概要
関西を中心に活動している極道組織。過去の歴史を悪用して自分達だけの利権獲得のためだけに関東進出を目論んでおり、天羽組との戦闘が始まる前の段階で東海地方の反社会組織を潰して東海地方制圧を果たしている。また、関東進出を目論むにあたっては天羽組だけではなく京極組や獅子王組を潰すことも視野に入れており、関東を制圧した後は東北から北海道にも攻め入り、最終的には全国をも制圧しようと企てている(中国四国九州に対してどう考えているのかは判明していない)。
喧嘩の仕掛け方
彼らは敵対組織に喧嘩を仕掛ける際、巧妙な手段を用いて自分たちに大義のある戦争であるかのように見せかけるという特徴がある。
その手法とは、まず敵対組織の幹部を関連のヒットマン組織に依頼後に闇討ちし、その上で幹部暗殺未遂に関する事情聴取という名目で敵対組織を自分たちの支部におびき寄せる。おびき寄せた敵対組織を徹底的に暴言の数々で挑発し、それに対し敵対組織の構成員が当然激怒したのを見計らって、「自分たちの支部に敵対組織の構成員が言いがかりを付けてカチコミをしてきた」という体にして戦争の大義名分を作るというものである(最早当たり屋も同然である)。以下この喧嘩の仕掛け方を逆ギレ作戦と表記する。
更に正当防衛が成立すると踏んでいるタイミングも完全に組員の主観的な判断であり、天羽組との戦争の引き金は舐めた態度を取り続けて天羽がキレた時点で正当防衛成立として全員がチャカを向けるというもの(当然ながら交渉開始前から銃を持っていて殺意のあった彼らに正当防衛は成立せず、どちらかと言うと発砲されて抜刀した和中の方が自己防衛が成立する)。また、同じ関西を拠点とする栗林組との抗争では、傘下入りを拒否した彼らのシマで嫌がらせ(栗林組の注意の内容から、シマ内のキャバ嬢へのお触りであろうか)をして、栗林組の組員に手を出させた時点で大義を掲げている。
加えて弱小の極道組織の若頭や舎弟を口車に乗せて買収し、天王寺組が敵対している組織だけでなく買収した組員が所属している組織にまで攻撃を仕掛けさせて同士討ちを狙うのみならず、弱い半グレ組織などをいくつも囲い込んで兵隊として使い、更に幹部らは攻撃が飛んでこない大阪で高みの見物を決め込むという徹底的なまでに合理的な戦法を取ってくるため非常にタチの悪いことこの上ない話である。
人間性
関西の極道だけに口調はこてこての関西弁でしゃべる者が大半である。初期に登場した構成員は人間性が腐り切っており過剰な暴言を吐く輩が殆どを占め、過剰な暴言に当然キレた獲物に逆ギレするという恥知らずな行為に一切の躊躇がない。ただし、この輩の中にカウントされない城戸は死亡する直前に「あんたら(天羽組)に(個人に対する)恨みはなかった」と発言していた。
一方で過剰な侮辱や嫌がらせを臆面もなくやってしまうだけに、今田派に関しては勝ちや交渉成立を確信すると、相手が証拠握りのための道具を仕込んでいる事さえ想定しないまま組織の内情や事件のあらましをベラベラ話してしまった。
ただしカタギに対しては守代を払う店の人間はしっかり護り、危害を加える半グレは粛清する、懇意にしていた店の店長が殺されたとなれば執拗に仇を追うなど、対応は天羽組や京極組同様基本誠実。だが、いざとなればカタギの人間に迷惑をかけることを厭わない(一般人の車をパンクさせて事故を誘発し敵を巻き込む)など、あらゆる状況において任侠を重んじているとは言い難い。
また極道らしく組織への誇りと忠誠心、仲間意識が苛烈なほど強固である。組員たちは半グレや弱小極道組織を使い捨てにする事を何とも思わぬが、末端の組員ですら命惜しさに仲間を裏切るような者はいない。
