概要
麦わらの一味の剣士ロロノア・ゾロの愛刀。
刃紋は直刃、造りは白塗鞘太刀拵。大業物21工に数えられる名刀で、買おうとすれば1000万ベリーは下らない逸品であるとされる。
元々は彼が少年時代に通っていた剣術道場の主コウシロウの娘くいなが所有していたもので、幼くして死去した彼女の形見でもある。これまでゆく先々での戦いや事件によって得物を喪失(敵に折られたり朽ちたり)してきたゾロであるが、この和道一文字だけは現在まで決して折られることなく帯刀し続けている。
独自の流派である“三刀流”で戦う際には、メイン画像のように口に咥えて使用しているが、一刀流や二刀流の際には右手に携え、いずれの戦闘スタイルに転じた際にもメインウエポンとして愛用している。
(ウイスキーピークでの賞金稼ぎ100人斬りの際には新しい得物での試し斬りのために納刀するなど一部例外は存在する。)
入手の経緯
当時、シモツキ村の一心道場に通い詰めていたゾロは大人の門下生顔負けの高い実力を有していたが、唯一くいなにだけは勝つことが出来ず、2000回に及ぶ勝負に尽く敗北していた。そしてゾロは、2001回目の勝負を最後にすることを条件に、彼女に真剣を用いた決闘を持ちかけ、彼女もこれに応じてその晩、父から授かった和道一文字を手に最後の戦いに及んだ。
結局、勝負はくいなの勝利に終わるも、彼女はここで自身が女であるせいで剣士として伸び悩んでいる心情を涙ながらに吐露し、その姿を見たゾロは「自分たちのどちらかが世界一の剣豪になる」という新たな勝負を持ちかけることで励まし、約束を交わした。
しかし、その翌日にくいなは自宅での事故により帰らぬ人となり、ゾロは彼女との約束を果たすため、コウシロウに頼んで彼女の愛刀だった和道一文字を譲り受けた。
その後、ゾロは元々の主流の剣技であった二刀流に和道一文字を加えた独自の流派“三刀流”を開眼し、さらなる研鑽を重ね続けるようになった。
関連タグ
ONEPIECE
ロロノア・ゾロ くいな コウシロウ
刀 / 日本刀
これより先、原作955話のネタバレを含みます。
ワノ国編に登場した刀工・天狗山飛徹によると、和道一文字を作ったのは、この刀と同じく大業物21工に数えられる名刀『閻魔』を制作した霜月コウ三郎なる人物であることが明かされた。
(閻魔は本編から20年前に死去した九里大名・光月おでんの愛刀でもあった。)
後に発売されたコミックス96巻のSBSによると、55年前、コウ三郎は鎖国国家であるワノ国から違法出国し、遠く離れた東の海に流れ着き、その地で遭遇した人々を襲う山賊たちを相手に奮戦し撃退したという。その後、救った人々の中にいた一人の女性と恋に落ち、村を築いて余生を送ったとされ、それが現在のシモツキ村であり、ゾロの師・コウシロウは彼の実の息子であることが明かされた。シモツキ(=霜月)村という地名や、ワノ国の風習が色濃く定着した文化、コウシロウ一家が和道一文字を所有していたのはこのためであった。