ドラム王国憲法第一条『王様の思い通りにならん奴は死ね』!!
──これがこの国の 全てだ!!!
なぜなら この国はおれの国で… この城はおれの城だからだ…!!
概要
“偉大なる航路”ドラム島にかつて存在した「ドラム王国」の元・国王。
“超人系”悪魔の実の1つ「バクバクの実」を食べた能力者。
父である先代国王に甘やかされて育った経緯から、実年齢を下回る非常にわがままかつ卑劣な性格で、国民や家臣よりも何より我が身を第一に考える利己主義者。
「王国のものはすべて自分の所有物」とする考えを持ち、「医者狩り」を始めとする様々な悪政をしいて国民を苦しめていた。
こんな男なので思慮も浅く、感情に任せた後先を考えない行動に出る場面も多く、その都度側近の家臣団に放任する下劣な独裁者である。
本編当初は “黒ひげ”マーシャル・D・ティーチ率いる「黒ひげ海賊団」が王国を襲撃した際に、自らの保身の為に側近達を連れて我先にと国外逃亡し、海賊「ブリキング海賊団」の船長“ブリキのワポル”を自称していた。
海賊達が島から去り、ほとぼりが冷めたタイミングで王国に戻り「王様」に返り咲こうとしていたが、島の民間護衛団団長となっていたかつての守備隊長ドルトンや、彼に協力した麦わらの一味、トニートニー・チョッパーらの抵抗により家臣団諸共打ち倒され、最後はモンキー・D・ルフィによって空の遥か彼方に吹き飛ばされる形で国を追われた。
その後は吹き飛ばされた“南の海”を独り放浪し、自身が王様で無くなった事実を自覚した末に、放心のままホームレス生活を送るが、紆余曲折を経て己の能力でワポメタルを作り出したのをきっかけに多大な財を為せるのを見出し、自信を取り戻して富を得る。そしてその財力を元手にトントン拍子で悪の王に返り咲いた。
現在は世界政府公認国家「悪(ワル)ブラックドラム王国」の国王でキンデレラという妻が居る。
第2部では聖地マリージョアで開かれる世界会議にも参加し、因縁深いドルトンやDr.くれは、ネフェルタリ・ビビらと再会した。
ちなみに作者の尾田栄一郎は「描いていて楽しい悪役」と述べている。だからこんな風に優遇されているのだろうか……?
プロフィール
本名 | ワポル |
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異名 | ブリキのワポル |
年齢 | 27歳→29歳 |
身長 | 207cm |
肩書き | ドラム王国 国王→悪ブラックドラム王国 国王 |
所属 | 元ブリキング海賊団船長 |
所属船 | ブリキング号 |
悪魔の実 | バクバクの実 (超人系) |
出身地 | 偉大なる航路 ドラム島 ドラム王国 |
誕生日 | 8月9日 (バ←8、ク←9、バクの実) |
星座 | しし座 |
血液型 | X型 |
好きな食べ物 | 焼いた家(ウェルダン) |
嫌いな食べ物 | ガム |
趣味 | 玩具作り |
イメージ動物 | 毛カバ |
笑い方 | まははは |
初登場 | 単行本15巻 第131話『ブリキのワポル』 |
CV | 島田敏 |
人物
容貌
山のようにずんぐりした体型の大男。
外に向かってはねるように伸びた青髪の長髪に、バケツのような金属製の大きな顎が特徴。
頭から背中にかけてホワイトウォーカー(毛カバ)の毛皮を羽織り、その下には小さな四角形の鉄板を並べたようなデザインの鎧を着込んでいる。
性格
過ぎた甘やかしを受けて育った結果、恐らく全うな名君だったのであろう父親(先代国王)とは異なり傍若無人で身勝手な暗君になってしまい、国王が国民を搾取するのは当然と思ってはばからない。
8年前の世界会議では、アラバスタ王国のネフェルタリ・コブラから(とある大犯罪者への対処についての議論で不真面目な言動を見せたのを)叱咤された腹いせに、まだ幼い王女をわざとひっぱたく嫌がらせを働いたりもした。
当然、こんなことをすれば両国間で戦争も起こりかねない浅はかな行動だが、結局この際は幼い王女の方が大人の対応を見せて事なきを得た。
