「おれの海兵としてのモットーは 『ダラけきった正義』だ」
「やっぱお前ら…今死んどくか」
「お前にゃまだ このステージは早すぎるよ」
「…徹底した正義は…時に人を狂気に変える」
「あらら…ちょっとごめんな兄ちゃん そこどいてくれるか 友達なんだよ」
「海軍に所属しなくても実行できる事はある 所属しねェから見えて来るもんもある⋯⋯」
※この記事は単行本未収録のネタバレ情報を含みます。 |
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概要
黒ひげ海賊団十番船船長。
超新星編の時点では海軍本部の大将だった男で、当時は青キジの二つ名で海賊たちに恐れられていた。しかし、サカズキとの海軍元帥の座を懸けた決闘に敗れたことで海軍を脱退し、その後に出会った黒ひげの誘いに乗ったことで現在の立場となった。
本編では一番初めに登場した海軍大将でもあり、主人公モンキー・D・ルフィたち麦わらの一味及び多くの読者にその圧倒的な存在感で強いインパクトを与えた。
プロフィール
本名 | クザン |
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通称 | 青キジ(あおキジ) |
年齢 | 47歳→49歳 |
身長 | 298cm |
懸賞金 | 海軍本部審議中 |
所属 | 海軍本部大将→黒ひげ海賊団十番船船長 |
所属船 | サーベル オブ ジーベック号 |
悪魔の実 | ヒエヒエの実(自然系) |
覇気 | 武装色、見聞色 |
出身地 | 南の海 ベスパ王国領 |
誕生日 | 9月21日(モデル・松田優作の誕生日) |
星座 | おとめ座 |
血液型 | F型 |
好きな食べ物 | シェリー酒(ティオペペ)、酪農牛乳、コーヒー(クザンオリジナルブレンド) |
嫌いな食べ物 | 手の込んだ料理 |
口癖 | あらら |
趣味 | 昼寝、自由気ままな自転車旅 |
イメージ動物 | 雉 |
イメージ職業 | ラジオパーソナリティ |
掲げる正義 | 燃え上がる正義→ダラけきった正義 |
初登場 | 単行本34巻 第318話『閉会』 |
WT100 | 36位(38127票) |
CV | 子安武人 |
人物
容姿
3m近い長身で若干細身の体格の持ち主。
やや浅黒い肌とパーマ気味の黒髪を後ろに回しモジャモジャの毛先を側頭部から後頭部にまとめているのが特徴。
大将の座に就いていた時期は額にアイマスクを付け、青いスーツに白いベストとズボン、黄色いネクタイを着こなしていた。また、将校まで登り詰めて初めて装備を許可される正義のコートは普段は羽織っていなかったが、頂上戦争の際には羽織っていた。
中将時代では黒いコートを羽織って帽子を被り、黒のサングラスをかけた服装をしていた。
新世界編では海軍中将時代の服装に少し似ている格好となり、暗い色のコートを着て黒のサングラスを身に付けている。また、サカズキとの決闘で右半身と右手に大火傷を負い、左足の膝から下を失っており、現在は能力で常時氷を生み出して義足にしている。
性格
掴み所が無い性格で、普段も結構ダラけており、気の進まないことには頭の回転も働かない様で、質問に対して熟考したと思いきや途中で放棄し、逆に聞き返したりすることがある。
また、恩人であるガープ同様に口が軽く、大事な機密を漏らしてしまうことも。その口の軽さは海軍G-5支部の海兵に呆れられるほどに軽い。
だらけっぷりは海賊の真ん前や店の前で居眠りや昼寝しようとするほどであり、ウソップからも「ふてぶてしさはある意味大将」と言われてしまっているが、眠り自体は浅い。
しかし、基本的には冷静沈着であり、海賊や悪党といった一般人を脅かす存在には決して容赦しない。
その一方、
- 粛清対象である幼少期のニコ・ロビンを攻撃されているオハラから逃がす。
- モンキー・D・ルフィを氷漬けにしながらも、クロコダイル討伐の礼と、一騎打ちへの礼儀と約束を守り、誰も捕まえずに放置する。
- 親友の遺志を20年以上守り続けた。
など、海軍でなく一人の人間として相手に接する一面も持っている。
