概要
初めて世に出たエクストラクラスだが『Grand Order』以前はその中でもさらに特殊なアンリマユ1体しか該当しておらず、極めて謎の多いクラス。
クラスカードのイラストは拘束具に繋がれた長髪の青年。恐らく生前のアンリマユがモデルと思われる。
クラス適性については不明だが「復讐」に関する逸話を持つもの、あるいは生前に過度に虐げられた経験を持ち、それによる憎悪すなわち復讐心を持つものが該当するクラスと思われる(後述の「余談」項の考察も参照)
尤も復讐とは逆襲(リヴェンジ)ではなく仕打ちの当事者への報復(アヴェンジ)であり、彼らの語る復讐とは対象、そして復讐の意味すら逸している為に本筋は復讐という合理ではなくその後の行き場のない憎悪・復讐心の果てと言える。
ジャンヌ・オルタによると憎悪と復讐というのは彼らによって生きるための糧ではあるが、それでも心が軋むのは避けられない。
良心ではなく単純に復讐と応報を為すために心を加速させていかなければならないため、復讐と応報を果たした時点でもうそれは止められないほど、との事。
奏章オーディール・コールⅡ『不可逆廃棄孔イド』にてこのクラスの詳しい掘り下げがなされた。
クラス別能力
復讐者 | 復讐者として、人の恨みと怨念を一身に集める在り方がスキルとなったもの。周囲からの敵意を向けられやすくなるが、向けられた負の感情は直ちにアヴェンジャーの力へと変化する。 |
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忘却補正 | 人は多くを忘れる生き物だが、復讐者は決して忘れない。忘却の彼方より襲い来るアヴェンジャーの攻撃はクリティカル効果を強化させる。 |
自己回復(魔力) | 復讐が果たされるまでその魔力は延々と湧き続ける。微量ながらも魔力が毎ターン回復する。 |
※厳密には上記3つのスキルがアヴェンジャーのクラス別能力であると公式で明言されたことは無いが、アヴェンジャークラスのサーヴァントは概ね上記スキルを保有していることから、アヴェンジャーのクラス別能力だと思われる。
基本ステータス
筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 |
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? | ? | ? | ? | ? |
Fate/hollow ataraxia
「この世全ての悪であれ」と祀り上げられた存在。
決まった姿を持たないが、今回は全身に刺青を入れた青年の姿で現界している。
詳細はアンリマユを参照。
Fate/strange Fake
アーチャーとして召喚されたが、聖杯の泥によってアヴェンジャーの性質を付加されたヘラクレス。神々への復讐を遂げるまでの戒めとして、顔を垂れ布で隠している。
詳細はアルケイデス(Fate)を参照。
Fate/Grand Order
Observer on Timeless Temple
『邪竜百年戦争 オルレアン』
第一特異点にて立ち塞がった黒き竜の魔女。ある男が聖杯に願って生み出した、聖女ジャンヌ・ダルクの贋作。
この時はルーラーだったが、期間限定イベント『ダ・ヴィンチと七人の贋作英霊』にてクラスチェンジして現れる。
詳細はジャンヌ・オルタを参照。
『監獄塔に復讐鬼は哭く』
「巌窟王」の名で知られる、小説『モンテ・クリスト伯』の主人公。世界一有名な誇り高き復讐鬼。
詳細はエドモン・ダンテス(Fate)を参照。
『絶対魔獣戦線 バビロニア』
メドゥーサが魔獣へと堕ちきった姿。城を締め上げるほどの巨体を誇る報復の女神。
詳細はゴルゴーン(Fate)を参照。
Epic of Remnant
『悪性隔絶魔境 新宿』
首無し騎士を乗せた巨大な白狼。
いくつもの幻霊が混ざり合った、復讐の果てを征く憎悪の化身。
詳細は新宿のアヴェンジャー及びヘシアン・ロボを参照。
Cosmos in the Lostbelt
『永久凍土帝国 アナスタシア』
謂れなき醜聞によって身も心も歪められた音楽家。
神才を殺すために存在する無辜の怪物。
詳細はアントニオ・サリエリ(Fate)を参照。
『地獄界曼荼羅 平安京』
詳細は平景清(Fate)を参照。
『黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン』
