概要
定義 | 全世界の全ての人に潜む「意志の力」 |
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種類 |
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『覇気』とは、全ての人間に潜在する「意志の力」のこと(『ONEPIECE BLUE DEEP』や『VIVRE CARD ~ONE PIECE図鑑~ INDEX SET』で「意志の力」と説明されている)。”体内エネルギー”のようなものを比喩的な表現をしており、「気配」「気合」「威圧」「殺気」「闘争心」などと同じ概念で、目に見えない感覚を操る。
※以上のことを『覇気』と呼ぶのだが、実は意味を正確に理解している読者はかなり少なく、中には特殊な能力と思い込んでいる者もいる。
作中この言葉を初めて使用したのはジャヤで初登場したマーシャル・D・ティーチであり、当時のルフィが1億ベリーの賞金首だったことに対し、「あの覇気で3千万はねェと思ったが ここまでとは……………!!」とルフィ本人を見ての感想を述べている。ティーチがインペルダウンでルフィと再会した際には「………想像以上に強ェな… 以前より覇気も上がってる」とルフィの潜在能力・成長性を高く評価していた。
詳細
偉大なる航路の主に後半部(新世界)を拠点としている多くの強豪海賊達や海兵、アマゾン・リリーの女戦士達などが会得している力であり、武装色の覇気、見聞色の覇気、覇王色の覇気の3つに大別され、修業を重ねることでより強力な戦闘能力につながる。それぞれの特徴は後述の通りである。
覇気の体得者はこの3つ内、資質の必要な覇王色以外の2つの覇気のどちらかに特化する事になる。しかし、覇気を修得して得意な色に偏り過ぎていても、使用幅が制限されてしまう(『ONEPIECE episode A(ONEPIECE magazine Vol.12)』にてサッチが解説している)。特に覇気について独学で学んだ者がこのような状況に陥りやすい。そのため、どんな色も効率よく鍛え上げていくことが重要である。
覇気は実戦の極限状態、過酷な修業でさらに開花し、無意識のうちに力が覚醒することがある。
覇気を使用すると消耗していくため、回復には一定時間の休息が必要となる。また、使用した覇気量によっては体に大きな負担をかけてしまうこともある。
これら覇気の素質は世界中の全ての人間が持っているが、力を開花させるには長期間の鍛錬が必要なので、実際に体得する人物は全世界の人間の極一部である。ただアイサ、オトヒメなど、生まれつき見聞色の覇気を身に付けていた、などの例外もある。
新世界への進出後に覇気を会得した海賊も多く、新世界進出などをはじめ、覇気の修得は実力者として認められるか否かの一つのラインであり、修得をしていない能力者は「自分を無敵と勘違いしてきた”自然系”の寿命は短い」とまで言われる。しかし、相手の覇気を打ち破れるほどの圧倒的な実力者の場合はこの言葉はあまり適さない。
実力第一の海軍においても、中将への昇進には覇気(武装色・見聞色)の修得が不可欠となっている。なお、大将への昇進は、両方ともより高精度に鍛え上げられていないと不可能と思われる。
ただ、武装色の覇気の使い手を膂力や生来の頑丈さで打ち破る者や、見聞色の覇気の使い手に対し避けようのない攻撃でダメージを与えるなど、会得したからといって、万能な代物ではない。同時に、修得していなければ、新世界に闊歩する強豪を相手に渡り合うのは極めて難しい。覇気使い同士の戦いならば練度の高い方が当然ながら優位となる。
四皇クラス以上の実力者は陸海空を支配する程の巨大な覇気を有しており、激突すれば天を二つに裂く程の衝撃を生むことがある。
天を割った人物 | 備考 |
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シャンクスvs白ひげ | |
カイドウvsビッグ・マム | |
ゴール・D・ロジャーvs白ひげ | 2人の激突は天を割るどころか、天地を吹き飛ばす程の衝撃を生んでいる。 |
カイドウvsモンキー・D・ルフィ |
ただし、覇気がなければ強敵に勝つことは難しくなるものの、戦闘の際には覇気以外の技術や技量(武術など)、悪魔の実の能力者はその能力などの他の要素も関係してくるため、戦闘の勝敗が覇気の強さだけで決まることはない。実際モネは圧倒的な実力の持ち主であるルフィに「戦闘力と勝敗は別物」と語っている。
そして「勝敗≠覇気」を読者に何度も証明しているのは主人公のルフィであり、ルフィは覇気の存在自体を知らない2年前の時点で自然系能力者であるクロコダイルを能力の弱点を見抜いて勝利しており、空島では雷を操るエネルを能力の相性でねじ伏せている。また、シーザー・クラウンはどんな強者でも対処しようのない技で一度ルフィ達を倒している。
しかし、カイドウ曰く「能力が戦いを制することはない」「覇気だけが全てを凌駕する」ため、やはり戦いを制するのはあくまでも覇気ということなのだろう。
武装色の覇気
定義 | 見えない鎧を身に纏う感覚に近い覇気 |
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概要 |
