「わらわが何をしようとも 子猫を蹴っても… そなたの耳を引きちぎっても …人を殺めても… 世界中がそれを許してくれる!! …なぜなら」
「そうよ わらわが 美しいから!!!」
「………誰にも過去を知られとうない……!!!」
「─── たとえ国中を欺こうとも…!!! わらわ達は一切のスキも見せぬ!!!」
「もう誰からも支配されとうないっ……!!!」
概要
“海賊女帝”の異名を持つ女海賊。女ヶ島の女人国家「アマゾン・リリー」現皇帝にして、九蛇海賊団船長で、かつて王下七武海の紅一点だった絶世の美女。
ゴルゴン三姉妹の長女で、妹にボア・サンダーソニア、ボア・マリーゴールドがおり、サロメという名前の髑髏を被った大蛇を常に連れている。
プロフィール
本名 | ボア・ハンコック |
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異名 | 海賊女帝 |
年齢 | 29歳→31歳 |
身長 | 191cm |
3サイズ | B111(Jカップ)・W61・H91 |
懸賞金 | 元8000万ベリー→(七武海加盟中は手配免除)→16億5900万ベリー(七武海制度撤廃後) |
肩書き | 元王下七武海、アマゾン・リリー皇帝 |
所属 | 九蛇海賊団船長 |
所属船 | パフューム遊蛇号 |
悪魔の実 | メロメロの実(超人系) |
覇気 | 覇王色、武装色、見聞色 |
出身地 | 凪の帯 女ヶ島 アマゾン・リリー |
誕生日 | 9月2日(九蛇=9,2) |
星座 | おとめ座 |
血液型 | S型 |
好物 | 火鍋 |
イメージ国 | 中国 |
初登場 | 単行本53巻 第516話『海賊女帝ボア・ハンコック』 |
WT100 | 7位(392,951票) |
CV | 三石琴乃、伊藤かな恵(幼少期) |
人物
容姿
非常に艶のある美しい黒髪、大きく露出したJカップの爆乳や美脚が目を引く妖艶なプロポーション、髪の毛を耳にかけたり、座った時の頬杖や必ず足を組むといったセクシーな仕草が劇中で強調されている。
強く気高き世界一の美女と謳われており老若男女問わず魅了する。
周囲は言われるまま喜んで言うことを聞き、留まる所を知らない美しさに歓声を上げる。
国民からは「蛇姫様」と称され、絶大な人気を誇る。この国では───強い者こそ美しい。
登場初期は妹たちと似ていない。おまけに前例があったので、悪魔の実の影響で美女になったのではないかと一部で囁かれていたが、映画『STRONG WORLD』特典0巻にて幼少期が描かれ、その説は否定された。また単行本63巻SBSでも描かれている。
性格
傲慢かつ高飛車で超が付くほどわがまま。
威圧的で唯我独尊な態度を崩さず、相手を見下すような言動が目立つ。
この尊大な性格から「見下しすぎのポーズ」が彼女の代名詞となっている。
自身の通り道を妨げる子猫、子犬、子アザラシを容赦なく蹴飛ばし(一応動物たちは無事だった)、子供たちがハンコックへの敬意から作った人形を貶して何の躊躇もなく壊すなどかなり傍若無人。
妹のサンダーソニアや同じ七武海であるジンベエからは「性格は最悪」と評される程。
この我儘な性格・態度は、過去に彼女が妹達とともに天竜人の奴隷であったことに起因しており、「もう誰にも支配されたくない」という思いの表れでもある。
背中の烙印の意味と胸中をモンキー・D・ルフィに吐露した際は、ニョン婆に「久しぶりよニョう そなたがこうも感情を表に出すニョは…近年ではもはや蛇姫様は氷にでもなってしまわれたのかと……!!」と評された。
「───何をしようともわらわは許される!!」と断言する一方で、背中を見られたら女ヶ島に居られないと思っており、自身の持つ石化能力と合わせて背中に「ゴルゴンの眼」を持つとして国民を欺き続けている。
