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ジンベエ

じんべえ

ジンベエとは、少年漫画『ONEPIECE』に登場する海賊である。
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体など痛うない………!!!
エースさん… 痛ェのは…………!!! 仁義を通せぬ… わしの心じゃァ!!!

───わしはこの男を 命に代えても守ると決めとる

失った物ばかり数えるな!!! 無いものは無い!!!
確認せい!! お前にまだ 残っておるものは何じゃ!!!

概要

魚人島出身のジンベエザメ魚人で、“海俠(かいきょう)のジンベエ”の異名で知られる海賊
魚人海賊団(タイヨウの海賊団)の元船長。

山のような大柄な体格と厳めしい強面の風体だが、仁義を重んじる侠客。
魚人族に伝わる古武術「魚人空手」「魚人柔術」の達人であり、海中においては無類の強さを誇る武道家。陸上においても、悪魔の実の能力者を相手に決して引けを取らない高い実力の持ち主でもある。

かつてはリュウグウ王国ネプチューン軍の兵士であったが、スラム街以来の兄貴分である冒険家フィッシャー・タイガーが「タイヨウの海賊団」を旗揚げしたことを機に除隊し、以降は彼の下で海賊として活動する。当初は、魚人を虐げる人間(地上人)たちへの憤りを抱くタイガーに同調し、地上の海賊・海軍を相手に容赦のない戦いを続けていたが、奴隷の少女コアラとの邂逅と、死に際に明かしたタイガーの内情を知ってからは、魚人と人間との和睦の道を模索するようになる。四皇の海賊“白ひげ”ことエドワード・ニューゲートのことは、彼が魚人島を「縄張り」と宣言したことにより保護下におかれた経緯から「白ひげのオヤジさん」と呼び慕っている。

本編当初は世界政府傘下の“王下七武海”の一人として名を連ねていたが、白ひげ海賊団2番隊隊長“火拳のエース”の処刑に猛反発したことで大監獄インペルダウンに投獄される。エースを救うために監獄に潜入していたルフィに助けてもらい、以降は七武海を辞め、共にマリンフォード頂上戦争に参戦。エースを失い放心するルフィを身を挺して救い出し、逃亡後も彼を精神的に立ち直らせた存在でもある。

2年後の新世界編では、白ひげ没後、新たに四皇“ビッグ・マム”ことシャーロット・リンリン率いるビッグ・マム海賊団傘下に加わるも、魚人島に圧政を敷くビッグ・マムに怒ったルフィが彼女に宣戦布告し、彼ら海賊団が万国にて直接対決を展開したことを機に杯を返上し、ビッグ・マムからの逃亡劇で仲間の魚人たちと共に殿軍を務め、そのまま消息を絶った。

ルフィからは、魚人島での出来事を経て仲間に誘われていたが、現在魚人島はビッグ・マムの傘下にある立場から「保留」としていた。しかし、ルフィは既にジンベエを仲間と認識しており、ホールケーキアイランドでの別れ際に「お前の船長はもう俺だぞ!」と発言していた。このため、一部の公式イラストやファンブックでも麦わらの一味の船員として扱われている。ただし、現行のワノ国編での合流は未だ果たされていないためか、単行本のキャラ紹介には載っていない。正式に加入となれば、ルフィにとって9人目の仲間となる。

一味の船に乗船した際には「操舵手」を務めており、海流や波の動きを把握して舵を取り、荒波をさながらサーフィンのように乗りこなしてみせるという常識離れした芸当を見せた。

プロフィール

本名ジンベエ
異名海俠のジンベエ
年齢44歳→46歳
身長301cm
懸賞金7600万ベリー(タイヨウの海賊団加入後)→元2億5000万ベリー(タイヨウの海賊団2代目船長時代・王下七武海加入により撤回)→4億3800万ベリー(新世界突入時)
肩書き王下七武海
所属リュウグウ王国ネプチューン軍兵士→タイヨウの海賊団2代目船長→ビッグ・マム海賊団傘下→麦わらの一味操舵手
所属船スナッパーヘッド号→サウザンドサニー号
種族ジンベエザメの魚人
能力魚人空手、魚人柔術
覇気武装色、見聞色
出身地偉大なる航路 魚人島 リュウグウ王国(魚人街)
誕生日4月2日
血液型F型
好物もずく酢フルーツ
CV郷里大輔宝亀克寿


