概要
漫画系Youtubeチャンネル『ヒューマンバグ大学』で展開される漫画シリーズの一つ「天王寺組です」の主人公・戸狩玄弥らが所属する極道組織。
大阪・鳳来町を本拠地とする関西の巨大組織。
元々は同チャンネルにて同じく展開される極道シリーズ「華の天羽組」にて主人公・小峠華太が与する天羽組のシマである東京・空龍街を侵攻し、羽王戦争を繰り広げた敵対勢力として登場。当初、彼らの狙いは日本最大の繁華街である空龍街の掌握と目されていたが、実際はそれにより得られる大きなアガリを足がかりに関東ひいては全国の極道全てを制し、天王寺組を中心とした極道社会の統一という大それた計画を進めていた。
しかし、後に戦争の首謀者でもある若頭の大嶽徳史の過去に触れられる形で、その真の狙いは彼自身や過去の関西極道が長年被ってきた関東極道の暴挙への報復であることが明かされ、右腕でもあった高見沢斗真の喪失、二大武闘派の一角「城戸派」の崩壊と、動員された兵の過半数を失いながらも計画を続行。東京極道たちに二度と関西を攻撃出来なくなる程の「恐怖」を植え付けるとして、天羽組や彼らと連盟する周辺組織、そして自身らの派閥にもさらなる被害を生み、正しく「血で血を洗う」と呼ぶべき熾烈な激戦を展開した。
最終的に、天羽組組長天羽桂司が大嶽ら関西極道の被った悲劇を汲み取り、全ての抵抗の術を失い追い詰められた大嶽を「許す」決断を下すことで、東西の怨恨の連鎖を今こそ断ち切ろうと説得。大嶽も、その意志が本物であることを証明するために天羽が本来敵である自身の部下たちに救命措置を行ったことや、今の自身の怒りを過去の大嶽自身の心痛と重ね涙する姿に思うものがあり、両軍総大将合意による痛み分けの終戦を迎える。その後、大嶽は両軍の甚大な被害の責任、また「怨恨を継承し続ける東西極道の和解」を連盟する組織に訴えるため自ら命を散らし、これまで推し進めてきた全国統一計画も完全破棄した。
だが、西日本を中心に連盟組織の窓口を務めていた大嶽を失ったことで、これまで表面上の友好関係を保っていた京都の五条組が攻勢に出始め、新たな抗争の影が迫りつつある。
組織の特徴
基本体制
本編30年前時点で少なくとも100人以上の構成員を抱えており、現在公開されている構成員の数をとっても、天羽組・京極組・獅子王組といった東京の主要極道組織を圧倒的に上回る。加えて武闘派の練度も行き届いており、末端をとっても銃の精度が非常に高い。
特徴的なのが、これまでの三組織は構成員一人ひとりの組内での立場は凡そ年功序列となっている(ただし京極組の大園銀次と五十嵐幸光、獅子王組の柳楽和光と龍本雅幸のように地位が逆転した例もあるが、いずれも両人同士で納得した上で成り立っている。逆に、天羽組では過去に喜多川・南田という同期2名が本部長の座を取り合う形でコロシ合いにまで発展した挙句、南田は謀反を起こし独立した)が、天王寺組は個々の能力を注視した適材適所を重んじ、戦闘要員と事務要員を明確に振り分け、また成果に合わせてドンドン昇進させるスタイルをとっている。これは現在の組長三國貞治になってから始まった体制かは不明。寧ろ30年から更に以前より当時若手の大嶽・三國がカチコミにおいてそれぞれ重要ポジションを任されている描写があったり、後述の事件が当時の武闘派組員全員が出払っているタイミングを狙って決行されているので、少なくともこの頃からそうした風潮があったのは確かである。
また、関西極道はこれまで50年に一度の間隔で関東極道の侵攻被害を受けており、彼らに対して懐疑的である一方、天王寺組は後述の裏切り事件より前は東京との過去の因縁を払拭し友好を結ぼうと努め、この頃連携していた東京の組織とも「利益を折半する」ことを条件に盟約を結んでいた。当代の三國・大嶽も(裏切り事件による被害の当事者ながら)この手法は道理が通るとしてか、京都の五条組や兵庫・広島の組織には組の顔役である自身らが赴いて「シマの一部を譲渡し合ってのシノギの相乗効果」を説明して連盟を呼びかけて回っていた模様。
こうした特性から、(後述の関東への怨嗟を長年抱え続けてはいるものの)これまでの界隈の常識や仕来りに縛られない革命思想の強い組織といえる。それ故、古くからの伝統を重んじる五条組としては、この天王寺組の組織理念は水に合わず、大嶽からの連盟提案も頑なに拒み続けていた。
東京への怨恨
上述通り、彼ら含む関西の極道たちは予てより関東極道による侵攻を幾度となく受けてきた背景から関東極道を強く憎んでいるが、とくに天王寺組は、直近で30年前に経験した東京の連盟極道による裏切り事件もあり、これまで三國が当代に就くまでの間、当事者である先代たちによりその暴挙の詳細が脈々と継承されており、関東に対する憎悪の念が周囲に輪をかけて強かった。加えて若頭の大嶽は、この事件によって肉親である祖父を失っており、更に凄まじい怨嗟を東京に向けていた。
また、この事件によって天王寺組は、当時の組長を含んだ100人を超える死者を出すという甚大な被害を受けており、事件後に急遽当代を引き継ぐことになった新組長の負担は物理面・精神面でも凄まじかったことが推察され(組員の大多数を失ったことによる体制崩壊、周囲に反して東京と友好関係を築こうとした上で組長を討たれる大失態を招いたことによる信頼の失墜、また家族同然の組員を失ったことによる精神的ショック…等々)、そうした状況から組織を立て直す上で「関東侵略」ひいては「天王寺組による極道の全国統一」という大々的な目標を掲げることに繋がったとおもわれる。
このあたり、当時の先代たちが実現に向けた計画まで想定していたかは不明(失意の組員を再起させる為の方便であった可能性も?)だが、祖父を奪われたことへの憎悪を抱き、また計略の才覚があった大嶽はこれを具体的な絵に起こし、以後本編時代の決行に至るまでの約30年間をその地固めに費やしてきた。実際、先の襲撃事件の教訓から常に組長を護衛する「直属部隊」が編成されており、また府外(西日本)の各組織との連盟提案についても、五条組のように明確な連携体制が築けずとも「関東侵攻作戦中に背後を狙わせない」ことを第一目的としていた節がある。
大嶽が着々と計画を推し進める一方で組長の三國は、事件から30年もの年月が過ぎ、自身と大嶽以外の当事者が界隈から退場した今、この怨恨を継承し続けることに果たして意味があるのかという疑念を抱いていた。ただ、当時大きな心の傷を負うことになった大嶽や、これまで4代に渡り継承されてきた組織の悲願でもあること、周囲の大阪極道派閥からも期待と後押しをされている中、計画を止めさせる上で説得に充分な言葉が見つからず、最終的に問題が起これば自らも責任をとる意志で計画の主導を大嶽に一任することを選んだ。
羽王戦争での動向