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応用技術 |
見えない鎧を身に纏う感覚に近い覇気(見えない鎧を着るイメージ)。武器に纏わせることも可能で、覇気がより強固であれば攻撃することもできる。武装色の覇気の使い手同士が激突した場合、より強力な覇気の使い手のほうの攻撃が通り、使用量と実力に応じて威力は変化する。
ワノ国では『流桜(りゅうおう)』と呼ばれ、「流れる」という意味を持っている(「流桜」に関しては単純に覇気全般を指した言葉である可能性もあるが、現時点ではここに記述しておく)。体を伝い刀身に纏わせて「斬りたいときは鉄をも斬り斬りたくないときは紙も斬れない」刀にする力として扱われる。
この覇気を利用すると、悪魔の実の能力者の実体をとらえて攻撃を加える事もできるため、自然系能力者への代表的な対抗手段としても挙げられる。『ONEPIECE BLUE DEEP』によれば、悪魔の実の能力による攻撃を遮断することもできるようになるとのこと。しかし、ヤミヤミの実や海楼石とは違い、あくまでも実体をとらえることができるだけで、悪魔の実の能力を無効化できるわけではない。但し、四皇のように覇気が強大な者は、生半可な実力者の攻撃を無効化することがある(トラファルガー・ローのオペオペの実の能力による攻撃でカイドウやシャーロット・リンリンを移動させることができない事が例として挙がる)。
この覇気が明らかになったことで、本作において鉄板であった『自然系=基本無敵』の公式は一応の終焉を迎えたが、クザンのような強力な覇気の使い手は白ひげからの武装色による刺突を無効化或いは回避しており、使用者次第では依然として厄介な能力である。
実際、自然系に近い超人系とされるモチモチの実の能力者であるシャーロット・カタクリが見聞色の覇気を活用して相手の攻撃のポイントを読み、そこに穴をあけるよう体を変形させて覇気が乗った攻撃であっても回避するという手段を取っており、理屈としては自然系側も同じ方法で攻撃を回避することが可能であると思われる。自然系が持つ特有の上下関係や相性関係、あるいはヤミヤミの実の能力の如く絶対的に相手の能力を無効化するものではなく、あくまでも『間違いなく当てたのに能力により無効化される』といった、いわば能力の自動発動だけを妨げる効果であると考えられる。(バラバラの実で例を挙げると、本来なら不意打ちであろうが実の能力により自動で切り離されて無効化できるが、覇気により実態を捕らえられれば刀傷を受ける。しかし、自ら体を切り離して太刀筋に空間を作り、回避する分には覇気の有無にかかわらず可能と言ったところか)
現在のところ、
- 纏った部位で相手の能力の防御にかかわる性質を無視して攻撃できるが、能力を封じるわけでは無いため、能動的に能力を使用して攻撃したり、回避したりすること自体は妨げない武装色の覇気(防御面の性質を無効化できるか否かは実力差による。また、オペオペの実など直接相手に干渉する能力の場合は、圧倒的な実力差があると能力の行使こそできても相手が効果を受け付けない場合がある)
- 能力者がほぼ行動できなくなるが、能力の使用自体は妨げない海や水(水没しても人獣型を維持するチョッパーや、外から引っ張ればゴムとしての性質で伸びるルフィが好例)
- 能力は完全に封じられるが、行動に関しては『力が抜ける』程度である海楼石(そのため本人に相応の身体能力があれば通常の行動ならできる場合はある)
- 相手の能力を無効にして無能力者同然にするが、海楼石と異なり脱力させる効果までは見られないヤミヤミの実の黒渦
とその効果を分類することができる。
また、どこの世界にも曲者や食わせ者はいるもので、”物理攻撃を受け流す流動能力=自然系”という、悪魔の実に大なり小なり精通している覇気使い等が陥りがちな思考を逆手にとり、武装色による打撃を幾度か無駄打ちさせた輩(トレーボル等)もいる。
「覇気の矛盾点」や「覇気が後付け設定である証拠」、あるいは「〇〇は覇気の存在を知らない」として挙げられるシーンにはこの辺に対する勘違いも多い。例を挙げるとよくやり玉に挙げられる『インペルダウンにおけるルフィと黒ひげの攻防を見てルフィが流血したことにクロコダイルが驚く』シーンも、黒ひげが武装色の覇気をまとっているか否かにかかわらず、ゴムの体で無効化できるはずの『地面への叩きつけ(対象は地面なので地面が覇気をまとっていない限りゴムには無効である)』で流血するという本来あり得ない現象に驚愕するシーンであると読み取れる。
強者は必要以上に膨大な量の覇気を使用することによって、強大な力を発揮することができる。しかし、一度に膨大な量の覇気を使用し続けているため、覇気が消耗されていき、一定時間覇気が使用できなくなることがあり、場合によっては体に大きな負担をかけてしまう。猛者達はある一定の覇気でも天災級の威力にもなりやすく、四皇クラス以上は天変地異を引き起こす。中には「氷の大陸を打ち砕くとされる程の威力を持つ実力者の錐頭を拳一つで凹ませてた者」が存在する。
一方、三大将などの覇気を会得している自然系能力者は、武装色の覇気の使い手(白ひげ海賊団など)による攻撃を無効化している描写もある。この事から、武装色の覇気は同等以上の武装色の覇気により相殺できると思われる。
ただし、覇気を修得していても能力の弱点を突かれた場合、それを無効化できるわけではない。
