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前置き編集

日本で一般的に焼いて賞味する習慣があるイモジャガイモサツマイモであるが、通常「焼き芋」と言えばサツマイモを焼いたものを指す。ジャガイモについてはじゃがバターの記事を参照。


サトイモをジャガイモの要領で塩バター焼きにしたり、ナガイモを輪切りにしてフライパンで焼いても美味なのだが、何故かあまり一般的ではなく、名称も存在していない。


🍠概要編集

丸ごと焼いたさつまいもを皮だけ剥いてそのまま食する。最もシンプルな料理の一つと言え、何も添えずにそのまま食べる。


現在は秋の味覚とされる事も多いが、季語としてはに分類される。

さつまいもの持つほくほくした甘味をダイレクトに感じられるこの料理は、日本では一般的に女性が好むものとされている。


昔は砂糖が高価だったため、気軽に甘味をとれなかった時代もあった。そんななか、「いも・たこなんきん」と称して女性の大好物として採り上げられることが多かった。この「いも」はサツマイモ、特に焼き芋を指し示している。


かつては「鳴門金時」が主流で、ホクホクした食感こそが焼き芋の代表的存在だった。しかし、「安納芋」や「紅はるか」が登場すると、ホクホク系からしっとり系に好みがシフトしていく。それにより鳴門金時は売り場を追いやられて生産農家を直撃、海外に活路を見出すなどの動きがある。


調理方法編集

石焼き編集

砂利状のを加熱し、そこに芋を埋めて間接的に火を通す」という独特の料理方法が有名で、石焼き芋の別名も付いている。

これは石が発する遠赤外線を利用するもので、直火にかけるより芋を甘くすることが科学的にも明らかになっているが、やはり慣例的な側面が強いようで、日本で同様の料理を行う食材は他にがある程度である。その栗にしても「石焼き栗」と呼ばれる事は通常無く「天津甘栗」である。

その関係は非常に強固なもので、この1セットを載せて焼き芋だけを売り回る屋台移動販売車商売として成り立つほどである。どこか哀愁が漂うの音や「いーしやーきいもー」の呼び声で集客する姿もまた、秋から冬にかけての風物詩とされてきた。


焚火編集

石焼きと並んで有名なのが、「掃除をした後に、集めた落ち葉焚き火をする」という方法で芋を焼く光景。


直接その火にくべるものと誤解される事も多いが、実際には前述した理由により、真下の土の中に芋を埋めて間接的に熱した方が良い。

近年は事業者の高齢化や焚き火の規制強化といった逆風も吹いているものの、小型・無煙化された機材がスーパーマーケット等の店頭に置かれたり、更に小さなものが家庭用に市販されたりと、焼き芋自体はより身近な存在となって存在し続けている。


若い女性の焼き芋好き編集

「お芋の場合、食べ過ぎると困ることもあるじゃない。」

「そうそう、お腹のラッパがプッー!ってね!」


今でこそ『ドラえもん』の源静香ぐらいでしか見られなくなっているが、一昔前までは若い女性が焼き芋好きを公言する事は憚られるという風潮も日本にはあった。


これは焼き芋が

  • ただ焼くだけ→ズボラ
  • 基本的に間食→食い意地が張っている
  • 甘い→太る
  • 消化に良い→おならが出る

といったマイナスのイメージを併せ持っていた事による。

特に最後は『ドラえもん』のみならず昭和の漫画における鉄板ギャグと化しており、隠れて食べようとするあまり逆に不自然な状況になったり、現実にはありえない勢いのオナラを盛大に吹き出したり(これは流石に男性キャラの役回りなことが大半)といった展開がお約束であった。


また芋そのものにおける「垢抜けない」とか「田舎者」などというマイナスイメージも影響している。今でこそ死語となっているが、垢抜けていないこと(ダサいこと)をイモだとかイモいだとか呼んでいた時期があった。


漫画『美味しんぼ』では人気女優が焼き芋を食べたことで「おイモがっぷり」という見出しでスキャンダルになるというストーリーもあった。ただしこちらは連載当時2004年であり、当時の読者としても首をひねった者が多いが、その頃でもイメージダウンにつながる(野暮ったい、田舎臭い、まして芸能界はそういうイメージ作りにシビアであることから)という危険意識は根強く持たれていた。


関連キャラクター編集


関連イラスト編集

やきいもやきいも

焼き芋インドア紅葉

ラブライブ4コマ⑨焼き芋おいしいね


関連タグ編集

さつまいも  食欲の秋 秋の風物詩 冬の風物詩

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