概要
セガマークⅢの海外版。北米では1986年に、ヨーロッパでは1987年に発売された。外装とカートリッジスロットの形状が変更され、カラーも白から黒に変更された。
日本では1987年にマークⅢ用のオプション機器である「FMサウンドユニット」と「ラピッドファイアユニット」が発売された際、それらを標準搭載させたリニューアルモデルとして発売された。外観は海外版と同じだが、カートリッジスロットが日本仕様になってるため海外版のソフトは使用できない(ただし非純正品の変換アダプタを用いればマスターシステムはもちろん、マークⅢでも使用できる)。
ソフトを挿さずに起動すると、ソフトが入っていない又は認識出来ていない事を知らせるデモ画面が表示される。国内のゲーム機ではあまり見られなかったが(スーパーカセットビジョンはソフトを挿さずに電源を入れると風船が飛び交うデモが表示された)、海外のゲーム機は起動時に海賊版ソフトのチェックを行うのが当たり前だったので、何かしら表示されるのが普通だった。
日本版マスターシステムのデモ画面はスペースハリアー風の画面にマスターシステムのロゴと”電源をOFFにして,ソフトを入れてください。”というメッセージが表示されるだけに見えるが、FM+PCG音源のBGMに合わせて星が点滅するなどセガの本気が良く分かるものだった。
だが、サードパーティーが日本では1社(サリオ)、アメリカでは2社(アクティビジョン、パーカー・ブラザーズ)しか参入せず、当時はファミコン(海外版はNES)全盛期で、その上日本では次世代機であるPCエンジン(1987年10月30日発売)が登場した時期でもあったため日本とアメリカでは苦戦を強いられた。
結局、セガは翌1988年10月に次世代機メガドライブを投入しマスターシステムの展開を終了した。
一方で、ヨーロッパでは任天堂に先んじて欧州支店を設けたことが功を奏して多数のサードパーティーを引き込むことに成功。当初はNESよりも人気があり、最終的に激亀忍者伝がリリースされたことでNESに敗れてしまうが、それでも健闘を見せた。
大韓民国では1989年4月にサムソン電子から「SAMSUNG GAM*BOY」という名称でライセンス生産された。
1989年に南米でも発売。ブラジルの「Tec Toy」と提携したこともあり大成功を収めた。
欧米では1990年に筐体をコンパクトにし、ゲームソフトを1本内蔵、マイカード及び光線銃端子をオミットした「Sega MasterSystem Ⅱ」が発売された。アメリカでは失敗に終わっている反面、欧州ではそれなりに健闘していた。
南米では「MasterSytem Ⅲ」として発売されており、メガドライブと同様に低所得層向きの互換ハードとして今でも作られている。
海外のみ発売されたマスターシステム専用の光線銃「LIGHT PHASER GUN」は『赤い光弾ジリオン』の「超高速光線銃ジリオン」の初期型モデルのフォルムを流用している。
ちなみにマスターシステムはセガマークIVにあたり、メガドライブは開発コードではセガマークⅤとなる。
きせかえテーマで登場
ニンテンドー3DSのメニュー画面のきせかえテーマとして『セガハード マスターシステム』が配信されており、上画面にはマスターシステムのカートリッジを本体に挿入していない状態で電源ONにすると現れるスペースハリアーの曲が流れるデモ画面が再現され(但し、地平や星のアニメーションはしない)、しかもメッセージも『アイコンを選択してソフトを起動してください。』となっている。ちなみにクレジットも『©SEGA 2015 V 7.1』となっている。ちなみにこのバージョンは架空であり、実際のマスターシステムはバージョン6.Xまでが確認されている。
海外で配信されていたマスターシステムのテーマは現在日本でも配信されているが、海外版は日本のセガマークⅢのテーマをマスターシステム仕様にしている為、実質的にはセガマークⅢのテーマのものとデザイン以外は同じである。
セガ3D復刻アーカイブス
このソフトにはデモが隠し要素で収録されており、本物のマスターシステムのデモを見る事ができる。
また、スペースハリアー3D並びに日本未発売のアウトラン3Dが3DSの立体視機能を駆使した移植が実現している。この二つは復刻アーカイブスのみのボーナストラックのようなものである。
セガ・ハード・ガールズ
落ち着いた性格で、おしゃれや音楽、美術など感性に生きており、一度何かに没頭すると周りが見えなくなる。
誰にでも恥ずかしがらずに率直な意見を言うため大物と評価されるが、ややセンスがずれているので、ボケているようにも思われる。
(※『セガ・ハード・ガールズ』公式サイト内紹介文より抜粋)
関連イラスト
外部リンク
SEGA RETROでのマスターシステム 紹介
関連タグ
セガ SMS MasterSystem ゲーム機 据え置きゲーム機 セガマークⅢ
ロストジャッジメント、龍が如く7外伝…ゲーム中にマスターシステムが登場し、実際にプレイできる。
余談
MSXとマスターシステムはハード構成が似ている為、BIOSをどうにかすれば、
マスターシステム上でMSXを動作させたり、
MSX上でマスターシステムを動作させる事が可能な模様。