その一方で、自身や部下が点検を行わなくなって1年以上経つ武器を、不発のリスクを考えずに使用しようとするなど、今作の海賊ならではの間抜けさやギャグ要素がなかなか抜けない、コミカルな三枚目でもある。
元々地の頭自体は良くないが、(地の利があったものの)下記の積雪地帯での奇襲や、一見使い勝手の悪い能力で自身や無生物を変形させて劣勢からきりかえす戦いぶりなど、咄嗟の悪知恵や発想力には光るものがある。
そんなワポルだが家臣団のように自分に従順であれば、面倒事を押し付けてもクロコダイル等のやり方のように捨て駒にはしておらず、アドバイスをする場面もあった。
黒ひげ襲来時や2度目(後述ネタバレ)など命の危機に瀕した際には王の地位もかなぐり捨てて逃げるなど、緊急時の判断力は優れていると言えなくもない。
ルフィに敗北後、国王では無くなりホームレスとして惨めに暮らすも、能力で生み出した商品で商売をしている間はかなり大人しくしていた。
しかし前科については反省しておらず、能力で生み出した「ワポメタル」の価値が認められて会社がうなぎ上りになり、ミス・ユニバースことキンデレラと結婚する頃には再び調子に乗り始めた。
ただし、どん底からののし上がりを経験したためか、現実的な目線と考え方が身についており、ドルトン達と世界会議で再会した際は「潔白に国を運営する事など出来やしない」と一国の政治家としての思慮が多少入り混じった発言も見せた。
また、嫌いな相手でも「あまりに酷な事情」を察知すれば不器用ながらも自分なりの配慮ができるようにもなり、少なからず人間性も向上した部分が見られる。
総じて、ドラム時代の暴君ぶりは経験不足と世間知らずに起因していた可能性が高く、その辺りを実経験として学んで「無能な暴君」から「出来る悪党」または「やる時はやる男」になったと評価できる。
戦闘能力
悪魔の実
「この国にあるものは全て おれのおかし!!」
口を巨大化させ、ありとあらゆるものを美味しく食べられる「雑食人間」。
一般的な食料品はもちろん、どう頑張ったって常人では食べられない物でも関係なく食べてしまえる悪食である。
「常人では食べられない物」としても、猛毒のキノコとかフグを内臓ごと食べられるとかの次元ではなく、砲弾とか大砲とか焼け落ちた家屋などの、元から食物ではない物質などを指し、悪食は悪食でも人間の常識をはるかに超えた悪食野郎なのである。
また、歯や顎の力も非常に強く、短剣に刺した肉を短剣の刃ごと噛み潰してしまうのも容易。その気になれば人間でも生きたまま食べてしまえる。
雪崩で生き埋めにされても、のしかかった大質量さえ食って除去してしまえるので非常に意地汚い。
ただ食べて消化・吸収するだけでなく、食べたものの能力や特性を体内に保存する芸当もできる。そしてバクバクの能力の真骨頂として、食べたものの特性を自分自身に反映して肉体を強化したり、食べた物そのものに変身したり、二種類以上の物質を融合させて新たな物質を作り出したりすることも可能。
武器庫の武器を食べてしまえば ブキブキの実さながらの全身兵器人間となる。
ただし、食べた分だけずっと使えるわけではないようで、食べた分だけ使用すればその分はまた食べて補わない限り使えない様子。
特に「新たな物質を作り出す」能力は非常に応用の幅が広い。
実際、ワポルは偶然ながらもこの能力によって、新形状記憶合金ワポメタルを開発し、これを元手に巨万の富を得ており、たった1人で世界の財政に影響を与えている。
麦わらの一味のフランキーはベガパンクの構想のみで実現不可能だったアイディアをワポメタルを用いて実現に導く。この結果、一味の大きな戦力フランキー将軍が完成した。
2人以上の人間を喰らえば、その人間同士を合体させてしまうことも可能。また、生物と無機物を同時に食べて融合させ、新たな生命体を作り出したりもできる。ただしこれ等を後々分離ができるのかは不明。
