サーチライトとは、大型照明の一種である。
玉置浩二の楽曲。
解説
『探し出す明かり』の名の通り、夜間において遠方にある物体を照らし出すために使用される。
構造
光源の背部を半球状の凹面鏡(へこんだ鏡)で覆うことで、光の方向を一方向に集中させ、直線状の光を放つことで、遠くまで効率よく照らすことが出来る。
発熱灯や水銀灯を利用するため、かなり強力な光線を放つことができ、下記の戦争時には約10km先まで照射することが出来たという。
ほとんどは大型で、回転式の架台に付属していることが多い。
歴史
詳しい発祥については定かではないが、19世紀のヨーロッパで軍事利用が始まって以降、歴史の表舞台に姿を表すようになった。
日露戦争ではロシア帝国軍が、「第二次旅順港閉塞作戦」にて使用。夜襲を仕掛けてきた日本海軍の作戦部隊を、サーチライトで照らして探し出し、これを撃退している。
第一次世界大戦では、夜間戦闘の機会を増やすべく「人工の月光」として利用し、夜間戦闘の在り方に大きな影響を及ぼした。
第二次世界大戦では各国で盛んに用いられるようになり、夜間空襲に来る爆撃機を捕捉するためや、海上での艦隊戦における索敵に用いられた。特に日本海軍は探照灯という和名で使用し、夜戦重視の戦法を好んだことから重宝していた。
一方、使用すると必然的に敵から的にされるため、レーダーやソナーなどの索敵技術の発達とともに、サーチライトは徐々に活躍の場を狭めていった。
逆に敢えて照射することで敵の攻撃を引き寄せて味方を支援したり、巨大な光量で敵の目を眩ます目的でも使われた。
ソ連軍では夜間の奇襲時に大音量のサイレンと一緒にいきなり照射することで、敵を動揺させる戦法を使ったとか。
敵部隊の精神状態が不安定なときには、驚いて戦意を失うこともあったらしい。
現在でも防衛のために設置されているほか、基地や刑務所における哨戒にも用いられている。
また、演出の一環としても使用されたことから、イベントにおける照明機材としても重宝されている。
一方、現在では光害の原因ともされ、その使用が制限されてもいる。