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概要編集

新世界”にある鎖国国家「ワノ国」のかつての将軍(国長)。

錦えもん赤鞘九人男の主君である光月おでんの実父であり、その錦えもんたちが立てるモモの助やその妹・日和の祖父にあたる人物。


人物編集

赤い鼻と下睫毛が印象的な中年男性で、髪は総髪の茶筅髷。また前髪を伸ばし、王冠型の顎髭と針のような2本の口髭を生やしている。息子のおでんにも似た屈強な体格の大男だが、その表情は気怠げで、息子のような血気盛んな様相はみられない。


ワノ国で代々将軍職に就いていた光月家の後継者として自身も国政に勤しんでいたようだが、為政者としての力量は今一つな感も否めないところ。

例えば・・・

 

※オロチは家が没落した上に「民衆の迫害でまともな生活など望めなかった」という事情があるし、他の面々も「彼らがたまたま困窮していただけ」と捉える事はできる。それはそれで不自然だが。

 

  • 悪党どもが幅を利かせ、「無法者の温床」として危険視されていた九里も野放し状態

※おでんは見事に平定したが、それも彼の破天荒なカリスマ性があればこそなし得たようなもの

 

  • 果ては稀代の問題児で、ときには甚大な被害を生んでいた自身の息子も制御できず、ついには都追放令を理由に遠ざけている

※結局九里の平定と発展に繋がったので結果オーライではあったが、スキヤキ自身は厄介払いをしただけ


しかし一方で、光月家に代々伝わる一子相伝の「古代文字の読み書き」や「“壊れない書物”を加工する石工技術」をおでんがしっかりと継承していることなどから、一族や国の文化の継承には貢献していたともとれる部分もある。こうした面から些か判断材料に欠けるが、良くも悪くも「数百年続くワノ国の文化や思想に忠実な人物」であったと推察される。


経歴編集

生まれてから現在に至るまで数々の問題行動を起こした息子・おでんを持て余し、そんな彼が18歳になった頃、首都「花の都」で起こした“山の神事件”を機に絶縁と都への出入り禁止を言い渡した。しかしその2年後、当時自身も手つかずに放置していた「九里(くり)」を郷として復興させたおでんの功績を認め、弱冠20歳の息子をかの地の「大名」に任命すると共に絶縁を解いた。


30年前、自身が病に伏した際に見舞いに現れたおでんと久方ぶりの家族水入らずの談話を楽しんだが、同年に彼は漂着した白ひげ海賊団の船に無理やりついていく形で外界へと旅立ってしまい、これが父子の最後の対面となってしまった。


数年後、おでんに「弟分」として紹介され、将軍家に招き入れた黒炭オロチを"将軍代理"に指名し、間もなく病没したと思われていたが・・・

一人息子(嫡男)であるおでんとは、当初こそ父子の関係を絶って遠ざけはしたものの、これは親獅子の気持ちからくる「愛のムチ」によるものともえ、彼が九里を復興させた後は直様関係を修復し、以降は再び父子として良好な関係を続けていた。病床の自身を見舞いに現れたおでんが立派な家臣団を連れて現れた際、このことをおでんから「自分は何もしておらず、彼らが勝手に立派になってくれた」「そのおかげで今の自分がある」と発言され「息子がマトモなこと言ってる!!」と驚愕と喜びを顕にしており、最後の対面となったその後の談話も、共に笑みをほころばせながら和やかな父子の会話を楽しんでいた。


黒炭家との因縁編集

実はスキヤキの誕生前、当時の将軍家では男児がなかなか生まれず後継者問題が勃発。各大名家の中から次期将軍を選出する案が挙げられていた。当時、大名の一人だったオロチの祖父は、黒炭を将軍家にのし上げようと策謀し、他家の候補者を次々に毒殺していった。しかし、いま一歩というところで、将軍家に待望の男児・スキヤキが誕生。国盗り計画は水泡に帰し、さらにはこれまでの暗殺計画が明るみとなり、祖父は切腹、黒炭家は大名の地位を追われる事に。その上一族郎党罰しようと私刑に走る民衆の脅威に晒され、眠ることにも怯える日々を送ることになった。


オロチは"罪人の親族・子孫すら許さぬワノ国そのもの"への激しい憎悪から、自身と同じ姓を名乗る老婆黒炭ひぐらしの掲げる国盗り計画に加担し、彼女の持つマネマネの実の能力を駆使し、おでんの姿に化けた彼女の紹介で「おでんの弟分」として将軍家に潜入。さらには、スキヤキに化けたひぐらしに大名たちの前で自身を「おでんが帰国するまでの将軍代理」に指定させた。


