概要
物語の舞台・エオルゼアで信仰される十二柱の神。
少なくとも数千年前の第三星暦・アラグ帝国の時代には信仰されていたことが知られており、第五星暦以降には各都市国家の「守護神」として一柱の神を選定する慣行が定着した。
また、プレイヤーが初めてキャラクターを作る場合にも「守護神」としてどれか一柱を選択する。
ただし影響は微々たるものとされており、出生や誕生月や所属国家を考慮しても、あるいは感覚で選んでしまっても構わない。
いわゆるエーテルの六属性に、各極性に応じた二柱ずつが配置され、それぞれの神話や権能が伝承されている。エオルゼア各地ごとに信仰形態や伝承などは地域性があるものの、各神の大まかな権能の理解や十二神すべてを信仰するという形態は全土でおおむね共通する。
また各地に現存する「十二神秘石」の他にも大小様々な寺院や祠が存在しており、敬虔な信者が祈りを捧げる場となっている。特に黒衣森東部には「十二神大聖堂」なる建物があり、ゲーム内のウェディングイベント「エターナルバンド」の舞台となる。
旧版の掉尾を飾ったクエスト「おわりの名は希望」において、各地にある「十二神秘石」を巡礼し、十二神の加護を祈るというイベントがあった。
そしてサービス終了時のムービー「時代の終焉」において、衛星ダラガブより顕現した蛮神バハムートを再封印する為、「救世詩盟」の賢人ルイゾワと弟子・協力者による「十二神秘石」を媒介とした「神降ろし」が決行される。しかしバハムートにより光の檻は砕かれ、世界は破壊され、ルイゾワは最後の力で光の戦士達を五年後に飛ばした。
その後「新生エオルゼア」メインクエスト終了後のクロニクルクエスト「大迷宮バハムート」で、何故一度滅ぼされた世界が新生したのかが明らかとなる。
これに関連し、新生編ラストで、ガイウス・ヴァン・バエサルはエオルゼア十二神を「蛮神に過ぎない」とし、その力に頼れば地は滅びる事、ルイゾワもそれを理解していた事を告げる。
時は流れて『暁月のフィナーレ』メインクエスト終了後、パッチ6.1より24人アライアンスレイド『ミソロジー・オブ・エオルゼア』が実装。これまで名前のみが判明していた十二神を巡っての物語となる。
第一弾『輝ける神域 アグライア』では、ビエルゴ、ラールガー、アーゼマ、ナルザルが登場。「神」として、星の意思たるハイデリン去りし今、星の支配者となる事を宣言。光の戦士達に試練を課し、全力で戦うように命じる。その真意は……
パッチ6.3で実装された第二弾『喜びの神域 エウプロシュネ』では、ノフィカ、アルジク、ハルオーネ、メネフィナ、ニメーヤが登場。新たな領域に光の戦士を招き、その力を確かめる中で、失われた碑文から彼らの正体と、いまだ秘された目的に迫る事となる。
パッチ6.5で実装された第三弾『華めく神域 タレイア』では、サリャク、リムレーン、オシュオンが登場。十二神全てと戦いその力を示した光の戦士は、遂に彼らの真の正体と目的を知る事となる。
十二神
ハルオーネ(Halone the Fury)
氷河と戦争を司る女神にして、イシュガルドの守護神。「戦神」とも。
氷属の神力を有し、星一月(1月)の運行を務める。
青銅の大盾を持つ勝気な戦士の姿で描かれ、数槍を象徴として表されることが多い。
通説では壊神ラールガーの娘であり、地神ノフィカの仇敵。
イシュガルドの国教「イシュガルド正教」では十二神の中でも主神として扱われ、ドラゴン族との闘いを聖戦とみなす独自の教義が見られた。また十二神信仰の中でも例外的に教皇を頂点とするヒエラルキー的な聖職組織をもつ。
正教の異端審問官には絶大な権力が与えられているが、一方でハルオーネの裁定として「決闘裁判」で被告と原告の戦いで決着をつけ、異端審問についても「崖から飛び降りて死ねば無罪、生きていれば有罪」とするなど、厳然かつ旧弊な体制が出来上がってしまっている。
また、「勇猛果敢で勝ち気な女戦士」という強さを兼ね備えた美しさに惹かれる男性も多いらしく、イシュガルドでは「ハルオーネが兜のみを被り、あられもない姿で描かれている絵」が宗教画として極秘裏に流通しており、密かな人気となっているのだとか…
天に輝く氷天座は槍を掲げたハルオーネの姿が描かれ、占星術師のアルカナ「ハルオーネの槍」(近接DPS強化)として運用される。
『ミソロジー・オブ・エオルゼア』では丈なす髪をなびかせ、槍と盾を携えた女戦士として登場。氷天へと光の戦士達を招き入れ、「エウプロシュネ」第三のボスとして立ちはだかる。
