ピクシブ百科事典

銃弾

じゅうだん

銃や砲から発射して、目標を破壊・損傷する物体のこと。
目次[非表示]

銃弾とは、で攻撃する際、目標に当たって直接これを破壊する物体。

概要

おおよそはなどの柔らかい金属を主成分としている。
弾丸とも称され、火縄銃マスケットパーカッションリボルバーなどの古式銃のものは文字通り『玉』だが、ライフルドマスケットや後期のパーカッションリボルバーなどの近代の銃以降は円錐のような流線形をしている。
加工が容易な鉛のみを使うソフトポイントや古式銃の銃弾は鋳型やモールダーという道具を用いることで自作が出来る。

主な種類

フルメタルジャケット弾

ライフルアサルトライフルなど軍用の銃に適用される弾丸。
弾丸本体をギルティング・メタル(丹銅)で完全に覆っている。
純鉛弾は人体に着弾すると衝撃で変形し、組織を大きく破壊するが、丹銅で加工することで、着弾時の過度な変形を防いでいる。
また鉛による中毒症状を緩和する効果がある。
ハーグ陸戦条約で戦争への使用を義務づけられている。
また、ライフリングの保護や銃弾の破片化、銃身途中での停弾といった事が起き辛いといった利点があるため、陸戦条約抜きでもジャケットで覆われた弾を使用する利点はある。
略称として「FMJ」が使われている。

補足:ハーグ陸戦条約
銃弾でよく言われる「ハーグ陸戦条約に基づき人道上の理由から~である」の多くは
「即死するような急所に命中しなかった場合になお、致命傷を与え、そのために死亡するまでに長く相手を苦しめる効果」という点が問題となる。(他には鉛などの一部の金属が持つ中毒効果)
この項においては以降説明を簡潔にするため以上のような効果の場合「残酷な効果」と表記する。

ソフトポイント弾

最も一般的にイメージされる弾丸。
拳銃などの小型の銃の弾丸としてよく用いられる。
銃弾全体、または先端部を丹銅で加工せず、鉛をそのまま加工している。
目標に命中すると激しく変形し、効率的に衝撃力を目標に伝えてダメージを与える。
丹銅で加工していないものは値段が安いために練習用として使われるほか、破壊が目的ではなく的に穴を開ければ十分な競技等でも使用される。
線条と噛み合う側面に丹銅の加工がないと銃身内に千切れた鉛のカスが残る事から、グリスを入れる溝が掘られたものもある。
側面を丹銅で覆ったものをハーフ(メタル)ジャケット、鉛がむき出しのものをレッド(Lead)ブレットと呼ぶ事もある。
丹銅の加工の無いものはグロック17デザートイーグルなどの多角形線条を用いた銃での使用に適しておらず、無理に用いるとトラブルを引き起こす原因となるだけでなく、最悪は銃自体の破損の危険がある。

ワッドカッター

ソフトポイント弾の一種で先端が平らに成形された円柱状の弾。
ペーパーターゲットに綺麗に穴を開ける事が出来る事から競技向けの弾となっている。
その弾頭形状から、装填不良を起こしやすい。
先端が平らになっている事から貫通性能は低いが、人体に撃ち込んだ際にはジャケットが無い為に変形や破片化しやすく、大きな丸い穴を開ける事から傷が閉じにくく、内臓器を破壊しやすい、大量の出血を引き起こす事が出来るといった残酷な効果がある。
円錐台状となったセミワッドカッターという弾もある。
略称として「WC」が使われている。

ホローポイント弾

狩猟用としては主流の弾丸。
警察用としてもよく用いられる(残酷な効果がある為にハーグ陸戦条約に基づき軍での使用は避けられている)。
先端が凹型にへこんでおり(一部製品は凹み部分が空洞になるようにジャケットを被せたり、凹み部分に樹脂部品を付ける事で流線型にして、初速の減衰や弾道のブレを抑える効果を狙ったものもある)、目標に命中すると凹み内に入り込んだものに押される形で先端が開くことでキノコ状に変形し(マッシュルーミング)、より効率的に衝撃力を目標に伝えてダメージを与える。
銃弾によっては凹みだけでなく放射状の溝を掘ることで先端が花が咲くように開く(バナナピール現象)ようにされたものもある。

破壊力がある代わりに通常の衣服程度でも弾頭の変形は起きてしまい、貫通力はその分FMJ弾より劣る。総合的に見た威力は大して変わらないか、ボディアーマーが普及した近現代戦においてはFMJ弾より威力が劣る場合もある。
このため硬い素材に対しては変形せず貫通力を維持し、人体のような柔らかい物質に当たったときのみ変形して破壊力を発揮する弾丸の開発も行われている。
また、ライフル弾など初速の高い弾のみではなく比較的低速な拳銃弾であっても、至近での射撃では弾が変形しきらずに貫通してしまうということも起きている。

