「無知であることを認め、常に学び、他者に流されず、信念の道を己の足で歩む……。
その難しさと大切さを、私はこの旅で思い知ったよ」
プロフィール
概要
フルネームは「アルフィノ・ルヴェユール(Alphinaud Leveilleur)」。シャーレアンの名門ルヴェユール家の御曹司。
祖父は救世詩盟の賢者ルイゾワ、父フルシュノは哲学者議会議員をつとめる有力者。
クラスはオリジナルのジョブ「学士」。
回復に特化した巴術士で、黒のカーバンクル・オブシディアン、白のカーバンクル・ムーンストーンを使役して戦う。
「暁月のフィナーレ」では新たなジョブ「賢者」となる。
芸術センスと記憶力に優れており、見たものを記憶だけを頼りに正確に描く事が出来る。
意外な所でオバケが苦手。
11歳でシャーレアン魔法大学に入学した神童。
卒業論文は「シャーレアンによる世界救済の責務」で、発表当時はその壮大で啓蒙的なテーマから賛否両論の嵐を巻き起こしたという。
同大学在籍中、クルルと誼を通じている。なお彼女からは姉のような視点で見守られており、初対面の折に尊大な自己紹介をした黒歴史を明かされかけて慌てふためいている。
活躍
『新生エオルゼア』
第七霊災における祖父ルイゾワの死後、エオルゼアを守ろうとした祖父の意志を引き継ぐ事を決意。
シャーレアンの慣習により16歳で「成人」したのを契機に、双子の妹アリゼーと共にエオルゼアにやってきた。
最初の頃はアリゼーと行動を共にしていたが、アルフィノが考えるエオルゼア救済の方向が祖父の考えとかなり離れていた事を指摘され、一時的に決別する。
頭の回転は良いものの、性格がやや尊大で、悪い意味で自信家だった。
「エオルゼア救済」という高い理想を掲げ、それを実現するに足る能力も持ち合わせていたが、世間知らずの坊ちゃんである事には変わりなく、肝心な所で足元を疎かにしていた。
新組織「クリスタルブレイブ」を発足、自らは総帥としてエオルゼア諸国の問題解決に当たろうとしていたが、組織を利用される形でナナモ・ウル・ナモの暗殺(未遂)の濡れ衣を被せられた上、ウルダハを混乱に陥れてしまう遠縁となってしまう。
エオルゼアで築き上げてきたものを全て失ったどころか、悪用されたことで失意のどん底に陥り、心の底から己の傲慢さを反省する事となった。
今まで無意識に見下していた周囲の助けによって命からがら逃げ延び、光の戦士らと共にイシュガルドの名家・フォルタン家に食客として迎えられる形で「亡命」する。
『蒼天のイシュガルド』
周囲の励ましもあって再起。今までの己を鑑み、他人の意見に耳を傾けながら、物事を良く考えて慎重に進めるようになった。
千年続く竜詩戦争を止める為、竜騎士「エスティニアン」達との旅に同道。自分の足で冒険を続ける事に喜びを感じながら、人としての優しさと強さを取り戻していった。
叩き上げのエスティニアンと坊ちゃん育ちのアルフィノでは当初うまく行っていなかったが、エスティニアンの厳しさと不器用な優しさに触れていく内、彼を兄のように慕うようになる。
そのエスティニアンが「邪竜の影」に成り果てた時には、我が身を顧みずに組みつき、光の戦士と協力し、先に散った者たちの助力もあって、竜の眼を引きはがす事に成功。
エスティニアンが昏睡状態から回復した時には、枕元で声を上げて号泣した。
その後、ナナモ陛下暗殺未遂事件の際に散り散りになっていた暁の賢人が次々と復帰。
一度崩壊した組織を立て直すと共に、自身を慕って集まってくれた仲間たちとエオルゼア同盟の橋渡しなどを忙しく行う。
この時点で盟主のミンフィリアがある理由からいなくなった為、アルフィノが実質的な代表を務めている。
とはいえ、かつての失敗から表立って代表扱いされることは固辞し、あえて盟主を決めずに賢人各位が自由参加する形式となっている。
『紅蓮のリベレーター』
光の戦士の相棒役を合流した妹のアリゼーに譲り、自身は後方支援に回る。
坊っちゃん育ちのため、ゴウセツが質入れした刀を言い値で買い戻すなど金銭感覚が大雑把。そのことでタタルを怒らせたが、資金繰りの為にタタルが持ってきた話によってクロニクルクエスト「四聖獣奇譚」が開始された為、実質的にクガネ一円を救っている。
実はカナヅチである事がアリゼーの口から語られ、彼女にとって数少ないアドバンテージである事からものすごいドヤ顔をキメられた。……が、後にアレンヴァルドとの特訓により克服したと本人は語る。
