「……男にゃあ!!! どうしても… 戦いを避けちゃならねェ 時がある………!!!」
「仲間の夢を 笑われた時だ!!!!」
「まいった… おれも衰えたな 昔は もっとウソをブチかましたもんなのに…」
「今やそれができちまう!!!」
「おれは“狙撃手” 援護が花道!! 人知れず敵を撃ち抜き 仲間を守る!!!」
概要
漫画『ONEPIECE』に登場する人物。
主人公モンキー・D・ルフィの3人目の仲間で、麦わらの一味の狙撃手。
赤髪海賊団の狙撃手・ヤソップの息子で、父のような「勇敢な海の戦士」になることを夢見ているが、嘘付きかつお調子者で、それでいて臆病な性格。得意の口八丁で虚勢を張る一方で、いざ我が身に危険が迫ると一目散に逃げ出したり、嘘や死んだフリで危機を免れようとするなどみっともない姿を見せる。しかし、ときには自分を信じる仲間や友人のために決起し、恐ろしい敵にも真っ向から啖呵を切って挑むなど、次第に勇敢さをみせるようになる。
当初は故郷のシロップ村でも有名な嘘付き青年で、毎日のように「海賊が来たぞ~!」と村中で嘘をいって周る行為を繰り返していた。しかし、“百計のクロ”との一件で共闘したルフィに同調し、自らも海賊になるため単身海に出る決心をする。その旅立ちに際してルフィたちから仲間として迎えられた。
手先が器用であり、精密な射的の腕前を持つ。また、自身やナミの使う武器の開発や海賊団のシンボルである海賊旗の清書(デザイン原案はルフィ)、フランキー合流前の船大工要員など、エンジニア的な仕事を請け負うこともある。
名前の由来は「嘘(ウソ)」と「イソップ寓話」から。
シロップ村でのエピソードは、寓話に収録された『嘘をつく子供(オオカミ少年)』のオマージュとなっている。
プロフィール
本名 | ウソップ |
---|---|
異名 | ゴッド、狙撃の王様(そげキングとして) |
年齢 | 17歳→19歳 |
身長 | 174cm→176cm |
懸賞金 | 3000万ベリー(エニエスロビー脱出後・そげキングとして)→2億ベリー(ドフラミンゴ討伐後) |
所属 | ウソップ海賊団船長→麦わらの一味狙撃手、麦わら大船団 |
所属船 | ゴーイング・メリー号→サウザンド・サニー号 |
覇気 | 見聞色 |
出身地 | 東の海 ゲッコー諸島 シロップ村 |
誕生日 | 4月1日(エイプリルフール) |
星座 | おひつじ座 |
血液型 | S型 (現実におけるO型) |
夢 | 「勇敢なる海の戦士」になること |
好きな食べ物 | 秋島のサンマ、旬の魚 |
嫌いな食べ物 | キノコ類(当たった事がある) |
得意料理 | フィッシュ&チップス |
好きな季節 | 秋島の夏 |
武器 | 銀河パチンコ→カブト→黒カブト |
イメージ動物 | アルマジロ |
イメージナンバー | 04、800(嘘八百) |
イメージカラー | 黄色 |
イメージマーク | 後ろの骨の一本がパチンコ、黄色のバンダナを巻いた鼻の長いドクロ((2年前)実はメリー号の帆と旗に付けようとしたマークの一つ) 鼻部分がパチンコ「黒カブト」を模しており、ウソップ自身の横顔を模したドクロ(2年後) |
イメージ国 | アフリカ |
イメージ県 | 神奈川県 |
イメージの花 | デイジー |
イメージ職業 | グラフィックデザイナー |
家族に例えると | 三男 |
ニオイ | 火薬のニオイ |
弱点 | 極度のネガティブ思考、キノコ |
家族 | ヤソップ(父)、バンキーナ(母) |
CV | 山口勝平 |
WT100 | 15位(131,090票) |
容姿
カーリーヘアーの黒長髪、三本線の睫毛の生えた丸い目にタラコ唇、そして何より目を引くピノキオのような長く伸びた鼻が特徴の少年。仲間からも、その特徴的な長い鼻で認識されている側面があり、ときには同じく鼻が長いだけの赤の他人と勘違いされたり、「長っ鼻」「長鼻くん」「ネガッ鼻」「鼻屋」などのあだ名を付けられる事が多い。
衣装は基本的に格子柄の黄色いバンダナキャップとゴーグル、ブラウンのオーバーオールを着用。ゴーグルは得意のパチンコによる射的や兵器(?)開発の際によく着用しているが、ココヤシ村でのアーロン一味との闘いで一度壊され、その後に立ち寄ったローグタウンにて多機能な最新モデルのゴーグルを購入し、第1部終盤まで愛着し続けた。
新世界編では後ろ髪が伸び、一つに縛っている。顎ヒゲを生やしているのが1番の変更点。
裸オーバーオールは相変わらずだが、より上半身が見えるデザインに(どちらかと言えば吊りズボンに近い)。愛用していたゴーグルは修行中に破損したのか、別のモノへと変わっている。
三枚目な見た目や言動とは裏腹に超新星編の時点から腹筋はしっかり割れており、新世界篇での再登場時には一回り筋肉がついている。
性格
一人称は「おれ」もしくは「おれ様」。
基本的にはお調子者で、ルフィやチョッパーと一緒になってふざけている事も多い。しかし根の部分は非常に憶病で極度のネガティブ思考。そのネガティブっぷりはペローナの”ネガティブ・ホロウ”ですら返り討ちにしてしまう程であり、戦闘の気配を感じるとまず逃走を考える場合が多い。しかし裏を返せば慎重とも言え、一味の中ではとりわけ危険に対して敏感。また、いざとなった時は恐怖を根性で押し殺し、足や声を震わせながらも勇敢に戦う姿を見せる。なお、幼少期より森で遊んでいたこともあってかクモやムカデや蛾、ゴキブリなどの(サンジ曰く「気味悪い系」の)虫は平気で、毒虫だろうと素手でも顔色一つ変えずに扱える。