丹銅等のジャケットで覆われていないオールレッドホローポイント、側面のみ覆われたハーフジャケットホローポイント、完全に覆われたジャケッテッドホローポイント等、様々種類がある。
ジャケットで覆う範囲が広ければ変形しづらくなるが、自動拳銃での使用に対応していたり、銃弾が千切れるといったトラブルが減る利点もある
銃弾が柔らかいので金属などの硬い物質にあたった場合に自壊して跳弾や貫通が起きにくいため、列車飛行機内での私服警備員の武装する銃の弾丸として用いられることが多い。

略称として「HP」が使われている。

徹甲弾

戦車砲などの装甲目標を撃破することを目的にする火砲に用いられる弾種で、運動エネルギーによる貫通力を重視したもの。
劣化ウラン(DU)やタングステンなどの重金属、鋼鉄などの重く硬い合金等を用いることで、弾丸により大きな運動エネルギーを保持させて貫通力を高めることを可能にしている。
ただし放射性廃棄物を扱う場合は戦後の環境問題(化学的毒性も含む)にも大きな課題を残すことになる。
DUのような物質を使用していない徹甲弾では、非常に硬くて重い金属であるタングステンや鋼鉄が用いられることが多い。
そのタングステンも重金属であるため、放射性物質による汚染こそ起きないものの同様に中毒症状や環境汚染等の問題を抱えている。
略称として「AP」が使われることもある。

徹甲弾とは異なるが、弾頭に炸薬等を効果的に配置し、着弾時の炸裂で破壊を行う榴弾の一種であるHEAT(成形炸薬)やHESH(粘着榴弾)、EFP(爆発成形侵徹体)といった化学エネルギー弾もある。

装弾筒付翼安定徹甲弾
戦車用の徹甲弾の一種、APFSDS弾。
矢状の弾頭は大型のサボットによって保持され、大量の炸薬によって十分な初速を与えられて発射される。
砲口から出た後にサボットは脱落し、運動エネルギーが集中した弾頭のみが飛翔していく。
着弾と同時に弾頭と装甲は塑性流動を起こして相互侵食し、弾頭内の侵徹体は変形しつつ装甲へと侵入していく。
これにより戦車の避弾経始は意味を成さなくなっている。
対物ライフルサイズのAPFSDS弾と専用の対物ライフルも試作されたが、対物ライフル程度の口径では安定翼が小さすぎる、サボットの脱落が上手くいかないなどの問題から弾道が安定しないなどの問題により開発は頓挫している。

徹甲弾(小火器用/対人)
サイズ的に装薬を施す事ができないので基本的には鋼鉄などの重量のある金属が用いられる。
また少しでも初速を稼ぐため銃身内でのすべりを良くするコーティングなどが施されるなど涙ぐましい努力も行われている。
フレシェット弾(後述)や、銃の口径に対してより小口径の弾をサボット(発射後に脱落する弾頭を覆う樹脂カバー)を使って発射し、高いエネルギーを与える発想もあったが、弾自体が小さくなりすぎるため極一部の国でSLAP弾のような大口径銃向けか特殊用途向けとして開発された程度となっている。
貫通力のために特異な構造を用いたものではなく、単純に重い材質を用いるなどで運動エネルギーを稼ぐ方式が多いのは、対人用の歩兵火器においては通常のライフル弾(アサルトライフル弾も含む)がスチールコアが採用されるなどの理由から徹甲弾に近い特性を持っているために既に十分な貫通力を有しており、狙撃銃機関銃で軽装甲を貫通させての目標の無力化といった特殊な用途を除けば今のところ不要だからである。
省資源のため鋼鉄を弾芯に使用した銃弾が意図せず徹甲弾に準じる弾となっているものもある。

フレシェット弾

徹甲弾の一種と呼べる銃弾で、が装填されている。
衝撃を緩和し、弾丸を繊維で絡めとって貫通を防ぐボディアーマーの普及により、これを無効化するために細い矢を撃ちこむ事が考えられた。
アメリカのACR(Advanced Combat Rifle)プログラムにてSTYER AUGベースにフレシェットファイアリングアサルトライフルが試作され、5.56mmNATO規格用フレシェット弾が開発されたりしている。
しかし銃弾に十分な質量を与えられず、風などの影響から射線が安定しないといった問題も多く、試作に終わっている。
散弾として複数の矢をまとめて撃ち出すものもある。