余談であるが、彼らはギャグが多く、中でも吉本新喜劇の島木譲二のギャグを言う時が多い。新喜劇を観ているのだろうか。
戦闘力
はっきり言って戦闘力は今まで出てきた武闘派極道や半グレの中でも最強クラスであり、同時に最凶クラスでもある。
武闘派集団では末端構成員でさえもその戦闘力は天羽組の主力に簡単に負けないレベルであり、地方の雑多な組織の構成員程度では歯が立たない。さらに幹部や中心戦力ともなれば天羽組の最強格でさえ戦闘には大きなリスクが伴うと考えられる。
関西を牛耳り東海地方にも侵攻しているだけあって、規模も天羽組や京極組や獅子王組と比べて桁違いに大きい。さらに超強力な武闘派集団が組織の中には2つも存在し、組長直下の部隊も控えている。武闘派でなくとも他の組との武力抗争で十分苦戦させられるレベルであり、そちらもかなりの脅威と言える。
その組織の規模故に関連組織の数もかなりの数になると思われ、暗殺専門のヒットマン組織まで確認されている。
組織構造
天王寺組には非常にレベルの高い戦闘カリキュラムが存在しており、これにより強力な武闘派組員を続々と輩出している。この戦闘カリキュラムは、後述する城戸の戦法から某アサシンギルドのやり方と似通っている点が見られる。
組員たちは徹底した成果主義の下で動いておりたとえ鉄砲玉(悪く言えば捨て駒)としてカチコミなどの苛烈な任務を命じられても、作戦を成功させれば実力と功績を認められて昇進できる仕組みになっている。こうした明確な成果主義の体制こそが、組員たちの戦意を飛躍的に高める原動力になっていると考えられ、後述の城戸や浅倉をはじめ若くして幹部に取り立てられた者も少なくない様子である(たとえ作戦に失敗して命を落としても、それを大義名分にして本部から更に強力な戦闘部隊が送り込まれ、作戦は続行される)。
また、大規模組織ゆえに組内にはいくつかの派閥が存在しているのだが、その影響で組長以外の人間が実権を握れてしまうという弊害もある(事実、現状では組長よりも若頭の影響力の方が大きい模様)。
歴史
4代前に同盟を結んでいたはずの関東の外道極道組織(どこの組織かは不明)2つが関西の利権を狙って大規模な侵攻を仕掛け、完全な奇襲攻撃を受けて夥しい死者が出るという惨劇が起きた。この時は撃退に成功したものの、人格者として知られていた当時の組長と100名を超える組員が犠牲となる大惨事となってしまった。
この一件は天王寺組の関東への敵意を激しいものとしたが、この負の歴史を掲げ「攻められる前にこっちから攻める」「理不尽に殺された先代達への弔い」という思想を軸として今度は自分達が他組織に攻め入るようになり、被害者から加害者に様変わりした。
さらに戸狩派が綾波町を根城とする北大路組を支配しようとした際、武闘派トップの関谷と緑川がなんと「逆じゃボケ!地方都市の人間が舐めんな!お前らが東京の下やろうが!」「天王寺組なんぞ丸ごと東京の下につきべきなんじゃ!」と答えており、関東の極道組織にも大嶽の発言通りに関西の極道組織を下に見る者は存在することが判明した。
そして関東極道による襲撃は天王寺組だけでなく、他の関西極道も同様に被害を受けているため関東制覇は関西極道全体の悲願であると説明されている。他にも大嶽曰く「関東極道は50年に一回関西を攻める。この歴史は避けられぬ宿命であり、だからこそ天王寺組が東京を制覇して侵略の歴史を終わらせる」と侵略する側の抱く信念を打ち明かした。ただし現在の関東極道は関係なく、彼らは謂れのない侵略を受けていると理解を示しつつも上記の信念のためには仕方ないと割り切っている。
担当声優
