概要
チャンバラ時代劇等で「不殺のための手加減」の描写としてよく用いられる。
作家で居合道五段の資格を持つ牧秀彦は自著の中で峰打ちとは「切りつける直前に刃を返して峰を撫で付ける事で、実際に斬った威力ではなく相手に『斬られた』と思わせて気絶させる斬り方」と記しており、本来は剣術を心得た者同士に通じる高度な技であるらしい。
実際の所、木刀であっても生身の人間に対する殺傷力という点だけを見れば真剣と変わりないとも言われており、木刀よりも重く鋼で出来た日本刀を何の加減もなく叩きつければ、峰打ちであっても相手を死に至らしめるには十分な威力がある。少なくとも打撲や骨折は避けられない。
逆に捉えるなら、峰打ちで相手を気絶させるためには相応の技量が必須とも考えられる。牧秀彦の記述から察すれば、本来の峰打ちが出来た剣士は少数派であり、大半は只単に峰の部分で相手をぶっ叩いて行動不能に追いやっていたのだろう。
両刃である剣の場合は側身によるマーシーブロウ(Mercy blow)という鉄板叩きがある。
「峰打ちとは、きさまできるな」(ウシくん)
「いや、峰打ちでジワジワ全身をブチ砕いて嬲り殺そうとしただけだ」(カエルくん)
(パペットマペットのコントより)
関連タグ
竜宮レナ:鉈で敵を峰打ちにする回があるが、当たり所が悪ければ斬るより危険である。
リュー・イーグル: 「しんぱいごむよう!みねうちでござる!」
逆刃刀:緋村剣心の愛刀。峰と刃が真逆になっているため、普通な斬撃が峰打ちになる。
佐々木助三郎:徳川光圀の一のお側用人。忍び以外はすべて峰打ちに処する。
かげろうお銀:光圀に仕える忍び。忍び以外はすべて峰打ちに処する。
風車の弥七:光圀に仕える忍びくずれな元義賊。忍び以外はすべて峰打ちに処する。
徳川吉宗:ご存知暴れん坊将軍の主人公。悪組織の黒幕と配下をほぼ毎回峰打ちに処する。
遠山景元:ご存知遠山の金さんの主人公。悪組織の黒幕と配下を町奉行所のお白洲に一人残らずしょっぴくために、敵を峰打ちで毎回気絶させる。
ジュラキュール・ミホーク:ONEPIECEの登場人物。いくら覇気を纏った刃物で斬っても死なない能力を持つ相手に対しての(ある理由での)制裁の際には自身の得物での峰打ちを行い殴っている。