アニメ版では武装色の覇気を纏わせた際に紫色のオーラが発生していることがある。
また応用技術として、一部の強者には高熱の拳を超加速で着火させるなど、自分なりに応用して、覇気の上にさらに属性を追加させる者もいる。
戦闘への応用
武装色の覇気は段階的になっており、上達するとより強大な威力を発揮することができる。
さらにただ覇気を纏うだけでなく、使い方次第ではより強力な技として繰り出すことも可能で、武装色の覇気を最大限に活用した技も存在する。
- 硬化(武装色「硬化」・武装「硬化」)
内容 - 体内の覇気を必要な部分に硬化させる
- 硬化させると攻撃力や防御力が上昇するため、戦闘力を強化できる
- 体内の覇気を全身に硬化させることもできる
また、覇気を全身に硬化させることができる者もいる。しかし、通常よりも覇気の消耗が大きくなると考えられるため、最終手段として扱われることが多いが、実力者には簡単に突破されてしまうことが多い。
強力な覇気の使い手は武装色硬化させた部位から稲妻(雷)を伴うことがあるが、それが覇王色によるものなのか武装色によるものなのかは不明で、ルフィは武装色の覇気を使用した際に電気も纏わせた技を繰り出していることがある。さらにこの変色が覇気使い以外に見えるものなのかも現時点では不明(劇場版ではこの変色が異名にそのままなったゼファーが登場していたりする)。
- 外に纏う覇気・内部破壊(ワノ国の流桜)
内容 - 身体の中を取り巻く不必要な覇気を流すことによって、直接触れずに対象を弾き飛ばすことができる
- さらにもう一段上の段階に達したことにより、覇気は敵や物体の内部に到達し、内部(体内)から破壊することができる
ちなみに作中において衝撃波・波動のようなものなどを射出する描写が多数存在するが、覇気によるものなのかは不明。
使用する人物(代表者のみ)
- シルバーズ・レイリー・・・巨大な象を触れずに軽く弾き飛ばしたり、内部破壊を行ってケイミーに付いていた爆発する首輪を握りつぶしたあとに破壊したりした。
- 戦桃丸・・・覇気の概念を始めてルフィに知らしめた海兵。打撃無効が取り柄のゴム人間ルフィを直接触れずに覇気で吹き飛ばし、ダメージを与えた。
- アマゾンリリーの女戦士・・・弓矢に覇気を纏わせ鋼鉄以上の貫通力を作り出す(硬化しているわけではない)。
- 海軍本部中将以上の皆様(大将への昇進はより高精度に鍛えられていないと不可能と思われる)
- モンキー・D・ガープ・・・回想シーンでは覇気を纏い硬化した拳でチンジャオを打ち負かしている。なお、ゴム人間のルフィを殴れる理由は「愛ある拳」であるためで、覇気とは無関係らしい。
- モンキー・D・ルフィ・・・ゴムゴムの実と武装色の特性を組み合わせた変身形態「ギア4」を編み出し、絶大な戦闘力を発揮する。現在の所、武装色の覇気を悪魔の実の能力の性質と融合させ、形態変化に昇華させているのは彼のみである。さらにギア2+武装色で高熱の拳を超加速で着火させる技術も編み出している。
- ロロノア・ゾロ・・・2年の修行により刀に覇気を纏わせ黒刀化させることができるようになる。黒刀化した“三千世界“でピーカの全身硬化を打ち破った。
- たしぎ・・・海軍本部大佐。2年後のパンクハザード編にて自然系能力者モネを武装色を纏わせた刀で倒した。
- ヴェルゴ・・・約15年かけて海軍本部中将にまで上り詰めたドンキホーテ海賊団の最高幹部・初代コラソン。武装色による全身硬化を始めて披露した人物。
- トラファルガー・ロー・・・11人の超新星の一人で、最悪の世代の一角。オペオペの実の力に上乗せすることでヴェルゴの全身硬化を破った。
- ゼファー・・・元海軍本部大将。“黒腕のゼファー”という異名を持つほどの武装色硬化攻撃に長けた人物だった。
- チンジャオ・・・八宝水軍第12代棟梁で、現在は隠居人。全盛期の頃に、頭“錐龍錐釘“で氷の大陸(宝玉氷床)を破壊した。
- サイ・・・八宝水軍第13代棟梁。チンジャオの頭“錐龍錐釘“を“武脚跟“で圧し曲げた。
- ブー・・・八宝水軍副棟梁。武装色の覇気を纏い硬化した斧を武器とする。
- サボ・・・竜爪拳を使用する際に武装硬化を用いている。
- ピーカ・・・ドンキホーテ海賊団の最高幹部。ヴェルゴと同様に全身硬化を見せた。
- ジンベエ・・・元王下七武海の一角で、ルフィの仲間の一人。非常に頑強な硬度を発揮し、武装硬化を用いた“梅花皮“で四皇ビッグ・マムの強力な斬撃を防いで見せ、フーズ・フーの六式を圧倒的な力で打ち砕いた。また、『ONEPIECE episode A』にて高度な武装色を使用しているような描写がある。
- ヒョウじい・・・かつてのワノ国一のヤクザの大親分。アルパカマンを直接触れずに弾き飛ばして、一撃で倒した。
- 河松・・・赤鞘九人男の一人。”櫓流桜”という技を使い、敵を吹っ飛ばした。
- ダグラス・バレット・・・覚醒した能力自体にも武装色の覇気を纏い硬化させることができ、複数の色の武装色の覇気を纏うこともできる。
その他多数
見聞色の覇気
定義 | 相手の感情や気配をより強く感じることができる覇気 |
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概要 |
