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概要編集

Fate/Grand Order』に登場する魔術礼装擬似天球カルデアス

魔術協会時計塔の『天体科』君主(ロード)にして人理継続保障機関フィニス・カルデア初代所長マリスビリー・アニムスフィアが作り出した人理保障システム。

その実態は「100年後までシミュレートされた異文明の地球観測モデル」であり、100年後の未来まで人類の文明の光が存在する事を観測・証明する事を目的に作成された。


詳細な機能については『疑似地球環境モデル・カルデアス』を参照。


関連タグ編集

Fate/GrandOrder

人理継続保障機関フィニス・カルデア 疑似地球環境モデル・カルデアス

冠位指定/人理保障天球 疑似展開/人理の礎

天球 天球儀
















































以下、2部7章後編及びその後のメインシナリオひいてはFGOの物語の根幹に関わるカルデアの特大ネタバレ注意











マシュ「────。デイビットさん。いま、何を────」

「カルデアスは地球の極小モデルです。決して、異星などでは、」

                                      

デイビット「寸分違わぬ出来であろうと地球(オリジナル)はここにある。

      ・・・

なら、それは違う星だろう」


「『異星の神』とはカルデアス内に生まれた神。そして地球白紙化はカルデアで練られた計画」

「グランドオーダー、人理保障機関(アニムスフィア)。オレたちAチームはそのために集められた駒だ。」


ダ・ウィンチ「では……キミは、全ての元凶はカルデアだと言うんだね」

「倒されるべき悪は、我々の方だったと」


デイビット「いや、君たちは実際に人類を救った、人理焼却から未来を取り戻した。それは誇れるものだ」

「カルデアは原因ではあるが、元凶は君たちではない」

「『2017年までの人類の正義』という視点において、君たちは最高のスタッフだ」

「オレもヴォーダイムも、そこは絶対に否定しない。だから─────」

オレのプランを認めず、ORTを阻止することができたのなら、南極に行け」


「それが君たちの旅の終わり。『冠位指定(グランドオーダー)』との訣別(けつべつ)の地だ。」



作中でたびたび言及されていた"異星"とは『カルデアス』のことであり、地球の精密なコピーであるとはいえオリジナルとは違う以上カルデアスはもう一つの惑星、『異星』と呼ぶに相応しい代物だった。

作中で発生した地球白紙化とは、異星であるカルデアスと地球の表層を置換して引き起こされたもの。(ダ・ウィンチも白紙化地球の有様から、それの実行方法を疑問に思っていた。惑星を傷付けないよう、地表の文明を一瞬で破壊するのは不可能だが、すでに白紙になっていたものと入れ替えるだけなら傷をつけることはないため)

旧カルデア施設襲撃を担当したのがアナスタシアだった理由は、カルデアスを冷凍保存できる技術があったため。冷凍はカルデアスの破壊や機能停止のためではなく保護が目的だったのだ。


実際にカルデアスを破壊するには地球を破壊するだけのエネルギーが必要になり、デイビットはORTを用いて地球ごとカルデアスを破壊しようとした。地球ごと破壊しようとしたのは、デイビットの宇宙的俯瞰視点だからこそ辿り着いた発想である。



神は虚空に在る。その名はカルデアス。


  異星の神─────カルデアス。



更には、2部7章後編でのデイビットとの最終決戦に於ける口上にて異星の神とカルデアスは同一存在であることが明かされた。当初異星の神といわれていたU-オルガマリー異星の使徒の1人(ラスプーチン曰く「異星の使徒のリーダー格」)でしかなく、それを裏付けるようにデイビットは一貫してU-オルガマリーを『オルガマリー』と呼称し、明確に異星の神とは別の存在として扱っていた。(TYPE-MOON世界において「星」は「神」より上位の存在である為特におかしな表現ではない)



地球白紙化自体がカルデアによって計画されたプランであり、それこそがマリスビリーの企図した人理保障(グランドオーダー)。人理保障機関のエリートとして組まれたAチームそのための駒

1部で起きた「人理焼却」はマリスビリーにとって想定外の事態であった。(とはいえ想定外であっても予定を変える程ではなかったらしいが)


