焼夷弾
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しょういだん
対象となる物への点火を主な目的とした銃弾・爆弾である。
対象を「物理的貫徹」や「内蔵炸薬による爆風や破砕片」で殺傷・破壊するのではなく
「炎焼させる」事を主眼に置いた砲弾や爆弾(航空爆弾のケースが多い)。
主に空襲で使用され、戦時中は日本の様に木造家屋が多い都市や森林に潜んだ兵士を炙り出すために使われた。燃焼時は2300度ほどの温度になるため大火傷では済まず、木造建築物などは延焼しやすく消火を困難とする。
創作などで代名詞的に扱われるナパーム弾は本カテゴリの下位分類に属する一種である。
広義の意味で言えば火炎瓶も焼夷弾に分類されたりする。
他弾種との組み合わせも比較的容易で「徹甲弾」と組み合わせた「徹甲焼夷弾」、「榴弾」と組み合わせた「焼夷榴弾」など豊富である。
戦車砲などの大口径砲だけでなく、対物ライフルや大口径狙撃銃等でも使用されている。
軍事機密を含む機材等の破壊・焼却用としてテルミットを添加したサーメート等を用いた手榴弾もあり、白リンを用いた煙幕弾のように副次的かつ限定的ながらも焼夷弾として働くものがある。
(例)機密書類を処分する時間的余裕がない場合や、墜落した軍用機の機密部分が敵に渡らないよう、修復不可能な形で破壊する際に用いる…など
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