「 おれァ”白ひげ”だァァ!!!!!」
「 おれの愛する息子は 無事なんだろうな.........!!!!」
「海賊なら!!! 信じるものはてめェで決めろォ!!!!」
「おれと共に来る者は 命を捨ててついて来い!!!」
「興味は無ェが…あの宝を誰かが見つけた時…世界はひっくり返るのさ……!! 誰かが見つけ出す その日は必ず来る…」
「”ひとつなぎの大秘宝”は実在する!!!!!」
概要
通称「白ひげ」。
白ひげ海賊団船長で、存命であった2年前まで四皇の一角に名を連ね、かつて“海賊王”ゴールド・ロジャーとも唯一互角に渡り合った伝説の大海賊。
ロジャーの死後は名実共に世界一となり、「世界最強の男」「世界最強の海賊」「最も“ひとつなぎの大秘宝”に近い男」と怪物的な雷名を世界中に轟かせた。
プロフィール
本名 | エドワード・ニューゲート |
---|---|
異名 | 白ひげ、世界最強の海賊、世界最強の男 |
年齢 | 享年72歳 |
身長 | 666cm |
懸賞金 | 50億4600万ベリー |
肩書き | 元四皇 |
所属 | ロックス海賊団船員→白ひげ海賊団船長 |
所属船 | モビー・ディック号 |
悪魔の実 | グラグラの実 (超人系) |
覇気 | 覇王色、武装色、見聞色 |
武器 | 最上大業物12工 薙刀「むら雲切」 |
出身地 | 偉大なる航路 新世界 スフィンクス |
誕生日 | 4月6日 (しろ=4,6) |
星座 | おひつじ座 |
血液型 | F型 |
好きな食べ物 | 酒、安い食べ物 |
嫌いな食べ物 | コピ・ルアク |
趣味 | 貯金 |
笑い方 | グララララ |
イメージ動物 | 白鯨 |
初登場 | 単行本25巻 第234話『ご記憶下さいます様に』 |
WT100 | 31位(59957票) |
CV | 有本欽隆(151話 - 567話)→大友龍三郎(962話 - ) |
容貌
異名の由来でもある三日月型の大きな白い口ひげと、常人の4倍くらいの体躯を持つ大男。
本作の例に漏れず非常に屈強な体格を誇り、数値以上の威容を感じさせるが、
巨体キャラの多くが体格が増す程にアンバランスな体型になっていく傾向を持つ中、彼は凄まじい体躯・筋量を誇りつつも胴幅・足丈などのバランスが丁度良く、(ある意味)漢として抜群のスタイルを持っている。ロジャーのような現実寄りのマッチョ体型を、そのまま更に拡大した感じといえばわかりやすいかもしれない。
若い頃(恐らくロックス海賊団にいた頃か?)はひげを生やしていなかったが、フィギュアや一部のゲーム化作品では現在と変わらない立派なひげを持った姿になっている。
なお髪は金髪であり、頭にバンダナを巻いているのは子供時代からのスタイルだった様子。
ただし少なくとも20年前までは海賊帽を被っていた。
少年期~壮年期には長髪だったが、SBSでは「こういうウワサ」と言葉を濁しつつも現在(晩年)の髪型が描かれることに。
で、その髪型だが……スキンヘッドをベースにひげをそのまま頭のてっぺんに持ってきたようなファンキーすぎるもので、バンダナの下に収まっている事が不思議なくらい。
ジョークなのか本設定なのかは判別しがたいが、もしかしたら髪型にコンプレックスがあってそれを隠すためにバンダナを巻いていたという可能性も……?
老齢に加え持病も抱えており、平時は点滴のような管を通し、鼻に呼吸器をはめるなど限界を迎えつつあった。
彼の周りには豹柄のタイツや長いブーツを履いた美脚がセクシーなナースたち(女性船医チーム)が付き従っており、彼を看病している。
ちなみにSBSによればタイツは白ひげの趣味だとか。
人物像
境遇・家族
白ひげは元々「貧しさ故に天上金を納められず、国が崩壊して無法地帯と化した島」の孤児の一人であり、その境遇からロックス海賊団在籍時には「家族」を欲していた。
ロックス海賊団に加入したきっかけも、おそらく上記の理由への世界政府への復讐心も多少はあったのだと予想されるが、その理由は明かされていない。
「俺の息子になれ!!!」
白ひげ海賊団を結成した後は自分の船に乗せた男達・配下の海賊達を「家族」として何よりも大切に思い、愛を持って「息子」と呼んでいた。
一時期行動を共にした光月おでんのことは弟と呼んでいたものの、その理由はおそらく「当時の白ひげとおでんはそれ程年齢が離れていなかった」ためか、彼の目的が白ひげと共にあることでなく「冒険」だったからと思われる。
「バカな息子を ─── それでも愛そう…」
「仲良くやんな… エースだけが特別じゃねェ… みんなおれの家族だぜ…」
海のはみ出し者であり孤独の中で生きてきたエースをはじめ、海賊達は白ひげの優しさ・信頼の中で孤独を癒し、白ひげ海賊団の一員となって彼を「オヤジ」と呼び慕い、絶大な尊敬と恩義を抱いている。
白ひげもまた、口にこそ出さないが自分のことを「オヤジ」と呼んで慕ってくれる船員達に感謝している。
同時に、自分に「父」が務まったのか内心不安なこともあったようで、エースに対して頂上戦争では一言だけ尋ねてもいた。
「……おれが 親父でよかったか……?」
なお、傘下の海賊ならともかく自身の船には絶対に戦闘員として女性を乗せないと決めており、女性は上述した通り白ひげを慕う傘下の島からやってきたナース達のみ乗っており、また彼女達も頂上戦争に出向いた際には下船させ戦場からは離脱させていた。
部下だけでなく傘下からの人望も厚く、ドーマやマクガイなどの傘下の海賊も白ひげの死に涙を流した程であり、船員でこそなくともやはり慕われていたようだ。
そしてたとえ敵に唆されて自らに牙を剥こうとも、その正体が仇敵の実の息子であろうとも、仲間として認めている者にその事を咎めたりするようなことは決してしない。
仲間たちもその白ひげの思いを尊重しており、大船団ながら纏まっている統率力は白ひげの人柄ゆえのものと言える。
戦闘力の高さだけでなく、そういった決して仲間を裏切ることのなかった内面も伝説の海賊と呼ばれる所以の一つと言われており、原作ではカポネ・ベッジが(TVアニメ版ではなぜかトラファルガー・ローが)その発言をしている。
が、その考え方より「仲間殺し」を唯一にして最大のタブーとしており、この鉄の掟を破ったかつての船員である“黒ひげ”だけは 「………てめェだけは息子とは呼べねェな!!」 と本人に向けても語っている。