組織体制が成熟する頃合いをみて、いよいよ決行された関東侵攻作戦では、その標的に天羽組が選ばれることになった。これは日本最大の繁華街である空龍街の利権を得られれば以後大きな資金源を確保できることもそうだが、組長の天羽が隣接する町々に留まらず全国各所に多くの連盟組織を持つことも大きな理由とおもわれる。そのため最初に相手幹部の野田一をお抱えの殺し屋に襲撃させ、天王寺組に疑いをかけてきた事を敢えて大事にすることで、この抗争が「天羽側からの言いがかり」が切っ掛けだと界隈に触れ回るイメージダウン戦略を行使した。
(天羽の連盟組織は基本、ときに天羽組に助勢を求めるほど戦闘では力不足な組織が多く、あとは「仁義外れの味方は仁義外れ」等の理屈を立てられれば侵攻するにも降伏させるにも優位となる。)
また、東京進出を目論むにあたっては天羽組だけではなく京極組や獅子王組を潰すことも視野に入れており、京極組に対しては(過去問題を起こして破門となっていた)元構成員の泉屋をたらし込み、手榴弾を渡して黒焉街で暴れさせてもいた。
天羽組への攻撃開始と同時に、天王寺組は九重組、生瀬組といった東海地方の侵略にも動いていた。全国制覇を目論む上で東海を落とすことは当然であるものの、当初、視聴者としてはそちらに兵力を割く理由には些か疑問が残るところがあった。ただ、後に登場する神奈川の神城組は大嶽も東京進出時に警戒するほどの脅威であり、また東北には極道にも勝る巨大半グレ戒炎も存在し、東京制圧後の消耗したタイミングにいずれかから叩かれることへの懸念から(ただし神城は「触らぬ神に祟りなし」と謳われるほどシマに入らない限りは無害ともされる)、防衛線となり得る東海の確保は急務であったと予想される。現地東京だけでなく地元大阪や静岡の極道、小規模半グレを掌握し兵の確保にも動いていたのも、天羽組以降も予想される大勢力との対立を想定していたためかもしれない。
しかし、天羽組による抵抗と反撃により計画が想定以上に手こずり、その過程で右腕の高見沢や片翼である城戸派を失うことなり、全国制覇はほぼ不可能に。ただ、不退転の決意と共に東京への復讐に半生を費やしてきた大嶽は諦めきれず、城戸派トップ城戸丈一郎の遺体返還時に伝えられた天羽組からの終戦提案を蹴り、以後も天羽組への攻撃を継続。臨機応変な陣頭指揮がとれる2名を失ったことで自らが東京入りすることを決め、天羽組や周辺派閥にさらなる甚大な被害を呼んだ。
戦争の仕掛け方
彼らは敵対組織に戦争を仕掛ける際、巧妙な手段を用いて自分たちに大義のある戦争であるかのように見せかけるという特徴がある。
その手法とは、まず敵対組織の幹部を関連のヒットマン組織に依頼後に闇討ちし、その上で幹部暗殺未遂に関する事情聴取という名目で敵対組織を自分たちの支部におびき寄せる。おびき寄せた敵対組織を徹底的に暴言の数々で挑発し、それに対し敵対組織の構成員が当然激怒したのを見計らって、「自分たちの支部に敵対組織の構成員が言いがかりを付けてカチコミをしてきた」という体にして戦争の大義名分を作るというものである(最早当たり屋も同然である)。以下この喧嘩の仕掛け方を逆ギレ作戦と表記する。
更に正当防衛が成立すると踏んでいるタイミングも完全に組員の主観的な判断であり、天羽組との戦争の引き金は舐めた態度を取り続けて天羽がキレた時点で正当防衛成立として全員がチャカを向けるというもの(当然ながら交渉開始前から銃を持っていて殺意のあった彼らに正当防衛は成立せず、どちらかと言うと発砲されて抜刀した和中の方が自己防衛が成立する)。また、同じ関西を拠点とする栗林組との抗争では、傘下入りを拒否した彼らのシマで嫌がらせ(栗林組の注意の内容から、シマ内のキャバ嬢へのお触りであろうか)をして、栗林組の組員に手を出させた時点で大義を掲げている。
加えて弱小の極道組織の若頭や舎弟を口車に乗せて買収し、天王寺組が敵対している組織だけでなく買収した組員が所属している組織にまで攻撃を仕掛けさせて同士討ちを狙うのみならず、弱い半グレ組織などをいくつも囲い込んで兵隊として使い、更に幹部らは攻撃が飛んでこない大阪で高みの見物を決め込むという徹底的なまでに合理的な戦法を取ってくるため非常にタチの悪いことこの上ない話である。
人間性
関西の極道だけに口調はこてこての関西弁でしゃべる者が大半である。初期に登場した構成員(城戸派の途中まで)は人間性が腐り切っており過剰な暴言を吐く輩が殆どを占め、過剰な暴言に当然キレた獲物に逆ギレするという恥知らずな行為に一切の躊躇がない。ただし、この輩の中にカウントされない城戸は死亡する直前に「あんたら(天羽組)に(個人に対する)恨みはなかった」と発言していた。
一方で過剰な侮辱や嫌がらせを臆面もなくやってしまうだけに、今田派に関しては勝ちや交渉成立を確信すると、相手が証拠握りのための道具を仕込んでいる事さえ想定しないまま組織の内情や事件のあらましをベラベラ話してしまった。
ただしカタギに対しては守代を払う店の人間はしっかり護り、危害を加える半グレは粛清する、懇意にしていた店の店長が殺されたとなれば執拗に仇を追う、羽王戦争終了後の天王寺組シリーズではカタギからの外道粛清依頼を受ける、自分達のシマである鳳来町でのトラブル解決など、対応は天羽組や京極組同様基本誠実。
また極道らしく組織への誇りと忠誠心、仲間意識が苛烈なほど強固である。組員たちは半グレや弱小極道組織を使い捨てにする事を何とも思わぬが、末端の組員ですら命惜しさに仲間を裏切るような者はいない。
余談であるが、彼らはギャグが多く、中でも吉本新喜劇の往年の名優である島木譲二のギャグを言う時が多い。新喜劇を観ているのだろうか。
戦闘力
ヒューマンバグ大学に登場する強力な武闘派組織である天羽組・京極組・獅子王組・神城組・羅威刃・戒炎・裏神と比較しても決してヒケを取らない。
武闘派集団では末端構成員でさえもその戦闘力は天羽組の主力に簡単に負けないレベルであり、地方の雑多な組織の構成員程度では歯が立たない。さらに幹部や中心戦力ともなれば天羽組の最強格でさえ戦闘には大きなリスクが伴った。
関西を牛耳り東海地方にも侵攻しているだけあって、規模も天羽組や京極組や獅子王組と比べて桁違いに大きい。さらに超強力な武闘派集団が組織の中には2つも存在し、組長直下の部隊も控えている。武闘派でなくとも他の組との武力抗争で十分苦戦させられるレベルであり、そちらもかなりの脅威と言える。
その組織の規模故に関連組織の数もかなりの数になると思われ、暗殺専門のヒットマン組織まで確認されている。
組織構造
天王寺組には非常にレベルの高い戦闘カリキュラムが存在しており、これにより強力な武闘派組員を続々と輩出している。この戦闘カリキュラムは、後述する城戸の戦法から某アサシンギルドのやり方と似通っている点が見られる。
組員たちは徹底した成果主義の下で動いておりたとえ鉄砲玉(悪く言えば捨て駒)としてカチコミなどの苛烈な任務を命じられても、作戦を成功させれば実力と功績を認められて昇進できる仕組みになっている。こうした明確な成果主義の体制こそが、組員たちの戦意を飛躍的に高める原動力になっていると考えられ、後述の城戸や浅倉をはじめ若くして幹部に取り立てられた者も少なくない様子である(たとえ作戦に失敗して命を落としても、それを大義名分にして本部から更に強力な戦闘部隊が送り込まれ、作戦は続行される)。