旧カルデア襲撃の際に先代のダ・ヴィンチがラスプーチンに殺害され退去させられたのは、彼女が殿を務めたばかりに逃げ遅れたからではなく、この真相に気づける人物として最初から狙われていた為。

この段階ではカルデアス自体にレイシフト機能があるので、ダ・ヴィンチが的確に動けていれば計画を遅延される可能性が残っている。それを念を入れて防ぐために、アナスタシアの冷凍攻撃で機能停止したかのように演出する必要があった。

つまり主人公たちは真犯人のいる地点から自ら遠ざかった形になる。(尤もあのままカルデアに留まっていては全滅するだけなので当時の判断は正解である)

そしてこの人理保障プランが完成する条件とは7つの異聞帯の攻略及び空想樹の全切除。したがって白紙化解決のために動いていた主人公たちの戦いは、マリスビリーの掌の上であったことも判明する。「君たちの行動は、今のところすべて正解だ。マリスビリーの用意した、試験問題の上での話だが」とはデイビットの弁。

とはいえその後に対抗組織が生まれたことはゆゆしき事態らしく、ラスプーチンも急ぎ『異星』の指示を仰がねばならないと言っている。



なお、デイビット曰くこの真実にはキリシュタリアも気づいており、自分かキリシュタリアのどちらかが最後の一人になりカルデアと対峙したとき、この情報をカルデアにも提示しておくという約定を暗黙の了解としていたという。


これを知ったカルデアの以降の動向は『オーディール・コール』を参照。


  • 残された謎

死想顕現界域 トラオム』においてノウム・カルデアが発見した『被検体:E』とは、カドックの推測ではカルデアス地球の名もない、しかし主人公同様人類の未来を背負わされた一般人だったと結論付けていた。


しかし、若き日のモリアーティ『被検体:E』は異星人と推測しており、異星の巫女が被検体があった空間に現れている。

また、2部7章にてU-オルガマリーが混乱した際「人間だと言っても信じてもらえずに実験をされた」と取れる台詞を発しており、真実は分かっていない。人間でも有り異星人でもある条件を満たすとすれば「擬似天球カルデアスに放り込まれた地球の人間が、カルデアス地球で異星人として実験を受けていた」と言う可能性がある。


たびたび名前が登場するデイヴィット・ブルーブックも2117年のカルデアス地球の人間であると推測される。


ゲーティアは死の無い生命、死の無い惑星を作ろうとし、キリシュタリアは人類という種の進展を望み、デイビットは上記の通り『地球人類の名誉』のために、地球ごとカルデアスを破壊しようとした。共感は出来ずとも、それぞれ納得のいく理由があった。


だが『地球白紙化』はいまだ詳細不明、最終目的が見えてこないのが現状である。

ゴルドルフは『単純に人類に絶望したため、人類を一掃して地球を浄化したのでは?』と考察したが、カドックは『マリスビリーはそんな人間じゃない、彼は破滅主義でも悲観主義でもない、人類の繁栄を喜び、知識の発展を望む純粋な魔術師である』と否定している。

ダウィンらも『そのような人物でなければ、ソロモン王サーヴァントとして召喚に応じ、協力する筈がない』と評価したと同時に『彼はまっとうな魔術師だったのだろうが、まっとう、にも色々ある。デイビットがそうであったように、マリスビリーの『目的』も、まっとうに、我々では考えつかない極論である』という評価を出している。カドックも「なにしろ時計塔の君主(ロード)だ。『繁栄』の物差しも、自分たちが想像するものとは大きく違っているだろう」と同意している。

どちらにせよ、彼が死後もカルデアの右往左往を操り草葉の陰で嘲笑う全ての元凶なのか、それとも単に有能すぎるがゆえに反比例して深刻な笑えないポンコツだっただけの人で、草葉の陰で現状の事態を嘆き右往左往しているのはむしろ彼の方なのかどうかは未だ謎に包まれている。(実は死を偽装しておりまだ生きている可能性もあるが)


トネリコは空想樹を「異星で作られた、宇宙を閉じるための針」と呼び、デイビットはマリスビリーの計画が成功した場合は「地球人類はこの宇宙に産まれた最悪の生命体」と138億光年に亘り呼ばれることになると発言している。

この台詞から、マリスビリーが行おうとしている人理保障とは、地球と人類を長く存続させ強く繁栄させる為に管理すると言うものでは無く、地球から一定距離の宇宙を閉ざす事で人理を保証するような形である事が推測される。


