カイエン・ガラモンド
かいえんがらもんど
ガストラ帝国の敵対国・ドマに仕えるサムライであったが、ケフカの卑劣な策謀によって妻子をはじめとする国中の人々を皆殺しにされる。激昂に駆られ帝国の拠点に単身乗り込んだところでフィガロ王国の元王子マッシュらと知り合い、以降は帝国と戦うため旅に同行することになる。
世界崩壊後は、死亡した恋人を待ち続けるローラという女性を不憫に思い、ゾゾ山に隠遁し恋人のフリをして伝書鳥による文通をしていた。仲間と再会し、自身の行為は現実から目を背ける行為だったと悟り再びパーティに加入する。同時に文通相手であるローラに会いに行くと小イベントが発生する。
その後、彼を連れてドマ城に行き城内のベッドで休むとモンスターに取り憑かれ仮死状態に陥ってしまう。彼の精神を復活させるべく夢の中に入るイベントが発生し、このイベントをクリアすることで、魔石アレクサンダーの入手と共にカイエンの必殺剣が全て解放される。
日本人の侍のような要望のカイエンの名前は漢字で「海燕」なのかなど、様々な議論がされてきているが、英語版での彼のスペルは「Cayenne」である。これは有名な香辛料「カイエンペッパー」のカイエン、フランス領ギアナの首都のカイエンヌと同じものであり、カイエン(カイエンヌ)にはフランス語系の人名が使用されているようだ。
オリジナルコマンドは「必殺剣(ひっさつけん)」。一定時間ゲージを溜める事でMPなどを消費せずに強力な攻撃が放てる。但し強力な技ほど溜めるのに必要な時間が長くなり無防備になる。その為、魔法クイックを活用したり、事前に長時間の演出が必要な魔法などを他のキャラクターで入力しておくなどの戦略が求められる。なお、ステータス画面で自由に技名を変更することもできる。(なんとSFC作品では珍しく、漢字も大量に使用可能)
スマホ版やピクセルリマスターでは、ゲージ溜めの要素がなくなり、単に発動に相応の時間がかかるように調整され、格段に使いやすくなった。
共通する欠点として、ターゲットを指定できないため、特定の相手を狙いたい場面では足を引っ張る事も。
必殺剣 牙
Lv1必殺剣。威力120の必中・防御無視・単体攻撃。
初期技なのにシンプルに強力で、前半のカイエンはひたすらこれを撃っていれば良い程。
必殺剣 空
Lv2必殺剣。待機し、物理攻撃を受けると魔法防御無視のカウンターを放つ。
敵がカイエンを殴ってくれないと無意味のため、一人パーティ時以外だと、「かばう」効果のあるナイトの心得を装備するなど一工夫必要。さらに魔法攻撃は素通しだし、カウンターは1回限りだし、と使いにくさが目立つ。
必殺剣 虎
Lv3必殺剣。敵単体のHP半減+スリップ。
要するにグラビデ。グラビデ耐性を持つ敵は割と多く、ピンポイントで耐性がない高HPの敵を狙わないと有効打にならない為、ターゲット指定できない必殺剣との相性が悪い。
必殺剣 舞
Lv4必殺剣。必中4連続攻撃。
いわゆる乱れ撃ち。防御を無視できないので、真価を発揮するのは育成が完了した最終盤。
タメ時間がそこそこ短めなので、ゲージ溜めの必要がある作品でも扱いやすい。
必殺剣 龍
Lv5必殺剣。単体にHP・MP吸収効果。
回復技としてはタメ時間が長い上、FF6の仕様として、「吸収できるのは最大HP,MPの値までが上限(現在HP500/最大HP1000なら、最大で500ダメージしか与えられず、吸収できない)」という仕様のため、普通にケアル系やアスピルを使ったほうが良いという残念な技。
必殺剣 月
Lv6必殺剣。全体に無属性魔法攻撃+ストップ。
基本性能自体は悪くないが、ピンポイントでタイミングを図りたいストップ効果なのにタメ時間が長く発動タイミングを制御しづらい点や、カイエンは魔力より力重視で育成されるのが殆どであり、真の威力を発揮しづらいのが欠点。
必殺剣 烈
Lv7必殺剣。防御無視の必中4連続攻撃。
Lv4の「舞」の強化版。防御無視なので割と現実的に9999ダメージの4回攻撃が狙える。
ひっじょーに長いタメ時間が唯一の欠点で、旧版では連続行動が可能になる「クイック」が必須とされた。
必殺剣 断
Lv8必殺剣。全体即死。
曰く、ドマのサムライの間に伝わる究極の剣技。
いわゆる斬鉄剣であるが、命中率はそれらを圧倒するまさに究極の技。
ただし必中ではないため、魔法回避率が高い敵にはミスが出る事も。
即死をさせたい相手は大抵なるべく行動をさせたくないため、究極に長いタメ時間が大きな問題になる。ほぼ「クイック」の使用が前提となるだろう。
ちなみに、本作のパーティキャラクターのうちではストラゴスに次いでの年長者である。
性格は武人らしく生真面目で口うるさいが、情に厚い人物。
