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プレイステーション4

ぷれいすてーしょんふぉー

ソニー・コンピュータエンタテインメントが2014年に発売した据え置き型ゲームハード。
目次 [非表示]

ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI)より発売された家庭用ゲーム機

最初は北米地域で2013年11月15日に発売が開始されたのを皮切りに、欧州は同年11月29日、日本ででは2014年2月26日(水)に発売。略称は「プレステ4」、「PS4」等。


前世代機プレイステーション3はローンチタイトルが揃わない内から発売した結果、シェアが伸び悩むことになったため、市場向けのゲームタイトルが揃った地域から順に発売する戦略を採った(注:ローンチされた地域順はWikipediaを参照。日本での発売が年をまたいだのもこの施策によるもの)。

これはメディアプレイヤーとしての性格が強いPS3と違い、本機はゲームプレイに特化したハードであることも理由の一つだろう。


2016年9月に小型化を果たしたCUH-2000番台が発売。同年11月には4K出力に対応した上位互換モデルPlayStation 4 Pro(CUH-7000番台)が発売された。


概要編集

同社製「プレイステーション3」の後継機にあたる。第8世代ハード(ファミコンを第3、それ以前のROMカセット式ゲーム機の世代を第2、更にそれ以前を第1と数えた場合)の一つ。

高機能メディアプレイヤーとしての印象が強かったPS3から一転し、ゲーム機としての進化に比重を置いた設計となっている。インタフェースも当初よりかなり洗練されており、本体サイズも各PSシリーズ初号機の歴史からすると最も小さい。


特筆すべきは、ゲームプレイ実況・動画配信がエンターテイメントとして世間に認知されつつある現状を踏まえ、ゲームプレイの状況をスクリーンショットや動画の形でワンボタンでオンライン発表することができるSHAREボタンの存在である。国内著名サービスではniconicoニコニコ生放送などに対応。ただし実際に配信が可能な部分についてはゲームによって差異があり、中にはテイルズオブベルセリアのように特定のフィールド以外の全てで配信・録画が不可能な設定になっているものもある。


Vitaとの連携機能は健在。ただしVita側では従来の「リモートプレイ」ではなく「PS4リンク」という新しいアプリを使用する必要がある。リモートプレイについてはPS3時代に比べて制限が大幅に緩和されており、ほとんどのゲームソフトをVitaの画面で遊ぶことが出来る。

PS5発売後は、PS5との連携は不可能となった。


インターネットブラウザも内蔵。UAを見る限りではWebkitであるが、Safariクローンではない模様。


初回時にインターネット経由で認証することでPS3と同じくブルーレイDVDの再生が可能。ただしインターフェースの仕様上CDには非対応(ただしドライブ自体は対応)。


パッケージソフトでもゲームデータを全てHDDにインストールするという方式を採用している。インストール後はゲームデータを全てHDDから読み込むためディスクは起動時の認証に使用するのみとなる(但しディスクを抜くとその場でゲームが終了するので注意)。

発売当初は内蔵HDDのみ対応だったがアップデートで外付けHDDにもインストールすることが出来るようになった(USB3.0と250GB以上の容量が必要)。この場合はUSBハブを使わず、直接本体の端子に差し込む必要がある。

パッケージ版でもダウンロード版と同じHDD容量を必要とするためたくさんソフトを遊ぶ人は大容量のHDDに付け替えるか外付けHDDを用意することをおすすめする。読み込み時間が気になる場合は、SSDを用意するという手もある。


ソフトウェアのラインナップ編集

代表作編集

KNACKシリーズ

KILLZONE SHADOW FALL

BATTLEFIELDシリーズ

信長の野望シリーズ

Call of Dutyシリーズ

龍が如くシリーズ

アサシンクリードシリーズ

MGSV

inFAMOUS Second Son

The Last of Usシリーズ

GTA5

FarCryシリーズ

Bloodborne

地球防衛軍シリーズ

ダークソウルシリーズ

ネプテューヌシリーズ

ウィッチャー3

アンチャーテッドシリーズ

レインボーシックスシージ

Falloutシリーズ

ストリートファイターVシリーズ

ディビジョンシリーズ

バイオハザードシリーズ

ファイナルファンタジーシリーズ

ペルソナ5

ガンダムシリーズ

モンスターハンター:ワールド

ゴッドオブウォー

Marvel's Spider-Man

Ysシリーズ

DEATH STRANDING

英雄伝説シリーズ

Ghost of Tsushima

ロストエピック


PlayStation Network編集

PS3に引き続きオンラインサービスはPlayStation Networkと呼ばれる。通称PSN。


PSNにおける最も大きな変更としては、PS4においてはオンライン対戦権が標準サービスから外され、PlayStaton Plusの機能になったことである(これについてPSN自体が有償サービスになったと誤解する意見が散見されるが、言うまでもなくオンライン対戦をしない場合は不要である)。


