───私の名前は伊集院茂夫。他人の恨みを晴らすために拷問を行う……「拷問ソムリエ」だ───
狂気は私のプライドだ
CV:伊藤タカユキ(YouTube版)、子安武人(アニメ版)
公式サイトでの解説
本作の主人公。法の裁きから逃れた外道を拷問で屠る「拷問ソムリエ」。
名家である伊集院家の御曹司として育ったが、ある日家族を皆殺しにされた過去がある。復讐を誓う伊集院...父親の死後、一族が収集した骨董品コレクションのある部屋に足を踏み入れた時、そこにあったのは拷問器具だった。
あらゆる武術にも精通しており、伊集院自身ずば抜けた戦闘力を持つ。
概要
2021年2月3日から開始された「伊集院茂夫の拷問日記」(現タイトル拷問ソムリエ 伊集院茂夫)シリーズの主人公。
殺人などの罪を犯しながら、法の裁きを逃れた罪人を捕らえ、被害者に代わって処刑する拷問ソムリエを生業としている(拷問ソムリエについては当該記事を参照)。現代社会における「必殺仕事人」のような存在で、劇中でも依頼者からそのように呼ばれた事も。「拷問マイスター」「拷問師」などの呼び名も存在している。
しかし「救いようが全くない外道をどのように拷問にかけるのか」「人間が人間に対してどれほど残虐になれるのか」を命題としている「拷問ソムリエ」の真髄は「ターゲットとなる外道のやり口と同等かそれ以上の残虐な手段を用いて己の所業と向き合わせ、その上で時間を掛けて罪を後悔させつつ嬲り殺す」という点にある。
そのスタンス故に命乞いなどまったく聞き入れず、痛烈な意趣返しや救いの手を差し伸べるフリをするなどして、入念に心をへし折った上で可能な限りの苦悶と絶望を与え、最終的に外道自身の命を以て罪を清算させる。
熾烈な拷問を受け、殺人や犯罪者のレッテルや前科が付こうとも警察に大人しく自首したほうが遥かに賢明だったと思い至った所で、時すでに遅し。
その様子は最早どちらが悪党なのかわからない程苛烈だが、伊集院は依頼人の恨みや悲しみをあくまで背負い、復讐代行者として"刑"を執行するのであり、私情や我欲、ましてや殺された家族や使用人の敵討ちや復讐のために殺人を犯す事は絶対にしないと己の良心に課すほどの鋼メンタルの持ち主である(もっとも伊集院が復讐を全く望まなくとも、伊集院の宿敵兼怨敵が伊集院の素性と正体を知りながらも伊集院に擦り寄っている)。
彼の動画は他のシリーズの主人公と平時の一人称が異なるため「俺の名前は〜」ではなく「私の名前は〜」と切り出される。
彼が登場する動画は殆どが投稿から数日以内に再生回数が100万回を超えており、初登場から僅か3ヵ月で、ヒューマンバグ大学を代表する三大人気キャラクターの一人として制作者側からも公式に認められるようになった(※ちなみに他の二人は佐竹博文と鬼頭丈二である。当時は、天羽組と京極組を主軸とする裏社会の抗争シリーズはまだ始まっていなかった)。
また、反社会的と理解しながら、遺族のために多くの救いようのない、司法による更正の余地がない悪人を葬る彼の姿勢に共感を示す視聴者は多い。
拷問の多くは第2回からの登場となる彼の拷問部屋で行われるが、初回のスカフィズムは誰もいない山奥の池で、ブービートラップは人里離れた林の中で、じゃぱにーず魔女裁判は温泉郷の外れにある熱水泉でといった風に、状況に応じて現地の環境を利用した拷問が執行されることもある。
身体能力・戦闘テクニックとも極めて高く、作中の戦闘では無敗。
眼の前で銃を乱射されたり、不意を取られても冷静沈着。それでいて処刑の内容も眼を覆いたくなるような残忍な内容が殆ど。
しかし、これだけの経験を持ってなお精神は人並みであるのを自覚しており、ズタズタにされた依頼者の身体・過去を見聞きする際に動揺する場面もある(本人曰く、「私もまだまだ修行が足りん」)。
声優
伊藤タカユキ氏が担当している。
彼が新型肺炎に感染し、新作の収録ができなかった際には過去の総集編を投稿している。
全エピソードのナレーションは主人公である伊集院がほぼ担当しているが、稀に流川がそれを担うこともある。
容姿
長身(流川曰く180cmくらいとのこと)で筋肉質な30代中盤〜後半くらいの壮年。
また糸目で七三分けの髪型から穏やかな人相だが、目を見開くと鋭い三白眼になり、助手の流川隆雄をはじめ、若い時からの盟友である情報屋伍代千隼、協力者のプロホステスエマや闇医者の氷室一真ばかりか名うての武闘派極道である白武利光・小峠華太・須永陽咲也・ルーク黒羽根や女アサシンの投擲の香鈴など裏社会の人間(しかも手練れの武闘派)さえも戦慄させるほどの凄まじい殺気を放ち、さらには小峠や須永のボスである天羽組組長の天羽桂司までも狼狽させている。
その上、ルークの弟分で京極組の若きエースである久我虎徹は恐怖のあまり「汗が止まらない」と怯え(だが再度邂逅した時は、内心恐れつつも外道の情報提供をする代わりに、伊集院にタイマンを申し込む程に胆力は成長している)、久我の舎弟の佐古大和や愛天雄ツートップのひとりである羽柴和成は戦慄するあまり失禁し、天羽組舎弟筆頭格の飯豊朔太郎に至っては失禁どころか脱糞までする有り様だった(羽柴の相棒の如月と飯豊の舎弟である宇佐美純平は失禁こそしなかったが、しっかりと恐怖を抱いていた)。
さらに天王寺組最強格の一人である陣内賢斗は圧こそ耐えたが三徹夜で徹底的に拷問をするその姿を目の当たりにして戦慄し、戸狩派No.2の渋谷大智と神城組最高戦力の市合麟太郎も陣内同様圧こそ耐えたが素直に怖いと言い、裏神の鳳崎桔平と深瀬大也は本物の伊集院と知り仰天している。
現時点で彼が放つ殺気や圧を前にして恐れる様子を見せなかったのは、後述の依頼人達を除けば以下の面々である。
- 天羽組:和中蒼一郎、野田一、永瀬光一、小林幸真、青山琉己、香月紫苑
- 京極組:一条康明、守若冬史郎、六車謙信、新城杏太郎
- 獅子王組:井上月麦、伊武隼人
- 天王寺組:渋谷大智、戸狩玄弥、陣内賢斗
- 神城組:長門碧、市合麟太郎、和泉錦之助、神城義信、百田吾郎
- 五条組:松尾蔵之介
- 株式会社モーリー:瓜生龍臣、金鳳智、さゆり
- 元CODE-EL:鶴城史之舞
- エルペタス:イヌワシ、祇園織文、世良蓮二郎、鈴蘭
- ナツメ金融:三門一郎太
- 羅威刃:秋元詩郎、東雲竜政、妹尾隆仁
- 凱娃:真田遼亮
- 裏神:香坂慎太郎
- マッド・カルテル:ダヴィッツ
ただし、極道の中でも工藤清志だけは殺気を見せることなく対等に会話のできる関係であった。
野田・六車・神城には(本人達に対してではないが)圧をぶつけつつも、依頼を実行し抜く気概を混ぜて伝えている。
反対に和中・香坂・ダヴィッツはターゲットの粛清を巡って伊集院を本気で殺そうとしたり、犬亥・戸狩・秋元・小林・世良・新城・市合・神城・松尾は自ら強烈なプレッシャーをぶつけ、金鳳・妹尾・和泉は興味本位で交戦を申し込み、守若・三門・鶴城・鈴蘭・真田は挑発に思える行動を取っている(鶴城は後に挑発した件について謝罪している)。
青山に関しては初めて邂逅した際、小峠と共に背後を取られて驚くも直ぐ様褒め称える対応をしていたが、再度会った時には諸事情で外道の身柄を引き渡す気はないと伊集院に圧をぶつけていた。
東雲に関しては最初の対面で、久我同様にターゲットの情報提供をする条件に伊集院にド突き合いを要求しており、完敗した後「次は勝つ」と気概を見せていた。二度目の時は羅威刃の下っ端が外道の依頼を受けていた為、いきなりアジトにカチコまれて驚き伊集院に「統制が取れないなら解散しろ」と殺気を放たれるも、部下の失態を謝罪し自身でケジメを付けると宣言しつつ組織を解散する事は出来ないと冷静に対応していた(この時隣に居た秋元の方が身に覚えが無かったため東雲以上に焦りを見せていた)。
さらに直接対面していない城ヶ崎賢志に至っては、部下を粛清された(=組織の看板に泥を塗られた)ことを理由に伊集院の抹殺を企てる程に強烈な殺意を向けていた(しかしこの計画は人員不足や城ヶ崎自身の死もあり結局のところ達成することは無かった)。
なお瓜生とは5年前に直接対戦したことがあるが、その戦闘は「もう二度と戦いたくない」と思うほど激しいものだったらしく、この両名はヒューマンバグ大学における二強として公式でも認定されている。
武芸に長けている為か、肉体は無駄なく鍛え上げられており、ものすごく引き締まっている。
また左肩のあたりに大きな傷跡がある(刀傷か銃弾による擦過傷かは不明)。同じ個所に傷の描かれていないエピソードがあるが、後のエピソードでは古傷が復活していることから作画ミスだったと思われる。
服装
黒の蝶ネクタイに灰色のフォーマルベストとバーテンダー風の服装をしている(曰く「正装」らしい)。また靴の爪先には鉄板が仕込んである他、腕や脛には鉄製の甲冑が仕込んであり、多数の暗器が仕込まれている。
処刑時には黒いエプロンを付けてソムリエの姿となり、罪人の罪に則り、それに相応しい拷問を執行する。この姿こそ彼が「拷問ソムリエ」と呼ばれる由縁でもある。
性格
正義感が強く、紳士的な好漢。
依頼人が土下座していたり、小柄な体型(子供など)だったりで目線が低い場合でも、しっかりその相手と同じ目線で真摯に向き合い、話を聞く。
外道でなければどんなアイデンティティであっても偏見を持たず、差別もしない。
その証拠に、恋人を殺されたゲイの依頼人や爆破テロで在日華僑の両親を失った少年には親身になって接していたが、若い男性をターゲットにした変態外道や日本を舐め腐っていた外道中国人には一切容赦しなかった。
更に言うと、被害者が海外で事件に巻き込まれた事件であっても、遠くルーマニアまで犯人を探し出し、ルーマニアの同志・Mr.ダリウスと共に、事件を揉み消した父親共々処刑した。
その一方で、拷問を研究・執行したがる猟奇的且つサディスティックな一面も孕んでおり(※本人も一応自覚がある)、そういった点でも、権力などを盾にしている外道を制裁するという意味で「拷問ソムリエ」は2つの欲求を叶える天職だと思っている。
「復讐は何も生み出さないなど偽りだ。人には晴らさなければ前には進めぬ恨みもある」
「因果応報……この言葉は私も例外ではない。私も奪った命の報いをいつか受けなければならないだろう。それでも外道によって流される涙を少しでも止める為に、私はこの修羅道を歩み続けるだろう」
「私はどれだけ苦痛が伴う死でも構わぬ。寧ろそうあるべきだ」
と自らに言い聞かせながら、「拷問ソムリエ」を営んでいる。
つまり、彼はそれを生業とするに至って人並みの幸福・安寧・平穏・延命を求めようとは全く考えておらず、法で全く裁けぬ犯罪者や下衆野郎どもを己の命と共に地獄の道連れにする覚悟を既に固めており、畳の上で安らかに死ねる、または天寿を無事に全うできるとは全く考えていない。
要するに「自分の遺体や死に場所に墓石や名前も要らぬ。死するなら戦いの荒野の中で、潔く大往生する」というスタンスの持ち主である。
人称・呼称・言葉遣い
一人称は基本的に「私」だが、拷問時または激怒した時には「俺」に変わることも多々ある。また、小学生や中学生など幼児や未成年の依頼主には「おじさん」にも変わる。
二人称は依頼主(被害者または被害者遺族)や罪なき一般人には「貴方(達)」、アシスタントの流川・罪なき未成年者・各国の拷問マイスターには「君(達)」、救いようが全くない犯罪者や下衆野郎には「お前(ら)」「テメェ(ら)」「貴様(ら)」「〇〇野郎(ども)」(例:下衆・クソ・ヒモ・ゴミ・クズ・ブタなど)に変わることも多々ある。
三人称は前者には「彼(ら)」「彼女(達)」、後者には「奴(ら)」「あいつ(ら)」「こいつ(ら)」「そいつ(ら)」に変わることも多々ある。
呼称は前者には「苗字・フルネーム+さん」、流川には「流川(君)」、各国の拷問ソムリエには「名前+呼び捨て」、後者には「苗字・フルネーム+呼び捨て」で呼ぶ。反対に前者からは「伊集院さん(さま)」、流川からは「(伊集院)先生」(弟子入り以前なら伊集院さん)、後者からは「てめえ」「お前」「貴様」「伊集院の小倅」、情報屋や893関係者からは「(伊集院の)旦那」「拷問マイスター」「拷問師さん」、エマからは「伊集院さん」、オネエ主人からは「シゲちゃん」、各国の拷問ソムリエからは「シゲオ」と呼称される。
言葉遣いも前者には敬語で常に紳士的に振る舞い、流川・エマ・オネエ主人・情報屋・893関係者・罪なき未成年者・各国の拷問マイスターにはタメ口で接するが、後者には893言葉で啖呵を切り凄みやドスを利かせながら居丈高に捲し立てるなど、腐れ外道よりも悪(ワル)らしく振る舞う。
趣味・嗜好
普段のストイックな雰囲気から無趣味かと思われていたが、この回でかなりの多趣味であることが判明した(ナレーションで直々に「数ある趣味のひとつが~」と語っている)。
その回ではバイクツーリングを楽しむ姿が描かれており、愛車はハーレーダビッドソンのXL1200Sと思われる。ちなみにバイクスーツもヘルメットも黒が基調の典型的なアメリカンスタイル(サムネではわざわざ「安全運転」と書かれている)。
他には自家用車によるドライブも趣味とのこと。運転が好きなのだろうか?