構成員の声は畑耕平氏と猫絵十兵衛氏が担当する場合が多い。また、構成員の幼少期時代や血縁関係の女性キャラは猫島さゆり氏が大半を担当している。
理由としては前者は姫路市出身、猫絵氏は京都出身、猫島氏は関西出身であり、関西弁を自然に出しやすくするための采配だからと思われる。
構成員
上層部
- 四代前の組長(名前不明) ×
天王寺組が任侠極道だった頃の組長。
同盟を組んでいたはずだった2つの関東極道組織に襲撃されて命を落とした。この組織については素性どころか現在で存在しているのかすらも明らかになっていない。
- 先代組長(名前不明) CV:KI
現在の天王寺組組長。数少ない登場回を見る限りではかなり気さくな性格で、大規模極道組織のトップというだけあって社交性も高いように思われる。また、一目見ただけでも明らかに一般人と異なることがわかる青白いオーラを放っている。
若頭の大嶽による関東侵攻の計画には長らく口を出さず、名前すら判明せず自ら姿を見せることもなかったが、2022年11月16日の動画にて、幹部の高見沢が天羽組に暗殺されたとの情報を受けて初めて姿を現し(とはいえ影のかかった後ろ姿のみであったため顔までは判明していないが)、好きで関東侵攻を始めた大嶽を咎めていた。また大嶽に戸狩派と共に関東に進出することを許可した。
城戸派や戸狩派とは別に組長直属の部隊というのも存在しており、後述した陣内など強力な戦力が所属している模様。その少し後に三國組長直属の武闘派が出るとツイートされている点から、天王寺組の組長は三國という人ではないかと推測されており、後にその通りとなった。
なお、容姿から察するに、恐らく戸狩伝説に登場した若頭と同一人物だと思われ、その場合は大嶽の前任者ということになる。
「大嶽ぇ……お前が好きでやった関東侵攻エラい被害出てるやん。どないすんの?」
天王寺組の若頭で、首筋から口元にかけて深緑色のムカデの刺青を入れている、見るからに極悪人面をした初老の男(ムカデは絶対に退かないという意味がある)。現状天王寺組の逆ギレ作戦の首謀者で、組内でも特に勢いのある人物として知られ、組長さえも大嶽の暴挙を黙認している模様。
情報屋の伍代曰く、一言で表すなら「狡猾で獰猛」な男で、蛇のように得物を追い詰めて締め上げるような作戦を好んでいる模様。組員達のことは使い捨ての道具としか思っていない様子で、作戦の中で味方の組員が何人死のうと、悲しむどころかこれを平気で利用できる冷酷さと悪辣さを兼ね備えており、村雨町の支部が天羽組によって壊滅した時には、組員達の死を逆に報復のチャンスと喜ぶ姿も見せていた。
その一方で、若手の組員でも能力が優れている者は積極的に取り立てる度量の広さも持ち合わせており、これが組員たちの戦意を飛躍的に高める原動力になっているとも言えそうである。
裏社会の情報屋によると、天王寺組で最も力のある人物は彼であると言われるが、天王寺組の組長から現場や統率を一任され切っているかまでは定かではない。
「そらぁ報復せなあかんなぁ。大義は俺らにあるでこれ」
「天王寺組は若手にチャンスを与える優良極道や」
「アイツらはな…うちが攻めへんかったら結局いつかは攻めてくるんや。うちが関東侵攻して攻め落とした方がなんぼも平和な世の中になるんや」
幹部・幹部候補
天王寺組の参謀。
大嶽の側近を務めている金髪の男で、茶色っぽいレンズのサングラスを着用している。服装や佇まいから頭脳派のような印象を受ける人物であり、実際にも大嶽の頭脳として数多くの計画を成功に導いてきたと言われているが、拳銃以外の戦闘力はあまり高くない模様。