ただし海賊衆が帝国軍と戦っている現場を見て迷わず海に飛び込んだ時は、対岸に辿り着く頃には半分溺れかけていた。
(実際、その直後に発生するインスタンスバトルではアルフィノだけ参加が遅い)
アフターストーリーではアシエンへの対抗策を講じる為、民衆派将校のマキシマと共にドマ特使として帝国を目指す。
途上で帝国軍親衛隊によって命を狙われるも、アシエンを狩る謎の男に救われ、以後は行動を共にする。
道中で大量殺戮兵器「黒薔薇」による惨状を目の当たりにして憤るが、他の暁の賢人同様、謎の声に呼ばれる形で人事不省に陥ってしまう。
『漆黒のヴィランズ』
謎の声こと水晶公の手引によって一足先に第一世界に渡り、1年を過ごす。そこで世界に2つしか残らなかった国家の一つ「ユールモア」を調査していた。
光の戦士が第一世界に召喚され合流した後は、本格的に内部調査を行うため、名士であるチャイ夫妻の雇われ画家としてユールモアに入る。
当初は平和的に協力を取りつけるつもりだったが、国家元首ヴァウスリーの横暴さと「享楽の中、緩やかに滅びを待つ」というディストピアな実情を目の当たりにして決別。
かつての自分の傲慢さを想起させた事もあってユールモアには思い入れがあり、ヴァウスリー討伐後、国家としての立て直しをはじめ、多くの貢献を行った。
そうした中で、チャイ夫人には我が子のように可愛がられる。原初世界に帰還する際には一騒動起きるも、最後は互いの幸福を願って永の別れを告げる事となった。
パッチ5.55では「星の危機」に際し、エオルゼア軍事同盟、東方連合、説得に応じた蛮族改め獣人族が一堂に集結。
かつてアルフィノが目指して挫折した「グランドカンパニー・エオルゼア」が実現する事となり、過去の自分が描いた理想が紆余曲折の末に実現した事で、思わず涙を浮かべた。
一方で「終末の塔」調査に向かったアレンヴァルドがフォルドラを庇って人事不省となった折には激しく動揺するも、回復したアレンヴァルド本人に背中を押され、袂を分かった父フルシュノがいるオールド・シャーレアンに向かう事を決意させる。
『暁月のフィナーレ』
新ジョブ・賢者にジョブチェンジ。
トレイラーではファンネルを髣髴とさせる賢具を操り、アリゼーの窮地を救った。
オールド・シャーレアンでの入国審査では既に勘当の話が伝わっていたものの、あくまで個人的な事であるとし、「バルデシオン委員会再建の助っ人」という名目で入国する。
シャーレアン魔法大学では啓蒙的な卒論に加えて弁論術の達人として伝説となっており、立ち寄った際には彼にあこがれる後輩たちに囲まれ慌てる場面が見られた。
一行は二手に分かれ、アルフィノはアリゼー、ヤ・シュトラと共にラヴィリンソスの調査に向かった。「グリーナー」に過去例を見ないほど多種多様の依頼が多数寄せられているという情報を得て、哲学者議会が何かを計画している所までは把握する。
しかしそうした動きを懸念した議会により緊急査問会にかけられ、最悪は国外追放という危機に対し、フルシュノを含めた議員を相手に堂々と弁明。師であるモンティシェーニュの擁護もあり、ぎりぎりの所で窮地を乗り切った。
騒ぎを知った母アメリアンスが駆けつけ、フルシュノ不在の隙をついて光の戦士と双子はルヴェユール邸に招かれる。そこで新たな衣装をプレゼントされ、更には「賢具」と賢者のソウルクリスタルを渡された。それはかつてフルシュノが現役時代に使っていたものであり、頑なな態度に終始する父を納得させる為にも、賢者の技を身に着けて証明しようと決意する。以後は賢者にジョブチェンジし、初陣として「ゾットの塔」攻略に参加した。
「イルサバード派遣団」参加の折には、帝都ガレマルドの生き残りを助ける為に自らすすんで手を伸ばす。
しかし「蛮族の侵略」に怯える帝都の民に拒絶され、ある姉妹をめぐって最悪の結果をもたらしてしまった事で、一方的な「善意」は凶器になる事を理解。悲しみと共に、心の底から反省する事となった。
その後は、かつて敵対し、現在は苦境の底にある帝国の民と「凍てつく夜をあたためる灯火」を共有する事を願い、第I軍団長クィントゥスとの交渉役に名乗り出た。
光の戦士、アリゼーと共に交渉に赴くも、理想と現実の乖離から拒絶され、アリゼーと共に懲罰用の首輪をつけられて人質とされてしまう。
