「我が名 ジュラキュール・ミホーク!! 貴様が死ぬにはまだ早い」
「己を知り 世界を知り!! 強くなれロロノア!!!」
「おれは 先 幾年月でも この最強の座にて貴様を待つ!!」
「猛ける己が心力挿してこの剣を越えてみよ!! このおれを越えてみよ ロロノア!!!」
概要
作中最初に登場した王下七武海の一人にして世界中の剣士の頂点に立つ世界最強の剣士。
麦わらの一味の剣士、ロロノア・ゾロが当初から越えることを最大の目標としている人物であり、同時に剣を教えた師匠的存在でもある。
四皇の1人“赤髪のシャンクス”は、「伝説」と謳われるほどの決闘を繰り広げたかつてのライバル。
シャンクスが左腕を失ってからは決着をつける気を無くしているが、交流は続いており、昔シャンクスから聞いたモンキー・D・ルフィの話を思い出し、わざわざ伝えに来て酒を酌み交わすこともあった。
プロフィール
本名 | ジュラキュール・ミホーク |
---|---|
異名 | 鷹の目のミホーク、世界最強の剣士、海兵狩り |
年齢 | 41歳→43歳 |
身長 | 198cm |
懸賞金 | 35億9000万ベリー |
肩書き | 元王下七武海 |
所属 | クロスギルド大幹部 |
所属船 | 棺船→ビッグトップブラスター号 |
覇気 | 武装色、見聞色 |
武器 | 最上大業物12工 黒刀「夜」 |
誕生日 | 3月9日(ミホーク=3,9) |
星座 | うお座 |
血液型 | S型 |
好きな食べ物 | 赤ワイン |
嫌いな食べ物 | 鍋 |
趣味 | のんびり農作業、ワイン収集 |
イメージ動物 | 鷹 |
初登場 | 単行本6巻 第50話『己々が路』 |
WT100 | 30位(65869票) |
CV | 青野武(第24話~151話)→掛川裕彦(第462話~) |
人物
容姿
色白肌に黒髪、くの字を描くように整えられた口ひげとモミアゲ、そして“鷹の目”という異名の由来となった独特の模様を描いた瞳と鋭い目つきが特徴の男性。
瞳の色は、原作では赤色(50話巻頭カラーほか参照)だが、アニメ版では金色に変更されており、Netflix実写版はアニメに準拠している。
衣装は基本、羽飾りのついた大きな帽子に、裏地や袖にペイズリー風の模様のあしらわれた赤+黒地のロングコート、白いタイトパンツにロングブーツという、西洋の上流階級のような出で立ちをしている。因みに根城であるクライガナ島では襟袖にフリルがあしらわれたワイシャツに黒いズボンという比較的ラフな装いもみせている。
そして背中には自身が扱う最上大業物の黒刀「夜」を差しており、その拵や初登場時に登場していた棺桶船もあり、まるで巨大な十字架を背負ったようなシルエットで不気味な威圧感を放っている。
また、外出時・部屋着時共に開けた胸に下げているロザリオは実は短剣であり、夜を抜くまでもない「弱き者」相手にはこちらの武器で対応する。その刃も根元まで突き刺してようやく内蔵や骨に達するほどの長さしかないにもかかわらず、“三刀流”を号するゾロの技を難なくいなしてみせた。
性格
常に冷静沈着で何事にも物怖じはせず、事象や状況を的確に判断し、自分のやりたいように動く。クロコダイル曰く他人を信用しない性分とのこと。
そのため世界政府の招集命令に応じた時には「まさかお前が…!!」「最も意外な男が来なすった」と言われている。
人の下につくことを嫌っている節があり、クロスギルドを設立した際に経歴こそ華々しいが実力は圧倒的に低いバギーの部下と世間に認知されてしまった際にはクロコダイルと共に彼を半殺しにしている。
自分の強さに絶対的な自信を持っており、それでいて慢心や自惚れは一片も感じられない堂々たる立ち振る舞いを貫く。
