「ハッピーかい? ガキ共!!! ヒーッヒッヒッヒッヒッヒッヒ!!!」
「ん?若さの秘訣かい?」
「あたしの前から患者が消えるときはね 治るか 死ぬかだ!!!」
「湿っぽいのはキライでね」
概要
偉大なる航路前半の島・サクラ王国(旧ドラム王国)に住む医師。
麦わらの一味の船医トニートニー・チョッパーの医術の師であり、もう一人の育ての親でもある大恩人。チョッパーから「ドクトリーヌ」という愛称で慕われている。
作中で初めてゴールド・ロジャーの本名について発言し「Dの意志」について言及した人物でもある。
プロフィール
本名 | くれは |
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異名 | 魔女、マスターオブ医者 |
年齢 | 139歳→141歳 |
身長 | 188cm |
所属 | ドラム王国医者→サクラ王国医者 |
出身地 | 偉大なる航路 ドラム島 サクラ王国 |
誕生日 | 9月8日 (くれは=908) |
星座 | おとめ座 |
血液型 | S型 |
好物 | 酒、梅干し |
笑い方 | ヒーッヒッヒッヒッヒッ |
口癖 | ハッピーかい?、若さの秘訣かい? |
初登場 | 単行本15巻 第134話『Dr.くれは』 |
CV | 野沢雅子 |
性格・医療技術
腕前は優秀だが、患者に対してはとんでもない額を要求する医者であるため人々に「魔女」と呼ばれ恐れられている。しかし「自身の前から患者が消えるときは、治るか死ぬか(=途中で見捨てたりはしない)」と責任感は強い。
また、彼女が要求する代金は一律で「患者の全財産の半分」。どんな金持ちでも払うのを躊躇うが、どんな貧乏人でも絶対に払える額である。
ただし「大袈裟」「適当言ってるだけ」等とブツクサ文句を言ってくるやつには「医者かい?お前は」と言い放ち、即「アンタが言うなら仕方ない」と見捨てる態度を取る(本当に見捨てはしないだろうが)。
作者をして「超人」と言わしめる非常に逞しい女性で、初登場時点でなんと139歳。
『ONE PIECE』世界の人間の寿命は一般的に100歳とされており、それを遥かに超えている。おまけにその2年後である新世界編でもご存命どころか全く衰えていない。
はっきり言ってこの人こそがONE PIECEの登場人物の年齢事情を一番ややこしくしている人であり、この年齢はロジャー(生きてたら77歳相当)をルーキー、ビッグ・マム(68歳)をお嬢さんと言い切ったブルック(生身は享年38だが実質90歳相当)すらも遥かに越える年齢である。…長命と言われる巨人族の血を引いていないだろうに凄いおばあちゃんである。
さらに、非常に高齢ながら高い身体能力を持ち、ドラム城内を走り回るルフィやサンジを包丁を両手に追いかけ回す、チョッパーとチェスマーリモのバトルに介入しようとした満身創痍のサンジを力ずくで止める、レンガの壁を蹴り砕くなど、非常にアクティブ且つアグレッシブ。ワポルの医者狩りからただ一人免れ、以来ドラム王国唯一の医者として、民衆の治療に携わっていた。
外観もシワこそあるものの年齢不相応に若々しく、「ばあさん」「ババア」などと呼んだ者には 「口には気をつけるこったね!!」「あたしゃまだツヤツヤの130代だよ!!」 と怒り、容赦なく鉄拳制裁を行う(ただし治療した子供から「おばあちゃん」と呼ばれた際は笑顔を見せている)。
なんだかんだで優しい心の持ち主で、余命幾ばくもないヒルルクの覚悟を知った時はタダで治療し、治療を終えずに逃げるナミにも許さないと言いつつ(治療代の免除を了承するがすぐの退院は認めないと語っており報酬より治るかを優先するのが窺える)逃走のルートを暗に教え、病気や人の心の弱みをHAPPYと称したりしている。