フィールド内周・外周・右半分・左半分を順不同で薙ぎ払う波状攻撃「テトラパゴス」はほぼ初見殺しの範囲攻撃だが、冷静に発生順を見極めれば対処は可能。槍での連続突きや射出攻撃など、いずれも苛烈な戦神としての絶技を見せる。履行技「イージス・オブ・ハルオーネ」では槍と盾を組み合わせて大剣とし、乱舞後に氷のビームを放つ。尚も膝を屈さず立ち向かう光の戦士達に対し、喜びを露にしつつ「ああ、この戦いが永遠に続いたらいいのに!」と口にした。
クリア後はメネフィナと共に光の戦士達に同行し、フェンリル・バップの姿を借りてエオルゼアの秘石巡りに参加。イシュガルド正教の主神とされ崇拝されてきた歴史を踏まえ、信仰の名のもとに千年続いた悲劇については「人によってそのように求められたならば、神はそのようになる」と語った。実際、彼女が現在のような勇ましい性格になったのは戦神として崇められるようになってかららしい。
メネフィナ(Menphina the Lover)
双月と慈愛を司る女神。「月神」とも。
氷属の神力を有し、霊一月(2月)の運行を務める。
円い平鍋を持った健気な小間使いの姿で描かれ、月輪を象徴として表されることが多い。
日神アーゼマの異母妹であり、山神オシュオンの恋人。
ミコッテ(ムーンキーパー)にはその象徴からメネフィナを信奉する者が多い。
旧版のクエストでは「メネフィナシチュー」なる料理が登場し、惚れ薬としての効果があるとされるなど、恋愛を司る神としての顔もあった。
メネフィナが象徴する月の衛星ダラガブは、かつてはメネフィナの番犬とされていたが、第七霊災に際してバハムートを封じていたアラグ帝国の人工衛星だった事が判明する。
『ミソロジー・オブ・エオルゼア』ではツインテールの無邪気な少女の姿で登場。氷天にて「エウプロシュネ」最後のボスとして、光の戦士達を出迎えた。
時間経過で発生する「慈愛の月」や氷を使った範囲攻撃を操り、中盤からは眷属の巨大な番犬・ダラガブを召喚し、連携攻撃でこちらを翻弄してくる。愛を司る女神らしく「大好きよ!」「愛しているわ!」という熱烈な言葉に、メロメロになるヒカセンも。
クリア後はハルオーネと共に光の戦士達に同行し、ドワーフラビットの姿を借りてエオルゼアの秘跡巡りに参加。その中でかつてダラガブを救世主と崇めたカルト集団「最後の群民」の生き残りと遭遇するが、その信仰に邪な意図がなかったと知ると、密かにその背に向けて祝福の言葉を送る。
また本来後付けであるダラガブが人口に膾炙される中で自身の眷属になった事についても、信仰によって変化する神の特性を示す一例であるとしている。
ただ、オシュオンと恋愛関係にあるという説は信仰の中だけに納まっているようで、「わたくしがただ一人を愛しているだなんて寂しいことを言わないでね」と言及している。
サリャク(Thaliak the Scholar)
河川と知識を司る男神にして、シャーレアンの守護神。「河神」とも。
水属の神力を有し、星二月(3月)の運行を務める。
トネリコの杖を持つ内気な学者の姿で描かれ、巻物を象徴として表されることが多い。
通説では海神リムレーンの父であり、工神ビエルゴの師と解釈される。
シャーレアン植民都市(現イディルシャイア)ならびにオールド・シャーレアンでは、サリャクが河に流した「知識の水」を永遠に溜め込む存在として「巻貝」をシンボルとしている。またオールド・シャーレアンの港には巨大なサリャク像があり、観光名所となっている。また、地名としてはドラヴァニアを流れる大河が「サリャク河」と呼ばれている。
漁師には「サリャクの加護」というアビリティがあり、トークンを貯めて消費する事でGP(ギャザラーポイント)を一定数回復できる。
天に輝く水天座はサリャクの持つ水瓶が描かれ、占星術師のアルカナ「サリャクの水瓶」(遠隔DPS強化)として運用される。
『ミソロジー・オブ・エオルゼア』では「タレイア」最初のボスとして登場。
「レーオノシス」による全体ノックバックや「右岸氾濫」「左岸氾濫」の二択半面攻撃といったお馴染みのギミックに加え、フィールドを三角形に変え、出現させた三角柱を展開して攻撃する「テトラクテュス・コスモス」、攻撃範囲を90度回転させる「ヒエログリュフィカ」といった知識の神らしい脳トレギミックで光の戦士達に試練を与える。
ニメーヤ(Nymeia the Spinner)
惑星と運命を司る女神。「星神」とも。
水属の神力を有し、霊二月(4月)の運行を務める。
白絹のベールを被った聡明な機織の姿で描かれ、紡車を象徴として表されることが多い。
通説では時神アルジクの妹であり、壊神ラールガーの主と解釈される。