黄金の冥界行を境に顕現したニトクリスの新たな霊基。ホルスの化身たるファラオではなく、アヌビスの神罰の代行者としての姿。
詳細はニトクリス・オルタを参照。
オーディール・コール
『不可逆廃棄孔 イド』
『Fate/Requiem 盤上遊戯黙示録』にて初登場した復讐者の霊基としてのマリー・アントワネット。
詳細はマリー・アントワネット・オルタを参照。
巌窟王の復讐者としての全盛期。
己が責務を果たすため、七つの試練をもたらす「決意」の霊基。
詳細は巌窟王モンテ・クリストを参照。
『妖精の女王』に語られる女騎士、その初代の異霊霊基。
NPCとしてのみ登場。
詳細はブリトマート・オルタを参照。
かつてローマ帝国の軍人であった東ゴート王国の王、そのワイルドハントとしての別側面と、フランスのジェヴォーダンにて数多の人間を歯牙に掛けた猛獣。
NPCとしてのみ登場。
詳細はテオドリック・オルタ及びラ・ベート・デュ・ジェヴォーダン(Fate)を参照。
期間限定イベント
『セイバーウォーズ2』
サーヴァント・ユニヴァースを股に掛けるバウンティハンター。金星の(赤い)悪魔とは似て非なる存在。
詳細はスペース・イシュタルを参照。
ぐだぐだイベント
織田信長が持つあらゆる可能性の集合体。
“神仏衆生の敵”として恐れられた正真正銘の魔王にして、ヒトの形をした炎。
詳細は魔王信長(Fate)を参照。
日本一の忠義者と謳われる信長の家臣…ではなく、蘭丸星からやってきたとってもカワイイ超A級小姓。それこそは夜空に輝く蘭丸の星。もうわけがわからない。
詳細は謎の蘭丸Xを参照。
水着サーヴァント
カリブ海の島にてアサシンからクラスチェンジしたカーマ。牙を抜かれたチョロイン属性を払拭すべくアヴェンジャー化した。
詳細はカーマ(水着)を参照。
北極のテーマパークにてランサーからクラスチェンジしたエリセ。服装も能力もカルデアに来る前に近くなっている。
詳細は宇津見エリセ(水着)を参照。
ハワトリアの地にてアーチャーからクラスチェンジしたクロエ。自称「有能美少女編集者」。実際有能で美少女だから困る。
詳細はクロエ・フォン・アインツベルン(水着)を参照。
かつてのサマーキャンプのホラー映画の如く、チェーンソーを振り回す。
詳細は徐福(水着)を参照。
コラボイベント
『盈月剣風帖』
牛頭天王の化身にして、とある源氏武者の別側面。
『天魔御伽草子 鬼ヶ島』ではバーサーカーとして登場したが正式な実装はこちらのクラスとなった。
詳細は丑御前(Fate)を参照。
Fate/Requiem
マリー・アントワネットの息子である天使のような外見と振る舞いが特徴の少年。
その内にはおぞましい闇を抱えている。
詳細はルイ17世(Fate)を参照。
その他適性があると明言されている英雄
登場作品 | 真名 | クラス |
---|---|---|
Fate/staynight | メディア | キャスター |
Fate/strangeFake | エイハブ船長 | ウォッチャーの影法師 |
Fate/GrandOrder | ブーディカ (※1) | ライダー |
ケツァル・コアトル | ライダー | |
茶々 (※1) | バーサーカー | |
アナスタシア (※2) | キャスター | |
カイニス | ランサー | |
ディオスクロイ・カストロ (※3) | セイバー | |
クリームヒルト(※4) | バーサーカー | |
ロウヒ | バーサーカー |
※1:それぞれアヴェンジャーとしての側面が登場するイベントがある。
※2:幕間の物語で適性をほのめかしている。
※3:霊基としてはセイバーだが、アヴェンジャーの特徴も持ち、ある種のダブルクラスとなっている。
※4:本編中で彼女の復讐は何もかも無意味だったため復讐者になれるわけもなく、狂戦士がクラスとして相応しいとのこと。なお、詳細は後述
クラス適性について
初めて世に出たエクストラクラスだが、『旧Fate』でのラスボスのクラス(つまり最初に考え出されたエクストラクラス)はセイヴァー。
その後、旧Fateをリメイクした『Fate/Prototype』ではアヴェンジャーに合わせてかビーストのサーヴァントがラスボスとなっている。
上記の面子とジャンヌ・オルタが自身の霊基を確立するまでの経緯を考えると、人々に「復讐する権利がある、復讐を望んでいるに違いない」と思われている存在がこのクラスの適性を持ちうると思われる。