また、自身の身だけでなく、仲間や見どころある人物に重大な危機が及ぶことや、存在を失うことに対しては、臆病を通り越して真剣になることもあり、時には知り合って日が浅い知人達が受けたガスの被害と、事の真相に対し、誰よりも先に事の深刻さを受け止め、熱い涙と無茶な行為への叫びをあげる描写を見せた。
ウソップにとって海賊とは「勇敢なる海の戦士」であり、強い憧れを抱いている。父親であるヤソップが海賊である事を誇りに思っており、この点を侮辱されると黙ってはいられない。また旅先では、百年以上も決闘を続けるブロギーとドリーや、先祖の潔白の証明と己のロマンのために黄金郷ジャヤを生涯をかけて捜索していたモンブラン・クリケットには、それぞれの「誇り」を持った生き様に強い敬意を抱き、彼らをそれぞれ「師匠」「おやっさん」と呼び慕っている。
一方で、思い描く理想とかけ離れた自分の臆病さにコンプレックスを感じており、ウォーターセブンではそれに加えて仲間達との戦闘力の差やゴーイングメリー号への愛着の深さから大きな亀裂を生じさせてしまった。
当初は特に海賊の花形と言える船長に強い憧れを抱き、自分を船長に推したり、自らを「キャプテン・ウソップ」と名乗るなどの言動がよく見られたが、ルフィが船長として成長していくにつれて目減りしていき、次第に「麦わらの一味の狙撃手」としての自覚と認識を強め、そのポジションに誇りを持つようになっていく。スリラーバーク編の頃にはギャグシーンや敵方への(戦略的な)嘘以外ではほとんど見られなくなり、新世界編では「援護が(狙撃主たる自分の)花道」と語るほどになった。
幼少の頃から海賊に憧れていたこともあり、シャンクスや白ひげの名前に誰より早く反応したり、(専門家とも言えるフォクシー海賊団のクルーには劣るものの)海賊としての常識を知らない者も多い一味の中でデービーバックファイトを知っているなど、海賊(ひいては世界的な「悪」)についての知識は一味随一。
臆病な自分の姿を隠すために、自分が大物であるかのようなホラ話を吹聴することが多い。時にはその話術や演技力で敵を揺さぶったり、中には気絶による戦闘不能にまで追いやった事もあるなど、他のメンバーには無い強さを持っている。しかし、話す内容があまりに大きすぎて威嚇にもならない事も多く、時にはこの虚言癖が一味をトラブルに巻き込む原因となる事もある。
ちなみに航海中の暇な時間はよくチョッパーにホラ話を聞かせてその純粋なリアクションを楽しんでいる。しかしそんなチョッパーにも(むしろチョッパーだからこそ)「島に入ってはいけない病」などはさすがに効果が無く、「それは治せねェ」と一蹴されてしまう。
手先が非常に器用で、一味の美術担当&発明王(発明の方は、現在フランキーと共同)。
なお、麦わらの一味の海賊旗は彼によって描かれたものである(デザイン案はルフィ)。
時には、一部の団員の武具開発や、即席のメタアイテムを作成することもあり、七武海の幹部撃破などに間接的に貢献している。
新世界編に突入しても根の部分はそれほど変わっていないが、以前よりも自分の戦闘力に自信を持っており、相手のレベルが低いようなら何十人に取り囲まれても動じないくらいの度胸は着けている。リュウグウ王国でネプチューン軍に囲まれた際には自ら最前線まで出張ったり、パンクハザードでは多数の兵士が控えている一室を単独で制圧するなど、以前のウソップからは想像しがたいほどの活躍を見せた。
また、女性と戦う際は物理的な攻撃をせずに様々な工夫をこらして勝利することが多い。(もちろん普通に戦うこともあり、容赦無く爆撃し白目を剥かせて気絶させたこともある。)
嘘から出た真?
上述のように、相手に対して突拍子もないウソや法螺話を常々吹聴している彼だが、“偉大なる航路”の冒険の中でそれが本当になってしまうという事例が意外に多い。そして本人はその事に全く気づいていない。
幼馴染のカヤに対して話していた「島よりも遥かに巨大な金魚」のエピソードも、前半の海にある原始の島「リトルガーデン」出航時にその話と同様の巨大な金魚と遭遇している。
ルフィが作中で初めて賞金首(3000万ベリー)となった際も、ルフィの顔写真の背景に自身の後頭部が小さく映っていた事から「(懸賞金は)おれの後頭部にかかっている」とネタにしたことがあるが、エニエス・ロビーでの一件が落着した直後、(そげキング名義で)実際に3000万ベリーの懸賞金を掛けられている。
また、敵への威嚇としてよく使用する「おれには○○○○(5000~1億)人の部下がいる」というウソについても、ドレスローザ編にて麦わら一味の傘下として5000人以上からなる「麦わら大船団」が結成されており、その立役者となったのも、シュガーの能力で人形にされた者たちを解放したウソップである。
戦闘能力
基礎戦闘力
射撃に関して抜群の才能があり、麦わらの一味の狙撃手を自負している。銃は持たず、主要武器はパチンコである。ゆえに、敵を殺傷せずに無力化できる。また、パチンコである以上は (発射の弾道や軌道、風力や風向き、射つ時の体勢、弾を装填する動作などによるファクターが作用するため) 銃よりも射撃の難易度が上がり、射程距離も低くなり、戦闘中の隙も増えるのだが、それを考慮すると恐ろしいほどの能力と勘を持つ。
なお、その気になればあらゆる射撃武器を使いこなせる模様。
パチンコに使う弾になんらかの薬品・化学物質・香辛料などを詰め込むことが多く、敵に命中するとそれが霧散して副次効果を与える。新世界編ではポップグリーンという急速成長する植物の種をパチンコの弾の素材にすることで、さらなるトリッキーな攻撃ができるようになった。なお、現在ポップグリーンはナミの蜜柑やロビンの花などと同じくサウザンドサニー号の甲板庭園で栽培されている。