嚥下した時点から食物の変性が起こるのか、アゴだけ残して自分の体そのものを呑み込み、好きな姿に成型して吐き戻すなど、もはや何でもありな離れ業も見せた。
噛み始めてから食い終わるまで時間がかかるのも少なくないため、噛んでいる間に能力者からの反撃を受ける・不特定多数の人間が集まった状況で天竜人達と遭遇し、顔などを変形させる間もないまま逃げ惑う場面も。
ちなみにどんなものをどれだけ食べたとしても腹を壊さないらしい。マゼランのような猛毒も食べられるのかもしれない。
・毒殺無効
・餓死無効
・なんでも食べて破壊すれば幽閉も拘束も無効
・自分の体内そのものに武器や都合の悪いものを隠しておける
・邪魔者を始末する時もわざわざ武器など無くても食べれば終わる
・悪食そのものを脅迫にも使える
・新しい物体や武器を即席で作り出して、反乱対策にも活かせる
……等々、こうしてみると為政者の護身において非常に優秀な機能が揃っている。それだけにワポルのようなアホが使うとタチの悪さが手に負えないが。
能力以外では、雪国育ちならではのカムフラージュ戦法「雪化粧」による奇襲を得意としている。しかし、ワポル本人の戦闘力は大部分がバクバクの能力によるものであり、基礎的な身体能力は飛び抜けて高いわけではない(見た目の割に足は速いが)。
技
主な技は、食べた物を自分の体に反映させる"バクバク食(ショック)"と、食べた者同士を融合させて新たな物体を産み出す"バクバク工場(ファクトリー)"。どういった形で反映されたかによって細かい技名は変わるらしい。
- バクバク食 『ワポルハウス』
食べた「家」をベースに自らを変身させる。
ちなみに原作でこの技を披露した日のワポルの献立は、大砲のバターソテー1門、生大砲1門、砲弾と火薬のサラダ、焼きハウス一軒。この献立のためか、単純な家ではなく、両腕は大砲になっていた。
- バクバク工場 ”スリムアップワポル”
顎を反転させるようにして自分自身を食べ、口の中で食べられた自身の体型を骨格ごと整形、長身になる。
一時的なものなのか、或いは攻撃を受けた際のショックのためか、ルフィに吹き飛ばされた後には元の体型に戻っていた。
- バクバク食 『人間兵器』
武器庫の中を全て食い潰し、その全てを全身に反映させ自らを兵器そのものと化す恐るべき技。
しかし武器庫の鍵を気付かぬうちにナミに掠められたため、劇中では不発に終わった。
- バクバク食 『ベロ大砲(キャノン)』
舌を大砲に変化させ、砲撃を見舞う。
城壁に風穴が開くほどの威力。
来歴
過去
先代国王の急死により若くして王座に就いたが、上述される気質から「王様である自分の思い通りにならない者は死ねばいい」とする考えを持ち、国民を圧政によって苦しめていた。
中でも国王直属の医師団「イッシー20(トゥエンティー)」を設立すると共に、それ以外の医者を国外追放し、国民が医師の治療を受けるには王である自身に絶対服従しなければならないシステムを作り上げた。
元は国王の家臣だったドルトンに言わせれば「国中の患者を人質に取る犯罪同然の状態」とも批評され、実際、ワポル達が国から逃亡していた頃の王国は深刻な医者不足に悩まされていた。
黒ひげ海賊団にドラム王国を襲われ「彼らに敵わない」と知ると国を逃げ出した。
本編
ドラム島編
海賊としてドラム王国に戻る途中、偶然出くわした麦わらの一味を襲撃するがルフィにあっさりぶっ飛ばされてしまう。
その後、なんとかドラムに帰国し、一味が入国している事態を知ると激昂し町医者のDr.くれはがいるドラム城を襲撃。そこで再びルフィと戦闘になるのだが、能力でそこそこ苦戦させるもルフィには敵わず呆気なく倒されてしまい、「ゴムゴムゴムゴムのバズーカ」で空の彼方までぶっ飛ばされた。
扉絵連載『ワポルの雑食バンザイ』
飛ばされた南の海では、運良く(?)陸地に着陸。
岩や木、ランプなどで食いつなぎながら人里まで辿り着き、変わらず暴食の限りを尽くしていたが、当然外界の地で彼の権力が意味を為さずアッサリ逮捕される。