裁縫師からはその象徴からニメーヤを信奉する者が多い。
またその名を冠した花「ニメーヤリリー」は死者を悼む為に捧げられると同時に、花言葉「旅の無事を願う」にならって送られる事が多い。
一方、アラミゴでは暴君テオドリックがラールガーを奉ずる星導教を排除する為、自らをラールガーの主たるニメーヤの代理人と称し、謀略の末に虐殺を決行している。
『ミソロジー・オブ・エオルゼア』では兄にして夫である時神アルジクと共に登場。紡ぎ車と紡錘を背負い、ヴェールを被った美女としての姿を披露し、「エウプロシュネ」第二のボスとして兄妹神で共闘する。
登場時の「うふふ……来ちゃった!」という台詞の可愛さ、アルジクを「お兄様」と呼んで慕う姿に、さっそく入信者が増えたとか何とか。
アルジクとはHPを共有しており、折に触れてHPを二柱の間で均一化する。この為どちらかを削りすぎて長引いたりデメリットが発生するという事がない。
「運命の紡ぎ手」として恒例の火&氷ギミック、視線ギミックを組み込んだ技で行動を縛る他、フィールド全体を水の流れで洗い落とし吹き飛ばす「ヒュドルピトシス」「ヒュドルリュトモス」では、対応しきれないヒカセンの多くを落下させる初見殺しとなった。
リムレーン(Llymlaen the Navigator)
海洋と航海を司る女神にして、リムサ・ロミンサの守護神。「海神」とも。
風属の神力を有し、星三月(5月)の運行を務める。
大身の銛を持つ壮健な漁師の姿で描かれ、波浪を象徴として表されることが多い。
通説では河神サリャクの娘であり、地神ノフィカの姉と解釈される。
リムレーンを守護神と仰ぐリムサ・ロミンサは、都市の壮麗な美しさから「リムレーンのベール」の異名を取る。
リムレーンは父サリャクの水を使い海を創造したとされるが、この時その役割を担ったのが二頭のシーサーペント・サラオスとペリュコスだった。
このうち「サラオスの亡骸」と目される巨大な化石が、旧版において「浮海月の厳穴」という洞窟にあったが、新生になると高地ラノシアに出現している。第七霊災の影響と、蛮神タイタンによる地殻変動が原因とされるが、実の所サラオスはペリュコスと共にいまだ“さまよえる島”ことシールロックに封印されている状態だという。
また山神オシュオンは入浴中のリムレーンを覗き見て剣を投げつけられたという伝承があり、これをなぞらえて「リムレーンズソード」という魚が存在している。この出来事の後、オシュオンはリムレーンからメネフィナに鞍替えしてしまった。
『ミソロジー・オブ・エオルゼア』では「タレイア」の二番手として登場。豪快で気風の良い女傑としての性格が目立つ。
二連続半面攻撃⇒ノックバック付きの直線攻撃を行う「リムレーンズトライデント」、T字の戦闘エリアに大きくノックバックさせられ、攻撃を避けつつ津波から逃げなければならない「波穿ち」など、まさに「波浪」と表わされるに相応しい豪快な技の数々を見せてくれる。
後半からは眷属であるサラオスとペリュコスも召喚。外周からの攻撃にも気を配らなければならなくなる。
また前述の神話になぞらえて、戦闘中にリムレーンに「投げキッスをする」「ハグをする」など求愛に関するエモートをすると「コラ! しゃんとしなッ!」と怒られた上、単体攻撃「リムレーンズダガー」を食らうというギミックがある。一発で瀕死となる上にノックバックしてしまうので、お試しの際には気をつけよう。
オシュオン(Oschon the Wanderer)
山岳と放浪を司る男神。「旅神」とも。
風属の神力を有し、霊三月(6月)の運行を務める。
イチイの弓を持った呑気な猟師の姿で描かれ、山杖を象徴として表されることが多い。
通説では商神ナルザルの義兄弟であり、戦神ハルオーネの親友と解釈される。
バイルブラント島の古代都市ニームで信仰を集めており、同じ島に後に建国されたリムサ・ロミンサでも彼の名を冠した灯台や大橋が設置されている。
また採掘師にはオシュオンを信仰する者が多い。これは彼らが定説とする「大陸漂流説」(プレートテクトニクス)から、放浪者たるオシュオンへの祈りが寄せられている為である。
天に輝く風天座は弓矢をつがえたオシュオンの姿が描かれ、占星術師のアルカナ「オシュオンの矢」(近接DPS強化)として運用される。
『ミソロジー・オブ・エオルゼア』では「タレイア」の三番手、十二神のトリを務める。
攻撃直前に矢印の位置に移動して攻撃範囲を大きくずらしてくる「トレックアロー」「スイングアロー」を主軸に戦う。
分体を生成して同時に「スイングアロー」で攻撃するなど、初見では中々混乱しやすい。