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生まれつき持つ者やショックで覚醒する者もおり、強力な素質を持つ者は周囲の人間の思いを理解することも可能となる。
生まれつきやショックで持つ者は、常に人間の「心の叫びが聞こえる」ために、感受性が強くなり、苦しむ者の『声』に心を痛めることも多い。
修得者の場合は、ある程度自発的に覇気を発動しなければ周囲の探知は難しいようで、作中では覇気使いたち相手に、モネやブルックなどが姿を隠しての偵察に成功している。しかし、修得者によっては常に冷静でいるために、無意識に発動できるため、探知できてしまう模様。また、強い覇気を放つ者は周りの覇気使いに感知されやすい。
戦闘への応用
見聞色の覇気を修得すると、「相手の気配や感情を読み取る」「生物の発する心の声を聞く」ことができるようになるため、その動きから様々な情報を探知できる。その他には「人間の思考や過去を見る」事も可能。
- 基本
内容 - 相手の感情や気配を見抜き、攻撃を先読みすることで危険を回避することができる
- 熟練した使い手は、視覚の能力を超える速度をとらえることができ、例え音速や光速にも対応することが可能
- 熟練度が増すと、無音の攻撃も察知することができる
- 意識すれば、心力から自分の一定範囲にある生物の存在や、視界に入らない人物・数・位置を読み取ることができる
- 熟練していけば相手の強さ(力量)も推し量ることができる
- 相手の覇気の強さから生死の判別が可能
- 感情や気配の動きを読み取ることで、周囲の状況を把握することもできる
- 完全に気配をカモフラージュすることができる(アニメ本編)
- 感情を読み取ることで、完全に気配をカモフラージュしている相手にも対応が可能(アニメ本編)
- 知人の覇気を感じることで、個人の特定が可能
- 相手が持つ覇気の性質を感知することが可能
それ以外にも、発動範囲内にある生物の存在・相手の位置・数、さらに強化されると相手の強さを把握することができる。『VIVRE CARD ~ONE PIECE図鑑~ INDEX SET』によると、感情や気配の動きから、周囲の状況を把握することもできるとのこと。使用者の実力や資質次第では例え数十km以上も遥か遠く離れた場所まで及ぶこともあり、中には「軽く島中にいる生物の存在・数・位置・強さを心力から全て感知して理解することができる者」「数km以上も遠く離れた先の人の気配を正確に視認し、的確に相手の位置を把握できる者」などもいる。
覇気には個人の特色が出るようで、その人物を知る者の覇気であれば、個人の特定が可能なようである。事実、カイドウはゾロが使用している「閻魔」から感じる覇気を「“おでん”の気配」や、「異様な覇気」と述べている。
アニメ版では、完全に気配をカモフラージュしている描写が存在する。現状、この技能を使用している者はシルバーズ・レイリーのみ。
しかし、決して万能なわけではない。
相手の行動を先読みしても、圧倒的な速度に反応できるだけの身体能力が必要になる上、長期戦になればなるほど覇気も消耗するため、使用すればする程精度は落ちていく。また、意志や気配が介在しなければ、見聞色は発動しない。さらに完全に気配をカモフラージュしていても、感情を読み取る力に長けている者であれば、すぐに感知できてしまう。見聞色の覇気の使い手同士が激突した場合も互角というわけではなく、より高精度に鍛えられている方が有利となる。
なお、この覇気との関係は不明だが、かのゴール・D・ロジャーは「万物の声を聞く」ことができ、大型海王類の心の声を聞くこともできた。現時点でこの技能に近いものを使えると思わしき人物は、モンキー・D・ルフィ、モモの助、しらほしなどが存在。また、1015話でルフィは気絶しているにも関わらず声を発しており、鬼ヶ島にいるモモの助に語りかけているが、覇気との関連性やメカニズムについては不明。
他にも、ゲーム作品で登場するパトリック・レッドフィールドは見聞色の覇気を利用して「相手の記憶を読み取る」ことによって、過去に起きた出来事を把握することを可能にしている。本編に登場している人物では、シルバーズ・レイリーがシャボンディ諸島編でこの技能に近いものを使用している。
未来予知(未来視)
内容 |
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見聞色を極限にまで極めていくと未来予知(未来視)の領域に達し、「少し先の未来が見える」とまでに相手の先の行動・言動などを映像として「視る」ことができるため、予知することができるようになる。修得者が発動している見聞色のある一定の範囲内であれば、その先の言動や行動などを無意識に超高度の予測をすることができ、それゆえ未来予知のレベルで映像として「視る」ことができる。『相手の意志や気配しか介在せず一人に集中出来る場面』においては修得者の最大時間単位で未来を映像として視る事ができ、その人の感情・気配から読み取ることができる先の出来事や周囲から襲って来る見えないところからの不意打ちすら予知できてしまう。未来予知の脅威は計り知れない事が容易に想像できるため、相手は攻略しようとなると困難を極める。さらに未来視が可能になったことによって、味方側に指示を出して攻撃を対処させることも可能。