これらは一貫して青雉が持つ『ダラけきった正義』の信念に基づいており、海軍の正義を絶対視せず、様々な人の持つ正義を決して否定しない姿勢なのである。
世界レベルの組織の上流階級に与する身でありながら、そのことをあまり鼻にかけず、一民間人の悩みにも聞き入れて協力するなど、飾り気のない優しさもみられる。
20年以上の長い付き合いである上司、中将ガープを尊敬しており、彼の行動理念に強く影響を受けている。
良くも悪くも「海軍」という一つの組織では型破りといえるが、そういった点が彼の魅力であろう。
ルフィに対しては「まだ未熟」と評しているが、その得体の知れない可能性を内心では脅威に感じているようだ。
また先見性が高く初登場時に麦わらの一味に対し「細かく素性を辿れば骨のある一味」との発言も、元々の調査目的のニコ・ロビン以外でも、ルフィの血筋、サンジの血縁関係等多くの事を見抜いていたとも取れる。また骨のある一味も偶然ではあるが彼の加入により物理的に実現してしまった。
一方で過去を引きずるタイプのようで、オハラの一件をトラウマにしている他、サカズキとの決闘で海軍を実質去ることになったために1年近く傷心を抱えていた。
この性格のためか、かつてガープからは「今を生きろ」と叱咤されていた模様。
戦闘能力
悪魔の実
「 構わねェが…連行する船が無ェんで… 殺して行くぞ?」
名称 | ヒエヒエの実 |
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分類 | 自然系 |
能力 |
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欠点 |
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全身から凄まじい冷気を放ち、自らの体を氷に変化させる事ができる「氷結人間」。
自分の体は勿論、他者や周辺の有形物も一瞬で凍らせることができ、その気になれば凍らせた相手を砕く形で討ち取る事もできるので殺傷力も高い。
ただし、エドワード・ニューゲートやドンキホーテ・ドフラミンゴといった四皇本人やその幹部レベルの相手だと流石に拘束する効果は薄い模様(四皇配下ではないドフラミンゴは幹部級程度に相当するというべきだが)。
彼らくらいになると、全身氷漬けにしても平然としているどころか何らかの方法で芯まで凍ることを防ぐか内部から割ることができる能力を流し込むことによってすぐに氷を砕いて脱出することができてしまうのである。
しかし真に恐ろしいのは海水もたやすく凍らせるため、悪魔の実のペナルティが無いに等しい事。
海面を凍らせてその上を進むこともでき、船に頼らず海上を移動可能。
そしてクザンの力量次第では、能力の範囲は広範囲にわたり、その場所を極寒の地に変えたり、高火力の技を繰り出したり、白ひげの海震によって引き起こされた島が丸ごと沈んでしまう程の大津波を一瞬で防ぐことも可能。
映画『ONEPIECE FILM Z』では、巨大噴火によって起きた島を呑み込む火砕流を一瞬で凍結させて防いだ程だが、のちにその島は消滅してしまった。
その激闘は10日間の激闘の末、パンクハザード島の天候を大きく変え、その島半分が極寒の地と化してしまう程であり、その島を真っ二つにする裂け目と中央に爆心地のような穴(現在は塩水湖)が形成されている。
湖にサメが生息しているのもそのためで、反対側の半分は赤犬の能力によって灼熱の地になっている。
戦法は直接相手を凍らせる他にも、「氷で武器を作りだしての白兵戦」「飛び道具としての遠距離攻撃」「海面などを凍らせて足場にする」「巨大な津波を瞬時に凍結して無力化する」と幅広い。
氷の特性ゆえに自然系(ロギア)でありながら攻撃の受け流しはできないが、砕けた身体の破片を結合することで再生が可能。
そのため武装色の覇気による攻撃以外、物理的なダメージは一切通らない。
それどころか、直接攻撃してきた相手に逆に冷気を送り込み、そのまま凍結させて仕留めてしまうこともできる。
