「これが将軍オロチの最大の罪……人を不幸にしておいて……悲しむ事もさせないなんて…!! ここは……”地獄”以外の……何ですか?」
「私の名は『光月日和』!!! 口を慎め無礼者!!!」
概要
ワノ国を治める光月一族の姫。九里大名である光月おでんとその妻光月トキの長女で、跡取りである光月モモの助の妹。
両親と兄を失い、黒炭オロチとカイドウに支配されたワノ国で、未来を信じ20年間耐え生き抜いてきた女性。ワノ国唯一の花魁・小紫は素性を隠す彼女のもう一つの姿である。
ワノ国・おいはぎ橋にて人斬り鎌ぞうに襲撃された際ロロノア・ゾロと遭遇する。
プロフィール
本名 | 光月日和 |
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別名 | 小紫 |
年齢 | 26歳 |
身長 | 170cm |
所属 | ワノ国九里大名の娘、花の都の花魁 |
出身地 | モビー・ディック号 船上 |
誕生日 | 12月23日(髪色が「ターコイズブルー」→誕生石) |
星座 | やぎ座 |
血液型 | XF型 |
好きな食べ物 | カッパ巻き |
嫌いな食べ物 | 魚つくね |
趣味 | 三味線 |
イメージ動物 | くじゃく |
一人称 | わちき、あちき(小紫)→私(日和) |
初登場 | 単行本93巻 第937話『おいはぎ橋の牛鬼丸』 |
WT100 | 49位(20427票) |
CV | 水樹奈々、大和田仁美(幼少期※) |
※2020年放送分は通常時同様に水樹女史が担当していたが、2021年放送分は大和田女史が担当。
人物
容姿
青緑色の髪、たれ目に水色の瞳が特徴の女性。「花魁のような美しさ」と言われる程の美女。
遊女の様な恰好をしている。
容姿は母・トキの面影を色濃く残している。
性格
小紫ではない時の彼女は、穏やかな優しさに加えどこか無邪気かつ親譲りの大胆な一面がある。また自らの美貌を鼻に掛けないが、価値は理解している模様。
幼少期はお転婆な性格で、よく兄モモの助の後頭部に飛び蹴りをしていた程であり、彼女の生存を河松より聞いた錦えもん達赤鞘の侍には言葉遣いの成長ぶりを驚かれていた。
(1052話にて、成長した姿で兄モモの助に元気よく跳び蹴りを放つ姿が描かれた。)
三味線の演奏が得意で、幼い頃から練習し父おでんに褒められ喜んでいた。大人となった現在”つきひめ”という曲を弾く時は必ず狐のお面を付けていた(ワノ国編の開幕・閉幕シーンで三味線を弾いている)。
また、花魁時に自身の禿を務めるおトコに対しては優しく接し、”親友”として大切に思っている。
経歴
- 幼少期──誕生から失踪まで
26年前、兄モモの助と同じく白ひげ海賊団のモビー・ディック号で生まれる。父がロジャーにスカウトされて移籍した後は共にロジャー海賊団に移り、後に母が疲労の為に倒れて船がワノ国に立ち寄った際に母と兄と共に下船し、それ以降はワノ国で育った。子供の頃から三味線が得意で、中でも「つきひめ」という曲は父おでんにも気に入られていた。
20年前に“百獣のカイドウ”と黒炭オロチによって父が処刑され、もしもモモの助に何かあっても、光月家の血が断絶しないようにと理由から、未来には飛ばずに母と共におでん城に残り、家臣の河松の助けで水路から城を脱出した。家族を一度に失った為に20年後に兄が帰ってくるという希望を信じられず、当初は生きる気力を失い口を利かずにいたが、河松の励ましと尽力により徐々に笑顔を取り戻した。
しかし、5年以上の放浪生活の末に数少ない食料を彼女に与え気遣い、年々窶れてゆく河松を見て、彼が自分を守る所為で死んでしまうのではと不安になった彼女は、置手紙を残しその前から姿を消した。