羽王戦争初回にあたる動画では「野田襲撃犯を天王寺組だと決め付けた天羽組によって、村雨町の支部を壊滅させられた」という報告を大嶽にしていた。先に手を出したのは村雨町の支部であるという事実を承知の上で、あえて天羽組が悪であると誤認されるような報告をしたと思われる(大嶽も無論それを承知の上で、狡猾な笑みを浮かべながら前述のような返答をしていた)。
静岡にて生瀬組を鉄砲玉にする作戦のために生瀬組長と会合をしていたところ、小峠、飯豊達による襲撃にあう。最期は銃弾で蜂の巣にされて命を落とした。
「仁義外れの極みですぅ。もう関東攻め込みましょうかぁ」
- 鳶口(とびぐち) × CV:猫絵十兵衛
天王寺組の最高幹部である高見沢が静岡に出向く事を掴んだ小峠らを始末するため、前もって生瀬組の構成員の一人である小谷に目を付けて唆す。小峠らが生瀬組の本田と作戦会議をしている中で奇襲をかけて優位に立つも、命と引き換えの特攻を仕掛けた本田によって動きを封じられ、最期は小峠によって始末された。
「反乱軍の皆さーん! 邪魔すんでぇ! 全部筒抜けなんじゃアホが!」
派閥不明
- 波多野(はたの) CV:畑耕平
構成員の一人。
元京極組の構成員であり問題児だった泉屋と刑務所内で接触し、天王寺組のポジションをチラつかせて関東侵攻の足掛かりのために尖兵として働かせる事に成功する。傘下に収めた半グレ集団の人員と資金を援助する事で泉屋を暴走させるものの、京極組の久我虎徹と一条康明によって目論見は頓挫する。しかし、元々泉屋を見切るつもりだったため、彼の援助の声も冷淡に断り切り捨てた。
- 末端構成員A・B・C
ただ、半グレ組織「煮苦酔(にくすい)」による反乱に限っては、天羽組最強格の武闘派が潜入していたこともあり、3人中2人が角材によって気絶させられ、戦意を失った残り1人は尋問により今月のスケジュールをすべて吐かせられた。
- 大嶽の祖父 ×
役職は不明だが、描写的に他組織との調整等を担当する後方支援部隊の一員だと思われる。
任侠を重んじるタイプの極道で、孫と同じく頭の良い人物。大嶽徳史からはかなり尊敬されており、彼が極道を志すきっかけとなった人物でもある。
しかし、関東極道による侵攻を受けて4代前の組長とともに殉職してしまい、大嶽徳史はこの一件を経て関東極道を異常なまでに恨むようになった。
戦闘部隊
天王寺組における生粋の武闘派集団。
戸狩派と城戸派、そして組長直属部隊を筆頭に複数が存在しており、トップは勿論末端の構成員まで鍛え上げられていると言われる。実際、幹部や中心戦力でない者も、ほぼ不意打ちで強力な武器を持ち込んだとはいえ、天羽組の構成員数名を瞬殺したばかりか、狂人兄貴が相手でもかなりの手傷を負わせている。
東海や関東の制圧は城戸派がメインに行っていたが、2023年1月中旬で天羽組の総攻撃により壊滅した。後に戸狩派がメインを担い、東京に降り立った。
組長直属部隊
組内でもトップクラスの猛者のみが所属できるエリート部隊であり、詳細は不明ながらも組織トップの直下部隊ということから城戸派、戸狩派以上の大戦力と考えられる。現在は独自派閥を率いている戸狩玄弥も以前はこの部隊に所属していた模様。
なお公式ツイートによると、この部隊は羽王戦争に参戦しない予定とのこと。
情報収集を目的として政治パーティーに探りこんだ香月の目的を看破し、厳しく指摘した。
知力とパワーが武器であり、効率の良い鍛え方をし続けたから凄まじい強さを身に付けたとの事。
「世の中にはなぁ安易に近寄ったらアカン人間がおる。よう覚えとけぇ」
