「我が名はゼウス」
「大神ゼウスである」
「神代より続く海洋」
「巨いなる星間都市」
「それらのすべてを統べる大西洋異聞帯の王」
「堕ちよ」
「小さきもの」
プロフィール
※ このプロフィールの出典地域は本百科の推測であり公式によるものではないため注意。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するキャラクター。
第2部5章後編『星間都市山脈 オリュンポス』に登場する「神」の一柱。
ギリシャ異聞帯を統治する異聞帯の王。言わずと知れたオリュンポス十二神の主神。
真名
全宇宙や天候を支配する天空神で、人類と神々双方の秩序を守護・支配する神々の王である。
Fateの世界では、地球から生まれた古代メソポタミアの神々などと異なり、オリュンポスの神々は異なる宇宙の文明が生み出した宇宙航行艦の船団、機械生命体とも呼ぶべき存在だった。作中でも称されているが、文字通りの「機械仕掛けの神」ということになる。
はるか昔に全ての祖である母艦「カオス」がその力を費やして彼らを物語の舞台となる宇宙に送り出し、何万年もの長い間旅を続けていた。ゼウスはその旗艦であり、本来の役割は「星間戦闘用殲滅型機動要塞」である。
彼らを生み出した文明はすでに滅びてしまっており、ゼウスたちも仲間である船を次々と失っていくが、奇跡的に彼らに適した星「地球」を発見、そこに降り立つことになる。
その威容と発達した超科学文明の力がもたらす「権能」により、彼らは現地民である地球人から「神」と崇められる。神々の名前もこの時に人々によってつけられたものである。名前や人格がある存在として崇拝の対象となったことで、ゼウスたちは本来持っていなかった「歓び」という機能に目覚め、やがて自らの役割を神としての責務を果たすよう変化させていった。
彼らの本体は「機神」「真体(アリスィア)」と呼ばれる巨大な船であり、現地の民と交流する際にはヒトに近い姿をした「端末」、一種のアバターを使ってコミュニケーションしていた。
もともとはカオス、次にゼウスがすべての機能を統括していたが、かつてゼウスはその一部を「権能」として各艦に譲渡していた。彼らはその役割に応じて地球人から信仰され、例えば「惑星改造用プラント船」だったポセイドンは海の神、「物資生産艦」だったデメテルは豊穣の女神として後世に伝えられた。
また、彼らが大西洋に築いた巨大なコロニーがかの有名な「アトランティス大陸」である。
ところが、汎人類史では一万四千年前に宇宙より「白き滅び」と呼ばれる災厄が襲来。その圧倒的な力によりすべての「真体」はアトランティスごと破壊され、オリュンポスの神々は衰退。「ギガース」との戦い(ギガントマキア)では、ヘラクレスを始めとした人類の英雄達の協力を得て辛くも勝利したが、その後は概念に近い存在である「神霊」となって、機械の身から自然へと同化していった。
一方、異聞帯においてはゼウスが全機神の力を結集させたことにより「白き滅び」に勝利し、神々は機械としての体を維持することに成功。ギガントマキアにおいても、人類の手を借りる事無く勝利を収めた。
その結果神代が終わる事は無くなり、神々は人間に次代を託す事を主張する派閥と、神々が引き続き統治する事を主張する派閥の二大勢力に対立。勝利したゼウスたちがアトランティスの支配者として君臨した。
彼が支配するオリュンポスの都市山脈では人々は一切の苦悩から解放されて不老不死かつ不死身となり、豊かな文明を謳歌。ゼウスはそれを全力をもって庇護している。
容姿
石膏で形作られた彫像を思わせる真っ白い大男のような姿をしており、顔立ちは汎人類史での子孫であるヘラクレスやイスカンダルを思わせる。
背中に金色の光背を装着、杖の先には雷霆(ケラウノス)と思しき電撃が迸っており、見るものが見れば一目でゼウスだとわかるほどの威容を誇る。
激昂すると目の部分が青く発光するようだ。
