戦略防衛構想
SDI(Strategic Defense Initiative)とは、1983年に第40代アメリカ合衆国大統領ロナルド・レーガンが提唱した防衛構想で、映画の「スター・ウォーズ」に準え、通称を「スターウォーズ計画」ともいう。
ソ連と核兵器による均衡を保っていた冷戦時代、核兵器を無力化し時代遅れの遺物とすべく、宇宙空間に於いて弾道ミサイルを迎撃する防衛システムを構築することを提唱したもの。
既に宇宙への兵器配備の目途が立っていること、軍によるレーザー兵器の研究が推進されていることからの提唱であった(実現可能であったとは言ってない)。
これにソ連側は、アメリカが核戦争を計画している兆候だと捉え、却って東西の緊張が高まる結果となった。ただし、既にソ連には対抗するだけの資金力はなく、ソ連のユーリ・アンドロポフ書記長は外交による計画の封じ込めに奔走する。しかし成果は上がらず、1987年にアンドロポフの後任であるミハイル・ゴルバチョフ書記長(後に大統領)はレーガン大統領と「中距離核戦力全廃条約」を締結することになる。結果、ソ連は軍縮を余儀なくすると共に、またその影響も少なからずあろうソ連の崩壊と、それに伴う冷戦の終結により、構想も意義を失い衰微する形となった。
セガのアーケードゲーム
上記の防衛構想を元に、1987年にセガが開発・販売した業務用シューティングゲーム。
コントローラーは特殊で、ジョイスティックで自機を移動させ、その上部のボタンで攻撃発射。トラックボールで照準を動かすというものであった。全11ステージ。
ステージは横スクロールシューティングであるが、敵を打ち漏らすと固定一画面の防衛面が登場する。
自機が被弾すれば1ミスであるのは勿論であるが、敵からの攻撃を迎撃できずに自軍へのダメージがフルに達すると、残機があろうとも有無を言わさずゲームオーバーになる(残機を失うだけのバージョンもあるらしい)。
移植は、1988年にセガからLSIゲームが発売されている他、1987年にセガマークⅢ版、2005年にプレイステーション2版(「カルテット」とのカップリング)が発売されている。
また、2023年発売の『龍が如く7外伝 名を消した男』のゲーム内では、マスターシステム用ソフトとしてアイテムで存在し、入手すると実際にプレイ可能になる。