三國直属の超武闘派。色黒の肌と臙脂色のスーツに気怠い印象を与えさせる青年。はんなり言葉で話しながら、狂人と恐れられている。三國や陣内の発言に賛同する際は口癖のように「同意します」と返答しており、よほどのことがなければ目上の人の意見に従う性格である。一方で、敵対組織などの意見に「同意しない」と発言する時に恐ろしさを発揮するという噂も。
屋形船に乗り込んできた小林に対しては、三國に危害を加えられるリスクも相まってブチギレていたものの、逃げられた後は小林の手腕に感心していた。
「このアホが暴れる前に殺さしてもらいます」
直属部隊の構成員は陣内・椎名以外にもあと1~2名ほどいる模様(参照)
大嶽派
若頭の大嶽徳史に従う組員によって構成されている派閥。広い意味では戸狩派や今田派など関東侵攻計画に関係が深い派閥も含まれるが、本項では大嶽徳史直属の戦闘員と思われる人物に限定して紹介する。
- 杉山陽太&藤田和雄(すぎやまようた&ふじたかずお)
小林の指示で動いていた茂木の尾行に気づけず、東京での活動拠点を間接的に天羽組に教えてしまうという致命的なミスを犯してしまった。
- 無数の末端
戸狩派
天王寺組が誇る2大武闘派派閥の片割れ。
戸狩玄弥がトップを務めており、他人を差別的に見下す個人・組織を徹底的に潰していくスタンスが特徴的である。
詳細は戸狩派を参照。
城戸派 (壊滅)
天王寺組が誇る2大武闘派派閥の片割れ。
城戸丈一郎がトップを務めており、派閥構成員の多くが手柄のためなら手段を選ばないというスタンスなのが特徴的である。
詳細は城戸派を参照。
今田派 (壊滅)
栗林組を特攻隊として引き抜こうとした派閥。10人ほどが在籍。
本拠地の大阪に構えているため地位は高いようで、残留軍もしくは司令塔近辺としての役割をなしていると思われる。また、他組織のスカウト業務も行っていた。
- 今田(いまだ) ×
栗林組をスカウトして傘下につけようと考え、その話に乗ったように見せかけた栗林組長及び小林との交渉に同席する。しかしここで彼は(あらかじめ小林の指示で胸元にボイスレコーダーを仕込んでいた)栗林組長の神成に戦争の仕掛け方の絡繰を不用心にも話してしまい、野田襲撃の犯人が天王寺組だと確定するという証拠を掴ませる大失態を犯してしまう。
これを取り消そうとしたが本性を表した小林には全く通じず、10名全員が殺害されて今田派は崩壊した。もっとも、天王寺組側はこのボイスレコーダーによる音声の証拠さえも「捏造だ」と主張し、戦争の原因はあくまでも天羽組にあると脅しを続けている。
「たった二人で何ができるんじゃボケェ! 蜂の巣にせぇ!」
錦野派 (壊滅)
関東地方に最初に進出してきた派閥。6人ほどが在籍。
彼らは組織の中でも下っ端の立場なのか戦闘力はあまり高くなく、和中一人で全員が倒されてしまい錦野派は壊滅した。
- 錦野(にしきの) ×
応対した天羽組長らを見下すような態度をとっており、我慢の限界を迎えた天羽を激怒させた。するとその直後に正当防衛を主張して殺気を放ちながら拳銃を取り出し、天羽および和中、小峠の3人に拳銃を向けた。その後、部下たちとともに攻撃を開始するも和中によってすべて防がれてしまい、自分以外の部下を全員殺害されてしまう。この状況下で死を覚悟した彼はせめて天羽組長の命だけでもと思い銃口を向けるも、和中に手首を切り落とされた上で一刀両断されて絶命した。
ちなみに、本編登場時に一部標準語になっていた箇所があったものの、これは総集編にて関西弁に修正された。
「悪いけど正当防衛です、死んでください」
情報管理部門
天王寺組の後方支援部隊の一つ。組内の機密情報を管理している部門であり、天王寺組の中でもITに詳しい組員が配置されているものと思われる。