嗜好に関して言えば、酒は飲めるようだが煙草は吸わない。
特に甘党でも辛党でもないが、まず酔った描写がないので少なくとも下戸ではないらしい。また元々育ちが良いからか、獅子王組御用達のティラミスの価値がわかるぐらいには舌は良い。
宗教観
意外にも神や仏の存在を信じており、自分自身は神仏に祈る資格などない人間だと自戒しつつも、罪人に命を奪われた者が天国に行けるよう、そして来世で幸せになれるように祈っている。
とはいえ、神仏の存在は信じていてもそれはそれ。「神は罰など下さない」と断言しており、彼自身は神仏そのものを信仰する気は毛頭ない模様。要は「人を裁き、罰を下すのは同じ人のみ」という考えなのだろう。
その一方で、相手が極悪人でも残虐な拷問にかけて処刑する自身ら拷問ソムリエは皆地獄に堕ちるだろうという独自の宗教感を持つ。少なくとも安らかに死ねるとは思ってないというのは先述通り。
経歴
伊集院家の一人息子として生を受ける。伊集院家は資産家にして古い名家であり、父はその実績を活かして多くの事業を手掛けていた。
茂夫もいわゆるボンボンであったが、次期当主として経営学や礼節、武道など様々な教育を受けていた(そのため武術はもちろん護身術や喧嘩術などもバッチリマスターしている)。また、高校時代までは野球部で活躍していたことが示唆されている。
彼が高校を卒業して間もない頃、父が手がけた事業の一つが敵対企業(父の成功を妬んでいる者達)の妨害に遭っている事を耳にした。その後まもなく、茂夫がたまたま所用で外出していた間に、両親ばかりか屋敷の使用人全員までも皆殺しにされてしまう。
犯人は敵対企業が雇った一流の殺し屋とされるが、現時点では詳細は不明。尚、伊集院家とシノギを削った名家である堂馬家の人間である堂馬利信や政治家の大鳥らがこの一件に関わっていたことが判明している(堂馬曰く、黒幕は政財界に古くから君臨する正体不明のフィクサー『御前』とのことだったが、後に瓜生龍臣が対御前に際して申し入れるため伊集院の事務所を訪れたことで、その関与が明確となった)
襲撃者の狙いが伊集院家の断絶だと気付き、次に狙われるのは自分だと悟った彼は、家族や使用人の喪失を嘆く暇もなくその場から逃走し、安全を求めて各地を逃げ回っていた。
20歳の頃にはSのドヤ街に転がり込んで浮浪者になり、失意と絶望のあまりに生きる気力を失っていたが、そこで「長老」と出会い、同じような境遇の浮浪者達に励まされた事で生きる気力を取り戻した。この頃はまだ「裏世界の人間」には染まっておらず、眼も殺意の篭った三白眼ではなかった。
しかし、安全を求めてドヤ街に逃げ込んだ後も大鳥ら政界の重鎮に雇われた殺し屋に所在がバレて何度も襲撃されたが、そのたびに返り討ちにしていた模様(本人曰く、当時は殺し屋ごときの攻撃で何度も傷を負っていたとのこと。因みに殺し屋に襲撃され始めた頃の伊集院は20歳の時に近い外見だったが、目は現在と同じ狂気と残虐さを秘めた三白眼になっている)。
彼が外道を憎む心を持つようになり、拷問ソムリエを志したのは、この出来事がきっかけと思われる。2022年6月22日付の動画の終盤では、このドヤ街で師匠となる人物(恐らく先代の拷問ソムリエ)に出逢ったことを示唆する発言もあるが、この師匠が現在も存命であるか否かは不明。しかし、2023年11月13日付の動画では、伊集院には師匠はおらず自分一人の力で拷問ソムリエになった旨が流川によって説明されている。
なお両親と使用人達を殺害した主犯達に対しては、恨みはあれど裏社会の掟として自分から捜索して報復する気は今の所無く、主犯達が自分の所に来た際、返り討ちのついでに復讐するつもりであるという。
とはいえ、現時点で彼自身の復讐が為されたのは「標的がたまたま自身の仇でもあった」という場合でしかなく、彼自身は「断罪対象になった外道を誅戮する事」を最優先で動いており、復讐はついでのついでという考えなのであろう。
それを示唆する言葉が、親と使用人の仇の一人である堂馬利信を誅戮した際に放った「貴様如きに私怨など無い」「本気で復讐する気ならば、とうの昔にあの世に送っている」「(復讐なんて)そんなモンどうでもいいんだよ!」である。とは言え小湊が共通の師匠である飛鳥馬を殺害したことを嬉々と語った時には激情を剥き出しにしているため、感情を押し殺しているだけかもしれない。
後に、伊集院自身も外道の被害者として「恨みを晴らさねば前に進めない人間」である事、同時に「他者の恨みを晴らす拷問ソムリエであるからこそ、自分は前に進んではいけない。さもなくば依頼人の心に寄り添えなくなる」という信条を持っている事が明かされた。
公式ツイッターにて、動画で出す際には長編になるため各一話ずつ過去を明かすと発言されている。
仕事振り
前述の修羅場を潜り抜け今では古今東西の拷問を熟知しており、助手の流川と共に「拷問ソムリエ」として活動している。なお、流川や他の拷問ソムリエを始めとして情報屋やホステス、医者、ハッカー、風俗店経営者、ヤクザ等、彼を裏で支援する協力者も多数存在する(※多くの者は彼同様、悪人を嫌悪し許さない姿勢を見せている)。
罪人が日本国外に滞在している場合は、海外の拷問ソムリエなど知人の協力を求める場合があり、現地で拷問・処刑する。
両親や使用人たちが惨殺されて逃げ回ってた時にドヤ街の世話になり、現在でも酒を持って慰問に赴いている模様。違法な裏稼業のため正式な看板は出していないが、その名は口コミによって知られているらしく、ネットでの依頼も受け付けている。
依頼料の金額は不明だが、「悲しみと恨みに貴賤など無い」という信念から、貧困で依頼料を払えない者の懇願も真摯に受け止め、快く依頼を引き受ける慈悲も持ち合わせている。中には検事や刑務官など、拷問ソムリエから見れば真逆に位置する司法関係者が依頼に来る場合すらあり、その場合は法に反する覚悟があるかを確認した上で依頼を受ける。
また事務所にたどり着く直前で殺された依頼人に対してもその無念を汲み、弔いとして依頼を引き受ける。「私が泥を被ることで依頼者が前に進めるなら、私の報酬はそれだけで充分だ」といった発言を度々行っている。
後述する通り、外道に対しては徹頭徹尾情け容赦無く冷酷非道な姿勢を見せる一方で、天羽組や(五十嵐幸光体制での)京極組・獅子王組に対しては堅気には手を出さない方針ながらも、数多の半グレや敵対する極道の構成員を残虐に殺している為、外道と認識しつつも利害や状況に応じては一定の協力関係を結ぶ事がある。
愛天雄のうっかりミスを許したり京極組の仁義外れの極道や半グレも攻撃はするもののそのまま生かしておく等、反社会勢力に属する者同士の殺し合いや非道なやり取りに関しては不干渉の立場を取る傾向にあり、天羽組と京極組の天京戦争に関しても、両陣営の衝突が本格化する以前から察していたにもかかわらず、天羽組の小峠に対してカタギの人間を巻き込まないように警告した程度で、それ以降は両陣営共に死傷者を多数出す事態になりながらも、のちの羽王戦争や京炎戦争の時と同じく戦争が終結するまで一切干渉する事は無かった。一方で京羅戦争やEL戦争には結果的に関与し、城ヶ崎賢志からはターゲットにされていた。
依頼を受諾した直後に、罪人に向けた独白と共に自身の怒りを静かに爆発させ開眼するシーンがシリーズのお約束となっていたが、2023年下半期以降は封印状態となっている。
因みに、初期である最初の回と第二回はまだ設定が定まっていなかった関係か、詐欺にあって多額の金を騙し取られた依頼者から依頼を受けて、詐欺師に対して拷問を行っており、現在のように殺人を犯した外道を葬るようになったのは3回目からである(また、2回目の時は中々依頼が来なくて少し焦っているような様子を見せるなど、今では見られない一面を見せている)。
また、彼にとって拷問とは儀式であり、その為に手間暇を惜しまず、服装も可能な限り常日頃のソムリエ服で行うようにしている。
ターゲット
最初は依頼者本人から事情を聴き、次に対象となる相手を慎重に調査し、情報の精査が乏しい場合は信頼できる情報屋に依頼して情報を集めている。間違いなく悪党であると確認した上で拉致する。
ただし、既に警察に逮捕されて正式に司法の裁きを受けた罪人は、原則として拷問の対象外である。実際本人も「ゴミ共は法で裁いても生温い」とは思いつつ、なるべく法による解決を望んでいる節があり、法的措置が可能な事案に関しては依頼者にそのような対処を提案している。
尤も、肝心の法的措置が無罪や執行猶予等、被害者側の苦痛と釣り合っていない不当な量刑であったり、そもそも捕まった犯人が替え玉だった場合等はもちろん、刑に服しても加害者が少年という理由で少年院送りで済んだ場合も含めて、何の反省の色も見せることなく懲りずに悪事を続けていた場合はその限りではない。
伊集院を訪ねる依頼者の多くは親族や恋人などが殺されたというのが主なケースだが、殺人まで至らなくとも結果的に再起不可能なレベルの障害を負う、心身に多大な傷を負う、植物人間になるといった風に、犯人の所業が殺人と同じくらい悪質な場合は同様にターゲットになりうる。
また事件の隠蔽や幇助などで罪人の親族や仲間が加担していた場合は、直接依頼を受けていない場合でも共犯としてターゲットにされるが、彼らが拷問に掛けられるとは限らず、こちらの処断については時と場合による。
ただし例え拷問を免れようと、流川や協力者と共に組織ごと壊滅させられるぐらいならまだ御の字で、協力者に引き渡して「裏の法」で裁かせることもザラ。時間がない時は伊集院自身が共犯の半グレを瞬殺することもある。
また関係者が直接手の届かない有力者だった場合は、伍代や流川が情報を独自のルートでマスコミにリークして社会的に抹殺するといった方法で制裁を加えており、いずれにせよタダで済まされることはない。
エピソードによっては海外へ高飛びを図る者も居るが、その場合は現地の拷問ソムリエと協力体制を敷き、彼らの情報網を伝手として確保に動く。
そのため伊集院に狙われたが最後、どうあがいても逃げ切ることはまず不可能と言って良い。
他の復讐物と同じく、シリーズ開始当初は日本や世界で実際に起こった有名な胸糞事件を元にしたエピソードが多く、その旨の説明テロップが入っていた。
また、ターゲットのほとんどが男性で女性は極々稀であったが、2023年頃から女性ターゲットも珍しくなくなってきている。
同じ世界軸で描かれている天羽組シリーズでも外道なら女性でも躊躇いなく暴力制裁を行う場合もあるが、制裁を下すことが出来るキャラクターは人物造形などから限定されてはいる。
