解説
射出後、空中で炸裂し、強烈な光を放ちながら落下する弾。銃砲から撃ち出す場合が多いが、航空機から投下する場合もある。
英語で照明弾を意味するStar Shellを直訳した「星弾」とも呼ばれる。
構造
弾頭に発光性の強い燃焼物質を用いた弾核を収納し、それが空中で炸裂・燃焼するよう時限式信管を用いる。炸裂後は自由落下するために数十秒程度で照らせなくなるが、弾核に付属させておいたパラシュート等が展開し、空気抵抗によって数分ほど空中で浮遊するようになっているものもある。また、信号弾としては発射直後から光を発するものもある。
燃焼剤にはアルミニウム・硝酸バリウム・硫黄等が使われていたが、現在はより発光力のあるマグネシウムと硝酸ナトリウムが使用されている。
用途
主に信号弾の一つとして、また夜間に視界を確保し、敵の状況を観測するために用いられる。
特に夜間観測という意味では、サーチライト(探照灯)等の照明器具よりも比較的に広範囲を照らし出し、戦況を分析しやすいという利点がある。
そしてサーチライトの場合、使用した施設・兵器が狙い撃ちにされる危険性が高かったが、照明弾ならその危険性を大きく回避できる(発砲後すぐに陣地転換などを行える)。
また、強力ではあるが広い範囲を照らすことから逆光により地形等の形状を判りやすくすることもあり、順光であり一転に光が集中することにより判り辛くなることの多いサーチライトと比べて変化の確認がしやすく、影がこちらに向かい伸びていれば移動等がわかりやすい。
ただし、「兵站の種類や量を増やしてしまう」「一定以上の射程距離(及びそれを出せる射出装置)を必要とする※」「発光中に射撃照準を合わせる際に目をくらませないよう留意する」「不発弾の可能性」など、やはり撃つ側にもある程度のリスクは生じてくる。
信号弾としては化学反応を利用し、別の金属粉末を混ぜて発光色を付けた「彩光弾」というものもある。
※吊光弾(ちょうこうだん)という、航空機から投下するタイプも存在する。
補足
なお、曳光弾と混同されることがあるが、曳光弾は残弾や夜間射撃における射線の確認のために混ぜられた弾丸であり、根本的な用途が違っている。
『艦隊これくしょん』における照明弾
2014年6月20日のアップデートで新装備として実装された。
現状では川内改二・綾波改二・江風改二が初期装備として持ってきてくれる。
効果としては……
(+)味方艦隊の命中率、特殊攻撃(連撃・カットイン)の発生率の増加
(+)敵艦隊の特殊攻撃の発生率の抑制
(+)「探照灯」との併用、効果の重複が可能
(+)「探照灯」にあるリスク(装備した艦の被弾率UP・狙い撃ちの危険)がない
(-)100%の発生ではないため、効果が安定しない
(-)上記にある抑制効果はあまり大きくない
――となっている。
実検として、カットイン攻撃による被害の低下はそれなりにあるようだが、流石に重巡リ級flagship(通称:フラリ)が旗艦の場合だと、探照灯付きでもカットインの被害は厳しいらしい。公式からも「決定的ではありません」と言及されており、過度な期待は禁物のようだ。
艦これアーケードでは短時間敵陣を照らす効果に変更されている。