能力がここまで絶大な理由は、いくら自然系とはいえ、クザンの大将クラスの実力と熟練度の高さ故である。
実際に、最強種である自然系の能力者の中には、能力を殆ど発揮できずに、「ただの実体の無い自然系能力者で退場してしまうことの多い能力者」も存在している。
基礎戦闘力
大将を務めていただけに基礎戦闘力は相当なものであり、非常に高い攻撃力を持つマルコやジョズの不意打ちによる攻撃を見聞色で理解していたようである。
ジョズの不意打ちの突進を食らっても、ダウンする事なく戦闘を続行し彼を退けそのまま頂上戦争を戦い抜いている。
またガープの直弟子だけあってパンチの威力も尋常ではなく、かつてはガープと一緒に軍艦をサンドバッグ代わりに使って拳を鍛えていた。
これでも詳細な戦闘描写はあまりないため本当の実力は不明。
少なくともサカズキとの決闘ではマグマと氷という、「相性最悪(サカズキからすると最良)」の能力であるが、それでも10日間にも及ぶ程の戦いになっていることから、大将に昇進していただけのことはあり相当な実力の持ち主であることが窺える。
六式
今までの戦闘では「剃」を使用しているような描写があり、頂上戦争編では大津波を止める際に圧倒的な速度で移動して飛び上がっている。
アニメオリジナルにおいても使用しているシーンがある。
元大将であるため六式を修得している可能性もあるが、戦闘描写があまりにも少ないこともあり、現時点では「剃」以外は確認できていない。
覇気
元大将なだけあって、基本的な2色の覇気(武装色・見聞色)を高水準で修得している。
見聞色の覇気
覇気による攻撃についても何らかの対策を講じており、白ひげに覇気を纏った薙刀で串刺しにされても死なないどころか、自身と薙刀を凍らせて連結して動きを封じて反撃に転じる等、超一流の覇気使いでも簡単には青キジへ攻撃を決めることはできない様子。
覇気を無効化した策についてはシャーロット・カタクリがルフィに対して超高度の見聞色(未来視)により全く同じ芸当を用いており、青キジも同様に極めて高度な「見聞色の覇気」によるものと思われるが作中では未だ明言されておらず不明(映画『エピソードオブアラバスタ』でクロコダイルが血に濡れたルフィの拳を避けたように、覇気をまとった薙刀の先端を避けているのかもしれないが)。
武装色の覇気
サカズキ・ボルサリーノと一緒に武装色の上位技術らしきもので白ひげのグラグラの実の能力を使用した攻撃によって起きた巨大な「衝撃波」を弾き返している。
技
- 氷河時代(アイス・エイジ)
海などに手を浸け、冷気を送り込んで一瞬で凍り付かせる。
なお、海水などに身が浸かることによる「力が入らない」「能力の能動的使用不可」といったデメリットは、体の大部分が浸かっていなければ起きない。
これが発動した後は、水平線の彼方にまで氷の大地が続く、まさしく氷河時代を思わせる光景が広がる。
無論、その範囲内に居れば諸共に氷漬けである。
なお、この氷はおよそ一週間は解ける事がないという。
クザンが劇中初めて使用した技であり、その時は海を海王類諸共凄まじい範囲で凍り付かせた。
- アイスサーベル
千切った草など「芯になるもの」を氷の吐息で凍り付かせ、氷の剣を作り出す。
氷とはいっても鉄製の刀とぶつけ合える強度はある模様。
- アイスタイム
触れた部分から直接冷気を送り込み、相手の全身を瞬く間に氷漬けにする。
氷河時代を単独の相手に対して発動させるような技で、巨人族でさえ全身が凍り付くまでに要する時間は僅か数秒。
無論、氷漬けにされてしまえば動くことすらできず、そのまま割り砕かれれば即死である。
- アイス塊(ブロック)
冷気によって氷の塊を作り出す。
氷であるため形状は自由自在であり、矛の形にして相手へと飛ばす”両棘矛(パルチザン)”や、巨大な雉を象り、その嘴で相手を穿つ”暴雉嘴(フェザントベック)”などのバリエーションがある。
- アイスタイムカプセル
掌から冷気の弾丸を放ち、直撃した部分の周辺を凍らせる。
オハラ滅亡時の回想で逃走を試みたサウロに使用。
命中直後は着弾した左脹脛を中心に、左足全体と左臀部、及び左背部辺りまでが少々時間をおいて凍結。
