オーディール・コール
おーでぃーるこーる
それは、白紙化した地球を巡り自らの『歪み』を正すための旅路
七つの異聞帯を切除したことで、カルデアスは人類史の基礎・人理保障天球となった。
ノウム・カルデアは汎人類史にはないものを扱いすぎたせいで、そこから弾かれている。
この歪みを補正しないかぎり、カルデアスには近づけない
自らの潔白を証明する、かつてない未知の探索であるのは間違いない
これまでの戦いで積み上がったとされる歪み
我々が向き合わなくてはならない人理の咎
本来ならありえないクラスとの邂逅
果たすべき清算————
ひとつ、秩序を担う裁定者 虚ろな罪を自覚する巡礼の旅
ひとつ、永劫の復讐者 すべてを焼き尽くす恩讐の炎
ひとつ、自我から別たれし別人格 己の内側に相対する
作戦名『オーディール・コール』!
この試練を乗り越えた先が、我々の終着だ!
なあに。私たちに問題があるなら、今まで通り、知恵と勇気で解決するだけさ!
第七異聞帯でデイビットが残した言葉に導かれ、一路南極を目指すノウム・カルデア。
空想樹が造られた目的、地球白紙化の真の意味、
すべての謎が明らかになるであろう始まりの地を前にして、ノウム・カルデアに突きつけられたのは自らが招いた「歪み」と無自覚な罪だった。
オーディール・コール———それは、果たすべき責務の呼び声。
人理の咎と向き合い清算するため、新たな旅が始まる。
(以上、公式サイトより)
2023年2月10日の18時、何の前触れもなく解禁された奏章プロローグにて判明したストーリー。
同時に、これから始まる清算の戦いへと臨む為の、新たな作戦名でもある。
あらすじにある通り、ノウム・カルデアは全ての元凶にして始まりの地である南極の旧カルデア基地に足を踏み入れようとするも、完成した人理保障天球による人理の壁に阻まれてしまう。
それは自らの罪。カルデアの面々は7つの基本クラスに当てはまらないエクストラクラスを、それぞれが存在する意味を知らずに漫然と使用し続けたことで、「完全」になったとされる汎人類史に異物として弾かれてしまったのだった(カルデアの者曰く「南極がお前たちを阻んでるのではない。おまえたち自身が、汎人類史を弾いている」)。
直後現れたカルデアの者ことロマニ・アーキマンを名乗る誰かが提案したのは、その清算を行うための3つの旅である。「果たすべき責務の呼び声(オーディール・コール)」を乗り越えた先にこそ、終着の地への道は開かれ、天球ことカルデアスの真実は白日の下にさらされる。
新機能・要素
- ストーム・ポッド
白紙化地球の再調査(いわゆるフリークエスト)を行うために必要なアイテム。
ゲーム上では1日ごとに3つ配布され、最大9つまで所持可能。9つを超えると消滅するので注意。
- クラススコア
他のRPGに例えるなら、ステータス基盤のマスを埋め強化していくスキルツリーのようなもの。基本7クラスに加え、下記シナリオをクリアすることでエクストラクラスⅠ・Ⅱが順次追加される。
解放には再調査報酬「星光の砂」や、ミッション報酬「新星 / 明星 / 極星のトーチ」が必要。
- 人理定礎盤
人理の歪みを数値化する装置。
本章はこれまでの様に特異点や異聞帯に挑むのではなく、試練の方を呼び込むというのが最大の特徴であり、試練の中でエクストラクラスの存在理由を具体的に証明することで数値が上昇し、初期値のEランクをAランクに戻すことで人理の壁を越えられるとのこと。
- グランドグラフシステム
2025年、2部終章に向けて実装が発表された新システム。
保有するサーヴァントから七騎選び、自分だけのグランドサーヴァントを作り出せる内容。
システムの使用条件は奏章プロローグをクリア済み、かつレベルが100&全保有スキルレベルを10にすること。(アペンドスキルは含まない)
今後特別なバトルで参戦させられる模様。
クラススコアの強化でより有利に戦えるらしい。
クエストの場所はこれまでの円筒状の世界地図ではなく、専用の地球儀で表示される。
メインシナリオ「奏章」
白紙化地球を巡って複数の試練を乗り越えていく物語とされ、ティザームービーにはまだ見ぬ新たなキャラクター達が描かれている。
