降臨
神の名を騙って少年を誘拐・去勢し、金儲けをしていた外道な神父がいた。その神父の名は四島。
当然伊集院に目をつけられ、恐怖の地下室に放り込まれて苛烈な拷問をされた。
三日三晩の拷問の末、最早虫の息になり、辛うじてヒトの形を保っていたそれの目の前に突如降臨した者こそが、ルカワ神である。
悪辣な破戒僧といえども元は敬虔な信者であり、眼前に舞い降りた神を見て「自身は救われる」と感涙した。
神のお考え
ルカワ神はまず「子供の声って、美しいよね」と仰った。
それに対して四島は「はい!私はそれを守りぬきました!」と宣うが、神は途端に表情が曇り、「歳を重ね、変わっていく声」こそが美徳であるとのお考えを説き、「お前は全然違う」とその主張を真っ向から否定なされた。
本気で「死にゆく自身のために神が降臨した」と盲信している四島にとって、当の「神」から向けられる冷ややかな眼差しは相当に心を抉るものであった。
曲がりなりにも神に仕える身でありながら、その神のご意志と騙って我欲を満たしていた破戒者は、とうとう神の怒りに触れた。ルカワ神は意趣返しとして股間にゴッドスタンプをお見舞いし、外道のブツを潰す事で虚勢なされた。
そして最期の餞として送った言葉は……
「お前は地獄行き、閻魔にもキツくしろって言うから」
「神もお前を全否定じゃねえか。地獄がお似合いだってよ。 お前は神の名を悪用して、薄汚い欲望を満たしただけだ」
「神の思し召し通り…壮絶に苦しんで死ね」
敬愛する神(と伊集院)からゴミを見るような眼差しと共に死刑宣告を受けた破戒者は御祓とばかりに熱湯に浸けられ、断末魔の叫びと共に地獄へ旅立っていった。
カストラート
少年期のうちに去勢して男性ホルモンによる声変わりを抑制し、子供特有の高い声を維持する方法。
四島は堕落してもなお信仰心「だけ」はあったので、「カストラートで美声を保つことこそが神の思し召しである」と正当化していた(開き直って正当化するのではなく、本気で善行だと信じていた点が特徴)。カストラートに加えて人身売買にまで手を染めていながら、信仰心の下にそれを都合よく曲解して振りかざしていた有様は最早ヒトの皮を被った悪魔そのもの。
関連タグ
流川隆雄:伊集院の助手兼弟子。言うまでもなく彼が適当なコスプレをしただけの姿だが、既に心身が弱りきった四島には本気で神が降臨したと思われていた。
ルカワ仏像:罰当たりな外道はこれで殴ろう!「仏像」とはいうが、辛うじてヒト型の置物に見える雑な手彫りの木像。流川お手製。
ルカワ教祖:「弱いヤツは死んで当然の罪人であり、なおかつ外道を生きたまま焼くことで繁栄がもたらされる」と説く恐るべき教祖様。悪徳教祖に対する意趣返しでカルト教祖を演じたもの。