……私は……神だ。私は全てを手に入れた。
故にこそ一切の邪悪を絶ち、世界を救わなければ……
プロフィール
真名 | アルジュナ〔オルタ〕(+インドの全神性) |
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クラス | バーサーカー |
性別 | 男性 |
身長 | 177cm |
体重 | 82kg |
出典 | マハーバーラタ |
地域 | インド |
属性 | 秩序・善/悪・天 |
好きなもの | 無し |
嫌いなもの | 邪悪 |
設定担当 | 東出祐一郎 |
ILLUST | pako |
CV | 島﨑信長 |
善悪両方の属性を持つ。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するバーサーカークラスのサーヴァント。レアリティは☆5。
第2部『Cosmos in the Lostbelt』の開幕宣伝CMにおいて、初登場した。
第2部4章『創世滅亡輪廻ユガ・クシェートラ 黒き最後の神』の重要サーヴァントで、2019年6月22日より期間限定のサーヴァントとしてプレイアブル実装。以降のイベントでは、ちょくちょく顔を出しつつも復刻はされないという状態が続いていたが、2022年ホワイトデーイベント『15人の理知的なメガネたち』では「生徒会長たるアルジュナ」の霊衣開放を伴って再ピックアップされた。
容姿は、長い銀髪に褐色の肌をした神秘的な雰囲気の青年で、頭には長い角を持っている。
背後には黄金のサーフボードめいた形状のものを浮遊させている。周囲には金、紫、赤、緑、水色、黄色の惑星のような球体が浮いており、これらを使って攻撃を行う。カルナめいた装身具を身につけたpako氏デザインに、CVはアルジュナを演じた島﨑信長氏という意味深な配役が特徴。
また、異聞帯での初登場時には白い「ヴィマーナ」に乗って現れた(ギルガメッシュがこの原典となる宝具(金色)を宝物庫に所持しており『Fate/Zero』において登場・実際に使用している)。
真名
第2部4章にてその正体はインド異聞帯の王にして「インドの神々すべてを吸収して唯一神となったアルジュナ」ということが発覚した。カルナは、アルジュナの本来秘されているはずの性質が何らかの理由により反転し、表に出て貪欲に神性を獲得していった結果生まれたものとみている。
敵及び戦闘時のエネミーとしての名義は「神たるアルジュナ」である。
ただし、唯一神として君臨者にはなったが、超越者ではない。したがって、一度に全ての神性を統合できたわけではなく、ペペロンチーノの見立てではまずクリシュナからヴィシュヌの力を得て、それをきっかけとして他の神々を地道に取り込んでいったという。超越者ではないゆえ、その道のりは決して平坦や安易なものではなかった(しかも、とあるサーヴァントが内包している神性の反応から推察するに、相手の同意や合意を得ず無理矢理に取り込んだケースもあると思われる)。
北欧異聞帯でシトナイは三柱の女神を身に宿す神霊複合体と語られていたが、アルジュナ・オルタはそれを更に過剰にした存在である。ありえないほどに。ホームズからは「人でもサーヴァントでもない“神としての性質を具えた概念(何か)”に変じてしてもまったく不思議ではない」「よく存在としての形を維持できている者だと思う」と称された。要は、ハイ・サーヴァントのスーパー版。
やがて実父インドラ、シヴァ、ブラフマーなど膨大なインドの神性全てを統合したその力はまさに異常なものになっており、契約の上書きによってペペロンチーノから使役サーヴァントであるアシュヴァッターマンを取り上げるなど序の口であり、召喚したサーヴァントに任意のインド神の力を与えるといった能力も持っており、トップサーヴァント数騎でかかっても相手にならない。
最も恐るべきは創世と滅亡を彼1人で一手に担うことであり、インド異聞帯は創世と滅亡をアルジュナ一柱の手で繰り返しており、彼が「邪悪」や「不完全」と称したものを滅亡の際に取り除き、再びの創世にあたりそれ以外のものを復活させるというサイクルを何億回も繰り返していた。
幾分か分かりやすく説明すると『善神や悪神といったインドにおける神々を全て統合した結果、善悪の境目が消滅してしまい、機械の如く創世と滅亡を繰り返している』という存在である。