若かりし頃に所属していたロックス海賊団は仲間殺しすら日常茶飯事という無法地帯だったようで、そうした光景に嫌気が差した結果でもあったのだろう。
そのため、破天荒で人の上にも下にもつかないようなおでんのことも「前の海賊団でイヤって程思い知ってんだ」といって当初は船に乗せることを拒んだ。
好物・ケチ
大の酒豪で、体に障るためナース達からは酒量を制限するように言われているが、「好きなもん飲んで体に悪ィ訳あるか」と一蹴して意にも介していない。
また、点滴も「こんな器具つけて敵の同情でもひけってのかァ!?」と無断で外してしまうことも度々あった模様。
マルコによれば意外にもケチで仲間に対しても店で奢ったことはないとのこと。
人の酒を欲しがり、来客の際は「いい酒を持ってきたか」を聞くこともあったとか。
というのも自分の宝の取り分は全て、己の故郷に身分を隠して金や物資として送り続けていたため。
このことを白ひげは隠しているつもりだったようだが、マルコ達船員は皆気付いていたという。
海賊王の手前にいた
ロジャーとは何度も戦った仇敵ではあったが、時にはお互い酒を酌み交わしたこともある。
その際には、ロジャーからラフテルへの行き方について教えてやろうかとも言われているが、 「聞いても行かねェ 興味ねェからな」 と返している。
「ひとつなぎの大秘宝」に最も近い男と言われてはいるが、彼は海賊王にも大秘宝にも興味はないのである。
この時「Dの一族が何者なのか」についてロジャーからその正体を聞いており、死の間際には 「“ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”は実在する!!!!!」 と言い遺した。
「おれァ 時代の残党だ……!!新時代におれの乗り込む船は無ェ…!!!」
また新世界編では「“白ひげ”は王座につかず そのイスの前に君臨した」とドンキホーテ・ドフラミンゴが語っており、まさに大海賊時代の頂点と呼べる存在だった事が改めてうかがえる。
戦闘能力
悪魔の実
「お前らの相手は…!!! このおれ一人だァ!!!」
名称 | グラグラの実 |
---|---|
分類 | 超人系 |
属性 | 揺れ(振動・震動)※1 |
能力 |
|
欠点 | 強大な力として発揮すると、能力は「破壊」の力に転じる性質を持っているので、甚大な被害が及ぼしかねず、強い力としてはあまり多用できない |
※1 能力を把握する場合の「地震」は、専門的な意味で解釈するのが相応しいので、この場合の地震による揺れは「地震動」という解釈に変わる。そして「震動」の部類に入る。
※2 空振は「からぶり」とは読まないので注意。
振動を起こして、大きく揺れ動かしたものを破壊につなげることができ、さらにその仕組みを大気に応用すれば地震を引き起こすことができる「震動(地震)人間」である。因みに作中の描写による「地震人間」とは、周囲の者が彼が能力を使用すると海震を起こしたり、大地が揺れたり地割れが起きたりするのが目についた上での一般的な意味として使用している発言なので、能力の属性の意味としての発言とはまた別物。強さ次第で地面の揺れや岩盤の破壊・ずれを起こせる、能力を発揮する一部の仕組みが地震発生メカニズムと同じであるという点では「地震」と呼べるかもしれないが、それ以外は全く説明ができない現象な上、それは能力による強い力によって引き起こされた現象なので、能力の属性とするにはあまりにも不十分。さらに「グラグラの実の能力で地震を起こす仕組みは?」と指摘されると、能力自体が持つ属性が「地震」として認識しているので、その時点で手詰まりとなってしまう。
つまり「地震人間」という言い方は、地震現象についてある程度以上知っている者からすると、SBSの情報に関しては地震を引き起こせるという言及に留まり、その後に「震動人間」と敢えて別の言い方で言及している一方で、作中の多くの描写は周囲の者がただ何となくの見かけ上で判断したり、初めて能力を見た者は、以前に能力者の能力の噂程度の話を耳にしていたことを、そのまま発言しただけにしか見えないので、グラグラの実の能力の属性として正確とは言えない。
グラグラの実の仕組みは、揺れの性質を利用した「地震発生プロセス」となっているので複雑。仕組みについては「地震」についてよく知らない者が見ても分からないと思うので、今回は大まかに全体像を解説する。
彼が能力を発揮した場合は猛烈な「揺れ」となるので、結果的に「破壊」の力に転じることが圧倒的に多い。「破壊」の力に移行してしまう理由としては、彼の強さの他に「揺れ」の性質にもあり、発揮した「“揺れ(=大元のグラグラの力)”の周期」と「対象物が持つ固有周期」が一致したときに起きる「共振現象」が大きく関係している(この場合の「周期」とは、揺れが1往復するのにかかる時間のことを指す)。「共振」は、ある一定以上の強さになった段階で発生し、その性質により対象物に負荷がかかり過ぎることで「破損」する(地震でいうと「キラーパルス」「長周期パルス」である)。
一連の発生プロセスは、「【A】振動⇒【B】小規模な破壊⇒【C】震動⇒【D】大規模な破壊(地震はここの段階)」という流れとなっていて、「振動」の枠の中で「破壊」になった場合は、その衝撃による誘発現象として周囲が揺れを起こす「震動」の段階に突入し、強すぎた震動は「破壊(=地震)」となる。彼が能力を発揮した場合は、最大で一気に発生プロセス【D】の段階まで発揮される。そのために、彼のグラグラの実は強大な力となっているのだ。
彼のグラグラの実は「振動」から「地震」に発展してしまうほどの力を発揮できてしまうのが特徴。
振動(=大元のグラグラの力)を使用した強大な力を活かし、それを大気に使用することで、あらゆるタイプの地震を再現できる。当然力量次第では、大気を変動させることで、海や海底も大きく震動するので、本物の地震を誘発し、島一つをあっさり沈めることが可能なほどの巨大大津波を引き起こせる。
大気を使用した地震の再現は次のような地震の比喩的の見方ができる。
- 大気=プレート
- 大気のヒビ・ずれ=地震(断層破壊)
- 大気の破壊開始点=震源
- 大気の破壊領域=震源域
- 大気破壊によって生じた空振=地震波
- 大気破壊によって生じた空振の影響を受けた対象物の揺れ=地震動
以上の実物の地震に置き換えた言葉の多くは、地学や地理でも習うような地震学の基本的な用語(一部は学術用語ではないが専門家もよく使用する)。