エニエス・ロビー戦からは空島の技術である貝(ダイヤル)を使った巨大パチンコ「カブト」を愛用するようになり、戦力的にも大幅にパワーアップ。2年後の現在ではカブトの強化型「黒カブト」を使用してる。普段は持ち運びやすいように小さくなっているが、常に備わっているバクン草に水を与えるとかつてのカブト以上に巨大化するという、伸縮自在の武器である。
これ以外にも肩から提げている巨大なガマ口鞄に様々な小道具を詰め込んでおり、これを駆使した多彩な戦法を取る。また、砲術にも長けており、大砲やサニー号の主砲の砲手を務めることもある。
あまり取り沙汰されないが、驚くべき生命力の持ち主で、常人なら即死するであろう大ダメージを受けても命を繋ぐほど打たれ強い。全身包帯でグルグル巻きにされるほどの重傷を負う事もあるが、なんだかんだで数十分もすれば自力で動き回れるまでに回復するなど、某警官もビックリのしぶとさである。また、2年前編でも一度も病気になったことはない。
身体能力も相当なもので、海軍や敵との戦闘などに活かされてきた。
覇気
ドレスローザでのシュガーとの再戦を通じて、強力な見聞色の覇気に目覚めた。その力は何kmも遠く離れている相手の気配がより正確に見えてしまう程の広範囲に及ぶ。
『ONEPIECE ハートオブゴールド』では、透明になっている敵を感知している。
彼の見聞色は広範囲に及ぶ程強力だが、まだ覚醒したばかりで、ルフィ・ゾロ・サンジ・ジンベエの4人と比較すると使用できる幅は狭い。そのため、相手の強さの把握や周囲の状況の把握などはできず、相手の気配から位置や数などを感知することしかできない。
技
主にパチンコを用いた射撃技と、小道具や貝などのサブウェポンを用いた技に分けられる。
技名には射撃技には「○○星」、サブウェポンには「ウソップ○○」と名付けているものが多い。
また、多くの場合は技名の前に「必殺!!」と叫ぶのが口癖。
ちなみにコミックス79巻現在、射撃技だけで30種類以上の技(弾)を披露しており、麦わらの一味の中でも特に多彩な技を持つ、『技のデパート』といったキャラクターである。
射撃技
- 鉛星(なまりぼし)
小さな鉛玉をパチンコで射出し、相手を撃ち抜く。
もちろんピストルで撃ったものと比べれば殺傷力ははるかに劣るが、酒瓶を粉砕する程度の威力はある。
- 火薬星(かやくぼし)
ある程度火薬の量を抑えているため、爆発はあくまで小規模に収まるが、それでもクリーンヒットした一撃で相手が昏倒する程度の威力はある。
同じ弾を一度に複数発放つ”火薬星星”や”三連火薬星”、特に何らかの効果があるわけでもないのに何故か転がりながら射出する”回転(ローリング)火薬星”などのバリエーションがある。
- 卵星(たまごぼし)
着弾すれば当然破裂し、強烈な悪臭を放って相手を攪乱する。直接的な攻撃力は非常に低いが、相手の嗅覚を封じる事で集中力を削いでいるうちに別の攻撃の布石を立てたり、隙を突いて逃走を図ったりする。
買ったばかりの卵を発射する”新鮮卵星(しんせんたまごぼし)”という技もある。こちらは空腹の動物の気を引いたりするのに有効。
- 煙星(けむりぼし)
用途は主に逃走・攪乱用。手投げでも発動させることができる。
軍艦数隻を一瞬で包み込むほどの広範囲に影響を及ぼす強化技”超煙星”も存在する。
- 火炎星(かえんぼし)
『爆発』がメインである火薬星と違い、火の手が上がる『燃焼』に重きを置いた弾であるため、至近距離や対象の近辺に仲間・人質などが居る場合は延焼に気をつける必要がある(リトルガーデンにおけるMr.3戦のような、仲間の救助に炎が必要とされる場合も考慮)。酒や油、ガスなどの可燃物を利用すれば爆発力はさらに高まる。
- タバスコ星
言うまでもなく辛いうえに、目に入れば激痛でしばらく目が開けられなくなる。
一度うっかりそのソースを目にたらし、自ら地獄の苦痛を味わったことがある。
亜種で「常備タバスコ星」もある(単に料理にタバスコをかけるだけ)。
余談だが『タバスコ』は実在する香辛料ブランドの事であり、本来は特定の香辛料ではない(作中のシーンを見る限り、実在するタバスコブランドと同一存在と見て問題なさそうだ)。
- 赤蛇星(あかへびぼし)
数百メートル先でも容易に確認できるほど目立つので、仲間に自分の位置を知らせるのには非常に有効だが、その分かりやすさのために敵まで引き寄せてしまう恐れがある。
- 手裏剣流星群(しゅりけんりゅうせいぐん)
ウソップお得意の「射撃」であると同時に、ウソップにしては珍しい純粋な「斬撃」。ルフィとの決闘のため、「ルフィにも有効な攻撃」の一つとして考案・使用された技。
- 炸裂サボテン星(さくれつサボテンぼし)
何らかの物体に接触するとその衝撃で弾が割れ、中から無数の鋭い棘が勢いよく飛び出し、周囲に突き刺さる。
- 火の鳥星(ひのとりぼし)
世界政府の旗を一瞬で焼きつくしたシーンが非常に有名。見た目にも派手で強力そうな大技だが、意外にも実戦では防御されたり避けられたりすることが多く、相手にまともなダメージを与えたことはほとんど無い。
- 向日葵星(ひまわりぼし)
爆弾は対象に着弾する寸前で5方向にばらけ、花火のように派手な爆発を起こす。
- 六連蝮星(ろくれんマムシぼし)
弾は空中で蛇行しながら相手に襲い掛かる。爆弾ではないらしく、着弾しても爆発はしない。
- 塩星(ソルトスター)