その後改めてアイスタイムを発動して全身を氷漬けにしているため、あくまで「遠距離の相手を足止めするための技」ではないかと推測される。
- アイスBALL
冷気で相手を包み込み、球状の氷塊を作り出して閉じ込める。
アイスタイムと違って距離を置いた相手にも有効だが、他の技のように"直接凍結させる"のではなく"形成した氷塊に閉じ込める"技であるためか中身が凍りきるのに時間がかかる模様。
頂上戦争で白ひげに使用したが相手が『振動人間』であるということも相まって凍りきらず、あっさり中から割られて脱出された。
- 氷拳(アイスグローブ)
「軍艦バッグで鍛え上げた拳」に「氷」と「武装色の覇気」を纏わせ、相手を思いっきり殴るシンプルな技。
その威力は相手を殴った際の衝撃の余波で、周囲の建物が崩壊して吹き飛ぶ程強力。
活躍
時系列は新世界編準拠。
過去
南の海出身であり、30年前に海軍に入隊する。
22年前の中将時代には、オハラに対するバスターコールで出撃し、オハラには親友だった元中将のハグワール・D・サウロがいたが、「おめェはこの攻撃に誇りが持てるのか…!?」というサウロに 「『バスターコール』が 元海兵によって阻止されたんじゃあ格好つかんじゃないの…」「それが今後の世界の為なら仕方ない 現に学者達は法を破ってんじゃない…!!」 とサウロを攻撃した。その後、サカズキが「やるのなら徹底的に」「オハラの学者は1人も脱出させない」という理由で一般人の避難船にまで砲撃を加えたことに驚愕し、「これでもまだ胸を張れるのかァ!!!」と激昂するサウロに「あのバカほど行き過ぎるつもりはねェよ!!!」と返し、ロビンを逃がそうとするサウロを氷漬けにして粛清したが、「自分の正義を信じたサウロを追討し、一般人まで粛正する」という『海軍の正義』に悩んだ末に友が命を懸けてまで生かそうとしたニコ・ロビンを敢えて逃がした。
アニメオリジナルではその後、オハラの件で『海軍の正義』についての悩みを軍艦バッグをしてるガープに話していたのだが、実はちょうどその頃にオハラの事件から数ヶ月にガープの息子であるドラゴンがこの事件を機に革命家として起ち上がり、その年の内に革命軍を結成したので、その事がショックでガープはひどく荒れていて軍艦バッグをしていたのでクザンも驚きを隠せなかった。
第1部 サバイバルの海 超新星編
ロングリングロングランド〜エニエス・ロビー編
アラバスタの騒乱後に行方を眩ませたニコ・ロビンの消息確認とモンキー・D・ガープの孫のモンキー・D・ルフィを一目見る為にロングリングロングランド(無人島)で麦わらの一味の前に赴いた。
最初の一見では特に驚異も感じず、海軍任務でも無いので偵察だけで立ち去る予定だったが、改めて考えた結果、麦わらの一味の前人未到の急成長への危機感、ロビンが今まで関わった組織が全て壊滅していることから彼らを脅威に感じ、麦わらの一味を殲滅するべく交戦。
主戦力であるルフィ、ゾロ、サンジを圧倒したが、ルフィから「一騎打ち」を申し込まれそれを承諾。ルフィに圧勝するも、「一騎打ち」を了承した以上、それ以外の面々に手を出せば自分の恥、及び麦わらの一味によるクロコダイル討伐の恩を理由に、ルフィ達を見逃した。
しかしニコ・ロビンは20年もの間多くの裏組織を壊滅させながら逃げ続け、古代兵器復活の可能性も消えていない以上、もう彼女という危険分子を放っておけないと考えたクザンは、CP9長官のスパンダムに国家戦争級の総攻撃であるバスターコールの発動権限を与えて、ロビンの確保を行う。
しかし、麦わらの一味とCP9の戦いの場となった司法の島エニエス・ロビーに姿を現し、バスターコールから麦わらの一味が逃げ切ったことを確認し、「完敗」を宣言する。
麦わらの一味が身を寄せていた水の都ウォーターセブンに現れ、長年追い続けていたニコ・ロビンが一味に定着したことを確認し、ロビンに「オハラの遺志」がまだ生きていることを確認し、その場を去った。
マリンフォード頂上戦争編
白ひげ海賊団相手と激闘を繰り広げ、“白ひげ”エドワード・ニューゲートやマルコの負傷に気を取られた同海賊団3番隊隊長ジョズの隙をついて彼を氷漬けにして片腕を破壊し、重傷を負わせた。
