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ショットガン

しょっとがん

近距離で使用し、撃った瞬間に大量の弾をばら撒く大口径の大型銃の一般名称。日本では散弾銃(さんだんじゅう)とも呼ぶ。スポーツ射撃用、狩猟用、軍・警察用として需要は大きい。
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概要

ショットガンの歴史は古く、近世フランスではなどのスモールゲーム(小型の動物)を狩るために、小粒の弾丸を多数装填したマスケット銃が用いられていた。
当初はあくまで猟銃として位置づけられていたが、18〜19世紀のアメリカ西部では対人火器として多く用いられ、その後、軍・警察用火器として一定の評価を得るようになった。
単純な機構を採用した製品が多く、マルファンクション(作動不良)を起こす可能性が低い。
また、大口径の利を活かして、拳銃ライフルでは発射できないような様々な弾種が開発され、多方面のニーズに応えられる一種の「万能銃」として重宝されている。ゲームでは主に装弾数が少なく有効射程(効果的なダメージを与えられる距離)が短いながらも弾丸が拡散して広範囲をカバーできることからAIMが苦手な人でも敵に当てやすい為、手数で補うマシンガンやアサルトライフルとは別方向で初心者がお世話になることが多い銃器である。当然技量があれば至近距離での撃ち合いや拠点制圧等で八面六臂の活躍も見込めるため末永く使っていける。

武器としてのショットガン

その至近距離での殺傷力の高さから、大航海時代には舶搭載火器として需要があったことが分かっている。
船員の反乱に対処するために使われた場合が大半だったようである。
しかし、ヨーロッパでは「ショットガン=猟銃」というイメージが強く、対人火器としてショットガンを使用する動きが広がることはなかった。
対照的に、対人火器として積極的にショットガンが使用されたのがアメリカであった。
法と秩序の手の及ばない大西部の荒野では、実力で個人の生命・財産を守るのが当然とされ、人々は身近にあるもので野獣や盗賊と対決しなければならなかった。
そんなとき、最も頼りになったのが、狩猟用として当時一般に普及しつつあったショットガンだった。
こうしたショットガンの活躍は西部劇でも紹介されており、有名な「OK牧場の決闘」では、名うてのアウトローであったドク・ホリデイが銃身を切り詰めた水平二連のショットガンを用いてクラントン一家に立ち向かい、駅馬車の護衛は銃身を切って取りまわしやすくしたショットガンを装備していた。
(御者の隣にショットガンを持った護衛が座っていたことから現代においても助手席のことをショットガンと呼ぶスラングがある)

ショットガンとアメリカ

アメリカではショットガンは歴史的・伝統的な武器として軍用としてもちろん警察、保安、西部開拓時代での駅馬車の自衛武器などとして重宝されている。
古くはアメリカ独立戦争ではジョージ・ワシントンのアイデアで、マスケット銃に通常の単体弾と散弾を同時に詰めて使用した。
マスケット銃は命中率が悪かったことからのでそのマスケット銃に散弾をいれて集弾率でカバーし、海上での戦闘では重宝された。
南北戦争では将兵の私物のショットガンが戦闘に使用され、特に南軍騎兵がショットガンを好んで使用したといわれる。
こうした歴史的経緯から、アメリカ軍はショットガンを対人火器として位置づけ、配備することを躊躇しなかった。
第一次世界大戦が始まりアメリカ軍の参戦が決まると、アメリカ軍は塹壕戦における切札として銃身を切り詰めたポンプ式ショットガンに銃剣を装着したものを投入し、多大なる戦果を挙げた。
トレンチガンと呼ばれたこれらのショットガンは、その激烈な破壊力ゆえにドイツ兵たちの恐怖と怨嗟の的となった。
その後もアメリカ軍はショットガンを軍用銃として運用し続けており、特にジャングルでの接近遭遇戦が頻発したベトナム戦争では大量に使用された。
また、ショットガンはその汎用性ゆえに法執行機関でも多数運用されている。特に、SWATなどの警察の特殊部隊で、ドアの蝶番やドアノブを粉砕するために使用されることが多いため、マスターキーとも呼ばれる。
また、近年ではゴム散弾やビーンバッグ弾、『TASER XREP』(相手に電気ショックを与えて無力化する特殊弾)などの低致死性弾も開発され、ショットガンが対応しうる任務の幅は大きく広がっている。
こうしたことから、これまでショットガンの配備に慎重だったヨーロッパ諸国の軍・警察でも、徐々に装備する組織が増えてきている。