  • 余談

異星=カルデアスという真実が明らかにされる以前にも様々な場面で伏線が張られていた。

  • 地球白紙化にカルデア基地が巻き込まれていないこと。もし外敵による侵略で地球が白紙化されるのなら、障害となる旧カルデア基地は間違いなく白紙化の対象になっているはず。
  • 2部3章芥ヒナコ虞美人はカルデアスが異聞帯の演算をしていたと直に発言したこと。
  • 2部5章後半でカドックがキリシュタリアのメモを見た際、異星の使徒に地球の英霊を使っていることに疑問を持っていたこと。この疑問からカドックは異星の神は「過去、地球にあったもの」しか使えないのではないかと推測していた。
  • 2部6章にてトネリコが空想樹の魔力を己のものにする際、「天球よ。宇宙はお前にくれてやる。だがブリテンは私のものだ」と発言していたこと。
  • デイビットが真実を明かす少し前にあたる2部7章前編・第10節「ORTの日」にて、テスカトリポカが事象交差の権能による未来の前借りでORTを出現させた際に、「カルデアの基地は無に帰すだろう。天球は喰われるだろう」と発言していたこと。

2015年12月17日から始まった『もっとマンガで分かる!Fate/Grand Order』の第一話にてオルガマリー所長をカルデアス内から引っ張り出すエピソードが掲載された。

その際、街の描写がある事からカルデアス内に文明圏が存在する事がほのめかされマスターたちを驚かせている。

なお、当作品に奈須きのこ氏は全く監修に関わっていないので恐らく偶然の一致と思われる。


Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』にてエインズワース家が行う置換魔術の詳細が驚くほど地球白紙化に似通っている事も話題となった。


天球とは本来、観測者を中心として、夜空に映る星や天体を仮想的に配置するための、仮想的な球面のことであるが……








以下2023年度クリスマスイベント「雪原のメリー・クリスマス」のネタバレ注意









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2023年のサンタ担当に選ばれたネモ〔サンタ〕。彼はプレゼント配りの傍ら虚数潜航を利用して2015年、全てが始まった日の南極旧カルデア基地へとタイムトラベルし、まだマスターになる前の主人公に配布されるカルデアの制服を、魔除けを編み込んだ特別なものにこっそりすり替えるというプレゼントを目論んでいた。そしてサンタ活動7日目、遂にネモは2015年のカルデアに到着。その際、ゲーム冒頭で流れた主人公がカルデアに入館する時の様子が再度流されたのだが……














































カルデアス

「────塩基配列  ヒトゲノムと確認 ────霊器属性  善性・中立と確認」


「ようこそ、人類の未来を語る資料館へ。ここは人理継続保障機関 カルデア。」


「指紋認証 声帯認証 遺伝子認証 クリア。魔術回路の測定……完了しました。」


「登録名と一致します。貴方を霊長類の一員である事を認めます。」


「はじめまして。貴方は本日 最後の来館者です。」


「どうぞ、善き時間をお過ごしください。」


ゲームプロローグの時には「アナウンス」名義だった入館アナウンスの名義が「カルデアス」になっていたのだった。


なお、ゲームプロローグで流れたアナウンス音声には続きがある。


「……申し訳ございません。入館手続き完了まであと180秒必要です。」


「その間、模擬戦闘をお楽しみください。」


「レギュレーション:シニア 契約サーヴァントセイバー ランサー アーチャー


「スコアの記録はいたしません。どうぞ気の向くまま、自由にお楽しみください。」


「英霊召喚システム フェイト 起動します。180秒の間、マスターとして善い経験ができますよう。」


当時はまだマスターとして素人である主人公に、レギュレーション:シニア(上級者向け)の模擬戦闘を行わせたうえに、その結果を記録しないという行為を行っているのである。