花の都に迷い込んでいたところを、大ヤクザ居眠り狂死郎の遊郭に預けられたことで、父・おでんの家臣であり赤鞘九人男の一人傳ジローと再会する。その後「小紫」と名を変え、20年後の決戦の日まで素性を隠し生きてきた。
その後は類稀なる美貌で花魁として人気を博し、ワノ国一の遊女として将軍オロチを始め国中の人間に愛される存在となる(また、金を貢がせて破産させた件は冷酷な性格を演じていただけに過ぎず、騙された男の多くは元々インチキ商売を営んでいた上に最近になって墓荒らしをしていたことも明らかになり、小紫として悪党達から巻き上げた金銭は傳ジローへと引き渡されていた)。オロチには正体がばれぬ様振る舞いながら、兄達の帰還を待ち続けていた。
第2部 最後の海・新世界編
- ワノ国編
オロチ城での火祭りの前哨戦の宴に呼ばれるが、トコに笑われたオロチが逆上して殺そうとしたため、彼女を守るべく反逆し狂死郎に斬り伏せられる(傳ジロー(狂死郎)は、毎日着物に血糊を仕込むよう日和に指示しており、いざという時は死を偽装してオロチと日和を引き離すと約束していた)。この一件で世間では小紫は死亡したことになり、羅刹町老屋敷にて“罪人”として葬儀が営まれる。
その後、トコの命を狙う人斬り鎌ぞうから逃走していた際においはぎ橋でゾロ十郎に遭遇。鎌ぞうを討つも深手を負ったゾロを手当てし、自分の素性を明かした(アニメ版では手当て後の一夜の様子が更に細かく描写されており、満足に毛布もない小屋で冷え込みの厳しい夜を過ごすにあたり、怪我と寒さで苦しそうにするゾロを温めるべく、寄り添う様な格好で添い寝をし一夜を過ごした。サンジが見たら血涙を流して羨みそうな光景である。ちなみに、添い寝自体は原作でもしており、翌朝にブルックに見つかっている)。
翌朝、ブルックから康イエが処刑されると知り、飛び出したトコを追って羅刹町に向かう。康イエ処刑後、オロチお庭番衆によって標的とされるも再びゾロに助けられ、花の都の外れの森の奥にある「閻魔堂」へと逃げ延びた。「おれの刀を盗った奴の所に戻りてェ」と言うゾロと共に再び鈴後のおいはぎ橋を目指こととなる。
翌日、再び鈴後に戻ると偶然にも兎丼の囚人採掘場から脱出した河松と13年ぶりに再会。
その後ゾロに国宝「秋水」をワノ国に返す代わりに、自身が亡き父から譲り受けた名刀「閻魔」を譲ることを提案。その後は河松を通して赤鞘の侍たちにワノ国の護るよう伝え、身を隠すことにした。
しかし、いざ始まった鬼ヶ島の決戦にてカイドウに裏切られ赤鞘の侍たちにも首を何本か斬り落とされたことで身を隠していたオロチの前に小紫として出現。「月姫」を演奏しながらオロチの隙をついて海楼石の釘を打ち込んで能力を封じ、オロチが落下してきた瓦礫で身動きが取れなくなったところで自身の父がおでんであることを述べ、自身の正体を明かした。
小紫の正体を知ったオロチは必死に命乞いをするも当然ながら彼のこれまでの所業もあって日和は許す事はなく糾弾するが、その最中でカン十郎が生み出した火前坊にオロチが焼かれてしまい彼の悪あがきで危うく道連れされそうになったが間一髪で傳ジローが現れてオロチを斬り捨てた事で無事に保護された。
鬼ヶ島の戦いが終了した後はしのぶの能力で大人になったモモの助と20年振りの再会を果たした。
人間関係
- トコ
日和の素性を知る数少ない人物であり親友。曰く「トコの明るさに何度も救われてきた」とのこと。小紫として彼女を従者にしていたのも、その間柄が大きかったものと思われる。
- 河松
おでんの死後、7年間に渡って日和を守り、育てた忠臣。悲嘆に暮れて生きる希望を失った日和を励まし、元気付けたのも彼。その後、河松の我が身を省みぬ献身に心を痛めて離別。
- 傳ジロー