容姿

魚人の中でも大柄な巨漢。への字型の大きな口からは牙を覗かせており、特に下顎には一際大きな2本の牙が伸び、口を閉じても露出している。髪は白いメッシュが二箇所入った黒長髪で、頭の後ろに髷を結っている。モミアゲと眉毛がゼンマイのようにカールを描いた金髪となっており、牙も含め、サメというよりは唐獅子鬼瓦のような顔立ちをしている。額から左頬にかけて、稲妻型の切り傷跡が存在する。また胸の中央には、タイヨウの海賊団の証でもある太陽の刻印が焼き刻まれている。

衣装は概ね和服(着流しと肩にかけた羽織)姿で、生地の柄は場面によって変化はしつつも、衣装の構成は一貫されている。山のような巨躯も相まって、その風体は相撲取りやヤクザの親分を彷彿とさせる。

性格

一人称は「わし」で、古風な口調を用いる。
アーロンホーディ・ジョーンズなど、大柄なサメの魚人海賊は粗暴な者が多いが、ジンベエはその二つ名の通り、仁義を重んじる性格の持ち主。

魚人島の平和を強く望んでおり、懸賞金付きの海賊でありながら島民からは非常に強い支持と信頼を受けており、親しみと敬意を込めて「親分」などと呼ばれている。また、竜宮城の出入りも基本的に自由に許されている。

かつてはアーロンほどではないにしても人間に対して否定的な考えを抱いており、人間と分かち合おうとするオトヒメ王妃の活動にも冷ややかな反応を示していたが、タイヨウの海賊団での活動の中でのコアラとの出会い、そしてフィッシャー・タイガーの遺した思いを受け継ぎ、オトヒメや白ひげと触れていくうちに考え方が変わり、現在では相手が人間だからと言って一方的に敵視するような事は無くなった。

無論、相対した者が魚人島に害を成す危険性があれば黙ってはおらず、王下七武海の立場としてそういった輩には容赦しない。特に、「大海賊時代」到来期に海賊に散々島を荒らされた過去があるため、自身が海賊でありながら海賊を嫌っており、政府からも「海賊嫌いの海賊」という希有な存在として認識されていた。

しかし、タイガーの遺志を継いでいるので、どんな相手でも殺害する事だけは決して無い(規格外の強靱さに加え精神疾患に近い病を抱えるビッグ・マムという例外はいたが、未遂に終わっている)。

また例外として、親父と慕う“白ひげ”や主人公のルフィに対しては、島を守ってもらっていた事や個人の性格の良さから好意的に接している。特に白ひげについては、2年前の頂上決戦の際に七武海の称号を捨てて助太刀する程に慕っていた。

豊富な戦闘経験から緊迫時でも比較的冷静に判断を下し、時には慎重な手も使うが、時間が無い中立案した作戦に名前も付けようと考えたり、自分があまりかかわらない部分については大雑把すぎたりといったお茶目な一面もある。
麦わら一味と一旦別れた後も、その一面は健在だったのか、計算ボケを覚えたのか、しれっとした顔で捕縛したブリュレ達を頭数にいれ、キレのいい突っ込みをされている。

アーロン一味との関係

かつて、ナミの故郷でもある東の海ココヤシ村」を支配していた“ノコギリザメのアーロン”(およびその一味)はジンベエの弟分の関係で、二人の兄貴分フィッシャー・タイガーの築いた「タイヨウの海賊団」の船員でもあった。