普段はポーカーフェイスでどんな事態にも表情を崩さないが、実は割と好戦的で、基本的に売られた喧嘩は買うタイプ。マリンフォード頂上戦争では「お前に昔挑んだ男だ」と斬りかかって来られるや「虫ケラの顔などいちいち憶えちゃいない!!!」と瞬殺した。
人を見定める観察眼にも長けており、マリンフォードでルフィと対峙した際は様々な人を味方に付けていくルフィの様子を見て、「能力や技ではなく、彼のようにその場にいる者たちを次々に自分の味方に付けていく事こそ、この海で最も恐るべき力」だと表現した。
ただし、上記の観察眼は必ずしも適切に働くわけではなく、後に自分よりも遥かに弱く、強くなる見込みすらないと見下した小者に予期せぬ反撃を受ける事態に……
ゾロに対しては、稽古をつけてくれと頭を下げにきた際、当初はヒューマンドリルに勝てず心が折れたものだと早とちりし「見損なった」「恥を知れ」「お前を過大評価していた」と一蹴し相手にしなかったが、ゾロがヒューマンドリル達をすでに倒していた上で諦めずに頭を下げ続ける姿、そして「あとはお前の首だけだがお前に勝てると思うほど自惚れてない」と述べるゾロに対し「未だ自分を倒すべき敵」と定めながらなお自分に教えを乞う理由を問うも「お前を越えるため」と断言したのを聞き爆笑、「自分を倒そうとするものを自分で育てろと言うのか」「見栄えのせん行為に変わりはない」としつつも考えを改め、「ロロノアのようなプライドの高い男が頭を下げる時は、誰かのためだと決まっている」と微笑んでいた。
彼の持つ心力を認め、彼の将来に期待して笑みをこぼす場面も多い。
2年間の修業をゾロにつけた際に、「(『武装色の覇気』をまとえば)全ての刀剣は“黒刀”に成り得る」と彼に教え、スパルタ式で覇気を習得させた。
名も知れ渡っていない剣士や自分の身柄を狙う海軍が楽しくもなんともなく、年がら年中襲ってくる無益な戦いを面倒に思っているのか、平穏を望んでいる節があり、政府の招集に殆ど応じないにもかかわらず王下七武海に所属していたのも、海軍に追われない日々を望んだため。クロスギルド所属後はその姿勢が更に表に出始めている。
価値観
「何を背負う 強さの果てに何を望む 弱きものよ…」
上記の項目からもわかる通り、本人は特定の集団に所属を避け、一匹狼的な立ち居振る舞いと『個』としての絶対的な実力が目立つものの、実際には『個』としての強さよりも、『チーム』としての強さの方を重視する傾向にある。単身でこの額の懸賞金が付けられた経緯から、相当な実力があり、政府にとって危険な人物であるとわかる。
108巻SBSによると、過去に海兵を恨む様な過去と大きな裏切りに遭っており、その点では孤独という意味で人を信用しないクロコダイルとは同類と言え、もう人生にも疲れていると、作者は語っている。
また、ミホークからすれば取るに足らないレベルであったかつてのゾロに対しては一目置き、ルフィともども動向を注目していたのに対して、
(モブとはいえ)白ひげをも警戒させるインペルダウンからの脱獄囚に対しては歯牙にもかけていなかった姿から、彼が価値を見出す『強さ』は実際の実力以上に、人間としての精神性の方に重きを置いている実状が分かる。
しかし、既出の通りミホークの眼鏡に適さない相手の場合、余程の事態がない限りは徹頭徹尾見下し、辛辣そのものの態度しか見せない。
そのため、目に見える強さありきの審美眼、悪い意味で心・技・体に囚われているとも見え、上記の失態に繋がったと思われる。
戦闘能力
基礎戦闘力(剣術)
「“柔”なき剣に強さなどない」
名実共に、そして自他共に認めるONEPIECE世界最強の剣士。
剣士として圧倒的な実力を持ち、初登場の時点でクリーク海賊団の巨大ガレオン船を軽く真っ二つに両断して轟沈させてみせた。
また、自分に向かって飛んで来る銃弾を剣の切先だけで受け流すなど、“剛”だけでなく“柔”の剣も桁外れな実力を秘める。
かつては左腕が健在だった頃の“赤髪のシャンクス”と幾度となく決闘を繰り広げ、最後まで決着が着かなかったという。