- 鳥居順二
黒髪をオールバックにした人物。情報管理担当者というだけありIT関連には詳しい模様。
本編では香月紫苑のハニートラップに引っかかって情報を抜き取られるという失態を犯したものの、これは警戒心が低かったというよりは単に相手が悪かっただけなので大目に見ても良いだろう(実際、超武闘派の浅倉潤ですら攻撃される直前まで女装した香月には警戒すらしていなかった)。
- 金山雅史
- 大森卓
協力者・協力組織
暗殺組織
関西に拠点を置いている。構成員は暗殺時に黒い上着を着用する模様。
- ジョン&ダン × CV:畑耕平(ジョン)、猫絵十兵衛(ダン)
野田を仕留め損なった尻拭いのために関東に舞い戻ってきたが、万全の態勢で待ち構えていた野田の策略によって今度は自分たちが奇襲を受け、野田手製の爆弾付きドローンで乗っていた車を爆破され負傷。手負いのまま武闘派狂人極道を相手に、自分たちの特技を活かせない不利な正面戦闘を強いられるという絶望的な状況下に置かれる。元々「次はない」という覚悟で臨んでいたこともあって怯まず抗戦するも、歯が立つはずもなく、ジョンは野田にアイスピックで穴だらけに、ダンは飯豊の運転する車に撥ねられるという形で各々トドメを刺された。
その他
- 情報屋
巨大組織らしく、複数人いるが質より量らしく天羽組と拷問ソムリエお抱えの凄腕や京極組御用達と違い、永瀬にあっさり勘づかれた上に知ってる情報を全て吐き出させられてしまった。また、後に登場した城戸専属の情報屋も小林にあっさり口を割って天羽組に協力を約束させられてしまった。
- 美濃部・佐藤・小田 ×
しかし年老いていても一級品の戦力を持つ二人には通じず、返り討ちにされて討死した。
- 生瀬組長 ×
- 馬威暴
綾波町に居を構えるヤクザ組織。綾波町の半グレ組織殆どを傘下に付けている。極めて巧妙に、狡猾な方法で正当防衛の状況を作り出した室屋と岸本が構成員を惨殺して北大路組長を脅迫、言いなりにした。こうして天王寺組は綾波町を拠点とするだけでなく、北大路組の構成員が住んでいるマンションの部屋をそれぞれ戸狩派の構成員の寝床として利用している。
- 丸山組 ×
天羽は半グレ組織よりも仲の良い極道組織に協力し合うための会合に赴いたが、現組長である曽根は不意打ちで居合わせたメンバーを全滅しようとする腹積もりだった。しかし、和中が一手早く裏切りを察知し対応した事で失敗に終わり、双葉は小峠との戦闘で死亡し、他の構成員や曽根は和中に切り捨てられた事で壊滅した。
- 吉田
- 田中組長
ちなみに、天王寺組戸狩派にも田中という組員がいたが、血縁関係の有無は不明である。
敵対組織および被害者
空龍街を拠点にしている関東圏最強クラスの武闘派極道組織。関東制圧作戦の一環で天王寺組が幹部の野田一を襲撃したため、大規模な戦争が勃発することになった。
京羅戦争終結後、構成員の一人である波多野が刑務所内で元京極組の一員だった泉屋と接触し黒焉街を荒させるも、頓挫に終わった。直接組員が絡んでいなかったのもあって本格的に接触しなかったものの、大きな抗争になる可能性は十分出て来る。
現在、天羽組と天王寺組による羽王戦争に関してはどちらにも与しない中立の姿勢を取っており、綾波町が天王寺組の手に落ちたという情報が入った際にも、京極組が所有している綾波町の漁協の利権に手を出されていない事から今は喧嘩する理由が無いと静観する構えを見せている(薄情のように見えるが、目下の相手である戒炎との闘いがあるため戦力を割くことができないという事情がある)。とはいえ天羽組が負ける事があれば次に狙われるのは自分達なので他人事では済まされないと、天王寺組の動静には目を離さないようにしている。