語尾に「ござる」を付けて話す癖があり、獣ヶ原では野生児ガウが面白がり、何故かカイエン自身ではなく一緒にいたマッシュが「ござる」と呼ばれるイベントがある。
また、女性や機械に対する耐性が弱く、それらに纏わるコミカルなイベントがいくつか存在する。
以下一例
- 港町ニケアで、踊り子の女性に胸の谷間を見せられてうろたえる。
- 相当の機械オンチ。マシーナリーであるエドガーをハラハラさせることも。エンディングでは踏むだけのスイッチを前におたおたしていた。しかし踏んで仕掛けを作動させたことで絵悪化しそうになっていたエドガーを助けた際は「機械オンチもなんとかなるでゴザルな!」と大笑いしていた。
- 魔列車にてマッシュがフザけてレバーを弄ると、慌てふためいて律儀に戻す場面がある。
- 飛空艇での待機中、機械室の歯車を見ながら目を回す姿が見られる。
- 世界崩壊後は某所に隠遁して造花を作り、ラブレターを書いてローラと文通している。正体を偽ってはいるが、語尾に「ござる」と付けることを不思議がられている。
- 隠遁先の彼の部屋には、機械オンチを克服する本数冊とちょっとエッチな本が置いてある。
- 仲間になったばかりのセリスを敵扱いしていて、ティナを呼び捨てで呼び、家族も呼び捨てで呼び、男性キャラは敵と家族以外は全員『殿』という敬称で呼ぶ。(発展途上国で育ったせいか、中途半端な男尊女卑が染みついている?)
- カイエンの夢の中に何故か敵は肌もあらわな女性系モンスターが多い。…などなど。
一方で、妻・ミナと一人息子・シュンを心から愛しており、彼らに纏わるシリアスなシナリオも存在する。
以下一例
- ケフカが川に毒を流したことによりミナとシュンは絶命。その場に崩れ落ちるほど悲嘆した後、カイエンは帝国への激しい怒りに駆られる。この経緯から、当初は帝国の元将軍であるセリスに対する不信感を拭えずにいた。敵と判断すれば容赦なく切り捨てると断じたほか、カイエンを入れて魔導研究所のイベントを起こすとセリスに対し「怪しいと思っていたわ!」と発言する。が、これ以降はセリスといがみ合う描写はない。
- セリスとの掛け合いからスルーされがちだが、ティナから元帝国兵だったことを告げられた際は「なに!!」と激昂した様子を見せている。
- 魔列車戦でなんとか下車に成功するが、直後に入れ替わりで乗車する死んだ妻子の姿を発見。カイエンは必死で追いかけるものの、妻子は車両越しに別れの言葉を告げ冥界に旅立ってしまう。
- ドマ城で魔物に取り付かれたのも、国や家族を守れなかった自責の念や長い戦いにより精神を疲弊していたためで、夢の中では彼のトラウマとなったものも多く登場している。
- しかし、最後は再び妻子の言葉に励まされ気力を取り戻す。イベント後、ドマ城の玉座の間に形見の品・正宗が出現する。更にすべての必殺剣が解放される。このため大幅なパワーアップを果たす。
ヒエン・リジン(FF14)…『紅蓮のリベレーター』から登場するNPC。君主を務める帝国の属州の名が「ドマ」、両親の名がそれぞれ「カイエン」と「ミナ」、幼名が「シュン」など、本項で触れたカイエンの子・シュンの設定が盛り込まれたキャラクター。ただし、コチラのカイエンは本編開始前の戦いで戦死し、子であるシュン(ヒエン)が生き残っているという、FF6とは真逆の経緯を辿っている。
アデルバート・スタイナー(FF9)…コチラは騎士だが、特殊コマンド「剣技」によって様々な効果の剣撃が可能(MP消費)。また「~である」「~であります」等の特徴的かつ堅苦しい言葉遣い(稀だが「ござる」も使っている)、融通の利かない生真面目な性格で、当初は味方や協力者と対立する場面も多い一方、その性格から(本人は真面目ながらも)コミカルな立ち回りを演じてしまったりと、カイエンと似た要素が多い。また当初反目し合っていた女将軍もいるが、後に男女の意識が芽生えている。
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カイエン視点の各イベント。崩壊前~ドマ城夢イベントまでです。カイエンについて書きたいことたくさんあったので、全部詰めこみました。 カイエンが好きだっていう内容の2ちゃんコピペがあるのですが、それを読んでカイエンのこと好きになったので、一人称の変化とか帝国との和平を認めるくだりとか、かなりそこに引っ張られた内容になっています(元ネタの方勝手なことしてすみません)15,537文字pixiv小説作品- FF6妄想小話
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