勘違いされがちだが

散弾銃は接近戦武器と言われるがこれは語弊がある。
狩猟用が原型である散弾銃ははるか遠方で移動する標的を確実に仕留める目的で作られた経緯があり、最大で数百メートル程度の射程を有している。
軍隊においても閉所戦闘に重宝されているだけで、軍用に使用されている散弾銃も近接よりに調整されているものの基本的にそのあたりの性能に変化はない。
(アサルトライフル機関銃迫撃砲といった他の火器と比べて短いというだけである)
また「戦争で散弾銃を使うのはハーグ陸戦条約違反」と言われているが、散弾そのものが明確に禁止されているわけではなく「条約を基に批判を受けることが多い」が正解。
また自粛処置として大量の小粒弾を撃ち出すバードショットなどは使われず、00バック弾など対人用に「考慮された」弾丸が使用される。

デザインと機構

最も普及しているのは、レミントンM870モスバーグM500のようなポンプアクション式のものである。
このタイプの銃は機構が単純でマルファンクション(作動不良)を起こしにくく、弾の種類も選ばず、初弾を装填するアクション自体が警告にもなるため、狩猟用だけでなく自衛用、軍・警察用として広く用いられている。
また、発射ガスの強さを利用して銃口にアダプタを取り付けることでロープランチャー等にもともなることから救助用途等にも使用できる。
軍用としては、短時間で大火力を発揮できるセミオートマチック・ショットガンの需要も大きく、例えばSASやローデシア傭兵はブローニング・オート5を使用し、アメリカ軍はM1014を制式として運用している。
また、アサルトライフル等の下に取り付けるアンダーバレルショットガンも製作されており、イサカM37やレミントンM870等の既存の製品を改造したものだけでなく、最初からアンダーバレルショットガンとしても使うことを前提として設計されたC-MORE M26 MASSも登場している。
SAKO社のCrossfireに至っては5.56mmのセミオートライフルとポンプアクション式12ゲージショットガンを一体化した複合銃となっている。
しかし、中にはかなり強烈なキャラクターを持ったものもあり、リボルバー型のRDIストライカー12(弾倉が回転するのではなく円状に弾が配置されている)のようなショットガンもあれば、チューブマガジンを二本持つショットガンダブルバレル、ダブルチューブマガジン式ショットガンAK47突撃銃から進化したセミオート式ショットガンという化け物もいるし、中にはフルオート射撃可能、しかも榴弾も発射できるリアルチートさえ存在する。
更にタウルスジャッジS&Wガバナー等の410ゲージシェルを装填可能なリボルバー拳銃も存在している(銃規制がゆるいと言われるアメリカでも民間人には短銃身のショットガンの所持許可はおりないので、「もともと.45ロングコルトや.45ACP仕様だが、410ゲージも装填できるリボルバー」という建前をとっている。それでもソウドオフ扱いとして一部州では所持が禁止されている)。
スポーツ射撃用としては水平二連・上下二連銃が多く用いられる。
これらの製品の中には、過剰なほどの彫刻が施され、1丁あたり数千万円もする超高級品も存在する。
最近では三本銃身の三連銃が登場した。
またポンプアクションとセミオートが兼用できるフランキ スパス12ベネリM3も有名だが、前者はその複雑な機構や操作関係に問題も多く、あまり普及しなかった。

法執行機関・民間問わず多く普及しているだけあって、アフターマーケット製のパーツも数多く出ており、ストックやグリップ等の形状を変えるパーツだけでなく、チューブマガジン式からボックスマガジン式に変更したり、チューブマガジンの先端を伸ばしたり、チューブマガジンを複数本束ねたリボルバー弾倉に変更して装弾数を増やすといったパーツも存在している。
一発一発詰めて行くイメージのあるチューブマガジンだが、一度に複数弾の装填を行なえるクイックローダーもある。

用語

ショットガン特有の部品

  • フォアエンド
    • ポンプアクション式の銃の銃身下部についたスライドするパーツ。これを前後させることで装填と排莢を行う。
  • アクションバー
    • 同じく、フォアエンドの動作を本体に伝えるための棒
  • ライフル銃身
    • 基本的に散弾用であるショットガンならではの部品名称。通常はライフリングのない滑腔銃身だが、スラッグなどを打ち出すためにライフリングが刻まれたもの。規制の強い日本国内や散弾との兼用に、銃身の途中までしかライフリングのない「ハーフライフル銃身」というものもある
  • チョーク
    • 銃口部分にある散弾の拡散範囲と射程を決める絞り。目的に応じて様々な径があるが、使用弾種にあわせて交換可能な銃もある。チョークの先に更にネジ等を設けることでダックビルハイダーのような拡散のパターンを変更する部品を付けたり、サウンドサプレッサーを付ける事も出来る。