頂上戦争後、センゴクが海軍本部元帥を引退することとなり、センゴクから後任に押されるものの、世界政府上層部が推薦したサカズキと決裂し、彼と決闘で雌雄を決することとなり、パンクハザードでの10日間に及ぶ決闘の末に敗北した。
敗北後は現在まで跡の残る重傷を負ったが、サカズキに情けをかけられたことで生き延びる。その後、サカズキの下につくことを拒否し、海軍を脱退した。
黒ひげ海賊団へ
サカズキとの決闘に敗北した後は、「正義」に追い出されたという経緯ゆえかあちこちを放浪しては飲んだくれるという衝撃的な状態に陥る。
そんな時、新世界のとある島に来ていたが、ちょうどそこに停泊していた黒ひげ海賊団と遭遇し、幹部たちに喧嘩を売られるが、圧倒的な実力差でこれを返り討ちに。
外で氷漬けになっている仲間を見て殴りこんできたティーチに対し、かなり苛立った様子で返すが、その後ティーチの説得でとりあえず矛を収め、黒ひげ海賊団の酒盛りに付き合うことになり、最終的には彼らと意気投合する。
ティーチらとの酒盛りで場が盛り上がった際にはサカズキとの決闘の話や自身の失った脚のことなどを話題として提供し、その中でロード歴史の本文の存在や、行方不明の最後の一つには「火ノ傷の男」と呼ばれる人物が関わっている、あるいは政府が持っているのではないかという推測を聞かされる。
そして、ラフィットがティーチに自身の能力を奪う提案をしているのを聞くと、再び一触即発の状態になるが、その気はなかったティーチから悪かったと謝られ、更に「行く当てがねェならおれの船に乗らねェか」と誘われる。当然拒否したが、ティーチから黒ひげ海賊団の在り方を示され、それに思うところがあったのか、一味入りを承諾した。以降はティーチ以外のメンバー、特に初期メンツからは手放しで信用はされていないものの、黒ひげ海賊団の一員として活動するようになる。
第2部 最後の海 新世界編
パンクハザード編
超ペンギンのキャメルと旅をしており、元部下の海軍G-5支部中将スモーカーが王下七武海ドンキホーテ・ドフラミンゴにより殺害されかけたところに突如現れ、スモーカーを助けた。
この際、スモーカーやドフラミンゴに「新世界の闇」に繋がっている事を示唆された。
ドレスローザ編
扉絵連載では何処かの島にてキャメルが焼いたバーベキューを食べながらドレスローザでのルフィの活躍が載った世界経済新聞を読んでいた。
扉絵連載「ジェルマ66のあゝ無感情海遊記」
キャメルは夢のかき氷を探すべくクザンと別れ放浪一匹旅を始めた事で、自身も旅を終え、黒ひげ海賊団としての活動を本格化させる。
ジェルマ66がビッグ・マムの本拠地であるホールケーキアイランドから再び脱出を図っていた頃、縄張りの入口に位置するカカオ島ショコラタウンにヴァン・オーガーとともに潜入。
会敵したシャーロット・クラッカーを住民も含めて島ごと氷漬けにし、真の開眼を経て歴史の本文を読めるようになるとされる3つ目族のシャーロット・プリンを攫った。
エッグヘッド編
海賊島ハチノスに滞在していたが、コビー救出のため駆け付けたガープやSWORDが乗り込んで来たため出撃する。
ひばりを凍結させると、かつての師のガープと対峙。彼の海軍に戻って欲しいという願いを断ると、能力を行使して戦闘を開始するが、未だに何かしら迷いを抱えているのか、「縛られるなバカめ!!」と喝破され、圧倒される。
そうこうしているうちに捕まっていた面々は全て救出されてしまうが、離脱を試みるガープたちの前に再び立ちはだかる。
ガープがシリュウの一撃を受けた際には、これに盛り上がる海賊たちを一喝して制止し、渾身の鉄拳を打ち合う。この時、ガープから直々に"破門"を言い渡された。
アバロ・ピサロが軍艦を破壊しようとした際には、重傷になりながらもコビーたちのためにピサロの動きを止めるべく動いたガープに吹き飛ばされるが、コビーたちが軍艦破壊を阻止した後は一人島に残ったガープを氷漬けにし、コビーの代わりの人質として捕らえた(本人は「殺したつもりが生きてた」と語っていたが、わざと死なない程度に加減した可能性が高い。実際に原作ではわかりづらいが、アニメではシリュウによって刺された部分のところに氷で止血したかのようにはっきりとしている)。
