この記事はタイトル含む全てがFGO第2部第7章の超重大なネタバレを含んでおり、プレイ時の楽しみを大きく損ねる可能性があります。よって、閲覧する際はその旨を承知の上でお願いします。
ネモ「……ミクトランじゅうの樹が空想樹に変わっていく……これが、ORTが再起動する、ということなのか……?」
シオン「そうです。異聞帯という"もしも"の歴史に招かれたあのORTは、汎人類史におけるORTとは違うもの」
シオン「出力、破壊本能では汎人類史のORTに劣る、ORT亜種と呼ばれる個体です」
シオン「ですが、空想樹を捕食したORT亜種は進化の末、自らの固有結界をこのように変化させた」
シオン「地球上の植物を『空想樹』に作り替え、自らに適した環境に作り変える侵略生物」
シオン「ここはもう黄金樹海でありません。最大にして最悪の異聞帯、地底に作られた銀河の地獄───」
「空想樹海、オルト・シバルバーです。」
概要
しかし遅れて到着したデイビット・ゼム・ヴォイドは侵略者の影を召喚して一行を圧倒し、その隙に自身の肉体に埋め込まれた異星の神の心臓と自分自身を生贄として捧げ、遂にORTを復活させてしまう。
なんとかその場を離れ、脱出しようとする瞬間に出口を塞がれ、一行はORTと対峙するハメになる。しかしククルカンの助力もあって破れかぶれで特攻を仕掛けると、なんとORTは機能停止。つまり倒せてしまったのである。
否、
ダ・ウィンチ「ORTは再起動して我々と戦っていたんではないし、ダメージで活動停止したんじゃない!」
ダ・ウィンチ「ここでいま、再起動するんだ!!」
ORTは戦ってすら、まだ起きてすらいなかったのだ
この異聞帯のORTは、かつて勇者王カマソッソに敗れ、本来ならば殺されても身体のパーツが何か1つでもある限り自動蘇生できる驚嘆すべき存在だが、ミクトランの管理者であるマィヤによって易々復活しないよう細工を掛けられ、今日まで眠らされていた。
だがカマソッソに殺される直前に空想樹クエーサーを侵食・吸収しており、今では異聞帯を維持する要であると共に本来の侵食固有結界『水晶渓谷』が変質している。
その変化とは、ミクトランに存在する樹木全てを空想樹に変換するという地獄絵図そのもの。これがORT起動と共に牙を剝いたのである。
夥しい数の空想樹から無数の種子を撒き散らし、通った道全てを水晶へと還元していく究極の侵略生物として活動を開始したORTは、切り離されていた自分の心臓を取り返すべく進撃し、その過程でオセロトル・ディノス・原生生物・その全てを殺し尽くしていく。
そして取り込んだデイビットの意思を受け異星─────カルデアスを破壊すべく南極にある旧カルデア基地へ向かって進撃していく。その際、カルデアスを破壊した衝撃で地球の四割は砕け、汎人類史、異聞帯ともども人類は絶滅する。カルデアスにどんな裏があろうとも今は守らなくてはならない。
地球の崩壊を防ぐため、ノウム・カルデアは遂にこのTYPE-MOON世界最強の生物に挑み、その上での勝利を義務づけられる事となる。
そしてORTの起動と侵食に伴い、ステージ選択画面のタイトル名『黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン』がボロボロと剥がれ落ちて、『空想樹海紀行 オルト・シバルバー』に変化する。
円筒を上から見るような形だったステージマップも視点が回転し、ORTに追われながら上に登っていくような形となる。
ここに地球の命運を懸けた一大決戦が幕を開けたのである。
登場人物
黄金樹海紀行ナウイ・ミクトランを参照。
加えて、カルデア(プレイヤー所有)の全サーヴァントが参加する。
ゲームにおいて
この改題が行われると同時に、本章はORTを止める事だけに終始するシンプルな内容へシフト。
無論、今までで一番無茶かつ過酷なミッションなだけに、冥界域の現地協力者やストーム・ボーダーからの供給でなんとこれまで縁を結んだサーヴァント全てを用いた総力戦を挑むことになる。サポートには頼れず、自前のサーヴァントしか使えない。
この際、プレイヤーの所持済サーヴァントがアカウント毎にきちんと累計され(同一サーヴァントは保管室のものもまとめて一騎扱い)、直前のシオンの台詞にも反映される凝った仕様となっている。
ゲーム上では自身の育成したサーヴァント全てを駆使して挑み、バトルは前編同様の3Dモデルを使用。今回は移動し続けるORTを追撃・迎撃しながらの戦いとなるため、移動モーションやBGM等を含め、ケルヌンノス戦を上回る大迫力のバトルを味わえる。
