「…たとえいつの日か何もかも失って 無人島で一人死の瞬間を迎えたとしても…おれはおれの人生を誇りこう言って死ぬのだ!!」
「おれは“勇敢なる海の戦士”ウソップだ!!!!!」
「……男にゃあ!!! どうしても… 戦いを避けちゃならねェ 時がある………!!!」
「まいった… おれも衰えたな 昔は もっとウソをブチかましたもんなのに…」
「今やそれができちまう!!!」
曖昧さ回避
- 漫画『ONE PIECE』の登場キャラクター。 ⇒ 本項で解説
- アニメ『ミッドナイトホラースクール』の登場キャラクター。 ⇒ ウソップ(ミッドナイトホラースクール)
概要
主人公モンキー・D・ルフィの3人目の仲間で、麦わらの一味の狙撃手。
赤髪海賊団の狙撃手・ヤソップの息子で、父のような「勇敢なる海の戦士」になることを夢見ているが、嘘つきかつお調子者で、それでいて臆病な性格。得意の口八丁で虚勢を張る一方で、いざ我が身に危険が迫ると一目散に逃げ出したり、嘘や死んだフリで危機を免れようとするなどみっともない姿を見せる。
しかし、ときには自分を信じる仲間や友人のために決起し、恐ろしい敵にも真っ向から啖呵を切って挑むなど、次第に勇敢さをみせるようになる。
当初は故郷のシロップ村でも有名な嘘つき青年で、毎日のように「海賊が来たぞ~!」と村中で嘘をいって周る行為を繰り返していた。
しかし、“百計のクロ”との一件で共闘したルフィに同調し、自らも海賊になるため単身海に出る決心をする。その旅立ちに際してルフィたちから仲間として迎えられた。
手先が器用であり、精密な射的の腕前を持つ。また、自身やナミの使う武器の開発や海賊団のシンボルである海賊旗の清書(デザイン原案はルフィ)、フランキー加入前の船大工要員(フランキー加入後もフランキーの船大工仕事を手伝うこともある。)など、エンジニア的な仕事を請け負うこともある。
名前の由来は「嘘(ウソ)」と「イソップ寓話」から。
シロップ村でのエピソードは、寓話に収録された『嘘をつく子供(オオカミ少年)』のオマージュとなっている。
プロフィール
本名 | ウソップ |
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異名 | ゴッド・ウソップ、狙撃の王様 |
年齢 | 17歳→19歳 |
身長 | 174cm→176cm |
懸賞金 | 3000万ベリー(エニエス・ロビー脱出後・そげキングとして)→2億ベリー(ドフラミンゴ討伐後)→5億ベリー(ワノ国出国後) |
所属 | ウソップ海賊団船長→麦わらの一味狙撃手、麦わら大船団大幹部 |
所属船 | ゴーイング・メリー号→サウザンド・サニー号 |
覇気 | 見聞色 |
武器 | 銀河パチンコ→カブト→黒カブト |
出身地 | 東の海 ゲッコー諸島 シロップ村 |
誕生日 | 4月1日 (エイプリルフール) |
星座 | おひつじ座 |
血液型 | S型 |
弱点 | 極度のネガティブ思考、キノコ |
好きな食べ物 | 秋島のサンマ、旬の魚 |
嫌いな食べ物 | キノコ類 (当たったことがある) |
得意料理 | フィッシュ&チップス |
気に入ったワノ国の料理 | サバの味噌煮 |
入浴頻度 | 3日に1回 |
就寝・起床時間 | 午前1時 - 午前8時 |
家族 | ヤソップ (父)、バンキーナ (母) |
好きな島と季節 | 秋島の夏 |
ニオイ(チョッパー談) | 火薬のニオイ |
家族に例えると | 三男 |
イメージ動物 | アルマジロ |
イメージナンバー | 04、800 (嘘八百) |
イメージカラー | 黄色 |
イメージ国 | アフリカ |
イメージ都道府県 | 神奈川県 |
イメージ職業 | グラフィックデザイナー |
イメージ花 | デイジー |
ドリンクの氷 | 食べる派 |
目玉焼き | 両面、半熟、ケチャップ |
脳内 | 逃、逃、嘘、嘘、戦 |
イメージマーク | 後ろの骨の一本がパチンコ、黄色のバンダナを巻いた鼻の長いドクロ((2年前)実はメリー号の帆と旗に付けようとしたマークの一つ) 鼻部分がパチンコ「黒カブト」を模しており、ウソップ自身の横顔を模したドクロ(2年後) |
夢 | 「勇敢なる海の戦士」になること |
初登場 | 単行本3巻 第23話『キャプテン・ウソップ登場』 |
WT100 | 15位(131,090票) |
CV | 山口勝平 |
人物
容姿
カーリーヘアーの黒長髪、三本線の睫毛の生えた丸い目にタラコ唇、そして何より目を引くピノキオのような長く伸びた鼻が特徴の少年。仲間からも、その特徴的な長い鼻で認識されている側面があり、ときには同じく鼻が長いだけの赤の他人と勘違いされたり、「長っ鼻」「長鼻くん」「ネガッ鼻」「鼻屋」などのあだ名を付けられる事が多い。
衣装は基本的に格子柄の黄色いバンダナキャップとゴーグル、ブラウンのオーバーオールを着用。
ゴーグルは得意のパチンコによる射的や兵器(?)開発の際によく着用しているが、ココヤシ村でのアーロン一味との闘いで一度壊され、その後に立ち寄ったローグタウンにて多機能な最新モデルのゴーグルを購入し、第1部終盤まで愛着し続けた。
新世界編では後ろ髪が伸び、一つに縛っている。顎ヒゲを生やしているのが1番の変更点。
裸オーバーオールは相変わらずだが、より上半身が見えるデザインに(どちらかと言えば吊りズボンに近い)。愛用していたゴーグルは修行中に破損したのか、別のモノへと変わっている。
三枚目な見た目や言動とは裏腹に超新星編の時点から腹筋はしっかり割れており、新世界篇での再登場時には一回り筋肉がついている。
性格
一人称は「おれ」もしくは「おれ様」。
基本的にはお調子者で、ルフィやチョッパーと一緒になってふざけている事も多い。
しかし根の部分は非常に憶病で、自他共に認める極度のネガティブ思考。そのネガティブっぷりはペローナの”ネガティブ・ホロウ”ですら返り討ちにしてしまう程であり、戦闘の気配を感じるとまず逃走を考える場合が多い。しかし裏を返せば慎重とも言え、一味の中ではとりわけ危険に対して敏感。また、いざとなった時は恐怖を根性で押し殺し、足や声を震わせながらも勇敢に戦う姿を見せる。
なお、幼少期より森で遊んでいたこともあってかクモやムカデや蛾、ゴキブリなどの(サンジ曰く「気味悪い系」の)虫は平気で、毒虫だろうと素手でも顔色一つ変えずに扱えるし、知識も持っている。ただしチョッパー同様、怒ったナミをかなり恐れており、チョッパーと共に泣きながらビビったり、防御態勢に出るのが殆ど。
また、自身の身だけでなく、仲間や見どころある人物に重大な危機が及ぶことや、存在を失うことに対しては、臆病を通り越して真剣になり、時には知り合って日が浅い知人達が受けた被害と事の真相に対し、誰よりも先に事の深刻さを受け止め、熱い涙と無茶な行為への叫びをあげる描写を見せた。
ウソップにとって海賊とは「勇敢なる海の戦士」であり、強い憧れを抱いている。父親であるヤソップが海賊である事を誇りに思っており、この点を侮辱されると黙ってはいられない。とは言え海の男として尊敬はしているが親としては思う所がある模様(REDにて推しの歌手の養父に掛けた言葉など)。
また旅先では、百年以上も決闘を続けるドリーとブロギーや、先祖の潔白の証明と己のロマンのために生涯をかけて黄金郷を捜索していたモンブラン・クリケットには、それぞれの「誇り」を持った生き様に強い敬意を抱き、彼らをそれぞれ「師匠」「おやっさん」と呼び慕っている。
一方で、思い描く理想とかけ離れた自分の臆病さにコンプレックスを感じており、ウォーターセブンではそれに加えて仲間達との戦闘力の差やゴーイングメリー号への愛着の深さから大きな亀裂を生じさせてしまった。
その自己評価の低さゆえに、偉大なる航路編では「仲間の失敗は笑って許せるが、自分の失敗はどうしても許せない」という自虐一歩手前の価値観が根付いてしまっていた。