フランジブル弾

銅などの金属粉末を圧縮成形した弾丸。
キルハウス等の訓練施設や飛行中の航空機内や船内、室内等の貫通してはならない場所で使用するために開発された。
着弾すると粉々になる為に合板程度でも貫通は難しく、跳弾の心配も少ないが、人に対して使用した場合に当然ながらHP弾以上の変形を起こすために傷の永久空洞が深くなり、粉末状の破片の除去も難しいため、残酷な効果や破片による中毒などの後遺症を残すという人道上の問題がある。
ただし開発された目的自体が貫通力等を落とし室内戦闘での流れ弾に味方や無関係な人が被弾したり、構造物の破壊のリスクを抑える事であるため、軍用銃弾としては人道なんてクソ食らえの特殊任務くらいにしか役に立たないので、そういう意味では特に問題にはなっていない。

シミュニッション弾

訓練用のペイント弾。
専用の銃身に交換して使用する。
実銃を用いて火薬で撃ち出すため、あくまで実弾と同じ扱いであり、流れ弾に注意しなければならなかったり着弾時の衝撃が非常に強い為に怪我の恐れがある、訓練の際に銃火器の持ち出しの手続きが面倒といった問題がある。

照明弾

強い光を放つ弾丸。
信号用、もしくは夜間戦闘時に周囲を照らすために用いられる。
小口径のものは無く、ショットガンやグレネードランチャーなどのある程度口径の大きいものに使われている。

曳光弾

トレーサー。
銃弾後部に発火性物質を内蔵し、後方に光を引きながら発射される弾丸。
一種の焼夷弾としても働き、曳光焼夷弾という弾もある。
発火性物質を埋め込む為に通常弾と比重が違い、燃焼により気化する為に飛翔する間に重量が減少し続けるため長距離の弾道確認には用を成さない。
重量の減少を防ぐ為にバッテリー式のLED発光タイプが開発されている他、
相手側の視認率を避けるため発火を遅くしたり、前方・側面へ光が漏れにくい遮光版を取り付けたものがある。(LED式も視認率を下げる効果がある)

機関銃などで照準確認用として通常弾に一定の割合で混合され用いられる。
また弾倉の弾切れ警告用に最後の5発程度をこの弾にする場合もある。
光は化合物を混ぜることで調整でき、NATOの標準規格(西側)の場合は赤色となっており、東側は規格でそろえているわけではないようだが緑色に発色するものが主流となっている。
単純に発火・発光するだけの弾も使用されており、当然その場合、黄色からオレンジの「普通の火」の色を発する。
曳光弾のみ使えば前述の質量の差によって弾道に差が出る問題は避けられるが、位置が察知されやすくなったり、燃焼炎やガスによって通常の銃弾以上に銃身に負担をかけることになるため、演習やデモンストレーションといった限られた時以外は行われてはない。
影響がどの程度の影響があるかは不明であり、影響が出る前に磨耗により銃身の寿命により交換されるとも言われているが、あってからでは遅いというのが実情。(遅延発火弾の場合この限りではない。)

炸裂弾

銃弾内に火薬(炸薬)を充填し、雷管や信管などにより着弾時に発火し、炸裂する。
大口径のものは榴弾等と呼ばれている。
拳銃などの小口径のものは実際にはたいした威力の向上はなく、コストに見合わない為に趣味的なごく一部の用途以外には使用されておらず、量産品としては製造されていない。
小口径のものはハーグ陸戦条約により規制されているが、WW2中のドイツがBパトローネン(B弾薬、8mmモーゼル弾頭に炸薬を装填したもの)を東部戦線で使用したように条約に批准していない相手に使用している例もある。

ゴム

文字通り硬質ゴムによる弾丸。
殺傷能力こそ低いものの、威力はプロのヘビー級ボクサーのパンチに匹敵すると言われるほど強烈なもので、良くても酷い打ち身、悪ければ昏倒して死亡する恐れがある。
比重の軽い弾体が空気抵抗によって減速することで殺傷力を抑える仕組みのため、
至近距離では弾丸が肉体に食い込む恐れすらあり、場合によっては鉛よりも変形しやすい弾頭がより酷い破壊を行うため扱いには注意が必要。
主に暴徒鎮圧や犯罪者の確保、猛獣の撃退に使われる。

対人用はショットガンなどで打ち出す放射状に裂けることでより空気抵抗を得て減速させるものや専用の拳銃で打ち出される球状のもの、グレネードランチャーを流用したものが主流。(後者はピッチングマシンで軟式ボールを撃ってる感覚とのこと)