依頼者に対して
依頼人に対しては執事のように紳士的で丁寧な振る舞いをし、土下座で懇願する依頼者に対しても自身も膝を突いて同じ目線で接するなど、彼らの悲しみ・憎しみを真摯に受け止め救いの手を差し伸べる、慈悲深い面を見せる。処刑が完了した後は依頼者に連絡し、拷問の最中に罪人が白状した事件の情報もきちんと報告している。
その一方で、司法による裁きでは罪が軽すぎるから依頼するなどといった場合には、自分に犯人の断罪を依頼することは法に反する事であるが故、その覚悟があるか否かを問い、その際に拷問ソムリエの残忍な本性を垣間見せる事もある。
しかし依頼者はいずれも覚悟を決めており、伊集院が殺気と圧を放っても狼狽えたりたじろいだりする者は誰一人も居なかった。
もちろん当の警察や司法が既に解決済みとして処理していたり、罪人が金持ちのドラ息子などで圧力に屈している場合等は基本的にそのような描写はない。
依頼者が自分を訪ねた後にターゲットの手にかかって殺された場合は普段以上に外道への怒りを露わにしており、時には怒りのあまり流川に対して『段取りミスるんじゃねぇぞ?』と脅す程である。依頼を達成後は依頼者の墓に報告に訪れ、冥福を祈る事も忘れない。
罪人に対して
罪人を拷問する際には相手が女子や未成年であっても容赦が一切無く、とことん残虐でサディスティックな悪魔のごとき面を見せる。
口調も重々しく口汚くなり、悪人のことを「貴様」「テメェ」「クズ」「下衆」「外道」「ゴミ」「汚物」「ケダモノ」「◯◯野郎」などと呼び、一人称も普段の『私』から『俺』に変わったり、あの手この手で悪人が恐怖と苦痛を最も味わうように拷問を与える。
その恐怖たるや、罪人が何をされたのか説明しようとしても、嘔吐するなどの拒絶反応が出て全く説明出来ない程である。
その徹底ぶりは凄まじく、作中で初めて未成年女子が拷問対象になった回で、流川に標的が未成年の女の子だからどうするかと問われ、「未成年女子が犯人ならば、被害者や遺族、被害者を愛する人の心の傷が軽くなると言うのか?」「人の道に外れた者に被害者と被害者を愛する人達の怒りを焼き付ける」「更生の余地など認めん、それこそが拷問ソムリエだ」と流川に圧をかけて慄かせている。標的である未成年女子に対しても、「年齢も性別も関係ない」「無限の痛みと絶望を味わって死んでいく。それしかないんだよ」と突き放している。
処刑前
処刑前は罪人に悔恨の念があるのかを必ず問うことをポリシーとしているが、ほぼ全員が居直ったり、自身の罪を正当化するような戯れ言や、被害者が悪いと責任転嫁の暴言を吐く輩ばかりだった。人面獣心とはまさにこの事。一部には加川良知や阿久田博光などのように、命惜しさに口先だけの反省を述べた者もいるが、彼らは直後の尋問で他にも余罪が多数あることが判明したため(加川と藤岡竜男以外は全員、論破されるや否や本性を表して開き直っている)、許されることは絶対になかった。
時には妄言をほざき散らかした外道にブチギレ、(拷問の前座も兼ねて)その場でボコボコにぶちのめす事もある。特に「依頼人が未成年であり、外道が依頼人の親を奪っておきながら微塵も悪びれない」場合にその傾向が強い。前述の経歴にもある通り、伊集院自身も「親を奪われた子供」であるからだと思われる。
またこれはあくまでも「釈迦がカンダタに蜘蛛の糸を垂らすような助命チャンス」等ではなく、「人生最後の眠り」という台詞がある回が存在するなど「外道に悔恨の念が無いことを再確認し、絶対に容赦しないようにする」一種の儀式である事が示唆されており、捕らえる前から「そもそも悔いていないと断定できる」言動が確認できる場合には「こんな奴との問答は時間の無駄」と断じて最初から問わなかったことがある。
結局後悔や謝罪の弁を素直に述べた罪人は2024年現在まではせいぜい誰からも依頼されておらず、誰一人殺していないと思われ、生きて野に放たれた者だけである。この人物は悔恨の念を聞いていないのに本心からの後悔と謝罪を述べた。そして聞いていないのに動機も話し出した。
拷問
その悪党に最もふさわしい拷問装置に拘束し、簡単に死なないようあえて長い時間をかけて凄絶な激痛と苦しみを味わわせながら処刑する。被害者が受けたのと同じかそれ以上の苦しみを悪人に与えるために、拷問には加害者へのある種の意趣返しのような意味合いを含ませることが多い。
※主な例として、罪人が長期に渡って被害者を苦しめた場合には、それと同じかそれ以上の長い期間罪人に拷問による苦痛を与え続ける、被害者の大切な物を踏み躙った場合は外道が好きな物を使って甚振る、性犯罪者が相手なら全裸にして去勢する、売春を斡旋していたなら不本意でも口・直腸を破壊するなど。
そして耐え切れなくなった悪人が(口先だけの)反省の弁を述べた際には、解放すると見せかけて、あるいは動画内で罪人が口にした反吐が出る理屈を、そっくりそのまま流用し解放を拒否する、あるいはさらに拷問を重くするパターンが主流である(例えば自分をエリート等と自称し見下している被害者を殺していいと発言した外道に対して、拷問でそっくりそのまま下民等と認めさせ伊集院の処刑を正統化させるなど)。
挙句の果てには悪人が拷問に耐え切れず絶命しても、「まだ死ぬんじゃねぇ! もっと苦しめるだろ!」などと最早訳がわからない活を入れたり、「何勝手に死んでんだ!」とその亡骸に蹴りを入れながら怒鳴り散らすなど、とんでもない超ドSになる(基本的に罪人が、伊集院が納得する時間より短い時間で絶命した場合にそうなる)。
その姿はまさに地獄の鬼や獄卒そのものであり、時にはアシスタントの流川でさえドン引きして止めに入るほど。怒り狂い過ぎて自身が負傷する事さえあった。
当然、罪人には一切の情けをかけておらず、彼らを人間以下の存在とみなし、徹底的に苦しませることを信条としている。数少ない例外として、小湊圭一に対しては、身体障害を理由に差別や迫害に遭い、歪みながらも母親の教えを支えにしていた一面を持つ彼の境遇に思うところがあったか、最後の情けとして母親が遺した教えや言葉についての彼の勘違い・解釈の間違いを正してから手にかけている。また先述の未成年女子に対しても更生は認めないと言いながらも、彼女に人の道を問うような説得をしている。
拷問と処刑の対象になる罪人は基本的に1回につき1人だが、依頼によっては複数の罪人を処刑することもある(現時点で最大の人数は3人)。拷問は基本的に自身が所有する事務所兼邸宅(トリプル滅菌股裂き回でのセリフから察するに、寝床は別にある模様)の地下室で行うが、場合によってはそれ以外の場所になることもある。
敵を絶命させた後は死体を火葬や獣葬にして一切の証拠を残さないなど、後始末に至るまで用意周到さにかけても暇がない。
なお伊集院は「拷問」ソムリエを名乗っているが、ターゲットに口を割らせ情報を引き出そうとすることは基本的には無く、容赦なく殺害している。
状況説明編にて、現代社会において拷問が廃れた理由として「拷問で得られた証言は信用に値しない」と語っており、反省の弁を述べても信用せず、あくまでターゲットに苦痛を与えるためだけに拷問術を利用している。
ただし、誘拐犯が幼子を攫っている時など、第三者が危機的な状況では「普通に死にたければ白状しろ」と拷問をチラつかせて外道から情報を聞き出している。この場合、恐怖のあまり外道は皆洗いざらい白状してしまっており、聞いてもない情報まで勝手に口を割る事も多い。
身体能力
頭髪や耳を素手で引き千切る、鈍器を一振りするだけで歯全てを叩き折る、足音を一切立てずに罪人に近付ける、満身創痍の成人男性を背負っていながら体軸のブレも足音も一切ないなど、まさに超一流の暗殺者や超一流の武芸者の手本を示すような常人を優に超したパワーや技能を持つ描写が数多い。
実際扱うには相当なパワーが必要なガロット椅子を余裕で使っていたため、その身体能力は超人レベルと言えよう。
他にも後述の石打ち刑の回では石を推定140㎞/h台前半の速度で、流川の大チョンボ紹介コーナー内の回想では手榴弾を145km/h(流川談)で投げている。余談だが、石打ち刑回ラストで「学生以来の投げ込みだった」と語っていることから、学生時代は野球部に所属していたと推測される(愛用の日本刀をバットケースに入れていることからも、元野球部だった事が窺える)。後の「パワーアップ版串刺し刑」の回の冒頭で処刑した罪人を石打ち刑にした際に股間をピンポイントで当てている描写があることから、その投擲の実力の高さが窺える。
罪人を拉致する際は常に不慮の事態を想定して脚部や腕部に鉄製の甲冑を仕込んでいる他、手裏剣やロングナイフなどの武器を幾つも仕込んでいる。相応の重量がある甲冑や暗器を仕込んでいるものの、和中蒼一郎の神速の斬撃すら躱せるほどの高い敏捷性と反射神経を持つ。
また後述に「世界中のありとあらゆる戦闘術を習得している」とあるように、実戦格闘術の実力と戦闘技術への造詣の深さには目を見張るものがある。例としては、殴り屋集団「愛天雄」のツートップ羽柴和成と如月を苦も無くカウンターや頭突きで倒したのみならず、後日の事件で二人を標的確保に同行させた際も如月の戦闘を一目見てその格闘スタイルと装備まで正確に見抜いてみせる、紅林二郎の頼みで彼と組手をした際も、幾度も武闘派ヤクザや暗殺組織の凶手や凶悪犯罪者との修羅場を潜り抜けてきた喧嘩熟練者の紅林が有効打を全く入れることができないばかりか「攻撃が大振りかつ直線的で読みやすい」「耐久力任せで防御・回避の技術が甚だ未熟」などの紅林の戦闘における課題(武闘派組織でも上位の猛者が相手でやっと顕在化する弱点)を反撃とセットで鋭く指導し、さらに紅林をあえて挑発して撃たせた必殺の全力パンチを、「これはとてもまともに受けてられん」と拳が防御の腕に触れた瞬間に判断して『ほぼノーダメージで受け流す』、など一介の戦闘者・武芸者として至高の領域に入っている。
その為、裏社会の猛者である東雲・渋谷・秋元も最終的には格の違いを見せつけられてしまう結果になっている。
さらに言えば(互いに殺気はなかったとはいえ)CODE-EL最高傑作と謳われた鶴城とも互角に手合わせをし、鶴城と同じく銀田グループの実力者だった智也(鵺弟)、その智也と瓜生のコンビでも手こずらされた呉兄弟、エルペタスでもトップクラスの実力者である世良相手にも互角に渡り合う、深手を負いながら京極組最強格の一条康明と互角以上に戦ってみせたマッド・カルテルのダヴィッツの手の内を全て見切り、「アンタとやり合うのはシビア過ぎる」と撤退させるなど「バグ大」世界の戦闘者の中でも最上級の実力者といえよう。