当初は特に海賊の花形と言える船長に強い憧れを抱き、自分を船長に推したり、自らを「キャプテン・ウソップ」と名乗るなどの言動がよく見られたが、ルフィが船長として成長していくにつれて目減りしていき、次第に「麦わらの一味の狙撃手」としての自覚と認識を強め、そのポジションに誇りを持つようになっていく。スリラーバーク編の頃にはギャグシーンや敵方への(戦略的な)嘘以外ではほとんど見られなくなり、新世界編では「援護が(狙撃主たる自分の)花道」と語るほどになった。
海賊としての自分の名声が高まる事については比較的前向き。しかし、最近では自分が思っている以上に評価され、それに伴って自分の懸賞金がとんでもない事になってきている事態に戦々恐々している。
幼少の頃から海賊に憧れていたこともあり、シャンクスや白ひげの名前に誰より早く反応したり、(専門家とも言えるフォクシー海賊団のクルーには劣るものの)海賊としての常識を知らない者も多い一味の中でデービーバックファイトを知っているなど、海賊(ひいては世界的な「悪」)についての知識は一味随一。
臆病な自分の姿を隠すために、自分が大物であるかのようなホラ話を吹聴することが多い。時にはその話術や演技力で敵を揺さぶったり、中には気絶による戦闘不能にまで追いやった事もあるなど、他のメンバーには無い強さを持っている。しかし、話す内容があまりに大きすぎて威嚇にもならない事も多く、時にはこの虚言癖が一味をトラブルに巻き込む原因となる事もある。
ちなみに航海中の暇な時間はよくチョッパーにホラ話を聞かせてその純粋なリアクションを楽しんでいる。しかしそんなチョッパーにも(むしろチョッパーだからこそ)「島に入ってはいけない病」などはさすがに効果が無く、「それは治せねェ」と一蹴されてしまう。
手先が非常に器用で、一味の美術担当&発明王(発明の方は、現在フランキーと共同)。
なお、麦わらの一味の海賊旗は彼によって描かれたものである(デザイン案はルフィ)。
時には、一部の団員の武具開発や、即席のメタアイテムを作成することもあり、七武海の幹部撃破などに間接的に貢献している。
特にナミの武器である「天候棒」の初期モデルは最高傑作のひとつ。
新世界編に突入しても根の部分はそれほど変わっていないが、以前よりも自分の戦闘力に自信を持っており、相手のレベルが低いようなら何十人に取り囲まれても動じないくらいの度胸は着けている。
リュウグウ王国でネプチューン軍に囲まれた際には自ら最前線まで出張ったり、パンクハザードでは多数の兵士が控えている一室を単独で制圧するなど、以前のウソップからは想像しがたいほどの活躍を見せた。
また、女性と戦う際は物理的な攻撃をせずに様々な工夫をこらして勝利することが多い(もちろん普通に戦うこともあり、容赦無く爆撃し白目を剥かせて気絶させたこともある)。
戦闘能力
「おれは“狙撃手” 援護が花道!! 人知れず敵を撃ち抜き 仲間を守る!!!」
基礎戦闘力
幼少期から鍛えていたルフィやゾロやサンジ等に比べるとパワーでは劣るものの射撃に関して抜群の才能があり、麦わらの一味の狙撃手を自負している。銃は持たず、主要武器はパチンコである。ゆえに、敵を殺傷せずに無力化できる。また、パチンコである以上は (発射の弾道や軌道、風力や風向き、射つ時の体勢、弾を装填する動作などによるファクターが作用するため) 銃よりも射撃の難易度が上がり、射程距離も低くなり、戦闘中の隙も増えるのだが、それを考慮すると恐ろしいほどの能力と勘を持つ。
なお、その気になればあらゆる射撃武器を使いこなせる模様。
パチンコに使う弾になんらかの薬品・化学物質・香辛料などを詰め込むことが多く、敵に命中するとそれが霧散して副次効果を与える。新世界編ではポップグリーンという急速成長する植物の種をパチンコの弾の素材にすることで、さらなるトリッキーな攻撃ができるようになった。なお、現在ポップグリーンはナミの蜜柑やロビンの花などと同じくサウザンドサニー号の甲板庭園で栽培されている。
エニエス・ロビー戦からは空島の技術である貝(ダイヤル)を使った巨大パチンコ「カブト」を愛用するようになり、戦力的にも大幅にパワーアップ。2年後の現在ではカブトの強化型「黒カブト」を使用している。普段は持ち運びやすいように小さくなっているが、常に備わっているバクン草に水を与えるとかつてのカブト以上に巨大化するという、伸縮自在の武器である。
これ以外にも肩から提げている巨大なガマ口鞄に様々な小道具を詰め込んでおり、これを駆使した多彩な戦法を取る。また、砲術にも長けており、大砲やサニー号の主砲の砲手を務めることもある。
あまり取り沙汰されないが、驚くべき生命力の持ち主で、常人なら即死するであろう大ダメージを受けても命を繋ぐほど打たれ強い。全身包帯でグルグル巻きにされるほどの重傷を負ったり、頭蓋骨に深いヒビを入れられたりする事もあるが、なんだかんだで数十分もすれば自力で動き回れるまでに回復するなど、某警官もビックリのしぶとさである。また、全編通して一度も病気になったことはない。
身体能力も相当なもので、海軍や敵との戦闘などに活かされてきた。
強みと言うべきかは微妙だが、他のメンツと比べて戦略的に重要なポジションを担うことが多い。
特にエニエス・ロビー、スリラーバーク、ドレスローザ編では冗談抜きでウソップがいなかったら確実に全滅していた状況が発生しており、いずれも一味の壊滅を阻止する金星を挙げている。
覇気
概要 |
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彼はドレスローザ編の途中から見聞色の覇気を扱えるようになっている。
見聞色の覇気
概要 |
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- 派生能力(様々な情報の探知)
応用 |
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欠点 |
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ドレスローザでのシュガーとの再戦を通じて、強力な見聞色の覇気に目覚めた。その力は何kmも遠く離れている相手の気配がより正確に見えてしまう程の広範囲に及ぶ。
TVスペシャル『ONEPIECE ハートオブゴールド』では、透明になっている敵を感知している。
彼の見聞色は広範囲に及ぶ程強力だが、まだ覚醒したばかりで、ルフィ・ゾロ・サンジ・ジンベエの4人と比較すると使用できる幅は狭い。そのため、「相手の強さの把握」「周囲の状況の把握」等の技能は行うことができず、相手の気配の動きから行える「攻撃の先読み」「位置や数などの感知」に限られている。なお、「相手の強さの把握」等の派生能力については、ある一定以上の実力者であれば当たり前のように扱うことができる。
技
主にパチンコを用いた射撃技と、小道具や貝などのサブウェポンを用いた技に分けられる。
技名には射撃技には「○○星(ぼし)」、サブウェポンには「ウソップ○○」と名付けているものが多い。
また、多くの場合は技名の前に「必殺!!」と叫ぶのが口癖。
ちなみにコミックス79巻現在、射撃技だけで30種類以上の技(弾)を披露しており、麦わらの一味の中でも特に多彩な技を持つ、『技のデパート』といったキャラクターである。
さらにこの時、実際に撃つ玉と別の名前を叫ぶことで敵をかく乱するなどの小技も使う。
射撃技
- 鉛星
小さな鉛玉をパチンコで射出し、相手を撃ち抜く。
もちろんピストルで撃ったものと比べれば殺傷力ははるかに劣るが、酒瓶を粉砕する程度の威力はある。
- 火薬星
着弾と同時に炸裂する火薬を詰めた弾を発射する。
ある程度火薬の量を抑えているため、爆発はあくまで小規模に収まるが、それでもクリーンヒットした一撃で相手が昏倒する程度の威力はある。
同じ弾を一度に複数発放つ”火薬星星”や”三連火薬星”、特に何らかの効果があるわけでもないのに何故か転がりながら射出する”回転(ローリング)火薬星”などのバリエーションがある。
- 卵星
