概要
背広を着てステッキを持った紳士を想定し、「ラ・カン(杖術)」、「ボックス・フランセーズ(キックボクシング)」、「リュット・パリジェンヌ(レスリング)」を包含するフランス生まれの総合格闘技である。
スペルはSavate(「靴」の意)。「サファーデ」とも。
開祖はミッシェル・カスー。
試合は「ボックス・フランセーズ」形式で行われる事が多い。
昔のフランスは地域格差が大変激しくファッション・グルメや芸術を楽しむことが出来ないほどに治安が悪かった国であり、そういう時代にゴロツキが町中で使う喧嘩殺法などを体系化し、古代ギリシアのパンクラチオンから発展した技術などを取り入れ誕生した格闘技が「サバット」である。
よって、本来は手足による打撃だけでなく棒術・レスリングを使い分ける総合格闘技であり、不良同士のストリートファイトに用いられることもあったため、刃物を仕込んだ靴が用いられた事もあった。
固い靴を使用し蹴り技を主体とするのは、そういったルール無用の無法者や武器を持った輩を相手にすることを想定しているためである。
サバットを現在の形式にして普及させたのはシャルルモン・ルクールで、対象を上流階級に絞り喧嘩殺法から紳士向けの護身術に変化させた。
フルコンタクト形式のコンバ、ライトコンタクト形式のアソーの二種類がある。
キックボクシング、ムエタイとは異なり肘と膝の打撃は認められない。
シャッセという横蹴りで距離を測り、パンチ技(ワンツーを基礎にしたボクシングのもの)にキックで攻め込む。
スネで蹴りを受けると減点対象である。(上述の、靴の攻撃は靴で受けないと大怪我だった時代の名残か。)
ブルース・リーが創始した格闘技のジークンドーにもサバットの動きは取り入れられている。
現実では元K-1選手のアーネスト・ホースト、格ゲーでは龍虎の拳にKOFシリーズのキングが(一応ムエタイ使いなのだが)サバットの動きを取り入れている。
サバットを使用する架空のキャラクター