この場合地震を引き起こすには、「プレートに代わる"大気"」「強いグラグラの実の能力」「能力者の強い力量」の三大要素が必要不可欠。大気の外力に成り得る力は、「能力者自身のグラグラの実の能力を使用した強い力」、その外力の影響を受けるのは「大気」で、これらを全て使用して地震の再現技を行うことができる。
しかし、三大要素のどれか一つでも劣ってしまったら、大気には強い力がかからず、ひずみも蓄積しないということになるので、「振動」を付与した攻撃は「地震」に発展しない描写も見られる。すなわち地震は、自身のグラグラの実の能力を使用した力によって生じた大気にかかる応力(=ストレス)変化にも左右されるので、必ずしも地震に発展するとは限らない(※能力で大気に触れることが可能なので「応力」という用語を使用するが、それ以外では「圧力」という用語を使用する)。
- 地震の再現(「プレート内地震」と推定)
大気で行う場合の説明 | 地震に置き換えた場合の説明 |
---|---|
大気 | プレート |
大気にヒビを入れる | プレート内地震を発生させる |
大気割れに伴う空振(くうしん)が発生する | プレート内地震によって地震波が発生する |
空振の影響受けたものが揺れ動く | 地震波が通過したことで、物体が地震動の影響を受ける |
一つ目の地震の再現技。自身の「振動」を使用した強大な力は破壊に転じるので、大気を殴りつければ、その部分にヒビが入り、その破壊によって生じる大気中に振動が圧力波となって伝播する現象「空振(くうしん)」が発生し、離れた敵でも紙切れのごとく吹き飛ばす(上記の表は比喩的な説明)。再現している地震はプレートの内部が割れて発生する地震「プレート内地震」と推定。
彼が大気を割る場合は、振動の効果を付与した拳で殴りつけるの一般的だが、薙刀に「振動」を付与して大気にぶつけることで行うことも可能。「振動(グラグラの力)」のオーラを纏った状態で行えばより強大な力として発揮できる。
- 巨大地震の再現(「プレート間地震」と推定)
大気で行う場合の説明 | 地震に置き換えた場合の説明 |
---|---|
能力者(白ひげ) | 海洋プレート |
大気 | 大陸プレート |
大気を掴んで強大な力を加える | 海洋プレートと大陸プレートを固着させ、膨大なひずみを蓄積させる |
ひずみが溜め込まれた大気を地面の方向に一気にずれ動かす | 逆断層型のプレート境界型地震を発生させる |
大気のずれ伴う猛烈な空振が発生する | プレートの境界で巨大地震が発生したことで、とんでもない地震波が発生する |
陸・海・空が激震する | 陸・海・空が激震するほどの猛烈な地震動が発生する |
二つ目の地震の再現技。凄まじい振動の力を付与した手で大気をつかみ、その強大な力を大気に加えて応力を増加させ、最後に一気にずれ動かすことで大規模な大気のずれを起こし、空間を一気に変動させることができる(上記の表は比喩的な説明)。巨大地震の再現技で、このとき空間そのものが一気に数m変動するので、それによって発生した猛烈な空振が陸・海・空全体に伝播し、大地では大きな震動が起きる。それどころか、島を周囲の海ごと一時的に傾けさせることもできてしまう(一瞬、天地がひっくり返ったと錯覚するほど)。
大気で行っているので非常に分かりにくい描写なのだが、これも同じく地震の再現技と仮定すると、ある代表的な地震発生メカニズムとよく似ていることが分かる。実際に「上記の再現技よりも比較的規模が大きい」「大気をずれ動かしているように見える」の2つの観点から、規模の大きい地震を発生させやすい特徴がある「大規模な“プレート境界型地震”」と推定する(※プレートの境界で起きる地震も、当然ながら小さい地震も起きるのだが、作中の描写は例外なく大地震となっているので、「大規模な」という表記を付け加えている)。
能力の影響が継続する時間が長いのも特徴なので、上記の地震の再現技よりも、揺れ動いたり、傾いたりする時間も長い。これは再現している地震の規模が元々大きく、大気や断層がずれ動き終わるまで時間を要するためで、必然的に震動の影響を受ける継続時間も長くなってしまうのである(実際に巨大地震の場合は、断層破壊が終わるまで時間がかかるので、現実の歴史地震においても強い揺れの継続時間は最大数分程度の長い時間になっており、場合によっては10分程度継続したという記録も多く残っていたりする)。つまり彼が、決してグラグラの実の能力を制御しきれなかったわけではないので注意。
劇中では周囲の海ごと島一つを大きく傾ける程度だったが、ゲームなどでは一瞬ながらも本当に天地がひっくり返り、敵が「空に落ちていく」というとんでもない光景を目にすることもできる。
しかし、この地震の再現技で行っていることは、本物の地震で置き換えると「マグニチュード(M)8程度以上の巨大地震を人間がコントロールしている」に等しいのだが、こちらも彼は制御に問題はなかった(後の能力者である黒ひげは当初、大きすぎる力故か、彼と比べてずれ動かし方がぎこちない感じになっており、コントロールに苦労している)。しかし、行っているのは巨大地震の再現なので、彼や周囲にもデメリットばかりが生じる故か、「プレート内地震の再現」よりも扱う頻度は非常に少なく、マリンフォード頂上戦争ではたったの1回しか使用していない再現技である。
このように「振動」が「地震」に発展してしまう力は、正に陸海空すべてを揺るがす威力を発揮している。
センゴクは「世界を滅ぼす力」と評した。
なお、原作603話の魚人島偏では「海溝(因みに6000mより浅い溝は「トラフ」と呼ぶ)」というワードが出てきており、今までの描写も考慮すると、作中世界も同様にプレートが存在している可能性が高い(作中世界の地理から考慮した場合、敢えて分けるなら「東の海プレート」「西の海プレート」「南の海プレート」「北の海プレート」と大まかに4つで構成されている見方ができ、それぞれプレートの境界が存在している可能性がある)。彼がグラグラの実の能力で上記の発生プロセス【D】の段階(その中でも海域にまで影響が及ぶ「震動⇒巨大地震⇒大津波」になるほどの強大な能力となる)まで発展している描写があるので、海溝にも能力の影響が及び、猛烈な「振動」と地震波が通過したことで、当然プレートの境界でも大きく揺さぶられて巨大地震を誘発した可能性も示唆され、大津波となった原因の大半は周辺海域で発生した逆断層タイプのプレート間地震(M8程度=断層破壊は概ね100~200km程度が目安)によるものであった可能性がある。