消費期限が切れた生卵を発射する。
着弾すれば当然破裂し、強烈な悪臭を放って相手を攪乱する。直接的な攻撃力は非常に低いが、相手の嗅覚を封じる事で集中力を削いでいるうちに別の攻撃の布石を立てたり、隙を突いて逃走を図ったりする。
買ったばかりの卵を発射する”新鮮卵星(しんせんたまごぼし)”という技もある。こちらは空腹の動物の気を引いたりするのに有効。
- 煙星
着弾と同時に白煙を噴き出す弾を放つ。
用途は主に逃走・攪乱用。手投げでも発動させることができる。
軍艦数隻を一瞬で包み込むほどの広範囲に影響を及ぼす強化技”超煙星”も存在する。
- 火炎星
可燃性の高い薬を詰め込んだ弾を放ち、炎で相手を包み込む。
『爆発』がメインである火薬星と違い、火の手が上がる『燃焼』に重きを置いた弾であるため、至近距離や対象の近辺に仲間・人質などが居る場合は延焼に気をつける必要がある(リトルガーデンにおけるMr.3戦のような、仲間の救助に炎が必要とされる場合も考慮)。酒や油、ガスなどの可燃物を利用すれば爆発力はさらに高まる。
- タバスコ星
タバスコソースを詰めた弾を放つ。
言うまでもなく辛いうえに、目に入れば激痛でしばらく目が開けられなくなる。一度うっかりそのソースを目にたらし、自ら地獄の苦痛を味わったことがある。
亜種で「常備タバスコ星」もある(単に料理にタバスコをかけるだけ)。
余談だが『タバスコ』は実在する香辛料ブランドの事であり、本来は特定の香辛料ではない(作中のシーンを見る限り、実在するタバスコブランドと同一存在と見て問題なさそうだ)。
- 赤蛇星
上空へ向けて赤い煙を噴出する信号弾を放つ。
数百メートル先でも容易に確認できるほど目立つので、仲間に自分の位置を知らせるのには非常に有効だが、その分かりやすさのために敵まで引き寄せてしまう恐れがある。
- 手裏剣流星群
紐で束ねた多数の手裏剣をパチンコで次々に連発し、弾幕を形成する。
ウソップお得意の「射撃」であると同時に、ウソップにしては珍しい純粋な「斬撃」。ルフィとの決闘のため、「ルフィにも有効な攻撃」の一つとして考案・使用された技。
- 炸裂サボテン星
やや大きめな黒い弾丸を発射する。
何らかの物体に接触するとその衝撃で弾が割れ、中から無数の鋭い棘が勢いよく飛び出し、周囲に突き刺さる。
- 火の鳥星
巨大な鳥の形をした炎の塊を放つ。
世界政府の旗を一瞬で焼きつくしたシーンが非常に有名。見た目にも派手で強力そうな大技だが、意外にも実戦では防御されたり避けられたりすることが多く、相手にまともなダメージを与えたことはほとんど無い。
- 向日葵星
5発の爆弾を纏めて相手に向けて発射する。
爆弾は対象に着弾する寸前で5方向にばらけ、花火のように派手な爆発を起こす。
- 六連蝮星
6発の弾丸を続けざまに連射する。
弾は空中で蛇行しながら相手に襲い掛かる。爆弾ではないらしく、着弾しても爆発はしない。
- 塩星(ソルトスター)
ウソップ作の”ゾンビ昇天塩玉(ソルトボール)”を発射する。
ゲッコー・モリアの操るゾンビ軍団に対抗するために即席で作った特製弾。身もふたも無く言えば単なる塩の塊なので手投げでも使える。オーズには一発の量が少なすぎて効果が無かった。
- アトラス彗星
4発の小型爆弾を一斉に発射する。
爆弾はアトラスオオカブトの角を彷彿とさせる軌道を描いて上下左右から囲むように相手に襲い掛かる。
- アゲハ流星
弾道に工夫があるのか不明だが爆発の規模からして火薬星の強化版だと思われる。
- カマキリ流星
弾がカマキリの鎌のような形に弧を描き飛んでいく技。
- トリモチ星
トリモチを撃つことで相手の動きを封じる技。下記の黒光り星とのコンボでペローナを発狂させた。
- 黒光り星
黒くて大きな弾を相手の懐目掛けて放つ。
その正体は中に非常に精巧に作られたゴキブリの玩具(しかもご丁寧に本物っぽくカサカサと動く)がこれでもかというほど詰め込まれた、通称”ゴキブリ星”。
相手の精神に壮絶なダメージを与えて恐慌状態に陥れる。
- 特用油星
非常に良く滑る可燃性の強い油が詰まった弾を放つ。
そのまま当てても大したダメージは見込めないが、着弾点に広がる油で相手のバランスを崩したり、火炎星などで炎上させたりと応用の幅は広い。
- 天竜星
劇場版『ONE PIECE FILM STRONGWORLD』で使用。
悪天候の空に向かって雷を誘発させる弾を放つ。
- 捕獲星
網がついたフックを放つ技で深海魚を釣る際に使用された。
- 爆睡星
大量の催眠剤を一度に放ちパンクハザードで暴れる子供達を鎮めた。
- きびだん星
お玉が能力で生み出した動物を手懐けることができるきびだんごを弾として放つ。
緑星
新世界編から使用するようになった、ウソップの新たなる武器。急激に成長する植物の種「ポップグリーン」を黒カブトで射出する。植物は着弾と同時に各種類ごとに一気に成長し、変幻自在な攻撃と化す。
- 緑星「デビル」
放った種から巨大な食人植物を発生させる。
捕らえた敵を口の中で溶かすこともできるが、植物の茎を切断されると効果を失ってしまう。
- 緑星「サルガッソ」
放った種から大量の海草を発生させる。
海中では土石流により崩落した岩を防ぐことができ、地上では対峙した敵を撹乱させることができる。
- 緑星「ラフレシア」
放った種から強烈な悪臭を放つ花であるラフレシアを発生させる。一度咲かせれば戦場を混乱させる効果が見込める。
- 緑星「竹ジャベ林」
種を地面に放つことで、地面から大量の先端が尖った竹を発生させる。
- 緑星「ドクロ爆発草」
着弾点で爆発を起こす種を放つ。爆発の際に生じる煙がドクロの形になって上がる。
緑星の中でも攻撃力が高いため使用する機会が多い。
- 緑星「ヒューマンドレーク」
種を地面に放つことで、頭上を通過する敵に絡みつき自由を奪う人型の根の植物を発生させる。
- 緑星「トランポリア」
放った種からトランポリンのような植物を発生させる。
敵に対する罠としてや、味方を空中に飛ばすサポートとして使用できる。
- 緑星「衝撃狼草」(インパクトウルフ)
放った種から巨大な狼のような植物を発生させる。
狼の鼻先には直径3mにわたって強力な衝撃波を放つ球根がある。
- 緑星「ボーティバナナ」&「団扇草」
放った種からボート代わりの巨大なバナナとオール代わりの巨大な植物を発生させる。
湖を渡る際に使用できる他、急な坂道ではボーティバナナのみでソリのように滑り下りるようにも扱える。
- 緑星「プラタナス手裏剣」
放った種からプラタナスの葉のような手裏剣形植物を大量に発生させる。
- 緑星「眠り草」(ねむりそう)
放った種から相手を眠らせる効果のある植物を発生させる。
- 緑星「花火花」(はなびばな)
着弾地点で大量の火花が発生する花を放つ。
埒外の頑丈さを持つ動物系古代種の能力者にも多少の効果がある。
- 緑星「爆ボックリ」
爆発する松ぼっくり状の植物を放つ。
大量に放つことで連鎖爆発を狙うこともできる。
しかし至近距離で撃つと味方もダメージを受ける危険性も有る。
- 緑星「スプリンクラー」
着弾地点で水が吹き出す植物を発生させる。
ただし巨大な城を包み込む程の大火には効果が見込めない(ハムレット曰く「焼け石に水」との事)。
- 緑星「蛇花火」
劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』でダグラス・バレットに対して使用。
相手に打ち込んでもすぐには発動しないが、強い衝撃を受けた際に植物が成長して相手の装甲を破壊する。
成長(グローアップ)
黒カブトのバクン草に水を与えることで黒カブト自体を巨大化させる。与える水の量を更に増やす「大成長(スーパーグローアップ)」という技もあり、その場合黒カブトは超巨大なパチンコ「グレート黒カブト」になる。
- 突撃流星群
黒カブトを成長させたうえでバクン草に周囲の瓦礫を食べさせ、食べた瓦礫をすべて弾として相手に向かって放つ。
海楼石の手錠も食べさせれば自然系の能力者を瓦礫で油断させたあとに捕獲できる。