後半からはなんと巨大化。広範囲攻撃「ハーケンブリング」「ワンダリングショット」など前半とは異なるド派手な攻撃が目を引くが、予兆範囲がすぐに消えて見えなくなってしまう「アルティチュード」、外周円範囲+ノックバック付き直線範囲+「ワンダリングショット」の複合攻撃「ワンダリングバラージ」といった厄介な攻撃も行う。
ビエルゴ(Byregot the Builder)
建築と工芸を司る男神。「工神」とも。
雷属の神力を有し、星四月(7月)の運行を務める。
双頭の鉄槌を持つ誠実な鍛冶の姿で描かれ、手指を象徴として表されることが多い。
通説では河神サリャクの弟子であり、戦神ハルオーネの兄と解釈される。
クラフター全般から広く信仰を集めており、アビリティ「ビエルゴの祝福」の絶大な効果によって今日もHQ製作がはかどっている。
また南ザナラーンのサゴリー砂漠には、大規模掘削施設「ビエルゴズ・ストライク」がある。古代アラグ文明やベラフディアの遺物を採掘しており、「ビエルゴの如き一撃」を求めてこの名がつけられた。
天に輝く雷天座はビエルゴが築いた機械仕掛けの塔が描かれ、占星術師のアルカナ「ビエルゴの塔」(遠隔DPS強化)として運用される。
『ミソロジー・オブ・エオルゼア』初登場時こそいかにも神らしい尊大な語り口をしていたものの、本来は非常に礼儀正しい穏やかな性格で、本性を明かしてからは人に対しても常に丁寧語で語る。
「アグライア」では十二神の記念すべき一番手として登場し、槌を使った地形の変形ギミックなどの初見殺しと共に神の権能を知らしめた。
事情があり「試練」を科した理由を明かせないなりに、人の子らの行く末を見守っている。養父とされるラールガーのことは「お師様」と呼んでおり、彼と共に姿を変えてラールガーズリーチに現れた時にはスプリガンに化けていた。かわいい。
ラールガー(Rhalgr the Destroyer)
彗星と破壊を司る男神にして、アラミゴの守護神。「壊神」とも。
雷属の神力を有し、霊四月(8月)の運行を務める。
黄銅の杖を持った怜悧な魔法使いの姿で描かれ、流星を象徴として表されることが多い。
通説では星神ニメーヤの僕であり、工神ビエルゴと戦神ハルオーネの養父と解釈される。
第六霊災に際し、「導きの星」に従ってギラバニアへと逃げた人々から信仰が盛んとなり「星導教」が誕生。その後建国されたアラミゴでは国教とされるが、暴君テオドリックにより壊滅。各地の寺院は破壊されたが、総本山「星導山寺院」を擁するラールガーズリーチでは、流石に破壊不可能だった巨大なラールガー像が現存している。また、ラールガーズリーチには「血風の訓戒」と呼ばれる碑文があり、血の嵐=戦乱が常に身近にあり人は常に死を意識しなければならないことを「誰もが壊神の拳の届くところにあるがゆえに」と表現している。
新生編ではアシエンにそそのかされたアラミゴ難民の若者達が、帝国への対抗手段としてラールガーを神下ろししようとしたが、クリスタルを盗みに行った先でアマルジャに返り討ちにされて失敗する。しかしこうした動きは、蒼天編ラストで別の、そして最悪の形で実現されてしまった。
なおシルフ族が崇める雷神ラムウは、ラールガーと同じ雷の神力を持つ「人の神」であることから、同一の存在であるとする説もある。
『ミソロジー・オブ・エオルゼア』では豪放磊落な性格が明らかとなる。「アグライア」では第二のボスとして登場。決闘のために拵えたという、巨大ラールガー像の手のひらの上で交戦することになる。剛拳を振るい彗星を操る初見殺し攻撃や手形のフィールドならではの吹き飛ばしギミックにより、多数のヒカセンが床ペロ&落下を余儀なくされた。
難敵ではあるが実は「彗星輪」→「破壊の彗星」→「壊神創幻撃」は出現パターンが決まっており、わかってしまえばかなり有情である。優しい。
その後ラールガーズリーチを訪れた光の戦士一行の前に、ハンティングホークに姿を変えた状態で姿を見せる。現存するラールガー像があまりにも本神に似ている事に疑問を抱く人の子らに「神が先か信仰が先か」という問題の、一つの解を提示する。
アーゼマ(Azeyma the Warden)
太陽と審理を司る女神。「日神」とも。
火属の神力を有し、星五月(9月)の運行を務める。
黄金の扇を持つ豪気な貴婦人の姿で描かれ、日輪を象徴として表されることが多い。
通説では時神アルジクの娘であり、愛神メネフィナの姉と解釈される。
ミコッテ(サンシーカー)にはその象徴からアーゼマを信奉する者が多い。
