概要
2018年にバンダイナムコゲームスより発売された『PlayStation 4』/Windows用アクションゲーム。
『ゴッドイーター』、『ゴッドイーターバースト』、『ゴッドイーター2』、『ゴッドイーター2レイジバースト』、『ゴッドイーターリザレクション』から続くシリーズ第6作。
但し、開発は上記5作品を担当していたshiftから、ソウルサクリファイスシリーズを制作していた、マーベラスに変更された。
本作は初のマルチプラットフォーム作となっている(Windows版はSteamでのDL配信)。
2019年にはNintendo Switch版も発売された。
過去作から10年以上の未来が舞台となっており、過去作が「アラガミ(及び、それを利用する人間)との人類の存亡をかけた戦い」であるならば、今作は「荒廃した世界で冷遇されている者達が、生き延びる為に戦い『家族』と居場所を築き上げていく」となっている。
また、『2』とは違い過去作のキャラは(約一名を除いて)登場していない。
さらに、今作ではいわゆる「バースト」は発売せずに、無料DLCで後日談を配信する形式が採用されている。
世界観
近未来、あらゆるものを「捕喰」する謎の生命体「アラガミ」にその大部分を食い荒らされ、世界は崩壊の危機にあった。生化学企業フェンリルが開発した生体兵器「神機」を扱うことができる特殊部隊、通称“ゴッドイーター”だけがその脅威に抗う唯一の希望となっている時代--。
そして西暦2087年(※)。人類は未知の厄災「灰域(かいいき)」の発生により、未だかつてない危機に陥っていた。
空気中を漂う「灰域」は発生直後よりその領域を拡大し続け、接触する全ての構造物を喰らい、灰へと変えていった。フェンリル各支部は「灰域」の侵攻に為す術なく、フェンリルの統治体制は程なくして崩壊した。
辛うじて生き存えた人々は各地で通称「ミナト」と呼ばれる地下拠点を建造、さらに「灰域」への高い耐性を持つ「対抗適応型ゴッドイーター(Adaptive God Eater)」通称“AGE”という兵士を造り出し、地表を覆う脅威に抗い続けていた。
しかし、従来のゴッドイーター以上にアラガミに近い性質を持つAGEたちを人々は差別し、AGEの大半は奴隷同然の過酷な環境で必死に生きていた。
※公式サイトによるシリーズ紹介映像「3分!?でわかる「ゴッドイーター」!」で判明。
ストーリー
ミナト「ペニーウォート」所属のAGEである主人公は、幼馴染のユウゴらと共に日々過酷な任務を遂行しながら何とか命をつないでいた。
ある日、任務に出撃していた最中、ペニーウォート周辺にて灰域の活性化現象「灰嵐」が発生、ミナトは消失の危機に陥る。
ミナトに取り残された仲間たちを救う手立ても無く焦る主人公たちだったが、突如あるキャラバンから通信が入り、仲間と自分の保護と引き換えにアラガミの討伐依頼が持ちかけられる。
この依頼を受けたことで主人公たちの運命は大きく動き始める。
登場人物
ハウンド
主人公(=プレイヤー)
灰域の発生に伴い造り出された新たなゴッドイーター「AGE」の一人。
幼い頃に適合試験を受け、依頼ミナト「ペニーウォート」所属のAGEのチーム「ハウンド」のエースとして、過酷な任務に従事し続けている。
cv:関智一
灰域の中に位置するミナト「ペニーウォート」所属のAGE。
幼い頃、主人公と共にAGEとなり、共に育ってきた青年。
行動力があり、頭の回転が速く、仲間内では実質的なリーダーを務めている。
兄貴分的な存在で、主人公をはじめ仲間たちを大切に想っている。
cv:戸松遥
グレイプニル所属の正規ゴッドイーター。
真面目な優等生気質で、戦闘では後方支援やファーストエイドに優れている。
とあるコンテナの護送任務中、灰域にて任務を遂行していた主人公やユウゴと出会うことになる。
AGEではないが、事実上ハウンドの一員。
cv:土岐隼一
主人公やユウゴと共に行動するペニーウォート所属にAGEの一人。
仲間内では特に過酷な環境で育っており、素行が悪い面もある、面倒見が良く、一度心を許した相手には強い仲間意識を持つ。
2人の弟がいたが、1つ下の弟のニールとは生き別れ、現在は行方不明となっている。
末っ子の弟キースは健在で、同じくペニーウォートで生活を送っている。
cv:七瀬彩夏
灰域内において主人公たちと相対することになるミナト「バラン」出身のAGE。
バランにて開発が行われている、ゴッドイーター用戦闘支援システム「アクセルトリガー」の被験者で、高い機動力をもって敵を制圧する能力に秀でている。
幼い頃AGEの適合者になって以来、数々の過酷な任務を課せられて遂行してきた。天涯孤独の身。バランに捨てられ、クリサンセマムに引き取られる。
クリサンセマム
cv:庄司宇芽香
灰域踏破船「クリサンセマム」のオーナー。
灰域での物資輸送業務や、新規輸送航路の開拓によって同名のミナト「クリサンセマム」を運営している。グレイプニルから依頼され積荷の輸送任務中、ミナト「ペニーウォート」が「灰嵐」に呑まれる場に居合わせ、主人公たちと出会うことになる。
cv:津田美波
クリサンセマム所属にミッションオペレーター。
灰域踏破船「クリサンセマム」内にて、ミッションの発注管理、戦闘管理、他キャラバンやミナトとの通信、データベース管理など様々な業務をこなしている。
cv:遠藤璃菜
物語の重要なカギを握る少女。
頭部からは角らしきものが覗いており、異質な衣装を身に纏っている。
ハウンドを含むクリサンセマムの皆のマスコット的存在であり、主人公を慕う「愛娘」。
リカルド・スフォルツァ
cv:橋詰知久