ゲッコー・モリアの操るゾンビ軍団に対抗するために即席で作った特製弾。身もふたも無く言えば単なる塩の塊なので手投げでも使える。オーズには一発の量が少なすぎて効果が無かった。
- アトラス彗星(アトラスすいせい)
爆弾はアトラスオオカブトの角を彷彿とさせる軌道を描いて上下左右から囲むように相手に襲い掛かる。
アゲハ流星(アゲハりゅうせい)
弾道に工夫があるのか不明だが爆発の規模からして火薬星の強化版だと思われる。
- カマキリ流星(カマキリりゅうせい)
- トリモチ星
- 黒光り星(くろびかりぼし)
その正体は中に非常に精巧に作られたゴキブリの玩具(しかもご丁寧に本物っぽくカサカサと動く)がこれでもかというほど詰め込まれた、通称”ゴキブリ星”。
相手の精神に壮絶なダメージを与えて恐慌状態に陥れる。
- 特用油星(とくようあぶらぼし)
そのまま当てても大したダメージは見込めないが、着弾点に広がる油で相手のバランスを崩したり、火炎星などで炎上させたりと応用の幅は広い。
- 天竜星(てんりゅうぼし)
悪天候の空に向かって雷を誘発させる弾を放つ。
- 捕獲星(ほかくぼし)
- 爆睡星(ばくすいぼし)
緑星
新世界編から使用するようになった、ウソップの新たなる武器。急激に成長する植物の種「ポップグリーン」を黒カブトで射出する。植物は着弾と同時に各種類ごとに一気に成長し、変幻自在な攻撃と化す。
- 緑星「デビル」
捕らえた敵を口の中で溶かすこともできるが、植物の茎を切断されると効果を失ってしまう。
- 緑星「サルガッソ」
海中では崩落した岩を防ぐことができ、地上では対峙した敵を撹乱させることができる。
- 緑星「ラフレシア」
- 緑星「竹ジャベ林」(タケジャベリン)
- 緑星「ドクロ爆発草」(ドクロばくはつそう)
緑星の中でも攻撃力が高いため使用する機会が多い。
- 緑星「ヒューマンドレーク」
- 緑星「トランポリア」
敵に対する罠としてや、味方を空中に飛ばすサポートとして使用できる。
- 緑星「衝撃狼草」(インパクトウルフ)
狼の鼻先には直径3mにわたって強力な衝撃波を放つ球根がある。
- 緑星「ボーティバナナ」&「団扇草」(うちわそう)
湖を渡る際に使用できる他、急な坂道ではボーティバナナのみでソリのように滑り下りるようにも扱える。
- 緑星「プラタナス手裏剣」(プラタナスしゅりけん)
- 緑星「眠り草」(ねむりそう)
- 緑星「花火花」(はなびばな)
埒外の頑丈さを持つ動物系古代種の能力者にも多少の効果が見込める。
- 緑星「爆ボックリ」(ばくボックリ)
大量に放つことで連鎖爆発を狙うこともできる。
- 緑星「スプリンクラー」
ただし巨大な城を包み込む程の大火には効果が見込めない。
- 緑星「蛇花火」(へびはなび)
相手に打ち込んでもすぐには発動しないが、強い衝撃を受けた際に植物が成長して相手の装甲を破壊する。
成長(グローアップ)
黒カブトのバクン草に水を与えることで黒カブト自体を巨大化させる。与える水の量を更に増やす「大成長(スーパーグローアップ)」という技もあり、その場合黒カブトは超巨大なパチンコ「グレート黒カブト」になる。
- 突撃流星群(とつげきりゅうせいぐん)
海楼石の手錠も食べさせれば自然系の能力者を瓦礫で油断させたあとに捕獲できる。
- 遠距離蓑虫星(えんきょりバグワーム)
ドレスローザでシュガーを狙撃する際には、シュガーのトラウマを呼び起こす弾と2つの火薬星を仕込んで使用した。
サブウェポン攻撃
- まきびし地獄
相手の足元にまきびしをばら撒き、侵攻を妨害する。
実はウソップが原作内で初めて使用したのはこの技である。以後長らく使われなかった技だが、ルフィとの決闘の際に再び使用された。
- ケチャップ星
- ウソップハンマー
ハンマー自体が業物なので、ウソップの細腕で振るっても意外に威力があり、接近戦で優位に立ったと油断した相手の意表を突く程度のことは出来る。
もっとも、後述するハンマー自体を弾丸にした派生技の方が威力は遥かに高いのだが…。
ケチャップ星を利用した『死んだふりハンマー』というのもある。
- ウソップ輪ゴーム
ほとんど威嚇にも挑発にもならない実にくだらない技だが、偶然なのか魚人相手だと妙に成功率が高い。
余談だが、絶対に意味が無いはずなのに植物相手にこの技を使ったことがある。
- ウソップ粉砕(パウンド)
見た目のインパクトは凄まじいが、実はフライパンや黒ビニールなどで作られた折り畳み式のハリボテハンマー。勿論「5t」という表記も真っ赤な嘘で、本当の総重量は約2kg。
なお、「10t」と表記されたさらに巨大なハンマーで殴りかかる”ウソップゴールデンパウンド”もある。ちなみにこちらは柄以外は全て風船なので、実は10tどころかウソップ粉砕の実際の重量よりもさらに軽い。
- ウソップノイズ
正常な聴覚を有する人間であれば一定以上の効果が見られる。賞金稼ぎだろうと殺し屋だろうと海軍将校だろうと、生理的な嫌悪感に抗うことは困難。ちなみに使用時は本人も耳栓必須。
- 閃光貝(フラッシュダイアル)
- 風貝(ブレスダイアル)
このガスは異臭がするために有毒性や相手の嗅覚封じの効果も期待でき、なおかつ可燃性であるため火薬星や火炎星の火力および効力範囲を大きく底上げすることができる。
ルフィとの決闘で使用し、ルフィをガスの充満地帯に誘い込んで火炎星で引火・誘爆させて大爆発を起こし、決定打にこそなっていないがルフィにもそれなりのダメージを与えた。
- 衝撃(インパクト)
