概要
『ヒューマンバグ大学』に登場する武闘派半グレ。
神奈川県藤沢市を拠点としており、神奈川制圧を狙って横浜市を拠点とする神城組と対立し、戦争状態にある。
組織の特徴
周辺のチンピラを取り込んでおり、女性や中学生相手でも恐喝し、明らかに周辺の治安を乱している。しかし、組織としての実力は本物で天王寺組の若頭だった大嶽徳史でさえも憚った神城組と互角にやりあうほど。特にトップの真田遼亮は神城組の最強戦力の一人である市合麟太郎に斬り合いでも引けを取らないほどの実力を持つ。
組織内には厳格なヒエラルキーが敷かれており、それなりの規模に膨れている模様。2024年8月時点では羅威刃より人員の絶対数は上回っていることが示唆されている。
組織のネームバリューを笠に着て、女性を暴力で支配しようとする輩も多く、性質は「男尊の会」または男版美火暗に近い。
また、功名心だけが強く、構成員の組織に対する忠誠心は相当低いと言える(これは多くの半グレ組織に共通するが)。
弱点
強い階級制の割に下の立場の構成員が勝手な行動を取ることが多く、現時点で3件もの問題行動が確認されている(1度目は吉木チームの裏切り未遂、2度目は末端による独自の外道なシノギ協力&上納金逃れ、3度目は末端による独断の神城組偵察作戦展開)。
どれも成功していれば組織が存続の危機に陥るレベルの大問題(1度目は知らないうちに神城組に情報が渡り、不利な状況に陥る。2度目は伊集院が動き、場合によっては(そこまでの依頼がなかったにもかかわらず)凱娃をこの場で壊滅させると脅される。3度目は神城組に「凱娃が先制を狙った」と判断された場合、身に覚えのない報復を受ける恐れがある)であり、真田の統率者としての実力を疑う声も存在する。
構成員
上層部
- 真田遼亮 (さなだ りょうすけ)
凱娃のトップ。
家入組の棚橋曰く「甘い言葉で男も女も誘惑する異常者」。
男色趣味があり、敵すらも愛する狂気と、気に入らない相手を無感情に屠る冷酷さを併せ持つ、どこか超然的な雰囲気を纏った美青年。市合とも互角に渡り合うほどの強大な戦闘能力と、敵の襲撃を事前に察知して瞬時に敵の死角へ回り込むほどの凄まじいスピードを誇っている。その洞察力たるや、仙石薫・井上月麦・渋谷大智らとの激戦経験を持つ東雲竜政からも「人間を丸裸にできるほど」と言わしめるほどのレベルを誇り、実際に彼の投擲戦術を予備動作だけで見破り完璧に外す対応力を見せた。
- 八神 (やがみ)
凱娃のナンバー2で、どこぞの天才美少年を思わせる、冷静沈着で分析力に優れた青年。真面目な性格で組織のブレーンを担っていると思われるが、戦闘力に関しては未知数。ナンバー2の地位ではあるが真田とは実質的に対等の関係らしく、互いにタメ口で会話をしている。羅威刃の傘下に入れという東雲の要求を拒否するが決して彼らを過小評価はしておらず、口には出さなかったが「血を流すことでギアが上がった」と彼の底力を見抜き(実際に東雲も殺す気の戦闘ではなかった)、戦闘を途中でやめさせた。
上級構成員
本記事では各下部組織トップを上級構成員と扱う。
- 吉木泰雄 (よしき やすお) ×
凱娃の下部組織・鬼無虎のトップ。白髪に黄色のメッシュが入った青年。
真田を裏切って情報を神城組に売ったが真田にばれて詰められた。その最中に羅威刃が来訪し、真田に助命と引き換えに殺すように命令されて部下を率いて戦闘に入る。裏社会でもそれなりに名が知られた実力者だったが、部下は妹尾隆仁に、自身は秋元詩郎に瞬く間に殺された。
一般構成員
- 小西 (こにし) ×(可能性あり)
凱娃の構成員。茶髪に青のシャツを着た青年。凱娃に潜入しに来た天羽組の青山琉己と飯豊朔太郎を誘った張本人だが、尊大かつ自己中心的な態度が目立つ。その外道な性格ゆえに青山の恨みを買い、最後には青山のパイルドライバーで頭からコンクリートの地面に叩き付けられ、頭がコンクリートにめり込んだ状態で放置された。生死については明確に言及されていないため不明。
- 田中 (たなか)
凱娃の構成員。黒髪に黒のジャケットを着た青年。半グレとしては珍しく人が良く、且つ少し気弱な性格。神城組の長門碧の情報を求めて凱娃に潜入した青山と飯豊に先輩として指導した。