上記の通りエクストラクラスが主題となっており、これまでただ漠然と"そういうもの"として受け入れていた各クラスの本質と向き合うシナリオとなっており、実装サーヴァントの比率も該当エクストラクラスのサーヴァントが多い(ただし奏章Ⅰはこれには当てはまらない)。
☆4の概念礼装がクリア報酬であるのは『Cosmos in the Lostbelt』と共通している。
No. | タイトル | エクストラクラス | エリア | 人理定礎盤 |
---|---|---|---|---|
- | 奏章プロローグ | - | - | - |
奏章Ⅰ | 虚数羅針内界 ペーパームーン | アルターエゴ | エジプト | E → D |
奏章Ⅱ | 不可逆廃棄孔 イド | アヴェンジャー | 日本 | D → C |
奏章Ⅲ | 新霊長後継戦 アーキタイプ・インセプション
| ムーンキャンサー | 宇宙開発都市 | C → B(※1) |
奏章Ⅳ(※2) | (未発表) | ルーラー | 南欧 |
1※進行度によって入れ替わる。
2※2025年春開幕予定。
なお試練はこれら以外にも多数存在すると語られており、小話を含め一体どれだけの量になるのかは、文字通り未知数。
9周年フェスで2025年には2部終章が開幕すると告知されたため、それまでには終わると予想される。
オルガマリークエスト
突如開催された特別クエスト。
異星の使徒の最後の1人である「伯爵」が南米異聞帯で散ったU-オルガマリーの霊基の欠片を用いて起動させた、遺分體(エレメンツ)と呼ばれるE-オルガマリーを討伐する。
4体存在する為合計4回開催予定。
その他
2024年1月に開催された『Fate/Samurai Remnant』とのコラボイベント。
参加条件こそ他コラボと同じ第1部序章クリアだが、時系列は『オルガマリークエスト_1』と『イド』の間で、由井正雪のプロフィール開放条件に関わっていたりする。
2024年夏イベントの前半で、後半である奏章Ⅲにシナリオが直接続く(開催期間終了後は両方ともメイン・インタールードに追加予定)。
参加条件が歴代の中で最も厳しい「オーディール・コール到達(奏章プロローグクリア)」と告知されていたため、『SE.RA.PH』のように本編の一部となるイベントではないか?と推測されていたが、このイベント前半自体は第1部序章クリアで参加可能。
フリークエスト
難易度は最低でも90++とかなりハイレベルだが、その分絆ポイントやドロップ品が美味しいことが多い。
ただし通常マップのフリクエと異なり、半減期間があるとはいえ消費APが40と重く、さらに挑戦にはストーム・ポッドを消費しなければならないため、所持数制限の関係で1日当たり最大でも9回までしか挑めない。
2023年10月にはその上の90★、
2024年7月にはさらに上の90★★が追加された。
上の難易度ほどEXPや絆が美味しいが敵のHPが余裕で100万を超える。
90★★に至っては特定のクラスに対しての相性5倍という特殊仕様も。
※太字は確定ドロップ
タイトル | エリア | ドロップ | 備考・余談 |
---|---|---|---|
難易度 | 90++ | ||
凍土の試練 | ロシア |
| 背景に家屋が見えることから、おそらくヤガの集落を二種の魔獣系エネミーと三体の殺戮猟兵が同時に襲っている。前者は食べるために、後者は粛清されないためにヤガが殺さなくてはならない相手である。 |
残された神話 | 北欧 |
| |
天下の飛将軍 | 東アジア |
| 最終waveは呂布と多多益善号の中華マシンバディ。ちなみに飛将軍とは「行動が素早く、勇敢な将兵」という意味で、元は前漢の李広を指す言葉であったが、後に三国志の呂布も李広に準えてそう讃えられるようになった。 |
光糸導く迷宮 | 北大西洋 |
| 最終waveにテセウスが登場することからもクエストモチーフは神話「アリアドネの糸」。ギリシャ異聞帯でもミノタウロス(アステリオス)のラビュリントスは登場したが、当時と同様本クエストでも彼自身は出現しない。これはギリシャ異聞帯のミノタウロスが何者かの手によりロシア異聞帯に送り込まれ、そのままカルデアに撃破されてしまったという背景事情を反映していると思われる。 |