2021年6月2日に公開された1章から5章を振り返るロングトレーラーにて、全体像が明らかとなったが、とある部分がやたらと目立っており、Twitterのサジェストが大変なことになった。
本来の姿である「真体」は巨大な顔面の上下に翼がついた、マンボウや戦闘機を想起させる姿をしている。
頭部の角は後ろから見ればゼウスの聖獣たる鷲の翼、前面から見れば同じく聖獣である牛の角を思わせる。側頭部には光が走っており、こちらにも牛要素が感じられる。人型駆態が白なのに対して黄金なのは、黄金の雨に変化した逸話が由来と考えられる。
人物
一人称は「我」、または「私(わたし)」。
星間都市山脈の「軌道大神殿オリュンピア=ドドーナ」に鎮座する王。最高神としての名に恥じない堂々とした風体と物言いをしており、圧倒的なまでの雷の力を持つ。
キリシュタリア・ヴォーダイムとは「盟友」と呼び合う間柄。かつて直接勝負した際は、最高神ゆえに最初から全力を出すことを躊躇した一種の慢心により勝ちをもぎ取られてしまい、キリシュタリアの実力を認めた。これを見ていた他の二柱の表情は見ものだったとのこと。
キリシュタリアとは互いの目的をある程度明かしあっており、最終的には再び対立することを理解、その際には一騎打ちすることを約束しながらも良好な関係を築いている。
オリュンポス接近中のカルデア陣営に対しては、名乗りを上げるなり大雷霆を放ち、ストーム・ボーダーを即撃墜しようと試みた。その姿勢はアトランティスにおけるオデュッセウス同様、敵に一切の余裕を与えない徹底したものである。
一方、圧倒的な力でねじ伏せると民にも被害が及んでしまうことや、最高神としてのプライド(というより、最高神であるが故の「枷」)からか戦力を一度にでなく「逐次投入」する傾向があり、カルデア陣営はそこを突いて食い下がっていった。
自分に「歓び」を与えてくれた民を大切にしており、何を犠牲にしてもオリュンポスとそこに住む人類を護ると決めている。
「白き滅び」にこそ勝利したが、また地球が危機に陥ることを危惧したゼウスは自身の力だけですべてをコントロールする方針を固め、民のみならずほかの神々も支配することを決断。
そして戦いの末に他の神々を打倒または洗脳して従わせ、最終的にはゼウスがすべての権能を掌握していた。
自分の家族を切り捨ててまで人を守る事を選んだ事から、キリシュタリアからは人が願い続けた「人のための神」と称された。
しかし、ゼウスの本来の役割・存在意義は「もといた母星を再生させること」。地球と民に愛着こそ持っており、彼自身も悩んではいた。汎人類史においては、母星再生の実現と実行に不可欠である真体を失った事で、彼も諦めを付ける事が出来て地球の民の信仰と神霊として星に迎えられる事を受け入れられたが、一方で真体を維持した異聞帯でのゼウスは原初の命令ともいえるそれに逆らうことはできなかった。
そのため彼はいつか母星再生のため宇宙に旅立つことを先延ばしにしている状態にあり、必然的にオリュンポスの民はいずれ見捨てられることが確定している。
しかも、あまりに満ち足りた生活を送りすぎたため、彼らは神なしでは自力での生存ができないことが示唆されている。
これがキリシュタリアと最終的に対立する要因の一つであり、キリシュタリアの独白にて「もしもゼウスが星間都市を星舟として、オリュンポスの民を連れて旅立つのであれば賛同もあり得ただろう」と語っていた。
またゼウスはその力の大半をオリュンポスの運営に割いているため、背負う負担は非常に大きい。とある場面で彼の「天寿」が測定された際も、他の神々が4000前後の数値に対してゼウスはその約四分の一程度である1000と、明らかに数値が足りていなかった。この数値の単位が実際の年数を基にしているかは不明だが、いずれにせよ彼の寿命はそう長くは残っていなかったと思われる。