また、大規模組織ゆえに組内にはいくつかの派閥が存在しているのだが、その影響で組長以外の人間が実権を握れてしまうという弊害もある。(実態はそうではなかったが)当時は組長よりも若頭の影響力の方が大きいと見なされたほどである。
歴史
三國や大嶽が駆け出しの若手だった時代、4代前に同盟を結んでいたはずの関東の外道極道組織(どこの組織かは不明)2つが関西の利権を狙って大規模な侵攻を仕掛け、完全な奇襲攻撃を受けて夥しい死者が出るという惨劇が起きた。この時は撃退に成功したものの、人格者として知られていた当時の組長と100名を超える組員が犠牲となる大惨事となってしまった。
この一件は天王寺組の関東への敵意を激しいものとしたが、この負の歴史を掲げ「攻められる前にこっちから攻める」「理不尽に殺された先代達への弔い」という思想を軸として今度は自分達が他組織に攻め入るようになり、被害者から加害者に様変わりした。
さらに戸狩派が綾波町を根城とする北大路組を支配しようとした際、武闘派トップの関谷と緑川がなんと「逆じゃボケ!地方都市の人間が舐めんな!お前らが東京の下やろうが!」「天王寺組なんぞ丸ごと東京の下につきべきなんじゃ!」と答えており、関東の極道組織にも大嶽の発言通りに関西の極道組織を下に見る者は少なからず存在することが判明した。
そして関東極道による襲撃は天王寺組だけでなく、他の関西極道も同様に被害を受けているため関東制覇は関西極道全体の悲願であると説明されている。他にも大嶽曰く「関東極道は50年に一回関西を攻める。この歴史は避けられぬ宿命であり、だからこそ天王寺組が東京を制覇して侵略の歴史を終わらせる」と侵略する側の抱く信念を打ち明かした。ただし現在の関東極道は関係なく、彼らは謂れのない侵略を受けていると理解を示しつつも上記の信念のためには仕方ないと割り切っている。
担当声優
構成員の声は畑耕平氏と猫絵十兵衛氏が担当する場合が多い。また、構成員の幼少期時代や血縁関係の女性キャラは猫島さゆり氏が大半を担当している。
理由としては畑氏は姫路市出身、猫絵氏は京都出身、猫島氏は関西出身であり、関西弁を自然に出しやすくするための采配だからと思われる。
構成員
羽王戦争終結後も本編に登場している構成員については、物語上の立ち位置が変化したことを考慮し便宜上☆をつける。
上層部
- 四代前の組長(名前不明) ×
三國や大嶽が入門した当時の組長。
同盟を組んでいたはずだった2つの関東極道組織に襲撃されて命を落とした。この組織については素性どころか現在で存在しているのかすらも明らかになっていない。
- 先代組長(名前不明)
CV:KI
戸狩に敵対組織からの攻撃を庇われており、その時に戸狩は自身の体に銃弾を12発も喰らうという重傷を負っている。
- 三國貞治 ☆
CV:畑耕平
現在の天王寺組組長。かなり気さくな性格で、大規模極道組織のトップというだけあって社交性も高いように思われる。また、一目見ただけでも明らかに一般人と異なることがわかる青白いオーラを放っている。
若頭の大嶽による関東侵攻の計画には長らく口を出さず、名前すら判明せず自ら姿を見せることもなかったが、2022年11月16日の動画にて、幹部の高見沢が天羽組に暗殺されたとの情報を受けて初めて姿を現し(とはいえ影のかかった後ろ姿のみであったため顔までは判明していないが)、好きで関東侵攻を始めた大嶽を咎めていた。また大嶽に戸狩派と共に関東に進出することを許可した。
城戸派や戸狩派とは別に組長直属の部隊というのも存在しており、後述した陣内など強力な戦力が所属している模様。その少し後に三國組長直属の武闘派が出るとツイートされている点から、天王寺組の組長は三國という人ではないかと推測されており、後にその通りとなった。
大嶽とは彼が入門してきた当時から最後までずっと面倒を見てきた兄貴と舎弟の間柄であった。関東侵攻についても大嶽に事実上一任していたが、その上で、一連の所業を任せた責任は自らが負うというスタンスを明かしていた。
なお、容姿から察するに、恐らく戸狩伝説に登場した若頭と同一人物だと思われ、おそらく大嶽の前任者の若頭ということになる。
「大嶽ぇ……お前が好きでやった関東侵攻エラい被害出てるやん。どないすんの?」
- 大嶽徳史(おおたけ のりふみ)×
CV:畑耕平
羽王戦争当時の天王寺組の若頭。首筋から口元にかけて深緑色のムカデの刺青を入れている、見るからに極悪人面をした初老の男(ムカデは絶対に退かないという意味がある)。天王寺組の逆ギレ作戦の首謀者で、組内でも特に勢いのある人物として知られ、三國さえも大嶽の暴挙を黙認していた模様。
情報屋の伍代千隼曰く、一言で表すなら「狡猾で獰猛」な男で、蛇のように得物を追い詰めて締め上げるような作戦を好んでいる模様。組員達のことは使い捨ての道具としか思っていない様子で、作戦の中で味方の組員が何人死のうと、悲しむどころかこれを平気で利用できる冷酷さと悪辣さを兼ね備えており、村雨町の支部が天羽組によって壊滅した時には、組員達の死を逆に報復のチャンスと喜ぶ姿も見せていた(但し、完全に外道に堕ちてるわけではなく、敵味方に生じる犠牲を『仕方ない』と割り切り、尚且つ『本当の鬼にならなければやってられない』と、彼自身が何処か達観している風にも見える).
その一方で、若手の組員でも能力が優れている者は積極的に取り立てる度量の広さも持ち合わせており、これが組員たちの戦意を飛躍的に高める原動力になっているとも言えそうである。
裏社会の情報屋によると、天王寺組で最も力のある人物は彼であると言われており、現組長にしてかつての兄貴分だった三國からも現場や統率を一任さていた。
「天王寺組は若手にチャンスを与える優良極道や」
「アイツらはな…うちが攻めへんかったら結局いつかは攻めてくるんや。うちが関東侵攻して攻め落とした方がなんぼも平和な世の中になるんや」
幹部・幹部候補
- 高見沢斗真(たかみさわ とうま) ×
CV:くまかつみ
天王寺組の参謀。
大嶽の側近を務めている金髪の男で、茶色っぽいレンズのサングラスを着用している。服装や佇まいから頭脳派のような印象を受ける人物であり、実際にも大嶽の頭脳として数多くの計画を成功に導いてきたと言われているが、拳銃以外の戦闘力はあまり高くない頭脳派タイプ。
羽王戦争初回にあたる動画では「野田襲撃犯を天王寺組だと決め付けた天羽組によって、村雨町の支部を壊滅させられた」という報告を大嶽にしていた。先に手を出したのは村雨町の支部であるという事実を承知の上で、あえて天羽組が悪であると誤認されるような報告をしたと思われる(大嶽も無論それを承知の上で、狡猾な笑みを浮かべながら前述のような返答をしていた)。