しかもその際に呼び出したサーヴァントはアルトリア(コスト16)、クー・フーリン(コスト7)、アーラシュ(コスト3)の3人であり、合計するとコストは26となる。これは初心者であるマスターレベル1のコスト上限である25を1だけとはいえ超えるものであり、ただでさえレフが「慣れていないと脳にくる。」と評するシミュレートをかなり無理をさせた状態で行わせたことになる。この後主人公はこの脳の負荷のせいで所長のオルガマリーの演説中に居眠りをしてしまい、怒った彼女によって管制室を追放されるが、それのおかげでレフの仕掛けた爆弾の被害を免れて人類最後のマスターになっている。これにより主人公が人類最後のマスターになったこと自体に、カルデアスの意図が働いていた可能性が浮上してきたのである。

またこの一連の流れが、ゲート担当のエルロンが「今日はもう来訪予定はないんだからいいでしょ、少しくらい」と少し席を外していたタイミングで起こっていたことも怪しさに拍車を掛けている。(恐らくカルデアに入館した直後の主人公を見ていた存在は誰もいないと予想できる)

人間であるゴルドルフはともかく、サーヴァントのコヤンスカヤ疑似サーヴァントラスプーチンがカルデア基地に入れたのもカルデアスが意図的に入れたと言うのであれば説明がつく。


また、このアナウンス関係で新たな疑惑が浮上することになる。それは第2部序章における旧カルデア基地襲撃である。この時、主人公達は脱出艇であるシャドウ・ボーダーに着いた際、アナウンスでゴルドルフが助けを求めている通信音声を聞き、救助するため踵を返すのだが、これもカルデアスが仕組んだ(ゴルドルフが通信したのではなくゴルドルフが思わず叫んでいた内容をカルデアスが勝手に通信を繋げて主人公たちに聴かせた)物ではないかと考えるプレイヤーもいる。さらにアナウンスの音声もゴルドルフ本人では無く、特異点Fでのオルガマリーの最期の言葉を元に捏造した偽音声だったのではないか(当時オルガマリーの慟哭を聞いていたのは主人公・マシュ・レフ・そして他でもないカルデアス)という意見もある。(根拠として本当に助けを求めるのであればまず自分の居場所を伝えるはずであり、事実主人公たちが助けに来たときは「ななな、何をしに来たのだ、貴様ら!?」と驚いていたこと。そして通信では痛いと口にしていたが実際のテキストでは「痛いだろうなぁ…」とまだ負傷していないような口ぶりであった。また名義が「ゴルドルフ」ではなくまたしても「アナウンス」であることも)


奏章Ⅰ『虚数羅針内界ペーパームーン』でラニ=Ⅻが「人理保障天球と成ったカルデアスと戦うには、現状のカルデアの戦力ではシンプルに不足しておりこのまま進めば敗北する」と結論を出しており、それを解決するためアルターエゴ無限量産計画を実行しようとしていた。


奏章Ⅱ『不可逆廃棄孔イド』では異星の使徒最後の一騎である『伯爵』ことカリオストロが人理保障天球と成ったカルデアスの事を「巨大機構」と評しているが……。(若き日のモリアーティも異星の神と契約したのではなく、神の持つ機構(システム)と契約したと明言している)


奏章Ⅲ『新霊長後継戦アーキタイプ・インセプション』ではBBドバイに同盟を持ちかけられたテノチティトランが「どんな滅亡であれ、白紙よりは救われる」と言われたらしいが…。


実際に人理保障天球にどのような戦力が有るかはまだ不明だがトラオムでは多くのサーヴァント、そしてマスターが存在しているような描写があり異星カルデアスが地球のコピーでありカルデアス地球で丹念に一人一人を狙う形で大虐殺を行っていた事を考えるとマスター適性のある者を保存して機構(システム)化する事でサーヴァントを戦力として多く持つ事は可能だと思われる。


上記の奏章Ⅱで主人公の旅路を復讐で終わらせない為とはいえ、以外のアヴェンジャークラスの面々が一斉に退去したことから、戦力不足については懸念する声も増えている。


オルガマリークエスト2でアクアマリーがカルデアスの重要な情報は『哀』か『喜』が持っているとのこと。『哀/フレアマリー』は既に討伐済みである為必然的に『喜』の遺分體(エレメンツ)に集点が当たると考えられる。


9周年のフェスで2025年に2部終章が開幕することが発表されたため、これらの真相が明かされる日もそう遠くはないだろう。


余談

ホームズ人理焼却も地球白紙化も事件扱いしているが、カルデアスがいくつものアリバイ工作をしていたことから事件扱いするのに納得したと言う声も。

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