銃弾

現在はショットシェルなどと呼ばれる薬莢方式の実包が主流。

ショットシェルを構成する部品

  • ケース
    • 弾丸や火薬を収納するための円筒の部品、金属薬莢の場合はロンデルは存在せず全て一体型となっている。
    • マグナム等と呼ばれる長いケースもある。
  • ロンデル
    • 紙ケースやプラスチックケースのショットシェルにおいて、金属で作られた強度が必要なリム部分などの部分。
  • ワッズ
  • サボット
    • 粒弾の総量が少ない場合などに、弾の周囲を覆う円筒状の詰め物。


粒弾のサイズによる種別

  • バードショット
    • 鳥などのスモール・ゲーム(小型動物)向けに使用される、6mm未満の小粒弾で、数十発から数百発装填できる。大粒弾と比べ威力こそ小さいものの弾の数が多いため、同じ拡散パターンであっても当たりやすい。
    • ちなみに、対人用として使うと、かなり悲惨なことになるため、先に述べたとおり戦場ではめったに使われない。
  • バックショット
    • 中型動物の大粒弾。粒弾は6mm以上で10発前後装填される。大粒弾を使うために殺傷力は高い。ヒグマなどの大型動物にもある程度有効なためジャブとして使われる。
    • ちなみにバックとは牡鹿のことで、鹿撃ち弾と訳されることもある。軍用(対人)散弾としても使用される直径8.4mmのOOバックショットが有名。
  • スラッグ弾(スラッグショット)
    • 「一粒弾」とも呼ばれる。一発だけ大きな弾丸を装填したショットシェル。狩猟用としては、熊などのビッグ・ゲーム(大型動物)向けだが、対人・対物用としても使用される。有効射程内での破壊力が最も大きい。
    • 主に滑腔銃身である散弾銃で使用されるため、精度を高めるために銃弾自体にライフル(旋条)が刻まれているものもあるが、弾自体が重いため有効射程は散弾より短い場合がある。跳弾の心配が低く、運動エネルギー(破壊力)も大きいため、後述のドアブリーチ弾としても使われる事がある。
      • また、「サボットスラッグ」という弾種も存在する。これはシェルよりも小径のスラッグ弾丸をプラスチック製のサボットで包んだもので、ボトルネック(ネックダウン)薬莢のような効果を生み、高い精度が期待できる。発射に関する構造や原理はフレシェット弾に近い。
      • ライフルの所持規制がある国や地域で狩猟用として主に用いられ、基本的にライフリング銃身用である。これはライフル弾並みの命中精度と貫通性能を有しており、狩猟用として一定の需要がある。
    • アーマード・コアシリーズでは肩用武器のショットガンの名称だが、スラッグ弾は散弾ではないので小さい弾をばら撒くことは無い。


口径

口径に合わせて「ゲージ(番)」と呼ばれる単位が使用される
基準となる数字は「口径が何分の1ポンドの鉛球に相当するか」で数字が大きくなるほど口径は小さくなる。
12ゲージなら「1/12ポンドの鉛球の直径に相応する口径」ということ。
「12ゲージOOバックショット」のように口径→弾種で表記識別する。
0.410インチ口径の410ゲージのように拳銃弾等と同様に何インチ口径かが使われているものもある。

その他特殊弾頭

照明弾
上空に撃ち上げると一定時間周囲を照らしながら徐々に落下していく。
人に向けて撃つと大変なことになる。

ドラゴンブレス弾
「僕の考えた最強の弾丸」的なものだが実在する。
その名の通り火を噴くようなマズルフラッシュを見せ、その燃え盛る火炎で文字通り焼く。
比喩でもなく焼く。
ジルコニウム粉末を火薬で点火した上で撃ち出す為に物理的な破壊力はない。
CoD:BOでも登場する。
低圧低反動のためにオートマチックショットガンでは使えず、一発の値段が非常に高い。
火災を防ぐために所持が禁止されている地域もある。
実際に流れ弾により射場で火事が起きたりもしている。

ガス弾
催涙ガスなどを封入した弾体を撃ち出す低致死性弾。
当たり前であるが人に向けて撃つものではない。
窓ガラスなどを突き破り撃ち込む為に先端部が硬質素材で出来ているものもある。

暴徒鎮圧弾
暴徒に直接撃ち込む事で無力化する低致死性弾。
であったり硬質ゴムであったり、小さな玉の入った袋(ビーンバック)であったりと様々。

TASER XREP
テイザー社が開発したワイヤレススタンガン
12ゲージショットシェルを使用できる銃から投射し、射程は約30m。
暴徒等に対し、離れた場所から周囲に被害を出すことなく撃ち込むことが出来る。
低圧で撃ち出すためにガス圧駆動のオートマチックショットガンでの使用は適さない。