「病気になると健康なときのありがたみがわかる=それがハッピー」だからだとか。
気難しいところがあるため決してお人好しとまではいかないが、常に笑顔を絶やさず所々で粋なところが垣間見える人物である。
活躍
チョッパーのもう1人の師Dr.ヒルルクとも付き合いがあり、自分の死期が近づいていることを悟ったヒルルクから、自分が目指す理想の医療の研究の成果と共に、チョッパーに医療技術を教えてやってほしいという願いを託される。
最初こそ激怒して拒絶したものの、ヒルルクが信念の元に海賊旗を掲げたことからドクロ=万能薬の印と思い込んだチョッパーが猛毒のアミウダケをヒルルクに飲ませ死を早めてしまった事件を機に、彼の願い通り、弟子入りを乞うチョッパーにもてる医療技術のすべてを叩き込み、一人前の医者に育て上げた。
おおっぴろげに表に出しこそしないものの、チョッパーのことは我が子同然に思っており、湿っぽいのが嫌いという理由で表向きは彼の旅立ちに反対するそぶりを見せつつ、彼の医療道具の入ったリュックをあらかじめ一行が下山に使ったソリの中に忍ばせてやり、彼の門出祝いにヒルルクが残した研究の成果(雪に桜色の色素を沈着させることで桜吹雪を再現し、病に倒れ打ちひしがれた人々の心を元気づけること)を披露して涙ながらにチョッパーを見送った。
「行っといで バカ息子…」
その後は手配書などでチョッパーを確認し、彼の無事を喜ぶ。
2年後ではワポルに従っていたイッシー20を付き従え、イッシー100に増やしている。
世界会議では新たに建国されたサクラ王国の国王、ドルトンの旅の船医として同行。
ワポルのような愚王を再び加盟させた世界政府を落ち目呼ばわりし、久しぶりに再会したビビに「王女と知っていたら(ナミの)治療費をふんだくってやった」と言い放つなど、聖地マリージョアでも相変わらずの様子を見せていた。その様子が写真を撮られ世界経済新聞に載ったことで、カメラ目線のその笑顔でくれはの無事を確認したチョッパーは涙している。
なお、以前ケガの治療のためとはいえ手荒な治療をされたサンジは、 「へェー…あのババアまだ生きてやがったのか…」 とボヤいてしまい、チョッパーに蹴られていた。
余談
ヒルルクとの関係
「あばよ ヤブ医者」
ヒルルクとは顔を合わせるたびに互いに「モグリ」「藪医者」と憎まれ口を叩き合う間柄で、決して仲がいいとは言えない関係ではあったものの『医療を通じて人を救う』という信念を同じくしていたこともあって、彼女なりに思うところがあった模様。
チョッパーが猛毒のアミウダケをスープにして飲ませてしまった際には激怒しながらも涙していた。また、彼の理想の医術の研究もバカにしつつ一定の理解を示している。
ドラム王国の王政が崩壊した後は彼が医者として最後の役目をやり遂げようとし死に場所とした王国の城を墓標代わりにして住むようになった(本人は城自体には興味はなかったが、彼の信念を表した旗を掲げたいというチョッパーの懇願があったため)
ファッション
標高5000mにも達し、気温はマイナス50度まで下がる事も日常的なドラムロッキー山頂の環境下においても、基本的にジャケット1枚羽織っただけのへそ出しルックにごく普通のスラックスという信じられない姿で毎日を過ごしている。また、ジャケットの中に着ているシャツには「円を描くように並ぶ5枚の桜の花びら」(初登場時)、「牛の頭のシルエット」(エニエス・ロビー戦後再登場時)、「大きなバツ印の中央にシルクハット」(2年後扉絵再登場時)、「141」(世界会議へ向けて出立する前)、「WANTED 100B」(世界会議)など、自身やサクラ王国、そしてその関係者にかかわる小ネタが溢れている。