なんとか逃走するも、自身がもう王様ではないショックから心神喪失し、橋の下でホームレス生活を余儀なくされる。
子供には石を投げられ、野良犬には小便をかけられ、マッチを売って日銭を稼ごうにもみすぼらしい姿から突っぱねられたりと、これまでにない不遇な扱いを受ける。
飢えを凌ぐために同じく橋下に投棄されたガラクタを食し、“バクバク工場”で玩具を作って暇を持て余していたが、奇しくもこれが周辺の少年少女たちに大ウケ。
そこから簡素な玩具屋を開いて日銭を得るようになるが、連日子供たちが玩具を求めて滝のように押し寄せるほどの人気店となる。
(橋の下の掘っ立て小屋のような一号店でつまらなそうな表情でもみ手をしているワポルと、玩具店開業に喜ぶ子供たちからはなんとも言えない味わいがある)
意外と商才があったのか、玩具の売り上げを元手にプレハブ小屋めいた店舗を瞬く間にデパート並みの大型商店にグレードアップさせた。
そんな中、町で暮らす科学者がワポルの玩具の素材を調べた結果、過去に例のない強度と伸縮性を兼ね備えた新合金である事実が判明。
その歴史的快挙により表彰され一躍有名人となり、発見された合金は「ワポメタル」と命名された(司会らしき人物にマイクを突き付けられながらも、突然の事態に訳が分からず困惑しているワポルと、周囲で湧き上がっている一般人たち)。
この一件もあり、その後もワポルの商売は繁盛が続き、店舗の拡大(来客に対し、満面の笑みでもみ手をしているワポル)、工場・会社の設立(お世話になっていますと謙虚そうな笑顔を浮かべるワポルと万歳をしている社員一同)、財閥の創設(重役の中心で工場の時と同じ表情をしているワポル)などトントン拍子に成り上がり莫大な資産を手にし、ミス・ユニバースを妻に迎えた(結婚時にはこれまでの謙虚さはどこへやら、すっかりかつての傲慢さを取り戻していた)。
ちなみにホームレス時代にワポルに小便をかけていた子犬は、バクバク工場の際にガラクタと融合させられ頭部が箱型の「ハコワン」となり、現在もペットとして飼われているようである。
その後、世界政府加盟国「悪ブラックドラム王国」を建国し、元ミス・ユニバースのキンデレラと婚約。国王としてとうとう返り咲いた。
世界会議編
悪ブラックドラム王国の国王として世界会議に出席するべく、聖地マリージョアに訪れる。
マリージョアではワポルの失脚後に建国されたサクラ王国の代表として出席したドルトンやDr.くれは、父コブラに連れ添ってマリージョアまで訪れたネフェルタリ・ビビ等と奇しくも再会。
しらほしやレベッカも交えてそれぞれが邂逅したルフィたちへの想い出に花を咲かせる会話に割って入り、逆に彼を罵倒して煽り立てるも、くれはのいつものノリに翻弄されて結局何をするでもなくその場を離れた。
アニメではマリージョアに出立する前に、回想する形で落ちぶれてから成りあがるまでの過程が描かれ、実際にワポル自身が部下や妻がいるその場で語っているらしく「何度語っても気持ちいい話だ! そうだ、ワポル様の偉大なる自伝として出版しよう」などとほざいているが、妻もまんざらではないようで、マリージョアでビビに突っかかられた際に「聞きたい? ダーリンの華麗な復活劇」と断言するシーンが追加されている。まぁ、確かに悪党達にしてみれば夢のある話ではある。
世界会議解散後、モルガンズが社長を務める世界経済新聞社にある重大なリーク情報を流した。
本編外
劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』に出演。一国の国王の立場でありながら何故か海賊万博の場に部下を連れて現れ、フォクシー海賊団と共に個性のあるモブのような活躍を見せた。
関連項目
ONEPIECE 加盟国(世界政府) 国王 暴君 小悪党 悪食 暴食 純粋悪 短期集中表紙連載
ムッシュール:劇場版ONEPIECEエピソードオブチョッパー+でオリジナル設定として登場した兄。