そのためにゼウスが宇宙帰還をひたすら先延ばしにし続ける、あるいは仮にオリュンポスと民ごと宇宙へ旅立つとしても、いつかの未来でゼウスが機能停止してしまった場合、彼一柱に依存しているオリュンポスはたちまち滅んでしまう可能性がある。
結果、ギリシャ異聞帯は明らかに汎人類史より繁栄していたにもかかわらず世界に剪定された。
理由としては
- 神々に愛玩されすぎたため、裕福で満たされた生活を送れるが、それ故に挑戦や打開の必要性が無く神に精神的に依存した人間が大部分を占めており、神への盲信と盲従が基本である。また徹底的な監視による思想・言論の統制も行われており、反意を持つものには民に唯一死を与えられる上に圧倒的な武力を持つ神々による死刑が待っているため変化を許さないディストピアとしても完成しており、原住民の自力での多様性が得られない。
- アンブロシアにより不老不死、不死身となった為に成長も老化も無く、子供は子供のまま、老人は老人のままであるため新たな人間が誕生する余地が無く、新陳代謝が止まったかのような人類には必然あらたな価値観や発想が生まれる変化の可能性が極小。
- ゼウスが帰還もしくは機能停止すればすべてが滅んでしまう=唯一の存在にリソースを依存していたこと
などが考察されている。つまり、良くて現状維持、最悪全滅と未来の可能性が閉ざされていた為である。
そして第2部5章終盤、カルデアの想定以上の反撃により異聞帯を維持する空想樹の支配すら難しくなった彼はついに地球脱出を決意。空想樹の霊子をすべて取り込んで自分のものとし、雷霆で地球を破壊することを告げる。
さらに「我らを神と讃えた知性体への返礼」と称し人々が生きた名残となるオリュンポスの星間都市"だけ"を宇宙に持っていくと宣言。すなわち、今の地球およびそこに生きている民の生存は諦めることまで断言した。
確かな愛情、絶対的な決意とそれに見合う圧倒的な能力を持ちながらも、あくまで彼にとって人間は「一時の愛玩対象」でしかなかった。その判断によって、消える事はない未練や後悔に苛まれると分かっていても。
能力
ギリシャ神話における最高存在だけあって途方もない力を持つ、宮本武蔵曰く「大日如来と同格であったとしても頷ける」「魔剣、魔人、魔王を優に超える。聖の頂、一世界の窮み」「他の機神の比じゃない」
アルジュナ・オルタの場合は信仰と共に神性を減衰させたが、彼ら機神群はそうはならない、在り方が根本的に違い、存在の基底からして神の機能を有している。テオス・クリロノミアがその証であるという。
機械が如き絶対不変の大機能(神そのもの)そしてゼウスはそれらを統べる存在である。
正真正銘、原初よりその本質を変化させることなく星の支配者として実在し続ける神であり他の神と比べても別格。
威嚇射撃ですらひとつひとつが極大で、アルテミス級の威力を持つ。
保有スキル
大地の権能(A++) | 大地母神デメテルも有するスキル。ゲーム上では、自身に3ターン防御バフを積み、1ターンの間さらにダメージカットが加わる。 |
---|---|
雷の権能(A+) | 雷霆を落とすギリシャの雷神としての権能。ゲーム上では、敵単体に1ターンの間スタン状態を付与し、3ターン持続する帯電(ターン終了時にランダムで敵のいずれかがスタンになる)状態を場に残す。 |
天空の権能(A++) | 天空を司る神の権能。ゲーム上では、1ターンの間回避状態となる。 |
重力子の洗礼(?) | サーヴァント達の身動きをも封じ込める強烈な重力操作スキル。敵全体の攻撃力、クリティカル威力、宝具威力を1ターン低下させる。 |
星の海を渡るもの(A+) | 恒星間航行を可能とし、宇宙を渡る存在である機神達が共通して備えているスキル。星属性のサーヴァントに与えるダメージをアップさせる。 |
主神の神核(EX) | 神・神霊系サーヴァントでおなじみの「神核」系スキルの一種。毒、やけど、呪い、魅了、遅延発動弱体などの状態異常を受けなくなる。 |
宝具