またマリンフォード頂上戦争後の「わらわがまだ"七武海"であるなら」という発言から、先程の海軍に対する利敵行為の数々は許されない可能性があると見ている事が分かる。なのでこういった発言は本気で信じて言っているわけでもない様子が窺える。
ゴルゴン三姉妹
ハンコック、サンダーソニア、マリーゴールドの背中には世界貴族に飼われた奴隷の証である天竜人の紋章“天駆ける竜の蹄”が焼き付けられている。過去を知られたくない三人は「中枢の海で怪物ゴルゴンを討ち取ったが呪いによって背中にゴルゴンの目が刻まれた。その目を見た人間は石になって死ぬ」と偽った。
この物語によって国の者たちは崇敬の念を込めて「ゴルゴン三姉妹」と呼称している。
不幸中の幸いか、奴隷時代に「余興」で食べさせられたメロメロの実とヘビヘビの実の能力のおかげで秘密は守られ続けている。
上記の通り死んでも見られたくないものであり、見られたらこの国にはいられないというのが三姉妹の見解。
男と世界政府が嫌い
男嫌い・政府嫌いと知られている。
女ヶ島で育った彼女が初めて見た「男」は奴隷になった自分に無数の恥辱を与えた天竜人たちであった。奴隷時代の経験は完全にトラウマと化しており、奴隷生活から解放されてどれだけ時が過ぎようとも忌まわしい記憶は終始蘇り消えることはなかった。政府嫌いの理由については明確な描写はないので断言できないが、十中八九こちらも奴隷経験が起因していると思われる。
王下七武海の一人バーソロミュー・くまがルフィを飛ばした方向を知り、頂上戦争に関連する情報を逆算するとハンコックが通ったルートにルフィが一致するとシルバーズ・レイリーは気づくが「政府嫌い男嫌いのハンコックが男と共に政府の船に乗るなど考えられん」と自身の推測を否定。シャクヤクの女の勘がなければ、女ヶ島に来るのが遅れていたかもしれない。
男嫌いだが下述の通りルフィは別。また恩人の一人であるレイリーに対しては、ルフィに夢中で気づくのが遅かったが、気づくや久しぶりに会えて嬉しいという反応を見せており、膝に寄りかかるなど気を許している。
そして「人間」を嫌っていながら奴隷たちを区別せずあらゆる種族を解放してくれた大恩人フィッシャー・タイガーには 「彼には計り知れない恩がある………!!!」 と深い感謝の念を抱いている。また、魚人繋がり故かジンベエに対しても彼がお腹を鳴らした際にルフィに用意した食事を「少しじゃぞ…!!」と脅しながらも口にすることを許すと(比較的)温情ある振る舞いを見せている。
七武海の称号とそれで得られる略奪行為は享受しているものの、政府の言うことを聞くぐらいなら剥奪されても構わない姿勢で、マリンフォード頂上戦争への強制招集に応じなければ七武海の称号剥奪をすると宣告されても揺らがなかった。このため判明している七武海ではクロコダイルに次ぐ古参でありながら命令に一回でも応じたことがあるのか怪しい。妹たちとニョン婆はハンコックが中枢へ行くことを決意した際には驚愕している。
ジンベエとすら初顔合せはインペルダウン。この時 「不動の〝女帝〟が…この時に限って政府に手を貸すとは…〝七武海〟の称号でも惜しくなったか!!?」 と言われている。
ルフィとの関係
女ヶ島への不法侵入の罪(と背中を見られたので生かしておけない)でルフィに対する処刑が行われた際、ルフィは敵であるサンダーソニアの烙印がある背を庇い、「覇王色の覇気」を持ちながらも恩人のために頭を下げ、天竜人を殴り飛ばし、自分たちが奴隷であったということを知った後も一切軽蔑することがなかった。ハンコックはルフィの懐の広さに感服して惚れ込み、以後、彼の前では一転して最早やりすぎなくらいに超恥ずかしがり屋な健気で純情な乙女に変貌する。
しかも女人国育ちなものだからその手にことに無知で、抱きつかれただけで「結婚」と飛躍する。そしてこういった誤解をする度に、ニョン婆から「違う」とツッコミを入れられるのがお約束。
