概要
据え置きのプレイステーションシリーズで採用されている振動機能付きのコントローラ(ゲームパッド)。
左右の持ち手(デュアル)が振動する(ショック)ことからこの名称が付けられた。
細かい調整も可能な振動機能は勿論のこと、2本搭載されたアナログスティックも特徴である。
振動機能付きコントローラを普及させゲームコントローラの歴史に貢献したことにより、
このコントローラーが採用されているハードはプレイステーション4が最後となった。
初代プレイステーション
最初に採用されたコントローラはDUALSHOCKでは無く、下記のコントローラだった。
初期型コントローラ
今となっては見たことが無い人の方が多いかも知れないこのコントローラこそが、プレイステーションシリーズの記念すべき最初のコントローラである。
ザクⅡを見慣れた後に旧ザクを見た時のような、言い知れぬ違和感を覚えるのは気のせいだろうか。
当時のゲーム機は平面な形状のコントローラが主流だったが、SONY本社の大賀典雄社長の指示により、立体的で掴み易いグリップ型コントローラの製作が決定された。大賀社長自らチェックを行い、厳しいダメ出しを乗り越えて採用されたのがこのコントローラである。
立体的な形状のコントローラには子供が間違えて踏んづけたりした際に壊れやすいという欠点もあったが(任天堂その他のメーカーが平面なコントローラを採用していたのもそれが理由)、プレイステーションのコントローラは強度を増した内ゴムで高い耐久性を実現した。
DUALSHOCK
1997年11月20日に、良く知られているDUALSHOCKがついに発売された。
7ヶ月前に先立って発売された「アナログコントローラ」の改良版である。
任天堂から発表されていたNINTENDO64の3Dスティックと振動パックに対抗するために開発された。
スティックの間にあるボタンはANALOGモードスイッチであり、これを押すと下のLEDが赤く点灯しアナログスティック操作ができるようになる。アナログスティックに対応していないソフトの場合は自動的にアナログモードがオフになり、初期型コントローラと同様に方向キーとボタンのみで操作することになる。
プレイステーション2
初代DUALSHOCKはPS2にも接続可能で、PS2用ソフトでもDUALSHOCK2の独自機能を使わないソフトの場合は初代DUALSHOCKでも問題無くゲームプレイが可能。
DUALSHOCK2
PS2本体が黒色なためコントローラも黒が基本カラーになっているが、形状は初代DUALSHOCKと同一。
スティックだけではなく、ボタンも深く押し込むか浅く押すかのアナログ入力が可能になっている(スタート・セレクト・アナログボタン除く)。
ちなみにDUALSHOCKと互換がある為、PSでも使用できるがボタンのアナログ入力には非対応。
プレイステーション3
2002年にDUALSHOCKの振動機能に特許侵害疑惑が浮上し、SIEI(旧:SCEI)がアメリカのイマージョン社に訴訟を起こされた事によって当初PS3には振動機能を搭載することができなくなってしまっていた。
SIXAXIS
当初PS3に同梱されていたワイヤレスコントローラ。形状はこれまでのDUALSHOCKと変わりないが、ANALOGモードスイッチが排除され代わりにPSボタンが中央に追加されている。本体及びコントローラの電源オンオフの切り替えに使うボタンである。コントローラの上側にはSIXAXISのロゴが描かれている。
イマージョン社と係争中だったために振動機能の搭載は見送られ、代わりにモーションセンサー(6軸検出システム)を搭載した。SIXAXIS(シックスアクシス)という名前もこのシステムが由来である。コントローラを傾けたり振ったりした動きを検知する機能だったが、同期発売のWiiリモコンよりも大きく重い形状のせいか対応ソフトは極めて少なく、この機能は持て余し気味だった。
Wiiリモコンはモーションセンサーと振動機能を併せ持っており(振動機能の特許がイマージョン社と違っていたらしい)、Microsoftは早期にイマージョン社と和解したため引き続きXBOXシリーズに振動機能を搭載しており、PS3にも振動機能の復活を求める声は大きかったのだが、イマージョン社との係争が長期化したことで諦めムードが漂いつつあった。
しかし・・・。
DUALSHOCK3
SIEIとイマージョン社がついに和解。2007年11月11日に、PS3用のDUALSHOCKが発売された。
外観・形状は殆ど変わっていないが、コントローラ上側のSIXAXISのロゴに並んでDUALSHOCK3のロゴが新たに追加されている。お馴染みの振動機能が復活し、SIXAXISのモーションセンサー機能も引き続き搭載されている。
プレイステーション4
DUALSHOCK4
これまでのDUALSHOCKから大きくデザインが変更された。DUALSHOCK3と同様にワイヤレスである。ちなみに、この製品の表記は「コントローラー」である。
一際目を引くのはコントローラー中央前部に配置されたタッチパッドである。タップやフリックなどの新しい操作が楽しめる。PlayStationVitaTVやZ4以降のXperiaでも使用が可能である。iPhoneにもOSをアップデートすることで対応可能。
PS4の特徴であるシェア機能を活用するためのSHAREボタンが方向キーの側に新設されている。
他にも振動機能の静音化、モーションセンサーの精度向上、アナログスティックの操作性改善などの細かな改良が加えられている。