ファイナルファンタジーシリーズで度々使われる用語。
主に「光」と「闇」に二分される属性のうち、「光」に属し大いなる加護を受けた戦士の名称。
本項では『ファイナルファンタジー14(旧FF14)』及び『ファイナルファンタジー14:新生エオルゼア』での光の戦士について記述する。
殆どの場合においてプレイヤーの分身である主人公の事を指す(本記事でもこれについて扱う)が、特定個人のみを指す呼称ではない。
原初世界では「闇の戦士」と名乗った5人は、故郷である第一世界では光の戦士と呼ばれていた。逆に、原初世界で光の戦士と呼ばれる主人公は第一世界では「闇の戦士」と呼ばれる。
プレイヤーの間では「ヒカセン」と略される事もある。
ただし「ヒカセン」と言う場合、ストーリー上の光の戦士ではなく「プレイヤーキャラ」または「FF14プレイヤー」を指す事が多い。
例:「あのカフェはFF14コラボをしているから客はヒカセンばかりだ」
概要
元々は一介の冒険者。
旧FF14ではエオルゼアに脅威をもたらす「蛮神」を次々と倒し、遂にはガレマール帝国の軍団長ネール・ヴァン・ダーナスを討ち果たすという活躍を遂げた。
しかし「カルテノーの戦い」にて蛮神バハムートがもたらした壮絶な戦場に取り残され、絶体絶命の危機に陥る。
エオルゼア十二神の力すら通用しないバハムートから彼らを救う為、賢人ルイゾワは命をかけた秘術によって彼らを救出、5年後のエオルゼアへと転移させた。
この時ルイゾワがバハムートからエオルゼアを救う為に行った術式の影響もあり、多くの者は彼/彼女のことを忘れてしまう。
名前を呼ぼうとしても思い出せず、姿かたちはまぶしい光の向こうにあって認識できない。このことから「光の戦士」と呼ばれるようになった。
5年後のエオルゼアで目覚めた彼/彼女は、かつての仲間たちと再会。
「暁の血盟」の一員として蛮神やガレマール帝国、そして新たな敵「アシエン」との戦いに身を投じていく。
旧FF14のサービス終了時に申し込みを行ったプレイヤー(メテオサバイバー)は、背中にそれとわかる紋様が恒久的に刻まれており、オープニングの演出が異なる。
また新生編ラストでも演出が異なり、爆発炎上する帝国軍基地から生還を果たした彼/彼女を見た人々が、5年前に世界を救った光の戦士だと「思い出す」シークエンスが存在する。
「新生」から始めた場合は旧FF14の光の戦士との関係性は有耶無耶になっており、同一人物かも知れないし、別人かも知れないという扱い。
オープニングではキャラ作成で選択した職業ごとに、グリダニア、リムサ・ロミンサ、ウルダハに向かう乗物(リムサ・ロミンサのみ船、他2国はチョコボキャリッジ)にて目覚める。
この時アルフィノとアリゼーもいるが会話が交わされる事はなく、旅商(ブレモンド・ブレモンダ・ブレモンデの3人。ちなみに三つ子)と会話を持ち、目的地に絡むちょっとしたトラブルを経た後、無事に到着。
冒険者としての第一歩を踏み出した所から、物語が開始される。
性格
プレイヤーに一任されているが、一言で言うと「お人好し」。
困っている人の頼みを聞くと、それがゴミ掃除だろうが花集めだろうが喧嘩の仲裁だろうが、なんでも引き受ける。
常識はずれの出来事には驚いたり微妙な顔をしたりと、表情豊かに反応。NPCをからかったりすっとぼけたりするなど、選択肢によっては茶目っ気がある描写もなされる。オルシュファンの暑苦しい熱弁にも嫌な顔をすることがたまにある。
色々な場所で様々な人・出来事に関わっているため、名前以外でも様々な肩書で呼ばれる事がある。
- 「冒険者」… 冒険者を職業としているため
- 「英雄」… エオルゼアにおける様々な脅威との戦いで活躍しているため
- 「蛮神殺し」… 蛮神に立ち向かう事ができる数少ない人物であり実際に蛮神討伐を成し遂げているため
- 「仮面殺し」… アシエンならびに蒼天編終盤にて仮面をつけたある人物を討伐したため
- 「解放者」… 紅蓮編にてドマ・アラミゴを帝国の支配から解放したため
- 「光の戦士」… 超える力を持ちハイデリンの加護を受けており伝承の『光の戦士』に重ねてみる人が多いため
- 「闇の戦士」… 漆黒編にて『光の氾濫』を退けたため
その一方、暗黒騎士のジョブクエストでは英雄に祀り上げられた彼/彼女の秘められた内面が示唆されている。
また「暁月のフィナーレ」最終盤では、世界の果てである人物と二人きりとなり、英雄ではなく「ただの自分」として言葉と刃を交える事となる。
光の戦士
『FF14』における光の戦士とは、異能「超える力(The Echo)」に覚醒して星の意思「ハイデリン」と交信し、「光の加護」を授かった者たちをさす。
具体的には天より降り注ぐ流星雨の幻影を見て覚醒し、一部はハイデリンの力の一部である「光のクリスタル」を授かる。
ただし、「超える力」に目覚めても光の戦士となるとは限らず、超える力はあるがハイデリンと交信できなかった者、ハイデリンと交信しているがそもそも戦士としての力を持たない者もいる。
主人公以外にも作中に何人かが登場。総じて彼らは蛮神によるテンパード(洗脳された信者)化を受けないという特徴がある。
具体的には、エーテルを偏向させて精神支配する「精神波放射」を受けても、変化を起こす事がない。これにより蛮神討伐には最適の戦力となる為、蛮神問題解決を掲げる「暁の血盟」によってスカウトされる者もいた。
何故テンパード化されないのかについては「既にハイデリンによってテンパードにされた為」とする意見もあり、真偽のほどは不明……だったが、「暁月のフィナーレ」において「光の加護」の存在が明らかとなった。→????