我、星を裂く雷霆(ワールドディシプリン・ケラウノス)
「知性体保護機能 解除」
「最終的裁定機能ケラウノス 限定解除」
「対惑星破壊機構 限定解除」
「対星系殲滅機構 限定解除」
「対時空攻撃機構 限定解除」
「対概念破砕機構 限定解除」
「空よ、裂けよ。星よ、砕けよ。天に有りしは全て我。星を統べしは全て我!『我、星を裂く雷霆(ワールドディシプリン・ケラウノス)』!!」
シナリオ上では凄まじい広範囲の存在規模を示す大権能(機能)として設定される。
「対惑星破壊機構 限定解除」の段階では「対星宝具級の、攻撃……!?」とマシュは驚愕していたが、その後「対星系」「対時空」「対概念」と続いていくごとに最早呆気のあまりカルデア勢は皆一様に無言となってしまった。その後我に返った武蔵曰く、それらの言葉はハッタリではなく溢れる魔力の桁が1つ2つどころか桁の違いが数えきれないほどだという。
実在の神話でもゼウスはキュクロプスの作った雷霆(ケラウノス)を主な武器とし、雷霆を振るえば当時のギリシャでの価値観においての宇宙を焼き尽くすとされる。宝具名が彼のそれに似ているのはやはり必然か。
本編で登場した十二機神の宝具に相当する攻撃が「汝、〇〇」となっている中、彼だけが「我」から始まる名称であることを踏まえると、十二機神達の宝具を名付けたのはゼウスなのだと思われる。
戦闘において
彼との決戦時は巨獣形態のイヴァン雷帝戦と同様にマスタースキルが今回限りの特殊なもの「アレススキル」に変化する。
というのも彼は本体に加えて「ウーラノス」(上部)と「ガイア」(下部)という3つのパーツに分かれており、本体は上下のパーツが残っている限り、攻撃耐性でダメージが軽減されてしまう。さらにフィールドに立っているのはその中の1パーツだけで、全体攻撃も含めて自由に狙う事ができないという特殊な仕様となっている(なお、待機しているパーツは行動しないが、チャージゲージの進行は行われる)。
前線に出るパーツは敵側のスキルでも変更されるが、前述したアレススキルの効果で能動的に変えられるため、これを上手く活用していくのが攻略の鍵となる。
なお、上下のパーツは一度倒しても、チャージ攻撃の前にスキル「アナゲンネーシス」によって蘇生する。さらにHPゲージを残り1本にまで追い詰めると、2体同時に蘇生するスキル「ゲネシス」へと強化される。
また、この戦闘ではマシュがスターティングメンバーに固定され、サポートも助っ人で固定される(助っ人の方はスターティングメンバーである必要は無い)。
そのため、手持ちのサーヴァントによって攻略難易度が大きく変わることになる。
強力なアヴェンジャーを所持している場合 | 彼のクラスはルーラーであり、アヴェンジャーはこれに完全有利で対抗することができる。特に邪ンヌは強化無効、狼と(攻略やイベント参加等のタイミングが影響するが)源氏絶対殺すウーマンは強化解除を持つ事から非常に相性が良く、これらを持つマスターは耐性を楽に突破して直接叩くことができたのである。そのため編成の邪魔になってしまう助っ人を後衛に配置し、高火力でボコボコにしてしまう戦略をとるプレイヤーが多かった。 |
頼りにしてきたアタッカーで殴る | 現状イベント配布サーヴァントにアヴェンジャーがいない(後に出てきたが、参加条件の関係で実質使用不可)事から、上の戦術はガチャの運が関わってくるため、人によっては取れない。そういったマスターは普通にギミックに沿って上下のパーツを撃破し耐性をはがして叩いていった。幸い、特殊バフ「最高神クィリヌスの祝福」の恩恵により攻撃時のクラス相性不利が打ち消されているため、防御で不利になるバーサーカー・ムーンキャンサー以外ならばどのクラスでも良い。ただし、ガイアのスキル「概念防御展開」や本体のスキル「大地の権能 A++」で守りを固めてくるので、これを突破する必要がある。宝具封印やチャージ減少での妨害も絡めれば、ある程度戦いやすくなるだろう。 |