悪夢のカボチャ | 東欧 |
| エネミーはハロウィンエリザ1騎。座標がスロバキアなのは彼女が生前最期を迎えたチェイテ城があるからだろうが、例の悪夢を覚えているとどうも別の違法建築物がちらつく。 |
女神像を求めて | アメリカ東部 |
| エネミーはガラテア1騎。座標がニューヨークなので「女神像」とは多分コレ。やっぱり興味があるらしい。 |
荒野の歓楽 | アメリカ西部 |
| 座標はラスベガス。エネミーは全て高額なQPをドロップするダンシングコインなので、いわば即死周回できる宝物庫極級といった感じ。 |
蘇る太古のロマン | アメリカ南部 |
| 座標はミシシッピ州。数種類の古代生物系エネミーが出現するが、ティタノボアのように北アメリカ大陸ではまだ化石が見つかっていない生物もなぜか含まれている。 |
高貴なる海賊 | カリブ海 |
| エネミーはバーソロミュー1騎。「高貴」というのはブラック・バート(黒い準男爵)の異名が表す通りなのだが、座標がカリブなのは史実の他におそらく彼の初登場イベントの舞台であったことも関係している。敵編成もハリウッド映画で見るような海賊船上の決闘を思わせる。 |
常夏の休暇 | ハワイ |
| 最終waveに水着茨木が登場。日が暮れた後もルルハワの浜辺を満喫しているようなのだが、遊び相手がデカいニワトリとオオヤドカリ。もしかして… |
常夏即売会場 | ハワイ |
| 最終waveは水着紫式部。敵編成的におそらく同人誌を買いに来た大勢の客をワンオペで捌いている。合掌。 |
大堡礁の卵 | オセアニア北部 |
| 最終waveはレジライ。要はガラス玉交換所。 |
復活の黄金都市 | アフリカ西部 |
| エネミーは子ギル1騎。座標はかつて塩と金の交易で栄え、近年世界遺産にも登録された黄金の都トンブクトゥ。多分金ピカ繋がり。 |
荒野に芽吹く王の花 | アフリカ南部 |
| エネミーはキングプロテア1騎。ちなみに植物の方のキングプロテアはアフリカ南部に広く分布し、花は座標の南アフリカ共和国の国花にもなっている。 |
賞金稼ぎに幾光年 | アラビア |
| 最終waveにはカラミティ・ジェーンが登場。2000年前に原始の女神殺しの代償として不老不死の呪いを受けた彼女は、それでも精神を病むことなく今日も元気に一攫千金の夢を追う。取り巻きの機械系エネミーは潜入先の警備兵だろうか。 |
90☆ | |||
神秘主義者と魂の故郷 | 南アジア |
| 最終waveはエレナ。座標のインドは史実でもエレナがマハトマから手紙を受け取る営みを始め、FGO世界では晩年シゲルソンと共にヒマラヤを訪れるなど色々と縁深い土地である。 |
久遠の微笑 | 北大西洋 |
| 最終waveはステンノ。敵編成から察するに、その微笑みで虜にした名無しの勇者様を護衛に侍らせている。久遠とは「永遠」の意味だから、彼の脳裏から女神の物憂げな視線や甘い囁きが消えることは永久に無いのだろう。 |
90☆☆ | |||
蛇竜のいたずら | オセアニア南部 |
| 最終waveにはヴリトラが200万超のHPを引っ提げて登場。セイバー5倍有利の特殊相性ギミックがあるとはいえ、2waveのドラゴンもHP100万超なので周回難易度は極めて高い。ちなみにヴリトラとオセアニアはこれといった関連性は無く、強いて言えば座標のタスマニア島には蛇が数多く生息するくらい。 |
月光採掘場 | アラビア |
| 1waveにHP約100万のゴーレム、最終waveにはHP300万弱のサンドワームが登場。ムーンキャンサー5倍有利のギミックがあるが、特攻を突きづらいため謎の代行者以外のムーンキャンサーでは手札運や相当な育成度が求められる。ちなみに座標は水着イベント2024及び奏章Ⅲで注目されたドバイ。 |
高難易度クエスト
一度クリアすると二度と挑戦できなくなること以外は通常のイベント高難易度と同様のギミッククエスト。ただしドロップ品の「新星のトーチ」はクラススコアの解放に必要になるため、人によっては避けて通れないクエストになる。
