概要
その名の通り、剪定された歴史である異聞帯を統治する支配者。
異聞帯と化した各々の世界全土を実質一人で支配する事になった存在で、各歴史が剪定された要因にも大きく関わっている。
それ故、皆生前の状態でありながらサーヴァントと同等かそれ以上の強大な力を持っている。
空想樹の接続者
彼らは異聞帯の統治者であると同時に、異聞帯を維持する要となる空想樹の接続者でもあり、空想樹を育て根付かせる役目を担っている。育成以外に空想樹の内包する魔力を自身に供給させる、樹から吹き出した種子を任意で自壊させるといった一部の権能も行使可能。
なお、空想樹との接続と解除自体は各異聞帯担当のクリプターが権限を持っており、根付いた後に異聞帯を発展させるのもクリプターの役目となっている。
しかし彼らからすれば、歴史の残滓であった自分の世界を維持する空想樹は必要不可欠であると同時に不純物で、クリプターも協力者だがよそ者でもあるため、対応内容はそれぞれで異なっている。
この辺りの詳細に関しては、空想樹およびクリプターを参照されたし。
一覧
現在は全員が登場済みで、ゼウス以外はサーヴァントとしてプレイアブル化されている。
- 永久凍土帝国アナスタシア:イヴァン雷帝
ロシア異聞帯の王。ロシア史上最大の暴君。
彼は自ら治めるロシアが異聞帯であると認識していたが、旧来の神の信仰者であるため空想樹および異星の神の存在を認めておらず、大地を操作する最高特権『非常大権』を行使して『空想樹オロチ』を根付かせなかった。
それ故、他の異聞帯と比較すると空想樹そのものの生育が遅れており、担当クリプターのカドックからは問題・危険視されていた。
詳細はイヴァン雷帝を参照。
- 無間氷焔世紀ゲッテルデメルング:スカサハ=スカディ
北欧異聞帯の王。ラグナロクでただ一人生き残ってしまった女神。
彼女は空想樹の正体こそ理解出来なかったものの、イヴァン雷帝とは逆にその存在を許容しており、『空想樹ソンブレロ』の周囲に彼女の魔力によって作り出された氷雪の結晶を散布し、魔術的な防護を施している。
担当するクリプターのオフェリアとも良好な関係。
詳細はスカサハ=スカディを参照。
- 人智統合真国シン:始皇帝
中国異聞帯の王。人類史上最初の皇帝。
担当クリプターの芥ヒナコとは腹を探り合いながら協力するビジネスライクな関係で、彼女は始皇帝に『空想樹メイオール』の存在を知られると厄介だと判断し秘密裏に生育させていた。そのため、始皇帝は終盤に至るまで空想樹の存在そのものに気付かなかった。
詳細は始皇帝を参照。
- 創世滅亡輪廻ユガ・クシェートラ:アルジュナ・オルタ
インド異聞帯の王。インドの大英雄が辿った可能性の一つ。
こちらも空想樹の存在を認めている一人で、『空想樹スパイラル』周辺を猛毒の乳海による防護や、自らの巡回と監視で守りつつ、己が悲願にも利用していた。
担当クリプターのペペロンチーノはあまりに規格外なアルジュナ・オルタを持て余していたが、後に異星の使徒の一人が介入し事態は悪化の一途を辿る。
詳細はアルジュナ・オルタを参照。
ギリシャ異聞帯の王。オリュンポス十二神の主神。
国を挙げて空想樹の存在を容認している。担当クリプターのキリシュタリアとは、最終的に対立する事になると理解していながら「盟友」と呼び合う良好な関係を築いている。
既に完成の域に達している『空想樹マゼラン』を『アトラスの世界樹』と名付け、異聞帯の維持とオリュンポス都市の運営を順調に遂行していた。
詳細はゼウスを参照。
- 妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ:モルガン
ブリテン異聞帯の王。アーサー王の姉にして円卓を終わらせた魔女。
今までの王達とは明確に毛色が違い、同異聞帯に"二度目の分岐点"をもたらした存在で、以降二千年近くに亘り女王として君臨している。異聞帯の維持すら自らの力だけで可能とし、不要になった『空想樹セイファート』もオリュンポスへの攻撃に使い潰した。
担当クリプターのベリル・ガットとは、お互い目的意識が完全に異なっているためほぼ無関心に近い関係。しかしそれとは無関係に、様々な不安要素を抱えている。
詳細はモルガンを参照。
- 黄金樹海紀行ナウイ・ミクトラン:ククルカン、テスカトリポカ
南米異聞帯の王"達"。片方はマヤ神話の蛇竜神であり、もう片方はアステカ神話の戦神。
この世界は唯一、二者の神が南米世界の支配権を巡って戦争を繰り返しており、ククルカンの元穏やかに繁栄した恐竜人類(ディノス)に、それを滅ぼし人間と争いの世界を作らんとするテスカトリポカ傘下の豹蛮族(オセロトル)が日々侵略を行っている。
担当クリプターのデイビットに対しては両名別の意味で評価しており、敵視はしていない。また『空想樹クエーサー』自体にも興味がない。
関連タグ
異聞帯 空想樹 クリプター(Fate) 王 Cosmos_in_the_Lostbelt
上記の通り、剪定事象である異聞帯で生まれた存在は、編纂事象・汎人類史ではいくら縁を結んだとて、本来であれば英霊として記録される事は決してありえない。
にも拘らず「既存の英霊の別側面」と強引に解釈できなくもない異聞帯の王はともかく、ブリテン異聞帯の妖精らまでサーヴァントとして召喚可能になっていた事実に関しては、2023年夏イベントの水妃モルガンより一種の答えが示されている。
要約すると「人理が回復するまでの間、緊急の戦力として容認された存在」との事で、異聞帯は消えてもその痕跡が残る「白紙化地球の英霊」という形で呼ばれた模様。
モルガンやA・Aは更にその縁を利用し、既存の英霊・幻想種と関わりがある妖精達を、半ば強引な特例として召喚することに成功した。
逆に言えば白紙化地球自体が無くなり、人理・汎人類史が完全に回復を果たせば、当然ながらそれら“一時的な記録”も完全に消え去り二度と世に現れないことを意味している(出自故に例外になり得る候補者も一応いるが……)。