概要
エジプト神話に登場する冥界の神。
父は冥府神オシリス、母はセトの妻である死者の守護女神ネフティス。つまり、オシリスとネフティスによる不義の子供とされる(厳密には、オシリスに恋したネフティスがオシリスの正妻イシスに化身し、オシリスに酒を飲ませて酩酊させた後、イシスの振りをしたままオシリスと交わって彼を身籠った)。
犬またはジャッカルの頭部を持つ獣人、もしくはジャッカルそのものの姿で描かれる。これは、腐肉を漁りに墓場に現れたジャッカルを『墓場の守護者』と勘ちg…もとい、見立てたことに由来する。
オシリスと敵対関係にあるセトから命を狙われるとして、生まれてすぐにネフティスによって葦の茂みに隠された。そしてオシリスがセトの計略で殺された際には、彼にミイラの施術を施し、冥界へと誘ったとされる。
こうした観点から、ミイラづくりの神、ひいては医学の神としても崇拝されることとなった.
冥界と現世を行き来することができ、そのために非常に足が速いともされている。
冥界ではオシリスの裁判に立ち合い、トート(エジプト神話)とともに死者の罪を計量する。トートが死者の名前と行いを記録し、アヌビスが天秤を扱うという。
アヌビスにまつわるよくある勘違い
- アヌビスは死者の守り神であり、死者の魂を直接運ぶのは牛またはロバの神様である。
- しばしば死者にかかわる犬神としてウプウアウトと混同される。
- 戦場に出るほうがウプウアウト、ミイラを作るほうがアヌビスである。
- また、ウプウアウトは灰色でアヌビスは黒…らしい。⇒参考文献:無限∞空間「アヌビス」、同「ウプウアウト」
創作でのアヌビス
アヌビスをモチーフにしているキャラクターは多く、オリジナル作品には擬人化や女体化とかもあり、pixivではジョジョの奇妙な冒険やZONE OF THE ENDERS関連が多く描かれている。
キャラクター
- アヌビス神(ジョジョの奇妙な冒険 第3部)
- アヌビス(オービタルフレーム)(ZONE OF THE ENDERS)
- ルカリオ※(ポケットモンスター)
- アヌビス・マアト(神々の悪戯)
- アヌビステップ・ネクロマンセス(ロックマンゼロ)
- 破壊神ビルス(ドラゴンボールZ 神と神)
- 守護神アヌビス(にゃんこ大戦争)
- ズラビス(妖怪ウォッチ)
- アヌビス星人(特捜戦隊デカレンジャー)
- ジャッカルロード※(仮面ライダーアギト)
- ファイティングジャッカルレイダー※(仮面ライダーゼロワン)
- アヌビア(超速変形ジャイロゼッター)
- エンド・オブ・アヌビス(遊戯王OCG)
- NO4エーテリック・アヌビス(遊戯王ZEXALⅡ)
- 闇魔将・悪奴弥守(鎧伝サムライトルーパー)
※但し公式でモチーフは公開はされておらずあくまで憶測の1つ。
個別記事が無いモチーフキャラ
- 鬼灯の冷徹の登場キャラ。天秤マニアで、カメラを向けると「壁画のようなポーズ」を取ってくれる。
- 劇場版 遊戯王デュエルモンスターズ 光のピラミッドの登場キャラ。 → 光の王アヌビス。
- 女神転生シリーズに登場する悪魔。種族は「神獣」。
- ペルソナシリーズに登場するペルソナ1つで属性は審判のアルカナ。
- ミイラの飼い方に登場する置物で一種の付喪神。 → アーやん
- グランブルーファンタジーに登場する星晶獣の1つ。 → アヌビス(グラブル)
- ゴッドイーター3に登場するアラガミの1つ。 → アヌビス・ディナイ、アヌビス灰嵐種。
- 宇宙船ビーグル号の冒険で宇宙規模の超巨大モンスター。 → アナビス
特殊な例
関連イラスト