Storm of blood
Born from blood
Of our fallen brothers
斃(たお)れた我らが同胞より
生み出されし
血の嵐
Borne upon our hands
Cradled in our arms
Swelling in our hearts
我らの手により運ばれ
我らの腕により抱かれ
我らの心を満たしゆく
Raise your weary head
Heed the call to arms
Ringing in your heart
重き頭を上げ
心に鳴り響く
闘争への招集に応えよ
概要
2017年6月20日に発売された『新生FF14』の拡張データディスク第二弾。
ロゴでは「解放者」の表記に「リベレーター」のルビが振られている。
英語のタイトルは「STORMBLOOD」。
物語の舞台、アラミゴ周辺で信仰されていたラールガー星導教の高僧が遺した『血の嵐が近づく時 七獄の門は開きて 七天は涙を流さん ひとり残らず誰しもが 壊神の拳が届く場所にあるゆえに』を踏まえている。
前回の拡張ディスク「蒼天のイシュガルド」からちょうど2年後の発売となった。
2023年10月予定のパッチ6.5において、フリートライアルに組み込まれると発表。プレイ権を購入せずに遊ぶことができる。
ストーリー
光の戦士の新たなる冒険…
それは、長きに渡るガレマール帝国の圧政から、"アラミゴ"の解放を目指して進軍を開始するエオルゼア同盟軍の一員としてギラバニアの地への旅立ちであった。
一方、時同じくして東州オサード小大陸に位置する帝国属州"ドマ"でも、臥薪嘗胆の果て、遂に反撃の狼煙が上がろうとしていた…
光の戦士と暁の血盟は、帝国の圧政に苦しむ者たちを開放するため、惑星ハイデリンを東へ西へと転戦する事となる…
特徴
新たに追加されたエリア、ギラバニア(アラミゴ)、クガネ・紅玉海(ひんがしの国)、ヤンサ(ドマ)及びアジムステップは、既存の国家とは異なった特色ある風景や建物が見られる。
ただしハイデリンを西へ東へ飛び回る事になる為、テレポ代が尋常ではなくかかる。モブハントで稼げる記章などで無料転送券を買えば多少は緩和できるほか、フリーカンパニーのテレポ割引やエーテライトのホームポイント設定などで節約を心がけたい。
水中フィールドが実装されたのも特徴で、漁師は新しい採集方法である「刺突漁」が解禁された。
レベル上限は70。これに伴い新たなジョブクエストが発生する。
なおクラフターはクエスト進行に伴う製作が簡易化されており、新生や蒼天のように素材集めに手間をかける必要はなくなった。
帝国の圧政に苦しむ属州を舞台にしており、その分胸糞なイベントも少なくない。NPCを含めて人が死ぬ描写も多く、新生および蒼天と比較してより陰惨な展開も見られる。
また新たに登場したキャラクター、ゼノス・イェー・ガルヴァスとは何度か刃を交える事になるが、最強格に手も足も出ない状況が続く息苦しい展開からの、エオルゼア同盟と共にドマ及びアラミゴを帝国から解放する為の戦いの熱さを評価する向きもある。
とはいえ、プレイヤー主体でストーリーが進まず、旧作からプレイしていないと全く思い入れのない(それどころか導入がウルダハに落ち延びていた一部のアラミゴ難民過激派が間借りしている分際で、アラミゴ奪還に動かないエオルゼア軍事同盟に業を煮やして勝手にエオルゼア各グランドカンパニーを装って喧嘩を売った挙句蛮神召喚までやらかしたせいで主要メンバーの一人が命を落としてしまうという流れなので人によってはアラミゴ人に対する悪印象すら強い)土地の奪還に巻き込まれるため感情移入できず、これまでに比べて冒険のスケールもダウンしており、設定的に無理のある展開や、FF14の特徴である戦争劇・政治劇の描写も非常に甘いので好みが分かれるところ。(ただ、プレイヤーが介在しない政治劇を丁寧にやっても退屈なだけなので早めに終わらせるならやむを得ないかもしれない。政治劇は会話で話が進むのが常であるが、プレイヤーは基本的に会話に積極的関与が出来ないため、一言、二言程度が精々になってしまう。)
