かっている範囲で言えるのは財布の管理はナミが主体、食費はサンジが買い出しまで含めて管理、個人が使えるお金は海賊の癖に小遣い制であること、そして船長であるルフィの経済観念が極めて怪しいこと(因みにフランキーも寄越しの金は持たない主義な為経済観念はルフィとどっこいどっこいだったりする)。
今のところウォーターセブン編以外で一味全体が金がなくて困っているような描写はないため、基本的に困窮はしていない様子。
スリラーバーク編で元王下七武海のモリアとの戦いの後に2億ベリー以上あるお宝を手に入れているのでそれを生活費に充てているのかもしれない(スリラーバーク編以降作中で一味が金銭難で困る描写はなくなった)。
- サンジ加入までの一味の食生活
短編漫画「麦わら劇場」のREPORT TIMEで明らかになった内容は以下の通り。
ルフィが出発した時:ちゃんと食糧と水を積んで出航する…が、一日で全て食べ尽くしてしまった。
その後は湿気で生えてきたキノコを取ったり、襲ってくる大鳥を返り討ちにしてなんとか食い繋いでいたとの事。
もしコビーと出会わなかったらどうなっていたことか…。
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ゾロ加入:本人はルフィより航海はベテランだと主張するが、実際の生活力はどっこいどっこい。
そもそも方向音痴が祟って迷子になって海を彷徨っていた身なので期待する事自体が間違っているのだが…。
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ナミ加入:二人のあまりの計画性のなさに驚愕し、サンジ加入までは食糧と水は彼女が管理するようになったとの事。
また何気に料理上手な事も判明したが、有料だったため仲間達は二度と頼まなかった。
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ウソップ加入:ゴーイングメリー号入手によって生活レベルが大きく向上。またウソップが釣り上手だったため魚も安定調達出来るようになったとの事。
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サンジ加入:本命。プロのコックだけに味も栄養配分もバッチリ。ナミも航海の計画に専念出来るようになって大助かり。
関連イラスト
東の海編
超新星編
新世界編
関連タグ
6月13日・・・麦わらの一味の日
熊本県…麦わらの一味の像が各所に建てられている。