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おれの財宝か? 欲しけりゃくれてやるぜ… 探してみろ この世の全てをそこに置いてきた」


「おれは死なねェぜ……?相棒…」


「"莫大な財宝"が噂される「最後の島」に政府が「行くな」っつってんだ」

「お宝の噂も真実味が増す!!」

「辿り着けば名実共におれ達は世界一の海賊団だ!!!」


概要編集

ロジャー海賊団船長。

25年前、世界で初めて“偉大なる航路”を制覇し、“海賊王”と呼ばれるまでに至った伝説の海賊


海賊団解散の1年後、海軍に自首して処刑されたが、彼が死に際に放った「この世の全てをそこに置いてきた」という言葉により、世は大海賊時代を迎えることとなる。


作中では既に故人であるにもかかわらず、その影響力は極めて高く、彼の処刑を見届けた者の中には現在世界各地で大きな影響を及ぼしている名うての海賊が数多く存在している。

また、本作のタイトルでもある『ONE PIECE』とは、彼の遺した財宝の総称である“ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”を指す言葉でもある。




プロフィール編集

本名ゴール・D・ロジャー
通称ゴールド・ロジャー
異名海賊王この世の全てを手に入れた男
年齢処刑時53歳 (24年前)
身長274cm
懸賞金55億6480万ベリー (海賊史上最高の懸賞金額)
所属ロジャー海賊団船長
所属船オーロ・ジャクソン号
覇気覇王色武装色見聞色
武器最上大業物12工「エース」
出身地東の海 ローグタウン
誕生日12月31日 (1年のゴール)
星座やぎ座
血液型S型
好きな食べ物、ヒガシザメのステーキ
嫌いな食べ物
趣味冒険
イメージ動物クオッカワラビー
家族ポートガス・D・エース(息子)、ポートガス・D・ルージュ(妻)
初登場単行本1巻 第1話『ROMANCE DAWN-冒険の夜明け-』
WT10029位(66270票)
CV大塚周夫 (第1話~590話) → 津嘉山正種 (第849話~)、草尾毅(青年期)

人物像編集

容姿編集

じゃあな、2019年

黒髪のボサボサの頭髪に三白眼、横広がりの大きな口髭(カイゼル髭)と、そこから白い歯を覗かせた笑顔が特徴的な男性。

衣装はブラッドレッドのコートと自身の海賊団のシンボルのあしらわれた海賊帽を被った、一般的にイメージされる「スタンダードな海賊の船長」といった出で立ちで、これは現在の“黒ひげ”ことマーシャル・D・ティーチも共通している。


当初は回想シーンの多くで顔に影がかかり不敵な印象を受けるところがあったが、後に登場する生前のロジャーを知る者達の回想では、何処と無くモンキー・D・ルフィに近い愛嬌ある笑顔や無邪気さをみせる場面も多い。

40代のころは「髭を生やしたポートガス・D・エース」ともいうべき息子によく似た外見をしており、シャツの胸元を開けさせ、鍛え上げられた胸筋・腹筋を顕にしている。

Roger

後の副船長となるシルバーズ・レイリーと初めて出会った少年~青年期の姿がこちら。

目元こそ不明瞭だがこちらもルフィを髣髴とさせる外見をしている。

また、現在の彼が被っている麦わら帽子は、元々はロジャーがこの頃に被っていたものであり、その後はロジャー海賊団の新米船員であった“赤髪のシャンクス”に譲られ、更にその後の原作第1話にて、シャンクスからルフィに託されたと考えられている。


性格編集

大海賊時代の幕を開いたことや、生前もいくつかの大事件を起こしたために、後世での世間からの評判は最悪であったが、基本的には楽天的で仲間思いな性格で、出会った人間からは無類の好感を抱かれていた。

シャンクスバギーといった若輩の部下達からも慕われていた様で、二人は処刑される船長を見届けるためにローグタウンまで駆け付け、その最期の姿を見てそれぞれ涙を流していた。


冒険の先々でも数々の友情を築いており、空島スカイピアの長ガン・フォールとも知り合いで、聖域である「ジャヤ」への侵入も許可されている。

魚人島リュウグウ王国ネプチューン王とも、互いに憎まれ口を挟みつつも決して険悪な関係ではなかった。

また、現在の麦わらの一味に関連する人物では、チョッパーの医学の師であるDr.くれはとも面識があった他、ロジャー海賊団の母船「オーロ・ジャクソン号」を作ったのは、フランキーアイスバーグの師匠であるウォーターセブンの船大工トムであった。


船のルールとして堅気(カタギ)への手出しを禁忌としているらしく、一味に加わって日の浅い光月おでんが、おでんの具材を調達するために訪れた港町で略奪行為に及んだ際には船員たちに「船長に殺されるぞ!!」と慌てて止められていた(ただ、この町が堅気を装った無法地帯だと分かると船員たちもヤケクソ気味に加勢し、その後はロジャーと肩を抱き合っておでんを堪能していた)。


いつの頃からか不治の病を患い、既にいつ死んでもおかしくないほど病状は悪化していたようだが、船員たちの前では決してこうした仕草は見せまいと毅然として振る舞っていた。


その他、子供好きでもあるようで、当時10歳にも満たない齢のバギーやシャンクスを見習いとして船に乗せており、シャンクスには自らが出航時に被っていた麦わら帽子を譲っている。

モコモ公国で知り合ったペドロから自身も船員として船に乗せてほしいとせがまれた際にも、彼の申し出を断じて拒絶せず「まだ待機だ」という言葉でたしなめている。

おでんが家族を連れて海賊団に加わった際には、レイリーと一緒に当時赤ん坊のモモの助日和をあやしていた(この際、二人はそれぞれ「赤ん坊なんて久しぶりだ」「昔を思い出す」と、以前にも赤ん坊の面倒を見ていたかのような発言をしているが、詳細は不明)。