静岡にて生瀬組を鉄砲玉にする作戦のために生瀬組長と会合をしていたところ、小峠華太と飯豊朔太郎達による襲撃にあう。最期は銃弾で蜂の巣にされて命を落とした。
- 陣内賢斗(じんない けんと) ☆
これまでも組長直属の武闘派として登場していたが、2024年1月17日の動画にて天王寺組そのものの幹部も兼任している事が判明。詳しくは後述の組長直属部隊を参照。
「俺は天王寺組の幹部 陣内賢斗や」
- 馬渕春斗(まぶち はると) ☆
天羽組サイドからは「敵の幹部」と説明されている。
詳細は戸狩派項目を参照。なお彼は実は組長直属部隊の一員ではないのかという説を提唱・支持する者も少しだが存在する。
- 鳶口(とびぐち) ×
CV:猫絵十兵衛
6年目の構成員であり、平気で他者を殺めたり傷つける事を厭わない残虐さと高い戦闘力から組内でも一目置かれているが、周辺組織からは外道と認定されている。
制圧しようとしている静岡の極道組織である生瀬組の幹部の行動パターンを徹底的に調べ尽くし不意打ちで始末して見せる用意周到さと狡猾さも持ち合わせる。これらの要素から次期幹部候補とも呼ばれていた。
上司の高見沢が静岡に出向く事を掴んだ小峠らを始末するため、前もって生瀬組の構成員の一人である小谷に目を付けて唆す。小峠らが生瀬組の本田と作戦会議をしている中で奇襲をかけて優位に立つも、命と引き換えの特攻を仕掛けた本田によって動きを封じられ、最期は小峠によって始末された。
「反乱軍の皆さーん! 邪魔すんでぇ! 全部筒抜けなんじゃアホが!」
派閥不明
- 波多野(はたの) CV:畑耕平
構成員の一人。
元京極組の構成員であり問題児だった泉屋と刑務所内で接触し、天王寺組のポジションをチラつかせて関東侵攻の足掛かりのために尖兵として働かせる事に成功する。傘下に収めた半グレ集団の人員と資金を援助する事で泉屋を暴走させるものの、京極組の久我虎徹と一条康明によって目論見は頓挫する。しかし、元々泉屋を見切るつもりだったため、彼の援助の声も冷淡に断り切り捨てた。
- 末端構成員A・B・C
大阪に拠点を置く傘下の半グレ組織からのミカジメ料回収を担当している末端構成員たち。末端とはいえどそこそこ鍛えられており、弱小半グレ組織であれば3人がかりで殲滅できるだけの実力はあると思われる。
ただ、半グレ組織「煮苦酔(にくすい)」による反乱に限っては、天羽組最強格の武闘派が潜入していたこともあり、3人中2人が角材によって気絶させられ、戦意を失った残り1人は尋問により今月のスケジュールをすべて吐かせられた。
戦闘部隊
天王寺組における生粋の武闘派集団。
戸狩派と城戸派、そして組長直属部隊を筆頭に複数が存在しており、トップは勿論末端の構成員まで鍛え上げられていると言われる。実際、幹部や中心戦力でない者も、ほぼ不意打ちで強力な武器を持ち込んだとはいえ、天羽組の構成員数名を瞬殺したばかりか、狂人兄貴が相手でもかなりの手傷を負わせている。
東海や関東の制圧は城戸派がメインに行っていたが、2023年1月中旬で天羽組の総攻撃により壊滅した。後に戸狩派がメインを担い、東京に降り立った。
組長直属部隊
組内でもトップクラスの猛者のみが所属できるエリート部隊であり、詳細は不明ながらも組織トップの直下部隊ということから城戸派、戸狩派以上の大戦力と考えられる。現在は独自派閥を率いている戸狩も以前はこの部隊に所属していた模様。
なお公式ツイート通りこの部隊は羽王戦争に参戦しなかった。
- 陣内賢斗(じんない けんと) ☆
CV:ヤシロこーいち
三國直属の超武闘派。武闘派構成員筆頭格。短めの金髪をオールバックにし、ツーブロックを混ぜたような髪型に精悍な顔立ちが特徴的な青年…と思われていたが実は戸狩の兄貴分である事がアフターストーリーで判明した。
情報収集を目的として政治パーティーに探りこんだ香月紫苑の目的を看破し、厳しく指摘した。
知力とパワーが武器であり、効率の良い鍛え方をし続けたから凄まじい強さを身に付けたとの事。大嶽死後は大嶽の仕事を代行している場面がある。
「世の中にはなぁ安易に近寄ったらアカン人間がおる。よう覚えとけぇ」
- 椎名和海(しいなかずみ) ☆
CV:くまかつみ
三國直属の超武闘派。色黒の肌と臙脂色のスーツに気怠い印象を与えさせる青年…と思われていたが実は戸狩の同期または弟分であることがのちに判明。はんなり言葉で話しながら、狂人と恐れられている。三國や陣内の発言に賛同する際は口癖のように「同意します」と返答しており、よほどのことがなければ目上の人の意見に従う性格である。一方で、敵対組織などの意見に「同意しない」と発言する時に恐ろしさを発揮するという噂も。
屋形船に乗り込んできた小林に対しては、三國に危害を加えられるリスクも相まってブチギレていたものの、逃げられた後は小林の手腕に感心していた。
「このアホが暴れる前に殺さしてもらいます」
直属部隊の構成員は陣内・椎名以外にもあと1~2名ほどいる模様(参照)。
大嶽派 (壊滅)
若頭の大嶽徳史と関係が深い組員によって構成されている派閥。広い意味では戸狩派や今田派など関東侵攻計画に関係が深い派閥も含まれるが、本項では大嶽の親族または大嶽直属の戦闘員と思われる人物に限定して紹介する。
- 大嶽の祖父 ×
先述の大嶽徳史の祖父。
役職は不明だが、描写的に他組織との調整等を担当する後方支援部隊の一員だと思われる。
任侠を重んじるタイプの極道で、孫と同じく頭の良い人物。孫の徳史からはかなり尊敬されており、彼が極道を志すきっかけとなった人物でもある。
しかし、関東極道による侵攻を受けて4代前の組長とともに殉職してしまい、徳史はこの一件を経て関東極道を異常なまでに恨むようになった。
- 杉山陽太&藤田和雄(すぎやまようた&ふじたかずお) ?
関東侵攻計画の増援として大嶽のもとに派遣されることとなった2名の戦闘員。
小林の指示で動いていた茂木の尾行に気づけず、東京での活動拠点を間接的に天羽組に教えてしまうという致命的なミスを犯してしまった。
- 無数の末端 ×(多数)
大嶽の指示で動く兵隊達。主に本部防衛を任されている。
戸狩派
天王寺組が誇る2大武闘派派閥の片割れ。
戸狩玄弥がトップを務めており、他人を差別的に見下す個人・組織を徹底的に潰していくスタンスが特徴的である。カタギや友好組織への対応は他の派閥に比べ優しめだが、総合的な戦闘能力においてはトップクラスとなる。
戦争終結後も生き残っているメンバーが多く、登場機会も多い。
詳細は戸狩派を参照。本稿では戦争を乗り切った主要メンバーのみ簡単に解説する。
- 戸狩玄弥(とがり げんや) ☆
CV:KI
戸狩派のトップ。異名は「鋼鉄の戸狩」「鋼鉄の殺戮者」。
幼少から殺し屋組織エルペタスで殺しを学んだ経験を持つ。また幼少の経験から不当な差別を相当に嫌っている。