吸収した衝撃を相手に打ち込む際は使用するだけで肩が外れかねないほど強い反動が発生するため、乱用はできない。しかし威力は抜群であり、使い方次第では非常に強烈なカウンター攻撃を決めることもできる。ある意味でウソップの最大の切り札。
- こっからここまで入るなの術
- ウソップ呪文(スペル)
ウソップお決まりの相手威嚇用のハッタリ(「おれには8千人の部下がいる!!!」等)と同じく、有効性を発揮した事はほぼない。
- クワガタ
仲間などを撃ち出して相手側を強襲する連携用の技。本人曰く「シャレで作った」らしく、まさか実戦で、しかも二度も使用する事になるとは想像していなかった。しかしフランキーを勢いよく空へ撃ち出すくらいのパワーがあり、状況にもよりけりだが案外実用的。
- オクトパクツ
連携技
- ウソッチョハンマー彗星
チョッパーとの連携技。アラバスタ王国における対Mr.4&ミス・メリークリスマス戦で使用。
チョッパーが“角強化”で肥大化させた角に強靭なゴム帯をつけて即席の大型パチンコにし、ウソップハンマーを弾丸として相手に発射する。
ゴム帯もパチンコの発射台(チョッパー)も弾丸(ハンマー)もいつもの手持ちパチンコより大きく強靭なこともあって威力や弾速は鉛星の比ではなく、直撃をくらったMr.4は(ただでさえ巨漢な上4tのバットを握っていたのに)彼の愛銃ことグレネードランチャー犬・ラッスーを巻き込みつつ大きく吹っ飛び、そのまま視界の彼方の廃墟にそこの柱をへし折りながらぶち込まれてKOされた。
- 鉄人彗星(てつじんすいせい)
上述の「クワガタ」で狙いを定め、ゴム帯のカタパルトとしてフランキーを射出する。
大柄かつ重量級のフランキーの体にも十分な推進力を与えて飛ばせ、さらにそこからフランキーがオーズに肉薄して迫撃砲を斉射したが、それでもルフィの影が入ったことで出鱈目な反射神経を得ていたオーズには回避されてしまった。
- スーパーサイズ火の鳥星
ウソップが特用油星を放ちそこにフランキーがフレッシュ・ファイアで点火し特大の火の鳥星へと昇華させる技。まともに当たればオーズの巨体にもそらなりの焼却効果がある様だ。
- 雷骨剣・革命舞曲(らいこつけん・ガボット)ボンナバン
上述の「クワガタ」で敵に狙いを定めてブルックを発射し、直後にロビンがハナハナの能力で生やした腕でブルックの体に回転を加え、さらにその射出軌道上にナミが天候棒で作り出した雷雲を配置して雲を突き抜けるブルックを帯電させ、十分な速度・回転・雷を纏った状態のブルックが必殺の刺突剣技でライフル弾のように相手を貫く、というもの。
一般の巨人族すら遥かに上回る怪獣サイズのオーズですら貫通し、仰け反らせるほどの威力を発揮した。
過去
東の海にあるシロップ村で父ヤソップ、母バンキーナの子そとして生まれる。
ウソップが生まれて間もなく、ヤソップは海賊“赤髪のシャンクス”の誘いを受けて海へ旅立ち、母子家庭で幼少期を送っていた。しかし、その母も重病を患い寝たきりの生活を送るようになり、ウソップは「海賊が来た」「父が帰ってきた」と嘘をつき、母を元気づけようとした。結局、母はそのまま他界してしまい、遺されたウソップは村中で日常的に嘘をついて周る大ボラ吹きになっていった。村人たちの大半もはた迷惑に感じていたが、彼の嘘の経緯を知ってか黙認するように努めていた。
12歳の頃、村に住む年下の子供達(ピーマン・たまねぎ・にんじん)を子分として「ウソップ海賊団」を結成、自らを“キャプテン・ウソップ”と名乗るようになる。…当然ながら、実際に海に乗り出すというわけではなく、ごっこ遊びの域を脱しないことばかりしていたが、子分たちからは「(船長は)どれだけ嘘つきでも、人を傷つける嘘は絶対にしない」と信頼されていた。
また、16歳の頃には同い年で村一番の資産家の娘であるカヤとも知り合った。両親を病気で亡くし、その心痛から床に伏すことが多かった彼女の前に現れ、嘘の冒険譚で彼女を笑わせて元気づけ、交友を深めていた。
活躍
第1部「超新星編」
ルフィとの出会い
17歳の頃、シロップ村にやってきた麦わらの一味(ルフィ・ゾロ・ナミの三人)と出会う。
当初は彼らを警戒し、海岸にて得意の嘘で彼らを追い払おうとするも、ナミたちには真っ先にバレてしまい失敗に終わる。その後、ルフィが父であるヤソップや赤髪海賊団と出会っていたことを知り意気投合し、彼らと食事をしながら交友を深めた。
同じ頃、クロネコ海賊団の二代目船長である“1・2のジャンゴ”が村に入っており、ウソップは、カヤの家に仕える執事のクラハドール改め初代船長の“キャプテン・クロ”の正体と、彼女の家の財産を狙った暗殺、および村の襲撃計画を聞いてしまう。
村を愛するウソップは、このことをカヤや村人たちに知らせようとするも、日頃のウソがたたり全く信用してもらえず、村人たちからは非難を受けてしまう。それでも村を守りたかった彼は、たとえ一人でも凶悪な海賊たちを迎え撃ち、本当にウソだったことにしようと考え、計画が実行される翌朝の海岸に駆けつける。彼の意を汲んだルフィたちやウソップ海賊団の協力により、ジャンゴに捕まったカヤを救い出す活躍を見せ、重傷を追いながらも一団を撃退することに成功する。そして、ルフィたち、およびカヤとウソップ海賊団に改めてこの一件を口止めさせ、当初の通り、クロネコ海賊団の襲撃をウソだったことにした。