そして、実際に四皇にすら迫り得る実力者であるダグラス・バレットも彼を化け物と評しており、映画『ONE PIECE STAMPEDE』の舞台「デルタ島」が3つに割れてしまったのも、雑誌『ONE PIECE magazine Vol.7』では頂上戦争での能力の連発に影響を受けた可能性が指摘された。
他にも大気を対象としない使用方法として「振動」を纏うことで、その力を受けた相手の体に叩き込むことで相手の体内を「振動⇒破壊」させることができ、武器に纏わせ一気に開放して衝撃波とすることも可能。
さらに、たとえ拘束されても海楼石などで能力を封じなければ、内側から振動を起こすことで拘束具を破壊してしまえるため、クザンは「振動は凍らせられない」と毒付いていた。
そもそもまともに海楼石を当てる事すら困難だろうから、一度進撃を開始した白ひげを止める手立てはもはや彼を討ち取る以外に無いといえるだろう。
弱点は、規則外の実力を持つ彼がグラグラの実の能力を使用する際は、あまりの破壊力から下手すれば自分の足場や味方にまで甚大な被害が及んでしまうことに気をつけねばならない点である。
その為、いざ白ひげが戦闘を開始する場合はその戦闘に極力巻き込まれないように、船員や傘下の海賊団は一時的に後退するのが暗黙の了解となっている。
事実、後の能力者である黒ひげですらグラグラの実の能力による大技を繰り出した際、コントロールに苦労していた。
劇中登場した能力者は作中屈指の実力者であるニューゲートとマーシャル・D・ティーチのみのため、仮に常人がこの能力を手にした場合、どの程度揺れの能力を操れるのかは不明。
ただ、常人が食べれば、ゴムゴムの実を食べた直後のルフィ以上に自分の能力に振り回される可能性が高い。そもそも大気を扱った地震の再現技は、行っていることは「地震のコントロール」に等しいので、その力に相応しい凄まじい力量が必要であることは地震について知っている者なら容易に想像ができるだろう。
覚醒の段階に達していたのかについては不明だが、最近判明した覚醒の描写から、可能性は高いと考えられる。それは薙刀に「振動」を付与している描写であり、後の能力者である黒ひげは自身にしか扱っていないので、現状ではこれが「覚醒」である可能性が最も高いと言える。
基礎戦闘力
「助けなんざいらねえよ……」
やはり四皇というだけはあり、基礎部分も規格外。
常人ならまず即死するレベルの攻撃を受けてもなお戦闘を続行できる驚異的なタフネス(それも病体で弱りきった状態)に加えて覇気の練度も高い。
そのため、1vs1の勝負ではよほどの強敵でないとグラグラの実の能力を使わない。恐らく使わない理由は、自身の能力を引き出してしまうと、ちょっと揺れの強さで強大な力になってしまうためだと思われる。
その強さは当時ジンベエと5日間地上で互角に渡り合い、3種類の覇気を高水準に扱うことのできるポートガス・D・エースをも赤子扱いしてしまう程。
更に『novel・A(ONEPIECE magazine Vol.12、ONEPIECE magazine Vol.13)』では、1vs1の勝負ではさらに成長した全力のエースを相手に「大炎戒 鬼火(だいえんかい おにび)」を打ち破って勝利している。
武器として最上大業物12工の内の1工、薙刀「むら雲切」を愛用している。
長さは20尺程(6m。小説『novel・A』で薙刀のある程度の長さが記載されている)。
これを使用すれば凄まじい巨大な衝撃波を遠方に打ち出すことも可能。傲慢なシャーロット・リンリンすらも『もしも、あの時あいつさえ黙って結婚してりゃ…! 得られた力は強大だった…! おれはとっくに!! “カイドウ”も“赤髪”も!! “白ひげ”さえもぶっ潰して!!! 今頃は…海賊王になってたんだ!!!』と彼の実力を四皇の中でも別格扱いしており、後述のように老齢で衰弱しきった状態でありながら同じく四皇であり、海軍大将の緑牛や黄猿すら戦慄させる実力者であるシャンクスと互角の覇王色の覇気を使用できる。世間的には自分と同格の大海賊として恐れられるまでに成長したシャンクスのことをロジャー海賊団の見習いであった頃と同様に、『小僧』呼ばわりしており、実際に常人ならまともに戦闘できないような状態でシャンクスと交戦している。また、カイドウがルフィの会心の一撃を食らい、『おれと戦えるやつ』を思い浮かべた際のイメージにもゴール・D・ロジャーや光月おでん、ロックス・D・ジーベック、シャンクスとともに若き日の白ひげがいたことからも、白ひげの強大さがうかがえよう。
決して、伊達や酔狂で『世界最強の男』と呼ばれていたわけではないのだ。
ちなみに薙刀を得物にしているのは子供時代からだったようで、当時はお手製らしき薙刀を持っていた。
もしかしたら彼なりの愛着か思い入れがあるのだろうか。
- 全盛期
「海賊王と唯一互角だった」と言われていた通りロジャーとの戦いは拮抗しており、互いの海賊団の激闘も3日3晩続いたという。
- 2年前
寄る年波は越えられないということなのか、ゴールド・ロジャー亡き後「世界最強の男」と呼ばれるようになった彼もまた、老齢と持病により既に限界を迎えており、初登場時点では医療機器をつないで体調管理を行っている。
そのため彼の実力は全盛期から大きく衰え、そもそも常人ならまともな戦闘すらできないような状態であった。
それでも、四皇のシャンクスや海軍本部三大将と渡り合い、そして幾度と攻撃を叩き込まれていた状態でありながら“赤犬”を圧倒できる実力を持っている。
ただ、老衰のためか、使用すると膨大な体力を消費すると考えられる覇王色の覇気を纏った攻撃は流石に使用できなかったようだ。それでも頂上戦争前の会談の決裂時にも四皇のシャンクスと剣を一度打ち合っており、また怪力一つで陸地を進む巨大な外輪船を腕一本で止める、巨人族の刀の一撃を正面から受け止める、軽く“赤犬”の”犬噛紅蓮(いぬがみぐれん)”を剣一本で弾き返すなど実力は半端ない。