かつて自身の七武海加入と引き換えにタイガーの復讐の件で海軍に拘束されていたアーロンを釈放してもらったのだが、アーロンは彼の七武海入りを「人間の軍門に下った」として避難。そこで二人は袂を分かち、アーロンはかつてのスラム街時代の仲間を引き連れて海賊団を抜けることになる。これに際しジンベエは「またアーロンが悪事に手を染めたのならその時は自分の手で止める」と考えていたが、それを見越していたアーロンは当時自分達が活動していた東の海海軍支部の幹部を買収して、その情報がジンベエの所に行かないよう根回ししていた。このためジンベエは最後まで東の海でのアーロンの悪行に気付くことができず、その被害を被ったココヤシ村出身のナミに出会った際には、自決覚悟で謝罪をおこなった。

白ひげ海賊団との関係

鶴の一声で魚人島に平和をもたらした”白ひげ”エドワード・ニューゲートには多大な恩義を感じ、白ひげ海賊団の面々とは親しくしていた。

白ひげの部下であるポートガス・D・エースがまだその傘下に加わるより前、白ひげを討って名を上げようとするエースと5日間に渡る一騎打ちに挑んだことがある。エースが白ひげ海賊団に加わってからは和解し、彼のことを「エースさん」と敬意を持って接するようになった。エースの処刑が決定した際には、それによって引き起こされるであろう(実際に勃発した)マリンフォード頂上戦争や、その後の時代の混乱を憂い猛反発したことでインペルダウンに投獄され、拷問を受け続けてもなお断固として反対の意思を貫いた。

戦闘能力

評価

魚人空手魚人柔術を駆使した接近戦を得意とし、王下七武海に選ばれただけはあり、その実力は魚人の中でも最高クラス。水中での戦闘を得意として、陸上は苦手と自称しているが陸上でもその実力はそうとうのもの。四皇ビッグ・マムがサニー号に乗り込んだ時は、大きく海に吹き飛ばされはするもののマムの攻撃を受け止めて、さらに逆にマムを海に吹き飛ばした。ビッグ・マムと張り合うその実力はペロスペローダイフクといったマムの強さをよく知る上の兄弟が驚愕するほど。

武術

魚人空手及び魚人柔術の達人であり、何倍以上にも強化されたホーディのすさまじい水の弾丸を、その魚人空手の技量であっさり撃ち落としている。
魚人空手の特性により大気の水を通じて衝撃を伝えることにより、直接触れなくても相手に大きなダメージを与え、吹っ飛ばす事ができる。
体細胞や体液中の水分を振動させることで直接ダメージを与える「衝撃」なのでルフィのように単純な打撃に耐性を持つ相手にでも攻撃は有効。

覇気

武装色、見聞色の覇気を習得しており、ビッグ・マム海賊団との交戦の合間にも覇気で防御する技を見せている。

唐草瓦正拳
魚人空手の技の一つ。一見するとただの正拳突きだが、大気中の水を利用して衝撃を伝え、距離を置いた相手や背後の相手にもダメージを与える。
ちなみに魚人空手にはこれと似たような技がいくつか存在するようで、同じくジンベエが使用する”鮫瓦正拳”、ホーディが使用する”海太鼓”なども水を利用して衝撃波を相手に伝える技である。

五千枚瓦正拳
魚人空手の技の一つ。相手に直接拳を叩き込む。「正拳」と銘打ってはいるが、動きはアッパーカットに近い。インペルダウンの獄卒獣を一撃でKOしてしまうほどの破壊力。
なお、”○枚瓦”という表現は一部の魚人空手に共通する威力の指標のようなものらしく、他にもクロオビの”百枚瓦正拳”、ハックの”四千枚瓦正拳”、ジンベエの”七千枚瓦回し蹴り”などの技が存在している。
ちなみに柳田理科雄氏の計算によれば瓦5000枚を割る衝撃力は2400万t(TNT火薬5.6tの起爆に匹敵)で、3tの敵を6㎞上空まで吹っ飛ばせるらしい。

海流一本背負い
魚人柔術の技の一つ。同じく魚人柔術の技である”水心”と併用して海水を掴み、背負い投げの要領で擬似的な海流を巻き起こす。
「液体」であれば何に対しても使えるのか、万国編では紅茶」でやってみせた(マンガでは紅茶に「かいりゅう」のルビ)