木弾頭

殺傷を目的としない弾頭で、発射により砕け散る事で急速に減速し、遠距離まで飛翔しない弾丸。
オートマチック機構を持つ銃の場合、作動のためのガス圧や反動を得るために銃身内に弾が抜ける必要がある為、普通に(弾頭のない)空砲を使ってもうまく作動しない。
通常の軍等の場合は銃口を狭めてガス圧や反動を確保するブランクファイアリングアダプター(空包発射補助具)を装着する、映画等の撮影に使用されるプロップガンでは銃身内に詰め物をすることで実弾の発射を不可能にすると同時に動作に必要なガス圧を確保できるようにしている、と多くの場合は空砲で十分なためにこのような弾はめったに使われない。
ヒストリカル・リエナクトメントにおいて蒐集的価値のある実銃を使用する場合に、本来の外観や機能を損なわずに使用する場合や、式典などで用いられる儀仗用銃が予備火器としての役割も兼ねている上でブランクファイアリングアダプターが無い場合などに使用される。
当たり前であるが至近距離では非常に危険である。

純銀弾(銀の弾丸)

弾丸を純製にしたもの。
宗教的な意味合いや比喩で用いられる言葉。
実在しないわけではないが、殺傷能力は通常の弾丸よりもやや低く、なによりコストが非常に高いため、お守り程度にしか扱われていない。
創作などでは、銀を弱点とする吸血鬼狼男を倒すために専用弾として登場する機会が多い。
ソフトポイントライフル弾などには空気抵抗を減らすため先端を別の金属で製造し、着弾時に剥離する構造のものがあるが、特にアルミなどを先端に装着した弾を「シルバーチップ」と呼ぶが、ウィンチェスター社の拳銃用HP弾はライフル弾のブランド名を受け継いで「シルバーチップ」と呼ばれる上、全体を鍍金加工されて銀色に輝くため、銀製弾と誤解されやすい。

水銀弾

運動エネルギーを効率よく伝えるために弾頭内部に水銀を詰めた弾。
水銀は鉛と比べ比重が大きく、着弾時に広がりやすく、更に毒性を持つという事で非常に強力な弾になると言われている。
が、現実には水銀の腐食性や揮発性によって長期保存には適さず、また固体と液体では勝手が違ってくるため「理論が正しければ高威力」という眉唾モノの弾となっている。

散弾

多数の小さい弾丸を散開発射する。
主にショットガンで鳥などの小~中型の動物の猟に使われるが、警察や軍により近接戦闘に使われることも。
毒蛇など、小型動物に対する駆除自衛用途向けにリボルバー拳銃用もある。
狩猟用では鉛製散弾の環境に与える影響が問題になり、軟鉄製や銅製が主流になっている。

消音弾

ピストン・プリンシプル弾等とも呼ばれ、正確には特殊な薬莢であって弾自体はほぼ通常のもの。
薬莢内にピストンがあり、射撃時にはピストンにより薬莢の口がふさがれ、発射ガスが薬莢外に漏れない構造となっている。
発射ガスが漏れないことでサウンドサプレッサーなどを用いて大型化せず、大きな音を立てずに発砲できるようなる。
PSS(ПСС)拳銃やD消音拳銃、DM消音カービン等に使われており、DM消音カービン等をグレネードランチャーとして使用する際にも使われるほか、水中銃弾にも使われている。

水中銃

そもそも火薬を用いた「銃」よりもバネやゴムの張力による投射式の方が信頼性に勝るため例が少なく、一概には言えないが、水の高い抵抗を避けるため断面を小さくしつつ初速と運動エネルギーを保持するために重くする必要のある弾丸は、矢か銛のように前後に長い棒状となる。
それでも水中での初速は陸上用の銃弾と比べて遅く、ライフリングの効果は十分に得られないことから、滑腔銃身の銃による発射を想定している。
有名どころはロシアのAPS水中銃に用いられる5.56mm×40MPS弾、ドイツのH&K P11に使われている7.62mmx36弾など。
これらは接頭語として「一応」がつくが陸上での発射も可能で、APS水中銃の射程は100m程、P11は30m程。
また、発射ガスが漏れない為、消音銃としても機能する。

余談
稀に洋画などで、水中の相手に向かって小銃機関銃を乱射したり、水中で弾丸が潜っている人間へ向かってくるなどの描写があるが、実際はほぼ不可能に近い
ライフル弾は初速が速すぎて水面に突入した際の衝撃に負けて砕けてしまうか、水面に対して角度が浅いと水切りの要領で弾かれる。
逆に初速の遅い拳銃弾は水の抵抗に負けて減速してしまい、殺傷力を1m維持できれば大した物、といったところ。
断続的に掃射を加えることで息継ぎをさせずに窒息を狙えたりもするが、無駄に弾を撃つより手榴弾爆薬を使ったほうが効果的である。

関連タグ

pixivに投稿された作品 pixivで「銃弾」のイラストを見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 22853

コメント