一方で旧FF14からの設定である、アラミゴの帝国からの解放が行われたことにより、イシュガルド関連、アラミゴ関連の設定を処理できたため、漆黒・暁月では初期から登場していたアシエン関連や世界の成り立ちの根幹を軸にストーリー展開を行う事が出来るようになった。それら拡張の前段階と考えるとまた評価も変わるかもしれない。(漆黒・暁月はそれまでと比べて国家の政治関連で振り回される事があまりないほか、紅蓮はあまりアシエンが絡んでこない。)
また、アラミゴ・ドマの解放を行うためかメインクエスト数も新生に次いで多く、移動距離も長いため、漆黒まで駆け抜ける際に時間がかかる所でもある。(なお実装当時は新生がダントツだったが、5.3で新生クエストが再編されて半減位しているので、現在は新生部分に関しては以前よりは減っており、紅蓮よりちょっと多い位になっている。)
なお海外では「俺たちの手でアラミゴを解放してやるぜ!!」と言うテンションだったが、日本では「何であいつら助けに行かねばならんの……。」と言うテンションの差だったりもした。
※このアラミゴ人に対する悪感情は、上記以外のメインクエスト以外にアラミゴが関わるクエストは基本として「アラミゴの解放」と言う大義・主張を盾に他人の犠牲を強いるのも止む無しと考えて行動するキャラが多く、見方によっては独りよがり・身勝手に見えるのもある。一応分別があるアラミゴ出身キャラもいるにはいるが、あまり目立たない。
新たなる地が解禁されたのに伴い、多数新曲が追加。
特にIDボス戦「鬨の声/Triumph」は非常に高く評価され、神曲だと断言するヒカセンは相当数にのぼる。
新たなる獣人族として、二足歩行のナマズのようなナマズオ族、海中に住む亀のようなコウジン族、美を求める半人半蛇のアナンタ族が登場。
ストーリー進行に伴い、彼らとの間に絆を結ぶ友好部族クエストが解放される。
新たなる蛮神として、コウジン族のお宝から顕現した「豪神スサノオ」、アナンタ族を襲った悲劇から顕現した「美神ラクシュミ」が登場。
メインクエストクリア後はクロニクルクエスト「次元の狭間オメガ」「四聖獣奇譚」、アライアンスレイド「リターン・トゥ・イヴァリース」が解放。
「リターン・トゥ・イヴァリース」はFF12およびFFTで描かれた「イヴァリース世界」をモチーフにしており、FFTを手掛けた松野泰己をシナリオ・脚本に迎えた事で話題を呼んだ。
また新エリア「禁断の地エウレカ」が実装。バトル仕様などが外部の一般フィールドやコンテンツとは異なっており、最大144人が同時に参加できる。
更にギャグ時空に特化した御馴染み「事件屋ヒルディブランド」も登場。
荒廃したドマの居住区である「ドマ町人地」の復興も実装された。
システム的にはミラプリ用の装備を預ける事が出来るミラージュドレッサーや、チョコボかばんの実装、FC用のコンテンツであるサブマリンボイジャー、ゴールドソーサーで大量のコインを獲得出来るファッションチェックなどが実装されている。
あまり話題にはならないが、現行のFF14の実装スケジュールやシステム的な基礎が固まったと言える拡張でもある。例えば、紅蓮からは新ジョブ獲得は初期の三都市からの実装となっており、開始レベルも拡張での最大レベルの20下となっている上、規定のレベルまで上げていればクエストを受諾出来るようになっている。この決まりは漆黒・暁月・黄金でも踏襲されている。
※蒼天ではメインクエストを進め、イシュガルドまで到達せねば新ジョブ解放が出来なかった他、取得ジョブの開始レベルも新生と同じレベル30からだったので、最新コンテンツが遊べるレベルまで上げるのに相応の時間がかかった。また、漆黒の5.3まで新生は非常に長いメインクエストをクリアする必要があり、それなりにハードルは高かった。