因みに初登場時の服の桜は伏線でもなんでもなく適当に描きやすい花びらを描いただけ、その内「ドラムロッキー(ロッキー山脈とドラムロックの合体)が桜の幹に見えた」「ちょうどその頃公害で雪に塵が付着して黄色になるニュースを見て、雪がピンクになったら桜っぽく見えると思う」「くれはの服に桜書いてある」「チョッパーの手形が桜っぽい」となったことで「桜を絡めれば話が纏まるかも」となり、ヒルルクの桜のエピソードが出来、ドラム王国編のオチである「冬に咲く、奇跡の桜」が出来上がったらしい。
名台詞
「お前の気持ちが嬉しかったのさ… 図鑑のドクロは………猛毒の印だ!!!」
「ウソじゃない… 覚えときな!! この世に万病に効く薬なんてモンはありゃしないんだ だから医者がいるんだよ!!!」
「いいかい 優しいだけじゃ人は救えないんだ!!!人の命を救いたきゃそれなりの知識と医術を身に付けな!!! 腕がなけりゃ誰一人救えないんだよ!!!」
ヒルルクが猛毒のアミウダケを口にした事を知り、本気でチョッパーを叱った際のセリフ。
チョッパーはヒルルクの病気が"万能薬"のアミウダケによって無事に治る事、そして彼に教わった「ドクロは不可能をものともしない信念の象徴(≒病気に克てるシンボル)」である事を信じて疑わず、「図鑑でちゃんと調べたし、このキノコの絵の横にちゃんとドクロが書いてあったんだ!!」「ドクターだって元気になったって言ってた!お前はウソつきだ!!!」と食い下がるも、くれはが告げたのは非情な現実。ヒルルクもアミウダケが猛毒なのを知っていたが、それでもチョッパーの意思を汲んだのである。
そして「この世に万能薬が存在しないからこそ医者が居て、優しくても知識と医術がなければ人の命は救えない」と諭され、ヒルルクの最期も見届けたチョッパーは「おれが"万能薬"(=どんな病気でも治せる医者)になるんだ!!!だってこの世に治せない病気はないんだから!!!」という決意の下、くれはに弟子入りしたのであった。
ちなみにヒルルクの"治療"は体調不良の相手に効くかどうかどころかそれが正しいかどうか、どんな病気なのかもわからないままカエルのエキスやらトカゲの目玉やらヤモリの粉末等、「効きそう」な「薬っぽいもの」を処方と称して勝手に投与するだけのものであり、まさしく「優しいだけのヤブ医者」であった。
その彼が「優しいだけのヤブ医者」から処方された薬=毒によって死に瀕したのは、哀しき因果応報であった。
関連タグ
Dr.ヒルルク:対極的な人物。金は取らず、人を救おうとする気持ちも本物だが、ろくな技術を持たないために「お前に診られなきゃただの風邪で済んだヤツが何人いたか」と皮肉られていた。
トラファルガー・ロー:医者つながり。ただしこちらとは特に接点は無い。
夏木マリ・・・indeedのイベント・CMで、くれはを演じた。詳しくはこちらを参照。
上の絵は2014年に『もしも「ワンピース」が実写化されたら』と描かれたイラスト。まさに『予言者現る』です。
ブラック・ジャック/間黒男:医者としての腕は天才的だが、莫大な額の治療費を要求することが多く、「自分の臓器を全部やる」「一生掛かっても払う」と本心から言っていると判断する等それなりの覚悟を見せた場合本当に一生払いの分割にしたり、「臓器を全部やる」と書いた証書を駅のゴミ捨て場に捨てた上で「落とし物をしたアレがないとタダ働きになる」と駅で騒いでわざわざアリバイを作ってタダ働きしたりと結果的に一円も取らないことがある、他作品の医者繋がり。なお、中の人はかつてドラムを滅ぼした首謀者として出演している。
孫悟空:『ドラゴンボール』の主人公で、中の人の代表的なキャラ。モンキー・D・ルフィを演じる田中真弓も、レギュラーキャラのクリリン役で長年出演している。