84巻SBSによると料理は苦手だったが、二年間の内に彼の好物である肉料理の腕を大きく上げたらしい。
ルフィのためなら協力を惜しまず、彼が傷付けられた際は自分の事以上に怒り、兄の死に精神的に追い詰められていた彼を思い、できるならその辛さを自分が代わりに受けられたらと悲しみ、彼が目を覚ますまでほとんど何も口にしてない(サンダーソニアとマリーゴールドに、ちゃんと食事をするように言われて心配される)など、まるで宝物のように大切に想っている。
彼の目が覚めたと聞いて会いに行こうとしたが、全快したらルフィ一人を顔見せに国へ入れるからそれまで待てとニョン婆に止められたが「待てぬ!! わらわは〝皇帝〟指図するな!!!」と反抗し、「ならぬ!! 現権威より代々続くこの島の掟が第一義じゃ!!!」「───まったく………(強力なウイルスにやられたもニョじゃ…!!!)」と、ニョン婆を困却させた。
ルフィも彼女の事情や思いを知ってからは友達として認めるようになっており、インペルダウン編にて(経緯を知らなかったとはいえ)バギーが短時間でハンコックとの約束を台無しにした際は「巻き込みやがって!!!」と激怒している。マゼランに見つかって侵入方法を吐いてもらうと脅された際も「死んでも言えねェっ!!!」と連れ込んでくれたハンコックにまで危険が及ぶのを危惧して拒絶した。
ルフィが仲間以外で名前を間違われず、あだ名でもなく「ハンコック」と本名で呼ばれた(当初は「蛇女」でインペルダウン到着までは「ハンモック」だったが)数少ない人物。
ルフィに嫁ぎたいと思っているが、彼は色気より食い気かつ仲間たちと夢を追いかけるのが生きがいの筋金入りの冒険野郎。第598話、599話で「結婚はしねえ!!」「結婚はいやだぞ」とさらっと返されている。
当初はルフィが国を去ることに耐えれず恋煩いで死にかけたが、2年後は存外あっさりとした態度で見送った。自分の気持ちよりルフィの意志を尊重するが、気持ちは変わっておらず、彼の新たな手配書写真(5億)を拡大して九蛇城に貼っている。
アニメ版ではハンコックによるラブラブな妄想描写が盛られている。また、ルフィを衣服に隠して海軍にルフィが見つからないように移動していた際、ルフィが胸に接触して感じるような場面もあった。
『ONE PIECE novel HEROINES』第5回によれば、子供の作り方を知らないとのこと。
戦闘能力
悪魔の実
「わらわに見惚れるやましい心が そなたの体を硬くする……!!」
名称 | メロメロの実 |
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分類 | 超人系 |
能力 |
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欠点 |
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性別関係なく魅了した対象を石にできる能力で、石化を解除できるのはハンコックのみ。
女ヶ島編、インペルダウン編にて同性を「メロメロ甘風」で石にした描写が明確にあるにもかかわらず、何故か同性には効かないと誤解されやすい。種族が違う監視電伝虫にも有効。
石化中は意識がなく、解かれた場合は前後の記憶が若干飛ぶものの、それ以外の影響は残らない。ただし、この状態で壊されたら恐らく死ぬだろう。
彼女が死んでも彼女が石にした者は石のまま、新たなメロメロの実の能力者が現れても、彼女が石にした者を元に戻すことはできない。しかしこれは状況が状況だったため、ハッタリである可能性が否定できなかったが、『ONE PIECEマガジンVol.16』掲載の『悪魔の実図鑑』で本当のことだと判明、能力者が気絶しても解除されない能力であることも確定した。