また、武装色の覇気でも紹介したが、三大将などの覇気を会得している自然系能力者は、武装色の覇気(白ひげ海賊団など)による攻撃を無効化している描写もある。この事から武装色の覇気による相殺以外にも、超高度の見聞色の覇気による未来予知と六式の紙絵、そして自然系の特性である流動化を併用して、攻撃を的確に予知し、流動化を利用して効率よく変形、後に紙絵により回避しているとも捉えることができる。この芸当を行うことは「“覇気”で未来を見れば可能だ」とカタクリが言っているため、通常の見聞色の精度しかない場合は、鍛え上げた流動化する能力者であろうとこのような芸当を行う事は不可能と言える。
ただし、あくまでも『自分が相手の意志や気配を読む』ための概念の一つであるため、修得者自ら見聞色を発動していないと当然ながら予知はできず、発動しても動揺したりして読むことができなければ、精度は著しく落ちてしまうため、相手にその隙をつかれてしまうこともある。
修得者が発動している見聞色の範囲外で起きた周囲の人の出来事は予知できず、先を見て予知したところで対処しようのない場面もあるため、不意打ちにも弱い面は存在する。また、先の出来事とは言っても単純な爆弾の爆発などといった『意志や気配が介在しない』ものからは、あくまでも見聞色の延長上にある技能であるため、予知はできない。
長期戦になればなるほど覇気の消耗によって予知の精度が低下する可能性がある。
未来予知を可能とする見聞色の覇気の使い手同士が激突した場合も互角というわけではなく、上記で記述した通り、見聞色の読み合いとなるため、より時間的に先立つ程精度が高められている方が有利となる。例え修得者が未来視を可能にしていたとしても、相手も同等以上、あるいはそれに近い時間単位で未来予知を可能にしていれば、修得者が「視た」未来を変えられてしまうことがある。修得者の未来予知を上回る程の速度で攻撃された場合も対処不可能。攻撃を打ち破る程の圧倒的な頑丈さでもなければ、この場合も対処できない。
- 修得している人物
人物 時間単位 備考 シャーロット・カタクリ 数秒先(具体的な時間単位は不明だが、「数秒先」となっているため、2~6秒の間と考えられる) ギア4スネイクマンによる全方位からの神速攻撃にほぼ対応ができる程の精度を誇る。 モンキー・D・ルフィ 不明 数秒先の未来が見えるカタクリに攻撃を当てる程の精度を誇る。 カイドウ(1042話) 不明 ルフィの未来視を凌駕する程の時間単位を誇り、その精度は的の大きい獣型の状態で成長したギア4スネイクマンによる全方位からの神速攻撃を回避できてしまう程。しかし、通常の見聞色でも対応できない場面に遭遇しない限りは未来視を使用しない様子。
- 未来予知が可能と疑われる人物
人物 内容 エドワード・ニューゲート(白ひげ) 全盛期の頃は、例え心を許した仲間から不意をつかれて攻撃されても、それを喰らったりすることはなかった。 三大将 覇気を使用した攻撃を受けても、ダメージを全く受けておらず、それどころかカタクリ同様に流動する体を利用して回避しているような描写が存在(例としてはクザンが挙がる)。 サンジ カタクリが見聞色で未来を見た上で放ったジェリービンズを回避している。 ポートガス・D・エース 白ひげが「御丁寧に見聞色で動く先に置いてやがる」と言わしめるほどに鍛え抜かれた(出典は『ONEPIECE episode A(ONEPIECE magazine vol.12)』より)
番外(見聞色対策)
内容 |
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よほど才能のある実力者であれば、「意志そのものが介在しない動作をする」ことで、覇気を完璧に使いこなせていない状態であろうと、見聞色の覇気使い相手に対抗することができる。
空島編でルフィは無の境地にたち、体を無意識に任せて、反射神経だけで行動した事によって、エネルの「心綱」を見事に打ち破った。
ただし、何も考えていないため、自分から攻撃することができないという欠点を持っている。また、何も考えていない状態である以上、意志を無くした行動をとること自体至難であるため、体を無意識に任せた回避はどんな強者であろうと行うことは不可能に近い。
使用する人物(代表者)
- アイサ・・・先天的に見聞色の才能を持つ空島の少女。探知能力の範囲に優れる。
- エネル・・・空島の神(空島の君主の称号)。探知範囲はスカイピア全域と凄まじく、ゴロゴロの実の能力と併用することで島中の人々の言動を監視し、空島を支配していた。先読み能力も空島時点のルフィと渡り合えるほど優れる。
- 海軍本部中将以上の皆様(大将への昇進はより高精度に鍛えられていないと不可能と思われる)
- コビー・・・ルフィとゾロにかつて助けられた海兵で、現在は海軍本部大佐。ルフィとの戦闘後に突如覚醒したが、その時は制御しきれず戦場の苦しみの声に圧倒され苦しんだ。
- モンキー・D・ルフィ・・・意外に思われそうだが、雰囲気で感情を感じ取れたり、戦う相手の感情を知りたいと考える事もあるルフィは意外とこちらの適性も高い。また、カタクリとの戦いを通して練度が上昇し、カタクリ同様に『少し先の未来を見る』という離れ技ができるようになった。
- サンジ・・・ルフィの仲間の一人。気配の察知能力に優れており、女性が関わるとその精度は上昇する。また、未来視が使えるシャーロット・カタクリの狙撃を回避したこともある。