強力な助っ人に縋る | 一番最初の戦術では戦力外扱いされた助っ人だが、彼もMAX性能(Lv.100&宝具LV5&スキルLVオール10)なだけあって決して弱くはなく、彼を主軸にしてサポートで支えつつ戦うこともできる。幸いアスクレピオスやアンデルセンなどの低レアサポーター達でそれなりに支えられるため、運は絡むがその力を大いに振るってくれるだろう。 |
マシュで耐久戦 | 上述の戦法では日陰者になってしまうマシュだが、彼女には被ダメージをアヴェンジャー以上に大幅に減らす特殊なバフがついている。よって彼女を敢えてアタッカーにして耐久戦を挑むこともできる。 |
他作品での活躍
ロード・エルメロイⅡ世の事件簿
時計塔動物科の魔術師グルドア・ダヴェナント卿が彼に由来する支配魔術を行使しようと目論んだ。
さすがに直接の登場ではなく、彼の彫像が登場している。
マンガで分かる!Fate/Grand Order
とある事情からリヨぐだ子の手によってマンガで分かるアサシンの真名にされかける。
直接的な登場は未だになし。
Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ
パンドラの過去に真体となった彼の残骸らしきものが見れる。
関連人物
異聞帯
配下である神霊を撃破し、自身もまた対決を経て盟友と呼ぶ関係に至った魔術師。
最終的な目的は相容れないものであるにせよ、その関係は非常に打ち解けたものであり、孤高の存在である事を誓ったゼウスが唯一、弱音を打ち明けた相手であった。
人理焼却事件のおり、自らが選んだ人々を聖槍に標本として人類の痕跡を残そうとした者同士。
同じ神故か、共に人間を愛していると豪語しつつその実態は愛玩である。
ヘファイストス、アテナ、アポロン、ハデス、ヘスティア、アレス
嘗ては同胞たちであり、思想の違いから対立した神々。
ヘスティアとハデスとは兄と姉、へファイストスからアレスまでの神々は実子に当たる。
決戦時、皮肉にも彼はこの6柱の面影をカルデアの面々に見る事になる。特にアレスについては……
上記の6柱を共に滅ぼした神々。ただしストーリー後半にて、彼女らはゼウスに自我を弄られ従わされていた事が判明した。
数多くの犠牲を経て築き上げた理想郷を破壊しようとする「カルデアの悪魔」。
本人はただの人間であるが、四つの世界を滅ぼした実績を知るが故に一切容赦せず、オリュンポス接近を感知した瞬間自ら迎え撃ち、雷霆を放って撃ち落とそうとした。
ヘファイストスに似ているらしいが、どこが似ているのかは不明。あえて言うなら「たまに変な事を言う」所か。
人型駆態で直接会ったのは最終局面のごく僅かな間であった。
同じくオリュンポスを滅ぼさんと襲来した「カルデアの悪魔」の1人。そのサーヴァント。
アテナの力により強化されており、ゼウスも鎧を纏ったマシュの姿にアテナを思い浮かべた。
オデュッセウス曰く、アテナは「恥ずかしがり屋」であるそうだが、逸話を見るに、マシュとは違った方向の「純粋さ」を持っていたものと思われる。なお、マシュが力を借りていた英霊は必然的に童貞とされており、ここに処女神であるアテナとの共通項を見ることが出来る(マシュ自身も盾の乙女と呼ばれる事がある)。
なお、マシュは「某騎士を始めとした一度敵認定した相手には非常に攻撃的かつ威圧的な態度を取る所がある」為そこもアテナと非常に似ている(メドゥーサやアルケニーへの仕打ちもそうだがアテナはトロイア戦争時に自身に敵対した弟のサルぺドンを見殺しにする等、一度敵対した相手には悪神であるヘラ並みに冷酷になり大半は命を奪っている)。
4つの世界を滅ぼした頭脳を持つ、「カルデアの悪魔」の知恵袋。
雷霆によって頭がショートさせられ、自慢の頭脳を活かす機会には恵まれなかった。
ハデスに似ているらしく、そこから逆算するとハデスは理詰めな性格をしていると思われる。そこに加えて意外とお茶目な一面を隠し持つなど、類似点は以外と多い。