悪魔の実の能力を無効化できる能力を有し、彼女に勝った四皇の“黒ひげ”ことマーシャル・D・ティーチから「正直男ならお前の術にかからねェなんて不可能だ」と言われていることから、能力から身を守ることは(特に男は)難しいと思われる。
現在、対策無しで彼女の技を無効化できたのはルフィのみ。そのルフィに対しても「メロメロ甘風」が無効だっただけで「銃キス」は有効だった。そこを踏まえると無機物・砲弾なども石にできる「虜の矢」は効く可能性が高いと思われる。
能力を遺憾なく発揮されているのは、彼女の実力や熟練度の高さ故であることに加え、さらに能力の性質上、相手を魅了できる彼女が能力者だからこそ使いこなせるだけである。
基礎戦闘力
原作での戦闘描写はまだ少ないが、高い身体能力と格闘能力を誇り、元海軍本部元帥センゴクをして「あの女は強いぞ………!!!」と言わしめ、黒ひげには「"女帝"ってのは名ばかりじゃなかった様だな!!!」と評された。
戦士の国アマゾン・リリーにおいて、美しさとは強さ。強い者こそが美しく、マーガレットは「国中の誰もが憧れる女性」と語っている。
映画『STAMPEDE』では、愛しのルフィを傷つけられた怒りで大型バレットに真正面から突っ込み、表面を猛スピードで駆け上がって必殺キック「芳香脚」の一撃でグラつかせる程の超パワーを発揮した。
まさに彼女は、元王下七武海ということもあり、それに相応しい実力の持ち主と言える。
覇気
3色の覇気全て(武装色・見聞色・覇王色)を修得しており、それを高水準で扱うことができる。
映画『STAMPEDE』では、能力を利用した強烈な蹴りに覇気を使用している。
技
- メロメロ甘風(メロウ)
両手をハートマークのような形に合わせ、ハート形の波動を放出する。
ハンコックに魅了されている(少なからず邪心を抱いている)者がこの波動を浴びると、一瞬のうちに石化してしまう。
「痛み」や「恐怖」などが邪心を上回ったり、魅了されなかった者には効果が無い。
そのため魅了されなかったルフィ(54巻SBSで尾田先生はこの技が効かなかったのに18巻と23巻のナミの裸に反応していた事について「ルフィ1人でいる時は、ハンコックへの反応が正しい。興味はあると思うけど、惑わされるものではない。しかし、同い年のウソップが横にいる事で、ルフィには修学旅行の悪ノリが芽生えるのです!!」と回答している)、手をナイフで刺して痛みで邪心を消したモモンガ中将は石化をまぬがれた。アニメでは盲目の者にも効いていなかった。
ゲーム媒体だと盲目の藤虎、そもそも恋愛対象が人間ではないチョッパー、そして何故かルフィの祖父であるガープもルフィ同様無効化している。
- 銃(ピストル)キス
投げキッスで作り出したハートマークを指で構え、銃弾のように発射する。
何故か物理的な殺傷力を伴っており、実弾であれば効かないルフィにダメージを与えた。
- 虜の矢(スレイブアロー)
投げキッスで巨大なハートのかたまりを作りだし、それを弓のように引き絞り、石化効果を持った矢として広範囲に拡散させる。
矢が突き刺さったものは人間はもちろん、砲弾や剣などの無機物さえも石と化す。
- 芳香脚(パフューム・フェムル)
メロメロの実の石化効果を付加した蹴り。
相手に当たると同時にその箇所を石化し、そのまま蹴りの衝撃で破砕する。パシフィスタの装甲でもこの技の前には意味を成さない。当たった箇所からなので部分的で済む場合も多く、体を砕かれる痛みは感じないようだが、石化が解かれたら砕かれたりひび割れした部位が元通りになってくれるのか、そもそもこの状態での石化解除は可能なのかは不明。
- 大芳香脚(パフューム・フェムル・マグナ)
映画『STAMPEDE』のダグラス・バレット戦で使用した、覇気を纏わせた「芳香脚」の強化版。
デルタ島の全てを取り込み、島一つ分の大きさはあろうかという巨体の武器「鉄の怪物」をひと蹴りでのけ反りにさせる程の威力を誇るが、「鉄の怪物」はバレットの規格外の覇気の強さと鉄の硬さが相まってとてつもない頑丈さを誇っていたため、粉砕することはできなかった。