それでも相互理解を目指して根気よく行動と言葉を重ねる中、ユルスとは少しずつ心を通わすようになる。そして潜入したサンクレッドによって無事保護され、首輪も解除された。
その後、各軍団の帰還および捲土重来を望んでいたクィントゥスが、各軍団の降伏あるいは瓦解を受けて計画を放棄。第I軍団を解散させた上で本人は自裁を選んだ事に、アルフィノは深い悲しみを覚えた。
バブイルの塔攻略、月でのゾディアーク討滅を経て、「終末の厄災」が遂に始まる。
サベネア島が地獄と化す中でアルフィノは仲間と共に奔走し、絶望的な状況を何とかしのぐ。生き残った民がオールド・シャーレアンに保護される事となった時には、代表として訪れたフルシュノに感謝の意を述べた。
そしてフルシュノが頑なに子供達の、ひいてはルイゾワの行動を否定し続けた理由が、「終末の厄災」によって滅びる惑星ハイデリン改め「アーテリス」からの、人類の「大撤収」計画にあった事を知り、それを推し進めてもらう一方で、別のアプローチで「終末の厄災」に立ち向かう決意を新たにする。
終盤、光の戦士と共に紡いだ縁を頼って「灯火」と成し、魔導船ラグナロクを完成させる。
本来は月への脱出艇となるべきものだったが、新たな解決法──星々の絶望の巣、「最果ての地」へ乗り込んで直接原因を叩く最終手段と成す事に成功した。
ここでようやくフルシュノと和解し、子らを愛するが故に恨まれようとも「大撤収」計画から遠ざけ、確実に助けようとした事を理解する。双子は父と抱き合い、何があっても無事に帰ってくる事を約束した。
なおラグナロク発進の際には選択肢が登場し、光の戦士かアルフィノを選ぶ事が出来る。アルフィノを選んだ場合は黒歴史(※)を掘り返されて慌てるも、気を取り直して「ラグナロク、発進!」と高らかに号令を出し、希望を乗せた船は星々の彼方へと向かうのだった。
(※ 新生編にてアルフィノと光の戦士を含めた数名で飛空艇移動をする際、誰も頼んでいないのに船首に立って発進の号令をかけようとするシーンがある)
生命の存在自体を許さない絶望の宙域で、立ち向かい、次の道を開く為、暁のメンバーは次々と犠牲になっていく。
彼らが肉体を失いながらも戦い続ける中、アルフィノはアリゼーと共に最後まで光の戦士と行動。「命無き街」から最後の地へと向かわせる為、自ら絶望の渦に身を投じて消滅してしまった。
ただ一人「終焉を歩むもの」となった光の戦士は、重い足取りで最後の地へと向かう。
そしてそこで彼/彼女が呼んだ思いがけない助けにより、それまではアルフィノたちが肉体を捨ててもなお抗い続けることでかろうじて維持されていた「絶望を否定している空間」が彼らの魔法によって固定化され、絶望の宙域そのものが無効化。
エルピスの花が咲き誇る中で暁のメンバーは復活を果たし、最後の幻想へと向かう……
「暁の血盟」が(表向き)解散した後はアリゼーと共にガレマルドへと向かい、イルサバード派遣団とユルスに協力して人道支援活動につとめている。
パッチ6.3でアルフィノと共に久しぶりに登場、コンテンツサポートのメンバーとしてID攻略にも参加する。なおIDのラスボスがコイツだった事、男女の双子という事で相当に懸念されていたが、幸いブレイクする事はなかった。
他の人物との関係
- アリゼー:双子の妹。アルフィノよりも祖父の考えをよく理解し、したたかにそれらを利用しようとしたアルフィノに反発した。のちに和解する。デザインセンスおよびそれにまつわる技術はアルフィノの方が上。泳ぎとオバケ耐性はアリゼーの方が上。
- タタル:意外に一緒になる事が多く、彼女によく励まされた。一番の相棒なのかもしれない。ただし金銭感覚の差で喧嘩することは度々。
- エスティニアン:当代の「蒼の竜騎士」。アルフィノと共に旅する中で世界の厳しさを教え、導いたことから兄のように慕われることとなる。
- アレンヴァルド:年齢が近い事もあって友人となる。第一世界にいる間1年経っても身長が変わらなった事をからかわれたが、エレゼンは特定の年齢になると途端に伸びる為、これからだと冗談を飛ばす場面も。
関連イラスト
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ファイナルファンタジー14:新生エオルゼア 蒼天のイシュガルド 紅蓮のリベレーター 漆黒のヴィランズ 暁月のフィナーレ エオルゼア 暁の血盟