また歌も好きで、船上では仲間たちと共に『ビンクスの酒』を大合唱する場面も常々見られた。


海賊として編集

他の海賊たちのような残虐さはみられない一方で好戦的なところもあったらしく、とある海軍の一部隊と交戦した際には、その部隊長である将兵を締め上げて センゴクガープでも連れて来い………!! お前らじゃ何も面白くねェ!!」 と脅して歯応えのなさをボヤいてみせたり、ライバルである“白ひげ”ことエドワード・ニューゲートとの戦いでも、毎度周囲に途轍もない被害を及ばせつつも楽しげに笑みを零していた。

ワノ国の侍であるおでんとの交戦時には、ロジャーを守ろうと身構えるレイリーやギャバンを呼び止め「君達にケガさせるわけにいかん」としながらも、満面の笑みで少年のように前線に駆け出しており、レイリーからも「戦りてェだけだろ」と呆れ気味にツッコまれていたなど、同等の強者との戦いでは戦闘狂じみた愉しげな笑顔を浮かべている。


育ちが恵まれていたわけでは無かったらしく、この事から仲間への侮辱や危害を非常に嫌っており、敵に対峙した際は先に逃がした身内を追わせないため、船長である自らが先陣に立って敵の注意を引きつけていた。

時には「仲間を侮辱した」という理由だけで一国の軍隊を潰す事もあったという。

傍から見れば破天荒極まりない人物であるが、こうした仲間想いな部分が船員たちから抜群の信頼を寄せられる一因にもなっている。


また、海賊は「自由」でなければならないという信念を持ち、世界を「支配」することを求めるロックスや、ロックスの元部下である金獅子のシキとは常々対立し、長年戦争に近い対決を繰り広げていた。

特に後者はたとえ自軍の何倍もの兵力で押し寄せてきてもその信念には揺らぎはなく、真っ向からその申し出を拒絶し続けてきた。


こうした読めない気風と後述される凄まじい戦闘能力も相まって、敵として対峙した相手にとってはまさに“天災”に匹敵するレベルの危険人物であったが、それでもロジャーと戦った相手(敵勢力の海賊たちや一部の海兵)の中には彼のこうした気質を認め、一定の信頼を置く者も少なからず存在しており、日々ロジャーを追いかけ回しては死闘を繰り広げていた海兵のガープすらも、彼を完全に嫌う事が出来なかった。

宿敵の一人であるシキでさえ彼を認めており、彼が海軍に捕まった(実際には不治の病に侵され余命幾許もないことを知ったロジャーの方から出頭した)際には激昂し、不甲斐ないロジャーを自分の手で処刑するべく激情に駆られて単身で海軍本部のあるマリンフォードを強襲した程であった。


他者との共通点編集

こうした生前のロジャーの気質について、シャンクスやレイリーはルフィに対して非常に似たものを感じており、シャンクスによるとルフィは子供の頃からロジャーと同じ「ある言葉」を言っていたという。レイリーもまた、麦わら帽子を被るその姿や楽観的ながらも強い信念を持つ彼に在りし日の親友ロジャーの姿を重ねている。


またシャンクスは、仲間の侮辱を許せず自ら危険に身を投じたエースの最期の行動についても、ロジャーと同じ行動をとったとして驚いたという。

しかし、シャンクスは生前のロジャーを振り返った際に「ときには逃げてもほしかったし、泣いてほしかった」とも語っており、人前で決して弱さを見せなかったことにはいささか思うところがあったようだ。


人間関係編集

【家族・血縁者】編集

ポートガス・D・ルージュ編集

ロジャーの妻。

生前、ロジャーとの間に子供(エース)を授かり、夫が処刑された後にエースを出産する。ロジャーの関係者を尽く処罰しようとする政府の役人たちが各所を捜索する中、母の執念で二年近く出産を長引かせて彼らの目を誤魔化しきり、ロジャーと縁深い海軍本部中将ガープにエースを託した。しかし、彼女自身も二年もの間胎児を宿し続けた負担により、ガープに我が子を託した直後に力尽き、息を引き取った。


ポートガス・D・エース編集

白ひげ海賊団2番隊隊長。ロジャーとルージュの息子。

物心つく以前に両親が共に他界しており彼らとは面識がないが、世間でのロジャーの悪評を幼少期より何度も耳にし、自身が生まれ落ちたことを思い悩んで育った経緯からロジャーのことを嫌い、その事実を直隠し、母親の姓を名乗って生きてきた。白ひげによると性格は似つかないという印象を持たれているが、シャンクスからは土壇場で仲間を守るために自ら前線に立つ行為が「船長(ロジャー)と同じ」だと驚かれている。

ヤマトがおでんの日記に書いてあるロジャーについて、ロジャーの名を伏せてた上で話した際に、「そいつと話してみたかった」と呟いていることから、気質的には合った可能性がある。


【ロジャー海賊団の仲間】編集

シルバーズ・レイリー編集

“冥王”と通称される元・ロジャー海賊団副船長。

ロジャーにとっては初めての仲間でもあり、彼からは「相棒」と呼ばれるほど絶対的な信頼を寄せられていた。嘗て家を焼かれ自身が奪った小舟に住んでいたところをロジャーに運命の出会いだと声をかけられ、共に世界をひっくり返さないかと誘われる。これを機に二人で海賊団を立ち上げることとなった。“偉大なる航路”制覇後、己の死期を悟ったロジャーが海賊団解散を決定した際、今生の別れに 「おれは死なねェぜ……? 相棒…」 という不可解な言葉を投げかけられた。後に彼の弟子となり、より成長したルフィを見て若き日のロジャーの面影を感じ、また一歩彼に似た雰囲気になったと感じていた。