言い換えれば世界最強の剣士に恥じず、その本気は四皇クラスということである。
主力の武器は背中に差している巨大な刀剣、黒刀「夜」。最上大業物12工の一つに数えられる世界屈指の名刀で、2m近い身長のミホークの背丈に匹敵するほどの大刀である。
この巨大な黒刀をさも普通の刀のように振り回し、ミホークが振り回せばどんな代物でも一太刀で両断してしまう。
その斬撃の届く「射程範囲」は非常に広く、威力はゾロの“三十六煩悩鳳”などとは比較にならないほど強烈。
頂上戦争では遥か遠方の大氷山をぶった切った上に宙に浮かせた。
TVスペシャル『ONEPIECE "3D2Y" 〜エースの死を越えて! ルフィ仲間との誓い〜』では、通常の100倍の大きさに引き上げられた砲弾を軽々と両断して破壊した。
なお、砲弾一発の威力は100倍にしていない状態でも、遥か遠方の島が一瞬で消滅してしまう程の威力を誇るため、その威力が窺える(詳細は『バーンディ・ワールド』の項目を参照)。
劇場版『ONEPIECE STAMPEDE』では、ゾロが大技“一大・三千・大千・世界”で真っ二つにした大隕石を軽く完全に粉砕した上、大隕石の瓦礫全てを海に払い除けた。
このとき大隕石の間にいたゾロには斬撃が一切当たらなかったので、ミホークの剣捌きの異常さも窺える。
しかし「弱き者」との戦いは自分にとって無益であるとして、名前や顔を覚えようともしないし、戦いにも「おれはうさぎを狩るのに全力を出すバカなケモノとは違う」と手のひらサイズのペンダントナイフで応対する。本人曰く「これ以下の刃物は持ち合わせていない」とのことだが、それでも元々の戦闘力が圧倒的なので普通に強い。
ゾロに対しての初邂逅時は、既にバロックワークスからスカウトを受けるくらいの実力を備えていた彼の攻撃をこのナイフだけで捌き、一太刀も浴びずに完勝した。
逆にその心力を認めた「強き者」に対しては剣士たる礼儀として黒刀を抜き、たとえ実力に開きがあろうとも全力で戦いを挑む。
クリークはガレオン船を真っ二つにするミホークの化け物じみた強さから、それを「悪魔の実の能力によるもの」と推察したが、ミホークの元で2年間の修業を積んだゾロにも同じ芸当ができるため、能力者であるかは不明。
原作漫画ではまだ戦闘シーンが少ないため、本気で戦っているのかは不明であり名前付きの必殺技なども披露されていない。作中序盤から登場しながら、未だその実力の底を見せていない人物である。
なお、彼が「世界最強の剣士」と呼ばれるようになったきっかけは不明。
ちなみに『ONE PIECE』世界において「黒刀」とは"成る"モノで初めから黒色である訳ではない。
今のところ描写されている刀で黒刀と成ったのはミホークの夜の他にはリューマの秋水のみ。
覇気
武装色・見聞色(基本的な2種類の覇気)を修得しており、かつて左腕(利き腕)が健在だった頃のシャンクスと渡り合っていることを考えると、極めて高水準に鍛えられていると思われる。
「覇王色の覇気」を使えるかは不明ではあるが、「世界最強の剣士」という全ての剣士の上に立つ存在であること、シャンクスと渡り合ったこと、ゾロがワノ国編で覚醒したことから、彼もまた保有している可能性が高い。
活躍
過去
彼自身の過去は作中ではあまり語られておらず、24年前に海賊王ゴール・D・ロジャーの処刑を見届けたこと、まだ左腕を失う前のシャンクスと後に伝説と語り継がれるほどの決闘の日々を過ごしたことなどが明らかになっている。
また、108巻SBSによると、詳細は不明だが海兵を恨む様な過去と大きな裏切りに遭った事で海兵狩りをしていたらしく、王下七武海になったのは海兵に追われない「平穏」を手に入れるためと明かされている。
第1部 サバイバルの海 超新星編
東の海編