なお、タイトルに反しユガの最後に現れるはずのカルキが登場しなかったのは、おそらくカルキから滅びの権能を受け継いでいるためである(詳しくは余談の頂で解説するが、作中では同じヴィシュヌ神の化身であるクリシュナからその権能を受け取ったとも解釈できる描写もある)。
……というか、そもそもカルキの転生元であるヴィシュヌ神すら取り込んでいる為、アルジュナ・オルタは実質的に異聞帯のカルキとも、あらゆるインド神とも呼べる存在にまでなっている。
コヤンスカヤからは「純白」の終末装置になりかけていると指摘している。
人物
一人称は「私(わたし)」。
神となった彼の人物像だが、絶対神となった影響で人間性と思考能力のない舞台装置じみた存在に成り果てており、もはやアルジュナと呼ぶべきかどうかも定かではない。ホームズが言うには、存在としての形を維持出来ているだけでも不思議なぐらいの状態だという。
ひたすらに無感情かつ機械的であり、当初はあのカルナにすら全く関心を抱かなかった。
異聞帯にのアルジュナの原風景は「マハーバーラタ」最大の戦争であるクルクシェートラの戦い。士道が悉く踏みにじられる地獄を経て、争いという『悪』を心底倦んだ「アルジュナの祈り」を世界が叶えてしまった結果がこの姿である。
(その治世に関してはリンク先を参照。)
全ての神を吸収したことで創世と滅亡の輪廻を回し続ける機械同然の存在になってしまった彼だが、これにはあの「黒」の存在が関与している(詳細はアルジュナの項、もしくは幕間シナリオを参照のこと)。
本来アルジュナは、正義のための行動であっても、その手段として非道を伴う選択はできない性格のはずで、神々を取り込むという手段は彼自身なら行えない非道の選択に類する。それを可能にしたのも、存在としての主体が“黒”になっているからだとカルナは指摘している。
人格のほとんどを喪失したものの、彼の「エゴイズムを司る人格(誰かに勝ちたい、優れた者でありたい、何かを憎み、怒りたいという程度のもの)」が最後に残ったことで、皮肉にもその人間性を取り戻したのだという。この性質こそが「黒」を指すのだと思われる。実際に神たるアルジュナは終盤カルナを前にして彼への対抗心を露にし、まさに「人間味」と呼べる感情を見せた。
そして彼が心から『悪』を憎み、世界から排除しようとした本当の理由、彼が本当に心から否定し『不出来』と唾棄していた存在とは、あの戦争で誰よりも華々しく戦果を挙げて勝利した者。そして誰よりもその手を汚し、遂には唯一の理解者かもしれない相手を謀殺にも等しい手段で仕留めた者。即ちアルジュナ自身に他ならなかった。(ただし『マハーバーラタ』は、神々を含めた複数の因果が複雑に絡み合った物語であり、客観的に見てもアルジュナ本人のみが全部悪いという訳ではない。)
カルデアに召喚されたアルジュナ・オルタとして
召喚時には抑揚の少ない声でサーヴァントとして自らのクラス、真名、在り方を告げる。
第一再臨のマイルーム会話ではマスターの質問に対して淡々とした常体口調で簡潔に答えるが、バレンタインの個別シナリオやプレシャスルーム等ではたどたどしい敬語で話していた。また、この状態では他のサーヴァントへの言及がない(本人曰く「私には全てを語る資格がない」らしい)。
霊基再臨させていくと、次第に人格が崩壊するエミヤ・オルタとは真逆な変化を経ていく。
次第にアルジュナとしての自我や人間性が戻っていき、口調も機械的で無機質だったものがアーチャー時のように流暢で柔らかな敬語へと変わる。姿も一度目の再臨で白髪が黒髪に変化しており、さらに第3再臨まで進めると角と髪が短くなり、元のアルジュナの姿へと近づいていく。
霊基再臨を繰り返すと(おそらく神としての力が減衰して)肉体的な性能は弱くなってしまうらしいが、そのぶん人間性とマスターへの信頼度が増して生前のアルジュナの性格に近い穏やかなものに変わっていき、アーチャー時よりもやや肩の力の抜けた柔らかい表情を見せるようになる。
これはアーチャーとしてのアルジュナはマスターに相応しいサーヴァントであろうと気を張っている部分があるが、オルタにはそれが欠けているかららしく、ある意味アルジュナの素が出ていると言える。