槍波(やりなみ)
海中で使用する技で、水中から掌底の要領で水の塊を撃ち出し、対象を撃ち貫く。軍艦の外板に風穴が開くほどの威力。

槍波 群雨(やりなみ むらさめ)
槍波を拡散させて放つ。

鮫肌掌底
相手の攻撃に合わせて掌底を打ち込み、攻撃を弾く。
ゲッコー・モリアとの戦いで使用。

鮫瓦正拳
突進すると同時に正拳突きで攻撃する。水の衝撃を飛ばして攻撃することも可能。

撃水(うちみず)
水の塊を投げつけるように打ち出す。
通常は単純な打撃程度の威力しかないとされるが、魚人空手の達人であるジンベエならその威力も桁違い。エネルギーステロイドによって覚醒したホーディ・ジョーンズの撃水をあっさり相殺してみせた。

七千枚瓦回し蹴り
回し蹴り。E・Sで強化されたワダツミのパンチを弾き返すほどの攻撃力。

武頼貫(ぶらいかん)
魚人空手「奥義」。手に纏わせた水の塊を渾身の力で叩き付け、衝撃波と共に相手の体を撃ち抜く。その衝撃は巨大化したワダツミを容易く貫通し、横転させるほど強力。
規格外すぎるタフネスを持つビッグマムに対しては直撃させても流石に貫けなかったが、ジンベエの倍以上もあり、ルフィの『ゴムゴムの猿王銃』すら涼しい顔で受け止めるその巨体を後方に吹っ飛ばすほどの威力を見せた。

梅花皮(かいらぎ)
武装色硬化した両腕を十字に組んで敵の攻撃を防ぐ。ビッグ・マムの燃える巨剣「皇帝剣 破々刃」を一旦は受け止めて見せた。

特殊能力・技能

魚と会話する能力を持っている。この能力は「魚を友」と考える思考が強い人魚族がよく有している能力であり、本来は「魚を支配する」思考が強い魚人族には珍しい。それゆえ、クロコダイルはそんなジンベエのことを粗暴な種族のハミ出し者と表現した。

さらに海流や波などの海の動きをつかむことに非常に長けており、マムがサウザンドサニー号を飲み込んで余りある大津波を起こした際も、彼がサニー号の舵を操り、波が覆い被さってくる際にほんのわずかの間だけ海面と波との間に出来る筒状のスキマ『グリーンルーム』を突破する(サーフィンの超高等技術を、人間ではなくサニー号ほどの巨体で敢行)ことで回避するなどの神業を披露した。

この大津波の際、すでにあのナミですら回避をあきらめていた事を鑑みると、航行・操舵能力や海流把握能力に限ればその才能はナミ以上ともいえる。だが、それをことさらに誇ることはせず、むしろそれを可能にしたサニー号の性能とナミの実力を褒めた。「ええ船とええ航海士もおる!! 操舵が良けりゃあこの船は無敵じゃのう!!!」

スムージーの飛ぶ攻撃に悩まされた時もジンベエの操舵技術と仲間の指示で辛くも敵の攻撃をかわし続けた。

来歴

過去

魚人島に所在するスラム街「魚人街」に生まれる。
当時から腕っぷしは強く、周りのゴロツキたちからも一目置かれる存在だったが、ある日対峙したフィッシャー・タイガーには全く歯が立たずにコテンパンに倒され、以降は子分たち共々彼を「タイの兄貴」と呼び慕うようになった。

その後はリュウグウ王国の親衛隊である「ネプチューン軍」の兵士となり、国の治安維持に貢献。あくまで一兵卒の立場であったが、腕っぷしの強さと義理堅い性格、新たに魚人街を牛耳っていたアーロンにも顔が立つこともあり、島民たちからも「親分」の通称で慕われていた。

マリージョアの奴隷を解放したタイガーが指名手配されると、軍を抜けてタイガーに合流し、弟分のアーロンらと共に「タイヨウの海賊団」を立ち上げる。奴隷を解放したタイガーの命を執拗に狙う海軍に腹が立ちやりすぎることも多々あり、アーロンと共にタイガーによく注意されていた。