東北最大の半グレ組織で、現在は京極組と抗争中。天王寺組が天羽組を潰す事を期待して、今は手を出さず放置している。しかしお互いの最終目的が東京制圧である事から、将来的には東京の支配権を巡って衝突する可能性が高いが利害の一致から同盟を結ぶ可能性もなくはない。
- 栗林組 ×(一部構成員)
- 九重組 ×(全員)
しかし城戸派の中心戦力である韮澤と苅込の2名だけで組長を含めて全滅した。
- 元宮組 ×(全員)
- 青葉組 ×(全員)
- 生瀬組の一部構成員 ×(計11名、全員)
最後に残った小谷が室屋との戦闘で倒れ全滅。
- 鳴宮組
戸狩に数発の弾丸を打ち込むが彼はそれでも生きており、返り討ちにされる。
- 鈴原組
相当弱いらしく、倒される前提で「馬渕は近日中に東京に合流する」と話をされており、後に予定通り馬渕が上京してきたことから、現在は壊滅もしくは降伏したものと思われる。
- 煮苦酔(にくすい)
反乱を起こした結果として数名のメンバーが殉職したが、最終的には新入りの小早川の活躍により天王寺組の末端構成員は撃退され、小早川と早川の指導役だった茂木を含む大半のメンバーは無事生存することができた。
ちなみに、小早川と早川はどさくさに紛れて脱退し、小早川の実力に惚れた茂木も彼らの後を追うように脱退した。
- 茂木功志郎(もぎこうしろう)
なお、初登場回で小林に守ってもらったことに恩義を感じていたらしく、煮苦酔を離脱したうえで小林に協力する道を選び、大嶽派構成員を尾行することで天王寺組の侵攻拠点を発見するという快挙を成し遂げた。後日、自身の対応をしてくれた小峠華太に天羽組に入りたい旨を伝えたが、即断はできないということで組長の天羽桂司に意向を伝えてもらえる形でその場を去った。
- 水那巣(みずなす)
- 鉄血裏(てっちり)
余談
城戸派と戸狩派の関係
天王寺組を代表する二大武闘派派閥の城戸派と戸狩派だが、本編で戸狩派No.3の室屋が「城戸は何を苦戦しとんねん」と城戸派を軽蔑していたように両者の仲は悪い模様。公式によると、内部で城戸派と戸狩派が次期トップの座を巡って対立しているのが原因とのこと。
ただし、両派閥のトップどうし(城戸丈一郎と戸狩玄弥)の仲はそこまで険悪ではなく、双方実力を認め合っている。そして室屋は戸狩を心の底から慕っている故にこのような発言が出たことが明かされた。
考察
逆ギレ作戦の認知度について
今田派のトップである今田は栗林組との対話(実際はそれに見せかけた天羽組の情報収集だが)中に天王寺組の喧嘩の仕掛け方の逆ギレ作戦について神成に「そないしたら業界の評判も悪ならへんし、内部の下っ端達も自分らが正しいと思って一生懸命働きますから、まあ大昔からよくある偉大なる手法ですわ」と説明している。
この発言から天王寺組の逆ギレ作戦については組員全員が知っているわけではなく一部の人間や派閥にしか知られていない極秘情報である可能性がある(その場合、今田はそんな極秘情報を平気で喋る無能ということになるが)。
もし仮にそうだった場合にはこれが組全体に知られた場合大義が揺らぐこととなり、遅かれ早かれこの戦争に重大な影響を及ぼす可能性が高い。ただし、下っ端として最初に関東に来た錦野派の連中はこの作戦を理解している。
そして最終章になり、戸狩が天羽組に突入した時に名乗る前に先制攻撃を仕掛けるということをしてしまう。この行為により、彼らが大義名分としている正当防衛を主張することは不可能となった。
大嶽が組員を騙している?