このことから、少なからずおでんがスキヤキと謁見したときには既にスキヤキとひぐらしは入れ替わっていたことになる。


ただ、スキヤキ自身の明確な最期は描かれていないことから、もしかしたら立場を追われはしたが存命である可能性も捨てきれない(本作では、明確な死亡描写のないキャラクターが生きていたというケースが多い)。尤も、スキヤキを始めとする光月家に深い私怨を抱くオロチたちや、そのバックに付き、人身売買などにも手を広げるカイドウ一味の手前、仮に生きていたとしても決して平穏な余生は過ごせてはいないと思われていた。


消息編集

カイドウが討たれ、宴が行われている中ロビンは一人地下で刀鍛冶の天狗山飛徹と会話。


ポーネグリフを見に来た彼女に飛徹は自分が光月スキヤキであることを明かす。


ロビンに、「オロチにワノ国を乗っ取られた張本人であり、それから地下に幽閉されていた。しかし命からがら牢獄から逃げ出したが、その時既におでんは死んでおり、支配は完成されていた。無論、名乗り出たところでカイドウをバックに付けたオロチの天下をひっくり返せるわけもなかった。」と後悔を吐露。


余談だがスキヤキはこけしを集めていたようで、さらに天狗山飛徹は美少女こけしコレクターという異名も持っていた。作中で「家臣達はあるいは気づいておるかもな」とあることから家臣(しのぶ等)は正体をうっすら気づいていたのかもしれない。事実錦えもん以外の赤鞘たちは察していた模様。


モモの助達には自分の顔も知らないゆえ、知らせるつもりもなかったが傳ジローを介し対面。両親を失っていた孫兄妹には肉親が生きていてくれた事を喜ばれた。


ちなみに刀鍛冶は将軍であった頃から趣味で続けていたらしく、皮肉にも生きる上で生業となり隠れ蓑にもなった。三代鬼徹は彼の作品だが趣味で妖刀を作ってしまうあたりワノ国の技術の高さが窺える。


そして彼の口からワノ国に古代兵器プルトンがあることを話された。


伏線?編集

飛徹とスキヤキの声優は共に大友龍三郎氏だが、彼らが登場したのは原作で「飛徹=スキヤキ」と判明するよりずっと前の事。ましてアニメ版については作者は基本お任せ状態なので、キャスティングの時点でこの重大なネタバレ情報を提供していた可能性は限りなく低い。

 

ちなみに大友氏はアラバスタ編のサー・クロコダイルが初出演だったが、ワノ国編で彼が演じたのも"白ひげ"ことエドワード・ニューゲート有本欽隆氏の後任)、飛徹/スキヤキという重要キャラばかりであった。


余談編集

  • 病身

病身であったにもかかわらず過酷な環境下で20年以上生き延びたスキヤキ、オロチたちが幽閉するための狂言だった可能性もあるが、ファンの間では以下の説が取り沙汰されている。

 

  • 将軍職の激務や付き合い上不可避な饗応が原因の病であり、幽閉、隠遁生活によりそれらが無くなって結果的に生活習慣が改善されたことにより自然回復した

 

  • 処刑目的で敢えてオロチ達が百獣海賊団経由で外部の医療技術を使った

関連タグ編集

ONEPIECE ワノ国 将軍


光月おでん:息子

モモの助日和:孫


リク・ドルド3世:同じく新世界の国を代々統治する一族だったが工作活動により海賊に乗っ取られ追われた者同士。その最中で我が子を殺されており(しかも銃殺によるもの)、も追われて無事か分からず(更に言えば妻に当たる人物も故人となっている様子)、命からがら逃げだしたが一族の評判が情報操作で落とされていた事もあり事態をどうにもできず生き恥を抱えて生き延びていた、仮面で正体を隠していた事も共通している。


中の人繋がり編集

サー・クロコダイル・・・元・王下七武海海賊。中の人は同じだが、コチラは国盗り計画首謀者側という、スキヤキとは真逆の立場。


エドワード・ニューゲート(二代目)・・・有本欽隆氏の引き継ぎとして、アニメ本編ではおでんの回想エピソードから担当。そのため、おでんが「大友ボイスの父」の下を離れ、「大友ボイスの大物海賊」についていくという奇妙な構図が形作られた。


カイエン・ガラモンド(ファイナルファンタジー6)・・・『DFFOO』にて中の人が担当。同じく、西洋ファンタジー風の本作世界では珍しい和風の国出身のサムライ。彼自身は国長ではないが、国王や他の兵士たちからも篤く信頼される存在で、敵対する軍事大国の策謀で国中に毒が撒かれ滅ぼされた経緯など共通点もある。また、同じDFFOOにはニンジャの国の若君にして二刀流使いのエッジ(FF4)、「竜」を冠するジョブの半人半獣の女戦士フライヤ(FF9)…と、奇しくも息子のおでんや孫のモモの助と中の人と何かしらの要素が重なるキャラクターたちが登場している。

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