ひょんなことから身柄を預かることになった元奴隷の人間の少女コアラの純粋さに感化され、少しずつ人間への認識を改めるが、コアラの故郷で待ち伏せしていた海軍の急襲により、タイガーは瀕死の重傷を負ってしまう。ジンベエたちは、なんとかタイガーを救出し、彼の血液型と合致する「人間の」血液で回復させようとするも、タイガーはこれを拒絶し、かつて自分自身も奴隷であったこと、そこで受けた人間たちからの非情な迫害を明かし、心でわかっていても拭いきれない人間への嫌悪感を吐露する。同時に、オトヒメの思い描く人間と魚人の和睦には賛同しており、自分たちではない、何も知らない後続の世代が種族を超えて歩み寄ることを願いながら息を引き取った。

タイガーの死後、ジンベエはその遺志を継いで、タイヨウの海賊団の二代目船長となる。一方、アーロンはタイガーを死に追いやった人間たちへの激しい怒りから人間への無謀な報復に挑み、当時海軍本部中将だったボルサリーノ(後の大将黄猿”)に捕縛され、インペルダウンに投獄されてしまう。

世界政府からの要請を受けて“王下七武海”に加入する決心をしたジンベエは、政府に対し自身の七武海加入を条件にアーロンを釈放させたが、アーロンからは「ジンベエは政府の犬になった」「大兄貴がいなくなったのなら自分たちは元のアーロン一味に戻る」として反旗を翻され対立、ついにはアーロンとの直接対決にまで発展する。実力の差は明らかで、アーロンを徹底的に叩き伏せるも、タイガーの下で立てた不殺の誓いや、ましてや同胞であり弟分のアーロンを手に掛けることはできず、彼らと離別することで決着をつける。これにより、アーロンとその傘下であったクロオビチュウはっちゃんたちはジンベエの下を離れ「アーロン一味」として、彼の目が届かない東の海で蛮行を働くようになり、同じくマクロ、タンスイ、ギャロの三人も「マクロ一味」として人魚を狙った人攫い稼業をおこなうようになってしまう。

ジンベエは、アーロンが何かしらの騒ぎを起こせば即座に止めに行くつもりであったが、周到なアーロンは近隣の海軍を懐柔して自身の悪事を揉み消していたため、ナミの故郷ココヤシ村での蛮行に気付くことが出来なかった。

人間と和解する未来を望んで息絶えたタイガーの意に反し、魚人島では彼自身の死を受けて人間たちへの反感が強まっていた。世界貴族ドンキホーテ・ミョスガルド聖との和解を経て一時は人間たちとの関係改善の兆しがみえたが、これまで人間との和睦のために尽力していたオトヒメ王妃が人間によって暗殺されたことで、それまでの努力はすべて瓦解してしまった。しかしオトヒメは死の間際、「自分を殺した者が誰であろうと決して恨まないでほしい」と言い残し、その言葉にジンベエは、タイガーの遺した遺志と同じものを感じ取った。

白ひげへの敬意

あるとき魚人島に上陸した「白ひげ海賊団」船長エドワード・ニューゲートが、魚人島を彼の縄張りとすることを高らかに宣言。当時、最強の海賊として名を馳せた彼の号令は、結果的に魚人島を狙う海賊や人攫いの一切を遠ざけることになった。この経緯から、魚人たちも白ひげのことを「唯一信頼できる人間」として敬意を評し、ジンベエも彼を「白ひげのオヤジさん」と呼び慕うようになる。

それからしばらく後、当時「スペード海賊団」船長であった新星の海賊ポートガス・D・エースが白ひげの首を狙っていることを知り、大恩ある白ひげにかかる火の粉を払わんと彼の前に立ちふさがり、5日間におよぶ決闘をおこなった。魚人として人間との身体能力の差こそあるが、陸上で、ましてや“自然系”の能力者が相手という不利な条件でも決して引けをとらず、お互いが疲弊して倒れるまで闘い続けた。その後、エースは白ひげの寛大な心に触れて白ひげ海賊団に加入。ジンベエも、先の激闘を経て認め合うようになった。また、この頃にエースから常々弟の存在を聞かされていたという。