しかし、前編での前哨戦で見られた不穏な演出が的中し、1度倒されたサーヴァントは何とそのままORTに吸収され、以降の総力戦には出撃できなくなってしまう(マシュのみ下記の特例あり)。
そして出撃できるサーヴァントが尽きると「敗北」となり、一から総力戦をやり直すハメになる。
そのため、主力サーヴァントは適切にぶつけて行かなければならない。
例えば『残りゲージが少ない時はあまり強くないサーヴァントのみでゲージブレイクを行う』や『倒されても5回戦えば再使用可能になるマシュを最大限使用する』等の工夫は必須となる。育成の甘いサーヴァントがいるなら、マシュ復活までの時間稼ぎへ回す使い方もある。
回避や無敵などのダメージを無効化するスキルはバトル中に付与される解除不可デバフの影響で『最大HPが』グングン減ってしまう都合上、バトル開始直後に使うより、ターン経過により体力が減少してから使うと効果的。
また、同じ理由でHP回復や最大HP増加のスキルとは致命的に相性が悪いため、アトラス院制服やアニバーサリー・ブロンドなどの火力支援やサポートに向いている礼装を付けていくといいだろう。
一度に供出する人数をあえて少なくする戦術もある。特に所持サーヴァント数に自信のないプレイヤーへは推奨される。
また、サポーターとなるサーヴァント等でアタッカーにバフを積みまくり、一気にゲージを削り切るのは事実上不可能となっており、1ゲージブレイクする度に「アナライズ/デコード/ディセーブル」というスキルで強化解除+NP減少+スター減少を行った後、上記のデバフで最大HPを限界まで減らしてから即死クラスの全体攻撃3回を必ずしてくるため、どんなに削れても1バトル1ゲージ分、控えも含めて2ゲージ分が限界になる。(ただし、上記のアナライズは控えにも掛かるため、ワンパン即死である)
一回戦は我々の見慣れた蜘蛛型形態。
- HP100万×11ゲージ
クラスはフォーリナーに加えて、基本7クラスに挑むたびに変化する。
これに総力戦にて挑戦することになる。先述の通り11ゲージを削るまでに、多数のサーヴァントが使用不可になるのだが、ある程度育成をしているマスターであれば倒すことは決して難しくはない。
しかし、撃破したかと思われたら、背面の円盤部分だけで動き出した。
なんと、背部の円盤部分こそが本体であり、蜘蛛状に見えていた体の正体はなんと角質、即ちORTにとっては爪か髪の毛程度のものでしかなかった。
なお回転しているため解りづらいが、円盤の方にも蜘蛛形態と似た顔が埋まっている。
また、この形態は登場と同時にセファールをも撃退できたと言われるニンキガルを一瞬で蒸発させるほどの宇宙嵐を発生させている。
二回戦としてこのUFO形態という本気モードが相手となる。
- HP120万×4ゲージ
- HP200万×1ゲージ
- ラストのHP300万×1ゲージ
1ゲージはイベントで自動的にブレイクされるが、全体ではなんと計16ゲージを全て削る必要がある。そして最後のゲージ(300万)に到達するまで、サーヴァントの吸収状況は継続する。
連続無差別召喚という無茶の極みを敢行しているためか、仲間達を犠牲覚悟で送り出さなければならないためか、決戦の進行に伴って主人公の表情が徐々に険しく苦しそうに曇っていく演出が追加されている(カルデアの出した作戦に文句を言っていたキングプロテアと紅閻魔が、主人公の表情を見た瞬間即座に作戦を了承する程度には)。
余談
七章の題名は長らく「樹海」以外の文字が伏せられていたため、ユーザーの予想の中に「空想樹海〜」というものが存在していたが、シナリオの終盤にてその予想が「ORTと組み合わされるという最悪の形」で的中してしまった。なお「黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン」と「空想樹海紀行 オルト・シバルバー」は字数が一致する為、どちらを伏せ字に当てはめても成立するようになっている。
前編でテスカトリポカが前借りで用意したORTは『当初の計画通りに顕現した場合のORT』である。つまりイスカリが疑問を抱く事無く素直に生贄となり、そして自身の心臓である太陽を取り戻した場合のエミュレートであった。
カルデアが対峙したORTも規格外の戦闘能力を持っていたが、あくまで下記の三重ハンデを持った不完全な状態だったのだ。
- 『心臓が無い』という大幅な弱体化
- 『再起動直後(起きた直後)』の本調子ではない状態