シャンクス編集

赤髪のシャンクス”の異名で知られる四皇の大海賊。

かつてロジャー海賊団の新米船員として船に乗り込んで若き日ロジャーが被っていたと思われる麦わら帽子を譲られていた。海賊団解散後も、ローグタウンでの船長の処刑を見届け涙を流していた。その後はかつてのロジャーのように小舟で大海原に乗り出し、各地で仲間を集い「赤髪海賊団」を結成した。

なおシャンクスは、ラフテルへ向かう直前に高熱を出したバギーを看病するため居残り役を自ら買って出ており、ラフテルには上陸しなかった。その後、ラフテルから帰ったロジャーにいくつか質問をした後、号泣していたという。


バギー編集

道化のバギー(現・千両道化のバギー)”の異名で知られる海賊。

シャンクスと同じく、元・ロジャー海賊団の新米船員。かつて一味が手に入れた悪魔の実、「バラバラの実」をウッカリ食べてしまったことで全身バラバラ人間となってしまった。歴史の本文(ポーネグリフ)が書かれていた黄金の鐘楼を欲しがっていたがロジャーは病で持ち帰ってからの余裕はなかったため却下され自分で再び来いと返された。ロジャーの最期を号泣しながら見届けた後、シャンクスと杯を分かち、自らも「バギー海賊団」を結成した。後の大監獄インペルダウンでの大脱獄事件の主犯となった事を機に、海軍によりその素性が洗われ、「ロジャーの仲間だった」という事実が世間に露見。この事実や(自身よりはるかに実力が上の)海賊たちをまとめ上げたカリスマ性から、マリンフォード頂上戦争後に王下七武海に抜擢され、更に七武海制度撤廃後も(海軍の調査ミスによる誤解等は有ったものの)その悪運の強さによりシャンクスと同じく四皇の座に並べられることになる。


クロッカス編集

“偉大なる航路”の出入り口でもある双子岬で灯台守を務める老人。

かつて交友を深めたルンバー海賊団の消息を辿るため、ロジャー海賊団に船医として同行した過去を持つ。ロジャーの容態には常々気を配っていたようだが、宴の席では一緒に酔っ払うほどまで深酒したり、エッド・ウォーの海戦では(ドクターストップを要求するバギーに対し)「残念ながら、絶好調だ」とGOサインを出したりなど、ときには患者の彼と揃って無茶をしていた模様。


光月おでん編集

ワノ国九里の大名で、白ひげ海賊団の“初代”2番隊隊長。

とある島での白ひげ海賊団との大激戦で出会い、歴史の本文に刻まれた古代文字を読める能力からラフテルへ到達する兆しを見たロジャーが白ひげに「1年だけ貸してほしい」と土下座してまで引き抜いた。当初は白ひげも“家族”である船員をほしいと言い出したロジャーに激昂するが、おでんのほうも自身が古代文字が読める理由やロジャーの夢に興味を持ち、白ひげは露骨にイヤそうな顔をしながらも同行を許した。無理な願いを聞き入れてくれた白ひげに対し、ロジャーは彼にそのとき持っていた財宝と食料のすべてを白ひげ海賊団に明け渡したが、白ひげからは「おでんの家族が餓死したらどうするんだ」と怒られ食料だけ送り返された。

彼の加入によりロジャーたちは歴史の本文に刻まれた言葉を明確に理解し、「空白の100年」や「Dの意志」「世界を滅ぼせる古代兵器の存在」など、多くの世界の真実を知ることになる。そして、おでんはこの旅で「20年後、“ジョイボーイ”が現れるまでにワノ国を開国する」ことを決意した。

海賊団解散を決めた際には、ロジャーは自身が一番に船を降りると宣言しつつ、故郷の情勢や妻子の安否が気になるであろうおでんを気遣い「次はおでんを送ってやれ!!」と続けている。また、かつて白ひげ海賊団の下に置いてきた家臣・イゾウについて「(白ひげに会いに行くついでに)イゾウもワノ国に帰すか?」と尋ねられるも、おでんは「あいつはあの船に馴染んでた」として、兄弟分である“白吉っちゃん”を守るようにと伝言だけを託した。


ダグラス・バレット編集

映画『ONE PIECE STAMPEDE』で登場した「“鬼”の跡目」と呼ばれる海賊。

自分の思い・強さと向き合いその全てを受け止めてくれるロジャーを尊敬しつつも、彼を超えるためロジャー海賊団に加入。ロジャーの死後はセンゴクとガープが率いるバスターコールによって逮捕・インペルダウンLEVEL6へ投獄されるが、黒ひげの監獄襲撃騒動の際に脱獄を果たす。


【宿敵・好敵手】編集

ロックス・D・ジーベック編集

最大最強の宿敵。同じDの名を持つ凶悪な大海賊。

40年以上前に海の覇権を握っていた存在で、ロックス海賊団を率いて世界中を恐怖に陥れていた。

彼の野望は「世界の王」になる事であり、ロジャーの掲げる「自由」とは対極と言える「支配」を目論んだ故に、激突は運命的に避けられなかった。38年前にゴッドバレー島にて、ロジャーは後述のガープと共闘し、恐怖の象徴であるロックス海賊団を打ち破った。


モンキー・D・ガープ編集

海軍本部中将で、ルフィの祖父。

かつてはロジャーを捕まえるために各地で幾度となく激闘を繰り広げ、いつしか仲間に劣らない信頼を寄せられるほどの顔なじみな関係となっていた。ロックス海賊団との激闘の際は共闘したことも。この事件での功績により、ガープは“海軍の英雄”として讃えられることになるが、この両者の関係性は現在のルフィとスモーカーを連想させる。