タイトル | エリア | ドロップ | 備考・余談 |
---|---|---|---|
難易度 | 90+ | ||
極寒の強者 | ロシア |
| 闇のコヤンスカヤとニキチッチのツングースカコンビと殺戮猟兵が登場。ロシアの厳寒をものともしないニキチッチの猛攻を、コヤンスカヤが無敵貫通付与やこちらの魔獣・ヒト化に対する妨害スキルでサポートするという苛烈な戦略をとってくる。ちなみに余談だが、座標と背景から戦場はおそらくモスクワ近郊。ツングースカ川流域からだいぶ離れているあたり、異聞帯家族旅行だろうか。 |
鮮血ノ残滓 | 東欧 |
| 巨大ゴーストと取り巻きの死霊系エネミーが登場するクエスト。勝利条件は巨大ゴースト撃破だが高倍率の特殊耐性のせいで速攻は難しいので、都度補充される取り巻きを倒して耐性を剥がしていこう。ちなみに座標がスロバキアかつ死霊系エネミーが全て女性型であることから、モチーフはおそらく「血の伯爵夫人」と恐れられたエリザベート・バートリが史実で殺害した数百人の女性たちの怨念。 |
海の底の御伽噺 | オセアニア北部 |
| 高HPのマーマン将軍と取り巻きにヤドカリ(表示名は潮干狩り狩り)とサメ兵士(表示名は冥海の案内魚)が2体ずつ登場。マーマン将軍はタゲ集中付きのヤドカリを倒さない限り高倍率の特殊耐性が付与されており、自身もチャージ最大スキルや強化解除・宝具封印効果付きのチャージ攻撃を持つなど非常に厄介。背景にアガルタの竜宮城が見えることやチャージ攻撃名に「演舞」とあることからモチーフは民話『浦島太郎』だろうが、それにしては色々物騒過ぎる。そもそも乙姫いないし。 |
伝説の源流 | 北欧 |
| ベオウルフと都度補充される部下の兵士(表示名は「デネの兵士」)が登場。勝利条件はベオウルフ撃破だが、兵士の残数に応じて倍率が上がる特殊耐性があるせいで速攻は難しい。さらに兵士を倒したら倒したで「大盾の献上」によってベオウルフに防御バフや解除不可の宝具耐性が付与される他、不意に「闘争心の伝播」で全体チャージが1進むため攻守ともに油断ならない布陣である。ちなみに、兵士の総数が12名であることやドロップアイテムに竜の逆鱗があることから、モチーフはおそらく叙事詩『ベオウルフ』第2部の竜退治。第1部にてデネ(現デンマーク)の王となった勇士ベオウルフは善政を敷き平和を維持してきたが、老いた後に民が竜の襲撃を受けたため、部下に大盾を作らせ決死の覚悟で討伐に出た。結果、竜は相討ちの形で倒され、王の遺体は残された12名の部下たちによって竜の宝とともに埋葬された。 |
太歳頭上動土 | 東アジア |
| 太歳星君(表示名は掘り起こしてはならぬ者)と都度召喚される永続スタン付きのホムンクルス(表示名は不滅の肉塊)2体が出現。呪い付与や呪いの数に応じたデバフ付与をしてくる一方で、呪い状態でないと回避できない宝具封印もあるなど少しややこしい。太歳星君は「視肉」という地中を蠢く肉塊と同一視され、「頭上の土を動かす」、即ち掘り起こすと身に余る災いが降りかかるといわれているが、他方で視肉は「食べても減らない」「食べると不老になる」という説もある。本クエストにおいては前者の性質を太歳星君が、後者の性質をホムンクルスが表しているといえるだろう。 |
絢爛たる百王子 | 南アジア |
| 94回のガッツとスタンが付与されたドゥリーヨダナ1騎と5体の百王子(外見はドゥリーヨダナの影鯖)が登場。ドゥリーヨダナ本人は中盤まで動かない代わりにガッツを消費して百王子をバフやデバフでサポートしたり再召喚したりするため、全体宝具で百王子を倒してガッツを削っていこう。なお、ドゥリーヨダナを含む「カウラヴァ百王子」は元々一つの肉塊から切り分けられ壺で培養されて生まれたことが『マハーバーラタ』に語られているが、サーヴァントのドゥリーヨダナと弟妹の関係については奏章Ⅰ終盤にて明かされた。 |
侵略の大木馬 | 北大西洋 |