かつて当時の組長を庇い12発の弾丸を背中に喰らいながらも、組長を守り抜き敵組織を壊滅させたという恐るべき不死身伝説の持ち主である。
城戸派解体以後、天羽組にとって過去最大の敵として立ち振る舞った結果として、阿久津殺害を含めて羽王戦争中で6回もの戦闘に勝利してみせるも、最後は和中との壮絶な死闘の末に遂に敗れ、倒れ伏した。しかし戦闘終了後、その場に現れた天羽組長の判断により、和中と一緒に闇医者へと運ばれて生存した。幸い後遺症等はなく、羽王戦争終結後は武闘派として復帰した。
- 渋谷大智(しぶや だいち) ☆
CV:畑耕平
戸狩派のNo.2。
大阪を心から愛する発言や振る舞いが目立つ生粋の関西人であり、特にタコ焼きやお好み焼きなどの「粉もん文化」を誇りに思っているらしく、大阪に関連する事を馬鹿にされるとすぐ怒り出す。
パワーやスピード、タフネスは相当に高いレベルであり、さらには打撃が当たる瞬間に首を捻って衝撃を流したりと、防御に関するテクニックもかなりのものである。また、彼が最も得意とするナイフの腕は超一流で、あの小林とも互角に渡り合ったほど。
天羽組の構成員がアジトに乗り込んできたときには、戸狩に変わって指揮命令系統の役割を担っていたものの、途中で体力が切れて倒れ伏してしまう。直後、大嶽の指示で闇医者に担ぎ込まれたことにより一命を取り留め、羽王戦争終結後は武闘派として復帰した。
- 馬渕春斗(まぶち はると) ☆
CV:猫絵十兵衛
天王寺組の構成員で、日本刀を獲物とする。異名は「能面の暗殺者」。
自由に動きたい性格ゆえに派閥上層部ではないものの、大嶽と戸狩からは大幅な信頼を寄せられている。
幼少の経験から聴覚が異常なまでに発達しており、音だけで敵の位置を完璧に把握できる。また気配を消すのにも長けており、闇夜の戦いでは和中も旋律するほどの強さを発揮する。
羽王戦争では、大阪の鈴原組と喧嘩を終えた後に東京へ降り立ち、戸狩派本隊と合流する。
最終盤では小林のち永瀬と対峙、永瀬から徹底的に自分の強みを潰される戦術を取られたため不利な状況が続き、最終的には永瀬が放った貫手を喉に喰らったことで倒れ伏した。その後、遅れて現れた野田により人質にされ、「永瀬も一緒に助ける」という条件のもと天王寺組お抱えの闇医者へと移送された。闇医者での治療により一命を取り留め、羽王戦争終結後は武闘派として復帰した。
- 似鳥正男 (にとり まさお) ☆
CV:小柴大始
天王寺組2年目の若手構成員。極道にしてはチャラさが目立つ陽キャな印象を与える。
羽王戦争最終盤にて、瀕死状態で野田に人質とされていた馬渕を発見する。「永瀬を助けるならば馬渕も一緒に助けてやる」という野田の要求を独断で了承し、天王寺組お抱えの闇医者のもとへ馬渕・永瀬・野田を送り届ける。
しかし、馬渕の安否を気にするあまり野田に対する警戒が疎かになってしまい、途中まで同行していたはずの野田に車を奪われて病院に取り残されてしまった。
- 高槻(たかつき) ☆
CV:猫絵十兵衛
入門4年目の戸狩派の舎弟。
金髪に紫色の半袖シャツが特徴的な男性。天羽組が戸狩派のヤサに突撃し、渋谷の指示で最終防衛ラインに選ばれた精鋭の一人。それだけに鍛え抜かれた天王寺組の構成員の中でも熟達している実力を持っている。特に拳銃の腕が組内でもレベルが高く、鉄火場でも冷静に立ち回る胆力を持っている。それだけに、舎弟達をまとめる立場も担っている。
城戸派 (壊滅)
天王寺組が誇る2大武闘派派閥の片割れ。
城戸丈一郎がトップを務めており、派閥構成員の多くが手柄のためなら手段を選ばないというスタンスなのが特徴的である。それもあり、一部には任侠などを「古臭いもの」とする仁義外れの構成員も見受けられる。
羽王戦争にてトップの城戸丈一郎を筆頭とした中心戦力の多くを失ったことで事実上解体された。城戸派解体後、数少ない生き残りである仁志は遊軍という扱いになった。
詳細は城戸派を参照。
今田派 (壊滅)
栗林組を特攻隊として引き抜こうとした派閥。10人ほどが在籍。
本拠地の大阪に構えているため地位は高いようで、残留軍もしくは司令塔近辺としての役割をなしていると思われる。また、他組織のスカウト業務も行っていた。
視聴者からは総じて外道という評価を受けている。
- 今田(いまだ) ×
今田派のトップ。
栗林組をスカウトして傘下につけようと考え、その話に乗ったように見せかけた栗林組長及び小林との交渉に同席する。しかしここで彼は(あらかじめ小林の指示で胸元にボイスレコーダーを仕込んでいた)栗林組長の神成に戦争の仕掛け方の絡繰を不用心にも話してしまい、野田襲撃の犯人が天王寺組だと確定するという証拠を掴ませる大失態を犯してしまう。
これを取り消そうとしたが本性を表した小林には全く通じず、10名全員が殺害されて今田派は崩壊した。もっとも、天王寺組側はこのボイスレコーダーによる音声の証拠さえも「捏造だ」と主張し、戦争の原因はあくまでも天羽組にあると脅しを続けている。
「たった二人で何ができるんじゃボケェ! 蜂の巣にせぇ!」
錦野派 (壊滅)
関東に最初に進出してきた派閥。6人ほどが在籍。作中では一貫して「村雨町支部」と呼称されていたが、錦野が率いている派閥である。
彼らは組織内でも下っ端の立場なのか実力はあまり高くなく、和中によって全員が倒され解体された。
視聴者からは総じて外道という評価を受けている。
- 錦野(にしきの) ×
村雨町支部にいたスーツ姿の男性構成員。天羽組組長の天羽桂司らに対して彼が中心となって応対していた様子を見る限り、恐らく支部長だと思われる。
応対した天羽らを見下すような態度をとっており、我慢の限界を迎えた天羽を激怒させた。するとその直後に正当防衛を主張して殺気を放ちながら拳銃を取り出し、天羽・和中・小峠の3人に拳銃を向けた。その後、部下たちとともに攻撃を開始するも和中によってすべて防がれてしまい、自分以外の部下を全員殺害されてしまう。この状況下で死を覚悟した彼はせめて天羽の命だけでもと思い銃口を向けるも、和中に手首を切り落とされた上で一刀両断されて絶命した。
ちなみに、本編登場時に一部標準語になっていた箇所があったものの、これは総集編にて関西弁に修正された。
「悪いけど正当防衛です、死んでください」
遊軍
派閥意識が薄い、もしくは存在しない戦闘員たち。2名が在籍。
時と場合によって組むパートナーを変化しながら自由意志で戦闘に参加する。
- 仁志哲平(にしてっぺい) ☆
CV:猫絵十兵衛
城戸の舎弟。
その実力もさることながら、城戸を始めとする目上の人間のために自ら盾になる忠誠心の高さが特徴的な人物。登場当初はライバル派閥のトップだった戸狩からも「ええ男」と評されている。
羽王戦争では、永瀬と飯豊が手榴弾を投げた際自ら盾になり城戸の負傷を最小限に抑え、戦闘終了後入院したとはいえ一命を取り留めた。なお、その後のストーリーで派閥トップの城戸丈一郎が死亡したことにより、名前が判明している城戸派構成員の中では唯一の生存者となった。その後、天王寺組アフターストーリーにて久しぶりに言及、現在はどこの派閥にも所属していない遊軍として活躍している事が判明した。2024年3月13日の動画でフルネームが判明した。