さらに“青雉”の”アイスBALL(ボール)”を受けて身体を氷漬けにされても平然としており、直ぐに振動を起こして氷を砕き、氷漬けからすぐに脱出できる程凄まじく、赤犬の"大噴火(だいふんか)"によって発生した火山弾を剣一本で余裕で受け止めるどころか、息を吹きかけてマグマを消し、普通の岩にしてしまうという規格外の荒業を見せている。
アニメ485話では最期に、何故かまるでルフィのギア2のように身体から高熱の蒸気を発しながら、黒ひげに一撃を叩き込もうとしていた。
覇気
見聞色・武装色は然り、数百万人に一人しかその力を持てないという覇王色の3種類全ての覇気を修得しており、高水準で扱うことが出来る。
- 全盛期
ロジャーと渡り合える程の作中最強クラスの覇気を有しており、覇気を使用した際にはバリバリと黒い稲妻を発生させて、外に覇気を纏わせる。
ロジャーと最初の一撃を打ち合った際は、覇気の激突で天地をも吹き飛ばす猛烈な衝撃が勢いよく駆け巡るほど。
また、覇王色の覇気を纏う技術も使えた。
マルコによれば敵は勿論、たとえ心を許した仲間から不意をついて攻撃されたとしても、それを食らったりするような男ではなかったとの事で、シャーロット・カタクリ同様に超高精度に鍛えられた見聞色(未来視)を可能にしていた可能性が高い。
- 2年前
全盛期から大きく衰えた状態でも圧倒的な覇気は健在であり、シャンクスとの会談の決裂時には、互いの覇気の衝突によって天を二つに裂いてしまう程の衝突を起こした。(のちにワノ国篇で、“百獣のカイドウ”と“ビッグ・マム”が衝突した時も同様の異常現象が起きている)。
技
原作内で技名と思われる「海震」のみだが、その技名も海軍側の発言により判明したもので、他の技も含めて白ひげが技名を言った描写は存在しない。
また、原作においての技については、本当に技名なのか信憑性が疑問視されるものは「★」を記述。
ゲーム作品などでは「羅刹」「獅子」「無双」など一応名前の付いたものが幾つか登場しているが、それらは薙刀を扱う技なのでグラグラの実の能力による技名はほとんど不明(大気を掴んで揺り動かす攻撃が「島揺らし」と通称されている程度)。
その上作品によって「技」は登場したりしなかったり名前が統一されていなかったりするのが余計にややこしい。
白ひげに限った事ではないが、海賊無双シリーズでは一部の攻撃に技名が存在し、実際にそれを叫ぶ事もある。ただし公式の技名なのかあくまでゲーム内のオリジナルの技名なのかは不明。
- 大気破壊による空振
グラグラの実の基本技。
大気を殴ることで大気破壊を起こし、そこから強烈な大気の圧力波を起こす。
のちにこの能力を得たマーシャル・D・ティーチはこの技を「震破(グラッシュ)」と呼称。
- 海震(かいしん) ★
海の付近で、大気を殴ってヒビを入れて震動を起こし、地震と津波を引き起こす。
白ひげの規格外な力で能力を発揮したことで、島と海を丸ごと揺らし、遥か遠く離れた場所から津波を引き起こす程の威力を生み出す。
そもそも「海震」とは、水中や水上で観測される地震動のことで、現実に存在する用語。彼自身が一度も技名を叫んでいない時点であまりにも不自然。さらにその後も、「海震」という言葉はこれまでも能力の場面以外でも使用されているので、恐らく原作での言葉は技名ではなく、単に地震関連の専門用語として使用している可能性の方が高い。
ただ、ゲームでは技名として使用されているので一応記述。
※以下、技名はゲーム作品「海賊無双」シリーズより。
- 壊天
空間を殴りつけて衝撃波を発生させる。
おそらくグラグラの実の能力の最も基本的なものの一つ。
前述の「海震」はこれの応用技と思われる。
- 一騎当千
振動を纏わせたむら雲切を振るい、巨大な斬撃と衝撃波を飛ばす。
たとえコンディションが万全でなくとも、たった一撃で一小隊を壊滅させられるほどの威力と攻撃範囲を誇る。
- 天地鳴動
能力によってつかんだ大気をそのまま地面に叩きつけ、その衝撃で文字通り「天地をひっくり返す」。
発動すれば人間は勿論、町も軍艦も全てひっくり返り、宙へ投げ出されてしまう。
無論、抵抗などほぼ不可能。
- 狭山超海
むら雲切を振り降ろし、前方3方向に衝撃波を飛ばす。
- 乾坤一擲
足下の地面を叩き付け、全方位に衝撃波を飛ばす。
- 英俊豪傑
目の前の敵を掴み、地面に叩き付ける。
更にグラグラの能力で相手に直接振動を与える。
- 天下無双
むら雲切に震動のオーラを付与して前方の敵に震動の刃を飛ばし何度も斬り刻む。
かなり遠くまで届く上に横範囲も広いなど前方の多くの敵を一掃する。
- 天空海闊
移動しながらむら雲切で3回斬りつけ、最後に地面を叩き付けて衝撃波を放つ。
生涯
過去
74年前、“偉大なる航路”後半新世界のとある島にあるスフィンクスという村で孤児として生まれる。
幼少期に海に出て海賊になってからも故郷を気にかけ、自分が故郷に作った小さな村に生涯自分の宝を貢いでいた。
一海賊団の船員として活動していた若い頃から「家族」を欲しており、財宝よりも憧れていた。38年前のロックス海賊団壊滅後は自身の海賊団を立ち上げ、ロジャーと幾度も死闘を繰り広げる好敵手関係になる。
30年前にはワノ国に漂着し、九里の大名・光月おでんと出会う。
船に乗せてくれと懇願するおでんを彼の家臣と共に結託して拒んだが、自らが課した「3日間、船の鎖を離さなかったら自分の船に乗せる」試練に耐え抜いたことでその人柄を認め、「弟」として仲間に迎え入れた。また、一緒に付いてきたイゾウ、ネコマムシ、イヌアラシ、天月トキの四人も船に迎え入れる。
26年前、海軍の部隊と交戦… もとい一方的に叩き伏せていたロジャー海賊団と3日3晩の激戦を繰り広げる。
ロジャーとは好敵手であり、双方の海賊団自体も「殺し合い」という名目で三日三晩にわたる総力戦を行った上で、その後互いの船員全員で楽しく酒を酌み交わしながら交易(財宝や物資等の物々交換。レイリー曰く「奪い合いがすっかりプレゼント交換」)を行うなど、実際はケンカ友達のような感じで意外と良好な関係性であった模様。
お互いが規模の大きい海賊団を率いていながらも、船長である白ひげが敵船の見習いでしかなかったシャンクスとバギーについても「顔馴染み」と言い切れるほどの親しみを持っていたのも、こういった友好的な交流も少なからず持っていたからなのかもしれない。
その後、ロジャーからおでんを1年貸してほしいと懇願され、自身にとっては“家族”を奪う事にも等しいこの発言に怒りを見せるも、おでんは実質引き抜かれる形でロジャー海賊団に同行してしまい、それでも最後まで納得せず、おでんの見送りにも顔を出さなかった(皮肉にもおでんとトキはのちにカイドウと百獣海賊団に殺害されるため、これが最期の家族のやり取りとなった)。