- 遠距離蓑虫星(えんきょりバグワーム)
大成長で黒カブトをグレート黒カブトに変化させた後に、遠く離れた標的に着弾させる弾と飛距離を保つためのブースターとなる火薬星を数発仕込んだ巨大な弾を放つ。
ドレスローザでシュガーを狙撃する際には、シュガーのトラウマを呼び起こす弾と2つの火薬星を仕込んで使用した。
サブウェポン攻撃
- まきびし地獄
相手の足元にまきびしをばら撒き、侵攻を妨害する。
また、回避や受け身を取った際にもダメージを与える事が出来るという点が特徴。
実はウソップが原作内で初めて使用したのはこの技である。以後長らく使われなかった技だが、ルフィとの決闘の際には「ゴム人間のルフィには刃物による"斬撃"だけでは無く棘による"刺突"も効果が有る」と評価したのか再び使用された。
- ケチャップ星
身体にケチャップをぶちまけて倒れこみ、相手に死んだと見せかける技。使用頻度は少ないが、効果は割と高く魚人やルフィも騙されかけた。アーロンパーク編でのチュウ戦で初めて使用したが、戦いから逃げている自分がみっともないと思い、戦いを挑んだ。ルフィとの決闘では口にぶちまけ吐血したかように見せかけてルフィに隙を作った。
- ウソップハンマー
工作作業用の大振りな片手持ちハンマーで相手を殴る。数少ない近接技の一つ。
ハンマー自体が業物なので、ウソップの細腕で振るっても意外に威力があり、接近戦で優位に立ったと油断した相手の意表を突く程度のことは出来る。
もっとも、後述するハンマー自体を弾丸にした派生技の方が威力は遥かに高いのだが…。
ケチャップ星を利用した『死んだふりハンマー』というのもある。
- ウソップ輪ゴーム
相手の目の前で輪ゴムを引き伸ばす。
ほとんど威嚇にも挑発にもならない実にくだらない技だが、偶然なのか魚人相手だと妙に成功率が高い。
余談だが、絶対に意味が無いはずなのに植物相手にこの技を使ったことがある。
- ウソップ粉砕(パウンド)
「5t」と書かれた巨大なハンマーを取りだし、相手に殴り掛かる。
見た目のインパクトは凄まじいが、実はフライパンや黒ビニールなどで作られた折り畳み式のハリボテハンマー。勿論「5t」という表記も真っ赤な嘘で、本当の総重量は約2kg。
なお、「10t」と表記されたさらに巨大なハンマーで殴りかかる”ウソップゴールデンパウンド”もある。ちなみにこちらは柄以外は全て風船なので、実は10tどころかウソップ粉砕の実際の重量よりもさらに軽い。
- ウソップノイズ
正常な聴覚を有する人間であれば一定以上の効果が見られる。賞金稼ぎだろうと殺し屋だろうと海軍将校だろうと、生理的な嫌悪感に抗うことは困難。ちなみに使用時は本人も耳栓必須。
- 閃光貝(フラッシュダイアル)
空島で入手した”閃光貝”を相手の眼前で炸裂させて視界を奪う。
- 風貝(ブレスダイアル)
空島で入手した“風貝”(気体を噴射・噴霧できる貝)で、戦闘領域一帯にガスを充満させる。
このガスは異臭がするために有毒性や相手の嗅覚封じの効果も期待でき、なおかつ可燃性であるため火薬星や火炎星の火力および効力範囲を大きく底上げすることができる。
ルフィとの決闘で使用し、ルフィをガスの充満地帯に誘い込んで火炎星で引火・誘爆させて大爆発を起こし、決定打にこそなっていないがルフィにもそれなりのダメージを与えた。
- 衝撃(インパクト)
空島で入手した”衝撃貝”(インパクトダイアル)で相手の攻撃を受け止めつつその威力を貝に取り込み、即座に相手にかざして『相手側が自分に与えるはずだった衝撃の全て』をそっくりそのままお返しする。貝の威力吸収に限界があるかどうかは不明だが、少なくともウォーターセブン編での決闘において“ゴムゴムのバズーカ”を受け止めた時はふっ飛ばされるどころか余波すら発生しないレベルで貝に全威力を吸収され、ウソップにはダメージが一切及ばなかった。また衝撃を吸収できるのは打撃だけに限らない模様で、スリラーバーク編のvsペローナ戦では「特ホロ」の破裂衝撃波も全部吸収しきってからカウンターに繋げるという芸当までしてのけた。
吸収した衝撃を相手に打ち込む際は使用するだけで肩が外れかねないほど強い反動が発生するため、乱用はできない。しかし威力は抜群であり、使い方次第では非常に強烈なカウンター攻撃を決めることもできる。ある意味でウソップの最大の切り札。
- こっからここまで入るなの術
通路などに油をぶちまけて着火、炎の壁を作り出して相手の侵入を阻む。
- クワガタ
巨大なゴムの帯。その場に散乱する瓦礫などに両端を貼り付ける事で即席の超巨大パチンコとなる。
仲間などを撃ち出して相手側を強襲する連携用の技。本人曰く「シャレで作った」らしく、まさか実戦で、しかも二度も使用する事になるとは想像していなかった模様。しかしフランキーを勢いよく空へ撃ち出すくらいのパワーがあり、状況にもよりけりだが案外実用的。
- オクトパクツ
武器ではないが彼が開発した道具。裏に吸盤が付いており本人曰く手足に4つつければどんな壁でも登れるらしい。
- ウソップア〜アア〜
彼が開発したロープを使いターザンの様に移動する事ができる。だが自身が落ちない様ベルトに強く固定されている為、途中で降りる事が出来ずターザンのように自由自在に移動する事は出来ない。ロープを船に引っかけて船に移動する事は出来ていた。だが、移動する過程で色々木にぶつかっていた為、結局危険な事から実用性はあまり無さそうだ。
その他
- ウソップ呪文(スペル)
痛そうな、あるいは気持ち悪そうなシチュエーション(例:「すべての歯の間に、カミソリが挟まったァ!!!」)を大声で相手に聞かせ、生理的不快感を煽る(だけの)技。
ウソップお決まりの相手威嚇用のハッタリ(「おれには8千人の部下がいる!!!」等)と同じく、有効性を発揮した事はほぼない。
連携技
- ウソッチョハンマー彗星
チョッパーとの連携技。アラバスタ王国における対Mr.4&ミス・メリークリスマス戦で使用。
チョッパーが“角強化”で肥大化させた角に強靭なゴム帯をつけて即席の大型パチンコにし、ウソップハンマーを弾丸として相手に発射する。
ゴム帯もパチンコの発射台(チョッパー)も弾丸(ハンマー)もいつもの手持ちパチンコより大きく強靭なこともあって威力や弾速は鉛星の比ではなく、直撃をくらったMr.4は(ただでさえ巨漢な上4tのバットを握っていたのに)彼の愛銃ことグレネードランチャー犬・ラッスーを巻き込みつつ大きく吹っ飛び、そのまま視界の彼方の廃墟にそこの柱をへし折りながらぶち込まれてKOされた。
- 鉄人彗星
フランキーとの連携技。スリラーバークにおけるオーズ戦で使用。
上述の「クワガタ」で狙いを定め、ゴム帯のカタパルトとしてフランキーを射出する。
大柄かつ重量級のフランキーの体にも十分な推進力を与えて飛ばせ、さらにそこからフランキーがオーズに肉薄して迫撃砲を斉射したが、それでもルフィの影が入ったことで出鱈目な反射神経を得ていたオーズには回避されてしまった。
- スーパーサイズ火の鳥星
フランキーとの連携技。同じくスリラーバークにおけるオーズ戦で使用。
ウソップが特用油星を放ちそこにフランキーがフレッシュ・ファイアで点火し特大の火の鳥星へと昇華させる技。まともに当たればオーズの巨体にもそれなりの焼却効果がある模様。
- 雷骨剣・革命舞曲(らいこつけん・ガボット)ボンナバン
ブルック、ロビン、ナミとの連携技。同じくオーズ戦で使用。
上述の「クワガタ」で敵に狙いを定めてブルックを発射し、直後にロビンがハナハナの能力で生やした腕でブルックの体に回転を加え、さらにその射出軌道上にナミが天候棒で作り出した雷雲を配置して雲を突き抜けるブルックを帯電させ、十分な速度・回転・雷を纏った状態のブルックが必殺の刺突剣技でライフル弾のように相手を貫く、というもの。
一般の巨人族すら遥かに上回る怪獣サイズのオーズですら貫通し、仰け反らせるほどの威力を発揮した。
過去
東の海にあるシロップ村で父ヤソップ、母バンキーナの子そとして生まれる。
