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遥かな昔も、遥かな今も


生命の紀行は黄金に輝いて続くのです


プロフィール編集

真名ククルカン
クラスフォーリナー
性別女性
身長176cm
体重??kg
出典マヤ神話異聞帯ミクトラン
地域???
属性秩序・善・星
好きなもの新しいもの全部(第1、2再臨)、宇宙旅行(第3再臨)
嫌いなもの特に無い(第1、2再臨)、逆らうもの全て(第3再臨)
ILLUST広江礼威
CV諏訪彩花

「え、惑星上での重量ですか?もうっ、そんなの気にしない気にしない!

 宇宙空間なら貴方も私も同じデース!」


概要編集

Fate/Grand Order』に登場するフォーリナークラスサーヴァント。レアリティは☆5。

第2部7章『黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン』における最重要キャラクター。


南米異聞帯および恐竜人類(ディノス)を見守る絶対神にして異聞帯の王であり、一年前よりその座を巡ってテスカトリポカと抗争関係にあるという初のケース。向こうはデイビットが喚んだサーヴァント、言わば後から来た侵略者であるが、同異聞帯で神という概念が生まれたのも同時期なため、彼女自身の出自にも謎が多い。そして、カルデアと終始敵対しなかった唯一の異聞帯の王


実は広江氏のデビュー作『翡翠峡奇譚』という漫画にもデザインこそ違うがククルカンが登場する。社長と菌糸類はこの新装版で帯コメントや寄稿をしており、広江氏に依頼をしたらしい。


真名編集

マヤ神話体系の最高存在の一柱とされる蛇竜神、「ククルカン」。

世界と人類の創造にまつわる神であり、グクマツ神として呼ばれる場合は、破壊をもたらす暴風雨を司るとも言われる。中央高原(アステカ神話)におけるケツァル・コアトルに対応しており、ユカタン半島の各都市では巨大な神殿が建造され、大きな信仰を集めていた。


以上が、汎人類史における本来のククルカンの説明である。


人物編集

汎人類史とは異なる歴史を歩んだ異聞帯の神ではあるが、どこからどう見ても格好はトレジャーハンターを思わせるウェスタン風(第1再臨時)であり、袖には羽毛ある蛇の意匠が見られる。

翡翠のように美しい瞳と髪を持っており、容姿はどちらかというと初代キャスターに似る。


一人称は「私(わたし)」

ゲームマテリアル曰く「清廉潔白、非の打ち所のない女神」とされ、朗らかかつ陽気で、外交的・行動的な性格。めっちゃフランクなのにそれでいて上品、距離感が近く博愛主義とも称される。そこにいるだけで物理的にもキラキラし、色々悩みを聞いてくれたり、励ましてくれたり、体調を整えてくれたりして、もりもり運気が上がってくるという宇宙的な慈愛の持ち主である。


けど最後には「では、戦うしかありませんね!」と、どれほど過酷な戦場だろうと戦いに出て勝利する事を強要してくるハチャメチャな女神で、戦闘の機会が訪れるや否や「やった、バトルですね!」と突進していく巡航ミサイル。こうした悪意なき暴力性から「あ、こいつ基本的に人間の心が分かってないな」と誰もが即座に理解するだろう。「すべての生命体に向けられる愛」から生まれた彼女は愛情いっぱいだが、その判定が世界規模であるため「人間的な愛情」にはなりえない。


……等々、容姿と声は全く異なるが、汎人類史の「彼女」にあたるケツァル・コアトルとほぼ同じ人柄をしている。違いとして、こちらは人間よりも穏健で変化を望まないディノスと共にいたため、ある意味では「箱入りお嬢様」ともいうべき初心なピュアさが強い傾向にある。


特にカルデアに来るまで特別な存在、人生に影響を与えるパートナー、というものを知らなかったククルカンは、はじめて得た “共に助け合う存在” に対してドキドキしている。もっと知りたい。もっと話したい。もっと触れたい。そして、もっと味わいたい。それが「自分とは違う生命」に対する恋である事を、ククルカンはまだ知らない。知ってしまうともう待ったなしである。