活躍
過去
12歳の時に九蛇の海賊船から妹たち共々人攫いに遭い売り飛ばされて天竜人の奴隷となる。背中に奴隷の烙印を押される。この時に悪魔の実を口にさせられ姉妹揃って能力者となる。
4年後にフィッシャー・タイガーによって天竜人から解放される。
レイリー、シャクヤク、ニョン婆に保護され、アマゾン・リリーに帰還。
背中の烙印は見たら石化する『怪物ゴルゴンの呪い』と島の住民に偽る。
18歳でアマゾン・リリーの皇帝に即位、並びに九蛇海賊団の船長の地位を継承し、たった一度の遠征で8000万ベリーの懸賞金を掛けられる。
ニョン婆曰く、元々轟いていた九蛇の悪名と合わさり、即座に警戒した世界政府の要請を受けて王下七武海に加盟した。
第一部 サバイバルの海 超新星編
スリラーバーク編
直接本人が登場したわけではないが、七武海ゲッコー・モリア撃破後の麦わらの一味とローリング海賊団の宴にてその存在が言及された。
女ヶ島編
初登場。
マリンフォード頂上戦争の迎えに来た海軍本部中将モモンガの部下たちをメロメロ甘風で全員石化させたものの、自傷してメロメロ甘風を耐えたモモンガは放置し、アマゾン・リリーに帰還。
その後、バーソロミュー・くまによって飛ばされてきていたルフィに背中を見られてしまう。ルフィを始末するつもりでいたが彼の人となりを知り和解。
九蛇海賊団にシャボンディ諸島まで送らせると約束したがハンコックは気づかないうちに彼に恋心を抱いていた。
離れ離れになる事実から恋煩いに罹り死の淵に立たされてしまう。
そんな中、ルフィは義兄ポートガス・D・エースが処刑されるのを知り、彼に「兄を救出したいからインペルダウンに向かいたい、海軍の船に乗ってほしい」と頼まれ、「姉様の心のキズを知ってなおあの忌まわしき土地へ行けというの!?」と激怒するサンダーソニアとマリーゴールドとは対照的に平然とした態度で 「そなたがそれを望むなら わらわは…どこへでもゆきます」 と割とあっさり承諾した。中枢に行くと言ってしまい戸惑うハンコックにニョン婆はそれが恋、先代皇帝達は恋心を押し殺し命を落としたと説明。
“同行すれば命が救われる、七武海の立場を失わず国も守られ、ルフィの手助けにもなる”とアドバイスを受ける。
強制招集に応じる条件としてハンコックは“大監獄インペルダウンへ立ち寄り”を要求。七武海とて海賊は本来立ち入り禁止だが特例で許可が出た。
九蛇海賊団に 「行って参る ─── しばし国を預けるぞ」 と告げて、サロメと服の中に隠したルフィと共に海軍の軍艦に搭乗した。
インペルダウン編
出航から4日と半日後にインペルダウンに到着。
副看守長のドミノに海楼石を付けられボディチェックを受ける直前、彼女と監視電伝虫をメロメロ甘風で石化させてルフィの存在を隠し通した。
ルフィと別れた後はモモンガ、ハンニャバル、ドミノと署長室に入室。
署長のマゼランに侵入者の知らせが届き、察したハンコックは 「署長…♡ わらわ早う囚人の元へ行きとう存じます♡」 と誘惑して連絡を途絶えさせた。エースが収容されてるフロアに到着後は下卑た言葉を浴びせてくる囚人たちに 「わらわ こわい…♡」 と言い扇動、マゼランが立場を弁えない無礼な囚人たちに制裁を加える喧騒の中、エースにルフィがきていることを伝えた。
エースと面会した後は、速やかにマリンフォードへ向かった。
マリンフォード頂上戦争編
マリンフォード頂上戦争では七武海として、エースを救い出そうと進撃してきた白ひげ率いる白ひげ海賊団との戦争に参加。白ひげ海賊団の一部から攻撃を仕掛けられて反撃。このとき味方の海軍の巻き添えも厭わなかった。
「“白ひげ”と戦う事は承諾したが……わらわはそなた達の味方になるとは言うてはおらぬ」
「男など敵も味方もみな同じじゃ………あの方以外は」