ウソップが生まれて間もなく、ヤソップは海賊“赤髪のシャンクス”の誘いを受けて海へ旅立ち、母子家庭で幼少期を送っていた。しかし、その母も重病を患い寝たきりの生活を送るようになり、ウソップは「海賊が来た」「父が帰ってきた」と嘘をつき、母を元気づけようとした。結局、母はそのまま他界してしまい、遺されたウソップは村中で日常的に嘘をついて周る大ボラ吹きになっていった。村人たちの大半もはた迷惑に感じていたが、彼の嘘の経緯を知ってか黙認するように努めていた。
12歳の頃、村に住む年下の子供達(ピーマン・たまねぎ・にんじん)を子分として「ウソップ海賊団」を結成、自らを“キャプテン・ウソップ”と名乗るようになる。…当然ながら、実際に海に乗り出すというわけではなく、ごっこ遊びの域を脱しないことばかりしていたが、子分たちからは「(船長は)どれだけ嘘つきでも、人を傷つける嘘は絶対にしない」と信頼されていた。
また、16歳の頃には同い年で村一番の資産家の娘であるカヤとも知り合った。両親を病気で亡くし、その心痛から床に伏すことが多かった彼女の前に現れ、嘘の冒険譚で彼女を笑わせて元気づけ、交友を深めていた。
活躍
第1部「超新星編」
ルフィとの出会い
17歳の頃、シロップ村にやってきた麦わらの一味(ルフィ・ゾロ・ナミ)の三人と出会う。
当初は彼らを警戒し、海岸にて得意の嘘で彼らを追い払おうとするも、ナミたちには真っ先にバレてしまい失敗に終わる。その後、ルフィが父であるヤソップや赤髪海賊団と出会っていたことを知り意気投合し、彼らと食事をしながら交友を深めた。
同じ頃、クロネコ海賊団の二代目船長である“1・2のジャンゴ”が村に入っており、ウソップは、カヤの家に仕える執事のクラハドール改め初代船長の“キャプテン・クロ”の正体と、彼女の家の財産を狙った暗殺、および村の襲撃計画を聞いてしまう。
村を愛するウソップは、このことをカヤや村人たちに知らせようとするも、日頃のウソがたたり全く信用してもらえず、村人たちからは非難を受けてしまう。それでも村を守りたかった彼は、たとえ一人でも凶悪な海賊たちを迎え撃ち、本当にウソだったことにしようと考え、計画が実行される翌朝の海岸に駆けつける。彼の意を汲んだルフィたちやウソップ海賊団の協力により、ジャンゴに捕まったカヤを救い出す活躍を見せ、重傷を追いながらも一団を撃退することに成功する。そして、ルフィたち、およびカヤとウソップ海賊団に改めてこの一件を口止めさせ、当初の通り、クロネコ海賊団の襲撃をウソだったことにした。
後日、ウソップは海賊王を目指すルフィのように勇敢なる海の戦士になる決心を固め、ウソップ海賊団を解散し、自らも海に旅立つ準備を始める。同じ頃、ルフィたちは村を救った恩赦としてカヤの執事メリーが設計したゴーイングメリー号に乗り込み、新たな船出を迎えていた。ウソップは、ルフィたちと「いつか海で再会しよう」と別れの言葉をかけるが、ルフィたちはすでにウソップを仲間と認識しており「いいから早く乗れ」「おれ達もう仲間だろ?」と彼をメリー号に誘った。ウソップは、嬉し涙をこらえながら 「キャ…!!キャプテンはおれだろうな!!!」 と冗談をとばして彼らの仲間に加わった。
一味に加わってからは狙撃や美術、発明などの多芸な才能により、非力ながらも仲間を支えるために活躍し、ココヤシ村では魚人海賊団幹部のチュウを一人で撃破、アラバスタではチョッパーと連携してMr.4&ミス・メリークリスマスを倒すなど、実力では圧倒的に勝る凶悪な敵を相手に(毎度毎度ズタボロにされながらも)勝ち星を得ていった。また、カヤから譲り受けたメリー号への愛着は一味で最も深く、敵との戦いやルフィの粗雑な扱いで損傷するたびに自ら率先して船の修理にあたっていた(とはいえ、流石に大工としての覚えはなかったため木板や鉄板を打ち付けるだけの応急処置になっていたが)。
エルバフへの憧れ
“偉大なる航路”に入ってすぐの頃、原始の島「リトルガーデン」にて元・巨兵海賊団の二大船長である“赤鬼のブロギー”、“青鬼のドリー”の二名の巨人と出会う。
大らかに迎え入れるブロギーに対し、当初こそ「太らされて食べられるのではないか」と怯えていたウソップだったが、誇り高いエルバフの戦士として100年にも及ぶ決闘を続ける二人の生き様に、自身の目指す「海の戦士」の理想像を見出し、彼らを「師匠」と呼び慕うようになる。
バロックワークスのオフィサーエージェントたちとの戦いを経て、彼らの協力で島から脱出した際には、巨大な海王類を渾身の一撃で打ち倒す彼らの勇姿に感涙し、いつか彼らの故郷であるエルバフの地を踏まんと心に誓った。
麦わら一味との離別~再加入
“偉大なる航路”を進むに連れ、名うての海賊・海兵といった強大な敵との戦いで後れを取ることが多くなり、本人もそのことで後ろめたい気持ちに駆られるようになっていく。ロングリングロングランドにて遭遇した海軍大将“青キジ”の圧倒的な能力からなんとか逃れた後、ゾロの前でこうした心情をポツリと漏らしたが、彼からは「疲れてるだけだ」とあしらわれてしまった。
これに関しては当のウソップが青キジに氷漬けにされたロビンを連れて船まで逃げて、チョッパーを激励し解凍の手伝いをするという援護としては十分過ぎる働きをしたことと、青キジに手も足も出ず見逃されたのは一味全員が同じだった事からゾロも余裕がなかった為と思われる。
水の都ウォーターセブンでは、長らく無茶な航海で多大な損傷を負ったメリー号を修理するため、空島で手に入れた黄金を換金した3億ベリーを元手に、造船会社ガレーラカンパニーにて修理を依頼しに出かけるも、ウソップはその際に解体業を名乗るゴロツキ一味「フランキー一家」の襲撃を受け、資金の内2億ベリーを強奪されてしまう。自身の油断から招いた失態を強く恥じたウソップは、自ら資金を取り戻そうとアジトであるフランキーハウスに一人で乗り込んだが、一味の棟梁フランキーには全く歯が立たず、心身ともにズタボロにされる(その後一家のアジトは、ウソップの処遇に怒ったルフィ、ゾロ、サンジ、チョッパーにより崩壊させられた)。
船のベッドで目を覚ましたウソップは、資金を奪われてしまった失態を仲間たちに詫びるも、ルフィはガレーラの職長たちの査定結果から、メリー号を引退させる決断をしたことを語る。ルフィは、ウソップが思いつめないようあっけらかんとした態度で振る舞っていたが、逆にそれはメリー号に人一倍の思い入れを抱くウソップを怒らせてしまい、大喧嘩へと発展する。この際、ウソップに怒り心頭したルフィが「一味を抜けろ」と口走った(実際はサンジがルフィに怒りの蹴りを入れて言葉を遮ったが、ウソップには充分に真意が伝わってしまった)ことを受け、これまでの自身の不甲斐なさを認識していたと吐露すると共に自ら一味を抜けることを宣言。同時に、メリー号を引き取るために、船長であるルフィに1対1の決闘を挑んだ。
長らく共に旅をしてきたこともあり、ルフィの能力や心情をよく理解した戦法で序盤こそ優勢をみせていたが、それでも実力差は埋まらず、算段をすべて出し切った後は一方的に攻撃を受け敗北。ルフィたちは「おれたちは新しい船で次の島へ行く」と伝えられてメリー号を明け渡され、そのまま別れることになった。
その後、大津波“アクア・ラグナ”の接近により市民が避難する中、メリー号を一人で修理しようとしていたところを再び「フランキー一家」に捕まり、棟梁フランキーの隠れ家でもある「旧トムズワーカーズ」に連れ込まれる(結果的にはメリー号共々大津波から保護されたとも言える)。元々船大工であったフランキーから船がもう修復不可能な状態であることを痛感させられ、自身も実は既にメリーが限界を迎えていることを認識していたことを吐露する。同時に、メリーがこれまで見せてきた「奇跡」を信じたい思いを語り、フランキーからは、愛された船に宿るとされる精霊「クラバウターマン」の伝説を聞かされる。
