概要
キックボクシングとは、ムエタイの試合ルールを参考にして、日本ボクシング協会理事であった野口修が空手家やボクサーを起用して興行用に始めた、拳足による日本発祥の打撃格闘技である。
野口は『日本キックボクシング協会』を起こしたがその後分裂を重ねて現在に至る。
ルールも大きく5つに分かれる。
- 日本のキックボクシング
ローキック、肘打ち・ボディおよび顔面への膝蹴り有り、ボクシング同様3分1ラウンドで1分の休憩。
初期は投げ技や頭突きも認められていた。
- ムエタイルール
ローキック、肘打ち、ボディおよび顔面への膝蹴り有り、3分1ラウンドで2分の休憩。(国際ルールは1分~1分30秒の休憩)
- 欧州ムエタイルール
オランダで発祥したルール。肘打ちおよび頭部への膝蹴りが禁止されている。試合は3分5ラウンド。
K-1のルールはこれを基にしている。
- フルコンタクトルール
1970年代にアメリカで発祥したルール。
ローキック(下段蹴り)、肘打ち、膝蹴りを禁止、1ラウンド2分で、タイトルマッチは世界戦は12R。
、基本は空手衣をモデルにしたサテン製のロングパンツに脛当てとフットパッドと呼ばれる靴状のプロテクターの着用。1ラウンドにつき、対戦相手の腰より上への蹴りを8回蹴らなくてはいけない。8回に満たない場合は、ポイントが減点される仕組み。
- インターナショナル・ルール
1976年に世界空手協会として創設されたアメリカのWKAが提唱したルール。
フルコンタクトルールに大腿部の外側のみのローキックを認めたものだが足へのプロテクションはフットパッドのみ。後にロングパンツの着用や8キックカウントは徐々に除外された。
かつてはテレビ中継(それも週1回のレギュラー番組)も行われており、フジテレビを除く民放4局が中継を行った実績がある。しかも地方の日本テレビ系列局の中には、本来の番組である「ゴールデン・キックボクシング」だけでなく、TBSの番組であるはずの「(YKK)キックボクシング中継」も放送していた局もあったりする。
現存する日本の団体
- Bigbang
- REBELS
- R.I.S.E.
- Krush:既に消滅した「全日本キックボクシング連盟」(All Japan Kickboxing Federation / AJKF)の後継団体で興行会社「グッドルーザー」が運営
- K-1:当初はFEGが運営、現在は香港の興行会社が権利獲得、K-1実行委員会が主催、グッドルーザーが運営。
- KICKBOXING ZONE:当初はグッドルーザーが主催していたが独立、「ZONE International」が運営。
- ニュージャパンキックボクシング連盟 (New Japan Kickboxing Federation / NJKF):AJKF解散前に分裂。
- J-NETWORK:AJKF解散前に分裂。
- 新日本キックボクシング協会 (Shin Nihon Kickboxing Association / SNKA)
- 天空キックボクシング協会:SNKAから分裂。
- ジャパンキックボクシング協会:SNKAから分裂。
- マーシャルアーツ日本キックボクシング連盟(Martial Arts Japan Kickboxing Federation / MAJKF):後述する「日本キックボクシング連盟」から分裂、さらに上記の「全日本キックボクシング連盟」が分かれた。
- ジャパン・キックボクシング・イノベーション(Japan Kick Boxing Innovation):MAJKFから分裂。
- NKB(Nihon Kick Boxing / 日本キックボクシング)
- 日本キックボクシング連盟:日本の老舗キックボクシング団体。ここから「マーシャルアーツ日本キックボクシング連盟」「日本キックボクシング協会(現・新日本キックボクシング協会)」が分かれている。
- アジア太平洋キックボクシング連盟:2011年離脱。
- キック・ユニオン(K-U):AJKF解散前に分裂。
- M-1:世界プロムエタイ連盟(WPMF)日本支局
- ジャパン・マーシャルアーツ・ディレクターズ (JMD):WPMF傘下のムエタイ・キックボクシングコミッション。「REBELS」「ジャパン・キックボクシング・イノベーション」 が参加。
- UKFジャパン
- 日本プロキックボクシング連盟:通称「日本プロキック連盟」・「日本プロキック」等
- 日本シュートボクシング協会:世界王座も認定。トーナメント方式の世界大会も行っている。
- ジャパン・プロフェッショナル・ムエタイ・コミッティ (Japan Professional Muay Thai Committee / JPMC):WBCムエタイ公認のムエタイコミッション。
- 日本格闘技キック連盟:関西で活動。
- UN-JK連盟:和術慧舟會の立ち技部門として創設。
- KNOCK OUT(ノックアウト):ブシロード子会社・株式会社ブシロードファイトが、運営を担当。肘打ち有り、首相撲の膝蹴り有りの純キックボクシングルールで開催。2020年現在、テレビ放映もされている
関連タグ
関連人物
鈴々舎馬風:柳家かゑる時代に日本キックボクシング協会〈TBS・「キックボクシング中継」〉のリングアナをしていた。
徳光和夫:日本テレビの中継番組「ゴールデン・キックボクシング」で実況を担当。
安部譲二:「ゴールデン・キックボクシング」で解説者を務めたことがある。
塩野勝美:日本キックボクシング連盟のオフィシャルナビゲーター・リングアナとしても活動中。
キックボクシングワルド:『機界戦隊ゼンカイジャー』に登場する、キックボクシングをモチーフにしたワルド。