「何も答える筋合いはねェな…」
「言った筈だ わいは『世界一口の固い男』 戦桃丸だ」
「──あ 今のはわいが自発的に教えたんだぜ てめェの質問には答えねェ」
概要
世界の均衡を司るという三大勢力の一つ、海軍本部に所属する軍人。
海軍の科学者ベガパンクのボディーガードで「海軍本部科学部隊」隊長を務めている。
「海賊とは何の因縁もない」と当人も言及しているように正規の海軍ではない様子で、ベガパンクに拾われた縁があって科学部隊に属しているなどかなり複雑な立ち位置をしている。
一方で、海軍本部大将・黄猿の事を「オジキ(=伯父貴/叔父貴)」と呼んでおり、彼の下に就いているなどなんらかの深い繋がりがある模様。
2年後は正式に海軍に入隊したようで、海軍将校と同等の地位が与えられている。
戦場では必ずと言っていい程、ベガパンクが開発した人間兵器パシフィスタを指揮する役割を担う。また、パシフィスタの威権順位も常に威権チップ所有者より上位にプログラムされている。
プロフィール
本名 | 戦桃丸 |
---|---|
年齢 | 32歳→34歳 |
身長 | 279cm |
所属 | 海軍本部科学部隊隊長 |
覇気 | 武装色、見聞色 |
出身地 | 偉大なる航路 金時山 |
誕生日 | 3月10日 (せん←3、とう←10、まる) |
星座 | うお座 |
血液型 | F型 |
好きな食べ物 | おにぎり、焼き芋 |
嫌いな食べ物 | くま鍋 |
イメージ動物 | 虎 |
初登場 | 単行本52巻 第508話『修羅の島』 |
CV | 伊倉一恵 |
人物
容姿
桃太郎を連想させる名前だが、黒髪のおかっぱ頭に赤い前掛けと鉞を担いだ格好は金太郎を彷彿とさせる。左目尻と口角を繋ぐような縫い傷跡、前掛けの中央に描かれたベガパンクのシンボルマークも特徴。2年後は海軍のコートも羽織るようになった。
性格
ボディガード及び海兵としての職務には勤勉で特にガードの固さには自信があり、「世界一ガードの固い男」を自称している。
いっぽうでやけに口が軽く、度々言う必要のない事を口走ってしまうのが玉に瑕。しかも本人に自覚症状は無く、その点をツッコまれても「今のは自発的に教えただけで質問に答えたわけではない」と言ってはばからない。酷い時には軍の作戦内容を海賊の前で放送してしまったりする。
ただし常識人の部類ではあるので、黄猿のとぼけた言動に対してツッコミを入れたり、道具類の使い方や戦況を教えたりする事も多い。また、横槍が入ってもなお任務を続けるなど、情報機密以外のガードは低くない。
麦わらの一味との関係
ルフィ達麦わらの一味に対してはシャボンディ諸島で捕らえ損ねてから因縁じみたものを感じており、一味の復活を察した時にはパシフィスタ(プロトタイプ)を二体連れて誰よりも早く出陣。
そのシャボンディ諸島で麦わらの一味の名を騙っていた"偽ルフィ"のデマロ・ブラックと鉢合わせた際には 「”麦わら”はおめェみてェなカスじゃねェよ!!!!!」 と一喝するなど、敵ながらもルフィの人柄や実力を認めているような言動が見られる。
戦闘能力
基礎戦闘力
悪魔の実は食べておらず、本腰になると背中に担いでいる鉞を武器として振るうものの、基本は体技で戦うパワーファイターの模様。
パワー型とくれば脳筋キャラなのが定番だが、意外と冷静な判断力を持っており、シャボンディ諸島の戦いではくまだけでなくシルバーズ・レイリーまでもが介入した事によって戦局が乱れた際に深追いせずに立ち止まり、一旦報告する慎重さを見せた。
さらに当時のルフィ(まだ覇気を習得していなかった)を「自身よりは戦闘力に劣るものの油断ならない相手」として確実に撃破しようとした事から、相手の特徴や力量を分析する観察力も持っている様子。
覇気
練度も高く、武装色の高度な技術を扱うことができる。
その力は大将「黄猿」の能力を利用した攻撃を足止めするほどだが、流石に彼には敵わなかった。
技
- 足空独行(アシガラドッコイ)
覇気を纏った突っ張りで相手を弾き飛ばす。シンプルだが威力はかなりのもの。
技名の由来は金太郎伝説が残る足柄山からか。
- ほいさ!!(仮)
両手を突き出して覇気で攻撃を弾き返す。
技名を言ってないため、ここでは便宜上この掛け声を技名としている(この動きを披露した場面は決まってこの掛け声を出している)。
過去