ロジャーが投獄された際、彼から妻のルージュや生まれてくる子供の事を話されると共に、彼女たちを守ってほしいと頼まれていた。ロジャーの遺志を組んだガープは、世界政府が押し寄せる前に病床のルージュから赤ん坊のエースを託され、故郷であるゴア王国コルボ山の山賊ダダン一家に預けた。


エドワード・ニューゲート編集

白ひげ”の異名で知られる四皇の大海賊。

ロジャーとは、同じ海賊として何度も激突した好敵手でもある。自身の死期を悟った晩年のロジャーと酒を酌み交わしたことがあり、この際に「Dの一族」についての真実を伝えられていた。

数年後、新星の海賊として名を馳せていたエースと出会い、彼を息子(船員)として白ひげ海賊団に迎え入れた。当初からエースがロジャーの息子だと事実を察していたかは定かではないが、この事実をエースから告白されても特別視することなく、彼を他の船員たち同様、我が子のように愛した。


シキ編集

金獅子のシキ”の通称を持つ大海賊。

白ひげやビッグ・マムと同じく、元はロックス海賊団の一人だった。ロックス海賊団の解散後は「金獅子海賊団」という大組織を率いる大親分となり、ロジャー、白ひげ、ビッグ・マムと並び、現在の四皇のような大勢力の一角を担っていた。

ロジャーとは、27年前の「エッド・ウォーの海戦」で激突。数十隻の大艦隊で母船一隻のみのロジャー海賊団を包囲するも、突如起こった大嵐により艦隊は壊滅し、自身も舵輪が頭にメリ込む重傷を負って取り逃がすことになる。

こうした因縁こそあるものの、ロジャーの実力や成し遂げた偉業については純粋に認めていたようで、24年前に「ロジャーが海軍に逮捕された」と部下から知らされた際には怒りのまま単身マリンフォードに乗り込み、海兵たちにロジャーの解放を要求した。結局、センゴク、ガープの二人との大激闘の末に敗北しインペルダウンに投獄されることになるが、22年前に単独で脱獄した。


【その他】編集

トム編集

水の都ウォーターセブンで造船業を営んでいた魚人の船大工。

ロジャー海賊団の船「オーロ・ジャクソン号」の製作者で、後の麦わらの一味の船大工フランキーの師でもある。同時にロジャーはこのときトム自身の夢である「海列車」の話も聞いており、後におでんを引き抜いてウォーターセブンを訪れた際には再会の挨拶とともに海列車の進展を尋ねる親しげなやり取りがみられた。また、この際におでんは当時まだ孤児であったフランキーと接触しており、「船長に頼んで仲間にしてもらうか?」と尋ねたが、彼は海賊の親に捨てられた経緯から不審を感じ断っている。

トムもまた、ロジャーの死から数年後に「ロジャーの協力者」として(本来海賊船の提供自体は罪とされないがロジャーは規模の違いから特例と見なされた)世界政府に死刑を宣告されてしまうが、公衆の面前で「ロジャーという男に力を貸したことをドンと誇りに思っている」と発するほど彼への強い敬意を示し、敢えて求刑を受け入れた。


スクアード編集

白ひげ海賊団の傘下、大渦蜘蛛海賊団の船長。

かつてロジャーによって仲間を殲滅された過去を持ち、現在も強く憎んでいる。エースとは当初、彼がロジャーの息子であることも知らず親交を育んでいたが、頂上戦争でのセンゴクの言葉でその事実を知り、僅かな心の迷いを海軍に利用される形で白ひげに凶刃を向けてしまう。


戦闘能力編集

基礎戦闘力編集

彼の戦闘描写は非常に少ないため未知数でもあるが、金獅子のシキと激突した「エッド・ウォーの海戦」を見るに、剣(カトラス)と短銃を使った一般的な海賊のスタイルの様子。


カイドウの発言から悪魔の実能力者ではないことが判明しているが、その強さは天災級になる程凄まじく、武器として最上大業物である愛刀「エース」を扱い、彼がその刀を軽く振るだけでも凄まじい衝撃波が発生する。


全盛期の白ひげ、金獅子のシキ、ビッグ・マムカイドウ、センゴク、ガープらと激戦を繰り広げた猛者。

特にガープとは何十回と殺し合いをした仲でもあり、白ひげ海賊団との激闘は3日3晩も続いたと云われる。

何度も挑んでくるダグラス・バレットを相手に笑みを零すほどの余裕を見せながら毎度返り討ちにしていた。


覇気編集

3種類全ての覇気を修得しており、その力は非常に強大

但し、描写が非常に少ないということもあり、不明点が多い。


覇王色の覇気編集

実際に白ひげとの戦闘がされた回想において互いに触れない覇気らしきものを放って攻撃を相殺したシーンがあり、彼が覇気を纏わせると黒い稲妻が発生する。

白ひげとの最初の一撃は、刀が直接触れていないと思わせる程の分厚い覇気を纏った状態での衝突で雲すらも吹き飛ばし、島が吹き飛び兼ねない程の巨大な衝撃波と覇気の黒い稲妻が島からその周辺の海域にまで勢いよく駆け巡った。


武装色の覇気編集

「武装色の覇気」による練度も非常に高く、覇王色と併用して使用することができる。


見聞色の覇気編集

万物の声を聞く”という見聞色の真髄らしき能力を持ち、海王類象主(ズニーシャ)の声を聞くことができる(ビッグ・マムは、この力でロード歴史の本文を読み解いたと解釈していた。また、ルフィ、しらほし、モモの助も似たような力を持っている)。