後日、ウソップは海賊王を目指すルフィのように勇敢な海の戦士になる決心を固め、ウソップ海賊団を解散し、自らも海に旅立つ準備を始める。同じ頃、ルフィたちは村を救った恩赦としてカヤの執事メリーが設計したゴーイングメリー号に乗り込み、新たな船出を迎えていた。ウソップは、ルフィたちと「いつか海で再会しよう」と別れの言葉をかけるが、ルフィたちはすでにウソップを仲間と認識しており「いいから早く乗れ」「オレたち、もう仲間だろ?」と彼をメリー号に誘った。ウソップは、嬉し涙をこらえながら「キャ…!!キャプテンはおれだろうな!!!」と冗談をとばして彼らの仲間に加わった。
一味に加わってからは狙撃や美術、発明などの多芸な才能により、非力ながらも仲間を支えるために活躍し、ココヤシ村では魚人海賊団幹部のチュウを一人で撃破、アラバスタではチョッパーと連携してMr.4&ミス・メリークリスマスを倒すなど、実力では圧倒的に勝る凶悪な敵を相手に(毎度毎度ズタボロにされながらも)勝ち星を得ていった。また、カヤから譲り受けたメリー号への愛着は一味で最も深く、敵との戦いやルフィの粗雑な扱いで損傷するたびに自ら率先して船の修理にあたっていた(とはいえ、流石に大工としての覚えはなかったため木板や鉄板を打ち付けるだけの応急処置になっていたが)。
エルバフへの憧れ
“偉大なる航路”に入ってすぐの頃、原始の島「リトルガーデン」にて元・巨兵海賊団の二大船長である“赤鬼のブロギー”、“青鬼のドリー”の二名の巨人と出会う。
大らかに迎え入れるブロギーに対し、当初こそ「太らされて食べられるのではないか」と怯えていたウソップだったが、誇り高いエルバフの戦士として100年にも及ぶ決闘を続ける二人の生き様に、自身の目指す「海の戦士」の理想像を見出し、彼らを「師匠」と呼び慕うようになる。
バロックワークスのオフィサーエージェントたちとの戦いを経て、彼らの協力で島から脱出した際には、巨大な海王類を渾身の一撃で打ち倒す彼らの勇姿に感涙し、いつか彼らの故郷であるエルバフの地を踏まんと心に誓った。
麦わら一味との離別~再加入
“偉大なる航路”を進むに連れ、名うての海賊・海兵といった強大な敵との戦いで後れを取ることが多くなり、本人もそのことで後ろめたい気持ちに駆られるようになっていく。ロングリングロングランドにて遭遇した海軍大将“青キジ”の圧倒的な能力からなんとか逃れた後、ゾロの前でこうした心情をポツリと漏らしたが、彼からは「疲れてるだけだ」とあしらわれてしまった。
水の都ウォーターセブンでは、長らく無茶な航海で多大な損傷を負ったメリー号を修理するため、空島で手に入れた黄金を換金した3億ベリーを元手に、造船会社ガレーラカンパニーにて修理を依頼しに出かけるも、ウソップはその際に解体業を名乗るゴロツキ一味「フランキー一家」の襲撃を受け、資金の内2億ベリーを強奪されてしまう。自身の油断から招いた失態を強く恥じたウソップは、自ら資金を取り戻そうとアジトであるフランキーハウスに一人で乗り込んだが、一味の棟梁フランキーには全く歯が立たず、心身ともにズタボロにされる。
(その後一家のアジトは、ウソップの処遇に怒ったルフィ、ゾロ、サンジ、チョッパーにより崩壊させられた。)
船のベッドで目を覚ましたウソップは、資金を奪われてしまった失態を仲間たちに詫びるも、ルフィはガレーラの職長たちの査定結果から、メリー号を引退させる決断をしたことを語る。ルフィは、ウソップが思いつめないようあっけらかんとした態度で振る舞っていたが、逆にそれはメリー号に人一倍の思い入れを抱くウソップを怒らせてしまい、大喧嘩へと発展する。この際、ウソップに怒り心頭したルフィが「一味を抜けろ」と口走った(実際はサンジがルフィに怒りの蹴りを入れて言葉を遮ったが、ウソップには充分に真意が伝わってしまった)ことを受け、これまでの自身の不甲斐なさを認識していたと吐露すると共に自ら一味を抜けることを宣言。同時に、メリー号を引き取るために、船長であるルフィに1対1の決闘を挑んだ。
長らく共に旅をしてきたこともあり、ルフィの能力や心情をよく理解した戦法で序盤こそ優勢をみせていたが、それでも実力差は埋まらず、算段をすべて出し切った後は一方的に攻撃を受け敗北。ルフィたちは「おれたちは新しい船で次の島へ行く」と伝えられてメリー号を明け渡され、そのまま別れることになった。
その後、大津波“アクア・ラグナ”の接近により市民が避難する中、メリー号を一人で修理しようとしていたところを再び「フランキー一家」に捕まり、棟梁フランキーの隠れ家でもある「旧トムズワーカーズ」に連れ込まれる(結果的にはメリー号共々大津波から保護されたとも言える)。元々船大工であったフランキーから船がもう修復不可能な状態であることを痛感させられ、自身も実は既にメリーが限界を迎えていることを認識していたことを吐露する。同時に、メリーがこれまで見せてきた「奇跡」を信じたい思いを語り、フランキーからは、愛された船に宿るとされる精霊「クラバウターマン」の伝説を聞かされる。
そんな中、フランキーの持つ古代兵器「プルトン」の設計図を狙うCP9によって彼が捕えられたことを期に、麦わら一味の仲間であるニコ・ロビンも彼らに捕まっていることを知り、“狙撃の王様”そげキングとして正体を隠し(ルフィやチョッパー以外にはモロバレだったが)ロビンの救出に協力。司法の島の象徴でもある「世界政府の旗」を撃ち抜いたことで晴れて賞金首の仲間入りを果たす。
ルフィがCP9のロブ・ルッチとの闘いで満身創痍になった際には、自ら正体を晒して彼に叱咤激励を送り、心まで折れかけていたルフィを再燃させた。さらにバスターコールにより海軍の軍艦が押し寄せてきた際には、なんと放流されたはずのメリー号が一味を助けに現れ、船に宿った精霊クラバウターマンの言葉を真っ先に悟り、仲間たちに海に飛び込むように促した。
