概要
2015年にアフリカ大陸北部で「発見」されたイヌ属のタイリクオオカミの近縁種。
もともとはユーラシアにも生息するキンイロジャッカルの亜種とされていたが、生物学者の間では、以前から「アフリカのキンイロジャッカルは別の種ではないのか?」と言う疑問が指摘されてきた。
そして、2015年7月30日に遺伝的調査によってイヌ属の新種である事が判明した。
学名ははじめCanis anthusが提案されていたが、2022年現在はCanis lupasterとするのが一般的。
2018年の解析では、タイリクオオカミとアビシニアジャッカルが交雑して出来た種であり、その割合は前者が72%、後者が28%とされている。
分布及び形態と生態
西アフリカとエチオピア南部からエジプトにかけて生息している。
大きさは中型犬ほど。家族単位で暮らしている。
父母が協力して教育している。
子は自分で身を守る様に躾けられている。
聴覚と嗅覚に優れている。
捕らえた獲物を茂みに隠したり、土中に埋めて子に探させる習性がある。
教育性は獲物を探す宝探しや体力試験を行う。
卒業生は群れを離れるが、留年生はヘルパーとして家族に残る。
マーキングは両親で行うが、留年する子は行えない。
キンイロジャッカルとの違い
キンイロジャッカルと似ている点があるが、見分け方は以下の通り。
アフリカンゴールデンウルフ
・大型のオオカミの仲間
・歯が大きく強い
・日光を吸収しすぎない様、体毛は長く、薄い上、薄い金色をしている。
キンイロジャッカル
・小型のジャッカルの仲間
・歯が小さく弱い
・体毛は短く、ゴワゴワしているのに加え、毛衣は黄色や薄金色をしている。