城戸伝説の動画にて大嶽が「関東制覇はうちの先代からの悲願や!天王寺組は目標達成のため本格始動する!」と言って組員達の士気を高めているシーンがある。
しかし11月16日の動画の最後では天王寺組の組長が大嶽を「大嶽ぇ…、お前が好きでやった関東侵攻偉い被害出てるやん、どないすんの?」と咎めている。このことから大嶽は逆ギレ作戦を組員に知らせていない他にも先代組長の名を勝手に出して組員を騙した上で関東侵攻をさせている可能性が浮上してきた。
しかしながらこのシーンは5年前の1回目の侵攻の話であり1回目は組長の指示で、2回目は大嶽が好きにやったものであるとすると説明がつく。
2023年1月30日の動画では大嶽が関東制覇に執着している理由が明かされ、彼が先代組長から4代前の悲劇を聞かされ、ならば自分の手で関東制覇を成し遂げ、亡くなった者達の無念を晴らすと決意した旨が語られた。同年7月28日の動画では、大嶽(および組長の三國)もまた4代前の悲劇の当事者であり、さらに大嶽は自身の祖父も殺害されているという内容が追加情報として明かされた。
実はある作品が構成員の名前の元ネタ?
天王寺組の構成員は、何故か仮面ライダーシリーズに登場するキャラクターと同じ苗字、もしくは氏名のキャラが非常に多い。
以下がその例である。
- 城戸丈一郎/城戸真司(仮面ライダー龍騎)
- 浅倉潤/浅倉威(仮面ライダー王蛇)
- 高見沢斗真/高見沢逸郎(仮面ライダーベルデ)
- 苅込一輝/五十嵐一輝(仮面ライダーリバイ)
- 渋谷大智/五十鈴大智(仮面ライダーナッジスパロウ)
- 高見沢斗真(たかみざわ とうま)/神山飛羽真(かみやま とうま)(仮面ライダーセイバー)
- 馬淵春斗(まぶち はると)/操真晴人(そうま はると)(仮面ライダーウィザード)
戸狩派の共通点及び羽王戦争のテーマについて
岸本を除く戸狩派の主要メンバーの過去には差別が深く関わっているという共通点が見られる(詳細は個別記事「戸狩派」の余談に記載)。
また、大嶽が関東侵攻を推し進める大義名分の一つとして、東京の者は地方の人間を下に見ているという思い込みがある。更に、ヒューマンバグ大学における戦争にはテーマが設定されており、京羅戦争では極道vs半グレ(裏のテーマは母親の愛の欠落)、獅子王戦争は内部抗争をそれぞれテーマに制作されている。これらの点から踏まえると戸狩派編、もしくは羽王戦争そのもののテーマに差別があるのかもしれない。
関連タグ
ヒューマンバグ大学 天羽組 羽王戦争 大安組
外道 逆ギレ 卑劣漢 - 劇中での主要メンバーの所業(特に錦野派、今田派)の所行を見れば。
闇堕ち 哀しき悪役 - 歴史並びに城戸派、戸狩派の中心メンバーの過去だけを見れば。
近江連合 - 作品は違えど関西に本拠地を置く極道組織。
進撃の巨人 - 同じく大昔から続く怨念で現代人が戦争を起こす作品。ただしこちらは当事者本人も大きく関わっていることが決定的に異なり、無関係な相手に恨みを発散しているわけでもない。
仮面ライダー龍騎 - 構成員の一部の名前が一部の登場人物と被る。
CV:畑耕平、猫絵十兵衛