海軍の包囲網からの脱出後、メリー号の最期を(そげキングとして)一味と共に見届け、精霊の最期の言葉を受け入れ、号泣しながらメリー号への想いを断ち切った。
その後、麦わらの一味はフランキーが設計・建築した新たな船「サウザンドサニー号」に乗船。ウソップの処遇についてはケジメを重んじるゾロの意見もあり「ウソップが謝ってくるまで再加入を許さない」とし、彼からの自発的な謝罪を待つ姿勢に徹した。ウソップも、はじめは先の仲違いをうやむやにしようとオドけた態度をとっていたが、船が遠のいていく姿にとうとう自らの非を認め猛省し、ルフィに謝罪。その言葉を聞くなりルフィは即座に彼に手を差し伸べ、無事に一味への帰参を許された。
スリラーバーク編
スリラーバークでは、ナミ・チョッパーと共に先に上陸し、ホグバックの屋敷でゾンビの秘密を知る。ゾンビから逃げながら屋敷を彷徨い、後にフランキーやロビンと合流。スリラーバーク四怪人の一人で超人系悪魔の実「ホロホロの実」の能力者であるペローナが触れた者を強制的にネガティブ思考にするネガティブホロウでルフィ達を立ち所に戦闘不能に陥れる中、元からネガティブだったことが幸いして唯一ネガティブホロウが効かなかったため、彼女の相手を買って出る。ホロホロの能力による幽体離脱やクマシーの怪力に苦戦するが、そげキングとの自問自答を繰り返すことで弱点を見抜いてペローナに勝利した。
シャボンディ諸島編
シャボンディ諸島での世界貴族「天竜人」との一連の騒動により、麦わらの一味は海軍大将“黄猿”率いる精鋭部隊の前に絶体絶命の危機に陥るが、突如現れた“王下七武海”バーソロミュー・くまの手引きにより、彼の能力で一味の面々が散り散りに各所へ飛ばされるという形で海軍の脅威から脱することに成功する。
ウソップは、偉大なる航路のボーイン列島にある、おいはぎの森「グリンストン」に飛ばされていた。この島は、実のところ巨大な食人植物であり、島に訪れた人間・動物たちを魅惑的な食べ物で魅了して釘付けにし、太らせたところで花弁を閉じて捕食するという恐ろしい島であった。島の周囲は凶暴な昆虫や植物たちが蔓延っており、脱出しようにも彼らとの応酬でより島の奥へ追いやられてしまうことから「脱出不可能の島」としても知られていた。ウソップは、ここで“森の勇者”を自称するヘラクレスンと出会い、こうした外敵に襲われる危機から救われたが、栄養価の高い食べ物を食べに食べすぎて激太りしてしまった。
その後、偶然手にした新聞からマリンフォード頂上戦争の一部始終を知り、兄を亡くしたルフィを支えたいという想いから島からの脱出を試みるが、太った身体が邪魔して凶悪な捕食者たちにもまるで歯が立たず、たびたびヘラクレスンの介抱を受けることになる。この戦争の後日、ルフィの起こした16点鐘事件の記事における「3D2Y」のメッセージを読み取ってからは、今度こそ彼の力になろうとダイエットも兼ねた修行を開始し、そんな「ウソップン」の心情を理解したヘラクレスンから、彼自身の扱う武器“ポップグリーン”の指南を受けることになった。
第2部「新世界編」
2年後の現在、離散前よりも筋肉質で逞しい体つきになり、ポップグリーンも習得。ヘラクレスンにシャボンディ諸島まで送り届けてもらって4番目に到着し、麦わらの一味の仲間と再会する。登場時には、酒場で偽麦わらの一味に因縁をつけられていたナミをさっそくポップグリーンで救援し、堂々とした態度で彼らをいなす活躍を見せた。
魚人島編
かつてココヤシ村では逃亡しながらでないと戦うことが出来なかった魚人を相手に決して臆することなく、大勢の魚人たちを余裕を持って対処し、竜宮城で人魚誘拐の罪を疑われた際は先陣を切って竜宮城を占拠したり、ギョンコルド広場では新魚人海賊団の幹部であるダルマを撃破するなど、心身ともに大きな成長を見せた。
パンクハザード編
くじの結果によってルフィ、ゾロ、ロビンと共に燃える土地に上陸。道中現れたドラゴンを相手取るゾロの援護を行った。氷の土地に移った後、ルフィが紆余曲折あってトラファルガー・ローを筆頭とするハートの海賊団と同盟を結ぶ。当初は同盟に反対していたがルフィの説得で同盟を承諾。ローの作戦に従って行動し、最終的にはシーザー・クラウンを海楼石の手錠で拘束することに成功する。
ドレスローザ編
当初はロビン、ローとともにシーザーの引き渡しの為にグリーンビットに渡ったが、小人のトンタッタ族に監禁される事態に陥る。しかし彼らの騙されやすい性格と、モンブラン・ノーランドの銅像からトンタッタの崇拝心を見抜き、彼の子孫「ウソランド」だとウソをついたため、英雄の子孫としてこの上ない歓迎を受けることになる。その後ウソランドとロビランドは、国を支配する“王下七武海”ドンキホーテ・ドフラミンゴ率いる「ドンキホーテ海賊団」への反撃の狼煙として祀り上げられ、彼らと共に圧政からの解放のために戦う羽目になる。
SOP作戦の途中、敵の幹部であるシュガーの能力によりロビンが無力化し、頼りのトンタッタも全滅した状態で、新世界の一大勢力である海賊の幹部と最高幹部に単身挑まねばならなくなる。
一度は逃げ腰が再燃し逃亡した彼だったが、どこまでも自分のことを信じ続けるトンタッタ達に応えるべく再び舞い戻り、変則的な形ではあるが見事、敵の支配の要であったシュガーを撃破。彼女の能力で人形にされた仲間や町の人々を元に戻した。これにより、ドフラミンゴによる王国の支配は終わりを告げ、ドンキホーテ海賊団に虐げられていた他の海賊たちからゴッド・ウソップと信奉されるようになる。