- 白石玲士(しらいしれいじ) ☆
CV:小倉ミツハル
派閥は現時点で不明の遊軍。渋谷大智と同期。
金髪のショートカットをオールバックにした髪型をしており、ワイシャツにペイズリー柄が記された青いスーツと青い縦ピアスが特徴的な美青年。
元はビジュアル系バンドマンでありビジュアルバンドをこよなく愛する変人と言われているが、戸狩玄弥も認めるほどに喧嘩が強いとの事。
情報管理部門
天王寺組の後方支援部隊の一つ。組内の機密情報を管理している部門であり、天王寺組の中でも京極組の浪岡常吉や愛天雄のレムのようにITに詳しい組員が配置されているものと思われる。
- 鳥居順二
関東侵攻計画に関する情報管理担当者の一人。
黒髪をオールバックにした人物。情報管理担当者というだけありIT関連には詳しい模様。
本編では香月のハニートラップに引っかかって情報を抜き取られるという失態を犯したものの、これは警戒心が低かったというよりは単に相手が悪かっただけなので大目に見ても良いだろう(実際、超武闘派の浅倉潤ですら攻撃される直前まで女装した香月には警戒すらしていなかった)。
- 金山雅史&大森卓
関東侵攻計画に関する情報管理担当者。両者とも名前のみの登場。
協力者・協力組織
暗殺組織
関西に拠点を置いている。構成員は暗殺時に黒い上着を着用する模様。
- ジョン&ダン × CV:畑耕平(ジョン)、猫絵十兵衛(ダン)
天王寺組の依頼で野田一を背後から襲撃した殺し屋コンビであり、(大嶽の指示に居従っただけとはいえ)羽王戦争の引き金となった張本人らである。ジョンがメガネをかけている茶髪の男で、ダンが常に黒いマスクをつけている灰髪の男。素の戦闘力はさほどでもないが、完璧な連携に加えて超常的なまでに気配を消すのが上手く、これまで天王寺組から受けた暗殺任務はほぼ全て足をつかせず成功させてきたという実績の持ち主。
野田を仕留め損なった尻拭いのために関東に舞い戻ってきたが、万全の態勢で待ち構えていた野田の策略によって今度は自分たちが奇襲を受け、野田手製の爆弾付きアイスピックドローンで乗っていた車を爆破され負傷。手負いのまま武闘派狂人極道を相手に、自分たちの特技を活かせない不利な正面戦闘を強いられるという絶望的な状況下に置かれる。元々「次はない」という覚悟で臨んでいたこともあって怯まず抗戦するも、歯が立つはずもなく、ジョンは野田ラッシュで穴だらけに、ダンは飯豊の運転する車に撥ねられるという形で各々トドメを刺された。
極道・半グレ組織
- 美濃部・佐藤・小田 ×(元宮組)
苅込の交渉を通じて、元宮組組長を裏切り天王寺組に味方した面々。情報交換の最中に何やら骨董品の話を持ち出して工藤と阿久津の注意を惹きつけ、隙を見て彼らを暗殺しようとした。
しかし年老いていても一級品の戦力を持つ二人には通じず、返り討ちにされて討死した。
- 生瀬組長 ×(生瀬組)
元々は天王寺組の侵攻に抵抗していたが自己保身に走り幹部の本田の反対を押し切り、天王寺組の配下に付くことを決める。本田の死後、高見沢と会合中に小峠に襲撃され、高見沢に加勢しようとチャカを向けるも「保身に走った奴に生きる資格は無い」と小峠に眉間に鉛玉を打ち込まれて死亡した。
- 馬威暴
城戸と仁志が従えていた半グレ。とある廃工場をヤサにしている。名前の由来はうまい棒から。のちに城戸派が壊滅したが、その後の動向は不明。
- 丸山組 ×
久遠町の北部に居を構える極道組織であり、小規模だが老舗として知られている。武闘派も抱えており、そのトップである双葉貴一は天羽組きっての剣豪である和中をして「強い」と感じさせるほどの実力とキャリアを持っている。先代組長は天羽と親交が深かったものの、次の組長である曽根は天王寺組に恐れをなしてしまうほどに胆力がなっていなかった。
天羽は半グレ組織よりも仲の良い極道組織に協力し合うための会合に赴いたが、現組長である曽根は不意打ちで居合わせたメンバーを全滅しようとする腹積もりだった。しかし、和中が一手早く裏切りを察知し対応した事で失敗に終わり、双葉は小峠との戦闘で死亡し、他の構成員や曽根は和中に切り捨てられた事で壊滅した。
- 田中組長
大阪で開かれた極道と政治家が顔を合わせるパーティーに出席しており、友好関係にある天王寺組の三國組長に対して世間話の延長で関東侵攻の進捗を尋ねた和装の人物。ただし、どこの極道組織の組長かは不明。
ちなみに、天王寺組戸狩派にも田中という組員がいたが、血縁関係の有無は不明である。
- 和歌山の関連組織
本編未登場。2024年8月9日の動画で存在が判明。
情報屋
巨大組織らしく、複数人いる。人数が多いだけあり個々の能力にはかなり差があり、後述した鴨川などのような高い能力を持つ者がいる一方、敵対組織の武闘派極道に簡単に捕まりあっさりと口を割る者もいる。
- 鴨川
羽王戦争終結後に登場した天王寺組お抱えのベテラン情報屋。天王寺組本隊が拠点としている鳳来町で活動している。
殺し屋組織エルペタスの機密情報のひとつである世良蓮二郎の入院先を突き止めるなど、情報屋としての能力は高い方の部類である。
現在は戸狩の依頼で、彼を襲撃した殺し屋ニトロの雇い主に関する情報を集めているが、まだ黒幕である五条組にたどり着けていない。
- 情報屋A
城戸派の末端構成員である沼田が雇った情報屋の一人。
標準語で話していることから元々東京で活動している情報屋だと思われるが、拷問ソムリエの盟友である天羽組御用達に京極組御用達や(当時は未登場だった)闇金屋御用達といった凄腕と違い、永瀬光一にあっさり勘づかれた上に知ってる情報を全て吐き出させられてしまった。
- 情報屋B
城戸専属の情報屋。
小林幸真にあっさり口を割って天羽組に協力を約束させられてしまった。
その他
- 吉田
民栄党という政党に所属する大物政治家。天王寺組に選挙協力してもらっている縁で極道と政治家が顔を合わせるパーティーに出席していた。
- 東京の闇医者
東京に出陣した戸狩派と協力関係にある闇医者。敵味方関係なく命を平等に救うというスタンスであり、味方の馬渕春斗だけでなく敵対者の永瀬も一緒に救う判断を下した。
敵対組織および被害者
回想
- 鳴宮組 ×(少なくとも襲撃者は)
若い頃の大嶽と駆け出し時代の戸狩を襲った組織。
戸狩に数発の弾丸を打ち込むが彼はそれでも生きており、返り討ちにされる。その後は不明だが登場がないため壊滅した可能性が高い。
羽王戦争終結前
空龍街を拠点にしている関東圏最強クラスの武闘派極道組織。関東制圧作戦の一環で幹部の野田一を襲撃し、大規模な戦争が勃発することとなった。