またかつてザナラーンに存在したベラフディア王朝がアーゼマを信仰しており、東ザナラーンのカルン埋没寺院の遺跡ではその名を冠したガーディアンが今なお稼働している。
また南方メラシディア大陸に棲んでいた樹状種族も太陽神を信仰していたほか、アウラのルーツである「明けの父」を創造した太陽神アジムは、アーゼマが転じたものではないかという説もある。
更には……???(リンク先ネタバレ注意)
天に輝く炎天座は扇を掲げたアーゼマの姿が描かれ、占星術師のアルカナ「アーゼマの均衡」(近接DPS強化)として運用される。
『ミソロジー・オブ・エオルゼア』では炎の扇を携えた気品ある美女として顕現。「アグライア」第三のボスを務める。炎と幻体を操り、当たれば大ダメージ必至の広範囲攻撃を連発して、光の戦士達を翻弄する。
戦いながらも「あっははは!滾ってきたよのう!」と喜びを露わにし、大技では「愛しき子らよ……受け取るがよい!」と、人の子好きを隠せないでいる。
本気で戦ってもらうためにあえて悪役のように振舞ったが、人の子を深く愛するが故になかなか心苦しかったと後で打ち明けている。
「エウプロシュネ」終了後に仮の姿で登場したが、まさかのミーアキャットという可愛いチョイスに轟沈したヒカセンは多い。
ナルザル(Nald'thal the Traders)
地底と商売を司る男神にして、ウルダハの守護神。「商神」とも。
火属の神力を有し、霊五月(10月)の運行を務める。
天秤を持つ明敏な商人の姿で描かれ、貝貨を象徴として表されることが多い。
二面性を持つ神と通説では語られる一方、最も信仰の厚いザナラーン地方では、生者の世界を司り、現世利益をもたらす「ナル」と、死者の世界を司り、来世利益をもたらす「ザル」、二柱で一柱の神とされる。
ウルダハの国章には貝貨と並んで象徴とされる天秤、またそこに乗る富を表す宝石と力を表す炎があしらわれている。市内には「ナル・ザル教団」が置かれ、ナルを祀る「ミルバネス礼拝堂」、ザルを祀る「アルダネス聖櫃堂」を有する。
また中央ザナラーンへと続く2つの大門はナルとザルの名を冠しており、「死を司るザルの名を冠した大門から出る事で一度「死」を経験し、戦場での死を避ける事で、生を司るナルの名を冠した大門から帰還する」として縁起を担がれるなど、篤い信仰と寄進が寄せられている。一例をあげれば、戦での士気をあげる言葉として「ザル神の御許に送り込んでやる!」という言葉が用いられる。
採掘師には「ナルザルの福音」というアビリティがあり、獲得数ボーナス発生時の獲得数を1アップする。
『ミソロジー・オブ・エオルゼア』では一つの身体に二つの神格という状態で顕現。「アグライア」最後のボスとして立ちはだかる。
上半身を縦方向に回転させることでナルとザルがスイッチし、それに応じて、予告された2種類の攻撃のうちどちらかが発動するか決まったり、攻撃範囲が180度変化したりする。
フェーズが進むと天秤で魂の裁定を図り、左右の均衡が取れなければ全滅する履行技「算命魂葬」を行使する。トレイラーの段階で四次元殺法コンビめいたポーズをキメており、かっこいいとして話題となった。
油断している所でスイッチされたのに気づかず攻撃をくらうパターンが多い。背景の色や模様、ポップアップテキストで見極める事が出来るので、油断せず発動直前まで観察する事が必要。
ナルザル自身も途中から人の子好きなことを隠しきれておらず、履行を耐え抜いたヒカセンに感心して「見事だったぞ!汝らに祝福を与えよう!」と、攻撃力強化のバフ&リミットブレイクゲージを3つも与えるほど。戦いの後にはアーゼマから「こいつがここまで興奮するのを見られるのも珍しい」と評された。
ノフィカ(Nophica the Matron)
大地と豊穣を司る女神にして、グリダニアの守護神。「地神」とも。
土属の神力を有し、星六月(11月)の運行を務める。
鋼の大鎌を持つ陽気な農民の姿で描かれ、新緑を象徴として表されることが多い。
通説では日神アーゼマの娘であり、海神リムレーンの妹として解釈される。
黒衣森の精霊はノフィカから分かたれたものとされ、グリダニアで篤く信仰されている。また、近隣にあった古代都市アムダプールの守護神としても知られていた。
旧版ではグランドカンパニー「双蛇党」の冒険者募集ポスターに描かれていた。その豊満かつ露出の多い姿に魅了された冒険者の間で、当時ビジュアルが未公開だった双蛇党党首カヌ・エ・センナではないかとされ、一時騒然となった事がある。
西ザナラーンには「ノフィカの井戸」というオアシスがあり、発見した当時の人々が「この地に作物を実らせるため、ノフィカ様が井戸を作ってくださった」と考えて命名されている。