…が、この一件でドフラミンゴから激しい怒りを買うとともに、ルフィ以上に危険視され狙われる羽目になってしまう。直後にドフラミンゴは、今回の騒動に関わった人物たち(麦わらの一味とその協力者、旧ドレスローザ勢力、裏切り者のロー…など)の首に賞金をかけるが、その中でも最も賞金を高く設定されたのがウソップであった(各組織の主要人物たちが3億ベリーだったのにも関わらず、ウソップはなんと5億ベリー)。これには先程までウソップを「神」と讃えていた海賊たちも賞金に目がくらみ、一転して首を狙うようになってしまった。
王の台地に避難した後、ヴィオラからシュガーが復活したことを知らされる。ドフラミンゴを倒しに向かったルフィを守るためにシュガーを何kmも離れた距離から狙撃することを宣言。カン十郎の協力で特殊な弾を作成し、打つ直前には相手の気配を察知することに長けた見聞色を発現させる。その結果遙か彼方から壁の向こうのシュガーの気配を感知し、風や火薬星を活かして見事超困難な狙撃を成功させた。
その後は収縮を始めた鳥カゴを止めるためにハックとともに駆け回り、国民を誘導する役割を担った。
ドフラミンゴ捕縛後は、とうとう本名で指名手配されることになっただけでなく、そげキング時代から1億7千万ベリーという破格の増額により2億ベリーの懸賞金がついてしまう。図らずも『億超え』を果たすとともに、一味の中でも上から三番目(万国篇終了時点で四番目)の賞金がかけられることとなり、本人は驚異の増額やローからの"ゴッド"呼びに満悦しつつも、「大将クラスにチェックされている」と言われると途端に悲観的になっていた。
ゾウ編
先行していたナミたちからモコモ公国で起きた悲劇及びサンジがビッグ・マム海賊団に連れ去られたことを知らされる。翌日には錦えもんたちワノ国の侍の正体及び目的も判明。同盟の規模も拡大し今後の行動方針を決定する。結果ウソップはゾロ、ロビン、フランキーとハートの海賊団、錦えもんたちと共にワノ国に先行することになる。
ワノ国編
錦えもんからの「今は時期を待ち、目立たなく行動する」という任務に徹し、一味は町民に扮し潜伏することになる。
ウソップはガマの油売り「ウソ八(ウソハチ)」として行動。見事な売り口上で油を売りさばきながら、討ち入りの集合場所を示した判じ絵を各地に潜む同志に渡す任務を請け負った。しかし無事一味に復帰してワノ国に遅れて上陸したサンジがそば屋で狂死郎一家と一悶着を起こし、花の都を離れざるを得なくなる。後日の都の大乱闘にも参戦し、ワノ国中で指名手配になってしまう。錦えもんがアシュラ童子を味方につけたあとは彼が集めた鬼ヶ島を渡るための船の修理をフランキーたちと共に行う。
鬼ヶ島の決戦では、ナミと共に飛び六胞のうるティ及びページワンの姉弟を相手にする。動物系古代種の能力者である姉弟との実力差は大きく、ウソップは頭蓋骨にヒビを入れられる重症を負う。しかしナミがトドメを刺されそうになった瞬間にお玉が乱入し2人は間一髪救われる。その後はお玉の能力でギフターズを味方につける作戦を実行する。
だがその途中ページワンに追いれてしまい、ウソップは緑星の中でも強力な2発をヒットさせるもまったくダメージにならず絶体絶命の状況に陥る。しかし途中ビッグ・マムと鉢合わせし、マザーモードが発動したビッグ・マムによってページワンが一撃で沈められ、うるティも気絶したことで事なきを得る。マザーモードが切れたビッグ・マムもキッドが駆けつけたことによって抑えられ、遂にお玉が号令をかけるライブフロアのステージに到着する。うるティが復活してまたも追いつかれしまうも緑星でナミを掩護し、うるティの撃破に貢献。自身はメアリーズの拡声器の立場である真打ちのバオファンを拘束する。
お玉の号令で作戦が成功した後は、錦えもんのSOSを受けてナミたちと別れて1階の屋根裏に急行。重症の錦えもんと菊の丞の介抱を行い、イゾウの助太刀によって屋根裏を脱出した。
余談
手配書
ウォーターセブンの活躍で麦わら海賊団は全員に賞金が懸けられるようになるが、このときに海軍・世界政府に対する知名度をあげたのはあくまでそげキングとしてであるため、ドレスローザ編にいたる2年の間近くの間、ウソップではなくそげキングの手配書が世間に出回っていた。そのため、第2部『新世界編』の冒頭で登場した偽麦わらの一味でも、彼ではなくそげキングに扮した船員が登場していた。
ただし、一味の熱狂的なファンであるバルトロメオなどは、その特徴的な鼻の形から二人が同一人物だということに当初から気づいていた模様。一方で、故郷のシロップ村では、古くから知るうそつき少年のウソップの印象が強いためか、そげキングとウソップが同一人物ということに気づく者はほとんどいなかった。ウソップが2億ベリーの賞金首になった際には、カヤとウソップ海賊団の4人で彼の活躍を涙を流して喜ぶ姿が描かれた。
ただ、そげキングとウソップは海軍の手配書的には別人扱いな為、恐らくそげキングの手配書自体はまだ存在していると思われる。
関連イラスト
- 超新星編
- 2年後
- サラダ食べて海賊王
外部リンク
関連タグ
ONEPIECE 麦わらの一味
モンキー・D・ルフィ ロロノア・ゾロ ナミ サンジ ネフェルタリ・ビビ カルー トニートニー・チョッパー ニコ・ロビン フランキー ブルック ジンベエ
そげキング
ヤソップ カヤ シロップ村 ゴーイングメリー号
エルバフ モンブラン・ノーランド ヘラクレスン エネル顔 トンタッタ
大悟(千鳥)・・・インディードCMでウソップ役になったお笑い芸人。
原田泰造・・・笑う犬の発見のコーナー「犬!PIECE」でウソップ役になったお笑いタレント。