「偉大なる航路」に進出した首領・クリーク率いる50隻の海賊艦隊をヒマつぶしでたった1人で壊滅させた。
クリークを追って海上レストラン「バラティエ」に現われた際、麦わらの一味の剣士、ロロノア・ゾロと初めて対峙する。
当初はゾロを「弱き者」と見なし、首に下げていた小さな短刀のみで圧倒するも、そのナイフを胸元に突き入れられあとほんの少し押し込むだけで心臓を貫けるという状況においても「引いたら二度とここに戻って来れなくなる」「そんな負け方をするくらいなら死んだ方がマシ」と言い切るゾロの心力を見て「強き者」と認め、剣士として敬意を示して黒刀「夜」を抜き、奥義「三・千・世・界」を一太刀で粉砕した(この際、和道一文字以外の2本の刀は壊れてしまった)。
そして、倒れたゾロに「このおれを越えてみよ」と言い放ち、再戦の誓いを立てその場を去った。
麦わらの一味がアーロン一味を撃破し、船長モンキー・D・ルフィに3000万ベリーの懸賞金が掛けられた際には、かつてシャンクスが「小さな村の面白いガキ」の話をしていたことを思い出し、自ら赤髪海賊団の元へ乗り込んで二日酔いで気分が悪くなっていたシャンクスに手配書を見せる
そして一発で気分が直ったシャンクスによって赤髪海賊団の宴に半ば強引な形で参加させられることになった。
空島編
東の海の一件以降、麦わらの一味に興味を持っており、クロコダイルの称号剥奪後の会議には、議題に麦わらの一味が関わっていたため参加した。
召集に応じない人物と思われていたらしく、会議に現れた際はセンゴクとドンキホーテ・ドフラミンゴは意外そうにしていた。
頂上戦争編
ポートガス・D・エース処刑の折に、七武海召集命令に応じてマリンフォード頂上戦争に参加。
戦争開始直後、“白ひげ”エドワード・ニューゲートに試しの一振りを仕掛けたが3番隊隊長ダイヤモンド・ジョズによって阻まれる。
「さて運命よ…あの次世代の申し子の命ここまでか あるいは…この黒刀からどう逃がす……!!!」
戦争半ばでは、ルフィと再び対峙し圧倒したが、5番隊隊長花剣のビスタに足止めを食らう。その場にいる者たちを味方につけていくルフィの“脅威度”を改めて感じていた。
しばらくビスタと斬り結んでいたがパシフィスタによる挟撃策が始まるとビスタに勝負を預けるよう提案し、ビスタが互いの利点のためにそれを受け入れる形で勝負はお預けとなった。
ルフィが「覇王色の覇気」を無意識に発動した後に、再度追撃し、ルフィを庇ったダズ・ボーネスを一太刀で切り伏せるが、今度はクロコダイルにより阻まれ、ルフィを逃す。
エース及び白ひげの戦死後、戦場にシャンクスら赤髪海賊団が現れると、協定の範囲外を理由に真っ先に手を引いた。
終戦後、数年前から住み処にしているクライガナ島シッケアール王国跡地で、バーソロミュー・くまによって飛ばされてきていたゾロと再会。
海に出るならば、戦場で狂暴な人間達を見て育ち武器の扱いを学んだ高い戦闘力を持つ賢いヒヒ「ヒューマンドリル」を倒さなければならないとゾロに教える。
その後、頭を下げ自分に教えを乞うたゾロを、「ヒヒにも勝てず、更には敵に教えを乞おうとするのか」と一度は軽蔑するが、すでにゾロがヒューマンドリル全てを倒し(これにはミホークも内心かなり驚いていた)、己の野望よりも『仲間のために強くなる』という目標を見つけたことで再度ゾロを認め、2年間剣術の稽古をつけた。
また、ゾロと同じくくまによって飛ばされ共に城に住み着いていたペローナに対しても、ゲッコー・モリアが戦場ではまだ生きていた事を教え、新聞のモリア戦死報道に疑念を抱いていた。
第2部 最後の海 新世界編
2年後も「世界一の大剣豪」、王下七武海の一角として活動。
ドレスローザ編でゾロがピーカに勝利した後、修業の時の回想で登場している。
表紙連載『世界の甲板から 5億の男編』