結果的には城戸派は壊滅。戸狩派も主力級の幹部達が倒れ、責任者の大嶽も天羽との対話で考えを改め撤退した為、戦争には敗北という形になったが、天羽組に壊滅寸前の被害を与えた上、本隊は一切動いていなかったことから天王寺組の名は関東極道にもより恐れられるようになった。
戦争終結後の状況整理回で野田が車を盗まれたことを取り上げた戸狩が野田をさん付けで呼んでおり関係はある程度改善されていると思われる。
黒焉街を拠点にしている同じく関東圏最強クラスの武闘派極道組織。作中5年前に最初の関東制圧作戦で当時京極組と同盟関係を結んでいた平田組を制圧したために、最強戦力の一条康明が援軍として戦うことになり、両者は引き分けとなる。これに伴い1回目の関東制圧は中止となった。
京羅戦争終結後、構成員の一人である波多野が刑務所内で元京極組の一員だった泉屋と接触し黒焉街を荒させるも、頓挫に終わった。直接組員が絡んでいなかったのもあって本格的に接触しなかったものの、大きな抗争になる可能性はあった。
羽王戦争に関してはどちらにも与しない中立の姿勢を取っており、綾波町が天王寺組の手に落ちたという情報が入った際にも、京極組が所有している綾波町の漁協の利権に手を出されていない事から今は喧嘩する理由が無いと静観する構えを見せている。薄情のように見えるが、こちらもこちらで戒炎との京炎戦争さらに獅子王組の内部戦争で眉済派の手助けも行ったりしていたため手一杯になっていた。とはいえ天羽組が負ける事があれば次に狙われるのは自分達なので他人事では済まされないと、天王寺組が関東から撤退するまで動静には目を離さないようにしていた。
- 栗林組 ×(一部構成員)
天羽組と同様先に手を出されたから正当防衛を騙って潰すやり口に引っ掛けられた関西の老舗ヤクザ。こちらはキャバクラでシマ荒らしした挙句神成組長を侮辱したことにキレて制裁を加えた栗林組の組員に逆ギレして抗争を勃発させ4人殺害されている。新メンバーの小出水というていで協力した小林幸真が敵対していた天王寺組の派閥を殲滅して報復に成功した。
- 九重組 ×(全員)
東海に名を知らしめる武闘派組織であり、約100名の構成員を抱えていた。
しかし城戸派の中心戦力である韮澤伸次郎と苅込一輝の2名だけで組長を含めて全滅した。
- 元宮組×(全員)
村雨町にある天羽組と協力関係にある老舗ヤクザ。しかし資金難の状態に悩む若頭の美濃部に目をつけた苅込が資金援助をチラつかせ美濃部らを引き込み天羽暗殺計画を立てる。こうして美濃部が裏切りを図ったが元宮組長が阿久津敏朗と工藤清志を庇い死亡、天王寺組に引き込まれた美濃部・佐藤・小田は阿久津と工藤により粛清され結果的に組は崩壊した。
- 青葉組×(全員)
兵庫を仕切っていた武闘派極道組織。天羽組と同様先に手を出されたから正当防衛を騙って潰すやり口に引っ掛けられた。組長の青葉は剣豪であるものの、大嶽が兵庫を乗っ取るために青葉組を潰すよう指示し浅倉単体でカチコミを仕掛け、組長の青葉含めてたった1人で壊滅させられてしまった。
- 生瀬組×(半壊滅状態)
本田や小谷をはじめとした、天王寺組に味方した組長を見限り、天羽組と結託した構成員達。
最後に残った小谷が室屋との戦闘で倒れ全滅。
- 北大路組×(半壊滅状態)
綾波町に居を構える極道組織。綾波町の半グレ組織殆どを傘下に付けている。極めて巧妙に、狡猾な方法で正当防衛の状況を作り出した室屋柊斗と岸本隆太郎が構成員を惨殺して北大路組長を脅迫、言いなりにした。こうして天王寺組は綾波町を拠点とするだけでなく、北大路組の構成員が住んでいるマンションの部屋をそれぞれ戸狩派の構成員の寝床として利用している(但し、強引な侵略と制圧によって組長が麻薬に走るという予想外の側面も見せている)。
制圧後は傘下にこそなっているが、事実上の被害者と言わざるを得ない。
- 鈴原組
馬渕と戦っていた関西系組織。
相当弱いらしく、倒される前提で「馬渕は近日中に東京に合流する」と話をされており、後に予定通り馬渕が上京してきたことから、現在は壊滅もしくは降伏したものと思われる。
- 煮苦酔(にくすい)
天王寺組傘下の半グレ組織。かつて天羽組の茂木功志郎が所属していた。実態は半強制的に傘下入りさせられた上に多額のミカジメを払わされるという状態であり、この理不尽な待遇に耐えかねて天王寺組への反乱を決意した。
反乱を起こした結果として数名のメンバーが刺されたが、最終的には新入りの小早川の活躍により天王寺組の末端構成員は撃退され、小早川と早川の指導役だった茂木を含む大半のメンバーは大きな負傷なく生存することができた。
ちなみに、小早川と早川はどさくさに紛れて脱退し、小早川の実力に惚れた茂木も彼らの後を追うように脱退した。のち茂木は上京し羽王戦争での働きぶりを認められ天羽組に加入した。
羽王戦争終結後
京都を拠点にしている極道組織。組長と若頭の佐久間は天羽組との抗争で消耗した天王寺組を狙おうと画策している。
意見の相違から生前の大嶽は佐久間とよく揉めていた模様。
- 鉄血裏(てっちり)×(恐らく)
天王寺組と敵対している半グレ組織。詳細は不明だが天王寺組のシマを荒らしたことで戸狩・馬渕と正面衝突している模様。その後話に出てこないため恐らくは羽王戦争終結後壊滅。
- 水那巣(みずなす) ×(恐らく)
天王寺組と敵対している半グレ組織。鉄血裏と同様に名前のみの登場。その後話に出てこないため恐らくは羽王戦争終結後壊滅。
- 丸高会 ×(登場メンバー)
マッド・カルテルと結託している関東の極道組織。構成員二人が関西にカルテルから仕入れたヤクをばらまきついでに天王寺組幹部を襲撃を狙うも小林に阻止された。その後の動向は不明だが、麻薬戦争への関与がないため壊滅した可能性も。
- 別虎 ×(全員)
阪和ジャガーズの4番バッターである高倉を(高倉のチームメイトである)石田と共謀して嵌め、八百長に無理矢理加担させていた。その行いに激怒した渋谷と付き添いの馬渕に壊滅させられ、石田も漁船へ連行された。
- 反ワクチン過激派組織 ×(全員)
ワクチンを広めた者を人殺しと見做し、誹謗中傷や脅迫、直接的な危害を加えるなどの行いで金をゆすっていた。しかし、あまりに過激すぎたことから戸狩と白石によって排除された。
- 怒夜鬼 ×(全員)
金のためであればどのような依頼も引き受ける外道集団。大阪府知事選の選挙妨害をしていたが戸狩と椎名に排除される。
- 岩本 ×
大阪府前知事であり、怒夜鬼と結託して返り咲きを狙っていた。しかし、半グレを雇ったこと、知事を目指す動機の不純さゆえに戸狩に抹殺された。
- 悪質ペット繁殖業者 ×(全員)
犬を劣悪な環境で飼育し、何十匹も死なせていた外道集団。また、半グレを護衛として雇っていた。その行いに激怒した陣内と戸狩によって殲滅され、犬は無事に引き取られた。
余談だが、紅林二郎も過去類似した業者を警察に突き出している。その業者の男が出所した後も同様のことをしていたら動物好きの多い(天羽組などにも動物好きが一定数いる)極道に排除されている可能性も...