ただ、本人はこの能力のせいで彼等の居る地では否が応でも気配を感じてしまい、怪訝そうに「落ち着かない」と漏らしていた。


編集

赤みがかった黒い稲妻を纏わせた剣から衝撃波を打ち出す。

その威力は、軽い一振りでもおでんが木々を大きく削り倒しながら吹き飛んでいき、彼方の巨大な大木に大きく激突する程。

尚、剣に纏った赤みがかった黒い稲妻や剣から打ち出した衝撃波の正体は不明だが、覇気によるものと考えられる。

この技は後にシャンクスが使用している。


生涯編集

(※ 以下、年数は新世界編準拠で記載する。)

ロジャー海賊団結成編集

明確な時期は不明だが、少年期にとある港で家を焼かれ、盗んだ小舟に住んでいたレイリーに声をかける。


「おれはロジャー!!!」

「この出会いは運命だ!! レイリー」

「───俺と一緒に 世界をひっくり返さねェか!!?」


…と提案して彼を仲間に誘い(同時に彼の小舟を譲り受け)、共に海賊として海に出る。


以降はロジャー海賊団を旗揚げし、各地で仲間を集いながら大海賊へと成長していく。

800年間誰一人も到達していない“海の果て”を目指して“偉大なる航路”を渡り、ガープやセンゴク、その他後世でも第一線で活躍する海兵たちの追走を尽く振り切り、白ひげをはじめ、当時から脅威として怖れられた海賊たちとも幾度も激闘を繰り広げた。


ブルックルンバー海賊団の一員として世間で活躍していた頃(52〜47年前前後)は新星(ルーキー)として知られていたという。


歴史の本文探しの旅編集

39年前、記録指針(ログポース)の指し示す最後の到達点水先星島(ロードスターとう)に辿り着くも、そこが自身の目指す偉大なる航路の最果てではないことを悟り、本当の最終地点である「最後の島」に着くには4つの赤い石碑『ロード歴史の本文(ポーネグリフ)』を見つけ、そこに刻まれた古代文字を読み解かなければならない事を知る。ロジャーたちは世界各地の石碑を探すため、もう一度、偉大なる航路を辿ることを決める。


38年前、ゴッドバレーにてガープや天竜人、その奴隷達が、当時世界最強と呼ばれていたロックス海賊団によって危機に陥っていた所に偶然にも遭遇。

ロックスの「世界の王になる(つまり「支配」)」という野望に反感を覚えていたのか、天竜人や奴隷達を守るべくガープと暫定的な同盟を結ぶ形で共闘し、最終的にはロックスやその傘下の海賊団を打倒するゴッドバレー事件を引き起こした(因みにガープはこの事件を解決した功績により“海軍の英雄”と呼ばれるようになるが、彼にとってこの戦いは「天竜人の奴隷達を守る為に自分にとって守る対象でない天竜人を守ってしまった上に、海兵にとって敵である海賊(ロジャー)と結託した」という苦い記憶でありあまり語りたがらない)。


また明確な時期は不明だが、かつてロックスの構成員だった“ビッグ・マム”ことシャーロット・リンリンからロード歴史の本文の写しを奪っている。


いつの頃からか不治の病を患い、“偉大なる航路”の入り口である双子岬で灯台守として暮らすクロッカスを船医として仲間に加えた。


水の都ウォーターセブンでは船大工の魚人トムに「宝樹アダム」で作られた「オーロ・ジャクソン号」を建造してもらい、この船で新世界へ渡った。


27年前、自身が在処を知る世界を滅ぼせる兵器を求めるシキの大艦隊に包囲され、「自分の部下となり、共に世界を支配しよう」と傘下に加わることを強要されるも、自由を愛するロジャーには誰かの下につく気もなど毛頭なく、この申し出に対し…


「おれは“支配”に興味がねェんだよ シキ!!!」

「やりてェ様にやらねェと海賊やってる意味がねェだろ?」

「─どんな圧力をかけて来ようとも お前の申し出は断る!!!“金獅子”ィ!!!」


…と、彼の要求を真っ向から拒絶。交渉決裂により両者は、後にエッド・ウォーの海戦と呼ばれる大激戦を繰り広げる。圧倒的不利に思われたこの対決も、悪天候により突然巻き起こった大津波でシキの艦隊が壊滅し、シキ自身もこの際に不慮の事故で舵輪が頭に刺さると言う重傷を負ってしまう。ロジャーの船は無事に海域を脱出し、勝負は痛み分けに終わった。


26年前、偉大なる航路のとある島で白ひげ海賊団と交戦。


One Piece cap.966 - Gol D. Roger


三日三晩に及ぶ激闘を繰り広げたが、いつの間にか宴となり、両軍の物品の奪い合いもただのプレゼント交換になってしまった。

その際、当時白ひげ海賊団の船員だった光月おでんと出会い、古代文字を読み書きできる彼に最後の島へ到達する兆しを見たロジャーは白ひげに「おでんを1年間貸してほしい」と白ひげに懇願して引き抜き、光月おでんとその妻トキ、二人の子であるモモの助日和、ついでに密航していたイヌアラシネコマムシがロジャー海賊団に加わった(おでんの家臣であるイゾウは白ひげ海賊団に残り、一年後の再会を約束した)。

この頃すでにクロッカスからは「持ってあと一年の命」と診断されていた。


突き上げる海流に乗って到達した空島スカイピアでは、当時の神(国長)ガン・フォールとも交流し、黄金郷ジャヤにも足を踏み入れた。

かの地に収められていた「古代兵器“ポセイドン”の在り処」を記した歴史の本文を発見し、ロジャーも文字自体を解読したわけではないが、これが大きな“力”について記したものだと潜在的に認識。

その後、ロジャーはおでんに頼んで…


センシティブな作品


「“我ここに至り この文を最果てへと導く。」

          海賊 ゴール・D・ロジャー”