アーチャーのアルジュナはオルタの自身の在り方に英雄としての理想像を見出しているが、異聞帯のアルジュナ・オルタはアーチャーである自身に誇り高き英雄としての憧憬を抱いている。
なお、カルナは彼の正体を「何らかの原因でアルジュナの中に潜む裏人格『黒』が反転・表出し主体となり、神性を貪欲なまでに獲得し続けた存在」と見ているが、これはカルナが「本来のアルジュナは『正義のための非道』は実行できない」と考えているためである。しかし、アルジュナの幕間2『問い掛け続けることにこそ』のストーリーにおいて、アルジュナが「あの矢を放ったのは俺だ」と自らの悪性を認めている他、自身のバレンタインイベントでも「卑怯な矢」と言及するなど、他ならぬアルジュナ自身が成した事を「悪」だと認識している描写があるため、必ずしもカルナが考えている通りとも限らない。このため、今のところは「本当に反転していた(=「黒」が主体)」のか「そうでなかった(=アルジュナが主体)」のかは読み手ごとに解釈が分かれている。
能力
「神を超えた神」というレベルの存在になっているため、無策で挑もうとしても絶対的とも言える力の前になすすべなく殺されるのみ(攻撃しても、その膨大な神性密度故にダメージは1も入らない)。純粋な「個」としての力なら人類悪をも凌駕する。その神性の本質を見抜いたうえでなおかつ適切な対処を万全に講じない限り、戦いを挑むことさえ不可能。この影響で、インド異聞帯においては「神の化身」程度の存在は他の生物とさして変わりない、取るに足らない存在なのである。
ホームズに「けっして一人の英雄が持っていていい力ではない」と言わしめた超絶神である。
中盤に発生するイベントバトルではこの絶対性が表現されており、3種類の「超統合神性」によって、それぞれ「全攻撃耐性」「弱体無効」「無敵貫通」の効果が乗っており、ついでに「寂滅の法」によって攻撃力大アップ状態になっているため、文字通り手も足も出ない。しかし、ストーリーでは主人公陣営がとある決死の作戦を敢行したことで彼の持つ「神」としての力を失墜させることに成功。これにより彼の絶対性を大幅に弱体化させ、何とか攻略できる範囲にまで辿り着いた。
出せる力の絶対量がマスターに依存しているサーヴァント(自陣)時では、その強大な力を全く振るうことができておらず、殆どのステータスもサーヴァントとしての最高値に留まっている。
それでもサーヴァントとしては破格の戦力を保ってはいるものの、幸運値のみCランクまで下がっている。生前のアルジュナの幸運は神に寵愛されたことによるため、自身が神々を全て吸収し絶対神になってしまったことでその恩恵が受けられなくなってしまった可能性もあるが、生前はその呪いともいえる幸運によって、満ち足り過ぎた生涯を送ったことを踏まえると、逆にそれを失うことはむしろアルジュナ本人としては逆に幸運とも言えるのではないかという解釈もされている。
モーション中では、側に浮いている惑星型の光球を操る(足元に配置して光柱を上げる、青い馬を作り出して突進させる、フラフープのように旋回させる、全方に拡散するビームを放つ、敵を取り囲んで集中砲火する、炎を纏わせて叩きつける、通常時の宝具『破壊神の手翳』を再現する)。
エクストラアタックでは、背中の廻剣を弓状に変形させて矢を模した光線を発射している。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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藤丸立香 | A | A+ | A | A++ | C | EX |
保有スキル
狂化(EX) | バーサーカーのクラススキル。理性と引き換えに驚異的な暴力を所持者に宿すスキル。新しい時代を始める為、全ての邪悪を断つ事を決意した。その代償として、嘗ての人間性をほぼ失っている。霊基が変化する事により『狂化』ランクも変動する(霊基再臨するごとに、心身共に人間性を取り戻していく)。 |
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神性(EX) | 神霊適正を持つかどうか。インド神話圏における全ての神々をその身に吸収している為、特級の『神性』を保有している。代償として、人間性が欠落する。 |