- オトヒメ・・・アイサと同じく先天的に見聞色の才能を持つ。リュウグウ王国の王妃。相手の内心を察することに優れる。
- パトリック・レッドフィールド・・・ゲーム作品に登場する人物。生まれつき強い見聞色を有しており、直接触れると『相手の記憶を読み取る』という芸当が可能になっている。
- レベッカ・・・ドレスローザの剣闘士。戦闘力はあまり高くないが、見聞色を駆使した先読みによる回避とカウンター戦法で敵を場外に出し失格にして勝つ異色のスタイルで戦う。
- イッショウ・・・世界徴兵で海軍本部大将に任命されたうちの一人。見聞色は数十kmにも及び、探知能力もドレスローザの広範囲、或いはその周辺の海域に至るまで優れる。
- ウソップ・・・ルフィの仲間の一人。戦闘中に突如覚醒し、人間の気配の把握に特化した。その力は数km以上も遠く離れている先の人の気配が正確に見えてしまう程に優れ、偶発的ながら狙撃に役立てている。
- シャーロット・カタクリ・・・現時点で見聞色の中では作中トップクラスの実力を持つ。先読み能力を極めており、その結果『少し先の未来を見る』という離れ業が可能である。
- カイドウ・・・見聞色も超高精度に鍛え抜かれており、さらに成長したギア4スネイクマンのルフィの攻撃に獣型の状態で対応している。
その他多数
覇王色の覇気
定義 | 相手を威圧する覇気 |
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概要 |
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制御は出来ても他の2つの覇気と違って鍛錬による強化は不可能で、当人自身の人間的な成長でしか強化されない。ただし制御できない状態のままでいると、激情などに駆られて暴発するかのようにこの覇気が出てしまい、敵味方関係なく周囲を威圧するため非常に危険であり、どの道鍛錬は不可欠である。また、新世界を進めば“王の資質”を持つ者はザラにいるとされ、その中で決するのは塞き合う“覇王”達の更なる頂点とされる。
戦闘への応用
- 威圧感や殺気の発散
内容 - 圧倒的な力量差がある者を威圧感や殺気によって、一瞬で意識を刈り取り、気絶させることができる
- SBSによると上達すれば、威圧する相手を限定できるため、群衆の中から数名選び、威圧しないという事も可能とのこと
- 『ONEPIECE BLUE DEEP』によると心技体を備えた真の覇者は、気迫を高めるのみで覇気を全方位に発散させることができるとのこと
- 使い手の実力によっては広範囲に覇気を発散させた圧力により周囲を吹き飛ばすなど、物理的な破壊力を生むことがある
- 気絶しながら覇気を発散させることができる
全身から威圧感や殺気を発散させることによって、力量差のある者を気絶させたり、物理的な破壊力を生み出せたりすることができるが、よほど力量差がないと気絶させることは敵わず、従わせるのが精一杯。特に動物に関しては現在のルフィですら中々気絶させられない。また、勘違いしている人もいるため、記述しておくが、元々強制的に気絶させる技ではない。
使い手の実力に応じて展開できる規模や威力は変化する。事実、ルフィは魚人島で数百m四方に展開した5万人の魚人を一瞬で卒倒させるなどの荒業を見せたが、シャンクスやレイリーあたりなら10万人全員を一瞬で卒倒させることができただろうとSBSで語っている。
ドレスローザ編で初めて「覇王色の衝突」という現象が描写され、この覇気を込めた攻撃には周囲には稲妻のようなものが発生し、強力な覇気の激突になると周囲が吹き飛んでしまう。
四皇幹部クラスの実力者同士の衝突になると睨み合っただけで周囲を大きく吹き飛ばす事を可能にしたり、遠く離れたところからも見ることができる程の爆発を起こすような覇王色を拡散させたりすることができる(カタクリ戦・バレット戦)。但し、武装色の覇気を纏わせた者同士の攻撃が接触したときと同時に「覇王色の衝突」を起こしていることが多い。そのため、周囲に稲妻が迸る描写がなされても周囲の力量差のある者が気絶しなかったり、または明言されなければ、先発の覇気(武装色)と分離不可能であるため、一概に「覇王色の衝突」と断定することはできない。
- 纏う覇気
内容 - 覇王色を纏うことが可能になる
武装色と併用することも可能な模様で、両者の実力によっては天地を吹き飛ばすなど、天災級の力を発揮することがある。
扱える人物
- シャンクス・・・ルフィの恩人の大海賊。四皇の一角。
- エドワード・ニューゲート・・・“世界最強の男“と呼ばれた大海賊。元四皇の一角。
- モンキー・D・ルフィ・・・主人公。11人の超新星の一人で、新世界突入前に最悪の世代の一角と呼ばれ始めた人物。気絶しながら覇王色を放ったこともある。
- シルバーズ・レイリー・・・“冥王”と呼ばれるロジャー海賊団で副船長を務めた人物。
- ボア・ハンコック・・・女性のみの海賊国家を率いる女海賊。元王下七武海の一角。
- ポートガス・D・エース・・・“海賊王”ロジャーの一人息子。無意識のうちに使っていた。小説版にて通常の覇気を使用している。
- ナグリ・・・アニメオリジナルキャラクター。ロジャーと戦ったことがあるが、足元にも及ばなかった。