第1部『偉大なる航路篇』

当初は名前だけが登場しており、麦わらの一味が逃亡したナミを追ってアーロンのいるココヤシ村に向かう途中、賞金稼ぎのヨサクからジュラキュール・ミホークと同じ七武海の一人としてその名が触れられ、東の海で悪逆非道の限りを尽くしていたアーロンを「この海に解き放った張本人」であるとルフィとサンジに語られた。そのため、サンジはジンベエのことをアーロンの親玉のような存在と思っていた。

その後は長らくジンベエについて言及されることはなかったが、ポートガス・D・エースが海軍に逮捕され、当時の海軍本部「マリンフォード」での処刑が決定した際、海軍は白ひげの襲撃によって起こるであろう一大戦争に備え、王下七武海に招集要請を出した。しかしジンベエは、大恩人であるオヤジさんに牙を向くことも、ましてや友人でもあるエースの処刑を見過ごせるわけがなく、拒否するどころか大暴れしてエースの処刑を止めようとしたため、大監獄インペルダウンに投獄されてしまう。奇しくも同じ牢獄でエースと再会を果たし、力及ばず意地を通せなかった己の不甲斐なさを悔やんだ。

処刑当日、エースがマリンフォードに連行されて間もなく、兄である彼を救おうとインペルダウンに潜入していたルフィとその協力者たちが一足違いでジンベエのいる牢獄に到達する。前日エースを謁見しに現れたボア・ハンコックから「エースの弟」の存在を聞かされていたジンベエは、すぐに彼が件の弟であることを悟ると、元七武海のクロコダイルを解放しようとするルフィたちの会話に割って入り、自身の胸中を明かして同じく解放するように懇願。ルフィも、直感でジンベエの人格を悟ったのか、二つ返事で彼を解放した。その後はルフィやクロコダイル、革命軍エンポリオ・イワンコフなど錚々たる面々と共に、インペルダウンからの大脱走をおこなった。

マリンフォード頂上戦争半ばに戦場に到着すると、白ひげ陣営として戦った。
海軍の最高戦力にも、ましてや白ひげにすらも物怖じせず、ついにはとうとうエースを処刑台から解放してみせたルフィに対して、彼の信念を貫き通す姿に強い思い入れを抱くようになる。しかし、ルフィたちの努力もむなしく、エースは動けなくなったルフィをかばって海軍本部大将赤犬に殺害され、白ひげも突如乱入してきた黒ひげ海賊団の強襲によって命を落とすことになる。

失意に打ちひしがれる暇もなく、すぐにジンベエは放心状態となったルフィを担いで戦場から脱出をはかる。ルフィを狙う王下七武海ゲッコー・モリアや大将赤犬などから身を挺してルフィを守り、とくに赤犬から追走中は、自身の胸を貫通してルフィに傷を負わされながらも、決して立ち止まらずに駆け続け、海賊トラファルガー・ローの助勢を受けて彼らの潜水艇に逃げ込んだ。

ローの船での治療でルフィ共々一命をとりとめ、ボア・ハンコックの厚意(というかルフィへの好意)により女ヶ島で療養する。兄を失い、失意のどん底になったルフィをなだめ、一喝し、ルフィの精神を立ち直らせる事に尽力した。これらの行いがあったため、ルフィはジンベエを恩人として認識している。

ルフィが心身ともに回復傾向に入った頃、彼の知人でもあるシルバーズ・レイリー一人で海を泳いで女ヶ島に上陸。ルフィに対し、自らが二年の間修行をつけることを提案し、ルフィもこれに承諾する。そして、各地の海に散り散りになってしまった一味へこのメッセージを伝えるため、ジンベエとレイリーはルフィに協力し、再びマリンフォードへ上陸。戦争で散った魂を弔う名目の「16点鐘事件」を起こす。マスコミはこぞってルフィの不可解かつ大胆な行動を大見出しとして取り上げ、結果として、ルフィの腕の「3D2Y」の暗号が一味全員に伝えられた。