対邪悪(特殊)(EX) | 終末を齎す者より与えられた権能に等しい力。あらゆる悪を抹殺する使命を背負っている……だがあまりに高潔な為、無垢な子供や聖人以外のほぼ全てに通用してしまう。生きる限り人はどこかで大なり小なり邪悪の因子をその身に宿してしまうのだから。一方、カルデアの彼はマスターへの邪悪のみを滅する。 |
千里眼(超越)(EX) | 人間としての限界を超えた千里眼。魔眼とは違った意味で、視覚の究極とも言える。アーチャー時が保有していた『千里眼』が変異したと思われるスキル。 |
魂の灯火(EX) | アルジュナが辛うじて守り通した人間としての灯火(じんかく)。マスターと共に強くなる事で、その輝きは強くなっていく(霊基再臨では変化しない)。 |
宝具
帰滅を裁定せし廻剣(マハー・プララヤ)
- ランク:EX
- 種別:対界宝具
- レンジ:100
- 最大捕捉:レンジ内全て
「粛清、排除、そして壊劫。」
「世界の歯車は壊れた。今こそ粛清の時、今こそ壊劫の時。我が廻剣は悪を断つ――『帰滅を裁定せし廻剣(マハー・プララヤ)』!!」
「星は縮小し、悪は剣によって裁かれる。」
「滅亡と創生はこれ表裏一体。万物は流転し、死は生へと裏返る。されど人の世に邪悪なる者、不要なり。『帰滅を裁定せし廻剣(マハー・プララヤ)』!!……人よ、生きるべし。」
絶対神となったアルジュナへ『対邪悪』と共に与えられた、もう一つの力。
それがこの『帰滅を裁定せし廻剣』である。悪を滅ぼすため、世界を終わらせるため、彼は全ての最後にこの剣を振るう定めである。一度この剣を振るえば、世界全てを消滅させてしまう。マハー・プララヤとは梵天が死ぬ際の宇宙が帰滅することを指している。すなわち「壊劫」である。
詳細は該当記事を参照。
炎神の咆哮(アグニ・ガーンディーヴァ)
- ランク:不明
- 種別:不明
- レンジ:不明
- 最大補足:不明
通常霊基(アーチャー時)でも主力として有している宝具。
エクストラアタックにおいて、廻剣によって再現する形で使用している。
破壊神の手翳(パーシュパタ)
- ランク:不明
- 種別:不明
- レンジ:不明
- 最大補足:不明
通常霊基(アーチャー時)でも主力として有している宝具。
通常攻撃において、廻剣によって再現する形で使用している。
ゲーム上での性能
最大HP | 13837 |
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最大ATK | 11669 |
コマンドカード | Arts:1/Quick:1/Buster:3 |
宝具カード | Buster |
スキル1 | 対邪悪(特殊)(EX)/自身の攻撃力をアップ&自身に〔弱体状態(解除不能な状態は除く)〕特攻状態を付与(3ターン) |
スキル2 | 千里眼(超越)(EX)/自身のBusterカードのスター集中度をアップ(3ターン)&自身のNPを増やす(20~30%) |
スキル3 | 魂の灯火(EX)/自身にガッツ状態を付与(1回・3ターン)&自身に毎ターンHP回復状態を付与(3ターン) |
宝具 | 敵全体のBuster攻撃耐性をダウン(3ターン)<オーバーチャージで効果アップ>&敵全体に強力な攻撃 |
全体宝具バーサーカーでは貴重な(というかスパさん以来二人目の)NP増加スキルを持つだけでなく、Busterクリティカルと特攻による総合火力が売りの主力アタッカー。宝具による周回適性は勿論、とにかく火力を出しやすいスキル構成によりどこでもダメージソースとして機能してくれる。
特に強力なのがスキル「対邪悪(特殊)EX」による「弱体特攻」である。これは「弱体状態にある相手に対するダメージが大きく増加する」というものだが、対象となるのが「毒、やけど、魅了、恐怖、攻撃ダウン、防御ダウン、スタン等々」というようにあらゆるデバフ・バステに反応する。
少しでも「弱体化=不出来」になっただけで「特攻=裁き」の対象になるという、ストーリーでの設定をゲームに落としこんだお手軽超強力な性能。当然だが、純粋な攻撃スキルとしては最強格であり、このスキルのおかげで特大火力をどんな敵にでも叩き込める汎用性を獲得している。