- 下村 (しもむら)
凱娃の構成員。潜入中の香月(賀川)を気に入っている模様。
- 中山 (なかやま) ×(可能性あり)
凱娃の末端構成員。潜入中の香月に嫉妬しており、夜間のみではなく昼間も来るよう要求した。後日、何者かによって頭髪の大半を引き抜かれた上にボコボコにされた状態で川に流されていたところを発見された。生死については明確に言及されていないため不明。
- 増田 (ますだ)
凱娃の末端構成員。中山と同じく潜入中の香月に嫉妬していた。
ある日、いつもの如く香月をイビっていたところ、二宮金次郎と名乗る新人構成員(正体は小林幸真)が現れ、戦闘に発展する。高校時代はボクシング部のエースだったらしいが、二宮(小林)には敵わず頭をハート形にへこまされた。死亡しててもおかしくないダメージではあったが、一応命に別状はない模様。
- 将太 ×
凱娃の構成員だったが、上層部に無許可で弓道家の宇津保義正の人間狩りに加担して逃げたため、真田に粛清された。なお、宇津保は伊集院茂夫により処刑された。
- 祐二 ×
凱娃の構成員だったが、将太と同じく上層部に無許可で宇津保の人間狩りに加担して逃げたため、真田に粛清された。
- 凱娃構成員A・B ×(両者共)
吉木の手下たち。
彼の命令で妹尾と対峙するが距離感を乱す彼の駆け引きに引っ掛かり、滅多斬りにされて死亡。
- 凱娃構成員C ×
凱娃の末端構成員。香月の策略にまんまと嵌り配達員に扮して神城組に潜入を試みたが、神城組武闘派の安芸直治に正体を見抜かれ殺害された。
他組織の密偵
以下の4名はいずれも神城組関連の情報収集および攪乱目的で凱娃に潜入した天羽組所属の武闘派である。
- 赤川(あかがわ)
正体は青山琉己。
長門碧に関する情報を集めるため凱娃に潜入。長門暗殺作戦の鍵を握る佐伯の存在を聞き出した。その後は退団しているが、組織には特に怪しまれていない。
- 米田(よねだ)
正体は飯豊朔太郎。
赤川と共に佐伯に関連する情報を聞き出した。同じく情報を得た後に退団。
- 賀川(かがわ)
正体は香月紫苑。
神城組の攪乱目的で潜入し、陽気でヤンチャな性格の女性構成員を演じている。
- 二宮金次郎(にのみや きんじろう)
正体は小林幸真。
香月のサポートをするため、新人構成員の二宮を脅して入れ替わった。
元構成員
- 二宮 (にのみや)
凱娃の新人構成員だったが、入団から僅か4日後に小林幸真の襲撃を受けて強制的に離脱させられた。なお、下の名前は不明だが小林からは名字と併せて「二宮金次郎」と呼ばれてしまう。
関係者・関係組織
傘下の半グレ組織
- 鬼無虎 ×
吉木が率いる凱娃の下部組織。しかし、凱娃の情報を神城組に売って裏切ったため、八神に呼び出されて真田に詰問された。そして、助命のチャンスとして来訪した秋元や妹尾を殺すように命令されるが、トップの吉木は秋元に、手下達は妹尾に瞬く間に殺された。
その他の関係者
羅威刃のトップ。
真田をスカウトし、凱娃を組織ごと雇用することを狙っている。
敵対者・敵対組織
同県横浜市に拠点を構える極道組織。横浜随一の武闘派極道組織で1年以上にわたって抗争を続けている。
- 隼瀬組
同県鎌倉市に拠点を構える極道組織。神城組と並んで神奈川を代表する武闘派極道組織で神城組と共に凱娃と睨み合っている。現時点で抗争が起きているかは不明。
- 悪死乃香 ×(恐らく)
藤沢に侵入してきた半グレ組織。集会中に凱娃のカチコミに合い、潜入中の青山と飯豊が居たこともあって、集会の場にいた構成員は呆気なく全滅した。その後、生き残ったボスも報復として飲み会中の真田を狙って襲撃するが返り討ちにあった。
余談
凱娃は作中では数少ない、現実に実在する都市を本拠地にしていることが明言されている半グレ組織である。
他には戒炎が宮城県仙台市、真燐破(羅威刃入りする前の妹尾隆仁が率いた独自組織)が大阪府堺市、鳳崎チームが兵庫県芦屋市を本拠地としていたが、本格的にストーリーに絡むようになった後はいずれも移転もしくは他組織と吸収合併されたため現在は使われていない。