黒炭オロチ:一国を陥れた暴君繋がり。ただし圧政をしいた理由がワポルが私利私欲であるのに対して彼の場合は国そのものへの復讐ゆえ。加えて敵対勢力にも細心の用心を張り巡らせるなど謀略にも長け、完全にワポルの上位互換となっている(余談だが、中の人が彼と対立する大名の一人を演じている)。
フォクシー(ONEPIECE):中の人が同じ&笑い方に特徴のある繋がり。映画『STANPEDE』では実況席にぞんざいに扱われ、声を揃えてツッコミを入れていた。
章ごとのボス
以下、コミックス未収録のネタバレが含まれます! |
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世界会議にて
1085話にて、マリージョアに革命軍が襲撃してきた際、偶然にもパンゲア城の奥に迷い込んだワポルは、『虚の玉座』の間にてコブラが五老星とその背後にいた世界の黒幕によって暗殺される衝撃的な現場(アニメ版では更に裏工作を実行している様子)を、覗き穴を通して目撃してしまった。
しかし、ワポルは嫌っていたコブラの死を喜ぶ余裕なんて無いどころか(コブラに関しては「あまり好きではない」だけで「死んでほしい」とまでは思ってなかった模様で、曰く「嫌いなヤツが死んで喜ぶほど落ちぶれちゃいねぇ」)、興味本位で覗いてしまったのを気づかれた自分が極めて危険な状況に陥った現実を悟る。
「『世界政府』の…闇を知っちまった…」
「知りたくなかった…誰だよアレ…おれの人生…詰んだ…!!!」
その絶望ぶりは、同じく2年で成り上がったが、とあるドジで絶体絶命の状態の人生に落胆している某CEOの如く……
このままではコブラと同様に五老星と真の黒幕の手で粛清されるのは時間の問題と判断したワポルは真の黒幕から必死に逃げ回る中、偶然にもCP0ビビに捕らわれかかっていたビビと遭遇。渡りに船同然で自分にくっついて来たビビを連れ出す形で、共にマリージョアから脱出に至った。その際に妻からは「(不倫したあげく)駆け落ちした」と勘違いされた。
ビビ「どこまで行くの!?」
「どこまでもよ!!誰も追ってこねェ世界の果てまで!!!」
キンデレラ「駆け落ちィーーーーー!?」
ビビの入り知恵のお蔭もあり、何とか追撃を逃れて生還したワポルは、残る会議日程をコブラと同様「欠席」の形で辞退。エイギス王国の船に密航してマリージョアから離れ、モルガンズが世界経済新聞社の本社でエイギスの船に「取材」と称して近付いている間に乗り込み、重大情報のリークと引き換えに匿われるに至った。
現在は世界政府による暗殺の危機に瀕しており、いつもの暴君ぶりとは真逆にオドオドした様子で、ビビと共に世界経済新聞社に匿われた身となっている。
ちなみにパンゲア城で逃げ出した際には、バクバクの力で壁を粉砕しながら一直線に逃げていた上にギャーギャー騒ぎながらであったため、イムも五老星も追うに追えなかったと思われる(イムは存在自体がトップシークレット、五老星もワポルをその場で追う様子を誰かに見られれば、そこからイムや自分達の真の姿の存在が明るみに出かねないため。更に目撃に勘付かれた時には既に逃げ出されていたため、コブラのように誰かに濡れ衣を着せることもできない)。
一目散に逃げた際、ビビはワポルに「何で泣いているのか?」「何を見たのか?」と質問したが、ワポルは「訊くな」「ビビには絶対に言えない」としてコブラが殺された現場やイムについての明言を頑なに拒んでいる。父親の死をそのまま娘に伝えるほど無神経ではなかったようだ。
その後はモルガンズたちと共にエッグヘッドの様子を静観している……が、まるで老人のように頬が弛みきっていた。
ベガパンクによる全世界に向けての放送が開始された後は、「世界が海に沈む」という衝撃的な予言を聞いたため、自分達が現在居る世界経済新聞社の本社が数少ない『安全地帯』であるためモルガンズには逆らえない事や、ビビがそれでも尚モルガンズに生意気な口を聞く為その2人の間を何とか保たねばならない状況に挟まれている。