- 突然『よく分からない使命』を与えられてやらなければならないと勘違いして出てきた
これですらも、カルデアが今まで交戦してきた最大規模の魔力を有していた一等惑星級のビーストⅥ/Sや二等惑星級のビーストⅠを上回る、恒星級という比べるのも烏滸がましい規模の魔力を有している。(但し同章でU-オルガマリーも恒星級の霊基に出力が上昇している)
だがさらに恐ろしいことに、シオンの話によると異聞帯のORTはそもそもが汎人類史のORTより出力と攻撃性が低い、言わば『ORT亜種』とでも言うべき存在。
一概に比較することはできないが、汎人類史のORTはこの個体以上の攻撃性能と出力を持っていることになる。恐ろしや……
例えばORTの持つ侵食固有結界の本来の力は『巻き込まれた全ての生命を結晶化する』ものだが、異聞帯のORTは『全ての樹木を空想樹に変化させる』ものになっており、その他の生物や地表の結晶化はORTが直接触れた物から伝播して発生している事等が挙げられる。
無論これでも相当な脅威である事には変わりないが、つまり固有結界が変質していなかったら相対する事すら叶わなかった可能性が高い。
亜種と言えど、流石はTYPE-MOON世界最強ドジっ子といったところか。
改題がされた後、ORT迎撃戦のパートに入ってからは、3D化されたマップを同じく3D化したオルトが移動している様を眺める事になり、さらにバトル中に使ったサーヴァントを別で集計する処理を行っていた事、2部7章後編開始でアクセスが集中していた事もあり、とにかく動作が重い、バグるという事態が発生。
ある者はバトル中にアプリが落ち、ある者は出撃サーヴァントを選ばせて貰えず、ある者はシバルバーに入れてすら貰えなかった。その為かORTより処理落ちの方が強敵だと言うマスターが続出していた。
また、生放送時に『後編リリースが少し遅れます』とアナウンスがあり、当時はマスター達から批判が殺到する事になったが、オルト・シバルバーに突入したマスター達からは『これは遅れても仕方なかったな』『アレをここまで軽く出来た事が凄い』と運営を擁護、賞賛するコメントが多数寄せられる事となった。
ちなみにORT迎撃戦自体の留意事項、注意点を纏めると
- 一度倒されると使用不能になるので強力な全体攻撃による損耗を抑える
- 長期戦は不利なので短時間でより多く攻撃する
- バフが奪われるので当てにならない、どころか敵の利になりかねないのでスキルは回避・無敵以外ほぼ使わないことを推奨
- どれだけ長く生き延びてもブレイク→アナライズ後一掃されるうえ、控えにもアナライズが掛かってしまうので6体編成は非推奨
となるが、一気に駆け抜けてきた事でリソース不足のカルデアであっても(ここまで来れているなら)これらを解決できる最適解とも言える攻略法が一つだけ存在する。
それは
有利クラス鯖一体のみによる単騎駆け
である。
これにより
- 損耗は一体のみなので最低限で済む
- 確定ブレイブチェインなのでより多く攻撃できる
- 火力耐久スキルは焼け石に水なのでほぼ使わないため無問題
- 単騎なので元よりそう長くは生き延びられない
と、全ての留意事項を解決でき、うまくいけばたったの16体のみでORTを倒し切る事が可能
しかも理論上という枕詞等なく、全キャラスキルマ聖杯マなどの極限育成すらほぼ必要とせず、星4以上ならマリーやメディア・リリィの様な極端に攻撃に向いていないような鯖でさえなければ安定して、星3でもそれなりにスキルを上げていればほぼ余裕で1ゲージ削り切れてしまい、星5ならオーバーキルである。
流石に星2以下はスキルマでないとキツいが逆に言えばスキルマなら星2以下でも1ゲージ削り切る事に特に支障はない。
余談の余談ではあるが、カマソッソ戦における彼のボイス「一点、ただ一点」はORTと相対した際に彼がORTの心臓『ただ一点』に集中して特攻を仕掛け、ぶち抜いた事を表現している事が後に語られたが、ある意味ではそのセリフも最適解である単騎攻略へのヒントだったのかもしれない。
まさかのカマソッソリスペクトの単騎駆け戦法こそORT戦における最強戦術なのである。
関連タグ
Fate/GrandOrder Cosmos_in_the_Lostbelt 異聞帯
持てる全ての手札を出し尽くし、様々な要因に助けられ、これまで結んできた数多くの縁を駆使し、苛烈極まる壮絶な激闘の果てに、カルデア陣営は遂にORTの撃破という大偉業を達成。
第7異聞帯でのカルデアの旅は終わりを迎えた。