園芸師には「ノフィカの加護」というアビリティがあり、獲得数ボーナス発生時の獲得数を1アップする。
天に輝く土天座はノフィカが植えアルジクが育てた世界樹が描かれ、占星術師のアルカナ「世界樹の幹」(遠隔DPS強化)として運用される。
『ミソロジー・オブ・エオルゼア』では冗談のような呼びかけ「開け~、ムントゥイ!」に応えてまさかの出現。かつて双蛇党のポスターに描かれた通りの御姿と豊穣の双丘に、多くのヒカセンが魅了された。
自らの領域である土天への門を開き、伝承通り大鎌を携えて「エウプロシュネ」最初のボスとして登場する。
戦闘では花と緑を芽吹かせ、強烈な範囲攻撃や強制移動のギミックで光の戦士達を翻弄。力を示した一行に歓喜しつつ祝福の言葉を送り、次に待つ神の為に道を開いた。
神話に語り継がれるハルオーネとの不仲説については「人がそう思うのならそのようになる」と告げ、実際にはハルオーネとも普通に会話している。
アルジク(Althyk the Keeper)
重力と時間を司る男神。「時神」とも。
土属の神力を有し、霊六月(12月)の運行を務める。
霊銀の大斧を持つ厳格な帝王の姿で描かれ、砂時計を象徴として表されることが多い。
通説では星神ニメーヤの兄であり、日神アーゼマと月神メネフィナの父と解釈される。
過去を求める歴史家や、未来を求める占い師の信仰を集める。
また「太陽と月の運びを逆行させ、時を遡り過去を再現する」として、吟遊詩人は歌の初めにアルジクに祝詞を捧げるのが通例となっている。
第七霊災において、賢人ルイゾワが光の戦士を五年後へ飛ばした時に「アルジク」のシンボルが浮かんでいる。
『ミソロジー・オブ・エオルゼア』では妹にして妻である星神ニメーヤと共に登場。馬に跨り大斧を携えた堂々たる姿を披露し、「エウプロシュネ」第二のボスとして兄妹神で共闘する。
ニメーヤとはHPを共有しており、折に触れてHPを二柱の間で均一化する。この為どちらかを削りすぎて長引いたりデメリットが発生するという事がない。
ニメーヤによって行動を制限されたプレイヤーに対する霊銀の大斧の範囲攻撃は、当たれば即死確定の威力。重力を操り上空に吹き飛ばしたり、ニメーヤとの連携で時間を加速させてギミックの発生タイミングに変化を加えるなどの搦め手も使ってくる。
その他
これらの信仰とは別に、第六星暦末期には終末思想をこじらせたカルト教団「最後の群民」がある。
後に第七霊災を引き起こす衛星ダラガブを救世神と崇め、その降臨による世界の救済を信じ、女子供を拉致して生贄に捧げていた。ところが「カルテノー平原の戦い」においてダラガブは砕け散ってしまい、神の降臨を人々が邪魔したと考えた信者は、万民に対する復讐を開始。邪教として危険視されている。
旧版でも複数のイベントに登場するほか、新生編のID「地下霊殿 タムタラの墓所」「邪教排撃 古城アムダプール」、北ザナラーンの連続FATEに登場する。
また、光の戦士によって殲滅させられた残党の生き残りが「ミソロジー・オブ・エオルゼア」のクエストに登場し、その詳細が語られた。
曰く、そもそも最初はただ双月…メネフィナとダラガブを信仰する敬虔な信者の集団であったが、第七霊災が近づくに連れて肥大化(落下)するダラガブを見たことで教義が狂い始め、徐々にダラガブを救世神と崇める終末思想に傾倒し、カルト化してしまったらしい。
エオルゼア以外では十二神とは異なる信仰があり、ひんがしの国をはじめとした東方では万物に宿る「八百万の神」を信仰している。千年を経て神通力を獲得した「瑞獣」もこれに準じ、ドラゴンの子供を見ても縁起物として歓迎するなど、かなりおおらか。
アウラ・ゼラが暮らすアジムステップでは、アウラの祖「明けの父」「暮れの母」を創造したとされる太陽神アジムと月神ナーマが信仰されている。
ラザハンを擁するサベネア島では人と獣が融合した「マヌシャ神群」「ムリガ神群」とドラゴンを信仰し、聖人を祀る祠も確認されている。
一方で「蛮神討滅」を国是とするガレマール帝国では、こうした信仰の類を蛮神召喚の原因とし、本国のみならず属州においてあらゆる宗教行為が禁止されている。
『漆黒のヴィランズ』の舞台である第一世界では、「光の神」を奉ずる「光耀教」が広く信奉されていた。
しかし「光の氾濫」後、絶望的な状況下においてこれまでの信仰は無力なものとして人々に認知され、急速に廃れてしまった。現在では教会が僅かに廃墟として残るのみとなっている。