元戦場ゆえ荒れていたシッケアール王国の跡地に畑を開墾。ペローナ、ヒューマンドリルと農業をしている(みんな麦わら帽子を被っている)。休憩中におにぎりを食べながら麦わらの一味のドレスローザに関する件の新聞をペローナと見ていた。
ワノ国編
第一幕~第二幕 幕間
世界経済新聞に記載された聖地マリージョアで開催中の世界会議で出てきた妙な議題に関する記事を読む。
そして、同じ新聞でモリアが生きていることを知ったペローナに対して、今ここを出るのは良い判断かも知れんと語った。
第二幕~第三幕 幕間
長期間に渡る世界会議の結果、王下七武海制度の撤廃が決定し、海軍に拠点であるクライガナ島を包囲された。
「武者震いがする…久しぶりだな…」
「追われる立場に戻るのは……フフ」
久しぶりに追われる立場となり、武者震いしながらその状況を楽しむかのように笑っていた。
第三幕
ワノ国で勃発した世界を揺るがす決戦が決着してから一週間以上経過した後、新たな四皇となったバギーがリーダーとされている新組織・クロスギルドにクロコダイル共々所属している事実が判明した。
流石にクライガナ島には残れず、引越しを準備していた所、クロコダイルから電伝虫の連絡が入る。
そして「他人を信用しねェ点でも同類」という理由でかつて自身が行っていた海兵狩りを生業とする新会社設立の勧誘を持ちかけられたミホークは承諾し、海軍艦隊の包囲網を単独で無事に突破して新世界に渡った。
しかし同時期に配下となったバギーの意図しないミスにより、世間では『ギルドのボスはバギー』『クロコダイルとミホークが部下になった』という認知が広まってしまう。
冷静な彼もこの"やらかし"で被った屈辱は看過できず、「ゴメンで『四皇』に成り上がる男はお前が最初で最後だろう」「死んで貰わねば示しはつかんな…」と(本気でしか使わない)黒刀を手に、クロコダイルと二人でバギーを抹殺寸前まで追い込む(しかも覇気を使っても効かないとわかっている為、しっかり峰の方を向けて殴っている)。
当初はバギーの命乞いを聞く気は無かったが、四皇の肩書きを背負うより平穏な暮らしを望む彼は、「考え様によってはコイツを祭り上げておくのも悪くない」とバギーのスケープゴートとしての利用価値を思いつき、「消したきゃいつでも消せるって話だ」と念を押した上で、現状はバギーを表向きのボスとして矢面に立たせる提案をした
(しかし、この選択が自身を『平穏とは真逆の道』へと進ませることとなる…)。
海軍本部からは世界最強の剣士として、四皇になったバギーやルフィを上回る35億9000万ベリーという破格の懸賞金を懸けられた。
エッグヘッド編
クロスギルドの事業が世界情勢に影響を与え始めた頃、クロコダイルと共に「他を寄せつけない軍事国家」を建国するための今後の方針を練っていたが、2人のやり方に痺れを切らし、かつての夢を再燃させたバギーが社員全員に向けてひとつなぎの大秘宝を取りにいくことを宣言してしまう。
この瞬間、クロスギルドの操縦桿及び全決定権と指揮権は完全にバギーのものとなり、社員全員に火を点けてしまった手前、ここでバギーを排除すれば折角ここまで育てたクロスギルドは空中分解(解散)し、致命的に出遅れるのは明らかであったため、ここにきて「いつでも排除できる捨て駒兼スケープゴート」が「絶対に失えない鬼札」と化してしまい、バギーよりも強い「だけ」のミホークやクロコダイルはこの状況を止める術を持たず、バギーの夢に強制参加させられる事態に陥ってしまった。
奇しくもミホークは、過去に話していた『この海に於ける最も恐るべき力』の威力を、己自身で味わう羽目になったのであった……。
「世界最強」になったが故にもう目指すものが無く、ある意味余生としてヒマ潰しと平穏を望むべくバギーの影に隠れていたが、ここで歯車が狂い出して来たミホーク……。
これがケチのつけ始めとなるのか、海賊王になると言う夢を諦めたクロコダイル共々何かしらの大きな転機となるのか、それはまだ、誰にもわからない…。