能力編集

今までの神霊達、果ては全ての型月キャラクターを総合しても上位に位置する桁外れの身体能力を有し、戦いも専ら徒手空拳スタイル。戦神モードトラロックを容易く殴り飛ばすだけに留まらず、筋力Cにもかかわらず、20tの山脈を持ち上げて移動することはおろか、ストーム・ボーダーすら軽々と持ち運ぶなど、筋力Aでもまず不可能であろうステータス詐欺っぷりを見せている。本人によると掴めるものなら何でも持てるとのことである。飛行能力も持ち合わせており、空気の壁を破らずに飛ぶことが出来る。そのため音速を突破してもソニックブームが起きていない。


モーション中では、「風、天より降り来たる」由来と思われる風の丸鋸や竜巻を発生させる他、腕を☓字に組んでビームを放つ、火炎や雷撃を纏ったアクロバティックな打撃を見舞う、重力波で足場を作りつつ緑色の光と共に高速移動して敵に体当たりするなどのヒロイックな技を使っている。


第3再臨では、光の丸鋸の発射や翼を模したマントによる打撃攻撃を主としている。それ以外にも体を光の粒子に変換して散弾代わりとしたり、果ては疑似太陽の形成も可能である。


ステータス編集

マスター筋力耐久敏捷魔力幸運宝具
藤丸立香CCBEXAB++

保有スキル編集

陣地作成(−)汎人類史におけるククルカンはマヤ神話の風と文化の神であり、同じマヤ神話における最高神イツァムナーと同一視されることもある。イツァムナー(イグアナの家)の名が示す通り、イツァムナーは世界の創造神とされているため、それと同一視されているククルカンにも最高ランクの「陣地作成」スキルが具わっている。だが、それは汎人類史のククルカンの話である。異聞帯のククルカンにはそのようなスキルは具わっていない。
文明作成(EX)汎人類史のククルカンは最高ランクの「道具作成」を持つのだが、異聞帯のククルカンは細かな指先の制御が得意ではないらしく、「道具作成」は苦手のようだ。その代わりといってはなんだが、「文明作成」という、その土地の原生生物達に最適な「生活」を助言する才能が具わっている。
善神の神核(−)「神性」を含む複合スキル。汎人類史のククルカンであれば最高ランクだが、異聞帯のククルカンに「神性」は具わっていない。本人も「神様ってなにすればいいのー?」と首をかしげているくらいなので、人類における「神」の概念を正しく理解しているかどうかすら怪しい。
生命の水(−)汎人類史のククルカンが持つスキル。水を通じて生命の起源および原理を操る。ククルカンは天空と水(海)から世界を創造した伝説から、水を領域の1つとする。フィールドが「水辺」状態の時に多くの能力向上が望めるが、そのような逸話のない異聞帯のククルカンには具わっていない。
翡翠のカリスマ(A+)汎人類史のククルカンが保有している「水」と「風」の属性を1つにまとめたスキルにして、『カリスマ』の亜種スキルにもなっている。ククルカンいるところ、敵の攻撃のクリティカルによる事故死は無くなる。
我ら、翼ある蛇(EX)汎人類史のククルカン神はグクマツ神であり、そしてケツァル・コアトル神である。いずれの神もそれぞれの地域の言語で「羽毛ある蛇」「翼ある蛇」を意味し、神性の由来、及びその性質は全て同じものだった。地域が近いとはいえ、マヤ・アステカと神話体系を越えて語られる神であるククルカンは、他の神話における「翼ある蛇」の能力を一時的に使用できる。これは、そんな同名の神の権能を彼女が想像力で真似たものである。

宝具編集

風、天より降り来たる(カクルハ・フラカン・ククルカン)編集

  • ランク:EX
  • 種別:対人/対軍宝具
  • レンジ:1〜50
  • 最大捕捉:1人/500人

センシティブな作品


風の神としてのククルカンが用いる破壊の風。大いなる自然の諸力の1つであり、抗うこと敵わざる神の暴威。カクルハ・フラカンとはハリケーンの語源であるマヤの神の名。フラカン神はククルカンと共に世界創造に関わった暴風の神であり、創世神話の中で一度、先行人類を絶滅させる程の大災害を引き起こしたという。ククルカンは、自らの名と共にフラカンの名を叫ぶことで、自らの裡にも存在する破壊的な風の権能の一部を呼び覚ます。モーションの風はこれ由来と思しい。