こうした流れを受け、失われた闇を尊び、身を慎み暮らす「夜の民」が出現するに至る。その訓えゆえに積極的にこれを広める事はなく、ラケティカ大森林でひっそりと清貧な生き方を続けている。
そのラケティカ大森林の東に住まうロンカ帝国遺跡の守護者・ヴィース族は美と狩猟の女神イキス・マヤエを、同じくロンカ帝国に仕えたキタリ族は地下と冥府の神オキス・ダランを崇めている。
創世神話
もっとも一般的な創造神話では次のように語られている。
はじめに光も闇もなく、この世にはただ渦があった。
最初にアルジクが渦より現れ、時が刻み始めた。
またアルジクが重力を創ったことで、この世に地の理がもたらされた。
さらに続いて渦より現れたニメーヤは、この世に水の理をもたらし、地に水が満たされた。
アルジクはニメーヤを妹として育てたが、やがて愛し合うようになり、ふたりの娘を儲けた。
長女アーゼマは太陽とともに生まれ、次女メネフィナは月とともに生まれた。
こうして、朝と夜ができた。
多くの朝と夜が繰り返され、渦より再び神が現れた。
サリャクと名乗った男神は、賢き知恵を持って生まれ、ニメーヤが満たした水を、アルジクが創った地に流して川を創った。
やがて、思慮深いサリャクに惹かれたアーゼマは、ふたりの娘を儲けた。
長女リムレーンは、祖母ニメーヤが満たした水を用いて生命に溢れる海を創った。
一方、次女ノフィカは、祖父アルジクが創った地を生命で満たした。
こうして海と大地に生命が満ちあふれた頃、再び新たな神が現れた。
オシュオンと名乗る男神は、世を回り、やがて美しい山を築いた。
すると山から海へと風が吹き下ろされ、地や海に留まっていた生命が空を舞うようになった。
風が世を巡りはじめたことに気付いたリムレーンは、山を創ったオシュオンを愛し、やがて恋仲になった。
しかし、移り気なオシュオンは放浪を好み、ひとところに留まることを知らなかったため、子を儲けることはなかった。
この頃、神々は気ままに世の形を変え続けていた。
オシュオンの山が方々にそびえ、サリャクの川は網の目のように流れ、リムレーンの海は広がり続け、混乱が生まれてしまった。
そこでニメーヤは、天を流れる彗星に呼びかけて、神として降り立つように求めた。
こうして現れたラールガーは、破壊の力によって乱れたった山と川と海を減らし、夜に調和をもたらした。
そして、落ち着きを取り戻した世に、無数の朝と夜が巡った頃、再び二柱の新たな神が渦より現れた。
兄ビエルゴと妹ハルオーネは、いずれも野心を秘めていたため、混沌の再来をあんじたニメーヤは、ラールガーに養父になるよう命じた。
こうしてラールガーの下で育てられたビエルゴは、サリャクに師事することで野心を想像力に変え、次々と匠の技を編みだすことになる。
一方、ハルオーネは、オシュオンと友情を求めて冒険のたびに出たため、野心を闘争心に変え、次々と戦の技を編み出した。
だが、ハルオーネが旅先で力強い生物に戦いを挑んでは、編み出したばかりの技で打倒したことで、ノフィカの怒りを買ってしまう。
多くの生命を奪われたノフィカは激しく憤り罵ったが、ハルオーネが意に介することはなかった。
深まるばかりの対立を危ぶんだオシュオンは、地の底で沸き立つマグマに呼びかけ、神として立つように求めた。
こうして現れたナルザルは、殺された生物の魂に安息を与えるので、ノフィカに怒りを鎮めてほしいと取引を持ちかけた。
ノフィカがこれを受け入れたことで、ハルオーネとの戦いは回避された。
オシュオンは、ナルザルに大いに感謝し、義兄弟の契りを交わしたのだった。
かくしてエオルゼア十二神は並び立ち、この世をあるべき姿に創造した。
そして形作られた世界に生命があふれるのを見て、神々が暮らすための場所として、七つの天界を創り、自らは天に昇ったという。
だが、その一方で、七つの地獄もまた天界と同時に生じたと伝えられている。
関連項目
ファイナルファンタジー14 ファイナルファンタジー14:新生エオルゼア 暁月のフィナーレ
※以下は「ミソロジー・オブ・エオルゼア」のネタバレが含まれています
十二神の真実、その目的
物語の終盤、碑文にあった十三番目の「監視を司る、名を得ぬ者」の謎を解くべく、「十三柱目の神」と言える月の監視者の下へ向かった光の戦士たちは、そこで十二神の真実を知る。
「そう、貴殿らが十二神と呼んでいる存在もまた、私と同じ……
ハイデリンによって創りだされた機構なのだ。」
「彼らの使命は、分割されることで、
不安定化するであろう星の均衡を保つこと……。」
「そのために、それぞれ異なる十二の権能を有している。
そして私が、かつて実在したある学者を素としているように、