一方でシリーズの展開上、他シリーズの猛者と小競り合いをするだけで最後まで戦いきる描写が少なく、その強さを疑問視する視聴者も一定数存在する。
「若手の鼻をへし折るのは先達の務め」というポリシーを持ち、紅林・久我・羽柴・如月・東雲を徹底的に叩きのめしたのもその一環と言える。
もちろん悪意などではなく、有望な若者の成長を促す意図からのものであり彼らはいずれも伊集院から認められている。
気配遮断に優れているだけあって、気配察知能力も超一級品。通りかかった路地裏に人が居る事とその人数すら見抜いた。
他の五感はどうかは不明だが、嗅覚と味覚は非常に優れており、前者はゴミの強烈な悪臭の中でも偶然発見した被害者から漂う精液の匂いから、男から性的暴行を受けたと悟る程で、後者は味の強いカクテルに混入された即効性かつ効果の強い睡眠薬の存在を、カクテルを一口飲んだだけで感じるレヴェル。
その上、状況判断能力や戦術眼、そして危機察知能力にも長け、作中トップクラスの剣客である六車が見抜けなかった小湊の卑劣な奥の手を見抜いた。
浮浪者としてドヤ街に身を潜めていた頃には既に結構な実力の持ち主だったらしく、自身を襲ってきたプロの殺し屋を(負傷しながらではあるが)返り討ちにしていた。
その圧倒的な実力は裏社会では知れ渡っており、以下のように
- 小峠華太「あの人に楯突いた時点でこの業界ではモグリ」
- 藪沢鋭士「マジの死神」
- 須永陽咲也「鬼に勝てるタイプの七三」
- 佐古大和「伝説の茂夫様」
- 我妻京也「裏社会最悪の厄災」
- 永瀬光一「鬼よりも遥かに怖い鬼」
- 伍代千隼「極悪人を絶対に許さない閻魔大王」
- 瓜生龍臣「怪物のような男」
- 東雲竜政「狙われたら終わり」
- 鷺沼徹二「正義の鬼」
- とある探偵「外道にとっては鬼以上の鬼」
などと言われているほどである。やたら鬼扱いの例えが多いのは気のせいでは無さそう。
事実、狂犬長野・白武利光・久我虎徹・ガソリン兄弟などの伊集院を知らなかった裏社会の住人は、いずれも酷い目に遭っている(久我のみ伊集院の殺気に怖気付いて標的をまんまと掠め取られてしまった。のちに彼はこれを「人生初で最も屈辱的な敗北」と語っている)。
更にはかつては裏社会最強の殺し屋と恐れられた死龍、もとい瓜生龍臣を始めとするアサシン達にもその名が轟いている。
裏社会に限らなければ伊集院が「外道だったとしても殺せる気が全くしない」と怯んだ佐竹博文ですら「人生で一番死をリアルに感じる」と恐怖させる程。
実際、地獄の玉入れ回で拷問対象のうち実行犯であった銀田グループの山田康生は、伊集院を見るや否や拷問ソムリエである事を知っている発言をした上で即座に襲いかり、さらに銀田栄角の元側近だった智也が伊集院と相対した時の発言から、旧CODE-EL内にも知れ渡っていた可能性も非常に高い。
また山田に藪沢鋭士・宮沢永徳のように名を上げるために首を狙った者もいる。現在のところ伊集院と互角に戦った相手は瓜生に和中や元雲嵐ぐらいであり、負傷したのも小湊・山田・世良・鳳崎・岸辺と戦った時だけである。
このため瓜生龍臣や佐竹博文と並びヒューマンバグ大学の最強キャラクターと高く評価されている(もっとも佐竹は戦闘能力ではなく何度となく極悪な不運や災難で死に瀕してもそこからことごとく生還してしまう生命力を評価されているわけだが)。
しかし、伊集院は自身の強さにあぐらをかいてはおらず、むしろ「何時なん時、命を落とすかもしれない身だ」と今を生きられる時間を大切にし、日々鍛錬を行っている。
このような油断の無さも彼の強さに磨きを掛ける一因となっているのは言うまでもない。
このように、ヒューマンバグ大学の名を連ねる猛者の中では、己の強さへのプライド(自惚れ)を捨てた、非常に謙虚な人物である。
しかし、百田吾郎との闘いで、瓜生同様に更に上のギアがある事が示唆され、同行していた神城も「百田が殺られる」と直感したのか、戦闘を止めている。
拷問以外の技能
弟子の流川曰く「ありとあらゆる武術に精通している」、本人曰く「世界中のありとあらゆる戦闘術を習得している」との事。特に暗殺術に長けているらしく、ありとあらゆるものが(全てが)至高の域に達しており、無音で敵の背後を取るところや、正確にアキレス腱だけ切断するところなどにそれが見て取れる。これらの技能は少年期(18歳)までに実家で受けていた英才教育、拷問ソムリエの修行、同胞である他国の拷問ソムリエとの技術交換で学んだものと思われる。なお、それらの技能を的確に他者に教える事も可能であり、至高の領域で全人類史上最高峰レベル。
以下に技術の一覧を挙げる。
- 暗殺術
ターゲットの確保及び護衛の無力化に用いる。ターゲットに音も無く近寄り、締め落とすかアキレス腱を切断する。その気になれば相手の首を一瞬でねじ折る事も可能だが、その程度では伊集院にとって拷問にならないらしく、共犯の半グレを速やかに始末した時以外では使用していない。
- 手裏剣術
ターゲットの護衛との戦闘で使用。不意打ち気味に棒手裏剣を投擲し、相手の虚をつく。また投擲自体も正確無比。和中との戦いでは苦無を用いて牽制している。
- 剣術
ターゲットの護衛またはターゲットとの戦闘で使用。どの流派を収めているかは不明。しかし古流剣術の使い手であるターゲットとの戦闘で、相手の技である脛薙ぎを完コピして繰り出した為、如何なる流派であれ相当な剣腕の持ち主である事は確実である。なお、日本剣術には大刀のみならず小太刀の使い方も習えるところが殆どで、彼が扱うナイフ術もこれの応用だろう。後にマヒャド回で複数の流派を習得している事が判明。そのうちの一つが小湊も遣う「飛鳥馬流」である。伊集院が最も得意とする武術らしく、武器を使う場合は基本的に日本刀やナイフを選択する。
- 拳銃術
ターゲットの護衛との戦闘で使用。クイックドローからの速射が得意な様であるが、詳細不明。だが伊集院の拳銃の腕は非常に正確なようだ。
- 射撃術
射殺回でターゲットへの拷問と処刑に使用。弓術の狙いは正確無比で、弟子の流川からは「躱すのは無理ゲー」と言われる程。弓矢のみならずボウガンでも変わらぬ正確さを誇る。
- 徒手格闘術
ターゲットの護衛との戦闘及びターゲットの無力化の際に使用。相手の動きを見切ってからのカウンターや俊敏かつ精密な急所攻撃を得意とし、クロスカウンターによるストレートで相手の頬骨を破壊し、抜き手で眼球や喉笛を貫く。また、あらゆる格闘技で禁じ手である「頭突き」を躊躇いなく使用するなど、所謂「格闘技」ではなく「戦闘術」である。他にも不意打ち的に死角から猛ダッシュし、強烈な縦フックで罪人を一撃K.O.した事もある。無論、攻撃のみならず防御の技術も超一流で、バグ大ワールドでトップの剛力を誇る紅林が放った全身全霊のパンチを、完全脱力を用いた柔らかい防御で無効化した。更に死のクレーンゲーム回では、水中という空気中よりも攻撃の威力・速度ともに大幅にデバフがかかる状況でありながら、一部除く全身の骨が軟骨で出来ているとはいえ人喰い鮫の鼻っ柱を陥没させるパンチを放てる程、凄まじい技量を持っている事が明かされた。
- スリの技術
持ち主に悟られることなく、相手の物を手中に収める能力。
ターゲットの爆弾魔の得物である爆弾をすれ違いざまに奪い取り、そのままターゲットに使用するという意趣返しを行った。しかし自身の性格上、犯罪には用いていない。
- 爆弾の製造・取り扱い
工学にも長けており、爆弾魔の取り扱う物とほぼ同等の首輪型爆弾を作製、使用した。その為、爆弾処理の技術も持ち合わせている。弟子の流川も、被害者の首に巻かれてる爆弾が遠隔型だと分かると即座に電波遮断装置を使い依頼者を死なせないようにした。
ターゲットのボディーガードとの戦闘で使用。相手がカリの使い手だった為、「お手本」と称して披露した。相手から得物の鉄製カリスティックを奪い取り、変幻自在かつ俊敏なスティック捌きで滅多打ちにした。同志のJJがカリの達人なので、彼から手解きを受けたと思われる。
- 古武術
ターゲットの制圧、及びターゲットの護衛との戦闘で使用。中指による突きを喉に喰らわせて卒倒させたり、釵を用いて相手の足を釘付けにしたりした。恐らく「琉球古武術」と思われる。
拘束したターゲットを叩き起こす際に、ワンインチパンチである「寸打」を放った(発勁ともいう)。また、死神羅漢の呉兄弟や秋元との戦闘でも用いたり、裏神の反町琥治郎と同じく指弾を扱え、カワウソの餌食回ではターゲットの手から銃を弾き飛ばしたりした(本気で放つと頭蓋に穴を空ける事が可能)。元と同じく崩拳も使用可能で新城相手に使用した。
- 薙刀術
パリージャ回にてターゲットの護衛との戦闘で使用。ターゲットの護衛が薙刀術の達人と豪語していた為、鍛錬も兼ねてその場にあった帽子掛けを薙刀代わりに用いた。武芸百般修めているという前評判に違わず、的確な打ち込みで護衛を無力化した。
紅林に稽古をつけた際に披露。コンパクトかつ容赦の無い急所攻撃や的確なカウンター、そして紅林に伝授したワンインチパンチを繰り出し、紅林を一方的に叩きのめした。
鳳崎との戦闘において彼の震脚を素早くローキックで迎撃し、的確な顔への薙ぎ払うような肘鉄を決めた。同志であるサーマートがムエタイの達人なので、彼から手解きを受けたと思われる。
- 柔術・プロレス技
飛び付き式の腕十字固めや変形の背負投げ山嵐を披露。延髄斬りで東雲をK.O.した。ちなみに流川は膝十字固めを使う。
渋谷と戦った際に合気道の技で渋谷を投げ飛ばし、鶴城と戦った時には合気の技と空手技を駆使した。それで相手を戦闘不能にも出来る模様。
- 銃弾回避
裏社会でも一握りの超精鋭が用いる高等技術。相手の視線と指の筋肉の僅かな動きを察し、射線と銃撃のタイミングを予測する事で銃弾を回避する。ちなみに伊集院が用いたのはそれよりも更に高等な技術で、相手の気配を読むことのみで銃弾を回避してみせた。さながら見聞色の覇気である。ここまでの事ができる達人は、バグ大ワールド内では伊集院以外だと背後から放たれた銃弾をノールックで完全回避した元雲嵐や、さらに肌感覚や視覚・聴覚に風雨や雷鳴という特大のノイズがかかる雷雨という状況下でやってのけた小林幸真くらいだろう。
- 応急処置の技術
諸事情があって病院に行けない満身創痍の人物を介抱した際に披露。外道を捕える際に怪我は付き物なので、その腕は軍医顔負け。氷室からの手ほどきだろうか?