超える力とは「何らかの壁を超える力」であり、「過去視」や「未来視」など、個人によって発現する能力やその強弱が異なる。
例えばクルルは「言語の壁を超える力(=言語を使わない意思疎通)」の能力が特に強く出ている、と自分で語っている。
「戦力差の壁を超えて超常的な戦闘力を発揮する」と言う力も超える力に含まれており、メタ的には一部のメインストーリークエストの戦闘では敗北してゲームオーバーになると、強化バフを受けた状態でリトライできる機能。この時「超える力が発動」と表示される。
闇の戦士5人と対決した際も、アリゼーによるトドメが発動するまでは、何度倒しても「超える力」を発動して立ち上がってくるため倒せない。
テンパード化に通じるエーテル変化を防ぐ性質も当初は「超える力」によるものだと思われていたが、実際には「光の加護」による効果であることが「暁月のフィナーレ」で明らかとなった。
最初にこの現象が起きた蛮神イフリート戦では「既に他の神の加護を受けているのか!?」のようにイフリートが驚愕するが、この時は特定の神の加護ではなく「超える力」によるものと結論付けられている。
以降もそのように扱われており、「紅蓮のリベレーター」では人工的な「超える力」を与えられ「超越者」となった(ハイデリンから「光の加護」を受けていないであろう)フォルドラが、実際に蛮神ラクシュミのエーテル放射を防ぐ場面がある。「超える力」「光の加護」両方にテンパード化を防ぐ力があるとも考えられるが、真相は不明。
プレイヤーである光の戦士が持つ力は「過去視」で、相手や場所に即した「過去」を一瞬で追体験できる。ただしコントロールは出来ず無作為に発動する為、戦闘中など状況によってはピンチを招いてしまう。
その再現力は極めて高く、同じ能力を持つイゼルやアレンヴァルドは「人生観が変えられたほど鮮烈な体験をした」と語る。また後天的に「超越者」となったフォルドラも、制御できない過去視によってアラミゴ人の苦悩や憎悪の記憶に晒され、苦悩する場面が描かれた。
過去視が発動すると本人はめまいに襲われフラつく。何も知らない他人から見るとだいたい「エーテル酔い」と解釈され、黒衣森で主人公が過去視をしている所を見たイダとパパリモも当初はエーテル酔いをしているのだと思っていたが、主人公が「超える力」を持つことと超える力に過去視の力が存在する事が知られてからは、周囲の仲間からは「主人公は今過去を見たのだ」とすぐに察せられるようになる。
肉体を持たない状態のアシエン、即ち魂の状態だけで漂っている存在を視認する力もある。
ストーリー中では、砂の家の中に侵入したアシエン・エリディブスに対し、主人公とミンフィリアははっきりと姿を視認して会話をしているのに対し、ウリエンジェとタタルは存在に気づかない…というシーンがある。
また、クルルと同様の「言葉の壁を超える力」も有する。
蒼天のイシュガルド編に登場する蛮族「バヌバヌ族」は特有の言語を用いているため、エオルゼア共通語を学習した一部の個体以外はヒト族と会話ができないのだが、光の戦士はどのバヌバヌ族とも問題なく会話が成立する。これは超える力によるものとされている。
また、ドラゴン族のうち七大天竜などの一部の力のある個体はエオルゼア共通語の他に特有のドラゴン語を話す事があるが、主人公視点ではドラゴン語で話している時も喋っている内容が表示される。
「蒼天のイシュガルド」終盤、蛮神「ナイツ・オブ・ラウンド」を討滅後、敗北して消えてゆく教皇トールダン7世が最後に見た彼/彼女は、漆黒の闇に包まれて表情が解らない。
演出もあいまって、「光の戦士」と呼ぶにはおぞましい印象を与えている。
「紅蓮のリベレーター」では、魔法に適性を持たないガレアン人に後天的に魔法能力を付与する技術を研究してきた「超越技術研究所」が登場。
「超える力」所持者をサンプルとした「超越者」を作る事を可能としたが、施術に大量のコスト(人命)がかかる事、更に帝国内での混乱も手伝ってか、現状では「超越者」が大量生産された様子はない。
パッチ5.8現在、「超越者」としての肉体改造を受けたNPCは以下の通り。
また、サブクエスト「四聖獣奇譚」に登場する人物「テンゼン」は「一説には星の声を聞く事もできたらしい」と瑞獣たちに語られており、ハイデリンの声を聞けるほどに強く能力を発現していた可能性がある。
事情が少し違えばこの人物が「光の戦士」として物語を紡いでいたかも知れない。
「暁月のフィナーレ」でガレマルドの地を踏んだ光の戦士は、様々な出来事の後に第I軍団の長クィントゥスと会見する。
無理もない事だが、帝国軍では悪鬼の如く語られていたらしく、正体を知った兵士達が動揺する場面が見られた。
PVに登場する光の戦士については公式光を参照。
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