| 永続解除不可の無敵と防御力アップが付与されたオデュッセウスが相手。ブレイク毎にさらに堅くなっていく他、開幕に味方には防御強化解除耐性がダウンする「海蛇の紋縛」が付与されるため敵の宝具を耐えづらい。極めつけは同じく開幕に味方全体に付与される「トロイの木馬」(解除可能)で、大半はメリット効果のある当たりだが、一つだけ紛れ込んでいるハズレは一定条件下で発動し味方全体に解除不可の睡眠と毎ターン防御力ダウンを付与する。これは、原典において木馬内に潜んでいたアカイア兵が夜間トロイア兵が寝静まっている隙に敵城門を内側から開け放ち城を陥落させたから。ちなみに「海蛇」は城内に運び込まれる前の木馬を怪しんだラオコーンにポセイドンが差し向け、息子たち諸共殺してしまったことに由来する。 |
サンゴ礁に眠る財宝の行方 | ハワイ |
| 黒髭が相手。 |
タイトルについて
ユーザーからの略称は「オーディール・コール」で「オデコ」。
「オーディール」"ordeal"とは「厳しい試練、苦しい・つらい体験」「神明裁判」という意味。
「奏章(そうしょう)」の「奏」は「意見をまとめて差し出す / 君主に申し上げる」「楽器をかなでる」「成果を得る」という意味がある。
また中国語で「奏章」は「上奏文」、つまり「天子(皇帝)に意見を申し上げるために記された文書」を意味する。
また現時点で副題の存在する奏章は確認されておらず、『非霊長生存圏 ツングースカ・サンクチュアリ』以来の副題が存在しないメインシナリオが続く形となっている。
メタ的な実装理由や伏線
週刊ファミ通の2023年8月17・24日合併号に掲載された奈須きのこのインタビューによると、『FGO』を長く運営する中で本来聖杯戦争にはいないクラスが説明もなく増えてしまったことから、『FGO』が終わる前にそれぞれのクラスの存在意義、許される理由を説明するためのストーリーだという。
中国版FGOの8周年記念インタビューによると「これは「本来あり得ないクラス」に対する罰でありご褒美。「なぜこのクラスでなければいけないのか」を定義することで「今回の主人公は○○」という楽しみが生まれる。そこに注目してください」とのこと。
週刊ファミ通 2024年8月22・29日合併号の9周年インタビューにおいて「奏章は、いままで無自覚で使ってきたものに対する清算というか、責任を取るためのもの。奏章Ⅱに関しては復讐心で戦ってはいけないというテーマがあったが、清算という部分は変わらない」と語っている。
PV中のノイズに一瞬だけ映る不可解な画像が、フォーリナーのクラスカードの一部なのではないかという意見もあり、後述するトリスメギストスⅡの回答も併せて、フォーリナークラスをテーマとした奏章があるのではないかと考察されている。
上記の2023年のファミ通のインタビューでは、PVの一瞬だけ映る画像が4つ目のクラスカードの一部であることを踏まえて、奏章は全4章と考えてよろしいですかと質問した際、奈須氏は「皆さん予想していると思いますが、問題はいつ、どういうタイミングで出てくるか。そのへんを楽しみにしてもらえればと。」と返答している。
また、その他のエクストラクラスについては、
- ムーンキャンサー:巻末オマケマンガというか、EXというか、存在自体が治外法権。
- プリテンダー:元のクラスがあった上で化けているため歪みなし。
- シールダー:単体で話を作る訳にもいかないため、そう来たかと思ってもらえるやり方を予定している。
- ビースト:インタビュー当時実装されていたソドムズビースト/ドラコーは、汎人類史において唯一介在できるビースト。
とのこと。
このうちビーストについては後に汎人類史以外のビーストが、ムーンキャンサーは奏章Ⅲとして実装された。
なお一部プレイヤーの間では、最終決戦の直前でいきなり1年では到底終わらない多数の新シナリオが追加された事から引き延ばしと揶揄する声も多いが、当初からこの展開が予定されていたのかは不明。
また本章以降もエクストラクラスの実装・参入が続いている為、「世界は良くてそのために戦う人間個人はダメなのか」「これまで散々人理のために頑張ったのにこの扱いはあんまりではないか」と、突如追加された理不尽な設定に不満の声が上がっており、以降のエクストラクラス実装全てに"良くないこと"というケチがついてしまったとの意見も。