クリサンセマム所属のゴッドイーター。イルダの補佐や諜報活動さらには家事全般を受け持っている。かなりの実力者であり、後に主人公たちと共に全線で戦うようになる。
なお、髭を蓄えた顔立ちやフィムの「かくれんぼでふとんにもぐりこんだらくさい」という証言などから誤解されやすいが、年齢は27歳とイルダ(28歳)より若い。
その他
cv:石塚運昇
グレイプニル最高司令官。
元は旧フェンリル本部の正規軍に所属していた一個軍師。「グレイプニル」のトップであり、かつては自らゴッドイーターとして最前線で戦っていた。
灰域の発生によって混乱した北欧地域の旗振り役として一定の秩序をもたらした人物。
未だ拡大を続ける灰域に対処すべく、「フェンリル本部奪還作戦」の決行を宣言する。
冷酷な人間ではないが、目的のためなら人道に反するとしても手段を選ばない一面がある。
CV:中井和哉
中立のミナト「ダスティミラー」のオーナーでベテランのゴッドイーター。イルダとは以前から親交があり、彼女の紹介でハウンドのビジネスパートナーとなる。
劇中では明言されていないが、その正体は……。
アラガミ
今作では新たに灰域種と呼ばれるアラガミが登場する。また感応種のマルドゥークも登場するが神機が停止するような事はなくなっているため2以降の間に感応種に対抗出来る技術が確立されたのだと推察される。
アヌビス
ラー
ヌァザ
バルムンク
ドローミ
ハバキリ
バルバルス
グウゾウ
ネヴァン
アックスレイダー
マインスパイダー
新武器
バイティングエッジ
超近接タイプの二刀流神機。攻撃速度は全神機中トップ。薙刃形態にモードチェンジすることでバトルスタイルも変化する。
ヘヴィムーン
円月状の両手武器神機。手数と破壊力が売り。通常形態から斧状の斧月展開状態の2種類のバトルスタイルを持つ。
レイガン
過去作の「ブラスト」の特徴を受け継ついだ銃身。新バレット「照射弾」を唯一使うことができ、その「照射弾」の威力を徐々に上昇させる。またオラクルポイントを蓄積出来るオラクルリザーブをする事が可能。
小ネタ・ネタバレ
クリア後の変更点
エンディングを迎えスタッフロールが流れたあとタイトル画面に移ると同行出来るメンバー達との後ろ姿になり、オープニングアニメのラストシーンも主人公を含めた上記のハウンドのメンバー五人が並び、主人公の神機のそばにメンバーの神機も描写されるようになる。
評価
そんな本作だが、ユーザーからの評価はあまり芳しくない。理由としては
・キャラゲーの側面も強いゲームなのに、前述の通り過去キャラが一人しか出てこない。
・本作で明かされた設定も併せて考えると、過去キャラの中で唯一登場している「彼」を除いて、過去キャラ達が現在生存しているかどうかすら明らかにされないため、悪い方向への予想を覆すことができない(少なくとも「灰域」発生直後は極東支部の仲間達の一人が生きていた事は「彼」が通信していたことで明らかになっているが、「灰域」からは脱していたとしても本編中で「彼」がなりかけた「活動限界」というゴッドイーターとしての寿命が明文化されてしまったのでそちらの可能性も出てきてしまっている。「3」は「1」の時代から16年もの年月が経過しているので「1」当時はまだ15歳であったアリサですら「3」の時代では31歳。人間は20歳から老化が緩やかにだが始まるものであるため過去キャラ達が「活動限界」にどれほど抗えるかという問題がある。また過去キャラ達がいくらベテランと言えど、常に死と隣り合わせの世界で生きるのがゴッドイーターという存在であり、加えて「3」は「灰域」の影響でフェンリルが崩壊しているという過酷な環境であるため戦死している可能性も無くは無い。「彼」は仲間達が今でも生きていることを信じているようだが、実際に描写されない以上、それはあくまで「彼」の希望的観測でしかない)。
・対アラガミ最重要戦力であるAGEが差別されており、神機使いが丁重に扱われていた過去作との整合性が取れない。(差別が原因でクーデターでも起こされたら困るなんてものじゃないのは明白である)
・アラガミと戦って世界を救うというストーリーが売りだったはずが、自分達の価値を示すという人vs人の戦いになっている。(ゴッドイーターのストーリーとしてはスケールが小さい)
ゲーム面では
・フィールドか狭くて細長く、戦いにくい
・灰域種の補食がしつこい。成功するまで何度でもやってくる。
・遺された神機の大幅な改編
具体的には、スキルレベルの最大値が10なのに対し、遺された神機に付属されたスキルは最大5レベル(前作までは10。最大レベルで発動するスキルに関しては発動レベルも5に下げられた)、スキルそのものの種類が大幅に減少及び複合スキル軒並み削除によりカスタム性が損なわれた。
・バレットエディットの改編
恐らくこれが最も大きい不満点である。前作までは好みのバレットを作成し、OPを消費することで発射していたため、強力なバレットを半永久的に撃つことができたが、本作はOP消費弾とは別に持ち込むようになっている。OPを消費しない特性上、コスト性になっており、それゆえ強力なものだと1、2発しか持ち込めないということもザラで、戦闘の自由度が損なわれた。
といった具合にシリーズを長年プレイしてきた歴戦の神機使いにとっては不満点が多い作品となってしまった。しかし一方で、ストーリーが独立していること、ニンテンドースイッチに移植されていること、狩りのスピード感は断トツ等の理由から、シリーズ初プレイにと勧める者も少なくない。
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