幼い頃はある島に暮らしていた戦桃丸だったが、あまりに乱暴であったために村から追い出されてしまう。その後は人里を荒らしていた野生のくま達が生息する山で暮らし、野生のくま達を相撲で薙ぎ倒し、いつしか山のボスとして君臨するようになった。
ある時、「野生のくま達が人里を荒らし困っている」と通報を受けて出動してきた海軍と、くまの撃退システムを設置するため海軍に同行していたベガパンクと接触。その際、ベガパンクが戦桃丸の強さに惹かれた事が、戦桃丸がベガパンクのボディーガードに雇われるきっかけとなった。
活躍
第1部 サバイバルの海 超新星編
シャボンディ諸島編
大将“黄猿”の部下として世界政府の人間兵器パシフィスタを引き連れ現れる。
世界貴族「天竜人」に手を出した麦わらの一味を襲い、あと一歩のところまで追い詰めるも、突如現れた“王下七武海”(兼 パシフィスタのオリジナルでもあるPX-0こと)バーソロミュー・くまの介入により取り逃した。
頂上戦争編
センゴク元帥の作戦に参加し、白ひげ海賊団をパシフィスタ軍団で囲い猛攻を掛ける。戦争の途中、パシフィスタに危害を加えたボア・ハンコックと交戦する場面も見られた。
第2部 最後の海 新世界編
魚人島編
2年の間で正規に海兵となった戦桃丸は、シャボンディ諸島で駐在している部隊とパシフィスタ(2年前と同型)を連れてニセ麦わらの一味が募った海賊たちの集結場所に向かい、仕切っていた偽ルフィことデマロ・ブラックを一撃で沈める。
しかし、2年前に一味を追い詰めたのと同型のパシフィスタ2体を本物のモンキー・D・ルフィ、ロロノア・ゾロ、サンジにあっけなく倒されてしまい、一味の成長とその危険度の高さを目の当たりにした最初の海兵となった。
エッグヘッド編
休暇中であったが、CP-0がベガパンク抹殺の為にエッグヘッドに上陸したため、工場層でベガパンクの指示のもと、新兵器セラフィムを指揮して彼らを迎え撃つ破目になる。
政府の謀反者になってしまうことに困惑するも、ベガパンクから(拾われた恩を指摘されるという)圧をかけられ、止む無くベガパンクの味方についた麦わらの一味と共闘。
そしてついに覚悟を決めた戦桃丸は自身のパシフィスタに対する威権順位が威権チップ所有者より上位であることを利用してCP-0からS-ベアを取り上げるが、覚醒フォルムに変身したロブ・ルッチの攻撃を受け、負傷してしまう。しかし、セラフィムの指揮権を放棄しない為に何とか意識を保ち続けてルフィたちが研究層に登るまで前線に残り、ベガパンクのボディーガードという役職を全うした。
その後、意識を取り戻すと新型のパシフィスタ“マークIII”を50体起動させ、サイファーポールを全員捕縛させる。また、エッグヘッドの研究員たちに島から脱出するよう指示を出した。
翌日、迫り来る海軍の艦隊からベガパンクを守るため、マークIII及び海獣兵器と共に迎撃態勢を整えていたが、マークIIIの指揮権を得るため一人突入してきた黄猿と交戦。
初撃こそ自慢のガードで受け止めたものの、光の速さの猛攻に耐えきることは出来ず敗北。マークIIIの指揮権を海軍に奪われてしまった。
その後、一度は意識を取り戻して研究層から落下してきたボニーを救ったが、直後に再び意識を失い、海軍に身柄を確保された。
しかし突然島全体に響いた強力な覇王色の覇気によって海兵のほとんどが気絶。戦桃丸は混乱に乗じて小舟でエッグヘッドを後にするが、師との敵対や恩人の死を経たことで心には大きな傷を負っており、その目には涙が浮かんでいた......
余談
- 名前
"せんとう"まるという名前なので誤解されがちだが、「闘」ではなく「桃」。
「戦う桃」とでも覚えよう。
- 声優
担当声優の伊倉氏は、大谷育江氏の休業期間中にトニートニー・チョッパーの代役を一時受け持っていた。
関連イラスト
関連タグ
フクロウ(ONEPIECE):同様に口が軽い政府側の人物(ただし海兵ではなく諜報員兼アサシン)
スモーカー:こちらは元から海兵。ルフィを追い詰めるも取り逃がしてしまったという点・彼に因縁を感じているという点・共通の敵を討つため海賊と共闘……と共通点は多い(組んだのはロー)。
ペローナ:映画『ONE PIECE STAMPEDE』にて交戦。だがネガティブホロウを受けて心を折られ、「生まれてきてすみません……」とその場にへたってしまった。