また、秀吉や元帥の様に「復讐をするために動いていたのではないか」と思える存在も適性を持ちうる可能性がある(現にpixiv内での企画ではこのクラスとして書かれているものが存在する)
なお、2020年バレンタインイベントで初登場したこの英霊も適性を仄めかされている。
逆に当人が復讐を望んでいるかは重要ではなく、むしろクラス補正で無理やり復讐心を付加される例がほとんど。あり方としては無辜の怪物スキルに近い。
実際に無辜の怪物を付与されているサリエリを典型として、本来はこれといった感情のないアンリマユ、他のクラスで召喚された際は良識的な人格を持つ(そちらの方が本来の人格に近い)アルケイデスやゴルゴーン、生前の人格とサーヴァントの人格を別人視しているエドモンやロボ、そもそもが特殊な召喚であるジャンヌ・オルタや魔王信長、Sイシュタルに蘭丸Xと生前の英雄本来の人格として召喚されたアヴェンジャーは存在しない点もこれを裏付ける。
「生前に復讐を志し、かつ完遂している者」として霊基が定められ、その逸話を宝具として保有している水着のニトクリスが、アヴェンジャーではなくアサシンであること、ならびにエドモン・ダンテスがまさに復讐を実行しているときのモンテ・クリスト伯という名前(あり方)ではアヴァンジャーになれないことは逆の面からこれを補強すると言えるだろう。
さらに復讐者のスキルも「人の恨みと怨念を一身に集める在り方」と表記されており、ここからも自分の意志ではなく他人の見方が重要だと考えられる。
逆に本人が本気で復讐を望みそれに身を委ねている場合、それはすでにアヴェンジャーですらない怪物として扱われると考えられ、事実ゴルゴーンは「本来サーヴァントとして召喚されるようなものではない」とされている。
現にその「怪物」に該当しているクリームヒルトはアヴェンジャーへの適性もあるにはあるがバーサーカーで呼ばれている。
また、ペンテシレイアも同様の理由からバーサーカーとなっていると思われる。
ちなみに空の境界コラボの際に式が評した結論が以下のとおり。
- 「基本的に人間大好き」(ただし狼王は除く)
- 「憎しみから生まれたものが愛を語り、愛から生まれたものが憎しみを語る。そういうあり方をするクラス」
- 「一度転べば頼りになる味方になる」
これを踏まえると、クラス補正に歪まされていても、英雄としての善性を忘れていないサーヴァント達とも言えるだろう。
現にアヴェンジャークラスに該当、または適性を持つサーヴァントの復讐対象は殆どが
ジャンヌ・オルタ、ルイ17世、マリー・アントワネット:フランス1国
ブーディカ:ローマ帝国
巌窟王:当時の政治家
狼王ロボ:全ての人類
平景清:源氏一族
織田信長、森蘭丸:明智家とその家臣団
茶々:江戸幕府
アシュタレト、カストロ:自身を零落させた全ての人間
カーマ:シヴァとパールヴァティー
アルケイデス、ゴルゴーン:神々
等と
「自身1人の力だけでは到底勝つ事が出来ない相手」でありそこだけを見ても
「勝てない相手にも信念を曲げずに立ち向かう者」と考えれば十分に英雄の資格を得るに足りると言える(セミラミスは「完遂した」、つまり「相手に勝った」為に適正が消失したと言える)。
この点でも「人の身で復讐心の怪物に成り果てた」、つまり「英雄としての資格を捨てた」ペンテシレイアやクリームヒルトにはそもそも適性が無いのである。
この他「人々によって神から零落した存在」もこのクラスの適性を得ると考えられる。
該当者としてはアシュタレト、カストロ、ゴルゴーンが該当し、サーヴァントではないものの魔神柱バアルがアヴェンジャークラスとなっている。
バアルも元はシリアで信仰された雷神で異教徒によって悪魔になったという説がある為だろうか。
このような複雑な設定や経緯をもつクラスであるため、オリジナルサーヴァントとしてアヴェンジャーに選ばれやすい平将門を中心とした平家も、景清のように正式にアヴェンジャーとして実装されるかどうかは不明である。
関連リンク
復讐 復讐者 復讐鬼 報復 憎悪 憤怒 哀しき悪役 アヴェンジャー
ビースト:似て非なるクラス
ムーンキャンサー:アヴェンジャーの弱点となったクラス。原因はおそらくゴルゴーンとBBの関係性。
エルメェス・コステロ…「復讐」に対してアンチテーゼめいた名台詞を持つことで有名。