概要
エオルゼア北洋の島々を領土とする学術都市国家。
成り立ちについては、第六霊災における大洪水の最中、北洋の賢者ニュンクレフに助けられた難民がエオルゼアから移住したことに由来するという伝承が残る。
ただし、エオルゼア本土部では歴史的な事情から、以下の2つの地域を指す。
シャーレアン植民都市
かつてはアルデナード小大陸の西端・ドラヴァニア地方に植民都市(エンポリウム)を持っていた。
叡智の結晶たる様々な書物を収蔵するグブラ幻想図書館、惑星の中心たる「星海」の観測施設・逆さの塔、 世界各地の植物や草木綱の魔物を集めて栽培・研究する聖モシャーヌ植物園など多数の施設が存在し、知の都として大いに栄えた。
しかし第六星暦1557年、ガレマール帝国によるエオルゼア侵攻が始まり、帝国側に特使を派遣して侵攻中止を訴えるも失敗。そこから5年の歳月をかけて準備し、第六星暦1562年、一夜にして植民都市を放棄して本国へと撤退した。これを「大撤収」と呼ぶ。
その後、朽ちるがままの廃墟だった都市には新たなる自治都市イディルシャイアが築かれ、ゴブリン族をはじめ種族を問わぬ自由な気風から、冒険者を始めとした住民を集めて再び発展しつつある。
一方で放棄された植物園から脱走した研究サンプルが一騒動起こしたり、科学を信奉する急進派のゴブリン「青の手」一派による蛮神アレキサンダーの起動など、複数の騒動の種を抱えている。
ドラヴァニア地方はクルザスの西に広がる、アバラシア山脈沿いの高山地帯。
クルザスに近い高地ドラヴァニアはエオルゼア最高峰のソーム・アルを抱え、チョコボの産地であるとともにドラゴン族の本拠地としても知られる。
イディルシャイアはその西のサリャク川沿い、低地ドラヴァニアに存在する。
オールド・シャーレアン
シャーレアンの本国たる北洋の都市。
「大撤収」後、ほぼすべての民がこちらに移住した。
「知識の蓄積」の象徴として、守護神サリャク(知識と川の神)のシンボルである巻貝を国のシンボルとしている。
ちなみにこれらはイディルシャイアや低地ドラヴァニアでも見る事が可能。
民主制国家であり、選挙で選出された議員99人からなる「哲学者議会」によって国の意思決定が行われている。
哲学者議会は「知識の蓄積に徹することこそがシャーレアンの至上の命題である」としており、「戦いは野蛮人のすること」として戦争という行為そのものを忌避し、戦争を起こしている他国に対しては不干渉を貫く方針を取っている。
ガレマールの侵攻を止められなかった大撤収以降も、エオルゼアの残る諸国とは表立った交流を持たないが、全国民がこの方針に従っているわけではなく、ルイゾワのようにシャーレアンの持つ知識や力を救済の為に使うべきと考えている者も多い。またひんがしの国のように鎖国体制が敷かれている訳ではなく、研究の為に国外へ出る者や、協力者として外から訪問する者もいる。
議会から依頼を受けて世界中からサンプルを採集するギャザラー「グリーナー」を多数擁しているが、その目的が明らかとなるのは「暁月のフィナーレ」中盤以降となる。
都市にあるシャーレアン魔法大学は世界有数の学術機関として知られており、さまざまな学術の研究やその学際的な研究・新分野の創出においても有名である。
成人年齢は16歳と定められており、「新生編」開始にさきがけてアルフィノとアリゼーは成人を迎え、これをきっかけとしてエオルゼアに渡った。
特定分野で類まれな技術・知識を修めた者や、偉大な業績を成した者には「賢人(Archon)」の称号が与えられ、身体の一部に魔法で特殊な紋様が刻まれる。紋様には正式と略式があり、どちらをどの部位に入れるのか選ぶ事が可能。
これにより一目で賢人とわかるほか、閲覧制限をかけられていた「禁書」へのアクセスが可能になるなど、特例が与えられる。