星、宙より落ち来たる(キニチ・アハウ・インパクト)編集

  • ランク:EX
  • 種別:対界宝具
  • レンジ:1
  • 最大捕捉:1人


「エルドラド、大解禁!」

「我、虚空より来たり!地を創り、天より見下ろす。これ、即ち太陽なり!『星、宙より落ち来たる(キニチ・アハウ・インパクト)』!!」


「星間航行スキン、形成!」

「樹海よ、羅針を照らせ!同じ視点は得られずとも、共に生きる同朋(どうほう)なれば!我、恐怖の地をも、打ち倒さん!!」


マヤの創造神として輝く時はキニチ・アハウ・インパクト。

あるいはエル・カスティージョ・ククルカン。


もともとは繊維型情報記憶体(菌類による情報伝達をする極小生命)であった「彼の者」たち。南米中に張り巡らされた植物根のネットワーク。1つの大陸すべての霊脈に走る魔力を集結させ、「ククルカン」として出力した姿。7章冒頭にて、ストーム・ボーダーを撃墜した光の巨人の正体。


原理としてはとある真祖の暴走露出状態である「光体」と同じものであるが、こちらはあくまで地球外から落ちてきたものが「地球の守護者」を志しているだけなので、事象収納等、星の内海に関する能力は発揮できない。また、この状態のククルカンは内部気圧2000億、温度1600万度、密度は水の160倍と太陽そのものに等しい。それでいて感触は植物と鉱物の融合体とされており、太陽でありながら植物、炎でありながら鉱物という未知の物質となっている。


※ もう1つ隠された宝具があるものの、ネタバレのため後述する。



ゲーム上での性能編集

簡潔に表現すると「味方のサポートもできるバスターゴリラ

楊貴妃を抜いてフォーリナークラス中No.1のATKを持つ他、☆5概念礼装の域を超えるパッシブスキル(後述)の恩恵、そして第2スキルの通常効果「任意対象のNPゲージ最大50%増加」により、宝具発動にはほとんど困らない。1枚ずつのArtsおよびQuickも高性能である。


それだけに留まらず、あらゆる面において前代未聞の性能を持つ

まず、3つのアクティブスキルに個別設定されている【スターを10個消費してこの効果を得るか選択可能】という項目。スターさえあれば、そこに書かれた効果を任意で付与可能となる。追加効果は順に「自身の攻撃力アップ」「任意対象に必中&回避付与(2回)」「自身の宝具威力アップ」で、どれも3T持続する。このうち攻撃に特化したスキル1,3の追加バフを両方とも得た彼女はフォーリナーの中でも極めつけの破壊力を手にすることが可能で、宝具のダメージ量だけでも(同じくNP50%を自給できる全体宝具持ちの)モルガンのそれをクラス相性のハンデの上から凌駕する恐ろしい攻撃性能を発揮する。


そして何より恐ろしいのが、クラススキルに混ざった謎のパッシブスキルによる「毎ターンスター10個獲得+NP3%獲得+自身への無敵を対粛正防御に変換する状態」である。このスキルは他フォーリナーの「領域外の生命」扱いではないが、それどころか概念礼装の領域すら遥かに超えた効果であり、初手以外は1ターン1回ずつ追加バフを使うことができる上、彼女のスキルなどで付与した無敵は自動的に無敵貫通を通さない対粛正防御になる。反面、無敵と対粛正防御の二重掛けができなくなる点は注意。また、変化する無敵効果はあくまで「スキルによって付与される」ものであるため、月霊髄液」などの概念礼装による無敵効果は対象外である点も注意(逆に言えば、概念礼装を併用することで対粛正防御との二重がけ状態を作り上げる事が出来る)。また、味方に対粛正防御付与ができるアルトリア・キャスターおよびその水着版との同時運用時に注意が必要である。