その後は、無人島「ルスカイナ」にてレイリーとの覇気の修業に入るルフィに別れを告げ、2年後に魚人島で再会することを約束した。

第2部『新世界篇』

先の戦争で七武海を脱退したため、仲間共々魚人島に居づらくなってしまい島から距離を置いて暮らしていた。新魚人海賊団による一連の騒動で海の森に逃げ込んだルフィと再会するが、彼がリュウグウ王国王女であるしらほしを連れ出していることに目玉をひん剥いて驚いた。

その後、はじめて出会った麦わらの一味の面々に、人間による魚人や人魚たちへの迫害の歴史を説明すると共に、ナミに対してはかつてアーロンを解放した張本人であることを改めて語り、弟分の蛮行により多くの苦しみを味わった彼女に自決覚悟で謝罪する。しかしナミは、自分が嫌いなのはあくまでアーロンであり、魚人たちへの偏見を持っていないこと、同時に、たとえ辛い過去でもそれがあって今の仲間に巡り会えたことを伝え、「私の人生に勝手に謝らないで」と、彼女なりの優しい言葉でジンベエを許し、ジンベエも涙を流して感謝した。

その後はリュウグウ王国の政権奪取を謀りクーデターを起こしたホーディ率いる新魚人海賊団に対し、麦わらの一味と共闘。長らく人間から迫害されてきた魚人・人魚たちを憂い、麦わらの一味がただ一方的な力でホーディ達を倒すのでなく本当の意味で「魚人島を救うヒーロー」になるように尽力しながら勝利。

戦いが終わってすぐ、ジンベエは負傷したルフィに輸血を行う。魚人島では人間に血を拒まれて死んだと言われている英雄フィッシャー・タイガーの死や古い法律から魚人や人魚からの人間への輸血はタブーとされていたが、ジンベエがその輸血を行うことでか細いながらも確かに種族間の和平へと繋がる“タイヨウ”へと続く道が生まれた。

ルフィが一命をとりとめた後、一味入りを持ちかけられたが、自身を含めた海賊団が四皇"ビッグ・マム”率いるビッグ・マム海賊団の傘下にある事から、「その落とし前を付けるまでは待って欲しい」として加入を見送った。

扉絵連載

『カリブーの新世界でケヒヒヒヒ』では、一味が去った後に懲りずに魚人島で人魚の誘拐を目論んでいたカリブーを懲らしめ、海軍G-5支部に送り届けた。

『ジンベエの海侠一人旅』では仲間の下に向かうため海を小舟で回遊していたが、そこで魚人島永久追放刑を受けたワダツミの引き起こした騒動を解決に導き、彼をお供に引き連れて旅に出る。その際ポーネグリフを発見。その後万国に帰参し、ビッグ・マムポーネグリフを献上した。

万国

麦わらの一味の仲間になりたい気持ちを知るタイヨウの海賊団は、常に仲間達やリュウグウ王国の未来を案じてきたジンベエの気持ちを快諾。ビッグ・マム海賊団の傘下を抜けるよう決意。

万国で暴れていたリンリンに彼女が望んでいたお菓子を届けて暴動を止めることに成功。
正気を取り戻したリンリンに、ビッグ・マム海賊団を抜けたいと打診するものの、代償必須の無茶な「落とし前」を迫られる(百人単位で部下の命を差し出すように迫る理不尽なもの)。新聞に「脱退を取り下げた」と載り、ビッグ・マムから城への出入りも禁止される。

だが、ルフィ達を助けるため城に入りオペラを撃破。敵の本からルフィとナミを解放して、チョッパーたちと合流。ルフィにベッジを紹介して彼との同盟を持ちかけ会わせる。

結婚式が始まると、カタクリの弱点を突くことでルフィを助け出した。

そして彼は怒り狂ったビッグ・マムに相対することになる。彼女は自分の傘下から抜けることを気に入らず、自分に臆した者や死を覚悟した者の命を奪う魂の言葉(ソウル・ボーカス)を使い、ジンベエの命を奪おうとした。しかし、ジンベエにそれが通用するはずもない。