宝具『帰滅を裁定せし廻剣』は若干シンプルな効果であるが、重要なのはBuster攻撃耐性ダウンがダメージ前に発動することから、「対邪悪(特殊)EX」とのコンボが成立する事である。すなわち誰に対してもデバフを付与=特攻対象にしてから攻撃できるので、実質「誰でも特攻」というべき破格の超必殺技になっている。バーサーカーなので多くのクラスに有利が取れるうえに、スキルの「攻撃力アップ」・宝具の「バスターダウン」・スキルの「特攻」は種別が違うので「乗算処理」されるという仕様から、未強化の全体宝具としてはその範疇を軽く超える威力を叩き出す事が可能。
また「千里眼(超越)(EX)」によってBusterカードへスターを集中させられるため、クリティカルアタッカーとしても性能が高く、こちらも「対邪悪(特殊)EX」の特攻と合わされば並みの宝具を凌駕する破壊力を叩き出す。もちろん、マーリンの「英雄作成」「幻術」とは攻守共に相性抜群。新たに追加されたBusterサポーターである光のコヤンスカヤによって、火力だけでなくスターやNP獲得の恩恵を受けられ、「殺戮技巧」によって人間または人の力を持つ敵への特攻効果を得られるため、特攻範囲を増やすのはもちろんの事、後述のデバフの効かない敵へのある程度の対抗策としても有用である。彼女と同時期に実装されたオベロンも、最大で70%NP付与と「夢のおわり」の宝具ブースト効果によってただでさえ強力な宝具が瞬間的に文字通り必殺級の威力に底上げが可能となっている。こうしたサポーターの補助を交えた瞬間火力の高さは、他の追随を許さないものである。
欠点として耐久面やNPゲージ効率はいささか心もとないので、そちら方面のサポートも欲しい。ガッツは所持するが宝具やクリティカル相手にはあっという間に削り切られ、HP回復も間に合わないケースもあるだろう。また、弱体耐性が高かったり弱体無効を持つ敵にも特攻が発動しないので分が悪い。特にイベントやストーリーにおける重要ボスは常時弱体無効や耐性の特殊スキルを付与されていることがあり、他ならぬ第2部4章で登場した彼自身も弱体が完全無効になっている。
もう一つの欠点としては、第2部4章で新実装された金素材「真理の卵」が最終再臨で5個、スキル強化では10個×3と大量に必要になるため、育成難度が高いこと。「真理の卵」は薄給な上に需要もどんどん増加しているため、余裕が無ければ「魂の灯火(EX)」は後回しにするのが無難である。
前述したように「対邪悪(特殊)EX」は、解除不可のものを除きあらゆるデバフ・バステに反応するため、やけど・呪い・毒状態を付与する指令紋章と併用すれば、宝具や他のサーヴァントからの援護無しでも機能させる事が可能になる。「千里眼(超越)(EX)」との兼ね合いもあるため、Busterカードへ付けるのがオススメである。なお彼自身は、属性を善と悪、両方備えているため、新宿のアーチャーの悪属性への二重バフと姉なるイルカ聖女の善属性への二重バフの両方の対象となる。
ボスとして
ストーリーの進行上3回戦闘を行うが、尋常ならざる戦闘力でこちらを殲滅してくる。
3戦共通として永続かつ解除不可の「攻撃力アップ」「弱体化無効」「全ての攻撃に対しての耐性」の3種のバフがあるのでバーサーカーの弱点の脆さを完全に補いながらバーサーカーの利点の高火力を更に引き上げている。そこに自身のスキルを絡めて火力を更に上げて来るので、その時の火力は推して知るべし。具体的には、防御力上昇やダメージカットが無意味に等しく、更に全クラスから等倍被ダメージのシールダーどころか、本来ならバーサーカーに完全有利なフォーリナーですらクリティカルを受けようものなら即座に消滅させられるという異常領域に到達してしまっている。
左のイラストのアビゲイルのように「フォーリナーなら余裕っしょ!!」と舐めてかかったら、あっさり蒸発させられてしまい、右のイラストのようにガッツリトラウマを植え付けられた、というマスターも多いだろう……更に常時弱体無効状態なので、魅了やスタンで嵌める事はおろか、火傷や呪い、毒などを用いた持久戦も事実上不可能。当然というべきか、豚にも出来ない。
1戦目:所謂負けイベントで直ぐに戦闘は終了するが、上述のバフのせいである例外中の例外の宝具以外では1のダメージすら与えられない。
2戦目:2ゲージかつ1waveでリンボとの連戦になる。そもそもリンボのクラスが相性有利を取りにくいアルターエゴなのと開幕で前衛のNPを全て-50%してくるので消耗を避けるのが困難。