ルフィを攻撃したスモーカーを蹴とばして入手していたエースの手錠の鍵を密かに渡した。その後はスモーカーの海楼石の十手を折って足止めをし、パシフィスタを何体も破壊。最後はルフィを保護したトラファルガー・ローの潜水艦をサロメに尾行させて軍艦で追った。
その後、怪我人のルフィとジンベエ、二人の手術を引き受けたハートの海賊団を特例で一時的に女ヶ島に迎え入れ、ルフィ再起のきっかけを作る。
スモーカーに「海軍の邪魔をしててめぇが後でどうなるかわかってんのか!?」と言われ、戦桃丸にも「パシフィスタを何体も止めやがって!!! 政府側だろ!!?」と言われてハンコックも「わらわがまだ七武海であるなら安全に療養できる」と発言していたが、七武海の立場を失わなかった。(理由は不明だが、同時期に三人も七武海の欠員が出たことで、ハンコックへの処分をできなかった可能性は考えられる)
第二部 最後の海 新世界編
魚人島編
修業を終えたルフィをシャボンディ諸島付近まで送り届ける。ルフィに 「さよならという言葉だけは…言わずに去ってくれぬか」 とお願い。それに対して 「そんなの誰にも言った事ねェよ!! また会いてェもんな!!」 と返され、彼は小舟でシャボンディ諸島へ向かった。
海軍のサウザンドサニー号への攻撃を妨害。仲間たちと魚人島へ向かうルフィを援護した。
扉絵連載『世界の甲板から 5億の男編』
新たな手配書のルフィの写真を特大サイズに引き伸ばし、九蛇城に飾っていた。
ワノ国編
第二幕~第三幕 幕間
聖地マリージョアで行われた世界会議において、王下七武海制度の撤廃が決定。すでに女ヶ島の沖に海軍が迫っており、慌てるニョン婆達を「慌てるな…」と窘めた。
「忘れておる様じゃな あやつら」
「わらわ達が「王下七武海」になったのは 強さゆえじゃという事を…!!」
終幕後
艦隊に包囲された後に起きた出来事が判明。
門を破壊し、女ヶ島に侵攻してきた海軍に九蛇の戦士たちは応戦。海軍の新兵器セラフィムと海兵たち、そこにハンコックの能力を海軍に渡したくない黒ひげ率いる黒ひげ海賊団が乱入、三つ巴の戦いとなる。
「バカバカしい… 誰の手にも入るものか わらわは誰にも従わぬ!!!」
海軍中将ヤマカジ、黒ひげ海賊団幹部カタリーナ・デボンやバスコ・ショットを含む大多数を石化、ほぼ全滅させたが、黒ひげに能力を封じられてしまい窮地に追い込まれる。
しかし、首を掴まれ絶体絶命の状況ながら一切臆さず強気の態度を崩すことはなく、大人しく帰れば石化した者達を元に戻すと黒ひげに語るも、その時に目を背けた事で当の本人には嘘と見抜かれてしまい、コビーの制止を無視した黒ひげにトドメを刺されそうになる。しかし、その寸前にレイリーが救援に来た事で何とか事無きを得た。
仲間達含め軽傷で済んだものの(マーガレット、スイトピー、ラン、サンダーソニア以外は傷を負っている描写無し)町の被害が大きく、島自体も新型パシフィスタの斬撃によって形が変化してしまうほどの損害を受けることになり、自身が島に留まれば再び海軍が攻めてくるであろう現状に「一体どこにゆけば……」と頭を悩ませることになった。
なお、七武海制度撤廃後の懸賞金が16億5900万ベリーであることも明らかになった。
…ところで今回の騒動中のシーンをよく見ると、九蛇城の城壁に前述のルフィの特大写真が今も飾ってあったがルフィをよく知るコビーや四皇の身としてルフィを無視できない筈の黒ひげはこれを見て何も思わなかったのだろうか…?(この写真を見たことでコビーから「さん」付けで呼ばれたのではという見方もある)
アニメ版での活躍
“3D2Y”〜エースの死を越えて!ルフィ仲間との誓い〜
「空白の2年間」の出来事である『3D2Y』では、インぺルダウンLEVEL6からの脱獄囚であるバーンディ・ワールドに攫われた妹たちを救出するためにルフィと一緒にワールド海賊団の海賊船に乗り込み、ワールド海賊団の幹部二人を撃破した。