シャーレアン本島は火山に由来し、都市はニュンクレフが上陸したと伝えられる場所の周辺に、さまざまな緑を残しつつ形成されている。都市はシャーレアン魔法大学や、世界有数の図書館たる「ヌーメノン大書院」を有する。また、都市の地下には火山の溶岩だまり跡の空洞を利用・拡大した巨大な動植物などの保管・育成、技術研究のために、「アルケイオン保管院」など様々な機関がおかれた大空間「ラヴィリンソス」が広がる。
関係者
- ルイゾワ:賢人にして「救世詩盟」の盟主。
- マトーヤ:賢人であり、ルイゾワとも旧知の仲。大撤収の際にシャーレアンを見限り、低地ドラヴァニアに残った。
- フルシュノ:ルイゾワの息子。「哲学者議会」の有力議員。
- ウリエンジェ:預言詩の研究をしている賢人。
- パパリモ:ルイゾワの一番弟子を名乗る賢人。
- ヤ・シュトラ:マトーヤの弟子にして魔法学を修めた賢人。
- サンクレッド:サバイバル・諜報術を体得した賢人。
- ムーンブリダ:エーテライト技術の権威でもある賢人。
- アルフィノ:フルシュノの息子。魔法大学では神童と評された。
- アリゼー:フルシュノの娘。アルフィノと並び神童と評された。
- ミコト・ジンバ:シャーレアン魔法大学の非常勤講師。
- カグラ・ジンバ:賢人だったが、哲学者議会と対立し姿を消した。
- レヴェヴァ:シャーレアン出身の占星術師。
- セヴェスター:「哲学者議会」の有力議員。派閥「ライブラリアン」を率いている。
バルデシオン委員会
- クルル:委員会の会長ガラフの養子。
- グ・ラハ・ティア:目付役として聖コイナク財団に出向。アラグ文明の研究者。
- エジカ・ツンジカ:委員会のメンバー。クルルをはじめ、特別な力を持つ者達を目の敵にしている。賢人の紋様は背中に入れており「自分は特別ではない」という意思表示をしている。
余談
シャーレアンという名前自体は旧『FF14』の頃から頻繁に出ていたものの、実に10年近くもの間、直接訪れることはできなかった。
2021年12月のパッチ6.0「暁月のフィナーレ」にて、遂にシャーレアン本国が実装される。
開発初期の頃には現在の3都市(ウルダハ、グリダニア、リムサ・ロミンサ)に加えてシャーレアン、イシュガルド、アラミゴと合わせて6つの都市からスタート地点を選ぶ案もあったらしい。が、コスト面やシナリオの整合性などの観点から見送られたとのこと。
食文化
シャーレアンの風潮として「実用性の重視と効率化」が挙げられる。
食文化に関してもそれは実践されており、飲食の時間を知的探求に回した方がいいという考えがある。故に「美味しい料理を味わって日々の活力とする」といった娯楽的・心理的な側面に頓着せず、言い切ってしまうなら「国家規模のメシマズ」と言える。
食事の効率化を追求して考案された「賢人パン」は、生地に魚粉や野菜が練りこまれた栄養食ではあるが、口にした瞬間に鼻に突き抜ける独特の匂いもあって、飲み物がないとむせる事確実だと評される。が、若い頃はこれで作ったサンドイッチばかり食べていたという者もおり、賢人各位にとってはある意味で“懐かしい味”と言える。
ちなみに賢人パンを実際に再現したというとあるヒカセンからは「およそパンを焼いてる匂いではなかったが、魚粉の香ばしさと野菜のほのかな甘さが焼き立てのパンに合わさって美味しい」と評価されている。
一方で、シャーレアンのカフェ「ラストスタンド」は「食文化の最後の砦」を意味し、メシマズな学食に耐えかねた学生が退学後に開店、美味しい食事を提供している。シャーレアン魔法大学の医学科でも激マズ完全栄養食の味覚的改善を目指しており、すべてのシャーレアン人がメシマズを許容している訳ではない。
関連タグ・リンク
ファイナルファンタジー14 ファイナルファンタジー14:新生エオルゼア 暁月のフィナーレ エオルゼア
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