彼らにもまた、機構を形作るうえでのオリジナルがいる。」
「そのいずれもが、終末を退けた後、
星を新たな命に託すべきと考える者たち……
いわゆる「ヴェーネス派」に属していた。」
「仔細な経緯は記憶していないが、
おそらくヴェーネスが、人柄、能力、経験などを考慮し、
重責を担うに足る者を選んだのだろう。」
彼らの正体は、かつてヴェーネスが自らを核に蛮神・ハイデリンを作り出すに際し、世界を維持し、見守るための補助機構を作り上げた。それこそが十二神の原型であった。
そして、その十二柱の神の核となったのはヴェーネス派の古代人であった。
やや、アシエンと似た機構ではあるが、積極的に介入するアシエンらに対し、彼らはヴェーネスの遺志を尊重し、積極的な介入は行わなかった。
彼らも彼らなりのプロセスで『終末』に抗える手段を人が探し出し、乗り越えることを見守っていたのだ。
そして、時が経つにつれて「機構」であった彼らは人々に信仰されることとなり、人々の「祈り」や「願い」といった理想を託されることで現在の『エオルゼア十二神』の形となっていったのである。
そして、一万二千年の時が流れ、人は『終末』を乗り越え、至るべきところまで至った。
ハイデリンは消滅し、人は自ら歩み始めた。導くための「軛(くびき)」はもう必要ないだろう。
ならば、この身に集った「祈り」を自らの魂とともに星に還元し、『祝福』としよう。
そう思い至った神々は、勝手な願いであると思いながらも、世界を救った光の戦士を幻域へと導き、その力を確かめた後に正体を明かし、星に還るのを見届けさせることにしたのだ。
そして光の戦士たちが幻域の最奥にたどり着き、十二神はその身を一つに結集。
『祝福』の名を関する統合存在「エウロギア」として立ちはだかった。
光の戦士たちは十二柱の神々の力を結集した猛攻を退け、エウロギアは片膝を付く。
そして、愛した人々へ向け、最後の「祝福」を果たすこととなった。
アルジク「さあ、最期の祝福を。」
ビエルゴ「人の創意に、幸多からんことを。」
ラールガー「人の子らならば、どんな困難をも破壊できよう。」
アーゼマ「誠実に生き、真を貫くのだぞ。」
ナルザル「人の営みが価値となる。生を謳歌し、死を尊ぶがいい。」
ノフィカ「富み、潤い、豊かな実りとなりますように。」
アルジク「限りある時を、慈しみ生きよ。」
ハルオーネ「高潔を持して、勝利のために進み続けたまえ。」
メネフィナ「自身を愛し、他者を愛し……そして、世界を愛して生きてくれたら、嬉しいわ。」
サリャク「先人から学び、己を磨き、後世へと紡ぎ……淀みない知の流れを、願っている。」
ニメーヤ「運命を切り拓いた先に、見たこともない、素敵な世界が待っていますように。」
リムレーン「何事も大海のように、どんと構えていれば大丈夫さ。」
オシュオン「何にも囚われない風が、人に吹き続けるように……。」
…しかし、その刹那、オシュオンは人間の冒険家・デリックとして、ともに歩んできたベイビー・オポオポを置いて去ってしまうことを思い出し、「まだこの世界を見てみたい。人々と関わりながら生きていたいという思い」が溢れ、その身を星へ還すことを躊躇ってしまう。
オシュオンは名残惜しさを恥じながらもその事を他の神々に告げると、神々はその思いを尊重し、還元しきれなかった僅かな部分を「人間・デリック」として残すこととした。
「星に還る時は人としての生を終えたときでもよい。」と優しく告げ、神々はデリックを送り出した。
デリックとして帰ってきたオシュオンは、黒衣森の「十二神大聖堂」にて十二神のオリジナルについて語り、真実を知った光の戦士と仲間たちを見送り、自身も光の戦士と共に神としての自らの名を関する「オシュオン大橋」を見た後に分かれることとなった。
名残惜しくて引き留めてしまったが、そろそろ行かないと。
皆の祝福に満たされた世界を、見てまわるよ。
まずはラノシアを歩いて、次に十二神の名前がついている場所を巡る予定だ。
そこから先は、そのときの気分に任せて……。
こいつとも……本人が離れたがるまでは、一緒にいるよ。
それで、旅先でいろんな人と関わって、出会いの喜びと、別れの寂しさを愛おしんで……
そしていつか星海に還るときには、皆に土産話をしようと思う。
もちろん、君の話も忘れずに伝えるよ。
君も、旅を続けるんだろう?
じゃあ、またどこかで。
そう告げると、デリックはベイビー・オポオポを肩に乗せて歩き始めた。
一人の人間として、限りある命を生きることとしたその背中を、光の戦士は姿が遠くなるまで見送っていた。