余談
名前の由来
大阪都心6区の内1つ天王寺区であろうか。
城戸派と戸狩派の仲
天王寺組を代表する二大武闘派派閥の城戸派と戸狩派は派閥間の仲はそれほど良くない。公式によると、内部で城戸派と戸狩派が次期トップの座を巡って対立しているのが原因とのこと。
ただし、両派閥のトップ同士(城戸丈一郎と戸狩玄弥)の仲はそこまで険悪ではなく、双方実力を認め合っている。そして室屋は戸狩を心の底から慕っている故にこのような発言が出たことが明かされた。
戦争後の対応
羽王戦争終結後、戦争を主導した大嶽は手榴弾による自害という壮絶な形で責任を取った。
その後、天王寺組の組長である三國と陣内が天羽組を訪れてのだが…天羽組に戦争を仕掛け当時No2であった阿久津とNo3であった工藤、更には優秀な構成員であった南雲を殺害したにもかかわらず詫び料の支払いや大阪の利権の引き渡しなどは行われずに謝罪だけという形で終わった。
この事に一部のバグ大ファンからは不満や非難の声が上がっており「三國組長?責任を取ると言ったのに謝罪だけが貴方の責任の取り方なんですか?」「天羽組長が許したとはいえ戦争を仕掛けた側なんだから最低限お金は払わないとダメでしょ?」「大嶽は主導した責任にケジメをつけたがそれを止めなかった三國組長もそれ相応の責任は取るべきだろ」などといった声が多く上がっている。
また羽王戦争終結後に戦争の現場で戦っていた戸狩派の面々からも謝罪や反省の発言や描写が見られないのも原因の一つになっているのかもしれない(尚、7月20日の動画のエンドイラストにて戸狩が天羽組に罪滅ぼしをするとされている)。
尤も、天羽本人が許している関係上、「金銭や利権については請求しない」というスタンスを天羽組の方がとった可能性も否定はできない。
考察
逆ギレ作戦の認知度について
今田派のトップである今田は栗林組との対話(実際はそれに見せかけた天羽組の情報収集だが)中に天王寺組の喧嘩の仕掛け方の逆ギレ作戦について神成に「そないしたら業界の評判も悪ならへんし、内部の下っ端達も自分らが正しいと思って一生懸命働きますから、まあ大昔からよくある偉大なる手法ですわ」と説明している。
この発言から天王寺組の逆ギレ作戦については組員全員が知っているわけではなく一部の人間や派閥にしか知られていない極秘情報である可能性がある(その場合、今田はそんな極秘情報を平気で喋る無能ということになるが)。
もし仮にそうだった場合にはこれが組全体に知られた場合大義が揺らぐこととなり、遅かれ早かれこの戦争に重大な影響を及ぼす可能性が高い。ただし、下っ端として最初に関東に来た錦野派の連中はこの作戦を理解している。
そして最終章になり、戸狩が天羽組に突入した時に名乗る前に先制攻撃を仕掛けるということをしてしまう。この行為により、彼らが大義名分としている正当防衛を主張することは不可能となった。
実はある作品が構成員の名前の元ネタ?
天王寺組の構成員は、何故か仮面ライダーシリーズに登場するキャラクターと同じ苗字、もしくは氏名のキャラが非常に多い。
以下がその例である。
- 城戸丈一郎/城戸真司(仮面ライダー龍騎)
- 浅倉潤/浅倉威(仮面ライダー王蛇)
- 高見沢斗真/高見沢逸郎(仮面ライダーベルデ)
- 苅込一輝/五十嵐一輝(仮面ライダーリバイ)
- 渋谷大智/五十鈴大智(仮面ライダーナッジスパロウ)
また、漢字こそは違えど読み方が同じ人物に関しては下記の通りである。
- 高見沢斗真(たかみざわ とうま)/神山飛羽真(かみやま とうま)(仮面ライダーセイバー)
- 馬淵春斗(まぶち はると)/操真晴人(そうま はると)(仮面ライダーウィザード)
批判と論難
大義名分の矛盾と欠陥について
戦争が長期化し1年以上にわたる中で、天王寺組の大義名分は何度も変化していることが明らかになっており、それらが劇中のキャラと視聴者の双方から非難を受けることがある。
まず彼らが最初に攻め込んだ時の主張は「自分たちは(彼らの目線で一方的に錦野派を壊滅させられた)報復に赴くための正当防衛」として戦争を始めたが当然ながらこの主張は嘘であり、劇中でも真相が明らかにされると天羽組相手にこの主張はされなくなった(モブ組織相手には使った)。
次に彼らは「ヤクザはシマの取り合いをする、平和ボケした方が悪い」という主張を掲げて天羽組を攻撃する。しかしこれは天王寺組の過去が明らかになった時に「その主張なら最初の件も平和ボケした旧天王寺組が悪い、お前達の論理だろう」という言及が視聴者から入るようになりこれも使われなくなった。
佳境をすぎると今度は「東京の人間はいつか利権欲しさに自分達を攻め込むからやられる前にやる」という主張に変化した。しかしこれも天羽組は全く関西を攻める気がないのに八つ当たりをしているという正論が出ており、そもそも最初に大嶽自身が「東京ってえらい儲かるらしいやん、分けてえな」と発言しているため「最初と正反対」と言われるようになってしまった。
彼らが最後に(佳境を過ぎてからの言い分とセットで)大義名分としたのは「大阪以外の人間は自分達を差別している」という、もはや被害妄想にも近いものとなった。しかしこれも戸狩が「東京の田舎もん」「広島焼き(地元では発言したら最悪喧嘩になるほどの禁句である)」などという発言をしていることで「自分たちが無意識に差別をしているではないか」という反論がされるようになっている。
総じて、主張が論破されるたびに次から次へと新たな言い訳を用意しているとして反感を持つ視聴者が出ているのが実情である。
そして最終盤に大嶽が「みんなボロボロになってすまん」と厚かましくも自分達が独断で組員を徴兵して始めた戦争であることを棚に上げて構成員の負傷を嘆く発言をした時には「一体どの口が言う」「お前が始めた物語だろ」「(死んでくれてありがとうと言った)今田はよくて戸狩には謝るのか」など一部視聴者から厳しい指摘が入っている。
公式からも詳しくは触れられていないが、方向転換がおこなわれたというメタ抜きで考えるのであれば佳境に入る以前の理由は表向き用いているもので、初期に登場した成果主義の人員を動かすためということになると思われる。
悪事の代償について
逆ギレ作戦、矛盾に満ちた主張、ヒットマンの悪用など数々の悪事を続けてなりふり構わず敵を増やした代償は大きく、やがて大嶽が死ぬとかねてより仲が悪かった五条組の佐久間や松尾から天王寺組が今度は(同じ手口で)自分たちに向けてヒットマンを放ち、戦争に持ち込んで潰そうとしているのではないかと疑われ(ただし、現時点ではその事件の犯人が天王寺組という証拠はまだ出ていない。もっとも、五条組を襲ったヒットマンは関西弁で話していたため、関東の組織が犯人である可能性は事実上ない)、その果てに天王寺組シリーズ開始後は、主に戸狩にヒットマンを差し向ける形で天王寺組を襲う事態になった。
悪辣な行為で生きている時も大勢に恨まれ、死してなおも自分のやり方を周囲に覚えられ、仲間に対して呪いを残したも同然の大嶽に対してはコメント欄内外で怒りの声が上がっている。中にはそもそも「自分たちの仇打ちという名目で、組の未来を担うべき仲間を含めた無関係な者の血が流れることを祖父や先代たちは望んだのか?」という疑問を持つファンもいた。
羽王戦争終結後
2023年12月8日の動画(整理回も兼用)で早速三國が敵対組織のヒットマンに狙われたり、渋谷が兵庫や広島の極道に言及するなど不穏な情勢である。
また、天王寺組が主役のシリーズが始まるのではと言われており、2024年1月2日の新春特別回にも戸狩や渋谷が出席しているため、展開される可能性はあると思われる。その後も戸狩や渋谷が主役だった回はあったものの羽王戦争アフターストーリーの扱いだった。同年5月31日の回より天羽組シリーズから完全に独立したシリーズとして展開されるようになった。
関連タグ
外道、逆ギレ、卑劣漢 - 羽王戦争での所業(特に錦野派、今田派)を見れば。
闇堕ち 哀しき悪役 - 歴史並びに城戸派、戸狩派の中心メンバーの過去だけを見れば。
京極組、河内組(現獅子王組)、愛天雄 - いずれも現在は主人公または主人公サイドの組織。前者二つは天王寺組と同じく天羽組と抗争を繰り広げていた組織。後者も登場当初は天羽組と緊張関係にあった。
近江連合 - 作品は違えど大阪に本拠地を置く極道組織。
進撃の巨人 - 同じく大昔から続く怨念で現代人が戦争を起こす作品。ただしこちらは当事者本人も大きく関わっていることが決定的に異なり、無関係な相手に恨みを発散しているわけでもない。
仮面ライダー龍騎 - 構成員の一部の名前が一部の登場人物と被る。