そんな中、フランキーの持つ古代兵器「プルトン」の設計図を狙うCP9によって彼が捕えられたことを期に、麦わら一味の仲間であるニコ・ロビンも彼らに捕まっていることを知り、“狙撃の王様”そげキングとして正体を隠し(ルフィやチョッパー以外にはモロバレだったが)ロビンの救出に協力。司法の島の象徴でもある「世界政府の旗」を撃ち抜いたことで晴れて賞金首の仲間入りを果たす。
ルフィがCP9のロブ・ルッチとの闘いで満身創痍になった際には、自ら正体を晒して彼に叱咤激励を送り、心まで折れかけていたルフィを再燃させた。さらにバスターコールにより海軍の軍艦が押し寄せてきた際には、なんと放流されたはずのメリー号が一味を助けに現れ、船に宿った精霊クラバウターマンの言葉を真っ先に悟り、仲間たちに海に飛び込むように促した。
海軍の包囲網からの脱出後、メリー号の最期を(そげキングとして)一味と共に見届け、精霊の最期の言葉を受け入れ、号泣しながらメリー号への想いを断ち切った。
その後、フランキーが設計・建築した新たな船「サウザンドサニー号」に乗船した麦わらの一味は、ケジメを重んじるゾロの「ウソップが謝ってくるまで再加入を許さない」という意見により、彼からの自発的な謝罪を待つ姿勢に徹した。当のウソップは、最初は先の仲違いをうやむやにしようとオドけた態度をとっていた。しかし、船が遠のいていく姿にとうとう自らの非を認め、号泣しながらルフィに謝罪する。
「ごめ゛ーーーん!!!!!」
「意地張ってごべーーーーん!!!! おれが悪がったァーーーー!!!!!」
「今更みっともねェんだけども!!!」
「おれ゛一味をやめるって言ったけど!!!」
「あれ……!!!取り消すわ゛けにはいかねェがなァー!!!!」
「ダメ゛かな゛ー!!!!?……頼むからよ お前らと一緒にいさせてくれェ!!!!」
「もう一度…!!!! おれを仲間に入れてくれ゛ェ!!!!!」
この言葉を聞いたルフィは即座に彼に手を差し伸べ、こう返す。
「バガ野郎ーー!!!!早く掴ばれーーーッ!!!!!」
こうしてウソップは無事、一味への再加入を果たした。
余談だが、この時白目を剥くほど泣いていたウソップ(とルフィ)だが、ものの数秒後にはルフィ・チョッパーと肩を組んでふざけ合っており、ナミに呆れられた。
スリラーバーク編
スリラーバークでは、ナミ・チョッパーと共に先に上陸し、ホグバックの屋敷でゾンビの秘密を知る。ゾンビから逃げながら屋敷を彷徨い、後にフランキーやロビンと合流。スリラーバーク四怪人の一人で超人系悪魔の実「ホロホロの実」の能力者であるペローナが、触れた者を強制的にネガティブ思考にするネガティブホロウでルフィ達を立ち所に戦闘不能に陥れる中、元からネガティブだったことが幸いして唯一ネガティブホロウが効かなかったため、彼女の相手を買って出る。ホロホロの能力による幽体離脱やクマシーの怪力に苦戦するが、そげキングとの自問自答を繰り返すことで弱点を見抜いてペローナに勝利した。
シャボンディ諸島編
シャボンディ諸島での世界貴族「天竜人」との一連の騒動により、麦わらの一味は海軍大将“黄猿”率いる精鋭部隊の前に絶体絶命の危機に陥るが、突如現れた“王下七武海”バーソロミュー・くまの手引きにより、彼の能力で一味の面々が散り散りに各所へ飛ばされるという形で海軍の脅威から脱することに成功する。
ウソップは、偉大なる航路のボーイン列島にある、おいはぎの森「グリンストン」に飛ばされていた。この島は、実のところ巨大な食人植物であり、島に訪れた人間・動物たちを魅惑的な食べ物で魅了して釘付けにし、太らせたところで花弁を閉じて捕食するという恐ろしい島であった。島の周囲は凶暴な昆虫や植物たちが蔓延っており、脱出しようにも彼らとの応酬でより島の奥へ追いやられてしまうことから「脱出不可能の島」としても知られていた。ウソップは、ここで“森の勇者”を自称するヘラクレスンと出会い、こうした外敵に襲われる危機から救われたが、栄養価の高い食べ物を食べに食べすぎて激太りしてしまう。
その後、偶然手にした新聞からマリンフォード頂上戦争の一部始終を知り、兄を亡くしたルフィを支えたいという想いから島からの脱出を試みるが、太った身体が邪魔して凶悪な捕食者たちにもまるで歯が立たず、たびたびヘラクレスンの介抱を受けることになる。この戦争の後日、ルフィの起こした16点鐘事件の記事における「3D2Y」のメッセージを読み取ってからは、今度こそ彼の力になろうとダイエットも兼ねた修行を開始し、そんな「ウソップン」の心情を理解したヘラクレスンから、彼自身の扱う武器“ポップグリーン”の指南を受けることになった。
第2部「新世界編」
2年後の現在、離散前よりも筋肉質で逞しい体つきになり、ポップグリーンも習得。ヘラクレスンにシャボンディ諸島まで送り届けてもらって4番目に到着し、麦わらの一味の仲間と再会する。登場時には、酒場でニセ麦わらの一味に因縁をつけられていたナミをさっそくポップグリーンで救援し、堂々とした態度で彼らをいなす活躍を見せた。
魚人島編
かつてココヤシ村では逃亡しながらでないと戦うことが出来なかった魚人を相手に決して臆することなく、大勢の魚人たちを余裕を持って対処し、竜宮城で人魚誘拐の罪を疑われた際は先陣を切って竜宮城を占拠したり、ギョンコルド広場では新魚人海賊団の幹部であるダルマを撃破するなど、心身ともに大きな成長を見せた。
パンクハザード編
くじの結果によってルフィ、ゾロ、ロビンと共に燃える土地に上陸。道中現れたドラゴンを相手取るゾロの援護を行った。氷の土地に移った後、ルフィが紆余曲折あってトラファルガー・ローを筆頭とするハートの海賊団と同盟を結ぶ。当初は同盟に反対していたがルフィの説得で同盟を承諾。ローの作戦に従って行動し、最終的にはシーザー・クラウンを海楼石の手錠で拘束することに成功する。
ドレスローザ編
当初はロビン、ローとともにシーザーの引き渡しの為にグリーンビットに渡ったが、小人のトンタッタ族に監禁される事態に陥る。しかし彼らの騙されやすい性格と、モンブラン・ノーランドの銅像からトンタッタの崇拝心を見抜き、彼の子孫「ウソランド」だとウソをついたため、英雄の子孫としてこの上ない歓迎を受けることになる。その後ウソランドとロビランドは、国を支配する“王下七武海”ドンキホーテ・ドフラミンゴ率いる「ドンキホーテ海賊団」への反撃の狼煙として祀り上げられ、彼らと共に圧政からの解放のために戦う羽目になる。
SOP作戦の途中、敵の幹部であるシュガーの能力によりロビンが無力化し、頼りのトンタッタも全滅した状態で、新世界の一大勢力である海賊の幹部と最高幹部に単身挑まねばならなくなる。
一度は逃げ腰が再燃し逃亡した彼だったが、どこまでも自分のことを信じ続けるトンタッタ達に応えるべく再び舞い戻り、変則的な形ではあるが見事、敵の支配の要であったシュガーを撃破。彼女の能力で人形にされた仲間や町の人々を元に戻した。これにより、ドフラミンゴによる王国の支配は終わりを告げ、ドンキホーテ海賊団に虐げられていた他の海賊たちからゴッド・ウソップと信奉されるようになる。
…が、この一件でドフラミンゴから激しい怒りを買うとともに、ルフィ以上に危険視され狙われる羽目になってしまう。直後にドフラミンゴは、今回の騒動に関わった人物たち(麦わらの一味とその協力者、旧ドレスローザ勢力、裏切り者のロー…など)の首に賞金をかけるが、その中でも最も賞金を高く設定されたのがウソップであった(各組織の主要人物たちが3億ベリーだったのにもかかわらず、ウソップはなんと5億ベリー)。これには先程までウソップを「神」と讃えていた海賊たちも賞金に目がくらみ、一転して首を狙うようになってしまった。
王の台地に避難した後、ヴィオラからシュガーが復活したことを知らされる。ドフラミンゴを倒しに向かったルフィを守るためにシュガーを何kmも離れた距離から狙撃することを宣言。カン十郎の協力で特殊な弾を作成し、打つ直前には相手の気配を察知することに長けた見聞色の覇気を発現させる。その結果遙か彼方から壁の向こうのシュガーの気配を感知し、風や火薬星を活かして見事超困難な狙撃を成功させた。
その後は収縮を始めた鳥カゴを止めるためにハックとともに駆け回り、国民を誘導する役割を担った。