また、PlayStationStoreでは、PS4のゲームのダウンロード版およびダウンロード専売ゲームの購入が可能だが、それにはプレイステーションストアチケットやクレジットカードを使う必要がある。


コントローラー編集

Dualshock3以前から大幅なフォルムチェンジを果たしたDualshock4を採用。

Dualshock3からセレクト、スタートボタンが除去され、代わりに前出のSHAREボタンの他、OPTIONボタン、ボタンとしても使用可能な静電気容量方式のタッチパッドが新設された。PS3でも使用可能であり、この場合SHAREボタンはセレクト、OPTIONボタンはスタートボタンとして動作する(逆にDualshock3をPS4で使うことはできない)。PS4用ゲームにおいてもOPTIONボタンは従来のスタートボタンとしての挙動が割り当てられていることが殆どである。

またボタンの他にもコントローラーの前面にライトバーが搭載されている。

ライトバーはPlayStation CameraおよびPlayStation VRを使用したソフトで使用したりゲーム内の状況に応じて色を変えたり点滅させたりといった用途に使われる。

2016年の小型モデル発売と同時にマイナーチェンジが施されたバージョンが発売。

USBケーブルを使用した有線接続に対応した他、ライトバーの光がタッチパッドから見えるようになっている。


後方互換編集

これまでのPSシリーズと異なり一切の後方互換性が無い。その代替としてクラウドゲーミングサービス「Playstation Now」が展開されている(※ PS4専用サービスではないため、「DOA5LR」のようにPS4用ソフトとして展開があったり、「影牢DSP」のようにPS4用続編作に内容がそのまま含まれているタイトルもあることに注意)。


性能編集

カッコ内はPS4 Proの性能

CPUAMD「jaguar」8コア 1.6(2.1)GHzx86-64アーキテクチャ
GPUAMD RADEON GCNカスタム 1.86(4.20)TFLOPSDX11世代(ProはDX12世代)。GPGPUに対応。
メモリ8GB GDDR5 176(218)GB/sシステム・グラフィック共用
メディアBD-ROM 2層・500GB/1TB(1TB/2TB) HDDHDDはユーザーによる交換が可能

  • CUH-1000

最初期モデル。電源ボタン、イジェクトボタンは初期型PS3を彷彿とさせるタッチセンサー。

歴代プレイステーションの中で初めてアナログ出力端子がオミットされている。

そのため、HDMI非搭載のモニターではプレイできなくなった。

初期出荷分の一部の機種では電源ボタンが青く点滅し起動しなくなるBLOD(Blue Light of Death)が発生する可能性がある。


  • CUH-1200

消費電力の低減と軽量化。ボタンは物理ボタンに変更。また、HDDカバーの材質を本体と統一。


  • CUH-2000系

小型化、軽量化。USB端子の規格をUSB3.0からUSB3.1 Gen1へ(規格上の転送速度は同じ)。

無線LAN規格、IEEE 802.11acへ対応。Bluetooth4.0へ対応。

S/PIDF(光デジタル音声端子)のオミット。電源ランプの変更

CUH-2100は本体重量が若干軽量化(2.1kg→2.0kg)、CUH-2200は2100から内部パーツの変更によるマイナーチェンジが施されているのみでスペック上の変化はなし。

2021年時点ではこのモデルのみ販売が継続されている。


  • CUH-7000系(PS4 Pro)

基本仕様はCUH-2000に準ずるが、4K対応に伴い全体的に機能強化されている。

代わりに480i/pでの出力がオミットされ、SDテレビとのHDMI接続ができなくなった。

一方でCUH-2000ではオミットされているS/PIDF(光デジタル音声出力端子)が引き続き搭載されている。4K出力が可能で、4K対応ゲームはそれなりにテクスチャなどの解像度が増加する。