未来の『海賊王』の仲間になろうっちゅう男が 『四皇』ごときに臆しておられるかァ!!!
寿命を取らんのなら 盃は返上する!!
これにて ビッグ・マム海賊団をやめさせてもらう!!! ──どうも お世話んなりやした

その後は麦わらの一味の一員として仲間のために動く。自身の実力もさることながら元傘下としての知識や長年の経験により仲間を上手く導いた。

そして、ついに一味はビッグ・マムのナワバリの最終地点カカオ島にたどり着く。ルフィの救出にも成功して逃げられると思いきや、最後の最後で艦隊に囲まれる。万事休すかと死を覚悟したそのとき水中からとてつもない巨体が突如現れ助けられる。その姿である事に気づいたジンベエは水中に潜り、そこにアラディンタイヨウの海賊団といった仲間の存在を目にする。

彼らの活躍でその場を切り開く道が遂に生まれる。仲間への恩を改めて感じ、その場を任せてナワバリを抜けようとするが、そんななか敵の母船クイーン・ママ・シャンテ号が到着しある船を壊す。海面に漂う海賊旗には麦わら帽子を被った髑髏が描かれていた…。

実はアラディンワダツミに指示してサニー号を水中に隠し自分達の船を身代わりにしていた。船を失った彼らはジンベエのため己が身のみでビッグ・マム海賊団の艦隊や幹部に挑む。

しかし、ジンベエがそんな仲間を見過ごせるはずもない。そこでジンベエは彼らとともにビッグ・マム海賊団を食い止めサニー号を守るためのしんがりとしてこの場に残るとことを決意する。ルフィも船長としてジンベエの意思をくみワノ国で待ってる!!! 必ず来い!!!」と再会の約束を交わした。その後仲間と共に魚人の本気を見せつけ海流を操り敵の艦隊を完全に足止めする。

そんな彼らの前に食いわずらいから回復した万国統治者がやってくる。その後のジンベエ達の詳細は新聞で書かれておらず現在のところ不明である。

余談

諫言

  • エースの死の悲しみのあまり自身の身も顧みず暴れ回るルフィを止めるために、ジンベエは傷も癒えてない時点でルフィを取り押さえる。そして失ったものへの後悔と自責の闇を押し殺すように諫め、残っている仲間の存在を思い出させることでルフィの再起を促した。
  • ペドロを悼んで麦わらの一味が泣く時も、ジンベエは泣かないどころか泣いている皆を諫める。その薄情な態度に非難もあったが、それは絶体絶命の海岸で身を挺してサニー号を出航させたペドロの行動は紛れもなく勝利であり、マムのナワバリを抜けるまで自身の死をきっかけに味方が気を緩めることをペドロ自身が望んでいないことを理解していたから。ジンベエにペドロの思いを指摘されたことで麦わらの一味は気を持ち直して前に進むことを決意する。


9人目の仲間

  • 概要やプロフィールの通り、ファンブックやルフィの認識の上では既に麦わらの一味(操舵手)であるが、ワノ国でルフィ達と合流するという約束がまだ果たされていないため完全には仲間扱いされていない。ワノ国編での再登場が期待される。


関連イラスト

海峡の
Jinbe


One Piece:Jimbe 海俠吉貝爾
ジンベエ



関連タグ

ワンピース ONEPIECE 魚人海賊団 麦わらの一味 麦わら大船団
タイヨウの海賊団 フィッシャー・タイガー アーロン アラディン ワダツミ

白ひげ海賊団 エドワード・ニューゲート
ビッグ・マム海賊団 シャーロット・リンリン

魚人島 リュウグウ王国 ネプチューン オトヒメ しらほし

モンキー・D・ルフィ サー・クロコダイル
ナミ ゲッコー・モリア トラファルガー・ロー

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