加えて、開幕時にスキル【生滅の極】でいきなりチャージMAXになるので防御手段の用意は必須。オマケにブレイクスキル【超越神威】で、全体に対する強化解除と防御力低下を行うのも厄介な点であり、いつも以上にゲージブレイクのタイミングに注意する必要がある。
3戦目:2部4章最大級の関門。敵はアルジュナ・オルタ1体だけだが、ゲージ3本でHPは31万→32万→36万と累計でおよそ100万も持つ。さらにこの戦闘ではサポートがスーパーカルナ固定なので、フレンドのサーヴァントには頼れない。
しかも1回目のブレイクスキル【全神一体】によって5ターン攻撃力とクリティカル威力上昇を行うので更に火力がとんでもない事になる。更に2回目のブレイクスキル【断罪の刃】は3ターン宝具威力上昇&無敵貫通、チャージMAXという暴挙に等しい効果を持ち、この直後に放たれる宝具はガッツ所持のサーヴァント以外は確定で全滅という有様(仮に生還してもこの後2ターンは無敵貫通と前述した超火力により、防御不能の即死攻撃が襲ってくる)。まさに全能神としか言いようがない。
因みに、サポートのカルナを殿に配置して手持ちのサーヴァント5体で2回目のブレイク直後の宝具発動まで持っていき、カルナがガッツ所持の状態でタイマンに持っていければ若干の運(主に、相手がガッツスキルを使うかどうか)が絡むとはいえカルナの性能でそのまま撃破まで持っていく事が可能なので、手持ちで倒すのが不安の場合はこの方法をお勧めする。令呪によるコンティニューも当然視野に入れるべきではあるが、3ゲージ目までは自力で到達できるように頑張りたい。
関連人物
生前
異父兄であり宿命のライバル。彼に不本意な形で勝利した事が絶対神になる要因になった。
第2部4章においては、終ぞ消すことの出来なかった彼への執心が「神たるアルジュナ」の完全性を崩す最後の決定打となる。サーヴァントとして召喚された後も「運命とは奇妙なものだが、神の子たる自分とは関係がない」と言いつつも、彼に対してどこか掻き立てられるものが僅かに残っている。マイルーム会話では「マスターの元で何を邪悪と判断するか見定めたい」と評されている。
原典『マハーバーラタ』では兄弟弟子であり、後に敵対した、因縁浅からぬ人物。
第2部4章においてはマスターのペペロンチーノから契約を剥奪し、クリシュナの呪いを与えて屈服させ「神将」として使役したが離反された挙句に、自身の完全性を崩す窮極の一計を講じられる。
カルデアでは汎人類史側のアシュヴァッターマンであるため、異聞帯での記憶が無く顔を合わせるなり訝しまれ「いつものアルジュナに戻りやがれ」と怒鳴られるが、戻れないことを知ると困惑。
アルジュナの友人であるインド神話の英雄神で、ヴィシュヌ第8の化身。作中で関連を仄めかされており、ペペの解説から最も強度が強い=ヴィシュヌ神に近い(神性が強め)である事が窺える。
実の兄(次兄)であり、クルクシェートラの戦いで失った。カルデアでこの姿のアルジュナと出会ったビーマは、生前からアルジュナの生真面目さを知っているだけあって、それを突き詰め過ぎた成れの果てとも言える姿に「どうして一人でそこまで背負い込んだ……」と嘆いている。
異聞帯
インド異聞帯を担当するクリプター。契約サーヴァントであるアシュヴァッターマンを剥奪した。
彼からは、融通の効かなさっぷりから「いろんな意味で手に負えない」と言われていたが、人間性を取り戻したアルジュナが最期に見せた「悔しい」という感情には内心で同情を滲ませていた。
第2部4章における「神将」の一人。元々は彼女もインドが源流である。
財産神クベーラの権能を付与したが、このせいで彼女は壊れていくことに……
第2部4章における「神将」の一人。元の自分とはアーチャークラス同士である。
風神ヴァーユの権能を付与し、彼の息子に関する記憶を「不要」と判断して消去していた。
その一方で、なぜ「人」の英霊である彼が神将として召喚されたかについては、人間と「神」と共に在る存在として相応しいものであることをアルジュナが無意識ながらも感じていたためであり、そんな彼が最期に報いた忠告の一矢は、最後の最後でアルジュナにも届くことになった。
第2部4章における「神将」の一人。元々は半神半人だった点が共通している。