幹部の内の一人、ナイチンとの戦いの際には彼女の「漢方毒霧」によって、服が溶かされあられもない姿になってしまう。
なお、同作でルフィがペローナと再会するシーンでは、ペローナを「ルフィの浮気相手」と勘違いしてしまう一幕もあった。
STAMPEDE
映画『STAMPEDE』にも新衣装で登場。劇場版初出演にして、主要人物(共闘メンバー)に抜擢された。
本編では映画後半に海軍に召集されたことで、ジュラキュール・ミホークと共に登場。
フォクシー海賊団を虜にして石化させ、バルトクラブやバギー海賊団ら海賊や海兵たちをその美貌で虜にする働きを見せるが、その後メイナード中将の要請も聞かずにルフィを探しに走り回る。
途中、瓦礫に埋もれている赤い何かをルフィのベストだと思い引き上げるも、実はそれは埋まっていたバギーの鼻であり、それに気づくと(勝手な)腹立ちのあまり引き上げたバギーを蹴り飛ばした。
ルフィと再会した際には久しぶりに会った彼が、自分の心配をしてくれたことに喜ぶ。
ダグラス・バレットがルフィを叩きつけた際はそのことに怒り、大芳香脚で巨大な怪物と化したバレットを蹴り飛ばした。
なお映画連動エピソード『シードル・ギルド』編ではルフィがハンコックの湯浴みに乱入するという女ヶ島編の再現があったが、この特別編は映画本編と微妙に繋がっていないためパラレルとして考えておいた方がいいかもしれない。
余談
ファンからの評価
- 上述の一件からルフィに心底惚れ込んでおり、ルフィには非常に純粋で乙女な部分を覗かせることからファンを急増させ、「ルフィの嫁」と呼ばれることもしばしば。
- また我儘ながらも自らの美しさを武器にする女性らしさと、好きな人の為に尽くそうとするブレない姿勢を貫く姿から、男女問わず人気があるキャラクターである。
- 何とあのお笑い界の超大御所怪獣すらベタボレにしてのけたという快挙(?)を達成している。しかも並居る現実女性を押しのけてのダントツトップらしい。「明石家さんまのラブメイト10」2011年では1位にランクインしていて、「好きな男の前だけMでそれ以外はSなのがいい」と熱く語られていた。
- ルフィたちが「新世界」へ突入後は出番がなく、レギュラーキャラクター以外は投票期間中に見せ場のあるキャラや新キャラが有利な中で、「ドレスローザ編」で開催された初参加の第五回人気投票(76巻収録)で全体10位、女性キャラでは2位を獲得。
- 「ホールケーキアイランド編」の時期に開催された第六回人気投票(87巻収録)においても全体10位、女性キャラ2位と順位をキープした。
名前の由来
- 女ヶ島「アマゾン・リリー」の住民は皆、花の名前をつけられている。しかし、ハンコックという花はなく例外。ハンコック(ハンコク)シダというシダ植物は存在し、花を咲かせないシダ植物にも花言葉はあるが(魅惑、愛らしさ、夢、愛嬌、誠実など)尾田先生がなぜハンコックと名付けたのか、その由来、意図は不明である。
- 『ONE PIECE BLUE DEEP CHARACTERS WORLD』には、彼女達九蛇の名前は、母親が「このように成長して欲しい」と願う花の名前から与えられる。と記載あり。この情報が正しいならば、ハンコックの母親は風習に従わなかったということであり、その真意はなんなのだろうか。妹は「サンダーソニア」「マリーゴールド」と花の名となっている。
- 読者の間ではゴムのような体のルフィに恋してる事から、トーマス・ハンコック氏が有力候補とされている。この方は世界で初めて服や靴にゴムを活用する方法を見つけたことで「世界で一番ゴムを愛した人」と称されている。
今後の動向について
彼女自身が「一体どこにゆけば……」と悩んでいるように、ハンコックが女ヶ島に留まれば、今後も同様の被害が起こりかねない。アマゾン・リリーの住民達が女ヶ島に留まるにしても、何処か別の場所に行くにしても、ハンコックは彼女たちと別行動を取る方が安全なのは間違いないだろう。