…と、自らの記録を古代文字で刻ませた(後にルフィたち麦わらの一味も、図らずもロジャーと同じ手段でスカイピアに到達。船員の考古学者ニコ・ロビンがロジャーの残したこの一文を発見しており、一味は「ロジャーが古代文字を理解し、自ら書き残した」と微妙に勘違いすることになる)。


ガン・フォールによって青海への帰路を援助されたロジャーたちは、歴史の本文に示された“ポセイドン”の在り処が魚人島にあることを知ると共に、以前の旅でそれと思しき場所があることを思い出し、魚人島へのログを辿ることに。

その道中でおでんやイヌアラシたちからの「自分たちの国にも(それぞれ1つずつ)赤い石碑がある」という発言に対し、今更になってそんな重大な話を持ち出されたことにキレの良いツッコミを入れつつ、以前にビッグ・マムから奪った写しと、自身が目星を付けている魚人島、そして先程おでんたちが話したワノ国ゾウにそれぞれ存在する赤い石碑で4つが揃い、いよいよ最後の島への道筋が現実味を増し、子供のように大喜びした。


途中で経由したウォーターセブンでトムと久方ぶりの再会を果たし(この際、当時まだ孤児だったフランキーとニアミスしている)、その後はシャボンディ諸島でのコーティングを経て魚人島へと向かう。

この道中、2頭の海王類たちの会話が無意識に伝わり、「あとイチ十コで王が生まれる」という言葉を聞いた。到着した魚人島では、リュウグウ王国の国王に即位したばかりのネプチューンと再会し、互いに憎まれ口を挟みつつ、彼に石碑のある海の森へと案内される。

そこで初めて、歴史の本文を書き記した人物であろうジョイボーイなる名前を知ると共に、“ポセイドン”の正体が「海王類を動かす兵器」で、「100年に一度誕生する“人魚”」であることを知る。当時、魚人島内で絶対的な信用を寄せられていた予言少女シャーリーから、10年後に海王類と対話ができる人魚姫が生まれることを聞くと、先程自らが訊いた声との合致から、それが海王類たちの王となる存在だと予見した。


ワノ国にて病床のトキと幼い子供たち、彼女たちに連れ添ってイヌアラシとネコマムシが船を下りる。おでんの家臣たちからは国の危機を訴える声もあったが、トキによる夫の夢を尊重する言葉もあり、国にある歴史の本文を写し取って早々に国を後にする。


その後、ビブルカードを頼りにイヌアラシたちの故郷でもあるゾウに上陸。時の公爵ひつギスカンにワノ国に残った二人からの手紙を渡すと共に、ミンク族が守るロード歴史の本文の場所に案内され、とうとう4つの本文をすべて読み解くことに成功する。この時、当時6歳だったペドロと出会い、彼から一緒に冒険がしたいと望まれるも「まだ待機だ」と窘め…


人には必ず“出番”ってものがある

その時がきたら助けてくれよ!!


…と約束を交わした。


ゾウを出た後に立ち寄ったとある港町から、いよいよ最後の島を目指すことを決定したロジャーだが、この時バギーが突然高熱を出して床に伏してしまい、シャンクスもその看病をするため居残ることになった。


最後の島上陸編集

25年前、最後の島にたどり着いた彼らロジャー海賊団は、そこに収められていた「財宝」を目の当たりにし…

One Piece 967


涙を流して大笑いした。

同行した船員らも同じく、一人の例外なく腹の底から笑い転げたという。

そして、ロジャーはこう呟いた。


ジョイボーイ おれは……!! お前と同じ時代に生まれたかった」

「とんでもねェ宝を残しやがって…!!! とんだ笑い話だ!!」

「──なァ みんな 800年誰も行きつけなかったこの「最後の島」に こんな名前をつけねェか?」


「“ラフテル“(Laugh Tale)と」


ロジャーたちが偉大なる航路一周を成し遂げた報せは瞬く間に世界に広がり、世間は彼を“海賊王”ゴールド・ロジャーと呼んだ。同時に新聞では「“富”“名声”“力”すべてを手に入れた男」とまで報じられ、世間はそんな彼が手にしたあらゆるものを総称しひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”と呼ぶようになる。

これにより、世間では「ロジャーが最後の島でとんでもない財宝を手にした」とまことしやかに噂されるようになり、他の海賊たちもロジャーを討ち取ってその財宝を奪おうと息巻くようになる。海軍もまた、彼がラフテルにて“世界の秘密”を知ったことを危惧してか、これまで以上にロジャーたちの動向を注視するようになる。


海賊団解散~処刑編集

病による己の死期を悟っていたロジャーは、予てより偉大なる航路一周の暁には海賊団の解散を考えていたらしく、偉業を成し遂げられたことを船員たちに感謝を述べながら、改めて船長命令で海賊団の解散を宣言した。その後は海軍のいない海を目指しながら船上で最後の大宴会を開き、自らが一番にオーロ・ジャクソン号を下りた。

既に病は末期であったため、クロッカスからありったけの薬を貰い、笑顔のまま仲間たちと別れた。


船から下りたロジャーはその後、かつてのライバルであった白ひげと二人で酒を酌み交わし、己の死期が迫っていることや、自身の名前にもある“D”の意味について語るなど、しばしの交友を育んだ。また、ラフテルへの行き方も教えようかと持ちかけたが、白ひげからは「知っても行く気はねェ」と返された。

その後、ポートガス・D・ルージュと共につかの間の幸せな時間を過ごす。


海賊団解散から1年ほど過ぎた頃、突如海軍に自首する(ある意味海軍にとって最も屈辱的な決着だった為か、世間では「逮捕」と報じられた)。

収容された監獄に密かに謁見に現れたガープに対し、


ガキが生まれるんだ このおれに 残念ながらその時 おれはもうこの世にいねェが」

「──だが 生まれて来る子に罪はない!!」

「いやァ…やってくれるさ……!! おれの子を頼んだぜ!!」


妻と生まれて来る子供の存在を伝え、二人に罪は無い、政府に見つかり殺される前に助けて欲しいと伝えた。


そして、24年前に故郷でもある“東の海”のローグタウンで公開処刑が決まり、処刑台の有る広場にて、バギーやシャンクス等のかつての船員や民衆、更には後に大きく名を馳せる者達の見守る中で処刑された。