- 脱出術
ロープや鎖で手を括られて拘束されても、自ら関節を外して脱出する。紐や結束バンドに鎖などで縛られても手首を外して脱出出来る。
- ゴルフ
ゴルフクラブで罪人の頭をスイングの際に使用。本来のゴルフをしたことがあるのかは不明。本当に下手なのか、罪人を痛めつける為にわざと下手に見せたのかは不明。チャー・シュー・メン!のネタを用いていたこと、スイングの荒々しさから少年時代にこれらのゴルフ漫画を読んでいた可能性がある。もっとも、拷問の為だけにゴルフクラブを用意したかもしれないが。
- ドライビングテクニック
元々大型バイクでのツーリングを数ある趣味のひとつとしている。
普段は優雅にクルージングしているが、その気になれば暴走族崩れの半グレのボスを確保した時のように本気の走りを見せる。この時は峠を舞台にカーチェイスを繰り広げ、スポーツカーに乗った標的をバイクで華麗に抜き去って見せたのだが、これを運動性能が低いクルーザーバイクでやってのけており相手のプライドはズタズタである。
- 操縦技術
車やバイクの運転だけでなく、重機などの特殊な機材についても優れた操縦技術を持つ。孤児を利用して兵器を密造していた外道に戦車で襲われた際、車両の特性を見極めた上であっさり制圧し操縦席を奪取。その後、操縦方法を「だいたいわかった」の一言で理解し、そのまま拷問道具として利用するという芸当を見せ、狂ったミリオタである当の外道を「何故(戦車を)動かせる!?」と驚愕させた。
- 罪人の確保
初期の数話では違法改造によって出力をカチ上げたスタンガンで罪人を失神させていたが、ある時以降は革バンドや荒縄を用いて締め落としている。他にもタクティカルペンでこめかみを強打したり、警杖や貫手で喉を突いたり、カランビットでアキレス腱を切断したりして確保した事もあった。また捕らえる時の伊集院の台詞は物語の名所ともなっている。最近では伊集院の方から罪人に喧嘩を売りにいき、その罪人を倒してから拷問室へ連行する場面も増えてきた。
- 驚異のスタミナと生命力
一度拷問すると決めたら不眠不休で罪人を追い詰める事ができる。
糞ボウガン回ではその場を直立不動かつ、不眠不休の飲まず食わずで8日間完徹しながら拷問を続行した。更に老害のケバブ回では、自身の血液の二割を失うという常人ならば失血死ほぼ確定の状態でありながら、流石に顔色が悪くなったが普段通りに拷問を行なってみせた。高速回転石抱き回では罪人とともに自身が回転装置に騎乗し、錘の石が粉砕されるほどの遠心力による加速度を受け目から出血するも何事もなく生還。なお事を終えた後も平然としており「私も修行が足りん」と一言口にするだけであった。
- 演技力
クールでタフな伊集院だが、敢えて非力な弱者を演じることで敵を油断させ、反撃を加えられる位置まで距離を詰める。それも目先の目的達成にしか興味や関心がない外道相手とは言え、男がいる事を馬鹿と思いつつもそれ以上何の疑問を抱かせない辺り、本職の役者顔負けのレベルである。普段の振る舞いがとても丁寧かつ紳士的である事や外道を屠る際に激烈な表情をぶつけられる二面性を抱いているからこそ可能な芸当かもしれない。ターゲットが、デスゲームに興じたり、生きた人間を使って狩りをするなど悪趣味な催しをしてるケースの場合、伊集院は参加者としてわざと捕らわれ、ターゲットに接近した後、誅罰をくだす。
- 言語能力
世界中の言語をネイティブレヴェルで話せる。無論流川もマスター済み。二人の最終学歴はどちらも大学中退だが、そんな事は一切関係ない。各国の拷問ソムリエと連携しているので当然と言えば当然だが、常人から見れば十分超人の域である(5ヶ国語以上を話せる日本人は、2024年8月現在では1%未満である)。
使用する道具(拷問具以外)
- 革バンド
ターゲットを誘拐する際に使用。対象の首を絞め、そのまま締め落とす。
また中に鋼線を仕込んでいるので、ムチの様に使って罪人を叩き起こす際にも使用される。
伊集院のみならず、Mr.ダリウスやマシュー・ライアンも使用しており、拷問ソムリエの共通装備なのかもしれない。
- 荒縄
主にターゲットを無力化・誘拐する際に使用。革バンドではなくこちらを使うことも結構ある。
革バンドよりも用意の段階で長さに融通が利くため、首を絞めて窒息気絶させるのみならず、ターゲットの拘束や、拷問室でターゲットを吊るすのにも使われたりと、用途の幅は広い。
- 改造スタンガン
初期の数話において、ターゲットを誘拐する際に使用。違法改造によって出力が大幅に向上しており、喰らった相手を一撃で昏倒させる。
ターゲットもしくはターゲットの護衛を無力化する際に使用。背後から忍び寄ってアキレス腱を切断する(伊集院曰く「外道のアキレス腱が繋がっていると違和感を覚える」とのこと)。流川も同じ物を所有している。劇中の描写から、扱いが難しい両刃のものと思われる。
- 金属バット
何の変哲もない普通の金属バット。拷問前のターゲットへの制裁に、歯や骨をへし折る目的で使用。
- ブラックジャック
京極組の白武利光も使用した砂鉄を詰めた袋。
誘拐したターゲットを拷問室で叩き起こす際、もしくは問答でターゲットが妄言を抜かした際の制裁に使用。伊集院の身体能力と技術によって鉄板を凹ませる一撃を繰り出せる。その威力は白武の比ではない。
- ハンマー
十数キロはあるスレッジハンマー。拷問の下準備に使用。ターゲットの骨や睾丸を破壊する。
- サンドナックル
初期の久我も使用していた砂鉄を詰めた手袋。これを嵌めた手でのパンチは、頬骨を容易く砕く。
拷問室でターゲットを叩き起こす際に使用。
- ペンチ
拷問の他に妄言をほざいたターゲットの制裁に使用。
歯を摘んでへし折った。また、伊集院に対して指差すという無礼を働いた外道に対し、生爪を引き剥がすという制裁においても使用。これとは別にワニのペンチを用いてターゲットを去勢した事もある。
- タクティカルペン
ターゲットを誘拐する際に使用。ターゲットのこめかみに先端を叩きつけ、失神させる。
- 屠殺用拳銃
外道の家屋に押し入る際に使用。
弾丸を使用せず、強力なバネの力で金属の小型円柱を突出させて家畜を脳震盪で殺害する。劇中では先端を尖らせた改造版を使用。ガラスを容易く叩き割った。
- 熱湯
バケツ一杯分のグツグツ煮えた熱湯を気絶した罪人に一気に浴びせて叩き起こす。
もちろん外道は火傷を負うがそんな事は知った事ではない。塩で沸点を上げた熱湯や酒を浴びせたり、銃の腕を誇示する相手に対して水鉄砲で放つこともある。
- 煮えた油
熱湯と同様、罪人を叩き起こす際に使用。熱湯と同じく外道は火傷を負うが、伊集院にとっては瑣末な事である。
- 棍棒
罪人の歯を折りやすいように改良した棍棒。口の中に突っ込むことで一発で全ての歯をへし折ることが出来る。
- フレイル
棒の先に鎖鉄球を取り付けた西洋の武器。
肩を砕いて罪人を強制的に起床させる。同志であるMr.ダリウスの私物。
罪人が自由に喋れないようにする器具。
タイヤネックレス回の冒頭シーンで肥満体の女外道を火炙りに処する際に用いていた伊集院の私物と、Mr.ダリウスの私物の二種類が確認されている。見た目は金属製のボールギャグ。
水責め回にて初登場。ターゲットの口を無理矢理こじ開け、その口内に汚水や溶けた鉛などの液体を注ぎ込む際に使用。漏斗をセットする事が可能。
- ワゴン車
気絶させたターゲットを拷問部屋へと連行する為に使用。
何処にでもありそうな、何の変哲もない白いワゴン車。因みに、2021年11月15日付及び12月21日付の動画では、伊集院に蹴り飛ばされたターゲットを、流川がはねる際にワゴン車を利用していた。明言はされていないが同じものだろう。
ヤシガニ責め回にて登場した同じく白い車。
トラックで通行人を轢き殺し、その遺体を遺棄した罪人を自らが轢くためにわざわざ用意したものである。後に伊集院の趣味の一つが自家用車でのドライブであると判明したので、元々そういう用途のものなのだろう。
キールハウリング回で初使用。
ターゲットを護衛していた白武を無力化する際に用いられた。「あらゆる武術に精通している」と言う流川の言の通り、正確無比な投擲で、白武の喉笛と右目に突き刺し、失神させている。ターゲットの依頼で事件の目撃者などの始末を行ない、それを悪びれもしない白武を、伊集院は外道とみなしたが、ターゲットではなかった為、無力化するだけにとどめ、そのまま放置した。
続く石子詰め回では斬り込んできた和中に対する牽制として苦無を放ち和中の太腿に突き刺したが、その直後に投げ返されている。
同じく石子詰め回で登場。黒漆塗りの鞘に収められた拵えのいい太刀(鞘の装具から判断)。
拷問依頼されたターゲットの村田聡一を取り合うことになった和中と雌雄を決する際に使用。鞘から抜いた状態で双方にらみ合いになった時、小峠による天羽からの伝言で勝負はお預けになった為、結局まともに使用されなかった。
後に釜茹で回で、剣術使いである宮沢永徳との戦闘に使用。鞘に納められたまま振るい、宮沢の両脚を破壊した。
人間ダルマ落とし回でも登場。メインで使い、半グレ集団「愚裏無」のメンバーを斬り捨てまくった。途中で血塗れになって切れ味が落ちたので(因みに刃物が液体まみれになっても切れ味が落ちる事はほぼ無い)、鈍器がわりにされて半グレの脳天をハート型に変形させた。それでもなお、刀身の血糊を拭うと何事もなかったかのように機能した事から、相当な名刀であると思われる(普通の日本刀で前述のような真似をすれば、間違いなく刀身がくの字に折れ曲がるかへし折れて使い物にならなくなる)。
- 脛当て&手甲
石子詰め回で登場する防具。脛当ては膝下から足首上まで、手甲は肘から手首上までを覆っている模様。荒事が想定される場に出かける際、いつもズボンの裾下とワイシャツの袖下に外からは見えないように装備しているようである(伊集院曰く「毎日、命の取り合いをしている身だ。当然の備えだろう」)。
和中との交戦中、和中が繰り出す斬り上げの斬撃を、この脛当てで防護された脚で蹴り弾いた(手甲はその際の和中の言及で存在発覚)。
地獄の玉入れ回でも登場し、CODE-ELの特殊弾丸を使う銃使いの殺し屋・山田康生の放つ「跳弾させるための特殊弾」をわざと脛で受けて山田に跳ね返し、その跳弾の回避運動という致命的な隙を作って捕縛した。