翌日、ベガパンクが語る1mの海面上昇と、それに伴う地震、並びに海岸消失のメッセージについて、その内容が大当たりであると他の海賊たちが騒ぐ中、自身は神妙な表情で聞いていた。
ベガパンクの放送終了後は、帰還したティーチにガープを捕らえた事を報告していた。
劇場版での活躍
FILM Z
原作に先立ち海軍を去った後の姿が初披露され、そこで赤犬との戦いで右半身に大火傷を負い、左足を欠損していることが判明した。
作中では、かつての恩師ゼファー率いるNEO海軍と麦わらの一味の戦いの動向を見届け、一味にゼファーの情報を教える役割として、作中でも重要な役割を果たした。
なお、この時点で黒ひげ海賊団の面々と接触していたかどうかは不明。
余談
- モデル
彼のモデルとなった人物は、俳優の松田優作である。
髪型・アイマスク・ファッションなど、代表作「探偵物語」の主人公工藤俊作が、主にモチーフになっている。
プロフィールの好物はすべて工藤俊作と同じ。
- 声優
登場時から今まで全シーンで子安武人が担当している。
抜擢の経緯はアニメスタッフからの指名だった。当時の子安は東映作品の仕事が少なかったため、重要人物役での指名がとても嬉しかったと語っている。
モデルの松田優作のファンであり、演じる上では松田が演じる探偵物語の工藤俊作を意識している。
- 映画での先行登場
新世界編では、原作の前に映画『ONEPIECE FILM Z』で先行登場を果たした。
これについて作者尾田栄一郎は「原作で登場させれば驚かさせられただろうに、原作の読者にやんわり伝わってしまったことが残念だった」とのことで、映画『ONEPIECE FILM GOLD』公開前に、原作でロブ・ルッチらを登場させたとのこと。
- 懸賞金
紆余曲折の末に黒ひげ海賊団の一員となったクザンの現時点の懸賞金は「海軍本部審議中」とされており、現時点ではまだ懸賞金はつけられていない状態となっている。
これは世界政府・海軍からすれば「海軍大将が海賊になった」だけでも重大なのに、あろうことか黒ひげ海賊団へと所属したために懸賞金を気安くつけられない、とされている可能性は高い。
- 黄猿との対比
共に大将を務めていた黄猿は、海軍最高戦力である大将という座にある自分を「社畜」と称し、世界政府の命でエッグヘッド編にてかつての友であったDr.ベガパンクや戦桃丸、ジュエリー・ボニー、バーソロミュー・くまらと対峙。
任務遂行のため戦桃丸には重傷を負わせ、Dr.ベガパンク(ステラ)を(恐らく)殺めてしまうに至る。
戦闘の中での描写では黄猿のサングラスの内にある眼を光で隠すといったものが多く、彼の心の痛みや苦しさが何度も描かれていた。
クザンも同じく、世界政府が意地でも隠蔽したいオハラの研究を葬るという任務で、オハラで友人を傷つけたり殺めてしまうという一件から、心に大きなトラウマを負って長らく海軍大将の座に就いてきた。
世界政府の言いなりでしかなく組織の中では抗えないという中で、クザンは「海軍の中からは出来ないこと」を成すために海軍を辞め黒ひげ海賊団の一員となり、自らの師であるガープとさえ相まみえる覚悟を決意。
その一方、黄猿は世界政府の下にあり続け、任務でかつての友人を何人も傷つけ最終的に心がズタズタに痛んでしまい、最終的には「心が持たないため戦闘不能」という事態に陥った。
世界政府の呪縛から解き放たれたクザン、呪縛に縛られ続ける黄猿といった具合に、この2人の展開は対照的なものとなっている。
クザンがハチノスでインペルダウンの囚人組船長らと共にガープを迎え撃つ戦いと、黄猿がかつての友を倒していかなければならない任務は、同じエッグヘッド編内で描かれているため明らかに両者の対照的な今を意識させている。
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関連タグ
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