原作外
3D2Y
ペローナを引き連れてグローセアデ号付近に来ていたが、出番があったのは終盤のみ。
バーンディ・ワールドが最後のあがきで発射した通常の100倍の大きさの砲弾を軽々と破壊する荒業を見せ、その巨大な砲弾から海軍を防護した。
STAMPEDE
王下七武海の1人として登場。
ゾロが両断したイッショウの隕石を細切れにし、被害を最小限にとどめた。
余談
- 声優について
ミホークの声優は当初は青野武氏が担当していたが、青野氏が2010年より病気療養のために休業(後に2012年に死去)したため、頂上戦争編以降は掛川裕彦氏に変更された。ただし、前者と後者では声の印象がかなり異なる。
- モチーフ
明言はされていないが、苗字の"DRACULE"がドラキュラ(Dracula)の語源と同じであることや、刀に十字架の意匠があること、船が棺であることから、おそらく吸血鬼(ヴァンパイア)と思われる。
なお単語としての「吸血鬼」はスリラーバーク編にて言及されているが、巨人や魚人などと同様に種族として存在するかは不明。
もしくは、ドラキュラ伝説の起源であるヴラド・ツェペシュが治めたワラキア公国(現ルーマニア南部)の言葉、Drăcule(ドラクル)がモチーフに含まれている可能性もある。
Drăculeとは、ルーマニア語で竜を意味する言葉である。
- 結構真面目
七武海は世界政府から海賊と世界政府非加盟国に対する略奪は許されているが、そのような行為を行っている描写はない。召集に応じることは稀らしくクロコダイルが討伐された後の招集に応じた時などセンゴクに「……まさかお前が…!!」と驚かれドフラミンゴからは「最も意外な男が来なすった」と言われるほど(このとき参加したのは「議題に関わる海賊達への興味」)。頂上戦争では、シャンクスらが現れるや「“白ひげ”と戦う事は承諾したが “赤髪”は協定の範囲外だ…」と(前半の言い分はハンコックと一言一句違わない)言い放ち戦線離脱。我が道を行く性格のため政府や海軍からの心象は決して良くないが、他の七武海が
- 世界政府に加盟している国に対する長年の内乱煽動、国家転覆を謀っていた
- 世界政府に加盟している国を転覆させて長年支配していた
- 海賊だけでなく商船からも積み荷を略奪する
- 白ひげ海賊団傘下を町ごと吹き飛ばしていつも民間人に甚大な被害を与える
- 個人的な思惑で勝手に七武海から脱退する
- そもそもが世界政府と敵対する革命軍の幹部
など、条約違反の犯罪行為や政府にとって不利益な行動を取っている者が大半である中、少なくともミホークには現状そういった描写が殆ど無く(強いて挙げるなら、賞金首であるゾロを密かに弟子として鍛えていたことくらい)、海賊狩りを行なっているモリアと並んで(海兵などからも影を奪っていたが)ある意味七武海として真っ当に活動していた希有な存在と言える。
こういった律儀さは弟子と似通っていると言えなくもない。
七武海としての活動だけに限らず、上述のようにシャンクスと酒を酌み交わすことになった際には、直前まで二日酔いでダウンしていた彼に対して「貴様二日酔いじゃ…」と心配する様子を見せたり、真昼間から宴会を始めようとしていることに「まだ陽は高いぞ」と苦言を呈するなど、やはり基本的に性根が真面目であることが窺える。
『ONE PIECE novel HEROINES』ではシッケアールでのことも詳しく描かれていたが、尾田先生が監修されているか不明。
ペローナに対してはかなり優しいようでペローナの好物のココアカカオの苗木を秘密で植えていたり(原作でミホークが育てていると確定しているのはキャベツのみ。他は描写無し)、フルーツカットをしてサングリアを作ってくれたり、他にも日差しに弱いペローナに自身の麦わら帽子を被せたり畑仕事を手伝おうとする(自主的に)ペローナに暑くなるから城に戻れと言う、など気遣いもできるようで、2年間共に居ただけに、ふたりとは浅からぬ関係を築いている。