材質は鋼鉄のようで、(装備者たる伊集院の技量もあるが)和中の太刀や山田の銃弾を平然と弾き返せる強度を持っている。
- 偽手榴弾
犬刑回にて登場。伊集院がナイフ使いの半グレである加山を油断させるために使用、その後は伊集院の猛攻により意識を失わせたため出番は一瞬だけだった。
特別編での「流川の大チョンボ」紹介コーナーでは、とある拷問中に本物の手榴弾も出番があったとのことだが、流川が伊集院にその手榴弾を安全ピンを抜いた状態で手渡すという超絶ヒヤリハットなミスをやらかしたため、爆発前に即座に拷問室の塹壕スペースに投げ込まれ、無駄遣いとなった。
- 警杖
犬刑回に登場。ナイフ使いの加山を無力化する際に使用。上述の偽手榴弾で伊集院から視線を逸らした加山の喉に叩き込んだ。
スペインの蜘蛛の回にて登場。
罪人の村中の護衛に付いていた半グレの男・長野の暴走(彼もまた拳銃使い)を止める際に(発砲するふりという形で)使用された。その早抜きはまさに超一流の暗殺者であり、殺意の篭った眼光で恫喝された事もあり、長野は得物の永久的な封印を余儀なくされた。
人間ダルマ落とし回でも登場。尻尾巻いて逃げた半グレ二名を速射で無慈悲に殺した。
- 鉄線入りのベルト
サクテンの回にて登場。
罪人の住む隠れ家に向かうところターゲットの藤岡竜男ともう1人のヤク中のヤクザ崩れに対して使用(この回は流川が伊集院の助手になってかなり経つという事で目標の確保の経験をさせようという意図でターゲットの捕縛を任せ、代わりに彼が雑魚の処理を請け負った)。相手がヤク中という事で理性を失っており我慢できずにナイフで襲いかかってきたが素早く攻撃して相手の両目を潰した。外見からして恐らくいつもの革バンドと思われる。
- ガラス切り
電気責めの冒頭部分で使用。外道の家屋に侵入する為に使った。
ウルロ回で登場。裏社会で名うての殺し屋である「切り裂き藪沢」こと藪沢鋭士との戦闘で使用。凄まじい速さで抜き放ち、藪沢の両足を地面に釘付けにした。
釵と同じくウルロ回で登場。藪沢との戦闘で使用し、藪沢の両手を斬り落とした。抜き放った際の速度はまさしく神速で、流川であってもいつ抜いたか気付かなかった程。
- 高輝度ライト
京極組の一条康明や鵺の一族の女鵺なども使用する目眩し技。冷凍拷問の回でターゲットの護衛との戦闘で使用。素早く接近し、眼前でONにする事で目眩しを仕掛ける。
- プッシュダガー
高輝度ライトと同じく冷凍拷問の回でターゲットの護衛との戦闘で使用。高輝度ライトでの目眩しから、素早い一撃で護衛を倒した。
- フッ化水素酸を仕込んだナイフ
火炎放射器刑回で登場。伊集院の仕事に協力したいと申し出た一条に、協力の条件として手渡した。刀身から高純度のフッ酸が染み出す仕掛けが施された特注品で、切り口をフッ酸で腐食させ、地獄の苦しみを味わわせる。
- 鉄棒
マヒャド回で登場。
長ドス程の長さの何の変哲もない鉄の棒で、常に背中に仕込んでいる模様。
隻腕の剣士である羅威刃の小湊圭一との戦闘で用いた。鉄なのでそれなりの威力はあるが、伊集院の剛腕と剣腕を以て振るえば人骨をも容易く粉砕する破壊力を生む。
地獄の玉入れ回の回想で登場。
瓜生との戦闘で用いていた。また、アメリカン牛裂き回でも罪人への付加刑として、両目を斬り潰す為にも用いられた。変則的だが、流川の敵討回の後編で、ターゲットの護衛から奪い取って使った事もある。
また、天王寺組屈指のナイフ使いである渋谷大智との戦闘でも使用。腰の後ろから引き抜いた。また、鵺や鳳崎と勘違いから交戦した際にも使用している。その為、常に携行している模様。
ムベンガ回で登場。ターゲットの護衛を両脚カットした。
釜茹で回で初登場。
眠りこけている罪人を叩き起こす為、その顔に熱湯をぶっかけた。また、人間ゼリーの刑回でも登場。罪人の片割れをハバネロ入りの水で無力化した。
粛清対象のいる部屋においてあった、何の変哲もないただのこけし。
コレで伊集院はナイフで武装した秋元と互角以上に渡り合った。
- 針トラップ
現代版引き摺り回し回で登場。
アメリカの警察が用いるトラップで、上を通った車のタイヤをパンクさせる撒菱の発展系みたいなもの。NFSの警察側をやっていたらお馴染みである。車に乗って逃げた標的を確保する際に用いた。
- 鉤縄
人間ダルマ落とし回で登場。半グレどもが屯する建物の2階へ上がる為に使用。
- 金砕棒
高速回転石抱き回で登場。いつもの金属バットの代わりに使用。罪人の両脛の骨を砕き、両脚を逆関節にした。
- 長ドス
糞尿人間風船回で登場。神城組に協力する老剣客・和泉錦之助との手合わせで用いた。常日頃使っている日本刀より短いものの、変わらぬ剣腕を発揮。和泉に「これは大変だ」と畏怖させた。
- ソムリエ服
伊集院が「拷問ソムリエの正装」として身につけている服。
拷問とは伊集院にとって「儀式」である為、出来る限りこの服を着用して拷問すべきと考えている。
特注か否かは不明だが、通常の服よりも強靭に仕立てられており、ちょっとやそっとでは破けない。しかし、ある一定の箇所だけは特定の方向に力が加わると簡単に破れるように細工されており、これは金鳳のような掴み技を得手とする戦闘者対策と思われる。
- 拷問室
茂夫が執行時によく使う地下室。元々は茂夫の父が骨董品の拷問具を保管していた箇所だったが、後に茂夫が改造した。
重厚な扉とレンガの壁で構成されており、飾り気の無い空間である。広い部屋には拷問具が多数置かれており、磔台やスクラッパーなども用意されたことから部屋の高さは3~5mはあるようだ。
また、一部の拷問に対応できるよう床の下から三角木馬が現れたり、ウィンチで罪人の手足を引っ張れるなど、ヤッターマンもビックリなメカが多数存在する。今後も理不尽なギミックが次々明かされる模様である。
なお、拷問室は少なくとも二つある事が明らかになっており、そのうちの一つには建物の3階に匹敵する高さの吹き抜けが備わっている。
外道限定とはいえ相当な数の人間の生き血を啜ってきたからか、えもいえぬ妖気が充満している。まさに魔窟や魔界である。
なお、スカフィズムやキールハウリングなどの屋内では出来ない拷問の場合は使用しない。時に標的を捕獲した場所で行う事もある。
周辺組織との関係
ヒューマンバグ大学に登場する極道組や半グレの幹部等からもその存在を認識され恐れられており、ターゲットがシマ荒らしをしたり、被害者がその組員と親しい間柄であり、組員が粛清や敵討ちに動いていても、ターゲットの取り合いをして伊集院を敵に回したくない事と伊集院に任せる方がよりターゲットに地獄を味わわせられると言う理由で譲っている。
伊集院も彼らの事情を聞いてもターゲットを譲る気は全くなく、圧をかけて牽制している(向こうも伊集院が依頼者の恨みを背負っている事を理解しているので、特に異論はなく、その他の構成員の始末を引き受ける形でターゲットを譲っている)。
しかし、和中・呉兄弟・元・渋谷・秋元・鵺弟・世良・新城・鳳崎・香坂・ダヴィッツはターゲットを捕獲する際に伊集院と一触即発になり、和中・香坂・ダヴィッツに至っては本気で伊集院を殺しにかかっていた。
また、久我・羽柴・如月・東雲・金鳳・鶴城・鈴蘭・和泉は伊集院に腕試しを挑んだが、鶴城・鈴蘭・和泉以外は叩きのめされている。
須永は初顔合わせの際に大きなトラウマを植え付けられたためか特に伊集院への恐怖心が強く、案件を押し付けて逃亡を図り伊集院を激怒させたこともある。
一方で伊集院も彼らの意思を多少なりとも尊重する場合もあり、天羽組の和中と小林の場合はターゲットを巡って争ったもの、最終的にターゲットにトドメを刺すのを彼らに譲っている。
基本的に何らかの組織と対立している彼らとは違ってそのスタンス上明確に対立している組織は無く、依頼絡み以外では彼らの抗争に関わる気はない模様。
天羽組
経緯は不明だが小峠を始め天羽組の面々に知り合いが多く、小峠が伊集院の依頼に応じて裏社会の情報を提供したり、悪質な半グレ集団の討伐に協力したりしている。小峠は伊集院を「旦那」と呼んで敬語を使い、伊集院は小峠を「華太」と呼び捨てにしていることから、伊集院の方が立場は上である模様。伊集院からは犯罪組織の情報網と嗅覚、情報の正確性を信頼されている。
外道を絶対に許さない伊集院と、反社会勢力に所属している小峠が懇意にしているのは、小峠が所属する天羽組が堅気には危害を加えない任侠ヤクザであり、さらに京極組も含めた堅気に危害を加える犯罪組織や、シマであくどい商売をしている半グレや詐欺師を抑圧・粛清するなど、一般人への犯罪被害の抑制と裏社会の秩序を保つための必要悪と認めているからだと考えられる。
だが決して仲間と認識している訳ではなく、小峠たちが調子に乗って人の道に外れる行いをしないよう睨みをきかせており、小峠も彼の持つ殺気には怖気づいている。
また、須永から「天羽組は相手が誰であってもやる時はやる」(あまり好き勝手されると何をするか分からない、とも)と殺気混じりに脅された際には「組ごとかかってこい。全員に外道らしい凄惨な死をくれてやる」と発言している事から、いくら任侠ヤクザとはいえ反社会的勢力である以上、天羽組の面々にも「外道」という認識は持っているようである(そもそも勘違いされやすいが必要とあればカタギを襲撃する事もある上、抗争の巻き添えで殺してしまう者がいたり、その組員を組長が容認することもある等、天羽組自体が全くカタギに危害を加えない訳では無い)。
圧倒的な力を持つ伊集院は天羽組からは畏怖の対象になっており、須永・和中をはじめとする組員からも「旦那」と呼ばれ、伊集院を敵に回すと甚大な被害を被る事を覚悟しなければならないほどに注視されている。
実際、組長でありかつはるかに年長である天羽桂司からも「さん」付けで呼ばれており、和中と伊集院が前述の村田の取り合いでやり合ってると小峠から聞かされた時には「村田は伊集院さんにお預けしてかまわん」と指示を出して2人のやり合いを阻止している。
村田の件以降、組長命令で「たとえ組の粛清対象でも伊集院の標的は譲渡する」ことが通例となっている。
天羽組の面々は外道を裁いている事には肯定的ながらも、その存在についてはよく思っておらず、多少交流があるはずの小峠からも「裏社会最悪レベルの厄災」、「正直言って関わりたくない」と評価されており、和中は彼と対峙した際、天羽の指示を受けた小峠が止めに入る直前まで一切の躊躇無く本気で伊集院を殺すつもりでいたり、須永も普段はおちゃらけた態度をとりながらも時には前述のように殺気を放ち牽制する事もある。青山琉己は初対面時こそ伊集院に対しても臆せずお世辞を並べ立てていた二度目は逆に牽制さえしている。