伏線としては、直前の2部7章での
- キングプロテアと相対したU-オルガマリーの「アルターエゴなどという金型(クラス)、汎人類史にはない筈だが」
- デイビットの「人理を濫用しすぎたカルデアは『異星の神』に間に合わない」
- ラスプーチンの「彼/彼女らを止めるのは私たちではなく彼/彼女らを阻むのは彼/彼女ら自身。今まで行ってきた淀みの清算をしなければ人理そのものに裁かれるでしょう」
イベント『ぐだぐだ帝都聖杯奇譚』での
- 明智光秀の「アルターエゴ……、なんだそれは?そんなクラスは聖杯戦争には存在しない」
2部2章での
- 主人公の「アルターエゴっていうのは確か」という反応に対するシトナイの「あなた、知ってるんだ?通常の聖杯戦争にはなかったエクストラクラスだし、あまり一般的な存在じゃないはずだけど、あなた、いろいろなものと縁があるのね」
というセリフが綺麗に回収されることとなった。ただデイビットのセリフについては、具体的な意味はいまだに謎のままである。
またモルガンもメインストーリー中にカルデア式召喚を指して「異聞帯という隔絶世界においてこれだけの力を発揮する術式は異常」「この先機会があればもう一度、原初の因果に立ち返るがいい」「カルデアとは何なのか、レイシフトとは何のために用意されたものなのかを」と発言しており、こうなることを予期していたとも考えられる。
2014年7月の竹箒日記で公開された『FGO』トレーラーのカットされたジャンヌのセリフの中に、「調停者(ルーラー)のクラスですら、もはや一介の英霊にすぎないのです」というものがあるため、カルデアに召喚されるルーラーが特殊であることは初期の頃から設定されていたと推測される。
あるいは「人の手に余る」とされている為、通常のクラスとは異なる特別な要素があるのかもしれない。
そもそも忘れがちだが、元来ルーラークラスは聖杯戦争をコントロールする為のクラスであり、マスターの存在を必要としないため「仕様外の運用をしている」という意味では正しく「濫用」と言える。
そもそも「人理の咎」とは何なのか、カルデアがするべき事は何なのかという問いに対し、トリスメギストスⅡ曰く「咎とは認知の欠如。漫然と扱うのではなく、それぞれの存在する意味を知る事」「表明。補完。訣別」「あるいは依託。宣誓」「これらの問題に回答を。その度、歪みは正される」と回答している。
なおクリア時に表示される一文はⅠが「分理補完」、Ⅱも「訣別」に相当すると思われる「讐理超克」、Ⅲでは「依託」に相当する「後継伝承」となっている。
英文は現状全て「Complex Breakthrough」で統一されている。
現状奏章の舞台は奏章Ⅰが虚数羅針盤ペーパームーンの概念世界であり、奏章Ⅱが主人公の精神世界であり、奏章Ⅲが並行世界の月面基地であるなど彼の言った通りまともな舞台ではない。
上記のファミ通の9周年インタビューにて、奈須氏が「奏章Ⅲは、いろいろな意味でビックリすると思いますよ。それをやっていいんだ、って」と発言しており、後の竹箒日記にてこの時の奏章Ⅲは奏章Ⅳのことであると述べている。そのため、奏章Ⅳはこれまでの『FGO』にも前例のないことをするのではないかと予想されている。
現状、全ての章に専用曲が用意されている。
9周年から制定された配信ガイドラインでは1月1日にペーパームーンが解禁され、2月1日にイドが配信解禁予定となっている。
PVでは「残滓」「喇叭」「AI」「終着点」「エーテライト」「サクラ」「神曲」「R.A.N.I」「炎」「紙の月」「家族」「東京」「憎悪と嫌悪」「貪欲」「嵐の女」「願い」「伯爵」「罪と罰」「聖杯戦争」「愛」「ドバ…(かすれて不明)」といったワードが登場している。
Fate/GrandOrder Cosmos_in_the_Lostbelt
パスポート:もの凄くざっくばらんに言うとこれを取りに行く物語。
:直前のメインストーリーから続く断章的なストーリー。但しそちらと違って本章はあくまで2部最終章の「合間」の物語であるため、親記事は2部としている。
なおTVCM等では「Cosmos_in_the_Lostbelt」のままである。