それ以外のメタ的な弱点としてスキル使用時に【スターを10個消費してこの効果を得るか選択可能】の項目選択の確認が入るため、操作数が大幅に増えてしまう。特に慣れてないうちは誤操作してしまうことも。周回に使いやすい性能をしているが周回すればするほど響いてくる珍しい弱点と言える。この点については愛あるマスターなら熟練で克服できるかもしれないが。


総じて「大量のバフで自分と味方を強くして敵をBusterで叩く」ことに特化しているが、他のフォーリナーと違いパッシブが「領域外の生命」ではないので弱体耐性やゴッホの恩恵が皆無。例によって強化解除にも弱く、自前の対策はスキル封印(宝具の追加効果)のみ。


また、クラスの特性以外に自身のスター集中率アップを持っていないため、彼女の運用時は自身の宝具や礼装・味方のスキルなどでスターを飽和状態にするのが常套手段となるだろう。場合によっては指令紋章や編成などによるスター集中率の調整でフォローしてあげよう。


関連人物編集

ケツァル・コアトル

汎人類史のマヤ文明において同一視される神で、関係としてはスカサハスカディの例に近い。

自身も強い親近感を抱き、妹分を志願したが、歴史的にそっちが姉だろうと返されている。

ちなみに、サンタ化した際の再臨素材の名前は「ククルカンマスク」となっている。


テスカトリポカ

前述の通り、当異聞帯の支配権を巡って争うライバル。

いざ逢ってみると、風評より理知的な人柄に驚きを感じた。テスカトリポカがそうであるように、ククルカンもまたその姿は汎人類史の現代に価値観を浸食されてしまっているのかも知れない。


アルクェイド・ブリュンスタッド

朗らかな性格や非常に高い戦闘能力やバトルスタイル、後述(※ ネタバレ注意)の真相など探せば探すほど似た者同士とも言える両者。自身も知り合いの同族と重ねて親近感を抱いている。


藤丸立香

契約したマスター。曰く「カルデアのお友達」。

詳細はネタバレのため避けるが、異聞帯での顛末から、かなり親密に接している。


殺生院キアラ

過去の所業から「スターイーター」と呼んでおり、残当だが「今のうちに殺しておくべき知性体」だの「地球の恥」だの散々な評価である……何故か「宇宙の敵」より酷い気がする。


メリュジーヌ

型月世界における超生命体サーヴァント繋がり。

マスターを巡ってバトルする仲だが、絶対にカルデアが持ちません。


アルテミス

早々に仲良くなり、ショッピングや恋バナをする仲になった模様。

剛強な彼氏にも興味を持つが、人違いで話しかけた為朝からは「知らない方が良い」と諭された。


関連イラスト編集

【第一再臨】

ククルカンククルカン


【第二再臨】

翡翠のカリスマククルカン


【第三再臨】

20230612センシティブな作品


関連動画編集


関連タグ編集

Fate/GrandOrder フォーリナー(Fate)

黄金樹海紀行ナウイ・ミクトラン 異聞帯の王 風属性


血のバレンタイン:ククルカンのバレンタインチョコを貰う際のトークにてバレンタインを知らないククルカンに対して言峰神父が話に出した。暴力組織、敵対組織の言葉が出てくるため、元ネタは1929年2月14日に起きたギャング同士の抗争と思われる。


異聞帯の王編集












以下、『ナウイ・ミクトラン』のネタバレ注意!




彼女の正体編集

ククルカンはミクトランの二つ目の人工太陽の化身である神であるのだが、その人工太陽にこそ南米異聞帯の戦いの根源が存在していた。以下、その詳細について記述する。


かつて三度目の大絶滅でミクトラン最下層に落着し眠り続けていたORTは、その後一つ目の太陽が機能停止し、夜が続いた中で栄えたカーンの民の文明の時代において目覚めてしまう。


カーン王国は長い戦いの果てにその民の全てを文字通り使い尽くし、ORTの心臓を抉り出す形で機能停止させた。この第四の大絶滅後、完全に地球の存在へと帰化したマィヤでは新たな人工太陽を作り出すことはできず、ORTから抉り出した心臓を加工してミクトランの二つ目の人工太陽とする形で、ORTの再生を阻みつつディノス達の冬眠を終わらせる。一方ORT自体も、マグマ内に封印され眠りについた際に空想樹を喰らうことで、いつしかマィヤと並ぶ異聞帯の根幹と化していった。