閉ざされた異世界からやって来た旅人であり、ある種似た運命を持つ存在。
アレスに似ているようで、確かに好戦的な性格や沽券に関わるドジを踏む所はそっくりと言わざるをえない。
その一方で、自分より上位の存在に立ち向かった在り方もまた似ている。
また、どちらも主要キャラ扱いの作品では主人公の相棒として絆を結び最後までその隣で戦い抜いたという共通点もある(なお、後者のラスボスはゼウスだったりする)。
盟友キリシュタリアのサーヴァントでありながら、「カルデアの悪魔」についた自称神霊。
ポセイドンに汚された身でありながらポセイドンによく似ているとされ、皮肉にもその傲慢さや主に楯突くやり方は、ポセイドンそのものと言える。実際に彼も一部だけとは言え、ポセイドンの力を行使できる(ポセイドンはかつて、ヘラやアポロンなどを引き連れて神の座を奪おうとした事がある)。
オリュンポスに愛護される身でありながら、破神を為そうと「カルデアの悪魔」と手を組んだ、愛する人間たち。
マカリオスはアポロンに似ているらしく、アデーレはヘスティアに似るという。
ヘスティアはおしとやかな「オリュンポスの良心」と扱われる事が多く納得だが、アポロンとマカリオスはどこが似ているのか不明。一応「人間を最も愛した神」であるらしいが、逸話から見る限りでは「ええー?ほんとにござるかぁ?」の一言である。
カイニス曰く「うちの主神と殴り合っても勝てるかもしれない」といわれたロシア異聞帯の王。確かにその形態はゼウスの真体と同様に超巨大なものであった。
しかしゼウスは飛べる上に対星系宝具を有しているため、勝てるかはあくまで「殴り合えれば」の話である。
ギリシャ神話(汎人類史)
ゼウスから寵愛を受け妻となった王女。
彼女によると汎人類史のゼウスはカルデア寄りの考えだという。
実子である英雄達。ヘラクレスはゼウスの息子にして子孫、かつペルセウスの孫にして弟という奇妙な立ち位置にある。
史実では偽装してまでヘラの乳を飲ませようとしていたり、アレスと戦おうとしていたのを止めたりと、ゼウスなりに父親として頑張っていた様子が窺える。
その恩返しとしてか、ヘラクレスは後に数多の大戦を父と共にし、神々を称えるオリンピックを創設したという。
しかし、ヘラクレスの別側面からは憎しみを向けられている。
因みにファミ通インタビューによれば、ゼウスの立ち絵担当がAzusa氏なのはヘラクレスの担当繋がりだからだそうな。
ヘラクレスと同じ双子の実子で腹違いの兄弟。
白鳥に化けたゼウスと大地の女神レダの間に産まれ、卵から孵化したという。
異聞帯ではキリシュタリアのサーヴァントとなったあと、人間への憎悪に呑まれ殺戮狂になっていたが、要事以外ではゼウスが宥めて抑えていた。
孫に当たり、冥界の法則を乱しかけていた彼を罰する為に雷霆で焼き殺した。
この出来事から、彼からよく思われていない。
更に息子を殺されたアポロンは怒り狂い雷霆を作り出したキュクロプスを殺害した。
ちなみにアスクレピオスの兄弟のパエトンもゼウスに殺されている。
反乱したり敵対するのも当然と言える。
彼からみて孫娘に当たる。どちらも妻であるヘラに殺されるという悲劇となった。
かつて用意した人類殲滅用の兵器。
彼から見て、ゼウスは大叔父に当たる。
アキレウスがオリンピックを創設したという別説もある。
ゼウスとオケアノスの娘エレクトラの間に生まれたダルダノスの遠い子孫。
また彼らの先祖には絶世の美少年といわれているガニュメデスがおり、その美貌を見初められ、大鷲に変身したゼウスに攫われてしまい神々の宴にて神々に酌をしているといわれている。
ゼウスとテミスとの間に生まれた娘。
異聞帯では汎人類史のアストライアが召喚されたが、ゼウス率いる神々とは協定を結んでいるようで、中立の立場を貫いている。
依代的に褒め殺したのだろうか……?
