コンピュータゲームのコントローラー
家庭用ゲーム機付属のコントローラーは「ゲームパッド」とも呼ばれ、初期の方向キーは「十字キー」という、4接点のON/OFFのみで8方向に対応した、デジタル入力装置であった。
1996年、NINTENDO64より、入力加減や微細な方向を感知するアナログスティックを装備するものが登場、ソニーのplaystation、セガのドリームキャストでも採用された。それらは「アナログパッド」とも呼ばれる。
また外付けの操縦桿状のアーケードゲームのようなコントローラーは、「ジョイステック」と呼ばれる。
少なくとも「左に十字キーに始まるコントロールデバイス・右にボタン」がゲームパッドの標準になったのはファミコンならびにSG-1000Ⅱのコントローラーあたりからであり、それ以前のものは縦持ちのジョイスティックタイプが多かった。16bitゲーム機の頃から手にフィットしやすいデザインのコントローラーが出てくるようになっていく。
一般的にコントローラーと聞いて思い出される外観は、プレイステーション系のデュアルショック(DualShock)や、Xbox系の無線コントローラー(通称:箱コン)が多数派であるが、世代によってはファミコンやスーファミ、マイナーではあるがドリームキャストやセガサターンなども挙げられる。
IT業界においてはコントローラという単語が好まれる。同じ記事内で執筆者ごとに「ー(長音)」を付けるか付けないがでバラつく事もある。
ほとんどは一般的にUSBメモリやSSDの内部部品を示す。→SoCを参照。
余談
最近は身障者向けのコントローラもあり、コントローラ自体のボタンが大きくなっているだけではなく、プレイヤーの身体障害の度合いにより外付けの押しボタンやジョイスティック、視線追跡装置をコントローラに接続するなどして体が不自由でもゲームが楽しめるようになっている。
業務用ビデオゲームの特殊コントローラー
スペースインベーダーの大ヒット以降、まだ過渡期にあったアーケードゲームは、大型筐体専用の備え付けコントローラーは別にして、テーブル筐体および後に登場するアップライト筐体に接続可能な汎用性のある、通常のレバーとボタンではない様々なコントローラーが存在した。
以下に例を挙げる(大型筐体用、およびレバーとボタンの組み合わせ等は除外)。
- ボタン付きレバー
ジョイスティックと言えばイメージしやすいか。特殊なデバイスではないが、大型筐体以外に用いられたケースは希少であるため触れておく。
UPLの「NOVA2001」(1984年:他に攻撃ボタンが1つ存在)では、レバー上のボタンを押している間は自機の向きを固定できた。但し、通常の1本レバー+2ボタンの筐体もあったため、その必要性かつ有効性はあまり高くなかったと言える。
ボタン付きレバーを2本用いたものとしてナムコの「アサルト」(1988年)がある。2本レバーの組み合わせで自機を移動・回頭させる(ゲームでは画面そのものが移動・回転する)。通常のレバーとボタンでそれをすると、攻撃ボタンを押す度にレバーから手を離さなければならなくなることから専用レバーとなった。
- チャンネルスイッチ
ダイヤルスイッチ、リボルブスイッチなどとも呼ばれるボタン。実は正式な名称は不明。
ボタン部分がつまみになっており、それを8方向に回し、押し込むことでその方向に攻撃を放つ。
レバーが右側に、ボタン部分が左側に配置されているため、通常の操作に慣れていると難しい(反対に取り付けた筐体もあるがオリジナルの仕様ではない)。のみならず、つまみながら押すことになるため操作感はあまり良くない。
任天堂の「シェリフ」(1979年)、タイトーの「ワイルドウエスタン」(1982年)、「フロントライン」(1983年)、「ティンスター」(1983年)で使用。
- ループレバー
名称はSNKの登録商標。一般的にはダイヤルスイッチと呼ぶ。
レバーが8方向に回せ、その方向に対応した攻撃を放つ。ゲーム中の効果はチャンネルスイッチと同じであるが、こちらの方が断然操作しやすい。
SNKの「T・A・N・K」(1985年)、「怒」(1986年)、「ゲバラ」(1987年)、データイーストの「ミッドナイトレジスタンス」(1989年)、セタの「キャリバー50」(1989年)などで使用。
- パドル
回転のみするコントローラー。テーブルテニスやブロック崩しでは定番の入力デバイス。
初期はアナログのボリューム式であったため330°が限界で故障も多かったが、後年にタイトーが光学式のものを開発し360°延々と回し続けることも可能となった。ブロック崩し系の業務用ゲームにはほぼ用いられている。
Atariの「PONG」(1972年)、タイトーの「アルカノイド」(1986年)、「キャメルトライ」(1989年)、ナムコの「クエスター」(1987年)などで使用。
beatmaniaのターンテーブルはパドルを大型化したものと言ってよい。
ボール状のコントローラーで、回転させる方向と速度とを感知してキャラを動かす。
Atariの「ミサイルコマンド」(1980年)、「センティピード」(1980年)、「マーブルマッドネス」(1984年)、セガの「SDI」(1987年)、「スーパーモンキーボール チケットブリッツ(海外のみ)」(2011年)、タイトーの「サイバリオン」(1988年)などで使用。
- ローラーコントローラー
左右に回転するローラー状のコントローラーで、回転させる方向と速度を感知してキャラを動かすのはトラックボールと同じ。
現在わかっている使用例はAtariの「メジャーハボック(※)」(1983年)、タイトーの「CYCLEマー坊」(1984年)くらいであろう。前者は左側に1Pスタートボタン兼ショット/ジャンプと2Pスタートボタン兼シールドボタンで右側にコントローラー。後者は左がジャンプボタン、右がコントローラーという配置。
(※)「テンペスト」(1981年)からのコンバージョンキット仕様も存在するがそちらはパドルコントローラーをそのまま流用している。
関連タグ
エネミーコントローラー:『遊戯王DM』にて登場するカード
周辺機器や使われている関連する部品など
ゲーム関連
ゲームパッド(任天堂等) ジョイスティック アケコン 専コン Wiiリモコン Joy-Con
ゲーム機 コマンド 十字キー Ⅱコン ガンコン ネジコン Proコントローラー プロコン ホリパッド
DUALSHOCK DualSense:プレイステーション プレイステーション5
Xboxコントローラー:Xboxシリーズ
コントローラーワルド:コントローラーをモチーフにした戦隊怪人。