つまり、異聞帯の王・ククルカンの正体とは、この地底世界の新たな太陽の神にしてORTの心臓の化身でもあったのだ(実質的に、彼女は第七異聞帯の真の王達であるマィヤとORTの間に生まれた娘であると言え、ORTの女体化という側面も持っている、上記の光の巨人状態の彼女の性質とORTの性質を思い出してみるとよく似ていることがわかる)。7章クリア後の召喚で名乗る真名:オルト・ククルカン、および開示されるパッシブスキルの名称はそれに由来するかと思われる。


スキル補足編集

正式真名オルト・ククルカン
領域外の生命(−)もう地球が故郷のため、弔われている。
アーキタイプ:ORT『FGO』世界において、中南米の神のルーツは「地球に落下した隕石に付着していた繊維型情報記憶体が地球の植物と融合したもの」とされている。植物は大きく広く成長し、やがて地球の大地の7割をカバーする一大ネットワークになった。このククルカンはその情報記憶体の最新タイプのようなもの。南米異聞帯を存続させるために使われたORTの心臓と、星間外来種が融合することで制作(デザイン)された生命体である。「領域外の生命」としての特色と「大地の頭脳体」の特色を併せ持つ。
黄金樹海紀行(EX)無窮の空と不滅の太陽、そして虚空への憧れに満ちた、樹海に生きた全ての生命達の夢を表す。閉じられていたとはいえ、1つの世界の生命の代表であり頂点であるように設計された、ククルカンの戦闘モード。ようは本人のモチベーションアップだが、ククルカンレベルになると精神論ではなく、彼女のいる空間ごとエネルギー加速効率がアップする。

宝具(ネタバレ)編集

星、宙より落ち来たる(ラストサン・シバルバー)編集

  • ランク:EX
  • 種別:対界宝具
  • レンジ:1
  • 最大補足:1人

地下世界の太陽


「星間航行エンジン、展開。」

「雷雲(らいうん)よ、去れ。螺旋の宙、究極の一。我こそは、最後の太陽――『星、宙より落ち来たる(ラストサン・シバルバー)』!!」


ORTの心臓として輝く時はラストサン・シバルバー。

異聞帯の王であり、ORTの心臓であるオルト・ククルカンの宝具。第3霊基では、宝具の名称がこちらに変化。宇宙風をまとったORTのコアのような太陽を落下させる演出になる。


カルデア勢に1度倒されたにもかかわらず、「心臓(オルト・ククルカン)が無事である以上他の部位も健在である」という逆説的な存在証明を使い第二形態となって現れたオルト・シバルバーを前に、ククルカンはマィヤの言葉通りこの異聞帯を、そしてあの夢で見た汎人類史への侵攻の未来を完全に破壊するべく、自らを太陽に変換/返還した上で宝具として撃ち放った。


即ち目には目を、歯には歯を、ORTにはORTをぶつけたのである。そして自分自身という「太陽の弾丸」を浴び、同時に自身を保証する存在を失ったORTは、今度こそ完全に消滅したのだった。


余談編集

第2部7章におけるククルカンのキャラクター性は、一部のファンからはこのヒーローに例えられている(立ち位置的にはこちらとも取れるが)。ORTを倒しうる存在としてそのヒーローの名前が挙げられていた他、第一再臨で腕を十字に組んで光線を発射したり、第二再臨で光のリングを投擲する際に「八つ裂きですね!」と発言する(第三再臨で明確に丸鋸型と認識できる形になる)、宝具で文字通り光の巨人に変身するなどのネタが満載であった事もこれを後押ししている。