今後、『ハンコックがいる場所が戦場になる可能性』は高く、そこにアマゾン・リリーの住民達が巻き込まれてしまうのは、あまりにも危険である。他の者に後事を託して、ハンコックは別行動を取るのが賢明だと思われる。
ファンの間で『行き先』として挙げられることが多いのは、『麦わらの一味』と『クロスギルド』の2つ。
前者は本人が『ルフィに嫁ぎたい』と言っていることや、ルフィが現・四皇の一角であるというもあり、助けを求める可能性もあるかもしれない。一方、後者も可能性十分。クロスギルドが元・王下七武海のメンバーが中心人物であることや、クロスギルドの性質(海軍に狙われる海賊同士が手を結ぶことで、互助の役割を果たしている)を考えると、ハンコックが加入する流れもありえるだろう。しかも、こちらの場合はアマゾン・リリーの住民達の受け入れ先にも成り得る(ただし、男性が大勢いることを受け入れる必要があるが)。
初期設定?
- 1999年37・38合併号ジャンプ表紙には、ルフィの他は見知らぬ4人の後ろ姿が描かれている。ハンコック登場後に1人はハンコックじゃないかと考察する読者がいた。尾田先生にハンコック本人か質問を送った読者もいて、54巻SBSにて「グランドライン突入という時期で、編集部から「これから出て来るであろう敵の後ろ姿を描いてくれ」という無茶な依頼がありまして、4人くらい描いた内の1人は確かにハンコックなんです。実際、登場させてみると、色々違う所もありますが、9年前に〝七武海〟ボア・ハンコックのつもりで描きました」と答えている。
- 『ONE PIECE GREEN SECRET PIECES』に収録されている初期設定画では、王下七武海 妖妃:ボアと書かれている。容姿は現在より年上でオールバック、顔に蛇の入れ墨と勇ましい印象を与える。
連載ってワンダーランド
- 尾田先生曰く、デザインが難しかったキャラクターはハンコックとしらほし。
美女は困る。特にこの2人に関しては、デザインも決まってないのに「絶世の美女」と煽ってしまったので読者が見て納得できる容姿でないといけない。「どんな顔だ!? 世界一の美女!! 悩み抜いて何とか人気キャラクターになりましたハンコック♡よかった…」と胸を撫で下ろした様子。
「次は…あそこで美女を出さなきゃ…!!」とも掲載されており、その人物は作中描写から小紫の可能性が極めて高い。
ゲーム『ONEPIECE 海賊無双』シリーズにも登場しており、こちらでは本家『三國無双』・『戦国無双』とのコラボ衣装が登場している。
『三國無双』では貂蝉の衣装が、『戦国無双』では井伊直虎の衣装が用意されている。
他作品への登場
『週刊少年ジャンプ』のお祭り作品においては、意外にも登板回数が多い。ナミやロビンに比べて打撃系の格闘技が多いのもあるためと思われる。
『Jスターズビクトリーバーサス』では手足が非常に長いのでリーチが長く扱いやすいPC。赤犬とタッグを組んだ際の掛け合いは、海軍の親玉なのもあってピリピリしている(某アニメでの因縁であろうか)。
一方エースに対しては、ルフィの兄ということもあってか、比較的丁寧に接している(味方時は穏やかに接し、敵時は兄とは言え勝負は勝負と真剣に対峙する。)。
また、味方の波紋使いには養豚場の豚を見るような目をしていると評されたり、
数少ない同じ女性プレイアブルキャラには「何か重大な理由があって人を見下げるようになってしまったに決まっている!」と真意を見抜かれている。
『ジャンプフォース』では本当に貴重な女性キャラとして登場。新登場したサボに対しても、エース同様丁寧に接している(別のアニメでの因縁であろうか)。
関連イラスト
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アルビダ…ルフィに求愛する絶世の美女の一人。