そしてロジャーが海賊王となった後、死期が近い彼と最期に一緒に酒を飲み、Dの一族の意味について教えられる。
第1部 サバイバルの海・超新星編
“偉大なる航路”新世界最強の4人の大海賊四皇の一人として数えられ、「世界最強の男」と呼ばれるようになる。
いくつもの島々を「縄張り」とすることで、白ひげ海賊団の力により守っている。
ロジャーの死から大海賊時代を迎えて海賊が流れ込んできた魚人島(リュウグウ王国)も国王ネプチューンとの友情の盃を酌み交わした事により縄張りとして保護し、この一件でジンベエから敬意を抱かれるようになった。
20代前半で王下七武海に加盟して、破竹の勢いだったクロコダイルに圧勝した。
現在は大きな事件を起こすこともなく、自分に挑む海賊を蹴散らしたり、“家族”との日々を過ごしながら、自分に勝負を挑んできたポートガス・D・エースを気に入り“家族”に加える、傘下の海賊団を増やすなどの活動をしていた。
しかし、2番隊隊員のマーシャル・D・ティーチが4番隊隊長サッチを殺害して逃亡。
2番隊隊長となったエースが裏切り者ティーチを追走しようとするのに対し、ティーチの思惑に不気味さを覚え、妙な胸騒ぎがするから今回だけは止めろと追走を制止しようとするが、結局は自身の面子・殺されたサッチの無念・隊長としての責任を重んじるエースを止めることは出来なかった。
その後、シャンクスが故郷の酒を持って直直に白ひげの下を訪れ、ティーチという男の危険性について直接語るも、ニューゲート自身も飛び出したエースの面子を重んじ 「仁義を欠いちゃあこの人の世は渡っちゃあいけねェんだと ティーチのバカに教えてやるのがおれの責任だろうがよ……!!!」 と偽ってシャンクスの提案を拒絶した。
交渉決裂により一時は彼と刃を交えることになるが、この際には二人の鍔迫り合いにより空が二分するという怪現象を巻き起こした。
なお、この際四皇同士の接触というだけで世界政府は艦隊を差し向けて止めようとした。四皇同士が戦う又は同盟を結ぶ『可能性』だけで政府にとって未然に防がなければならない末恐ろしい事態だったのである。
そして、シャンクス、ニューゲートの不安は的中し、「バナロ島の決闘」に敗北してティーチに捕らえられたエースは“王下七武海”入りを目論む彼によって海軍に引き渡され、当時の海軍本部マリンフォードにて“公開処刑”されることとなる。
これを阻止しようとニューゲートも動き、白ひげ海賊団vs海軍本部・王下七武海によるマリンフォード頂上戦争が勃発するのだった。
マリンフォード頂上戦争篇
新世界より傘下47隻の海賊艦隊を率いてマリンフォードに攻め入り、“海震”により大津波を引き起こして戦端の口火を切って落とす。
戦争序盤はモビー・ディック号から全軍の指揮を執り、途中から“麦わらのルフィ”やバギーを中心とするインペルダウンからの脱獄囚といった乱入者達と共闘するが、海軍の離間の計により自らの過去を刺激されて騙されたスクアードに刃を立てられる(このスクアードの不意打ちに対し、マルコは今までのオヤジなら避けられるはずだったと、白ひげの肉体が衰えている事を痛感していた)。
自身の負傷やスクアードの発言により一時は味方の動揺と士気低下を招く事態に陥ったが、スクアードを決して責めることなく、彼を騙した海軍に怒りを向けると共に、部下たちの退路を築いた上で自ら出撃して先陣に立ち、仲間達を大いに鼓舞した。
スクアードに刺された胸の傷や、老齢と持病による体調の悪化に加えて海兵達の総攻撃により徐々に体勢を崩されるが決して倒れることなく、巨人族や能力者といった曲者揃いの海兵達を次々に薙ぎ払い、三大将を相手に互角に渡り合うなど大立ち回りを繰り広げた。
愚直なまでに突き進む“麦わらのルフィ”に未来を見出し、仲間達と共に彼を援護することで一時はエース奪還までこぎ着けた。
しかし、上述の肉体の衰えから自身の死期と時代の変わり目を悟ったニューゲートは「最期の船長命令」としてエースを含む船員達に全力で逃げるように伝えると、海軍の追撃(及び自身への助勢)を絶つために地面に巨大な亀裂を作り、自ら殿軍を務めた。
「ずいぶん長く旅をした………」
「決着をつけようぜ…海軍!!!」
しかし、撤退する白ひげ海賊団を追撃する大将“赤犬”によってエースを殺害され、怒りを露わにして“赤犬”を襲撃するが、その際の反撃で自らの左頭部を焼損するという致命傷を負わされる(アニメ版では、髭と腹部への攻撃に変更され、『トレジャークルーズ』に出てくるニューゲートのイラストもそれに準拠している)も、逆に赤犬へ渾身の一撃を叩き込んで地割れに叩き落とし、更に海軍本部の要塞を半壊させた。
その後、密かに戦況を見守っていた裏切り者のティーチ率いる「黒ひげ海賊団」に襲撃され、直接対決では己の能力を過信するティーチに対して闇により能力を封じられても即座に薙刀で反撃し、海賊の格の差を見せつけて圧倒するが、ダメージの積み重なりで攻撃の勢いが落ちた隙を突かれ、ティーチの指示で動いた黒ひげ海賊団の総攻撃を受けて限界に達する程の致命傷を負わされる。
銃弾が切れるまで続いた彼らの総攻撃を受けてもなお意識を保っており、怯えるティーチに対して 「ロジャーが待っている男は… 少なくともティーチ お前じゃねェ…」 という意味深な言葉を呟いた。
同時に、センゴクに対してラフテルや「ひとつなぎの大秘宝」に時勢を覆す程の真実が存在していて、それを隠す為に世界政府が不可解な動きをしている事を指摘し、 「“ひとつなぎの大秘宝”は 実在する!!!!!」 と高らかに宣言する。
「お前達には全てを貰った」
「感謝している さらばだ息子達…………!!」
そして、不器用ながらも確かに自分を愛してくれた“息子”達に感謝しながら悠然とした仁王立ちの状態でその波瀾万丈の生涯を終えた。
享年72歳。
死してなお その体 屈する事なく─── 頭部半分を失うも
敵を薙ぎ倒すその姿 まさに“怪物”
この戦闘によって受けた刀傷 実に ── 二百六十と七太刀 ─── 受けた銃弾 百と五十二発 ─── 受けた砲弾 ─── 四十と六発 ───── さりとて
── その誇り高き後ろ姿には… あるいはその海賊人生に
一切の“逃げ傷”なし!!!