CUH-7100で本体重量が若干軽量化(3.3kg→3.2kg)し、最後発のCUH-7200では消費電力が若干下がっている(最大310W→最大300W)。



自社開発のプロセッサを採用していたPS3までとは打って変わってAMD社製の既存プロセッサのカスタマイズ品を採用している(ちなみにVitaも同様の方針をとっている)。そのためアーキテクチャがPCに近いものになり、ソフト開発が比較的容易になっている。


GPUにCPUの仕事を肩代わりさせるGPGPUに特化した構造で、前世代機PS3のCPU「Cell BE」のSPUが得意としていた浮動小数点の演算をこのGPGPUに担わせている。

CPUのjaguar自体は省電力、低発熱に特化したもので単体での性能は控えめだが強力なGPUを使用したGPGPUのお陰で総合的にはPS3を大幅に上回るパフォーマンスを誇る。


メモリはGDDR5を採用。デフォルトでCPUとGPUがワンチップ化されたためメモリアーキテクチャも統合されている。

帯域は上記のように176GB/sで歴代PlayStationで最速なのはもちろん当時のゲーミングPCと比較しても速い分類に位置していた。

プロセッサが一体化したおかげで、システムとグラフィックでメモリ帯域の食い合いが起こりにくくなっており、上記の帯域を余すことなく活用する事が出来るようになっている。

バックグラウンド処理用にセカンダリプロセッサと256MB(Proは1GB)のDDR3メモリを搭載している。


HDDを接続するSATAインターフェースも強化され、転送速度もPS3の150MB/s(SATA1)から300MB/s(SATA2)(Proは600MB/s(SATA3))に向上している。

元々メディア自体の転送速度があまり速くないHDDではあまり効果は出ないが、高速な転送スピードを誇るSSDの場合はこの恩恵を大きく受けることができる。


使用APIはソニーとAMDが共同開発した「GNM」と「GNMX」が使用される。

GNMの方はかなりローレベル(ハードウェア寄り)なAPIで、扱いが難しい反面プロセッサの性能を限界まで引き出せるAPIになっている。

対するGNMXは逆にハイレベル(ソフトウェア)なAPIで、GNM程プロセッサの性能を引き出すことが出来ない反面、手軽にソフト開発ができるAPIになっている。


PS4 Proでは4K出力に合わせて全体的なパワーアップが施されている。

対応ソフトではよりくっきりと滑らかになったグラフィックで楽しむことができ、非対応のソフトでもアップデートで追加された「ブーストモード」を使用する事でロード時間の短縮やフレームレートの向上が期待できるようになる。


過労死ハード編集

2020年に次世代機であるPS5が登場したにもかかわらず、発売から10年経った2024年現在もゲームソフトがPS4向けに開発され続けており、ファミ通のソフト売上ランキングにもPS4のソフトがランクインする事がある程である。

本体自体は着実にプレイステーション5への移行が進んでいる状況ではあるが、余程グラフィックに拘らなければPS4でも十分なスペックがあり互換性もあること、PS4のハードシェア率がPS5より上回っていること、PS4を下回るスペックのニンテンドースイッチとのマルチプラットフォーム展開の際に支障をきたすことも一因と思われる。

同様の現象はXbox OneXbox Series X|Sでも起こっている。


ここまで息の長いゲーム機は、ゲーム業界の歴史を見てもゲームボーイ位のものであり、それと同等の過労死ハード認定を一部のファンから受けている状態である。開発する側も、PS5版をいちいち発売したくない場合はPS4版のみを出す傾向がまだ続いている。


何はともあれ、暫くの間はPS4ソフトの供給は続くと言っていいだろう。


関連タグ編集

SONY SCEI

プレイステーション プレイステーション2 プレイステーション3 プレイステーション5

プレイステーション・ポータブル プレイステーション・ヴィータ

PSHOME

PSVR


余談編集

スクウェア・エニックスが2015年にACで稼働を開始した『ディシディア ファイナルファンタジー』(2021年4月にサービス終了)の筐体には一般的なAC基板ではなく、業務用にカスタマイズされたPS4が搭載されている。これはコナミがかつてACで稼働したPS2互換システム基板(と銘打った)「Python2」(※)以来のものとなっている。

(※)こちらは業務用にカスタマイズされたPS2と制御基板が搭載されている。


PlayStationシリーズ一覧編集


外部リンク編集

ニコニコ大百科

PlayStation 4 - Wikipedia

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