彼からは「理不尽な神罰を下さないだけギリシャの神性よりマシ」と認識されている。
冥界神ヤマの権能を与えており、彼からの要請に応じて水神ヴァルナの権能も追加で付与した。
そして彼からも、テルと同じく母親の記憶を「不要」と判断して消去していたのだった。
Fate/Grand Order
契約したマスター。戦いを通して、彼/彼女を「良き者」であると認めている。
第2部4章では他の面々同様、特に興味を示すこともなければ対話・理解の必要性すらも感じていなかったが、サーヴァントとして召喚されて以降は絆が深まるにつれて次第に彼/彼女の本質を見出していき、また霊基再臨によって自身がかつて失った人間性を取り戻していくきっかけとなっていく。最終的には彼/彼女や世界に満ちる善性を認めて初期から第2再臨の姿ではその在り方を「美しい」と評価したり、第3再臨以降の姿では「あなたともう暫く旅をしたい」と願うまでに至る。
原典通りの運命を辿った汎人類史の自分。オルタとオリジナルの関係性としては珍しく良好。
あちらに「誇り高き英雄」としての憧憬を抱いている。神となることなく「人として足掻き、苦しみながらも立ち上がる英雄」である彼を「真のアルジュナ」まで呼び、主人公には彼を導いてくれるよう頼んでいる。一方であちらからはその姿に「英雄としての理想像」を見出されている。
第2部4章において敵対した1人で、クリシュナと同じくヴィシュヌ神の化身。
彼の妻シータは女神ラクシュミーの化身であるという説も存在するため、第2部4章ではアルジュナに取り込まれた女神を救出しようと躍起になっていた。マイルーム会話ではカルデアのアルジュナを相手に「異聞帯の汝には苦労させられたらしい」と談笑しており、「何をどうすればあの域に到達するのか」「もはや英雄というより神」「あれと戦うなど無茶もいいところ」と評している。
魔王としての側面が表に出て、ビーストと化したカーマ。本来ならばシヴァ達が睨みを利かせている為に表に出てこられない為、シヴァを取り込んだアルジュナ・オルタとの関連が指摘されている。
ファンの考察では『いかなる邪悪や不出来でも、その全てを甘やかし堕落させる特性からアルジュナ・オルタに不出来な存在と判断されて追い出されてしまったのでは?』と言われている。
ちなみに、本作にてラクシュミー・バーイーに力を貸しているアラクシュミーはカーマの叔母にあたる人物である。アラクシュミーもまたアルジュナに取り込まれていない辺り、不出来な存在と判断されて排斥されてしまったのかもしれない(アラクシュミーは不運や不幸の女神である為)。
2020年クリスマスイベントにて共演した、インド神話の邪竜にして災害の化身。
オリジナルのアルジュナから、彼女の本質を見極めるように依頼されて、対峙した。
彼女が「先に進むための必要悪」という一面があると看破し「邪悪にあらず」と裁定した。
元の自分とはアーチャー繋がりであり、こちらは幻霊の魔弾の射手を取り込んだ英霊。
本人よりも取り込んだ存在の能力や姿が強く前面に出ているという意味では似た存在である。
余談
真名予想/元ネタ考察
事前情報でも荒廃した大地ではないという発表があったはずのインド異聞帯において、なぜか荒廃した環境に身を置いていたため、担当声優や絵師(マハーバーラタ出典のサーヴァントを多く手がけているpako氏)、容姿から推測されていたインド神説が更に説得力を持つものとなった。
第2部4章のサブタイトル「黒き最後の神」を踏まえてか、真名予想としては、ヴィシュヌの8番目の化身にして、アルジュナの友であり「黒」を意味する名を持つクリシュナ、10番目の化身で世界紀カリ・ユガの終わりに降臨するカルキが有力視されていた。特にクリシュナはそれを裏付けする要素が多すぎたためツイッターにトレンドとしてあがるレベルだった。実際には違ったが、どちらにせよ「後々神と化した」ためインド神説はあたっているのか外れているのかは人によるだろう。
また、このサーヴァントの主体になっているのはインド神話の英雄クリシュナそのものではないが、彼の中に眠る『黒(クリシュナ)』である為、一応クリシュナでも正解といえば正解である。