死後
グラグラの実はティーチに形見として引き継がれ、遺体は、戦争を止めに現れたシャンクスによって引き取られ、新世界にある自身の故郷であるとある島にエースと共に手厚く埋葬された。
エドワード・ニューゲートの墓碑の碑文にはこの様に刻まれている。
「EDWARD NEWGATE, CAPTAIN OF THE WHITEBEARD PIRATES, HERE LIES A GREAT CAPTAIN AND FATHER, LIBERATED FROM THE EXHAUSTING ROLE AND LABOR, WHO CAPTAIND THE MOBY DICK IN THE SPECTACULAR ERA OF PIRATES(エドワード・ニューゲート、白ひげ海賊団船長 かつて大海賊時代にモビー・ディック号で荒れ狂う海をかけぬけた我らの偉大なキャプテンかつ親父 ここに眠る)」
余談
死後の影響
その存在は、第一部の段階から偉大な存在として大きな影響力を持っていたが、彼の死後も作品が進むごとにその人格やエピソードが掘り下げられていったことで、作中・読者を問わずにその人気と影響は大きい。
更に言えば、ネタや冗談抜きに、ワンピース世界最大の聖人にして、愛と平和の象徴と言える存在であり、作中でワンピース世界の海軍が犯した最大の失敗は、白ひげ・エドワード・ニューゲートを殺害してしまったことと言っても過言ではない。
だからといってこの先白ひげ以上の脅威になりかねないエースを放置するのは本末転倒であり、白ひげ自身も(その気があるかどうかは別として)世界を滅ぼし得る力を持つ”海賊”である以上、遅かれ早かれ直接対決は避けられなかった事もまた事実。こればっかりは上手い事白ひげを引っ張り出した黒ひげが一枚上手だったと言うべきであろう。
勿論、「もしもあの時」という世界は存在しない以上、深掘りしても無駄な話ではあるが。
実際、様々な問題があったと言えど、もしもニューゲートが二年後の世界でも生きていれば、確実に防げたであろう大きな事件が幾つも存在しており、そもそも論として白ひげ海賊団のナワバリ下にあった国々はニューゲート死後に数多の海賊から襲撃を受けて甚大な被害を出している。中には世界政府に加盟していない国も存在しており、海軍の庇護を受けられない人々にとってはまさに死活問題と言える事態であり、これがどれだけ海軍の悪名を高めたのか計り知れない(アニメ版ではハンドアイランドの様に、海軍の庇護を受けた島もあるがこっちに関しては悪徳海兵が赴任してしまい、海軍の悪名を広げかねない事態に陥っている)。
事実、後に海軍にとって最大の敵である革命軍は、白ひげの死により凶悪化した海賊たちを討伐していくことでその勢力を拡大しており、革命軍の台頭を後押しする結果になっている。
そして何よりも彼の偉業の最たるものは、彼のナワバリにある国々や島々は、エドワード・ニューゲートおよび白ひげ海賊団の無償の善意によって守られており、ニューゲートからは一切の見返りを求めなかったことである。
これは見方を変えれば、海軍本部の目の届かない地域をボランティアで警備していたと言うことであり、ワンピース世界に一定の秩序と平和をもたらしていたのは間違いない。そんな彼がそこまでして四皇として君臨し続けた理由は、単に家族や友人への愛のみである。
絶大な武力とは裏腹に、無償の善意と深い愛によって世界の安定を担った彼は、単に海賊という枠には収まりきらない偉大な人物である。
異名・評価
通称として用いられるのは作品の内外を問わず「白ひげ」であることがほとんどで、プロフィールの異名はどちらかと言えば肩書きや評判に近い。
そんな肩書きとは裏腹に、本人は偉大なる航路の果てに辿り着くことや財宝といったいわば“海賊のロマン”には興味がなく、「家族」と呼び慕う船員たちを何より大事にしており、愛する多くの「息子」たちを従え悠然と海に君臨していた。
こうした経緯から、敵対する海賊、海軍、世界政府や一般人からは畏怖の存在として怖れられる一方で、傘下の海賊たちや、その人柄を知る人々からは絶対的な信頼を寄せられていた。
敵である“赤髪のシャンクス”やセンゴクすらその生き様には敬意を払っており、“海軍の英雄”ガープからは「海の王者」と呼ばれていた。
キャラクターのモデル
単行本49巻SBSによると、名前の由来は「黒髭」の通称で知られた実在の海賊「エドワード・ティーチ」。
元・息子で裏切り者であるマーシャル・D・ティーチも同じく彼の名前から引用されている。
『ONE PIECE YELLOW』付属「ワンパラ」Vol.2にて、性格などのキャラクター像は作者の行きつけだった居酒屋の主人がモデルであると明らかにされた。
件の居酒屋の主人は、作者をして「ホレこんだ男」と評されるほどであり、白ひげの初登場時の台詞 「ハナったれとは話したくねェよアホンダラ」 は、主人が実際に客に対して言い放っていた言葉そのもの。
主人は医療機器を鼻につないで店の真ん中にどっかりと座り、「酒が薬だ」とグイグイ飲みながら戦争の話などをしてくれたという。
作者がモデルにしたことを話すと喜んでくれたが、2007年頃に亡くなったとのこと。
これまで登場したキャラクターの中でも、ここまで明確にモデルを立ててキャラを作ったことは作者としても少ない例だという。
ヒゲの形は、ガンダムターンAがモデルであろうか。
余談だが、アニメ版では、船員を家族の様に扱うキャラクターとして、アラバスタ編で海賊バルバロッサが登場している。
名前と苗字
一般的に認知される「エドワード(Edward)」という英名からか、極稀にこちらが名前(ファーストネーム)と勘違いされることがあるが、本作の世界では日本と同じく苗字が先、名前が後の構成となっているため、彼の場合は苗字が「エドワード」で、名前が「ニューゲート」である。
実際、彼の死から2年後に登場する“自称”白ひげの実子としてエドワード・ウィーブルが存在する。
一方でモデルの名前・語感を重視するためか、彼に限らず苗字と名前が逆になっているように思われることもよくある(例:ホーディ・ジョーンズ、シーザー・クラウン、ケリー・ファンクなど)。