享年53歳。


だが、この死は『海賊王の処刑』とは名ばかりの『海賊王の"命を使って"の故郷への凱旋』に過ぎなかった

海賊たちの芽を摘むための見せしめの舞台になるはずだったが、「おれは死なねェぜ」とレイリーに言い残した通り、ロジャーの放った最期の一言によって、逆に多くの観衆が湧き上がり、ロジャーの死と共に「大海賊時代」の幕開けの式典、ひいては『ONEPIECE』の開幕へと一変したのだった


世界政府や海軍は『ロジャーの故郷であるローグタウンで処刑する』という見せしめとして最大の効果を発揮する処置を取って命を奪って尚、ロジャーの威光を一切貶める事は出来なかった。それどころか彼の“命の火”は他者に伝搬する形で『大海賊時代』へと繋がり、事実上『ロジャーを殺したはずが逆にロジャーが生きていると同じ以上の世界情勢』となったのである

「相棒」で有るレイリーはこの処刑は見届けなかったが、この死に様を「残り数秒僅かに灯った“命の火”を、奴は世界に燃え広がる“業火”に変えた」と回顧している。


処刑を見届けた群衆の中には、後に海兵となる少年時代のスモーカーもおり、死ぬ最期の瞬間、ロジャーは笑っていたと回想している。


探せ、この世の全てをそこに置いてきた


アニメ版では同じくスモーカーの回想として当時の出来事が補完されており、スモーカー曰く、処刑台に向かう姿は、まるで凱旋する一国の王のようだったという。処刑台に上がると特に躊躇することもなく(処刑人の一人に「痒いから手錠を外してほしい」と頼むも拒否される一幕があった。なおちなみにアニオリではあるもののこの時の手錠は海楼石製ではなかったため、既に能力者で無い事を証明していたと言える)そのまま自身の処刑を待ち構えていたが、群衆の一人から“ひとつなぎの大秘宝”について問われると、笑いながら原作冒頭の台詞を語りだし、処刑人たちもロジャーの発言を制止しようと慌てて刑を執行した。

実際、どのアニメのシーンでもロジャーの処刑シーンに悲壮な雰囲気は一切なく、(のちの四皇となる処刑に立ち会ったシャンクスとバギーはロジャーが処刑台に連行されていく所から号泣寸前であり、処刑された時は二人とも泣き崩れていたが)寧ろ『王者の心からの笑いを以てしての大往生』という雰囲気で一貫されている。


余談編集

ロジャーの謎編集

物語が進む内に生前を知る人物たちの口から徐々にその人物像が明らかになっていったロジャーであるが、まだまだ多くの謎を抱えている。

  • 名前について

世界政府はロジャーを手配する上で、彼の名前をゴールド・ロジャーとして公表しており(ルーキーとして海賊となったばかりの頃からの様子)、現在ではその本名を知る者はほんの一部に限られ、世間ではこちらの名前で知られている。これは政府が頑なに伏せようとしている「Dの一族」に関係していると推測されるが、彼等が何故ここまでDに執着するのかは未だ明かされていない。


設定上の由来は、海賊の象徴である「ジョリー・ロジャー(海賊旗)」と「ゴールド(金)」や「ゴール(終着点)」などではないかと推測されている。「金」については、他に幹部クラスの船員として「シルバーズ・レイリー(銀)」「スコッパー・ギャバン(銅)」といった、同じく名前に金属の名称が含まれるキャラクターがいる。


  • 年齢について

ロジャーは当然ながら本編の段階では故人だが、82巻のSBSにて尾田先生がレイリーの年齢を聞かれた際、「ついで」としてロジャー、センゴク、つるの年齢を明かしている。

…が、この時提示されたロジャーの年齢は77歳。


同時に明かされた三人の年齢と対比すると明らかに現在の年齢なのだが、既に死んだはずのロジャーの年齢を、とくに「生きていれば」と言った前置きもなくさらっと「今のロジャーは77歳」と提示しているわけだが、これは何を意味するのだろうか?

上述の通り処刑時53歳とはあっても享年とは書かれていないため、どこかで生存しているとも考えられる。


レイリーに遺した「おれは死なねェ」という言葉、白ひげが語った「ある男を待っている」との談、そしてヨミヨミの実の力とは言え「一度死んでよみがえった」ブルックの存在(=魂が明確に確認でき、黄泉の国が存在する世界である)などから、ロジャーは今も何らかの形で存在している、と見る向きもあるが、果たして……。


  • “早すぎた”という言葉の意味

レイリーは本編において麦わらの一味と邂逅した際、自身らロジャー海賊団がラフテルへと上陸したことについて「我々は早すぎた」という旨の発言をしており、ラフテルから戻ったロジャー海賊団もまた、同様の発言をしている。


そしてこの発言の前にロジャーは以前に魚人島へ向かう航路で聞いた海王類の会話であった彼らの王の話を思い起こし、「ラフテルの上陸」と「古代兵器」に何かしらの関連性を見出し「いつか誰かが自分たちを超えていく」とも示唆していることから、ロジャーたちは島に到達こそしたものの、島の持つ本来の機能までは手が届かなかったと思われる。


また、ロジャーたちは最後の島への道筋を示した『ロードポーネグリフ』こそ4つ全てを読み解きはしたが、歴史を記した9つの『真の歴史の本文(リオ・ポーネグリフ)』は「いくつか」しか触れていなかったようで、島への上陸前に知るべき何かしらの情報を見落としたことに気付いての上述の発言であったとも考えられる。死の直前に多くの人々を焚きつける言葉を遺したのも、自身の得られなかった何かに後世の誰かが到達することを期待したからかも知れない。


  • そもそも“ひとつなぎの大秘宝”とは?