一方、生前の工藤清志に対しては礼節を重んずる任侠人として、彼を「工藤さん」や「工藤氏」と呼んで敬意を払っており、時には小峠などを通さず直接工藤に協力を依頼する場合があった。工藤亘清については現時点では亘清が清志の息子であることを知らない可能性がある。
他にも野田一とも旧知の仲なのか、彼にも「野田さん」と呼んでいる。ただしナレーション時には呼び捨てで呼んでいるので、工藤程敬意があるわけではないと思われる。工藤や野田に対してさん付けしているのは彼らが伊集院より年上というのもあるだろうが、それ以上に彼らが仁義を重んじる人物だからというのも理由と思われる。
天羽は、天羽組の前身の田頭組時代からの知り合いと思われ正義の元にしか動かない伊集院とは揉めないようにしておりこれは養子の永瀬光一にも受け継がれている。挙句、2024年には抗争が終わったことを記念し、「出来れば仲良くしておきたい」という理由で伊集院を恒例の花見会に招待し、その強さを知る構成員達(特に須永と小峠)を大いに震え上がらせた。
伊集院も言っていた事だが、拷問ソムリエと天羽組が完全な対立関係になる可能性も存在するだろう。
ちなみに天羽組で伊集院と複数回直接関わったのは須永・小峠・青山・和中に宇佐美純平の5人である。
一方、2023年の天羽組極道カレンダーでは天羽組とのコラボとして、拷問ソムリエメンバーと共に天羽組と宴会をしている様子が描かれており、穏やかな雰囲気で小峠と酒を酌み交わしていた。隣には伊集院を苦手にしている須永が何故か座っており、相変わらず怖いのか引き攣った表情を浮かべていたが……。
須永の対面にはニヤついた顔の野田が座っていたので、恐らく野田に無理やり伊集院の隣に座らされたのかもしれない。なお2024年の拷問ソムリエカレンダーでは伊集院が自身のバイクの後ろに須永を乗せてワインディングロードを攻めている。
京極組
最初のうちは5代目組長である日下孝次郎のもと、カタギを平然と犠牲にする外道のシノギが横行し、それに追従する外道構成員が溢れかえっており、関係者も大半が外道であった。更に外道構成員である白武利光とガソリン兄弟はいずれも酷い目にあっており、外道構成員からすれば金蔓といえる相手を二度も消されている。その為、初めのうちは完全に敵対関係と言ってもいい間柄だった。
しかし、現在では6代目で良識派の五十嵐幸光に組長が代替わりしてからは、京極組シリーズの主人公である久我虎徹や副主人公の佐古大和だけでなく現カシラの六車謙信に一条康明・仙石薫・守若冬史郎・ルーク黒羽根らが伊集院の協力者となっていることを踏まえると、現時点では敵対関係ではなさそうである。
なお、返り討ちに遭った白武やガソリン兄弟はもちろんのこと、久我も当初は彼の素性を知らず、あまりの圧力のある殺気にほぼ棒立ち同然になってしまった。
その一方で、五十嵐と一条とは繋がりがあり、一条は彼に会った際、「お久しぶりです」と言っていたことからかなり前から面識があるなど組織内で彼の認知度にムラがあるようである。また、久我と一条には今後の活躍に期待を寄せているかのような一面を覗かせている。久我は何もできなかった以降、彼に弟子入りをしたくて調べていたら元々五十嵐と一条が繋がっていたため、コンタクトを取ることができたが、弟子入りは断られている。六車は伊集院と共闘した時に弱点克服のための指南を願っておりのち弟子入りした。ちなみに六車自身が主役を務めた戒炎の麻生成凪との決着戦の回で伊集院から指南を受けていた場面が描かれた。
旧CODE-EL、株式会社モーリー
EL戦争時に拷問のターゲットでもあったCODE-EL銀田グループの山田康生に顔を知られ先制攻撃をされていたおり、CODE-EL内部にはその存在が知れ渡っていた模様と思われるが、当時のトップだった銀田栄角からは直接伊集院抹殺指令は出ていなかったと思われる。また銀田家は伊集院家抹殺には関与していない。
モーリーのメンバーでは瓜生龍臣・金鳳智・鵺弟(智也))・香鈴・さゆりと面識があり、前者三人とは標的の奪い合いで戦いを繰り広げ(金鳳と鵺は圧倒したが瓜生との勝敗は不明)、モーリーの協力者である鶴城史之舞とも手合わせをした。
視聴者の間では当時旧CODE-ELに所属していた構成員(劇中のモノローグから推測するに銀田栄角か毛利公平あたりが有力視されていた)が伊集院の家族と使用人を皆殺しにした実行犯ではないかと考えられていたが真相は不明。
愛天雄
トップである羽柴和成と如月は二度出会った。のち加入した紅林二郎は先述の六車と共に伊集院の武術の弟子である。
獅子王組
河内組時代から長らく接点が無かったが内部抗争終結後、犬亥鳳太郎・井上月麦・伊武隼人と出会った。一方、鮫洲誠司はシリーズに二回登場したがいまだに邂逅していない。
天王寺組
戸狩派が関東へ侵攻していた時、戸狩派No.2の渋谷大智と標的が被り彼と奪い合いを演じたが、渋谷が鉾を収めた事で事なきを得た。のちに戸狩玄弥・陣内賢斗とも邂逅した。
彼らの間でも伊集院の勇名は轟いており、渋谷曰く「我々がやるよりアンタに任せた方が、外道に地獄を見せる事が出来る」との事。
ナツメ金融
三門一郎太が社長を務める雲雀町を拠点とする闇金業者。現時点では面識があるのは三門のみであり2023年11月22日の動画で邂逅した。返済が一度でも遅れたら「トニ」という圧倒的な暴利で債務者を追い込む紛れもない闇金だが「真に取り立てるべき相手から取り立てる」ことをモットーにしており、外道が被害者から詐取した金や損害賠償金を「トニ」で計算することで外道に天文学的な額の借金を吹っかけ、それを回収する名目で外道の財産を毟り取った上で、足りない分は臓器を売らせる、人身売買、障害者年金の搾取といった手段で文字通り全てを奪うことで外道を成敗する、ある意味拷問ソムリエとは志を同じくしている。
一方、上記の回収手段との関係でターゲットをまともな状態で返す気が毛頭無い伊集院とはかち合う関係だが、三門が伊集院の脅威を知っていたためか「もし臓器が余ったら下さい」と軽口を叩きながらもあっさり引き下がり、露払いに回った。
エルペタス
CODE-EL解散後、新たに御前お抱えとなった殺し屋組織。モーリーを始め呉兄弟・元・三門・鶴城と敵対している。リスナーからは伊集院も御前との因縁からペタスと衝突するのではと見られており、12月9日の動画でイヌワシとかち合った。この回では去り際の歌から将来的に再度激突する可能性が考えられていたが、その後息子の仇であるエイジと事実上相討ちとなり死亡したため再会することは永遠に無くなった。
その後絶対的存在と言われているオリオンこと祇園織文とも遭遇したが、この時は一切かち合う様子はなく、むしろ祇園から馴れ馴れしく対応され、飲みに行く約束をされた。
その後、世良班のトップである世良蓮二郎とかち合って交戦と相なり、ミスト、鈴蘭ともカチあったが世良とは違い交戦には至らなかった。
手段が過激極まるため到底許されるものではないが、ベースが過激派愛国組織であるペタスにとっても日本を蝕む外道(海外マフィア、麻薬組織など)は排除対象である。決して善とは言えない部分があるものの拷問ソムリエと利害が一致している面もある。エルペタス戦争終盤にてトップの大丸靖公が御前に謀反を起こし新たにモーリーと同盟したため伊集院と本格的な協力関係を築く可能性が出てきた。
羅威刃
2代目トップの城ヶ崎賢志からは上記の通り小湊殺害のこともあり激しい敵意を燃やされターゲットにされていたが、城ヶ崎の死もありこの二人が出会うことはなかった。
現在のトップの東雲竜政やNo.2の秋元詩郎は城ヶ崎のような激しい敵愾心を持っていない模様で、羅威刃の名を汚したチンピラを協力して始末していた。しかし、2024年8月31日の動画で羅威刃の下っ端が外道に協力していた事が判明したため、怒った伊集院はクレームと情報の聞き出しに向かった。返答次第では羅威刃を殲滅するつもりだったらしく、伊集院の信頼度は現状かなり低い事が窺える。
戒炎
2024年3月に壊滅し裏神の母体の一つになった東北発祥のマフィア。伊集院一行が温泉旅行に出かけた回で伊集院やエマが関東に進出した当時の我妻京也が出会っている。その回は我妻が「東京には面白い奴がいるなあ……」と後々の対決を示唆する台詞で終わっていたが、我妻が守若に敗死し組織が壊滅するまで直接的な対立も無かった。のち我妻は瓜生と一度共闘したことがあるが伊集院とは最後まで出会わず、副将の麻生成凪以下の他構成員も同様である。
神城組
長門碧、市合麟太郎と邂逅したが、両者共に一触即発状態にはならなかった。だが和泉錦之助は邂逅した時は興味本位で交戦を申し込まれた。安芸直治と広瀬大聖もシリーズに登場したことがあるがこの二人とは邂逅していない。
裏神
中心部である香坂派閥の香坂慎太郎、鳳崎派閥の鳳崎桔平や深瀬大也と邂逅しているが、反町派閥の面々とは邂逅していない。
マッド・カルテル
伊集院と流川はダヴィッツと邂逅し、伊集院はターゲットの粛清を巡って対峙した。ダヴィッツは上記の香坂と同期であり、現時点では敵対関係である。ただしダヴィッツ自身は伊集院のことを知らなかったが、伊集院のメキシコの盟友のフェルナンドは本隊の構成員と激突したことがあるかもしれない。
凱娃
トップの真田遼亮とかち合ったことがある。
御堂グループ
トップの「御前」こと御堂鋼作とは因縁深いが互いに顔を知らず、銀田の前のELトップだった櫻田重信ら御堂直下のアサシンとは会ったこともない。モーリー&エルペタスVS御前チームの戦争に参戦する可能性が浮上しているが、2024年11月8日の動画で御前サイドが伊集院を狙うことが予告された
ナックル・アイ
御前と結託しているタイを拠点とする人身売買組織。現時点では誰ともかち合っていない。
関連人物
これまでに執行した拷問と処刑
伊集院の拷問纏め参照。
考察
別記事通り事務所の前で殺人事件が発生した際にも、彼はこの事件を隠蔽することはなく警察にきちんと通報し、事情聴取にも応じていることから、彼は決して警察を見下しているのではなく、むしろ警察との関係を大切にしていることがうかがえる。また、彼が提供した情報に基づいて警察も事件解決に動いていたり、目の前で殺傷事件が起き救急車を呼ぶ描写等が何度もあり、拷問ソムリエの存在は警察等の国家機関も薄々程度には気づいていない方がおかしな話であろう。