「ニューゲート」についてはおそらく、彼の死が一つの契機となり、第一部が終了したため、その先にある「新世界」への「門」としての役割、新時代への門番、扉、等、様々な意味を含まされていたネーミングかと思われる。
ゲーム『ONE PIECE アンリミテッドワールド レッド』
能力により再現された頂上戦争時の白ひげと戦うが、一定のダメージを与えると持病でひざをついた隙だらけの白ひげに猛攻撃できるという、主人公らしからぬ鬼畜の所業をすることが可能。
声優について
TVアニメでの初登場以来、白ひげの声は俳優の有本欽隆氏が担当してきたが、有本氏は2019年2月に食道がんにより逝去。
同年6月まで白ひげのアニメでの再登場シーン(過去の回想)については、いずれも生前の有本氏の声を使用したライブラリ出演となっていた。
2020年2月に公開された日清カップヌードルとのコラボCM『HUNGRY DAYS』やゲーム『海賊無双4』からは新録となり、後任は大友龍三郎氏に。
大友氏はクロコダイルや天狗山飛徹を演じているが、クロコダイルは若い頃に白ひげに挑んで負けたという設定があり、奇しくも因縁のある両者を兼任という運びになった。
ちなみに、アニメでの大友ボイスの登場は962話から。
地震の力
地震の揺れに関しては日本に居る以上誰もが経験するため、実感が湧くかもしれないが、エネルギー量(規模)に関しては「マグニチュード(M)」で表されるが、どのくらいの規模なのか実感が湧かない人が多いかもしれない。
マグニチュード(M) | 影響 | 主な地震 | 備考 |
---|---|---|---|
M5級 | 震源から周囲百マイル以上離れた場所まで有感となる揺れになる程のエネルギーを放出する。 | ||
M6級 | M6.5程度の規模でも日本の半分程度が有感となる揺れになる程のエネルギーを放出する。震源が非常に浅いと人や物などが飛ばされてしまう程の揺れ(震度7)に襲われることがある。 | 平成28年熊本地震(1回目の地震) | |
M7級 | 日本の半分以上が有感となる揺れになる程のエネルギーを放出する。震源が活断層の場合、地表に断層が出現することもある。 | 兵庫県南部地震 | 熊本地震では大地を引き裂く地表地震断層が約18マイル以上にわたって出現した。 |
M8級 | 日本全土が有感となる揺れになる程の絶大なエネルギーを放出し、震源から6200マイル以上も離れている場所まで震動が届いてしまう。深さ数十キロメートルの海底で発生した場合、震源から数千マイルも離れた国々などにも数メートル程度の津波が到達することがある。 | 大正関東地震 | |
M9級 | 超長周期地震動が数十時間にわたって惑星を数周し、地球全体を揺らしてしまう程の絶大なエネルギーを放出し、震度6以上が震源から周囲百マイル以上の広範囲で観測される。地球の自転も狂い始める。 | 東北地方太平洋沖地震 | 東北地方太平洋沖地震では長周期の地震波が半日の間で地球を約5周したとされており、12万4000マイル以上の距離を駆け巡っている。 |
M12級 | あくまで参考ではあるが、地球が真っ二つに割れてしまう。 |
マグニチュードが1違うとエネルギーは約32倍違うため、「M9級の超巨大地震(東北地方太平洋沖地震など)=M3級の地震が約10億回・M7級の大地震が1000回以上・M8級の巨大地震が約32回分」となる。
M5級であろうと震源次第では、数百キロメートル程度の島でも全域で揺れに襲われる程の地震を起こすこともある。
作中では全てを破壊するのが目的ではないが、大気にヒビを入れて、海や大地を揺らして数百メートル以上の大津波を起こしていたことから、最低でもM8程度のエネルギーはあると考慮できる。
しかし、現実世界において数百メートル以上の津波を発生させた地震は記録にないが、地形的な条件や巨大隕石が落下したことによって、数百メートル級の津波となった例がある。
「振動」と「震動」の違い
どちらもほぼ同様の意味を持っているが、使用する場面には違いがあるので、注意が必要。
使い方 | 例文 | |
---|---|---|
振動 | 主に物理学の用語として説明されており、「揺れ動く・振り動かす」という意味を持つ。使用場面としては自然現象以外の全て。 | 窓が振動する。 |
震動 | 「震え動く・震え動かす」という意味をもち、動きは不規則である。使用場面としては普通は自然現象のみ。 | 大地が震動する。 |
疼く傷を与えた“あの野郎”とは?
原作434話にて白ひげはシャンクスに対し、てめえのツラ見るとあの野郎から受けた傷が疼きやがると恨み節を吐いている。この直後にはロジャーとの殺し合いを思い返していた際は笑みを浮かべており、その疼く傷を与えた犯人がロジャーならば喧嘩友達を偲んだ笑みと矛盾してしまう。
そのため、少なくともロジャーではない“シャンクスに関わる誰か”こそが白ひげが恨んでいる“傷を残したあの野郎”だと想像がつき、終盤になって登場したシャンクス似の顔立ちの剣士の可能性が高い。
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晩年(2年前)
若い頃
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主な船員
“不死鳥マルコ” “火拳のエース” “ダイヤモンド・ジョズ” サッチ “花剣のビスタ”
海賊
“ゴールド・ロジャー” “金獅子のシキ” パトリック・レッドフィールド “錐のチンジャオ”:いずれも過去に名を馳せた大海賊。
サー・クロコダイル:過去に白ひげと交戦経験あり。頂上戦争でも白ひげの命を狙う。
光月おでん:元白ひげ海賊団2番隊隊長。白ひげの弟分であり、白ひげのことを「白吉っちゃん」と呼んでいた。
海軍
仏のセンゴク 拳骨のガープ 黒腕のゼファー つる:海軍の大物たち。現在は半隠居の者がほとんど。
シャンクス 百獣のカイドウ ビッグ・マム:互角に肩を並べた大海賊たち。カイドウとビッグ・マムは上記の0世代に属し、かつて同じ船に所属した元仲間でもある。
“白ひげJr.”