ミニグレネード
狭い室内や車内など狭い場所で効果的な破片効果で殺傷を行う榴弾
対人榴弾以外に、対装甲用にモンロー/ノイマン効果で貫徹する徹甲弾などがある。
有名なFRAG-12は連射が出来るAA-12用に設計された弾(威力が小さいために連射できない銃では効果が薄い)のため、あまりポピュラーではない。

フレシェット弾
複数本の矢状の弾体を撃ち出す散弾。
矢という形状ゆえか初速が他の散弾より高速となり(OOバックやスラッグが初速400m/s程に対しフレシェットは初速600m/s程)比較的長距離でも鉄ヘルメットを貫通するなど(ショットガンの弾としては)驚異的な貫通力を持ち、ソフトアーマーでは止めるのが難しいために対人用としてかなりの殺傷力を発揮する。

ドアブリーチング弾
警察の突入などの際にバリスティックブリーチングに使用する弾。
ドアの蝶番や鍵等を破壊する威力を持つも、弾の形を保ったまま貫通してドアの向こうに被害を及ぼすことの少ない弾。
弾体は金属粉末を混ぜた液体、亜鉛粉末等があり、ドアの素材に応じて適したものを使う。
発射ガスを逃がす必要があったりとちょうど良い距離というものがあり、銃口を密着させずに少し離して撃つ必要があるが、銃口を密着させても問題なく使えるブリーチングハイダーと呼ばれる部品もある。

その他自作弾
構造上、ワッズにより押し出されるために自分で積める自作弾を作成する際に普通では撃ち出さないものを打ち出す弾を作る事がが出来る。
5.56mm弾7.62mm弾などの他口径の銃弾、紙吹雪ライトスティックなど、さまざまなものを撃ち出せる。
ケースからはみ出すような形状となった場合はマガジンからの装填が不可能となるが、薬室へと手で装填する場合は少々再装填しづらい程度である。

ソウドオフ

銃身を短小化し狭い場所(室内など)の戦闘に特化させたショットガン。
ジャギ様の持ってる奴が有名。
普通のショットガンはバレルが長い。その理由は散弾の飛距離を伸ばし緩やかに飛散させるためで、これにより遠方でも的確に相手を狙える(簡単に言うとキツネとかクマを撃つ時に狙撃する距離間で)。
その飛距離を犠牲にし、散弾の拡散範囲を上げるためにバレルを切り詰めたものがソウドオフ・ショットガンである。
本来は弾丸の破壊力を力学的に減少させる役割を持つバレルが短くなっており、また銃口にある拡散範囲を決めるチョークも切り落としたために急激に拡散するようになり、至近距離で撃たれれば本来腹だけのところが胴体全部に弾が飛んでくる。
それ故に至近距離の破壊力はこの加工をしていないそれよりも遥かに高く、ドアが段ボール紙のように吹っ飛ぶ。
また有効射程内なら相手のほうに銃口が向いていれば必ず当たる仕様の為、室内戦闘での「出会い頭にワッショイ戦法」において強烈な威力を誇る。
しかし弾が拡散しすぎるために遠距離での殺傷力は物凄く弱くなり、散弾一粒の有効射程距離についても著しく下がる(大概の場合は至近でぶっ放す用なので問題にはされない)。
ちなみにその凶悪な威力と携行が容易になることから法的にやってはいけないことになっている。よい子は真似しないように。
ストックのみを切り詰めたものや、ピストルグリップモデル、規制長ぎりぎりまで短くした短銃身モデルをソウドオフの名称で売っている、法に則って改造を施したモデルを販売している場合があるが、もちろんこちらは合法。(地域によっては規制内容が異なるため、注意は必要であるが)
ちなみにスペルは「sword off」ではなく「sawed off」である。sword()ではなくsaw()でバレルをoff(切)るのである。

なお、ソウドオフと呼ぶのはショットガンに限らず、M79グレネードランチャーモシン・ナガン(obrez)、ボルトアクションライフルなど、様々な銃が携行のしやすさの為に同様の加工が施されてソウドオフと呼ばれている。

ライオットガン

暴動鎮圧用ショットガンの事。ライオットガンを参照。

出来ちゃった結婚

英名が「ショットガン・マリッジ/ウェディング(Shotgun Marriage/wedding)」。
婚前交渉で妊娠した際、女性側の父親が相手のに散弾銃を突きつけて責任を取らせようとしたことから。

代表的なショットガン

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