他にアーキタイプORTというだけあってか、7章メインストーリー、マイルーム、バレンタインで、


  • 自らを「侵略者」「インヴェイダー」「彗星」と称する
  • 割とドジ
  • 「ORTは何でも食べる」と捕食者の性質を垣間見せる

等々、元のORTらしい性格も持ち合わせていたりする。

つまり彼女は地球育ちあるいは異聞帯ミクトラン育ちで、感情を得たORTとも言える存在である。


実際異聞帯における当初のククルカンは、大まかには「マィヤから汎人類史のククルカン…もといアステカ神話の神についての情報をインストールされたアンドロイド」と云う在り方に近く、一見明るく感情豊かな姿も時折垣間見せる冷淡な姿も、「南米異聞帯の『神』としてそう在るべき姿勢」に則った表上の振る舞いにしか過ぎず、内心では相対する感情や矛盾する心情も存在する事、それに伴う細やかな感情がある事も全く理解出来ていなかった。従って「ORTの襲撃による世界全土の破壊」という最悪の未来を見ても、「花の戦争」の最中オセロトルとディノス両者が次々斃れる姿を見ても無表情だったのも、こんな時どういう反応をすればいいのか分からない(アステカの神にとって戦士の死は讃えるものであり、悼んだり惜しむ事は冒涜に近い。また「平等の精神」を掲げている以上どちらかに肩入れする事もない)という困惑による部分が多かったのだ。


他にも彼女の周りにいたのが、そう云った複雑な心情を構成する「負の感情」に乏しいディノスと、そもそも人語を話せず意思疎通が出来ないオセロトルだけだったのも起因していると考えられる(そう言った感情を持っていたイスカリとも面識はなかった)。テスカトリポカである恐竜王に至っては、元となる汎人類史世界での関係上深く関わるのは論外と思っていたのかもしれない。


だが、主人公達カルデア一行と出逢い、汎人類史の世界や他の異聞帯における出来事(旅の物語)を聞かされた事や、記録(プログラム)ではない喜びや悲しみ、その奥底にある思いといった感情に直に触れた事で、次第に自然な表情や仕草が出せるようになっていった。


そして第2部7章終盤。遂に目覚めたORTによって異聞帯が蹂躙されていく中、同じくカルデア一行と関わった事で変われた者から今際に「最後ぐらい自分に正直になればいい。それに決着と後始末は自分でつけるべきだ」と諭され、彼女はかけがえのない異聞帯での友のため、新たに出来たもう1つの友とその大切な未来を守るために飛び立った。それは正にORT(無機物)から太陽の教え(裁定者)に、そしてククルカンという心を宿した1人の「神」が誕生した瞬間であった……




ちなみに一部のマスター間では、オルト・シバルバーが「自身を抹殺した縁」伝いにカルデアにやって来てしまう可能性(座は度々言及される通り「全て交流できるほど密接に繋がっている」ため、万が一欲を掻いて現実世界から直接プログラム=座をハッキングできる存在をわざわざプログラム内に招き入れる様なことをすれば、全てのサーヴァントが瞬時に補食変換され、サーヴァント=人理だがサーヴァント=ORTのみなので、人理=ORTというふざけた定義を叩きつけ、本当に地球を終わらせかねない)が危惧されていたが、実際の「座」には此方のオルト・ククルカンがORTの性質諸々を含めて登録されている様なものであり、尚且つ「座」への登録≒過程はどうあれ一旦は死んでいると云う絶対的な不文律(事実、神霊サーヴァントの一部はこの事例を利用する形で英霊としてカルデアに現界している)が存在する以上「オルト・シバルバーの存続」自体が矛盾を生じてしまう事になるので、オリジナルのORTがフォーリナー以外のクラスで登録されない限りとりあえずの心配は無いと思われる(この懸念についても、ORTの在り方上「フォーリナークラスそのものが固定観念」と捉えられるため、捻じ曲げる事はたとえ当人であっても不可能であろう)。


関連人物(ネタバレ)編集

妖精騎士ランスロットメリュジーヌ

同じく型月世界において最強と言われていた生物の欠片であるサーヴァント。

第三者との出会いによって今の姿と感情を手に入れた所も共通していると言える。


少女(V/V)

星の命が死んだ世界において、金星の最強種から生じた化身。

成立過程としては、上記のアルクェイドよりも、こちらの方がククルカンと近い。

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