かつて一度、己を打ち倒した怪物。
無常の果実をもってしても、火山で下敷きにして封印したのがやっとのほどの規格外の怪物。
ティターン神族(ティターン系列艦)
ゼウスらオリュンポス十二神と覇を競った巨神たち。
ゼウスら初期の六神の父親であるクロノスを始め、ムネーモシュネーやオケアノス、テテュス(アキレウスの母テティスとは別人)が所属しており、彼らとの旗艦を巡る戦い、すなわち内戦が第一のマキア「ティタノマキア」である。
オリュンポス十二神よりも一世代前の艦隊であり、より強壮であったとされる。
オケアノスを始め、中立を貫いた艦は生き残って子を成したはずだが、その顛末は不明。
ギガース
神話ではガイアによって生み出されたとされる巨人達。型月ではセファールの分霊とされる。
汎人類史では神々がヘラクレスなど人の英雄の力を借りて倒したが、上述のように異聞帯においては真体を維持していたため瞬殺したとされる。
ティターン神族でありながら、ゼウスと共に落ち延び、兄妹救出の旅に同行した叡智の女神。
上記の通り産まれた頃から共に生きた年上の幼なじみ的存在で、兄妹であった六神よりも長く共に生き、最も苦しい時を支えてくれた存在。
その絆は深く、ティタノマキア後は彼女を正妻に迎えて栄えたという(ヘラは二人目の妻)。
しかしある時「メティスとの間に産まれる子が神の座から追いやる」という予言を聞きつけたゼウスによって飲み込まれる最期を遂げた。
その後、ゼウスの頭から産まれたのかアテナである。
上記の通り、メティスもまた船だったと思われるが詳細は語られていない。
その他
ヘラクレスから連なる子孫とされる人物。美少年だった彼を強面に成長させた要因とされる。
雷という神秘を技術に貶めた人物。テスラもゼウスを意識している。
ゼウス特攻になりうる人物として期待されていたが、邂逅する前にデメテルに敗れてしまった。
ポセイドンの例があるため、会敵される前に潰したとも取れる。
言わずと知れた、言葉の裏に溢れんばかりの愛情が詰まっている人。
今まで言われ続けていたことだが、第五異聞帯で彼は、多少(というかけっこうハードだが)癖はあったが、自分は(実質)ホムンクルスたちによって育てられたと遠回しに行っている。
これはゼウスの「人を所有物である愛玩動物的な物として接する愛情表現を行う神」に対し、「ホムンクルスは1個の知性体である。故に人である自身は最後まで彼・彼女らに責任を待たねばならない」という、「愛情の対義」として描写されている。
ちなみにどちらもお父さん属性。そしてけっこう素が軽い。
余談
ギリシャ異聞帯の王がゼウスであることは『無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング』においてキリシュタリアの口から間接的には示されていたが、『神代巨神海洋 アトランティス』においてそれは明白となった。
因みにエウロペによると汎人類史のゼウスは人理の継続を願っているらしい(詳細は不明)。
作中で割り当てられていた「エンシェント・ゴッド」は『星間都市山脈 オリュンポス』で新登場したクラスだが、戦闘時のクラスは一貫してルーラーとなっている。
現時点ではスルトのもう1つのクラスであるエンシェント・ジャイアント同様に設定のみのクラスという扱いのようだ。
奈須きのこへのインタビューによると、超巨大ロボへの十二機神全合体を行った場合、ゼウスの合体箇所は巨大な顔型をしているにもかかわらず股間付近とのこと。
関連タグ
Fate/GrandOrder Cosmos in the Lostbelt 星間都市山脈オリュンポス オリュンポス十二機神
異聞帯の王
ゼウス神:『真マジンガー』における大神ゼウス。「宇宙からの来報神」という、まさに衝撃の設定が重なる。また、この世界におけるマジンガーZはゼウスを模して造られているため、機械生命体という要素も重なっている。
※ 注意:ここからはプレイヤーの予想による公式から明言されていない与太話が含まれています。
冗談半分でお読み下さい。
実装の是非
これまでに異聞帯の王はピックアップ2で実装されるというケースが見られたが、ピックアップされたのは今回の助っ人のみだった。