偶然の再会の後、河松に代わって日和を守っている忠臣。日和に『小紫』として生きることを提案し、自身は『狂死郎』としてオロチの懐に潜り込み、時には『丑三つ小僧』として民衆を助けることに。
- 光月モモの助
兄。本来なら28歳なのだが、20年の時を超えて現代に来た為、兄妹の年齢が逆転してしまったが、ジュクジュクの実の効果でモモの助が一気に成長した結果、見かけに関しては相応に落ち着いた。
日和は『再会は討ち入りを成し遂げた後』と決めていた。ちなみに、モモの助も同様の発言をしている。
- 光月おでん/光月トキ
両親。20年前に喪ってしまった。日和の容姿は母・トキの面影を色濃く残している。
- 黒炭オロチ
両親の仇にして、『小紫』に惚れ込んでいる将軍。花魁として傍にいたものの、両親の仇であるオロチの事は、自分の手で殺したいくらい憎んでいる。小紫として宴席で彼の逆鱗に触れ、命を狙われそうになったところを『狂死郎』に斬り捨てられた(詳細は上述)。
- ゾロ十郎(ロロノア・ゾロ)
鎌ぞうやオロチ配下の忍者軍団といった刺客から、おトコ共々、幾度にも渡り命を救われる。命を救われ、兄や赤鞘達の無事を教えてくれたゾロの事を信頼し、(秋水をワノ国に返すためとはいえ)大切な父の形見である『閻魔』を譲った。(雪国である鈴後の夜が冷え込む為とはいえ)添い寝までしている。
小紫のファンであり、彼女が狂死郎に切り殺された際には泣き叫んだ。
日和の祖父でおでんの父。先々代将軍であるが日和自身はロジャー海賊団の船で旅をしていたことやその旅の間(もしくはおでんとともに帰国した直後)にスキヤキが行方不明になったことから面識はなかったが20年後に面会した。
余談
- 疑惑①
作中では当初、光月日和=小紫とは明言されておらず、判明したのがジャンプの特集ページである「ワノ国動乱地図」から判明したものだった。
仮に同一人物だった場合、葬式の描写に疑問が出る上に、日和が何故小紫と名乗ったのか、小紫の遺体はどうなったかなどが全く判明しておらず(その場に居合わせたナミやロビン、オロチも殺された事をハッキリと認識している)、更に狂死郎の一太刀からどうやって生き延びたのかも不明瞭で、斬られたのに怪我をしている・苦しんでいる仕草がないなど、明らかに不自然な描写があり、日和=小紫と決めつける確固たる証拠が作中では一切無い。その為、影武者など別人の可能性も考えられていた。
後に狂死郎の正体が赤鞘九人男の一人・傳ジローで、常に服に血糊を仕込んでいたことが判明上記の疑問が解決された。また、日和=小紫という事もハッキリと描写されている。
- 疑惑②
過去、作者がキャラを描く際美女は困るとして、「絶世の美女」と自身で煽ったボア・ハンコックとしらほし姫を例にあげている。その際「さあ次は…あそこで美女を出さなきゃ…!!」と発言をしており、その後登場した人物で絶世の美女と表現されているのが、日和のもう一つの姿である花魁・小紫であった為、ハンコック・しらほし・光月日和の3人を三大美女とする見方もある。
- 鬼ヶ島への渡航
赤鞘の侍達がカイドウに敗北した後に宝物殿で何者かの手当てを受けておりその人物は日和ではと予想されていたが、当時は北の地で身を隠していたはずの彼女がどのようにして鬼ヶ島まで渡ってきたのか不明だった。
その経緯が単行本104巻のSBSで語られており、北の地での河松と会話していた時点で日和は既に鬼ヶ島へ渡る事を決意していた事が発覚。花魁として花の都のお城を出入りしていたため敵の行動を全て把握してオロチからカイドウへの貢ぎ物の中に隠れて鬼ヶ島へ渡ったのが真相である。
貢ぎ物は宝物殿に保管されて、そこに潜んでいた日和の元に負傷した赤鞘の侍達が現れて上記のシーンに繋がったと思われる。