ドフラミンゴ捕縛後は、とうとう本名で指名手配されることになっただけでなく、ドンキホーテ海賊団の壊滅に核心的な影響を及ぼした事により、そげキング時代から1億7千万ベリーという破格の増額により2億ベリーの懸賞金がついてしまう。図らずも『億超え』を果たすとともに、一味の中でも上から三番目(WCI編終了時点で四番目)の賞金がかけられることとなり、本人は驚異の増額やローからの"ゴッド"呼びに満悦しつつも、「大将クラスにチェックされている」と言われると途端に悲観的になっていた。
ゾウ編
先行していたナミたちからモコモ公国で起きた悲劇及びサンジがビッグ・マム海賊団に連れ去られたことを知らされる。翌日には錦えもんたちワノ国の侍の正体及び目的も判明。同盟の規模も拡大し今後の行動方針を決定する。結果ウソップはゾロ、ロビン、フランキーとハートの海賊団、錦えもんたちと共にワノ国に先行することになる。
ワノ国編
第一幕~第二幕
錦えもんからの「今は時期を待ち、目立たなく行動する」という任務に徹し、一味は町民に扮し潜伏することになる。
ウソップはガマの油売り「ウソ八(ウソハチ)」として行動。見事な売り口上で油を売りさばきながら、討ち入りの集合場所を示した判じ絵を各地に潜む同志に渡す任務を請け負った。しかし無事一味に復帰してワノ国に遅れて上陸したサンジがそば屋で狂死郎一家と一悶着を起こし、花の都を離れざるを得なくなる。後日の都の大乱闘にも参戦し、ワノ国中で指名手配になってしまう。錦えもんがアシュラ童子を味方につけたあとは彼が集めた鬼ヶ島を渡るための船の修理をフランキーたちと共に行う。
第三幕
鬼ヶ島の決戦では、ナミと共に飛び六胞のうるティ及びページワンの姉弟を相手にする。動物系古代種の能力者である姉弟との実力差は大きく、ウソップは頭蓋骨が深く割れる重傷を負う。しかしナミがトドメを刺されそうになった瞬間にお玉が乱入し2人は間一髪救われる。その後はお玉の能力でギフターズを味方につける作戦を実行する。
だがその途中ページワンに追いれてしまい、ウソップは緑星の中でも強力な2発をヒットさせるもまったくダメージにならず絶体絶命の状況に陥る。しかし途中ビッグ・マムと鉢合わせし、マザーモードが発動したビッグ・マムによってページワンが一撃で沈められ、うるティも気絶したことで事なきを得る。マザーモードが切れたビッグ・マムもキッドが駆けつけたことによって抑えられ、遂にお玉が号令をかけるライブフロアのステージに到着する。うるティが復活してまたも追いつかれしまうも緑星でナミを掩護し、うるティの撃破に貢献。自身はメアリーズの拡声器の立場である真打ちのバオファンを拘束する。
お玉の号令で作戦が成功した後は、錦えもんのSOSを受けてナミたちと別れて1階の屋根裏に急行。重症の錦えもんと菊の丞の介抱を行い、イゾウの助太刀によって屋根裏を脱出した。
ワノ国出航後、キッドの挑発に乗ってしまったとはいえ自分たちを危険に晒したルフィをボコボコにして小型の檻に入れたり、仲裁に入ろうとしたジンベエにもキレるなどと終始怒り心頭なナミに対し、チョッパー共々防御態勢になっていた。
その後届いた自身の手配書を見て、懸賞金が5億ベリーにまで増額したことを知るが、「おわーー!もういい!これ以上はもういい!」と阿鼻叫喚の声を上げていた。
エッグヘッド編
海上で遭遇したベガパンクの猫リリスの案内で政府の島エッグヘッドに到達。
研究所に入るとエジソンたちに差し向けられた新兵器セラフィムの「S-シャーク」と交戦。シャカに戦闘を中断させられると、彼から900年前に存在したと思われる高度な文明と、かつて世界政府を相手に戦ったオハラの意志を受け継いだ者たちの存在を知らされる(もしその存在を知った者は消される事からウソップは聞いてしまった事を後悔し頭の中からその記憶を忘れる様頭を床に叩きつけていた)。
ロブ・ルッチ率いるCP‐0がエッグヘッドに上陸し、ルフィがギア5を発動させてルッチが交戦を始めると、研究所に現れたベガパンクの本体から太陽の神ニカの存在と、悪魔の実の正体(仮説)について聞くことになった。
余談
情報通?そうでもない?
前述の通り海賊稼業に進出した親父を誇りとしていることから、親父の活躍探究で海賊世界の情報に通じていそうではあるが、やはり1人の人間としてか、“興味あるかないか”で注目にはバラツキがあると思われる。
実際、シロップ村編でルフィと出会うまでは親父が四皇の1人のシャンクスの一味に加入していた件までは把握していなかったし(そもそもワンピースの世界観では情報端末がなく情報統制されているが)、アラバスタ編でルフィの兄と名乗ったエースが白ひげを語った際は「白ひげ?白ひげってやっぱその背中のマークは本物なのか?!」と戦慄していた。また、バラティエ編ではゼフが「鷹の目」を語ってもなお「だれだそりゃ?」と答えていた。ゼフへの言及もないようだ。(なお、アニメ版オリジナルではあるが「エピソードオブルフィ」によればゼフは新世界進出組の大海賊らしく新世界のハンドアイランドにて海賊好きの職人の手で蝋人形が残っている。そして、そもそも鷹の目ことミホークは、親父の所属する海賊団の頭のシャンクスと互角にやり合った大海賊兼剣士である)
シャボンディ諸島編にて己のキャプテンのルフィが、皆知ってて当たり前の海賊王ロジャーの右腕のレイリーについて無知そうだったのにはおそらく呆れていたかもしれない。新世界編では、魚人島編では海軍大将同士(サカズキとクザン)の決闘の件を、ゾウ編でも黒ひげVSマルコ率いる白ひげ海賊団の抗争の件を知ってて当たり前のように語ったが、やはり無知そうだったルフィに対し心境はいかほどなことか。
手配書
ウォーターセブンの活躍で麦わら海賊団は全員に賞金が懸けられるようになるが、このときに海軍・世界政府に対する知名度をあげたのはあくまでそげキングとしてであるため、ドレスローザ編にいたる2年の間近くの間、ウソップではなくそげキングの手配書が世間に出回っていた。そのため、第2部『新世界編』の冒頭で登場した偽麦わらの一味でも、彼ではなくそげキングに扮した船員が登場していた。
ただし、一味の熱狂的なファンであるバルトロメオなどは、その特徴的な鼻の形からようやく二人が同一人物だということに気づいた模様。一方で、故郷のシロップ村では、古くから知るうそつき少年のウソップの印象が強いためか、そげキングとウソップが同一人物ということに気づく者はほとんどいなかった。ウソップが2億ベリーの賞金首になった際には、カヤとウソップ海賊団の4人で彼の活躍を涙を流して喜ぶ姿が描かれた(タイミング的に、2年前の麦わら海賊団壊滅後に初めてでた懸賞金ポスターなので、無事が分かって安心したとも受け取れる。ただしポスターの写真は『おまえたちはおれがみちびく』の時の瀕死状態のものだったが)。
ただ、そげキングとウソップは海軍の手配書的には別人扱いな為、恐らくそげキングの手配書自体はまだ存在していると思われる。
構想時の裏話
元々ウソップは最初期の構想ではオッサンとして描かれる予定で、設定画では現在の面影が既にありつつも、現在より眉毛が太く、ほうれい線や涙袋のシワがくっきりと浮いた老けた顔立ちをしており、衣装もドクロの書かれた大きな海賊帽にロングコートを羽織った、いかにも船長っぽい出で立ちをしており、役職も「副船長」「そげき手」と走り書きされていた。しかし、物語を練っている上で東の海から登場する5人は近い年齢に揃えようと思い、現在の人物像に落ち着いたらしい。
革命軍以上に革命的
懸賞金自体はルフィやゾロなどには及ばないが世界政府や世界貴族に対する敵対行動はウソップも負けてはいない。天竜人を尻に敷いたり(ほぼ事故に近いが)映画では天竜人に化けたり、天竜人が神とされる世界でゴッドを名乗ったりとと神をも恐れぬ大胆な行動をしている、特にシンボル破壊行為は、革命軍ですら長年の作戦や活動の上で行った事であり、二つ返事で請け負うウソップもまた何ものをも恐れぬ勇敢なる海の戦士にして未来の海賊王のクルーであるといえよう。
ウソから出た真?