バトルキャラが巨大エネミーだったこともあり、本章で登場した二神同様に実装の可能性は低いと見られる。
しかしながら、初登場から数ヶ月置いて実装されたケースや、当初こそ巨大エネミーだったが、後で等身大バトルキャラが制作されたケースもあるので可能性はゼロとは言い難い。
とはいえ前者は彼と違い既に数ヶ月前に完成していたようなので、他の機神共々当分の間はカルデア側に付く事はないだろう。
また、神格としても他2機含め、歴代サーヴァントの中でもトップクラスなので、再三にわたり神霊そのものは召喚できないと言われている通り、本人そのままの召喚はまず不可能だろう。近似した例として、スカディはスカサハと混同された事でカルデアでもスカサハの一側面として召喚できた可能性があり、アルジュナ・オルタはもともとただの人間が後付けで神格を手に入れたため厳密には完全な神霊ではない、アルテミスやアポロンの両名も位は他二機と同格な位だが人間の英霊に憑いていってセットで召喚できたようなもので、深い関係性のある英霊が明言されていないこの3機については現時点で仲間になる伏線はないといえる。
さらに他2機には結構なベテラン声優が担当している。『Fate』シリーズには短い期間だからこそ豪華な声優を用意することができたという事例があり、最初からプレイアブルにしないつもりでキャスティングされた可能性も高い(同じくらいキャリアが長い大御所声優も参加しているが最初からプレイアブルキャラとして発表されたため、巨大ボス初出の彼らとは事情が異なる可能性がある)。
また彼女たちと違いゼウスはtwitterでAzusa氏が担当したことを明言されている。実装の可能性がほぼ0になったサーヴァントの特徴として「『FGO』外部でイラスト担当が明言される」というジンクスがある。非プレイアブルキャラのイラスト担当を知るのはある意味1つの楽しみであるため、よっぽどのことがない限り実装する気はないかもしれない。ただしかなり前に言及されても最近になって実装される例(彼の場合は実に3年半)が増えてきたため、長く待たされるだろうが可能性が微弱ながら上がっている。
また一方で、
- ヘファイストスの「(十二神がこんなに集まることは)もう二度とないだろう」というフラグじみたセリフ
- アルテミス実装時の「縁を結ぶ可能性を辿ってやって来た」という経歴(縁がオリオンだった場合はともかく、機神本体が出たアトランティスではピックアップされなかった)
- 名前すら言及されなかった十二神ヘルメスの名を関する「トライヘルメス/トリスメギストス」や、ティターン神族の神の名を持つ記録媒体「ムネーモシュネー」の存在(名前の由来による干渉には二つ前例があり、後者はゼウスらの座すオリュンポスで語られた)
- 神の手を借りたとはいえ、事実上召喚されたアレスと最高神ロムルス・クィリヌス
- 2020年開催予定だったオリンピックは十二神を称えるためにヘラクレス、アキレウスが始めたという伝承
- 「他の十二神の真体も書き起こされている」という『FGO』五周年ファミ通の情報
……など数多の情報から、「近いうちに十二神大集合のオリンピックじみたイベントが起きるのではないか?」という可能性が示唆されている。これまでカルデアで起きたイベントの中でオリンピックに一番近いイベントといえば毎年秋に行われる死闘の祭典がある。しかし2020年度は影の国が舞台であり、結局年内にフラグが立つ事なく年を越す事となった。
2021年に入ってから数ヶ月は流石に音沙汰はない……と思われたが、2〜3月のイベントでアフロディーテと深い関わりのあるサーヴァントが次々と登場する。
…結局第2部6章が6〜8月を跨いだ大長編となった為か2021年の夏に現れる事は遂になく、2022年の初めにも現れる事はなかった。(一応サーヴァント・ユニバースの彼の存在はオデュッセウスの幕間でほのめかされたが…)
結局未実装のぐだぐだ組のように長らく待つ必要があることが確定した。2023年も7月時点では関わりは皆無である。
果たしてひょっこりイベントに顔を出すことになるのか、はたまた歪みを自覚する旅の中で邂逅することになるのか。
いずれにせよ、