因みにシッケアール組はミホークの貴重なエプロン姿が見れるらしい。
- 誕生日
ライバルにして酒飲み仲間であるシャンクスとは誕生日が一緒なので誕生日である3月9日には二人並んだイラストが貼られることが多い。
ちなみに麦わらの一味の頼れる兄貴フランキーも同じく3月9日が誕生日なので彼のことも忘れてはいけない。
- 身長
2メートル近い長身だが、実は初期の王下七武海の男性陣では最も身長が低かった(トラファルガー・ローとバギーの加入により2年後は変動)。
ただし、王下七武海が2〜6mクラスの巨漢ぞろいであるのが理由であり、ミホークがことさらワンピースの世界観の中でチビであるわけではない。
…と言いたいところだが、作品が進むにつれて登場キャラクター達の体格が急激に巨大化してきており、シャンクスを除く四皇やその幹部たち、元々天を衝く長身だった三大将なども含めると、新世界のトップクラスで戦闘を行うキャラクターとしては、2mに届かないミホークはもはや低身長の部類に入ってきていると言える。
- 海賊団・懸賞金
初登場時は小型のボート「棺船」で気まぐれに海を流離う一匹狼で、他の七武海とは違い海賊団を組織しておらず、海賊旗の存在も確認できない。
七武海入りする前は懸賞金がかけられていたのかすら不明であり、ワンピース展覧会などでは手配書は展示されていたものの「不自然に」懸賞額が破かれていた。
かけられていた場合、ライバル関係のシャンクスが12年前に10億4000万ベリーだった点を考慮すると億超えであった可能性が高い。
そして、七武海撤廃に伴う新たな懸賞金は、35億9000万ベリー。
額だけで言えば新たに四皇入りしたモンキー・D・ルフィとバギーも届いておらず、その戦闘力の高さが明らかになった。
また、赤髪を超える剣技とも言及されており、逆説的にシャンクスが『ONE PIECE』世界における世界第二位の剣豪と見做されていることが分かる。
35億9000万という額がほぼ戦闘力のみを計上した数値に加えて、自前の組織・戦力を持たない海賊であることから、シャンクスとの懸賞金の差が海賊団の有無にあることがうかがえる。
- 航海術
小舟である「棺船」一艘で「世界一危険な海」である偉大なる航路を嵐などが起きようとも平然と横断し、航海士を初めとする仲間が存在している描写もないため、非常に高い航海術を持っている可能性がある。クリークを追ってきた際には巨大な海王類が多く住み着く、凪の帯(カームベルト)を小舟を使用し単なるヒマつぶしの為に渡って来たと思われる。
エースやクザンも、それぞれ小舟、自転車などで偉大なる航路を長距離移動しているが、彼らの移動手段は悪魔の実の能力によるところが大きい(エースの小船はエースの火が動力源、クザンは海面を能力で凍らせてその上をサイクリング)。
- 料理
ペローナとの(一方的な)口論の中で、「何度メシ作ってやったと思ってんだ」という言葉に 「おれの方が多く作った」 と返しており、彼女も否定していなかったため、意外ではあるがそれなりの水準で料理ができるらしい(アニメの回想では物凄い速さの包丁捌きを見せている)。
『ONE PIECE novel HEROINES』では、ミホークが作ってくれたサングリアをペローナは宝石の様に見てミホークの技術を心の中で絶賛していた。ゾロとペローナの二人がシッケアールに来る前は人間はミホーク一人であり、航海も仲間を連れていないためよく考えると納得できる。
ちなみにゾロは得意料理:刺身である。
三人で暮らしていた時は彼とペローナが料理を担当していたのかもしれない。
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