- ゴール・D・ロジャー・・・“海賊王”と呼ばれた男。『ONEPIECE FILM Z(小説版)』や『VIVRECARD ~ONEPIECE図鑑~ BOOSTER PACK 豪快!伝説の男達!!』にて使用できることが判明している。
- ドンキホーテ・ドフラミンゴ・・・世界貴族の血筋を持つ異色の海賊。元王下七武海の一角。
- チンジャオ・・・海兵であるルフィの祖父と激闘を繰り広げたロジャー世代の海賊。ルフィとの戦いで劇中で初めて覇王色の衝突を発生させた。
- シャーロット・リンリン・・・“ビッグ・マム”の異名で恐れられる大海賊。四皇の一角。
- シャーロット・カタクリ・・・ビッグ・マム海賊団/スイート三将星の一人にして、最強の男。
- センゴク・・・元海軍本部元帥。作中で披露した場面は無いが、『VIVRECARD ~ONEPIECE図鑑~ STARTER SET Vol.2』により扱えることが判明。
- 光月おでん・・・故人。元ロジャー海賊団。元ワノ国九里大名にして、光月モモの助の父。アシュラ童子のセリフにより判明し、アニメでは百獣海賊団との戦いで使用している。
- ユースタス・キッド・・・11人の超新星の一人で、最悪の世代の一角。百獣のカイドウのセリフにより判明。
- ダグラス・バレット・・・劇場版第14作目『ONEPIECE STAMPEDE』に登場する海賊。元ロジャー海賊団船員で「“鬼”の跡目」と呼ばれており、国家戦力級の力を持つと言われている。
- カイドウ・・・“この世における最強生物”と恐れられる大海賊。四皇の一角。戦闘の際には覇王色を金棒に纏わせている。
- ヤマト・・・四皇カイドウの一人娘。8歳の時点で無意識に覚醒させている。以降扱えているかは不明。
- ロロノア・ゾロ・・・麦わらの一味戦闘員でルフィの1人目の仲間。そして最悪の世代の1人。カイドウに覇王色の保有を指摘されており本人は否定していたが、1033話にて対キング戦の時百獣海賊団の下っ端達を覇王色で気絶させる描写があった事から覇王色を使える事が判明。
悪魔の実の能力との併用
覇気は悪魔の実の能力と併用することで、より強力なものに昇華させることもできる。例としては以下の通り。
人物 | 使用方法 |
---|---|
エネル | 自身が会得しているスカイピア全土に及ぶ程の絶大な範囲を誇る「心綱(見聞色)」を鍛え上げたゴロゴロの実の能力と併用することで、島中の人々の会話を把握する。 |
シャーロット・カタクリ | 極限まで鍛え上げた見聞色(未来予知)と鍛え上げたモチモチの実の能力を併用することで、上手く変形し効率よく回避して、あたかも自然系能力者かのように見せる。 |
ダグラス・バレット | 鍛え上げた覇気とガシャガシャの実の能力を組み合わせて使用し、覚醒した能力自体に覇気を纏い硬化する。 |
モンキー・D・ルフィ | 武装色の覇気の力でゴムの伸縮を自在にコントロールし、武装色の覇気とゴムを融合化させる(ギア4)。これにより、覇気によるドフラミンゴの蹴りを弾き返している。 |
覇気が関連している武術・武器
『VIVRE CARD ~ONE PIECE図鑑~ INDEX SET』によると覇気を応用した武術は多数存在するとのこと。また、覇気が関連している武器も存在している。
- 覇気が関連している武術
武術名 明かされた資料など 六式 『VIVRE CARD ~ONE PIECE図鑑~』の公式訂正リスト・『VIVRE CARD ~ONE PIECE図鑑~ INDEX SET』で明らかになった。
- 覇気が関連している武器
名前 武器 特性 閻魔 刀 持ち主の流桜(覇気)を勝手に放出し、必要以上に斬る。覇気の過剰放出によって強大な威力を発揮するが、代償として覇気を大幅に消耗する。そのため、使いこなすには極限まで鍛え上げた強靱な肉体と覇気が必要。
余談
登場
見聞色の覇気は、「心綱」の形で空島編から。
覇王色の覇気について登場したのは、シャンクスが海王類を威圧させた東の海編から(1巻)。他にもシャンクスとエドワード・ニューゲートの対面のときにも使用している(45巻)。
武装色の覇気が登場し始めたのはシャボンディ諸島編。
特に武装色の覇気については登場が遅かったため、長期連載の「後付け」扱いされることも多いがそれには疑問が残る。というのも、作中初めて『無敵の』自然系能力者が登場したのはローグタウン編のスモーカー。覇気の登場まで弱点以外で対処できなかった自然系能力者の登場が非常に早いのである。
「世界最強の剣士」の登場も東の海編だったことも踏まえると、自然系能力者が決して無敵ではないことは早期から構想されていたと思われる。
また、アラバスタ王国編・空島編と、二回にわたって、実力は格上だが”弱点のある”自然系能力者がラスボスを務めており、覇気登場以前に自然系能力者が登場したのも、絶望感の演出や「弱点をつけば格上も倒せる」という点を強調したかったのかもしれない。
超新星編の時点でも、打撃の効かないルフィにダメージを与える描写やゴムの弱点である刃物や尖った物などを利用した攻撃にもルフィは普通に力技で対抗している描写も存在。
他にも空島編でゴロゴロの実の能力者であるエネルが登場したが、この時点でも本編のルフィ&43巻SBSにて「青海にはエネル以上の強者がいるため彼では天下は取れない」と断言されていた。
覇気についての誤解
覇気についての知識でよくある誤解は結構ある。