海賊王ロジャーの遺産であり、本作のタイトルの元でもあるひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」

これは「“富”“名声”“力”、この世のすべてを手に入れた男」と称されたロジャーが手にしたあらゆるモノの総称と言われているが、光月おでんとの航海の道中で「“富”“名声”“力”」といったモノを実際に手に入れたり、すでに持っていたり、あるいは誇示したりといった描写はどれも一切ない

所詮は当時の新聞で報じた情報や、それらを鵜呑みにした一般大衆の中での認知でしかない。現在に至る大海賊時代の海賊たちも「それ」が一体何なのか「わからない」からこそ命がけで冒険しているともいえる。


そもそもロジャーは「支配」を忌み嫌う海賊で、性格も現在のルフィに似て純粋。そんな漢が「“富”“名声”“力”」といったものに執着するとは到底考え辛い。

後に「ラフテル」と名付けられる最後の島でロジャー海賊団が目撃したその「財宝」はいわゆる金銀財宝、金目の物らしきカタチすらしていたのだろうか?「財宝」を見たロジャーと船員達の大爆笑と涙の意味は?


レイリーは当時を振り返り、最後の冒険で“「歴史のすべてを知った」”と発言した。このことから「ワンピース」の正体は“「歴史に関係する何か」”と考えられなくもない。

禁断の歴史として扱われる「空白の100年」を研究していたオハラ世界政府、とくに五老星は執拗に否定し、消し去ってしまった。

海軍や世界政府が海賊王ロジャーを「大罪人」として扱い、「ワンピース」を狙うすべての海賊たちを非常に警戒するのも「あの時と同じ理由」なのではないか?


現状ひとつなぎの大秘宝についてわかっていることは作者曰く「形のあるもの」であること、そして自由を求めるロジャーや、その船員が例外なく大笑いするような代物であり、少なくともただの財宝では無い事。

そして、ロジャー達が見た時点では「まだその時ではなかった」という事だけである。


本編でロジャーは、ラフテルに到達し、偉大なる航路(グランドライン)を制覇した後、本当にやりたいことを白ひげとおでんに語っている。その内容は描写されてないが、白ひげによれば「ガキじゃあるめぇし」と感想を述べ、おでんはド肝を抜かれたという。また後に、ルフィがエースとサボの前で宣言した〝夢の果て〟と、ロジャーが白ひげとおでんの前で発した言葉が内容は伏せられつつも同じであることが明らかになっている。この時、白ひげとおでん、エースとサボはそれぞれ「は??」と全く同じ反応をしている。ただし、ロジャーが〝夢の果て〟を成し遂げることができたのかは明らかになっていない。


声優について編集

TVアニメ版でロジャーを演じた大塚周夫氏は、過去にディズニーのアニメ映画『ピーターパン』、および日本のTVアニメ『世界名作劇場』シリーズの『ピーターパンの冒険』でいずれもフック船長を演じていた経歴を持つ。OPによっては毎回冒頭で台詞を発することが多かったので、ロジャーといえば周夫氏の声が耳に残っている視聴者は多いとおもわれる。


また、本作には周夫氏の子息である大塚明夫氏も、作中の巨悪“黒ひげ”ことマーシャル・D・ティーチ役として出演しており、ティーチがロジャーの息子であったエースの死の原因を作ったという(声優的には)奇妙な縁が発生している。


名言編集

「受け継がれる意志」

「時代のうねり」

「人の夢」

「それらは止めることが出来ないものだ! 人々が自由の答えを求める限り、それらは決してとどまる事はない!」


「おれの財宝か? 欲しけりゃくれてやるぜ… 探してみろ この世のすべてをそこに置いてきた」 (原作版)

「おれの財宝か? 欲しけりゃくれてやる 探せ! この世のすべてをそこに置いてきた」 (アニメ版)


「世界は……そうだ! 自由を求め、選ぶべき世界が目の前に広々と横たわっている」

「終わらぬ夢がお前たちの導き手ならば、越えて行け! 己が信念の旗のもとに!」 (アニメ版OP「ヒカリへ」イントロ)


関連イラスト編集

何時でも掛かってこい!【op】『海賊王』

D家族受け継がれる意志

ロジャー海賊団ケンカ友達


関連タグ編集

ONEPIECE 海賊 海賊王 Dの意志 ひとつなぎの大秘宝 大海賊時代 伝説 剣士 酒豪 世界最強


ポートガス・D・ルージュ ポートガス・D・エース


ロジャー海賊団編集

シルバーズ・レイリー スコッパー・ギャバン

クロッカス 光月おでん ダグラス・バレット

シャンクス バギー


0世代編集

エドワード・ニューゲート シキ シャーロット・リンリン カイドウ

パトリック・レッドフィールド バーンディ・ワールド


ロックス・D・ジーベック


世界政府 海軍

モンキー・D・ガープ センゴク


ガン・フォール トム ネプチューン

実在した海賊。裁判にかけられた際に財宝について訴えており、ロジャーのセリフの元ネタと思われる。また名前の一部が別のキャラに使われている。

世界一周を初めて成し遂げた船団を率いていた人物。その偉業は偉大なる航路を一周したロジャーとリンクしている。しかし、クロッカスの協力で命を長らえていたロジャーとは対照的に道半ばで戦死して生き残った船員が代わりに世界一周を成し遂げた経緯を持つ。ちなみにマゼランの名前は別のキャラに使われている。

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