しかし肝心の悪党を違法に処刑している彼自身や協力者達、他国の拷問ソムリエらが何故逮捕されないのかは謎である。
典型的な例として
- 与党の大物政治家の堂馬・大鳥・蛭谷・佐郷利男が消された事案
- 息子の犯罪を隠蔽する目的で無実の人物を死刑にした現役の法務大臣が息子と共に伊集院の手で秘密裏に消された事案
- 検察に圧力をかけて息子の犯罪を隠蔽した現役の検事総長が息子と共に消された事案
- 息子が連続殺人事件を起こした時に監視カメラの映像を加工し部下に圧力をかけて佐竹博文に罪を着せようとした次期警視総監候補だった警察高官が息子と共に消された事案
など(実際に発生すれば)国の威信を掛けて捜査してもおかしくない案件ばかりにもかかわらず警察が事件を捜査したり伊集院を取り調べたりする様子はない。
それどころか伊集院はSNS上で実際に罪人を処刑する動画を一般公開したこともあるが、再生回数が僅かだったがそれでも警察は伊集院を逮捕どころか取り調べた様子すらない。ひょっとすると、これまで数多くの未解決事件を解決に導き更には司法という合法な手段で、裁きを与えられない・与えても反省すらしない悪人をその罪に相応しい拷問で断罪させる拷問ソムリエらの功績は国も認めるところであり、国は彼らの裏の所業を感付きながらもあえて黙認しているのかもしれない、あるいは警察内部や政治家や政府関係者にも協力者がいる可能性がある。もちろんその協力者に過去の依頼人がいる可能性も高い。現に、とある回では立場上どうしても冤罪を生まざるを得ず自責の念に駆られた検事や(元)刑務官といった司法関係者が、断腸の思いで真犯人の処断を伊集院に託したケースすらある。同じく復讐請負作品の『外道の歌』では主人公の身内に刑事がおり、協力こそしないが気がついて黙っている様子があったり、作中の同業組織である『朝食会』では会長が「警察、政治家、経済人もメンバーにいる」と言明している。
また、別記事のMr.ダリウスがその高貴な家柄故の社会的地位の高さから現地政府とのパイプを有効活用していることが推察されるように、彼もまた古くからの名家である伊集院家の関係者を通して日本政府と繋がっており、そのパイプを有効活用している可能性もある。そもそもある回の冒頭では無罪判決で釈放された凶悪犯に死刑にしようとされた逆恨みで妻を殺された検察官から依頼を受け釜茹で処刑する描写すらあるので伊集院達の所業は超法規的に見て見ぬ振りになっているなのかもしれない。
私刑の是非
元々劇中では、金持ちや権力者、あるいは彼らによって甘やかされて育った息子等が遊び感覚でいくら悪事を働こうが警察は厄介事に関わりたくない為、見て見ぬ振りを決め込んだり、殺人犯や詐欺師などの犯罪者の一部を不当な無罪判決によって野放しにしたり、犯人の証拠を被害者が出してももっともらしい理由をつけて相手にしなかったり、果ては極悪人の口車に乗せられて無実の弱者を有罪に仕立て上げ、自殺に追い込むなどして、結果的に悪党達の片棒さえ担いでいるケースもある。
また拷問される罪人は依頼者の案件が司法では死刑や無期懲役相当で無くても多くの犯罪を犯している、またはその可能性が極めて高いことが示唆されており、それらも含めてまともに司法で裁けばどちらにせよ死刑・無期懲役相当、あるいは間接的に2~4人は下回らない自殺者を出している場合がほとんどであり、もちろんそれらも伊集院達はちゃんと調査している。
それ以外の場合でも依頼者やその身内の二の舞になる犠牲者を出す可能性が極めて高い人物ばかりであり、結果的には犯罪を未然に防いでいるともいえる。つまり、警察や司法が裁かなければどんなに法に背いても罰を与えられない(あるいは罰を受けても反省すらせずに悪事を武勇伝のごとく語る)者達も存在するという事でもあり、それを裁く伊集院達は法に背いているという意味では悪だが、その行為によって同時に法で救えない者達を救う必要悪であるという意見もある。
しかし、だからといって彼の行為が全肯定される訳では無い。
結局は伊集院が行っているのは拷問対象である「外道」達が行っている事と何ら変わりのない、相手に極限の苦しみを与える残虐行為であり、いくら相手が劣悪な犯罪者でもそれが許されていいのかは議論の余地がある。
また彼は前述の通り猟奇的な面を持ち合わせており、拷問の最中には相手が地獄の苦しみに叫ぶ様子を見ながら終始笑みを浮かべ、一切の躊躇なく断罪の刃を振るう。
初期には視聴者に拷問についての持論を楽しげな様子で語りかけてきた事もあった。その狂気は普段から拷問のアシスタントを行い、彼の事を尊敬している流川でさえもドン引き気味になる事もあり、視聴者からも「偽善者のように見えてしまう」「やりすぎだろ」「伊集院も結局は外道と同じ穴の狢なのではないか」という声が上がることもある(伊集院自身もそれは認めており、自身の行いについて被害者の心や無念を救う為と言いつつも、「断じて正当性のあることでは無い」「自分は地獄に落ちるだろう」「自分も連続殺人鬼」とも語っている)。
このことは作中のキャラからも指摘されており、殺し屋の「切り裂き藪沢」こと薮沢鋭士からは「自分の基準で人をブチ殺すイカレ野郎」、羅威刃幹部で人斬りの「隻腕の小湊」こと小湊圭一からは「僕を下衆と呼んでいるがあんたも同じだ」「まともな精神ならこんなことはできはしない」と嘲笑されたが、それを受け入れて「狂気は私のプライドだ」としている。似たような行為をしているバグアカデミアに登場する拷問蛸からは「いけすかねぇ」「正義の拷問などあるはずがねぇ」「正義漢ぶって拷問を正当化している野郎」と言われ、特に後者からはターゲットの基準(=自殺志願者、人を自殺に追い込む者)を満たしていないにもかかわらず「いつか拷問してやるか」と殺意を持たれている。
またヒューマンバグ大学公式からも「業を背負っている」という評価をされているためか、アニメ版の狂言回しというべき教授からは「歪んだ正義感を持つシリアルキラーに過ぎない」と断じられている。
とは言え、彼が処刑しなければ悪人がその後も悪事を続けて更に被害者が増えていた(外道確保に向いたら現行犯だったケースもしばしば)ことは想像に難くない上、彼が外道達を裁くことによって心を救われた者や無念を晴らすことができた者が多く居ることは紛れもない事実であるし、伊集院自身も先述の通り警察や司法で解決できそうな事件は警察に任せている上に「たとえ外道だったとしても依頼がない者を屠ることは無い」というスタンスをとっており、敵対者に対しては問答無用で凄惨な殺戮を行う天羽組・京極組・獅子王組・天王寺組・神城組ら武闘派極道、旧CODE-EL勢やエルペタスらアサシンギルドの面々とは違いたとえ戦闘になったとしても相手の極道や半グレを殺すことは無く、多少痛めつけて逃がしたり放置したりする事が殆どである(もっと言うと和中のように四肢の切断等の再起不能レベルの負傷を負わせることもほぼない等、「敵対者や悪は問答無用で殺す」という訳では無い)。
この事から伊集院は根っから慈悲や容赦のない人物ではなく、外道への怒りと被害者や依頼者の魂の為に「鬼」や「悪魔」になりきっている事が見て取れるだろう。
よく知らない視聴者には「サイコパス(人の心に無関心)」と言われる事もあるが、実際には「共感性過敏症」と言われるべきである(事実、伊集院自身が「自分は外道をこの世から消す為に怪物になった」と語っている)。
余談
拷問の内容には一部過去に投稿した拷問が採用されており初期の頃に3つ(車輪刑、タイヤネックレス、鳩拷問)紹介して「伊集院が執行するかも…?」と示唆されていた。
前述した通り後に車輪刑、タイヤネックレスが執行で採用されているが某K国の強化収容所で扱われていた鳩拷問は未だ未採用となっている。
彼が行っていることはいわばイスラーム刑罰の同害報復刑とそれに近いものであり、それに合った拷問を「選択している」ことが「ソムリエ」の由来だと思われる。
Pixivでファンによる紅林二郎との対峙IFが描かれていたが、公式でも2022年元日付の動画でIFで佐竹博文と対峙していた短編が投稿された。
佐竹を一目見ただけで「全く屠れる気がしない」と自信喪失しており、夥しい数の外道を葬ってきた伊集院ですら本気でビビったほどである。なお佐竹の方も伊集院の放つ殺気を受けて、人生で経験した事の無い強烈な死を実感するなど、今までの瀕死体験など比べ物にならない程の死の恐怖に怯えていた。
彼に憎悪を託す依頼人は、子どもの幼少期に配偶者を亡くし、遺された子どもをひとり親として成人まで育て上げた時期に子どもも外道に命を奪われた父親や母親であることが非常に多い。
過去などを除けば実は現状肉弾戦において負けたことがない。
小峠・久我・紅林・瓜生・戸狩に阿蒜寛太といった他シリーズの主人公たちはいずれも敗北を経験している(瓜生に関しては勝負における敗北ではなく任務としての失敗)が、伊集院(及び三門)は敗北や劣勢どころかまともにダメージを喰らった描写すら殆どない。
そして当の紅林を相手にした稽古では彼を全く寄せ付けなかった(但し、パワーでは紅林の方が遥かに上と伊集院は認めている)。これらのことから視聴者からは瓜生・鶴城史之舞・鵺兄(俊也)と共に「バグ大四天王」と言われたりするが、この中でも一段上の最強格とされる瓜生と共にバグ大二大巨頭と評されることもある。
- LINEスタンプ
2021年12月29日に、彼のラインスタンプが発売された。
ヒューマンバグ大学としては佐竹博文に続く二人目である。
関連タグ
ヒューマンバグ大学 拷問ソムリエ_伊集院茂夫 拷問 ソムリエ ダークヒーロー サディスト 鬼畜ヒーロー ※主人公です
伊集院茂夫の拷問日記:以前のシリーズ名、こちらのタグを付けての投稿も見られる。
赤城啓作:姉妹チャンネル『バベル裁判所』に登場するキャラクター。司法が裁けなかった極悪人に非合法な手段で裁きを下す点で伊集院と共通している。
瓜生龍臣:元CODE-EL最強の殺し屋で、同チャンネル内の最強暗殺者。過去に伊集院とターゲットを巡って激闘を演じているが、その戦いの決着は明らかにされておらず、伊集院は「もう二度とやりたくない」という感想を漏らしている。