- 「2年前(偉大なる航路編)は覇気が存在しない(引いては、これが自然系能力に手が付けられなくなったことによる後付け設定であり、それまでの冒険に齟齬をきたすものである)」という解釈の仕方についてだが、上記でも説明した通り、空島で登場した「心網」の存在・シャボンディ諸島編でレイリーが自然系能力者である黄猿と渡り合う描写・六式が覇気を応用した武術であることなど、覇気そのものまたは、それを取り入れたものと考えられるものは偉大なる航路編でも多く存在するため、これは全くの誤解。もっと言うと、実は新世界編前に発売された『ONEPIECE YELLOW』には「覇気」という言葉が解説されている。更に、他ならぬ第1話でシャンクスが海王類に対し覇王色の覇気によって退散させているともとれる描写が見られるなど、完全に影も形もなかった存在ではない。そもそも「2年前は覇気が存在しない」という言い方をしてしまうと、2年前は全世界の全ての人間に意志の力が存在(潜在)しなかったという解釈になってしまうため、言葉の使い方として不適切である。
- また、「偉大なる航路編で登場した“覇気”という言葉は、現実世界の“覇気”だから別物」と浅はかに解釈してしまっている者もいるが、そのように解釈できる発言は作中において存在しない。
武装色について
武装色「硬化」だけが武装色と思い込んでいる者も多いが、そのように考慮してしまうと、疑問が生まれてしまい、以下のことについて全く説明がつかない。
- ルスカイナ島でレイリーが「ワノ国の流桜」を武装色の覇気として披露していること
- 覇王色を保有していないと考えられるヒョウじいや河松なども使用できること
流桜についての情報
『流桜』とは、今まで武装色の覇気の別の呼称と考えられていたが、1010話で新たな事実が判明したために、単純に覇気そのものの別の呼称である可能性が高まった。しかし、ネット上の情報は、
- 読者が根本的な覇気そのものの意味について正確に理解していないこと
- 読者が特に武装色・覇王色のいずれかの言葉に囚われ過ぎていること
- 「流桜」と一段階上の武装色がほぼ同時に明かされ、のちに1010話で覇王色は威圧する以外の使い方ができることが判明したことで、さらに理解が曖昧になっていること
などの理由から誤った情報も飛び交っている。
武装色の覇気「硬化」の描写
新世界編でペコムズやルフィなどの実力者が、黒く変色していない状態で自然系能力者を掴む・攻撃を当てる描写が多数存在するが、こちらは単純に武装色の覇気を纏っていただけで、武装“硬化”という技術まで使用していなかったと説明がつく。
一方、偉大なる航路編では、作中における武装色“硬化”が使えるであろう実力者達が多数集っていたマリンフォード頂上戦争編を含め、黒く変色する武装色“硬化”は登場していない。
また、戦桃丸やレイリー、ヒョウじいらが使用した「弾く覇気」も、偉大なる航路編では変色がなく、ワノ国編では武装色“硬化”による変色が描かれている。しかし、逆に新世界編に入って以降もなお、変色しない描写も多く存在。
そのため、武装色“硬化”による変色が覇気を使えない常人に見えるものなのか不明。
原作においては黒色への言及は「黒刀」を除いて存在せず、映画版のゼファーの異名ぐらいである。
言葉の使い方
特に「覇気」「流桜」は本質を正確に理解していないために、ネット上の情報は誤用されている事が多い。それは以下を例に挙げる。
用語 | 誤った例文 | 内容 |
---|---|---|
覇気 | 2年前は覇気が存在しない。 | このような言い方してしまうと、「2年前は全世界の全ての人間に意志の力が存在(潜在)しなかった」という解釈になってしまうため、用法として相応しくない。 |
覇気で殴る。 | 覇気とは、目に見えない感覚を操る力のため、覇気だけで殴ることはできない。用法としては「覇気を纏って殴る」が正しい。 | |
流桜 | 武装色硬化と流桜を使用する。 | 流桜とは、覇気の別の呼称であるため、武装色の上位技術だけを指している言葉ではない。 |
覇気と流桜を使用する。 | このような言い方してしまうと、「覇気と覇気を使用する」という解釈になるため、用法として相応しくない。 |
見聞色の覇気による「先読み」と「未来予知」の相違点
通常の見聞色の「先読み」は、先に起こる不意打ちや意志から読み取れる出来事などを直接理解することは不可能だが、超高度の見聞色の「未来予知」は、その意志・気配から未来に起こる事が視覚情報として映し出されるため、それらが可能になる。
覇王色の覇気を扱える人数
覇王色の覇気の人数は本編に登場しているキャラの中で17人、映画・アニメオリジナル・小説版を含めれば19人判明しているが、数百万人に1人しか素質を持たないために人数的に多いと思う人もいるかもしれない。しかし、現実世界に置き換えて全体を考慮すると、世界人口は2017年時点で75億人以上も存在するため、むしろ判明している人物は圧倒的に少ないと言える。
(世界人口についてはこちら※ただし英語で表記されている)
謎の技(?)
マリンフォード頂上戦争では三大将が連携して白ひげの攻撃を防ぐため覇気を使って攻撃を逸すシーンがあったが、これがどういったものなのかは不明。弾く覇気なのだろうか?
他にもセンゴクが衝撃波と呼ばれる技を使用しているが覇気によるものなのかは不明。