上述のように、相手に対して突拍子もないウソや法螺話を常々吹聴している彼だが、“偉大なる航路”の冒険の中でそれが本当になってしまうという事例が意外に多い。そして本人はその事に全く気づいていない。
以下はその一例
- 海賊が来たぞ
- ウソップが嘘つきになるキッカケとなったウソで実際にルフィ達が村に来てる上に、クロネコ海賊団に(未遂に終わったが)襲撃されている。
- 幼馴染のカヤに対して話していた「島よりも遥かに巨大な金魚」のエピソード
- その巨大金魚の肉を小人の国に運んで料理した
- 小人が(闘魚を)捕まえて食料にしていた。
- 伝説のモグラを追ってカヤの屋敷に行った
- 直接見てはいないが、温泉島に「土番長」という伝説のモグラが存在している。また、ミス・メリークリスマスはモグモグの実”のモグラ人間。
- 「沈めた戦艦は数知れず」
- アラバスタ出港直後に大砲を(偶然)直撃させ、撃沈させる事に成功。
- 「今島を揺るがしたのはおれの覇気」
- ルフィが作中で初めて賞金首(3000万ベリー)となった際も、ルフィの顔写真の背景に自身の後頭部が小さく映っていた事から「(懸賞金は)おれの後頭部にかかっている」とネタにしたことがある。
- 敵への威嚇としてよく使用する「おれには○○○○(5000~1億)人の部下がいる」というウソ
- おれは別にゾロと関係ない
- アーロンに命乞いで放ったウソであるが、前述の通りウォーターセブンで一時的に離脱することになる。
- どんな病気でも直せる伝説の薬
- 存在はしないが、それになろうとしている(どんな病気でも治せる医者になると言う夢を持つ)チョッパーと親友になる。
- 八百屋星人の存在
- ドラゴンだ捕まえろ(ただのトカゲ)
- ケルベロスだ追え(ただの野良犬)
- 「おやつを食わねば死んでしまう病」
- お菓子食べずにいられなくなる「食いわずらい」持ちの四皇と鬼ヶ島で交戦した。なお厳密には「お菓子を食わねば(周りが)死んでしまう病」。
- ヒゲ面の赤ちゃんが生まれたらしいぞ!(キャラソン「ウソップ☆ドロップ」の歌詞より)
- カポネ・ベッジとシャーロット・シフォンの間にヒゲ面の赤ちゃんであるカポネ・ペッツが生まれている。
- おれは神様と友達なんだぜ(同上)
- レイリーがひとつなぎの大秘宝と言った真実について言おうとした際、即座にルフィによってその事を話す事を制止した後に語った「ワンピースの正体について知ったら死ぬ病」
- 「美女の剣豪が肉持ってやって来た~‼️」
- ドフラミンゴの用意したゲームで5億ベリーの懸賞金が掛けられる。
- ワノ国編終了後に政府によって掛けられた自身の懸賞金が実際に同額の賞金額となる。
- 「すべての歯の間にカミソリがはさまった!」
- 原作332話のウォーターセブン編のルフィと決闘時のスペルだが、歯に挟んではいないが、パンクハザード編でゾロが口にした海賊弁当がバリバリしていたが…?
- (原作653話)サンジ「(前略)船でコックに逆らうとどうなるか教えてやる!!」ゾロ「望むところだ!!毒でもカミソリでも消化してやる!!」→655話にて…。
(ネット上では「カミソリ弁当」ネタとしてギャグ補正を容認できるか否かで賛否両論にわかれている。ただ、六式にも名だけ借りたカミソリがでてくるため、SBS当時の尾田先生が回答に困っただけで、(ギャルディーノを浮かせた木と同じく続報次第だが)魚人島出発時をふまえて、カミソリの名だけ借りた硬めの海藻か何か海産物のオチの可能性も否定できない。現実でも食べる際はひと工夫が必要な「イワタケ」がある。)しかし、ワノ国編ではホーキンス戦直前でルフィに毒化した獣肉の件を注意された際も「腹を壊した」で済ませており、あながち口や胃袋にも覇気があり得そうなところが体質的に怖い。(ルフィはマゼランなどに毒攻撃されたり毒魚を食べたりと耐性をつけているが、ゾロには耐性をつける機会が確認できていない)
関連イラスト
- 超新星編
- 2年後
- サラダ食べて海賊王
外部リンク
関連タグ
ウソ 鼻 ギャグ補正 エネル顔 スリングショット イエローヒーロー
モンキー・D・ルフィ ロロノア・ゾロ ナミ サンジ ネフェルタリ・ビビ カルー トニートニー・チョッパー ニコ・ロビン フランキー ブルック ジンベエ
ウソップ海賊団(にんじん、ピーマン、たまねぎ)
中の人繋がり
工藤新一(名探偵コナン)…そげキングを演じている時などのキメ声が彼っぽいとよく言われる。余談だが、ヒロインの毛利蘭を演じる山崎和佳奈氏は本作でナミの義姉ノジコとして出演している他、ナミ役の岡村明美氏の休業中に代役を務めている。前者はココヤシ村編の初期からウソップとのコミカルなやりとりが描かれた。
ティトレイ・クロウ(テイルズオブリバース)…樹のフォルスを宿す気さくな青年。植物や風関係の技を繰り出したし、主人公と大喧嘩、貧乏くじを引かされるなど共通点の多いキャラ。また、武器は左腕に装備されたボウガンを用いるなど、飛び道具使い(ティトレイは格闘もメインで行う)でもある。
宗屋ヒデヨシ、サイ・サイシー……中の人繋がり。「大切なものや人を守る」ために嘘やそれを用いた策略で相手や周囲を翻弄する部分も共通している。
外の人繋がり
カク、天狗山飛徹…「鼻が長い」という理由だけで仲間たち(というかほぼルフィ)に勘違いされた人たち。
マーシャル・D・ティーチ…白ひげ海賊団入りした少年期の顔立ちがウソップに似ていると一部で言われている。
アーロン…こちらもウソップが間違われてた。更に一時期SBSではアーロンの場面をウソップに変更する絵がたくさん投稿されていた。
ネットミーム
お前もう船降りろ 何やってんだお前ェっ‼‼ ウソップ無限回転(ローリング)
その他
ピノキオ/ピノッキオ…イタリアの童話に登場する、意志の宿った桜の木で作られた人形の少年。「嘘をつくと鼻が伸びる」古典的表現の出典であり、ウソップの鼻が長いことの元ネタとされる。また、桜に縁深いチョッパー、“クリケット”と名付けられたキャラクターと親交があること、クジラに飲み込まれる展開など、他にも本作(とくにディズニー版)になぞったであろう要素が何気に多い。
他媒体での演者
大悟(千鳥)・・・インディードCMでウソップ役になったお笑い芸人。
原田泰造・・・笑う犬の発見のコーナー「犬!PIECE」でウソップ役になったお笑いタレント。