古代インドの聖典である『バガヴァッド・ギーダー』では『我は死神なり、世界の破壊者なり』とクリシュナはアルジュナに語っており、クリシュナはこの際に『ヴィシュヴァールーパ』という姿を見せた。そこにはブラフマーを始めとしたあらゆる神々や仙人、生き物の姿が確認できたという。全ての神性を取り込んだという設定はここに由来しているのかもしれない。そして、白色が多用され、宝具が剣、攻撃に馬や弓矢を召喚し『汚物を破壊するべく、カリ・ユガの終わりに現れる化身』という特徴ではカルキそのもので、第五節でも『第十の……』と関与を仄めかしている。
以上の特徴から、アルジュナ・オルタはカルキとクリシュナの逸話や能力を併せ持つ存在であるとも解釈できるわけである。また、アルジュナ・オルタはクリシュナの本体であるヴィシュヌを取り込んだ為、アルジュナ・オルタは二人のクリシュナを内包している歪な存在だと言える。
なお『黒き最後の神』という副題やアルジュナが『破壊神の手翳』を持っている点から、世界を帰滅に導くマハーカーラとしての側面を持つ、シヴァ神との関連を疑う声もあったが、作中ではシヴァ神も取り込まれていた為、彼が『黒き最後の神』と呼ばれるのはなんらおかしい事ではない。
略称
ファンからは新たなる狂王を略した「新狂」や、バーサーカーのアルジュナから略して「バサジュナ」、その外見や出自が彼とよく似ているために、プレイアブル実装前から既に「アルジュナ・オルタ」(あるいは「オルジュナ」)等の名前で呼ばれていた。また、インド異聞帯で使われていた名義を根拠に、神になったアルジュナなので「神ジュナ」とも呼ばれている。中の人やイラスト担当絵師からはアルジュナ・オルタから「ジュナオ」と呼ばれており、ファンの間でも浸透している。
スキル効果や運用方法が似通っていることから「超高級スパルタクス」という異名も持つ。
『王』ではない異聞帯の王
異聞帯の王の一人であるが、厳密には神であるからか、プレイアブル実装されている異聞帯の王のサーヴァントでは、今のところ彼だけが『王』属性を持っていない。劇中でも自分から王を名乗ったことはない。後に『フロムロストベルト』で登場した際においても、ペペロンチーノの「インドの王」という呼び掛けに対して「私は王ではない」とアルジュナ・オルタ自身が発言している。
その他エピソード
中の人である某グランドガーチャーは、実装後わずか30分足らずで宝具5を達成していた。やっぱりどこかおかしい。その後しばらくして、聖杯入りレベル100&☆4フォウMAXまで達成していた。
立ち絵のデザインから背後の浮遊武装が『斜め切りにしたちくわ』に見えるというマスター達も。
2019年の『バトル・イン・ニューヨーク』では、始皇帝と並んで「2018年のエキシビションマッチを蹂躙するやべーヤツ」認定を受けている。特にその力をよく示したのが、みんなのトラウマと名高い昨年の復刻クエスト『第4戦・おいでよジャガーの国』である。森のジャガー・海のジャガー・炎のジャガーの3体のジャガーによるフィールド効果スキルのパズルに耐え抜くという、2018年のエキシビションマッチでも特にトラウマを抱えたマスターの多いクエストとして知られている。
しかし、アルジュナ・オルタにバフを特盛、NPをチャージし、宝具をぶっ放すだけでまず3体のHPをブレイク状態まで一撃で吹っ飛ばす。さらに令呪や退場時にNPをばら撒く概念礼装を起動させ、アルジュナ・オルタのNPを再充填することで最短2ターンでジャガーの国が永劫に回帰する。宝具は最低でもLv3以上、スキルも「魂の灯火(EX)」以外はMAXが必須だが、フレンドに運よくそこまで育てたアルジュナ・オルタがいれば、全力でサポートするだけ突破の可能性が見えてくる。
これ以外の本年開かれたエキシビションマッチでも適性を発揮しており、今となってはアメリカン水着剣豪と並ぶ「超高難易度に対応可能なバーサーカー」の一騎として地位を確立しつつある。
関連動画
関連イラスト
【第一再臨】
【第二再臨】
【第三再臨】
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Fate/GrandOrder Cosmos_in_the_Lostbelt 創世滅亡輪廻ユガ・クシェートラ 黒き最後の神
サーヴァント バーサーカー アルジュナ(Fate) 黒化英霊
各章のキーキャラクター
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